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「ママトコ南浦和」完成予想図

 ポラスグループの中央グリーン開発は6月9日、「第8回地域住宅計画賞活動部門奨励賞」を受賞した「子育てママの理想の家をつくろう!」プロジェクトの設計基準を元に開発した新ブランド「子育てママの理想の家」シリーズ初の戸建分譲住宅「ママトコ南浦和」(全13戸)が好調なスタートを切ったと発表した。

 「子育てママの理想の家」設計基準は、一般の主婦(9人)が商品開発に取り組み、実際に建築・販売された4戸をワークショップを経て改良を加えたもの。6つの共通テーマ「家族で過ごす空間づくり」「子どもの育み」「家事ラク♪ママ楽♪」「スムーズな家事動線」「使いやすい収納」「安心・安全」で構成。子育てならではの細かな配慮や工夫が凝らされている。

 「ママトコ南浦和」は、JR京浜東北線・武蔵野線南浦和駅から徒歩18分、川口市小谷場字下谷に位置する全13棟。敷地面積は100.00~119.12㎡、建物面積93.98~102.26㎡、価格3,990万~4,630万円。5月中旬から販売開始し、1週間で半数以上の7戸を成約している。

 今後9月上旬に販売開始予定の「(仮称)パレットコート柏たなか未来区」(全53棟)の一部街区にも「子育てママの理想の家」を採用する予定。

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「ドマクロ収納」

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リビングを見渡せるキッチン

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「イズ・ステージ」外観

 積水ハウスは5月19日、基本性能を向上させ、ストック価値を高めた鉄骨戸建2階建てのモデルハウス新「イズ・シリーズ」を小田急線・新百合ヶ丘の住宅展示場で公開した。

 強くて美しい外壁「ダインコンクリート」と、防汚性能を高めた「タフクリア30-ハイブリット光触媒仕様」により従来15年だったメンテナンスサイクルを30年に伸ばした。また、進化したユニバーサルフレームシステムにより、陰影の深い外観シルエットと連続大開口や吹き抜け空間などを採用した「スローリビング」を提案。高断熱仕様でネット・ゼロ・エネルギー化を推進する高性能樹脂サッシも提案している。

 「イズ・シリーズ」は、発売から30年近く経過するロングセラー商品で、今回の進化型はコストアップ要因にもなるが、企業努力によって従来商品とそれほど価格はアップしないという。

 6寸勾配の大きな屋根が特徴の「IS STAGE(イズ・ステージ)」と、5寸勾配及びフラット屋根の「IS ROY+E(イズ・ロイエ)」で構成される。標準仕様で坪単価は62万円から。

 モデルハウスの延べ床面積は191.35㎡(57.88坪)。深い庇を持ち、1、2階ともフルフラットサッシを採用し、縁側やバルコニーに樹脂系のデッキを敷き詰めることで外部と内部の一体化を図っているのが特徴。

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「イズ・ロイエ」外観

◇       ◆     ◇

 まるでマジックショーを見るようだった。モデルハウスのエントランスの体験コーナーには「タフクリア30-ハイブリット光触媒仕様」の外壁タイルと一般的な外壁タイルが用意されていた。同社担当者がマジック(サインペン)でそれぞれに落書きでもするかのように着色した。一瞬だった。一般的なタイルはサインペンの青がそのまま付着したままなのに対して、前者のタイルはほんの1、2秒で色が消えた。驚いた記者は「これはマジックですか」と尋ねたら、担当者は笑って「マジックではありません」と答えた。

 「タフクリア30-ハイブリット光触媒仕様」は、このように太陽光に当てると発生する活性酸素が付着した汚れを分解するとともに、大気中の有害物質も分解する機能を持つという。

 また、太陽の紫外線による塗装の色褪せなどを抑制し、超親水性作用を持つため汚れが付きにくい優れた機能を持っているという。

 これまでもこの種の機能を持つ外壁材は同業他社やデベロッパーがマンションなどに採用していたが、これほどの性能を持つ外壁材を採用するのは同社が初めてだという。塗装剤に銀や銅の成分を5倍増量したという。

 「光触媒」を発見した東京理科大学長・藤嶋昭氏も今回の新商品の紹介ビデオにも登場した。藤嶋氏は毎年のように「ノーベル化学賞」候補に名が上がる方だ。

 記者はカタツムリの殻が汚れないという性質にヒントを得て「ナノ親水」の技術が開発されたのを思い出した。「光触媒」と「ナノ親水」はどう違うのか。積水は「光触媒は、汚れを分解するNOXやSOXを浄化する藻やカビを防ぐなどの分解作用も備えているという優れた点がある」としている。

