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住友林業 陸前高田市の「希望の松」3本の接ぎ木は順調に生育

 

 住友林業と住友林業緑化は6月18日、陸前高田市の「希望の松」後継樹育成の経過報告を行い、2011年春に一本松から採取した3本の接ぎ木は順調に生育しており、苗高は約80センチになったと報告した。

 しかし、2011年春に採取した松ぼっくりから発芽した18本の実生苗のうち生長した3本は枯死したと発表。枯死の原因として、自然サイクルの秋採り春蒔きと全く逆だったこと、長期間人工気象室で育成してきたため自然条件に適応できなかったことなどをあげている。

 また、2012年秋に希望の松を伐採したとき採取した松ぼっくり約1,000個から採集した種子約75個については、冷蔵庫内で低温保存した後のち今年4月ごろから播種を行い、現在まで約70個の種子を播種し、そのうち9本が発芽、3センチまで生長しているとしている。

 両社は今後も苗の育成に取り組み、将来的には陸前高田市に戻すことを目指す。

カテゴリ: 2013年度

ポラス 衝撃的な記者発表会

日本初 地震の揺れを動画で見られる「倒壊シミュレーション」開発


上が耐震等級1、下がポラス仕様の等級3

 

シミュレーションでは建築基準法「耐震等級1」の全8棟が全半壊

 

 ポラスグループのポラス暮し科学研究所は6月17日、3次元の立体検証が可能なオリジナル構造計算ソフト「ウッド・イノベーター」を 開発し、独立行政法人建築研究所の倒壊解析ソフト「wallstat (ウォールスタット)」と連携させることで、地震時に建物がどのように揺れるかを設計段階で確認できる「倒壊シミュレーション」が可能になったと発表し た。「倒壊シミュレーション」は同社グループのポラスタウン開発が8月に分譲する「グレースヴィラ越谷レイクタウン」(31棟)の全棟で検証する。実際に 分譲する戸建てでこの種の検証を行なうのはわが国初という。

 同社グループはこれまでも分譲・注文住宅を建設する際、全棟で地盤調査や構造計算を行い建築をしてきた。従来の構造計算では2次元の 平面的な検証しかできなかったが、3年間の開発期間をかけて3次元の立体検証が行なえるソフトを開発した。これにより、2次元では難しかったスキップフロ ア、斜め壁や傾き壁などの検証も容易になり、適切な部材の選定や耐震性能の向上が図れるようになったとしている。

 また、3年前に開発された wallstat は3次元の立体検証ソフトと連動させないと精度の高い解析が得られず、一部の研究者・構造技術者にしか活用されてこなかったという。

 現行の建築基準法では、木造住宅は3階建て以上に構造計算が義務付けられているが、2階建て以下の木造住宅は「壁量計算」という仕様規定に基づいて建築確認申請を行なえばよいとされており、構造計算は長期優良住宅などを除き免除されている。

耐震等級1のシミュレーション

 

◇     ◆     ◇

 

 同社が行なった「倒壊シミュレーション」の画像を見て衝撃を受けた。シミュレーションは、同社グループが実際に分譲する「グレースヴィラ越谷レイクタウン」の8棟を例に、JMA神戸波(阪神・淡路大震災)を想定して建基法の「耐震等級1」と「耐震等級3」とではどのような差が出るかを動画で示したものだ。

 まず、同研究所の構造計算担当責任者の生産プロデュースG 主席研究員・上廣太氏の「誤解のないようにお願いしたいのは、これはシミュレーションであること。実際は外壁材など壁を設置することで強度は高まる」との前置きのあと、「耐震等級1」のケースの画像が映し出された。8棟のうち4棟は瞬く間に倒壊した。そのほかの4棟は倒壊は免れたものの、ほぼ全壊に近いダメージを受けていた。次に同社が実際に採用する「耐震等級3」のケースが映し出された。ほとんど損傷はなかった。

 建物の耐震性については、耐震等級1でも倒壊する場合があるという研究データは発表されていたし、耐震等級3は「絶対安心」と言い切れなかった。建物の間取りや地盤、地震波によっても異なってくるからだ

 しかし、それでも記者は阪神・淡路や東日本大震災の被害状況から判断して、現行の新耐震基準、つまり「震度6強から 7 程度の激震でも建物が倒壊せず、人が死ぬことはない」ということを信じてきた。

