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「ZEH元年-その先の住まいとまちづくり」環境シンポジウム(すまい・るホールで)

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小泉教授

 プレハブ建築協会は12月7日、「ZEH元年-その先の住まいとまちづくり」と題する2016環境シンポジウムを実施した。関係者ら約200名が参加した。

 「2020年までに標準的な新築住宅でZEHの実現を目指す」という国の政策目標の達成に沿ったもので、首都大学東京大学院教授・小泉雅生氏(小泉アトリエパートナー)が「新しい環境文化の形-クリマデザイン」と題する特別講演を行った。

 「クリマデザイン」とは、小泉教授や工学者の村上周三氏(建築環境・省エネルギー機構理事長)らが提唱する、パッシブデザインを一歩進めた機械設備(アクティブ)も適宜使いながら環境を制御しつつ地域性を背景とした環境文化を創造しようという新しい考えで、「環境の質を上げ、生きものとしての快適な環境を考え、『気候』をデザインする」(小泉氏)というもの。

 シンポジウムでは、積水化学工業、パナホーム、サンヨーホームズの最新の事例報告も行われた。

◇       ◆     ◇

 小泉氏は、「これまで様々な実践を行ってきた中で、もう一度理念、思想を考え直そう」と、クリマデザインにたどり着いたその経緯などについて話した。

 記者は、パッシブデザインとどこが違うのだろうとずっと考えていたが、どうやら高気密・高断熱=アクティブのイメージが強いわが国のプレハブ住宅のいいところと、ややもするとアクティブを否定的に捉えがちなパッシブデザインの良さも取り入れながら、より快適な環境文化を育てようという理念だ。「クリマ」は気候(climate)から取った造語。

 なるほどと思った。これからはボタン一つで住宅の温熱環境を自在に操る時代だ。IT技術の進展がそれを可能にする。

 しかし、ボタン一つでそれが可能な、均一な住空間が果たして最適な空間かと問われれば「ノー」だ。そのいい例として、小泉氏は、爬虫類の繁殖に成功した札幌市円山動物園の本田直也氏の話を持ち出し、「亀に雨を降り注ぐと交尾が始まる。適度な負荷が必要」などと冗談交じりに話した。

 われわれ人間もそうだ。われわれに楽な人生などやってこないかもしれないが、楽しい生活をクリマデザインは実現するのではないか。

 興味のある方は、村上周三+小泉雅生+クリマデザイン研究会「 クリマデザイン: 新しい環境文化のかたち」(鹿島出版会)をお読みください。ついでだが、記者が最近読んだ芦原義信「続・街並みの美学」(岩波現代文学)もぜひおすすめだ。小泉氏の考えに近いものがある。

カテゴリ: 2016年度

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RBA交流会(ホテルニューオータニで)

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谷脇局長

 国土交通省土地・建設産業局長の谷脇暁氏が「中古住宅」の呼称変更について、「他にいいネーミングがあればそれにしてもいい」としながら、「既存(きそん)住宅に変更するよう作業を進めている」と、12月1日に行われたRBA野球関係者だけでなく、不動産流通会社の会長・役員クラス、デベロッパーの幹部なども参加したRBAの交流会の挨拶で語った。

 これに対して、会に出席していた不動産流通業界関係者からはおおむね賛成の声が上がったが、三井不動産リアルティ会長・竹井英久氏らは「新築があるから中古になる。新築の呼称をやめ、中古住宅の中古を取ればいい」と異論が上がった。

 中古住宅の呼称変更については、以前から「イメージがよくない」という声が上がっており、積水ハウス会長兼CEO・和田勇氏は「素敵な名前があるはず」としており、当分議論を呼びそうだ。

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左から竹井氏、中島氏、岩井氏

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左から中島氏、岩井氏、内閣府内閣審議官・佐々木基氏、谷脇氏、三井不動産常任監査役・飯野健司氏

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 谷脇局長の発言に対し、会に出席していた住友不動産販売会長・岩井重人氏、同社常務・村井慎一郎氏、東急リバブル会長・中島美博氏、同社専務・三木克志氏、野村不動産アーバンネット元会長・金畑長喜氏、三菱地所リアルエステートサービス専務・斎藤哲二郎氏なども賛意を示した。

 これに異論を唱えたのが竹井会長だ。「中古よりいいが『住宅』だけでいいのではないか。もっといい言葉があるはず」と語った。竹井会長の言葉を補強したのが、同社企画部部長・井口正邦氏だ。「新築住宅の新築を取れば問題は解決する。流通量は中古のほうがはるかに多く、これからの時代は新築か中古かの時代でもない」と。