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「ダインコンクリート」

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「グレースヴィラ越谷レイクタウン」

 ポラスグループのポラスタウン開発が分譲中の「グレースヴィラ越谷レイクタウン」を見学した。全戸150㎡以上の全31棟の環境共生プロジェクト」。

 物件は、JR武蔵野線越谷レイクタウン駅から徒歩17分、越谷市川柳町6丁目に位置する土地区画整理事業地内に位置する全31区画の規模。敷地面積は153.07~153.59㎡、建物面積は93.88~111.8㎡、価格は4,313万円~4502万円。建物は木造2階建(在来工法)、完成済み。施工はポラテック。昨秋に分譲開始し、これまで24戸が契約済み。

 パッシブデザイン手法を採用して国が定めた「認定低炭素住宅」を、「CASBEE」住まい(戸建て)では「Aランク」をそれぞれ取得しているのが特徴で、各住戸の商品企画にも細かな配慮がなされている。区画割は隣り合う住戸が見合いしないよう棟割りとせず、窓の位置をずらしている。門柱はLED照明を採用。ガーデニングの水栓も門柱に隠れるように設置している。

 そして何より大きな特徴は、同社ならではの1階天井高約2.7mの空間を生かすデザインとしていることだ。モデルハウスの一つ「木くばりの家」では構造材を現わし天井として採用。照明用の移動可能レールも設置している。もう一つのモデルハウス「ビルトインガレージ」では、リビングから愛車が眺められるようにし、その上部は多目的に利用できる空間を提案している。

 これらのプランはどこかで見たような気がしたら、やはりポラスの注文住宅「ポウハウス」のデザイナー百瀬修氏が担当したとのことだった。侘び寂びを採用したデザインの住宅もよかった。

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モデルハウス

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ビルトインガレージ付きモデルハウス

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門柱

ポラス、地震の揺れを動画で見る「倒壊シミュレーション」開発(2013/6/18)

ポラス 新越谷に2棟のモデルハウス 「音楽好き」と「くるま好き」を想定(2010/10/18)

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「ルナ越谷レイクタウンクルムのまち」

 創建が分譲中の建売住宅・建築条件付き土地分譲「ルナ越谷レイクタウンクルムのまち」を見学した。競合物件が多い中、「外断熱」を前面に押し出し、コンスタントに成約している団地だ。

 物件は、JR武蔵野線越谷レイクタウン駅から徒歩15分、越谷市越谷レイクタウン特定土地区画整理事業区域内に位置する全80区画。現在分譲中の建売住宅(3戸)の価格は3,580万〜4,450万円、土地面積は151.49〜165.42㎡、建物面積は114.12〜116.94㎡。建物は木造2階建て(外断熱工法)。建築条件付土地分譲(29区画)は、価格が1,680万〜2,280万円(最多価格帯2,100万円台)。

 昨年10月から分譲開始しており、これまで21戸・区画が契約済み。営業部チーフの宮澤太一氏は、「外断熱を前面に押し出し、コミュニティを大事にしていることを訴求している。月3~4棟の契約ペース」と話した。

 大手との競合は避けられないが、外断熱のよさをどこまでアピールできるかがカギだ。「外断熱」のよさは、実際に体験してみないと分からない。同社はモデルハウスの体験宿泊も行っている。

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モデルハウス リビング

創建 首都圏進出10年 初の「心伝える 感謝のつどい」約960名が参加(2014/4/29)

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積水、ダイワ、ポラスなどと対照的な驚愕の戸建て

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本来あるべき戸建て分譲の街並み(左がハウスメーカーの停止条件付き戸建て、右がポラスの分譲戸建ての住宅は北道路だが、隣接する住宅が美しいことから、南道路の住宅より人気が高かったそうだ)

 以下の記事は、先に書いた創建の「感謝のつどい」と、改めて書く越谷レイクタウンにある同社やポラスの記事と一緒に読んでいただきたい。

 創建が「感謝のつどい」を開いた前日、2時間かけて越谷レイクタウンの戸建てを見学した。

 越谷レイクタウンはUR都市機構が開発主体となり、平成22年に街開きした約225.6haの区画整理団地だ。駅前には国内最大級のイオンレイクタウンやマンション、一戸建てなどが建設されており、まだまだ開発途上だ。

 一戸建ては、駅前に大和ハウスが開発した見事な団地があり、積水ハウス、ミサワホーム、ポラスなどの戸建てもゆったりとした敷地にみどりをふんだんに配したのが特徴だ。創建は外断熱で大手に対抗していた。