 それが今回のシミュレーションで木っ端微塵に打ち砕かれた。あの阪神淡路で見た光景がまざまざとよみがえった。動画は上下左右、様々な角度からほとんど全ての柱や梁、筋交いの損傷具合が赤-黄などに色分けされリアルに映し出された。

 次に沸いた疑問は、いったい耐震等級1で建設された注文住宅・分譲住宅はどれぐらい全国にあるかだった。年間数万戸はあると考えたがどうだろう。

 

 
耐震等級1のシミュレーション

 

◇     ◆     ◇

 

 記者発表会に臨んだ同業の記者も衝撃を受けたようだ。なによりも質問が相次いだことにそのことが現れている。通常、記者発表会の質疑応答で質問するのは2~3人、多くて5人ぐらいしかしない。ほとんどないケースも少なくない。記者などは、わざわざ呼んでくれたのに質問しないと失礼と思い、極力質問するようにしている。今回はどうかというと10人ぐらいが質問した。時間も予定の10分を大幅に超える約40分に及んだ。

 想定外の反応に同社関係者もびっくりしたのか、「これはあくまでもシミュレーション。間取りや開口部の状況、壁の量やバランスなどによっても異なってくるので、等級1でも倒壊しないケースもある」と、冷静・沈着な対応を求めた。(担当者が「冷静に」といえば言うほど、記者は関係者の間では耐震等級1は危ないということが浸透していると確信した)

 他の記者がどのような記事を書くか分からないが、「倒壊シミュレーション」を見るユーザーは相当衝撃を受けるだろう。と同時に、同社の建物の耐震性能や居住性能の向上にかける意欲、執念も実感できるのではないか。

 記者は、上廣氏も会見で挨拶した同研究所所長・菅原庸光氏も耐力壁ジャパンカップの取材などでもよく知っており、研究熱心なのはよく分かる。開発にいくらかかったかは聞いても教えなかっただろうが、3年間の苦労が実ったということか。

  
左から物件担当のシニアマネジャー山田徹氏、菅原庸光氏、上廣太氏

カテゴリ: 2013年度

三菱地所レジデンス 顧客の声を商品企画に生かす

「EYE'S PLUS (アイズ プラス)」始動

 


左からMR ・カスタムアイズ室の加藤智里、櫻井紅美、渡辺尚子、久保倉大、鈴木健治の各氏

 

食洗機はシンク下がいいか横がいいか 三井 VS 三菱の戦い見もの

 

 三菱地所レジデンスは6月6日、分譲マンションの商品開発にお客さんの声を生かし、マンションのリーディングカンパニーとしてのプロ の視点を加えた取り組みを強化するため「EYE'S PLUS (アイズ プラス)」を始動し、各種分析・検証を行なう拠点となる「EYE'S PLUS LAB(アイズプラス ラボ)」を開設したと発表した。同日、記者内覧会を行い、第一号商品「EYE'S PLUS KITCHEN 」を公開した。

 「EYE'S PLUS(アイズ プラス)」は、顧客と直接コミュニケーションを図って商品開発を行い、開発のプロセスを公開するのが特徴。開発の意図や顧客の声を開示していく。開発拠点 の「EYE'S PLUS LAB(アイズプラス ラボ)」では、キッチン、カラースキーム、洗面室、浴室、扉、収納などの試作品や完成品を設置するほか、顧客の声を聞く座談会なども行なっていく。

 「EYE'S PLUS KITCHEN」は、昨年7月から開発に取りかかり、約5,000件のアンケートやグループインタビュー、WEBサイト「スマイラボ」を通じたコミュニ ケーション、ママ社員などの声をもとに開発したもの。幅2400ミリ、奥行き650ミリの限られたキッチンを有効に活用するため、シンク幅を800ミリか ら650ミリに縮めることで作業スペースをその分広くし、ホーローパネルを採用。また、立ち上がりを23センチ確保することで、開放感と収納の両方を満足 させたのが特徴。

 浴室のシャワースライドバーには身長がことなる家族が利用しやすいようにシャワー掛け具を 2 カ所に設置したものを提案している。さらに、同社はディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、開閉両側ソフトクローズ機能付き引き戸などを基本的に標準装備 していくことを明らかにした。

 内覧会に臨んだ同社商品企画部 MR ・カスタムアイズ室室長の鈴木健治氏は、「業界ナンバー一であり続けるためにもより一層お客さまとの接点を多くし、ものづくりにまい進して、市場にフィードバックしていく」と話した。


「EYE'S PLUS KITCHEN」

 

◇     ◆     ◇

 