 なるほど、これには一理ある。新築は売ったらすぐ中古になるし、中には新築でも中古並みの価格で分譲される戸建ても存在する。質から言えば新築も中古もない。新築より中古のほうが優れている局面もある。

 竹井会長らの主張は正鵠を射る-と言いたいが、「新築」も「中古」も取ったら大混乱が起きる。法律の改正も必要かもしれないし、なにより新築住宅を販売するデベロッパーサイドから「われわれはいかに完成在庫をなくすかに粉骨砕身しているのに、新築と中古の区別をなくしたら売れるものも売れなくなってしまう」と猛反撃されるのは必至だ。

 なので、記者はどちらがいいかよくわからない。しかし、「既存」を「キソン」と読ませることは納得できない。「キソン」は「毀損」を連想させるからで、「毀損住宅」=「欠陥住宅」の誤解を生じないか心配だ。

 我々の団塊世代は「キゾン」と読んだ(呼んだ)はずだと思い、68歳の上田清司・埼玉県知事に話を向けたら「そうだ、そうだ、我々は『キゾン』と読んだ」と語り、隣にいた上田知事と同級生という弁護士の香川實氏も「おっしゃる通り。『キゾン』だ」と話した。

 谷脇局長、こんなに異論が飛び出すのですから、いっそのこと「不動産流通近代化センター」が公募により「不動産流通推進センター」に呼称変更したように、公募で新しい名前(愛称)を決めたらいかがでしょうか。会場では「一般の人は『キソン住宅』と耳で聞いたら何のことかわからない人も出てくるでしょうね」という声もあった。

 国語辞典で調べたら「存」の読み方は以下の通り。

・清音でも濁音でもいい例。「依存」「恵存」「現存」「残存」

・濁音の例。「異存」「一存」「温存」「愚存」「所存」「存ずる」「ご存じ」

・清音の例。「既存」(本来「キゾン」は誤りとある)「存在」「自存」「存否」「存亡」「存立」「存する」

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上田埼玉県知事ご夫妻

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左から村井氏、東急リバブル元専務・平元詢二氏、三木氏

スムストック住宅の一層の普及を 和田会長 「既存」の発音はなぜ「きそん」(2016/8/30)

「中古住宅」呼称は「既存住宅」か「既築住宅」か それとも妙案はあるか(2016/6/29)

 

 

 

カテゴリ: 2016年度

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豊洲駅側から望む事業イメージ図

 三井不動産は12月1日、「(仮称)豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業2‐1街区AC棟」を着工した。

 同事業は、豊洲駅前の「豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」の一環として、昨年6月に竣工した江東区豊洲シビックセンター、今年11月に竣工した東京消防庁深川消防署豊洲出張所に続く建物整備事業で、事業地の地権者であるIHIとの代表施行者として推進しているもの。

 東京メトロ有楽町線豊洲駅、ゆりかもめ豊洲駅前の約1.9万㎡の敷地(2-1街区では計約2.8万㎡)に免震構造による36階建てオフィス・ホテル・商業などのAC棟と、階数未定の商業・エネルギーセンターなどのB棟を建設する。オフィス機能を中心としたミクストユースの大規模再開発で、延床面積は約18.4万㎡(来年着工予定のB棟と併せて約25.9万㎡)となり豊洲エリアで最大級となる。AC棟は2020年4月、B棟は2020年度下半期竣工予定。施工は大成建設。事業費は非公表だが、1,000億円を超える模様。

 AC棟は、最先端の機能を備えたオフィスに加え、隣接する「ららぽーと豊洲」の機能を拡大する商業ゾーン、同社グループが直営するホテルゾーンを設けるほか、同社としては日本橋エリアに次いで2番目の事例となる、「電気」と「熱」の供給を行うエネルギーセンターを設置し、さらなるBCPの強化を図る。

 ホテルは36階がフロントなど、33階から35階が約225室の客異質フロアとなる。360°のベイビューとアーバンビューを〝売り〟にパノラマビュー大浴場やビューバスプランのある客室も用意する。

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開発地(正面奥が「ららぽーと豊洲」、その奥が「バークシティ豊洲」、左後方が三菱地所レジデンスの「晴海」マンション)

◇       ◆     ◇

 三井不動産のビルやマンションのビッグプロジェクトを施工するのは圧倒的に鹿島建設と清水建設が多い印象を受けるので、同社に聞いてみたが特別の理由はないそうで、横浜三井ビルやいま施工中の東京ガス、三菱地所との共同事業「(仮称)TGMM芝浦プロジェクト」も大成建設だ。

 もう一つ気になるのはBRT(バス ラビット トランジット)計画で、都心と臨海副都心をBRTで結ぶことによって交通需要の増大に対応しようという計画が東京都で進められている。