 これらの一戸建てと明らかに異なる対照的な街区があった。単調な建物が連たんし、庭・エントランスには樹木は1本も見当たらないばかりか、敷地は全てコンクリートで固められていた。雑草すら生えていなかった。

 記者は数年前から、いわゆるパワービルダーの建売住宅は見ないことにしている。見る価値がないからだし、見ると劣悪な建物に腹が立つからだ。この日見た建物は想像を絶するものだった。まるで地面の下には観てはならないものが隠されているような風情だった。

 住宅の質を左右するのはもちろん敷地の広さやデザインだが、樹木などみどりも大きな役割を果す。それが1本もないとはどういうことか。怒りがこみ上げた。どうしてこうなったか、どうすべきか書かざるを得ない。

 まずUR都市機構に提言したい。土地をその建売り会社に卸したのはURだ。このエリアには地区計画の網が敷かれており、その街区は「良好な低層住宅の環境を保全する」地域に指定されている。1区画150㎡以上とか、建物の壁面後退、色彩、生け垣や柵の形状などがこと細かに定められている。どういうわけか、緑化率には規定がない。緑がまったくない一戸建ての街がどうして良好な低層住宅地を形成するのか、URは答えるべきだ。緑化率を40%とは言わない。せめて30%は確保するようデベロッパーに求めるべきだ。

 越谷市には注文をつけたい。地域住民とともに地区計画を改正し、是非とも緑化率の規定を盛り込むべきだ。悪貨は良貨を駆逐する。たとえ少ない街区でも街全体の価値の低下を招き、固定資産税も減り、やがては空き家となり頭痛の種になる。

 この建売り会社には苦情を申し立てる。大手と対抗するためには価格の安さを前面に打ち出さざるを得ないのは理解できる。しかし、良質住宅を供給して地域に貢献するのがデベロッパーの役割ではないか。地面の下では芽を出せない雑草が怒りで煮えくり返っているはずだ。もう一度、原点に戻って建売り会社とは何かを考えてほしい。

 ユーザーには注意を喚起する。こんな建売りを買ってはいけない。買ったその日から価値は半減する。安もの買いの銭失いだ。売りに出したときは二束三文に買い叩かれる。自分の家だけが評価されるのではない。街としての価値が評価されることを肝に銘ずべきだ。資金が不足するのだったら10年間、飲まず食わずの辛抱をして頭金を蓄えることだ。1,000万円も貯めれば、大手の住宅が買えるはずだ。

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越谷レイクタウンの空き地で摘んだ雑草(ポピー、タンポポ、ハナニラ、ハルジオン、アカツメグサ、シロツメグサ、ジシバリ、チガヤ)

創建 首都圏進出10年 初の「心伝える 感謝のつどい」約960名が参加(2014/4/29)

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標準装備する「サイレス(SeiRReS)」

 旭化成ホームズは4月24日、同社の重量鉄骨ラーメン構造の3階建て住宅「ヘーベルハウスFREX(フレックス)」に、新たに開発したオイルダンパー制震装置「サイレス(SeiRReS)」を5月1日から標準採用すると発表した。

 「サイレス(SeiRReS)」は、高層ビルなどの地震対策として採用されているものを戸建て住宅用に開発したもので、大地震から中小地震までに制震効果を発揮し、度重なる余震による躯体の損傷も軽減する効果が期待できる。耐用年数はへーベルハウスと同等の約60年。1個約15万円。

 プランにもよるが、30坪程度の3階建てで1個、60坪程度で2個設置すればいいという。1階部分に設ける。大地震で約15.%、中地震で約40%揺れを軽減できる。販売目標は年間2,500棟。

 取締役常務執行役員マーケティング本部長・川畑文俊氏は、「業界トップシェアを占める3階建て商品を強化するのが狙い。2階建てはすでに制震を採用しているが、3階建てでも採用することでお客さんにアピールすることができる。現場サイドからの要求もあった」と話した。

 

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「TRY 家Lab(トライエ・ラボ)」

 大和ハウス工業は4月26日、東京本社敷地内に戸建住宅体感施設「TRY 家Lab(トライエ・ラボ)」をオープンする。

 2002年4月にオープンした同社の技術や最新の設備を体験できる「D-TEC PLAZA(ディーテックプラザ)」を改装したもので、「注文住宅の『試着』をコンセプトに、バーチャル技術を用いて提案中の間取りを体感できるほか、地震体感、エコな暮らし、各種テクノロジーの比較体感などもできる。広さは約1,600㎡。予約制で、年間来場者は5,000名を見込む。

 また、東京本社内に昨年末に改装した、リアルな体験ができる「Living Salon Tokyo」では同社の5つの構法や外構、内外装材、水回り・収納アイテムなどが体感できる。