 同じような取り組みでは、先日、東京建物が「Bloomoi(ブルーモア)」の発表会を行なった。女性の視点もお客さんの視点も非常に大事なことだ。今回の三菱地所レジデンスの第一号商品「EYE'S PLUS KITCHEN 」は、主夫生活10年の記者も納得の商品だ。キッチンは広いほうがいいのに決まっているが、限られたスペースをいかに無駄なく効率よくできるかがポイントだ。シンクを小さくすることで作業スペースをより広くするのは大賛成。幅が92センチあればずっと調理は楽になるはずだ。立ち上がりを高くしたのも理解できる。リビング側から汚れたなべや食器類などは隠したいものだ。

 細かいことを言えば、天板は水返しをもう少し高くしたほうがいいし、バックガード付はいいのだが、できればサイドも欲しい(阪急不動産は標準化している)。


インタビュー研究スペースとカラースキム展示

 

◇     ◆     ◇

 

 面白い話も聞いた。同社の食洗機はシンクの横に設置されていた。記者は意地悪な質問だと思ったが、「三井不動産レジデンシャルさんは食洗機をシンク下に設けることを打ち出したが…」と聞いた。

 返ってきた答えはこうだ。「どちらがいいかということをお客さまにも聞きました。シンク下にあるのは、腰をかがめないといけないという声もありました」

 なるほど。記者は食洗機が販売開始されたころ卓上型を購入した。出し入れ口はシンクに向かって取り付けられず正面に向くようにセットせざるを得なかった。そのため、食器類を入れるとき床に汚れた水などが散らばるのに難儀もした。だから、三井がシンク下にしたのに「さすが三井」と思った。しかし、確かにかがまないと出し入れできない難点もある。家族数や食器の数にもよるが一度の出し入れに20回はしゃがまないといけない。

 どちらがいいかは分からない。三井不動産レジデンシャルと三菱地所レジデンスの食洗機の設置位置を巡って激しい〝戦い〟が展開されるのもみたいものだ。三井はこういうかもしれない。「シンク下はあまり利用しないスペース。そのスペースに食洗機を設置したほうが有効利用できる」と。

カラースキームの展示 トイレの展示

 

東京建物「Bloomoi/ブルーモア」第一弾「大山」公開(5/29)

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野村不動産アーバンネット 「おうちに帰ろ」川柳投稿キャンペーン

 野村不動産アーバンネットは5月20日、同社の不動産情報サイト「ノムコム」の公式 Facebook ページ「おうちに帰ろ」 (http://www.facebook.com/ouchinikaero) の「いいね!」数が2万人を突破したのを記念して川柳投稿キャンペーンを本日(20日)から6月30日(日)まで行なうと発表した。

 応募があった川柳の中から同社キャンペーン事務局が入賞作品を選定し、入賞者には最高3万円分のJCBギフトカードがプレゼントされる。

 応募条件その他はキャンペーンサイト http://www.nomu.com/ouchi/enjoy/senryu/ へ。

 不動産情報サイト ノムコムの「おうちに帰ろ」は、毎日の暮らしの中から「新しいふつう」を見つけ、「おうち」の楽しさ、魅力を再発見してもらうためのサイト。

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ポラスグループ 木材プレカット工場 4カ所目の東北工場が稼動


右から中内代表、話を聞く村井知事、北大路プレカット事業部長


挨拶する中内代表

 ポラスグループは5月10日、木材プレカットの生産で国内トップを誇るポラテックの子会社のポラテック東北が宮城県加美町に建設した東北工場が今年2月に稼動したのに伴い竣工披露パーティを行なった。震災後初めての宮城県外からの大型立地案件で、村井嘉浩・宮城県知事、猪股洋文・加美町長らも参加し竣工をを祝った。

 東北工場は構造材が月産10,000坪(30坪換算で約330棟分)、垂木や間柱などの羽柄材が月産8,000坪で、将来的には加工機を増設して月産15,000坪(約500棟分)まで構造材の生産能力を高める。5月現在で工場の稼働は月産4,500~4,700坪。夏にはフル稼働を目指す。工場の敷地面積は約27,000㎡。地元採用は16名(新卒4名含む)。

 冒頭挨拶したポラテック東北の社長も兼ねるポラスグループ代表・中内晃次郎氏は、「震災後、当社にできる支援は何かと考えたが、確実に復興に役立つものとしてプレカット工場の建設にたどり着いた。地元の優秀な人材も16人確保できた。加美町の魅力の一つといわれるようにしたい」と語った。