 詳細は未定だが、このシステムがうまくいけば、いま三井不動産レジデンシャルが中央区晴海2丁目で開発中の超高層マンション(1,120戸)は「勝どき」駅に出るより「豊洲」駅に出るほうが便利になるのではないかと思う。

 そうなると、今回の再開発事業地に近接している東急不動産のマンションとの競合関係が生じるのかどうかが気になってくる。「中央区晴海」と「江東区豊洲」のマンションはどちらが高くなるのか、気になるところだ。東急のマンションの坪単価は400万円をはるかに突破すると思われる。

 さらに湾岸でいえば、住友不動産の「(仮称)東京ベイ トリプルタワープロジェクト」(1,539戸)があるし「オリンピック選手村」(賃貸含め5,650戸)も控えている。「豊洲移転」も絡んで当分、湾岸エリアは賑やかになる。

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外観パース

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品川社長(左)と上田知事(埼玉県庁で)

  ポラスグループの中央住宅が分譲している戸建て「風と緑のまち 白岡」(全21棟)が埼玉県が今年度に新設した「先導的ヒートアイランド対策住宅街モデル事業」の第一号として採択され、その認証式が11月29日、県庁で行われた。

 同事業は、ヒートアイランド対策が喫緊の課題になっている現在、埼玉県が一定以上の規模を対象に、課題を解決するための方策を盛り込んだ先導的な住宅街モデルを顕彰・補助する制度。

 「風と緑のまち 白岡」は、JR宇都宮線白岡駅から徒歩7分の土地区画整理地内にある全21区画。「素材」「水」「緑」「風」の力を利用した「パッシブ・ランドデザインシステム」を導入することによって、夏季の体感温度を5℃程度引き下げることを目指している。完成を前にしてすでに17棟が契約済みという。

 認証式に臨んだ上田清司・埼玉県知事は「今回の案件をきっかけに第2弾、第3弾と続:け、全ての戸建てでやっていただきたい」と述べ、同社・品川典久社長は「第一号案件に選ばれて非常にうれしい。責任も感じている。できる限り取り今後の物件にも採用していきたい」と語った。

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左から同社戸建分譲設計本部営業企画設計二課課長・野村 壮一郎氏、品川社長、上田知事、同社戸建分譲設計本部営業企画設計二課係長・酒井かおり氏、ポラス暮し科学研究所住環境G主任・福代 昇一氏

◇       ◆     ◇

 上田知事とポラス品川社長らとの懇談が終わり、報道陣が続々と知事室から退室したので記者も帰ろうとしたその時、背後で〝2戸買う〟〝娘夫婦〟〝シキ〟というとぎれとぎれの上田知事の言葉が、多少耳が遠くなった記者にもしっかり聞こえた。 

 しめた、大スクープだ。認証式など吹っ飛んだ。耳は遠くなっても、頭の回転は並みの記者には負けない。上田知事は68歳。昨年8月の知事選で他の4候補を全く寄せ付けず4選を果たしたばかりで、この日も「ずいぶん報道陣が多いな」と上機嫌で認証式に現れた。とても元気そうに映った。 

 そんな知事が、死期が迫りつつあることを自覚し、娘に病気の面倒を見させるために「一戸建て」を餌に呼び寄せ、子孫の為に美田を買う-大新聞社が飛びつきそうなビッグニュースに、退室にもたもたしたばっかりに得た僥倖を逃す手はない。

 早速、上田知事に「書いていいですか」と聞き、「いいよ。奥さんと娘夫婦の了解は得ていないが」と上田知事から了解も得た。

 そこで、正確を期すためにポラスの広報マンに「死期が迫っているので、娘さんとのも含め御社の戸建てを2戸買うと上田知事が仰ったんですよね」と念を押したら、広報マンは「『死期』じゃありません。埼玉県の『志木』ですからね。娘さん夫婦が志木市に住んでいるんじゃないですか? その志木市で今回のような戸建てを分譲するのであれば、買いたいということでした」と、記者のウイットが理解できたのかできていないのか真顔で答えた。

 なるほど、何だ、ただのリップサービスではないか。しかし、ただでは起きないのが記者だ。上田知事!志木は価格が高くなりすぎ。「浦和美園」はいかがですか。ポラスさんは戸建てを分譲していますし、NTT都市開発さんは30坪で5,000万円台のマンションを分譲します。知事が戸建てとマンションを買われたら、浦和美園の人気が急上昇し、街の開発スピードも飛躍的にアップすると思いますが、いかがでしょうか。

