RBA OFFICIAL
 

 IMG_1831.jpg
左から記者発表に臨んだファストリ グループ上席執行役員・岡崎健氏、柳井氏、大野氏、大和ハウス常務執行役員・浦川竜哉氏(帝国ホテルで)

 大和ハウス工業と「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは10月14日、江東区有明1丁目にファーストリテイリング専用物流倉庫を建設し、双方が究極の顧客ニーズに応える物流スキームを構築していくと発表した。

 両社は共同出資による物流事業会社を設立し、お客様の多様なニーズに対応できる多機能物流拠点を中心とした新たな物流スキームの構築を目指す。

 現在の物流スキームは消費地と倉庫が遠いところにあるのが問題で、バーチャルとリアルの双方で生み出される顧客との接点を束ね、新しい小売業の時代を構築していく狙いがある。有明の物流センターは首都圏の顧客が対象で、注文品を即日発送し、ところによっては当日配達できるところもあるという。

 大和ハウスは同社初の私募リートを組成し、ファーストリテイリング向けの多機能物流拠点用地の取得及び開発のための資金調達を行っていく。同社は1990年からファーストリテイリングの店舗開発に取り組んでおり、これまで約550店舗の開発をサポートしてきた。

 会見に臨んだ柳井正・ファーストリテイリング会長兼社長は、「大和さんとは90年からのお付き合い。会社と会社の信頼関係があったからこそできたスキーム。有明は日本で最高の立地。奇跡に近い。ワクワクしている。単に物流センターを作るということにとどまらず、双方の成長の基をつくるもの。グローバルに展開していきたい。我々が目指している服を変え、常識を変え、世界を変える産業革命への第一歩であり、夢の実現に向かうもの」と話した。

 これに対して大野直竹・大和ハウス社長は、「お世話になっているのは私ども。新しい事業に参加できるのは限りない喜び。用地は昨年9月、UR都市機構から取得した。わが国最大規模の都市型の最先端の物流センターになる。様々な産業革命を具現化したい」と応えた。

 物流センターは、敷地約36,000㎡、RC+鉄骨造6階建て延べ床面積約112,000㎡。着工予定は2014年11月15日、竣工予定は2016年1月25日。同社オリジナルの免震システムや非常用電源などのBCP対策、壁面緑化や周辺緑地整備など環境配慮を施した最先端の物流センターとなる。

 私募ファンドは2016年に組成し、資産規模は当初650億円程度。大和ハウス不動産投資顧問が運用する。今後、国内で10カ所くらいの物流拠点の開発を行っていく。

【大和ハウス工業】「(仮称)Dプロジェクト有明Ⅰ」.jpg
有明の物流センター

◇       ◆     ◇

 「知らないことは聞くな。どのような答えが返ってくるか分からない質問はするな」というのが記者の鉄則だ。このニュースは前日、日経新聞が1面で詳細に報じているし、記者は物流のことは全然知らないので黙って聞いていた。

 柳井氏と大野氏がお互いこれ以上ない賛辞のやり取りをしたのはともかく、数えてはいなかったが、「産業革命」やら「物流革命」やら「革命」という言葉が10回くらい両氏の口から飛び出したのにはいささか驚いた。

 物流がひと・もの・かねの動きを一変させ、さらにそれぞれが作用しあいさらに高次の段階に進むということだろうが、そうなったら肝心の人の暮らしや住まいはどうなるのだろうかとずっと考えていた。

 ユニクロは2020年までに売上高5兆円を、大和ハウスは2055年までに売上高10兆円をそれぞれ目指す。両社が革命を先導すれば、世界中の人々がつま先から頭のてっぺんまで「ユニクロ」のブランドを身に着け、大和ハウスの「xevo(ジーヴォ)」に住むことになるのだろうか。

IMG_1823.jpg
会見場(記者約80人が詰めかけた)

カテゴリ: 2014年度

IMG_1817.jpg
「田丸屋ビル」

 ブルースタジオは10月9日、先に改修工事か完了した築44年の賃貸ビル「田丸屋ビル」の竣工内覧会を行った。

 建物は、銀座駅から徒歩6分、中央区銀座7丁目に位置する狭小敷地の5階建て延べ床面積約200㎡。エレベータがついておらず建物の老朽化が進み、賃料を1.2万円/坪に下げても入居者が決まらなかったことから、同社に相談が持ち込まれたもの。