 村井知事は、「震災後の住宅需要が逼迫しており、人がいない、材料が足りないという問題もあるが、工場建設は時宜にかなった事業。雇用も確保していただいたし、フル稼働するよう手伝っていく」と挨拶。猪股町長は、「雇用していただいた社員の一人は結婚したい人がいたが、非正規雇用だったため相手方の親御さんが首を縦に振らなかった。採用が決まってご両親に報告に行ったところ、その場で娘さんとの結婚の許可をもらった」と、工場建設に伴うエピソードを披露し会場を沸かせた。

 新卒採用の一人、後藤涼太氏(18)は、「震災で多くの家をなくされた方がいるので手助けしたい。両親も就職を喜んでくれた。まだ分からない部分も多いが、先輩に学んでしっかり技術を身につけたい」と話した。

 ポラテックは今回の工場の稼動により、茨城県、滋賀県、静岡県とあわせ4拠点で月産146,000坪(約4,800棟)の構造材加工能力を持つプレカット最大手としてシェア拡大を目指す。中内代表は「消費税の動向を見守りたいが、空白エリアの九州あたりが工場新設の候補」と、さらに拡大する意向を示した。


壇上で手を結ぶ関係者


後藤氏

ポラス プレカット日本一ポラテックの富士工場稼動(2013/3/7)

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有為転変、諸行無常 …プロパストは再び輝きを取り戻すか


「ワザック流山おおたかの森」完成予想図

 プロバストが販売代理をしている東日本ハウス「ワザック流山おおたかの森」を見学した。もともとプロパストが企画した物件で、東日本ハウスが事業を継承し、突き板フローリング、ソーラーパネル、活水化システムを付加して分譲するものだ。

 物件は、つくばエクスプレス/東武野田線流山おおたかの森駅から徒歩3分、流山市流山都市計画事業新市街地地区一体型土地区画整理事業施工区域内に位置する10階建て全27戸の規模。専有面積は67.10~76.13㎡、1期(13戸)の価格は3,240万~4,120万円。竣工予定は2013年6月下旬。施工はりんかい日産建設。

◇     ◆     ◇

 モデルルームを見た瞬間、同社が一世を風靡した一連のマンションがよみがえった。冒頭の突き板フローリング、ソーラーパネル、活水化システムを除けば、商品企画はプロパストのそれだった。

 カラーリングはデザイン性を重視。リビングドアはソフトクローズ機能付き。キッチンの天井高はリビングと同じ 2420 ~ 2450 ミリ。洗面・トイレ手洗いカウンターもおしゃれなものを採用している。

◇     ◆     ◇

 同社のこれまでの足跡をたどるとまさに有為転変、諸行無常の言葉がぴったりだ。

 記者が同社のマンションを最初に見学したのは2002年竣工の「コンパートメント東京中央」(208戸)だった。まるでブティックのような販売事務所の造作や白と黒、赤を基調としたカラーリングに仰天した。

 以来、「レゾンデパン大磯」(48戸)「プラティーク日本橋」(86戸)「ラ・マーレ白金」(67戸)「レジデンシア春日安藤坂」(105戸)「ラ・プラース ウエスト」(120戸)「オリゾン マーレ」(396戸)「ガレリア グランデ」(413戸)「リヴィエ マーレ」(207戸)「プラーサ ヴェール」(524戸)など主だったものを全て見学してきた。

 同社はモデルルームの飾る花1本を探すのに都内の花屋を駆けずり回り、パンフレットを入れる紙袋は手垢の跡が目立たないようコーティング加工までした。敷地内の松の大木を残すため建物の形状を変えることもためらわなかった。記者はそうした同社のこだわりとマンション事業に対する熱い思いに共感するものがあった。

◇     ◆     ◇

 同社は2006年12月、ジャスダックに上場。株価が暴騰した。その矢先、サブプライム、リーマン・ショックが同社を襲った。マンション事業だけでなく流動化事業などにも手を広げていた同社の経営を直撃。瞬く間に〝死に体〟状態に転落。2010年には法人税などの滞納により同社の銀行口座や保有する販売用不動産などが都や国税局から差し押さえされ、同年5月、民事再生法の適用を申請した。負債額は554億円だった。上場は廃止せず、その後、債務の株式化、債務免除などで2011年2月18日付で民事再生手続の終結決定がなされた。