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上田知事

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 これは大まじめ。上田知事!埼玉県の街路樹を何とかしていただきたい。この日、浦和駅から埼玉県庁に向かったのだが、総じて街路樹は貧弱で、しかも周囲の建物に遠慮するように10mくらいまで強剪定されていた。それはビュッフェの絵画のように見えなくもないが、寒々とした冬の風景をより一層際立たせ、不安を掻き立てるグロテクスなオブジェとしか記者には見えない。

 東京都や神奈川県には、街路樹の美しさが街のポテンシャルとなっているところが少なくない。埼玉県にそれはあるだろうか。

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浦和県庁第一庁舎(左)と第二庁舎の間の街路樹

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全国低層住宅労務安全協議会「じゅうたく小町部会」セミナー(大和ハウスで)

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ヨハンナ・オーマン氏

 11月25日に行われた全国低層住宅労務安全協議会(全国低住協)の「じゅうたく小町部会」のセミナーを取材した。

 同協議会は平成元年に発足。都内の住宅メーカーや専門工事店、安全関連機材・標識の製造、販売会社24社が集まり、増大する低層住宅建設の労災事故撲滅のための活動を開始。現在は住宅メーカー、専門工事店、安全関連機材・標識の製造、販売会社、電動工具メーカーなど約50社が会社の垣根を超えて活動している。

 「じゅうたく小町部会」は昨年4月に発足。男性中心の労働環境下で孤独になりがちな女性の現場監督の絆を強化し、またスキルを向上させるため月1回のペースで勉強会などを行っている。

 記者はこの団体を全然知らなかった。部会広報担当の壁下瑛里子氏(スウェーデンハウス)からお誘いを受け参加することにした。女性の働き方改善=男性の働き方改善に興味があったからだ。かつては〝3K〟と呼ばれ、学生に敬遠されていた建設業への女性の就職も増え、労働環境も改善されているとは聞くが、まだまだ女性にとっては過酷な環境にあるのは想像できる。その実態を少しでも知りたかったからだ。そして何よりセミナーの講師を務めるスウェーデン人のヨハンナ・オーマン氏がどのような話をされるのかに魅かれたからだ。 

 会場に着いたとき、すでにヨハンナ氏は話をされていた。記者はてっきりあの難しいスウェーデン語で話され、誰かが通訳する形で進められるかと思っていたが、立派な日本語で話されていたのにまずびっくり。ヨハンナ氏は高校時代に4番目の言語として日本語を学ばれたそうだ。1時間以上にわたりスウェーデンの歴史、自然、文化、教育、政治などについて話された。

 福祉国家先進国のスウェーデンがあらゆる面で日本より進んでいることは周知の事実なのでここでは触れないが、どれもこれも耳が痛い話ばかりだった。グサリ、グサリと刃が胸に突き刺さった。ヨハンナ氏は「日本は大好きだが、男女平等でも民主主義でも大変遅れている」と顔をしかめた。

 と同時に、記者はあのスティーグ・ラーソンの大ベストセラー小説「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」(映画は見ていない)の女性主人公リスベット・サランデルにヨハンナ氏を重ね合わせた。サランデルは知的な小悪魔として描かれているが、ヨハンナ氏もタトゥー、ピアスをたくさん入れればきっとサランデルのような存在になる。核心をつく言葉に酔った。

 歳を聞いたら25歳だった。今は「国費で研修中」とのことだが、スウェーデンに帰すのはもったいない。わが国の「女性活躍」推進のためにスウェーデンハウスあたりが〝役員待遇〟で採用しないか。企業の生産性も飛躍的に高まると確信する。

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左から壁下氏、ヨハンナ氏、「じゅうたく小町部会」会長・前田直子氏(大和ハウス工業)

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 セミナー後の懇親会にも参加した。20人くらいの中で男性は記者一人。集中砲火を浴び、いびり出されるのではないかと恐れたので、記者と同じスーツ姿の〝男性〟に「わたし一人では心細い。一緒に参加しませんか」と声を掛けたら「わたしは女性です」と一喝された。いびり出される前に心臓が飛び出したのだが、ここで退却するようでは〝男が廃る〟と考え、最後まで皆さんと歓談した。

 ここでは書かないが、「女性活躍」は「男性活躍」と同義語であることを思い知らされた。現場での「トイレ」が大きな問題であるのにびっくりした。

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 わが業界には全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)という14字にものぼるいかめしい業界団体がある。全国低層住宅労務安全協議会(全国低住協)はそれより1文字少ないだけで、やはり長い。「低住協」という略称も「中古住宅」と同様、いいイメージを与えない。不動産流通近代化センターが不動産流通推進センターに名称を変えたように、もっと気が利いた名称に変更してはいかがか。