 4月22日に行われた記者案内会で同社常務執行役員住宅事業推進部長・中村泉氏は、「だれもが洋服を買うとき試着をするし、車を買うときは試乗もする。しかし、注文住宅はそれがない。当社は歩道橋や住宅ローンなど世の中になかったものをつくり常識化した。注文住宅でも試着や試乗と同じように体験できるものをやるべきと実現した」と話した。

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「トライエ シミュレーター」

 

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「トライエ シミュレーター」を体感する記者団

◇     ◆   ◇

 「TRY 家Lab(トライエ・ラボ)」も「Living Salon Tokyo」も予約制だから、一般のお客さんが突然尋ねていっても見せてはもらえないだろうが、戸建てのイロハが学べる施設だ。「リアル」と「バーチャル」を同時に体験・体感できる施設はそうないはずだ。

 「TRY 家Lab(トライエ・ラボ)」は、地震体感ができる「トライエ シミュレーター」がいい。阪神淡路や東日本大震災クラスの揺れはもちろん、見学者が希望するエリアの揺れも体感できる。怪我をしないよう握りバーをつかまされたままで、縦揺れは体感できないし、シャンデリアが降り注ぎ、テレビや冷蔵庫、仏壇、本棚が四方八方から飛んでくる恐怖も味わえないが、震度7クラスでは運を天に任せるほかない状況になることは学べる。仮想現実を知っておくのと知らないとでは天と地ほどの差がある。

 「Living Salon Tokyo」は、自由自在に居住空間をレイアウトできるのがいい。玄関の広さからリビング、キッチン、壁の厚さ、バルコニーの奥行き、斜線制限による勾配、天井の高さなど10の住空間が電動装置によって体験できる。隣り合わせの屋上テラスには外構のモデルも展示されており、「ダイワに任せてくだサイ」の意を込めた子ども向けのサイの張りぼてもある。

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天井高や広さが調整できる「Living Salon Tokyo」

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「Living Salon Tokyo」に隣接する屋上テラスのサイ

 

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「グローイングシティ成田はなのき台セントラルマークス」モデルハウス

 全国住宅産業協会「第4回優良事業表彰」で「優良事業賞戸建分譲住宅部門(大規模)」を受賞した細田工務店の戸建分譲団地「グローイングシティ成田はなのき台セントラルマークス」を見学した。都心を起点に考えると、ずいぶん遠い団地だが、新緑が美しく、ゆったりとした戸建てを見られたのは大きな収穫だった。

 最寄駅の京成成田駅に降り立ったのは30年ぶりくらいだ。「日吉台ニュータウン」「成田ニュータウン」の見学以来だ。JR成田線もそうだが、かつて昭和50年代、60年代の京成線沿線は建売住宅やマンションの供給ラッシュが続いた。ほとんどの駅の団地の取材を行った。都心に近いところからでは勝田台-志津-ユーカリが丘-京成臼井-京成佐倉-京成酒々井-宗吾参道-公津の杜などだ。最盛期には1団地で年間200戸、300戸が供給されたはずだ。

 ところが、バブル崩壊後は、上り詰めたところで梯子を外された格好となり、住宅の売れ行きもばったりと止まった。遠隔地のマンションなどは、土地代がただのような坪単価が100万円くらいでも完売までには時間を要した。見るに忍び難く見学の足も遠のいた。

 今回、見学する気になったのは、同社のレベルの高い商品をこの目で確認したかったからだ。

 現地で説明を受けた同社の販売担当者によると、団地開発の経緯は次の通り。

 区画整理の話が持ち上がったのは平成4年。バブルが崩壊したころだ。従前地はほとんどが田畑や山林。同社や共同事業主の相互住宅が約80人の地権者に話を持ち込んだ。門前払いをされながら粘り強く説得し、平成13年に組合設立。同年12月に工事着手。施行面積は約37.6ha。計画人口約3,800人。住宅戸数は約1,000戸。減歩率は約60%。

 住宅の分譲開始は平成18年。初年度は80戸くらい販売し、その後は年間40戸くらいで推移しているという。400区画近くあった細田工務店の持ち分も残りは1割近く。

 購入者は成田市の賃貸居住者を中心に佐倉、千葉市居住者など。3~4割が成田市周辺勤務で、都内勤務者は1割くらい。平成23年に組合は解散した。

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近くの公園

 ◇      ◆     ◇

 かつて土地区画整理事業は「都市計画の母」と呼ばれた。土地神話が健在で、何もしなくても保留地価格はどんどん上昇し、宅地も飛ぶように売れたからだ。ところが、バブルが崩壊して様相は一変。地価上昇を前提にした土地区画整理事業には「破たん」という文言はなく、事業費をねん出するために減歩率の見直しを迫られ、ほとんど手元には何も残らなかった悲惨なまるで姥捨て山のような事例も取材してきた。