 今後の事業展開については、同社の強みであるデザイン力やプレゼンデザイン力を生かして不動産企画事業や販売代理業務を展開し、事業規模の大きなプロジェクトに関しては、共同事業のスタイルによりコスト負担を抑制しつつ事業拡大を図るとしている。

◇     ◆     ◇

 デザイナーズマンションの草分け的な存在である同社が再び輝きを取り戻すことができるのか見続けたい。現在、自社分譲の「レジデンシア新横浜」(40戸)は1カ月も経過していないにもかかわらず約半分が売れているという。

プロパスト 民事再生手続き 上場維持しながら再建へ(2010/5/14)

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ポラス 子育て応援分譲住宅第1号の「育実の丘」で入居者イベント

 


「育実の丘」入居者イベント

 

 ポラスグループが昨年9月に販売した埼玉県子育て応援分譲住宅認定第1号の「育実の丘」の入居者イベントが4月27日に行なわれたので取材した。

 団地は一部建設中の建物もあったが、ほとんどが完成しており、集まったのは約100人。メインイベントは「シェアイベント」。商品の売買を行うフリーマーケットやガレージセールではなく、子どもの成長に伴い、着れなくなってしまった洋服や乗れなくなった自転車などを自宅前のカースペースに置き、ほしい人にあげる交換会だ。名刺や家族カードを交換しながら入居者同士で挨拶していた。同社が経営する「味亭」の鴨汁うどんも全員に提供された。

 イベントの来賓として挨拶したさいたま市緑区坊之在家自治会長・田邊修作氏(71)は、「ここの自治会は緑区内で2番目に大きい1,761世帯。コミュニティの取り組みは19年から強化しており、夏祭りに持ちつき大会、日帰りバスツアー、防犯パトロールなどを行なっている。みんな盛況で夏祭りなどには常時500人ぐらいが参加する。若い方が増えるのはいいこと。老荘青の三位一体が大事」と話していた。田邊氏は元埼玉県草加警察署長。署長時代は24時間態勢で「晩酌などやったこことがない」そうだ。


自治会長の田邊氏

 

◇     ◆     ◇

 

 この種のイベントを取材するのは初めてでとても新鮮だった。子育てファミリーを支援するにはデベロッパーがしっかり仕掛けを行なわないといけないことがわかった。

 一つ気が付いたのは、同社ばかりでなく他のデベロッパーもそうだが、敷地内には自転車置き場がないことだ。都市型戸建ては敷地が30~40坪ぐらいしかないが、おそらく親子で自転車は3台はあるはずだ。どこに設置するかは課題だが、これは必須要件ではないか。


シェアイベント

 

埼玉県「子育て応援認定制度」中身ある制度に改善を(2012/9/11)

ポラス 「埼玉県子育て応援分譲住宅」認定1号 浦和で分譲(2012/9/7)

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ゆとり世代の8割が中古住宅を検討

三井不動産リアルティ調査

 

 ゆとり教育を受けた20歳代の〝ゆとり世代〟の8割が中古住宅を検討-こんな興味深い意識調査を「三井のリハウス」を展開する三井不動産リアルティがまとめ発表した。

 住みかえ意識調査の第4弾となるもので、首都圏在住の “ゆとり世代” と呼ばれる22~25歳の社会人男女310名とその世代を子に持ち、住宅購入経験のある50~59歳の男女310名を対象にインターネットで住まいと距離に関する意識調査を実施したもの。

 調査によると、結婚後に親との「近居」を望む “ゆとり世代” は約3割にとどまる一方で、子供との「近居」を望む “親世代” は約6割にのぼった。

 また、 “ゆとり世代” はマイホーム購入時に約8割が中古住宅を検討し、7割以上は親からの資金援助を期待していないが、 “親世代” は2人に1人が子供のマイホーム購入時に資金援助をすると回答し、「資金援助をするので近くに住んでほしい」という希望を持っていることが分かった。

 同社は、この結果について「『失われた20年とともに成長し堅実・安定志向』と言われている “ゆとり世代” の特徴が表れる結果となった」としている。

 

◇     ◆     ◇

 

 ゆとり世代の約8割が中古住宅を検討し、7割以上が親からの資金援助を期待しないという結果は驚きだ。中古住宅が新築より安いというのが最大の理由だろうし、取得能力からいっても中古のほうが取得しやすいからだろう。これは賢明な選択だ。耐震性などに問題のある中古は敬遠したほうがいいが、中古だからといって基本性能が新築より劣るということはない。親に頼らないというのは、自立心が旺盛とも取れるが、親の懐具合をきちんと把握しているからだろう。