 もう一つ。朝の8時に現場の仕事が始まり、職人が仕事を終える17時まで働き、また事務所に戻らなければならない、しかも代わりがいない労働形態は改善すべきではないか。裁量労働制を検討してはどうかとも思った。

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セミナー参加者

「202030は可能か」 日本学術会議 ジェンダー研究分科会セミナーに参加して(2016/10/25)

 

 

 

 

 

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北原氏とそのコレクション

 日本土地建物・東京建物・日建設計・清水建設の4社が特定業務代行者として完成させた「KYOBASHI EDOGRAND(京橋エドグラン)」が11月25日オープンする。前日24日、メディア向けに公開された。

 記者は地下1階の共用部分といくつかの店舗のデザイン・アートに驚愕した。取材中ばったり出会ったテレビ東京「開運!なんでも鑑定団」のレギュラー出演者で、京橋生まれで京橋育ちのトーイズ・北原照久代表取締役の案内で、トーイズが賃貸している共用部分などのアート作品、おもちゃコレクションを見て回った。

 見るだけで楽しく戦前戦後の世相が見えてくる。素晴らしい〝作品〟ばかりなのに驚愕した。北原代表は賃貸料を明らかにしなかったが、近くにあるブリヂストン美術館の名作に匹敵する価値がある。しかも無料だ。東京に新名所が誕生した。

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北原氏のコレクション

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 「KYOBASHI EDOGRAND(京橋エドグラン)」は、東京メトロ銀座線京橋駅に直結。敷地面積約8,000㎡、事務所、店舗、公共公益施設などからなる地下3階地上32階建て延べ床面積約113,000㎡。事業主は京橋二丁目西地区市街地再開発組合。設計監理は日建設計。施工は清水建設。特定業務代行は日本土地建物・東京建物・日建設計・清水建設。組合は2006年2月に設立され、2009年6月に都市計画決定された。

 主な特徴は、①京橋エリア最大級・国内最高クラスのスペックを誇る超高層免震②高さ31mの吹き抜け空間など多様なオープンスペース③歴史的建造物「明治屋京橋ビル」を保存再生④タウンマネジメントの展開⑤中央区の情報発信拠点「中央区観光情報センター」の開設-など。

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外観

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オープニングインスタレーション

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大階段

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ガレリア

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 内覧会では、冒頭紹介した北原照久氏のコレクションのほかいくつか見学し、試食もさせていただいた。

 まず、「中央区観光情報センター」。広さは約134㎡。江戸時代の地図と昭和22年以降のNASAの協力を得て作成したという中央区の空撮写真が刻々と展開する「オーバービュー」にびっくりした。ファミコンのコントローラーのようなものを操作すれば、区の50スポットが日本語、英語、中国語、韓国語で紹介される。

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「中央区観光情報センター」

 店舗は「北大路 京橋茶寮」を取材した。これが最高に素晴らしかった。わが国の伝統的な仕上げと現代的なデザインを融合させた造りになっているのが特徴で、ヒノキ、ケヤキ、栃の無垢材などをふんだんに用いた面材・家具調度品、浮造りの床、大谷石の壁、手すき和紙の漆・柿渋仕上げ、備前焼き、鉄器、江戸唐紙などが目を楽しませてくれる。

 驚いたのは「試食会」。試食だから料理が少し提供されるのかと思ったら、何と普段は4,000円もする和食料理が出された。記者は、このような和食(中華もイタリアンもそうだが)が出されるとパブロフの犬のように酒を飲まずにはいられない。なので「すいません。お金はちゃんと払いますので、日本酒をお願いできますか」と栃木の酒「くどき上手」1合を頼んだ。瞬く間に飲んだのだが、料理が全然減らない。残したら失礼だと思い、また酒を1合頼んだ。お猪口が銅製でちゃんと冷やされていた。もちろん、酒代3,080円はきちんと支払った。

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「北大路 京橋茶寮」

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ケヤキのデザイン壁(左)とお酒

 「中央区観光情報センター」と「京橋茶寮」、さらにオープンイノベーションオフィス「SENQ(センク)」と北原氏のコレクションを見て満足し、帰り際に明治屋の店舗「明治屋ワイン亭」をのぞいたら、輸入ワインが飲めるというのでグラスに一杯どころか2杯も頂いた。これがまたおいしかった。

 最後になったが、「SENQ(センク)」もなかなかいい。法人登記もできる個室6室のほかブース11室、ラウンジ63席とシェアキッチン、会議室のほか、カフェ「ミカフェート カフェアンドブラッスリーSENQ京橋」が併設されている。