 それらに比べると、この団地は組合設立から10年くらいで解散できたのだから成功の部類に入るのだろう。厳しい時代を乗り切った関係者には頭が下がる思いだ。競合が多い中、9割近くを完売できた同社も大健闘というべきか。

 販売担当者は分譲開始時から販売を担当しており、今年で8年目を迎えるという。団地のセールスポイントを次のように語った。

 「成田市は、空港があり財政も豊か。医療、教育、福祉は充実している。『はなのき台』は駅からやや距離があるが、土地は平均約58坪。自治会もしっかりしており、子育てイベントなどを積極的に行っている。徒歩圏にはスーパーなどすべてが揃っている。最寄駅のJRも京成も座って通勤できるのも魅力のひとつ」 

 8年間も同団地の販売を担当しているからだろうが、入居者のことは熟知している。たくさんの入居者と巡り合えるのは大規模での戸建て販売ならではだろう。「生まれたばかりの赤ちゃんが、もう小学生」と担当者は楽しそうに笑った。別の団地だが、ある営業マンから「ここに骨を埋めたいぐらい」と語ったのを思い出した。好きになるから売れるのだろうし、好きになれなければ、売れるものも売れなくなるのだろう。

 今回見学した受賞区画は、既分譲と比べ団地全体がゆったりと造られており、緑を多く配した広々としたオープン外構、石張りのエントランスアプローチ、インターロッキング舗装などが特徴。1棟1棟のプランもヒーリングテラスやファミリーコーナー、ウェルカムテラスなど家族や近隣とのつながりを大切にする工夫が凝らされている。残りは7戸となっている。

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細田工 全35区画のうち23区画が角地「成田はなのき台」 全住協・優良事業賞(2014/4/16)

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「xevo GranWood 平屋暮らし」 「寛ぐ平屋」完成予想図

 大和ハウス工業は同社初の平屋木造戸建て住宅「xevo GranWood 平屋暮らし」を発売した。

 「xevo GranWood」は、構造軸組材を100%国産材で賄うことができる純国産材仕様を採用した商品で、住まいを丸ごと遮熱・断熱する「オールバリア断熱」、10kW以上の太陽光発電システムを搭載可能。「木材利用ポイント」にも適合する。

 「xevo GranWood 平屋暮らし」は、屋根形状を4寸勾配にしたことで、天井高が最大約3.1mとなり、開放的な空間を提案する「寛ぐ平屋」など6タイプの外観シルエットから選択できる。

 高齢者人口が増加し、平屋建のニーズが高まっていくと予想されていることから、50歳代の建て替え層をメインターゲットに据えた商品。

 販売価格はモデルプラン(108.75㎡)で2,618万円(消費税込み。「D-HEMS 3」、太陽光発電システム3.15kW搭載)。販売目標は年間100棟。構造は木造軸組。

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 今年10月に創立40周年を迎える三井ホームは4月17日、創立40周年新企画として、超・高断熱の「2×6ウォール」標準化し、高効率健康空調システム「Newスマートプリーズ」の発売を開始したと発表した。

 「2×6ウォール」は、同社の2×4工法を独自技術で進化させた「プレミアム・モノコック構法」に、高性能屋根断熱パネルや継ぎ目のない耐久性の高い外壁、超剛性ベタ基礎を融合させた工法で、基本構造(外周壁)を従来の1.6倍に厚くすることで断熱性を大幅に向上させ、圧縮強度も従来の2.5倍に高め、さらに壁の高さも従来の2×4では約3.8mが限界だったの約6mまで対応が可能とした。これにより断熱性能は業界トップレベルとなったとしている。

  「Newスマートプリーズ」は、業界ナンバー1の省エネ性と、花粉やPM2.5も除去できる機能を持つ。「2×6ウォール」と組み合わせることで、空調効率も16%高められるとしている。

 同社は創立40周年の節目を期し、「住む人の誇りをカタチにする、それが私たちの誇り」を端的に費用減するキャッチコピー「オーダーメイドプライド。」を採用。注文住宅メーカーとしての再ブランド化ら力を注いでいく。

 「オーダーメイドプライド。」を浸透させるための新TVCFのイメージキャラクターに女優の菅野美穂さんを起用することも同時に発表。お披露目も行った。新CMは4月18日から放映される。

三井ホーム 吉永小百合さんに代わる新イメージキャラに菅野美穂さん(2014/4/17)

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