 その一方で、親世代は資金援助を考えており、近居を望んでいるという結果もやや驚きだ。援助額は平均で約500万円だ。500万円しか援助できないのもまた親世帯の寂しい懐具合を示している。

 もう一つ、注目したのはマイホームの購入を将来的に望まないゆとり世代は、「購入したくない」(20.3%)と「あまり購入したくない」(15.2%)と合わせると35.5%にものぼることだ。その理由は明示されていないが、〝飲まず食わず〟でせっせせっせとマイホームの頭金を貯めたわれわれ団塊世代からすると理解できない。

 マイホーム取得だけが人生の目標ではないのは確かだが、日本国憲法でいう「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する 」(第25条)生存権は闘い取らないと国は保障してくれないのは確かだ。富裕層は分譲だろうが賃貸だろうが選択肢は多いが、一般的なサラリーマンにとって選択肢は多くない。賃貸はあらゆる面で分譲よりはるかに劣る。中長期的に見ても賃貸は冷遇され続けるのではないかと思う。

 劣悪な居住環境だからといって心まで貧相になるとは限らないが、住居は人生を豊にする、心を豊にする生活の基本だ。人格形成に大きな影響を与えるのは間違いない。「健康で文化的な最低限の生活を営む」ことを諦めないでほしい。

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大和ハウス工業 コスモスイニシアを子会社化

大手の一角に迫る一の矢、二の矢放つ

 

 大和ハウス工業は4月16日、コスモスイニシアが実施する第三者割当増資をを約95億円で引き受けると発表し、発行済み株式数の約64%を取得することで子会社化すると発表した。

 

◇     ◆    ◇

 

 最近の大和ハウスの動きからしてコスモスイニシアを子会社化するのはありうることだと思っていたので、あまり驚かなかった。大和ハウスは確かにマンション供給大手ではあるが、首都圏に限ればいわゆるメジャー7のブランドにはやや遅れを取っていると見ている。5年先、10年先を見越した布石というか一の矢を同社は放った。

 その一の矢とも言うべきなのは、 “ ブラウド ” ブランド構築の最大の功労者ともいうべき野村不動産の元副社長・高井基次氏の招聘だ。高井氏は昨年10月付でマンション事業を統括する上席執行役員マンション事業推進部統括部長に就任した。高井氏は「これまで地方をずっと回ってきたが、底力のある会社だと思った。それぞれの地域の一番情報を取得できる力がある。すぐにとは言えないが、しっかり基盤づくりを行う」「直販部隊を整えることや再開発にも力を入れていく」と意欲満々だ。同社はまた、女性だけの商品企画プロジェクトチーム「Natural Eye (ナチュラル アイ)」を立ち上げた。同業他社と同様、女性の視点でマンションの商品企画提案を行っていくものだ。

 今回のコスモスイニシアの子会社化は二の矢とみていい。コスモスイニシアはバブル崩壊とリーマン・ショックによる2度の経営難を強いられたが、首都圏でのこれまでのマンション供給は量ではトップクラスだし、戸建てでもコンスタントに供給している。最近ではリノベーションマンションにも力を入れている。商品企画力も大手に負けないものがある。再び勢いを取り戻す可能性はある。

 記者はさらに首都圏での同社の地位を不動のものにする三の矢が放たれるとみている。それはやはり商品企画に関することだろうと考えている。

 それにしても最近の大手各社のマンション市場の覇権争いは熾烈を極める。中長期的には市場から評価されるのは10社ぐらいに絞られるのではないかと見ている。

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アキュラホーム

間伐材を採用した学習机天板2,056枚を小学校に寄贈

 


カンナ掛けを実演する宮沢社長

 

 アキュラホームとグループ会社のオカザキホームは4月17日、子どもたちに木の素晴らしさを伝える「木望(きぼう)の未来プロジェクト」として2012年度は間伐材を採用した小学校学習用机の天板2,056枚を15の小学校に寄贈し、そのうち7校で木の良さを伝える出張授業「ふれあい授業」を実施したと発表した。

 「木望の未来プロジェクト」は次代を担う子どもたちへ「森のすごさ」「木の素晴らしさ」「物づくりの楽しさ」の理解を深めてもらうことを目的に2010年からスタート。間伐材を加工し製作した小学校学習用机の天板を小学校に寄贈して古い机を再生している。アキュラホーム・宮沢俊哉社長自らが〝カンナ社長〟として「ふれあい授業」の講師を務める。



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