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「SENQ(センク)」ラウンジ

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「アクアテラス」全景

 柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)と三井不動産は11月22日、柏の葉スマートシティの次期開発エリア「柏の葉イノベーションキャンパス」の中核ゾーンとなる「アクアテラス」の一般供用を開始するとともに、米国のグリーンビルディング協会(USGBC)が運営する国際的な環境性能認証制度「LEED(リード)」の街づくり部門「ND(Neighborhood Development:近隣開発)」の計画認証で最高ランクとなる「プラチナ認証」を取得したと発表した。プラチナ認証取得は日本初で、42haに及ぶ規模は世界最大級となる。

 「アクアテラス」の面積は約2.3ha。雨水流出抑制を目的に造られた「2号調整池」を大規模改修し、親水空間化したもの。「調整池」に新たに6 カ所の階段・スロープを設け、利用者は街のさまざまな方向から水辺近くまで降りることができ、各所にベンチやデッキ、「三角広場」、「親水テラス」など賑わいを創出するスペースも随所に設置。地域住民や周辺企業が主催するイベントや各種のアクティビティの開催も行っていく。

 また、「交流空間」としての機能の強化を実現する複合商業施設「柏の葉T-SITE」を2017 年春にオープンする。同施設は、カルチュア・コンビニエンス・クラブが手掛けるライフスタイル提案型施設で、書店・カフェ・各種ショップなどで構成される。

 UDCKが柏市と協定を結び、調整池を維持・管理していく。植栽や安全管理にかかる費用は、調整池に隣接する土地所有者が協議会を設立して負担する。

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「アクアテラス」オープンのテープカット(左からカシワニ、北原氏、田中地域ふるさと協議会・染谷茂会長、秋山市長、武田氏、出口氏)

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 「アクアテラス」のお披露目会に先立って行われた関係者によるプレゼンテーション・トークセションで、出席した秋山浩保・柏市長は、「市の中長期計画で『柏の葉』地区を将来にわたって千葉県全体をけん引するエリアの一つとして位置付けており、規制の強化と緩和を駆使して新たなチャレンジを行っている。今回の『アクアテラス』は難易度でいえば100%難しいのだが、皆さんの熱意に後押しされて実現した。街の大きな付加価値になる」と関係者を称えた。

 北原義一・三井不動産専務は「『柏の葉』は300haに及ぶ規模。『環境共生都市』『新産業創造都市』『健康長寿都市』の3つのテーマを掲げ、日本から世界に発信する他に例を見ない壮大な実証実験プロジェクト。『2号調整池』の用途変更も極めて画期的なこと」と語った。

 出口敦・UDCKセンター長(東大大学院教授)は、「一つの空間に一つの機能を持たせるのが従来の都市計画の手法。今回の計画は新たなモデルケースとなる」と話した。

 「柏の葉T-SITE」を出店するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の武田宣副社長は「コンセプトは『代官山 蔦屋書店』などと同じ。日常をワクワクしていただく、『T-SITE』ができて変わったなという人が一人でも増えてくれたらうれしい」と話した。

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親水テラス(左)と親水ステージ

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張り出しデッキ

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 40年近く郊外の大規模開発を取材してきたが、調整池が〝主役〟の取材は初めてだった。調整池といえば、立派な水辺空間があるのに、コンクリとフェンスで囲まれ「立ち入り禁止」の看板が掲げられているのが普通だ。それを「アクアテラス」が覆した。秋山市長は「行政単独では費用負担も大きくまずできない」と話した。

 「画期的」な親水空間の演出には違いないが、イベントに参加した地元居住者の女性は「子どもが水遊びできるようしてほしい」と話した。水辺にみんなを誘導しながら「水面への立ち入り禁止」は残酷だ。蛍を誘っておいて水を飲ませないのと一緒だ。

 調整池の深さは30~80㎝だそうだ。水は流れており、魚も泳ぐぐらいの水質だ。メタンガスは発生しない。こどもの事故など起きるはずがないではないか。仮に起きても秋山市長の責任を問う住民はまずいない。

 かつて調整池で子どもの事故はあったかと国交省にも聞いたが、国交省は把握していないということだった。

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駅前の「オークビレッジ柏の葉」の農園

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「オークビレッジ柏の葉」で「特別ですよ」といただいた富有柿

「時間をどう豊かに使うか 都市を評価する新しい指標に」 出口敦・UDCKセンター長(2016/11/22)

街の勢いを見せつけられた「オークビレッジ柏の葉」(2012/5/14)

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 柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)センター長・出口敦氏

 「ワークライフバランスに象徴されるようにいかに時間を豊かに使うか、これが都市を評価する新しい指標になる。これまで都市は公共性や利便性が重要視されてきたが、これからは人間の時間の使い方、豊かさをどう実現するかが重要」

 東京大学大学院教授で、柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)センター長を務める出口敦氏が11月22日、「UDCK設立10周年記念イベント」で語った言葉だ。

 この言葉を聞いてわが意を得たりと思った。記者はここ数カ月、いやバブル崩壊後ずっと考えてきたことがある。

 それは、「駅近」のマンションが〝過剰〟に評価され、その一方で豊かな自然環境や広い面積が確保されている郊外型が〝過小〟に評価されている市場はどこかいびつではないかという思いである。普通の会社員が23区内でマンションを買えない、住めない世の中は狂っている-この思いがずっと澱のように沈殿してきた。

 出口教授はその解けない謎を解くヒントを与えてくれたような気がした。しかし、果たして時間を豊かに使える会社員がどこにいるのか。記者は出口教授に「先生、仰ることはよくわかる。しかし、今の会社員は時間と仕事に追われ、全てのものを犠牲にして時間を確保するため『駅近』を選択する。豊かな時間など持てない世の中ではないか」と迫った。

 出口教授は「その問題を問を解くカギは可処分所得と可処分時間をどう増やすかだ」と答えた。

 時間や仕事に追われない、時間や仕事を追わない-そんな社会が来ることを記者は夢見ているのだが、「可処分時間」という概念は面白い。誰にも侵されない「可処分時間」は工夫次第で作れるような気がする。「柏の葉」が時間や仕事に追われない、そんな社会の実現のための実証実験プロジェクトであることを信じたい。

 「駅近」の価値については日を改めて書く。

三井不 柏の葉の調整池を親水空間にイノベーション「アクアテラス」一般供用を開始(2016/11/23)

 

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「Meet Up Under the Tree(あの木の下で会いましょう)」イベント参加者

 ポラスグループの中央グリーン開発は11月19日、同社が2004年から2014年にかけて開発・分譲した全1,035棟の野田市の大規模戸建て住宅地「パレットコート七光台」の一角に、住民参加型のワークショップ「光葉町ミライ会議」とともに完成させたコミュニティカフェ「Meet Up Under the Tree(あの木の下で会いましょう)」のオープンイベントを開催。鈴木有・野田市長、菊地晃史・光葉町自治会長、桜井・カフェオーナーら約100名の関係者が完成を祝った。カフェは11月23日オープンする。

 公募で選ばれたカフェオーナーの桜井氏は「お花がいっぱい飾られたオーストラリアのカフェで朝ご飯を食べてカルチャーショックを受けたのがきっかけ。こんな店を日本でもやりたいと思った。コンセプトは〝はじまり、つながり、ひろがり〟。デザインにもこだわった。コミュニティの輪を大きく育てたい」と話した。

 菊地氏は「『七光台』が分譲開始されたとき、いい街になると直感し購入を決めた。その直感は間違っていなかった。これからもいい街にしたい。自治会加入率も引き上げたい」と語った。

 カフェの敷地は、同社の旧千葉支店があったところ。当初は建物を壊し分譲戸建てを5戸建設して分譲、事業完了する予定だったが、自治会などと協議を重ね、事業完了後の地域コミュニティを支援するために今回の住民参加型のカフェに変更した。3年間のテナント料と300万円の支店リノベーション費用を補助した。リノベーションには住民も参加した。

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コミュニティカフェ「Meet Up Under the Tree(あの木の下で会いましょう)」

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左から菊地氏、鈴木市長、桜井氏

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 この街は分譲当初から数回取材している。「奇跡の街」と書いたが、あの貧相な駅舎と蒼茫とした野原がわずか10年で1,000戸を超える住宅街に変貌したのが信じられない。いま、郊外住宅地の販売ペースは年間20~30戸だ。この街はその4~5倍のスピードで完成させた。当時の記事もぜひ読んでいただきたい。

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カフェの一角

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 イベント会場で参加者に話を聞いた。まず、この日のイベントに野菜を提供した千葉県野田市木間ケ瀬(旧関宿)農家「みのりFarm池澤」の30歳代のご夫婦。

 読者の皆さんは野田市木間ケ瀬と聞いても皆目見当がつかないだろうし、記者自身も「旧関宿」と聞いて、「ああそうか。あの千葉県の北西の突端にある利根川と江戸川に挟まれた盲腸のような町」くらいしか思い浮かばないのだが、若い池澤ご夫妻は、その盲腸のような地で年間30種類の野菜をセットで各家庭に直接販売している。今では六本木ヒルズ、恵比寿ガーデンプレイスなどのマルシェにも出店しているというから驚きだ。

 2人は19、20歳で結婚。ご主人はいわゆる〝婿〟。〝嫁ぎ先〟は子どもに同じ仕事をさせないのが家訓だったため、二人で農業の道を選んだのだそうだ。子どもは2人。

 ご主人が「彼女は30キロの荷物を持てる」と紹介したので、早速奥さんに腕相撲を申し込んだ。体重は40キロ前後なのに、記者はものの数秒でねじ伏せられた。

 奥さんは「わたしの専門は美容・ネイル。仕事を通じて美容と農業がつながっていることがわかってきた。土に触らない日はない。ネイルは爪が汚れても目立たないように黒を基本にしている」と笑った。

 「パレットコート七光台」に当初から住んでいる6歳と4歳の子どもがいる30歳代の夫婦はどうか。

 大阪出身のご主人(38歳)は都内・日本橋に勤務する会社員。「会社まで1時間半。専ら読書の時間に充てている」と、通勤をそれれほど苦に思っていないようだ。結婚して仕事を辞めたという〝専業主婦〟の奥さんは「わたしは所沢出身。最初は全然お友だちもいませんでしたが、たくさんできるようになった」と語った。

 気になるのはやはり女性の仕事と子育ての両立だ。18歳から25歳まで4人の子どもかいる40歳代の女性の「いつも母子家庭状態」という声にはドキリとさせられた。

 豊かな自然と広い敷地の郊外住宅に住むことが、女性にとって〝専業主婦〟〝母子家庭〟状態になることを覚悟しなければならないのか。これはみんな考えないといけない。今回のカフェでは、採用した従業員6人中4人が七光台の住民とのことで、雇用創出にも一役買っているようだ。

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「みのりFarm池澤」ご一家

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七光台にお住いのご一家

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イベントでふるまわれた料理

全191戸が5カ月で完売した「パレットコート七光台」(2005/2/4)

奇跡の街 ポラス「パレットコート七光台」 現場監督を務めるのは2人の若い女性(2010/2/4)

カテゴリ: 2016年度

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スチームチキンライス(左)とローストチキンライス 1,300円(ランチタイム1,100円)

 威南記海南鶏飯(Wee Nam Kee Hainanese Chicken Rice/ウィーナムキー ハイナンチキンライス)は11月17日、日本3号店目となる中野セントラルパーク店をオープンする。オープンを前にした16日、メディア向け試食会が開かれた。

 中野セントラルパーク店は、「ガーデン・シティ」と呼ばれる中野四季の森公園に面しており。開放的で自然光が入り込む全席ガーデンビューの店内(38席)とシンガポールリゾートを満喫できるテラス(34 席)の全72席。東洋と西洋のスタイルを取り入れたインテリアデザインが特徴で、ウィーナムキーの現地の味・製法にこだわったシンガポールチキンライスが楽しめる。

 威南記海南鶏飯はシンガポールの人気店の一つで、4店舗を経営するほか、フィリピン、インドネシア、韓国でも店舗を展開しており、わが国には昨年7月、田町に第一号店を初出店。その後、9月に銀座店を出店しており、今回が3号店目。今後、主要都市で展開し当面20店舗を目指す。

 シンガポールチキンライス(海南鶏飯)は、元々中国南方の海南州からの移民によって伝えられた料理で、シンガポールでは日常食のひとつ。スチームまたはローストしたチキンとチキンスープで炊いたライスに好みのダークソイソース、チリソース、ジンジャーソースを合わせて食べるのが一般的。

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店内(テラス)

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 記者だって少しは料理の味がわかる。中華だって本場中国で素晴らしくおいしい料理を食べた。羊の内臓料理が最高に素晴らしかった。昔のパレスホテルのナシゴレンは絶品だった。

 しかし、シンガポールチキンライスは初めて食べる味で、香味野菜の香りがした。中国料理というより、やはり南アジアの料理のような気がした。蒸した鶏肉は柔らかく、量がたくさんあるので若い人にお勧めだ。パクチーが最高においしかった。

 シンガポールに旅行で行ったことがあるという弊社の若い女性に聞いたら、「この店行ったことあるかも。とてもおいしかった」と話した。

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 メディア向けの試食会といえども酒の一杯くらいは出るだろうと思っていたが、待てど暮らせどその気配は全くないのでしびれを切らし、また、先日亡くなられた元東京建物会長・社長の南敬介氏(享年80歳)の供養にもなるだろうと考え、「すいません、お金を払いますのでこれくれませんか」と、5年物の紹興酒(650円)を頼んだ。値段はいつも飲むビール、日本酒、焼酎と同じくらいだった。

 南氏が当時会長だった2007年、東京建物はこの土地(警察大学校跡地約3.5ha)を1,437億円で落札した。あれから約9年。中野四季の森公園のクスノキの大木は見事だった。

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店内からテラス・公園を望む

カテゴリ: 2016年度
 

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