 階段室のステップに木を貼り、オフィスの内部にはオーク材を敷き詰めた。賃貸の対象は2、3階の広さ約53~54㎡。賃料は1.7万円/坪。1階と4階は入居済み。5階は田丸屋が利用する。

IMG_1813.jpg
オフィス内部

カテゴリ: 2014年度

 国立マンション問題で、国立市が上原公子元市長に損害賠償金の「求償」を求めた訴訟で、市は9日、請求を棄却した東京地裁判決を不服として控訴した。

 朝日新聞の報道によると、市は「今回の判決は住民訴訟判決の判断と乖離があり、訴訟審の判断を仰ぐ必要があると考えた」ためで、これに対して上原氏は支持者の集会で「地方自治のあり方が論じられた一審判決だった。裁判を続けることは国立市民の不幸であり、税金の無駄遣いだ」と訴えたとある。

◇       ◆     ◇

 この問題については先に書いた記事を参照していただきたい。市の控訴は当然だ。記者は市が勝訴すると思っている。

 上原氏が「税金の無駄遣い」と批判したようだが、そのままこの言葉を上原氏に返したい。税金の無駄遣いをしたのは当時の市であり、上原氏はその責任者でもあり、自らが旗振り役を買って出たではないか。法人市民、つまりはマンション購入者の財産を大きく毀損したその罪は大きい。

 さらに言えば、あの裁判をきっかけに建物の絶対高さを制限する動きが全国に広まった。街のスカイラインを統一することも美しい場合があることを記者も理解するが、規制をなくしたほうが公開空地を確保でき防災にも役立つし、良好な住宅が建設できる側面もあることを忘れてはならない。

 高さ規制があるために最近のマンションは窮屈なものが増えていることにもっと関心を払うべきだ。

「求償権の放棄」は問題 国立市は上原元市長に賠償請求すべき(2014/10/1)

 

 

 

カテゴリ: 2014年度

飯田橋サクラテラス_外観2.jpg
「飯田橋サクラテラス」

 三井不動産などが今年6月に竣工させた30 階建てのオフィス・商業施設「飯田橋グラン・ブルーム」の1~3 階部分の商業ゾーン「飯田橋サクラテラス」が10月10日(金)にグランドオープンする。8日、開業に先駆け報道陣に公開された。

 1 階にはベーカリー、スーパー、フィットネスクラブ、2階にはカフェ・バー・ダイニング、牡蠣系魚介ビストロ、3階には魚系居酒屋、中華料理、焼肉、ラーメン、医療機関など新業態7店舗を含む25店舗が出店する。

IMG_1796.jpg
壁にモザイク状の木片が張りめぐらされている

◇     ◆   ◇

 6月の竣工見学会の記事でも書いたが、商業ゾーンはいたるところに本物の木の素材が用いられているのが特徴だ。「室町」も自然素材をふんだんに採用しているが、やはり木はいい。店舗関係者にも好評だった。

 もう一つ改めて感心したのは、街全体の緑化だ。〝サクラテラス〟と名づけられている通り様々なサクラが植えられているのだが、他の高木もテラス部分も含めてたくさん植えられている。街びらきの段階で高木がしっかり植えられているのが嬉しい。

 先週末、吉川美南駅の貧弱な街路樹を見せられただけに、その差を考えてしまった。樹齢差はおそらく20年、30年はあるはずだ。予算をかけたくないからだろうが、幼木しか植えず、成木したらしたでお金を掛けて電柱のようにぶった切る。自治体の街づくりがまったく理解できない。少しぐらい民間を見習ったらどうか。

IMG_1793.jpg IMG_1797.jpg
2階テラス(左)と敷地内の高木

◇     ◆   ◇

 店舗で気に入ったのは「牡蠣ビストロ 貝殻荘」だ。記者は牡蠣が大好きで、「牡蠣」を見たり聞いたりするとまるでパブロフの犬のように反応してしまう。

 ミントの香りをしみこませたウオッカに火をつけて蒸し牡蠣を出す演出が特徴。他の店舗が全て禁煙なのに、こちらは喫煙できるのもいい。この日は無料で飲み放題の計らいを断るのも失礼かと考え、美味しいワインも2杯頂いた。最近はあちこちに牡蠣料理店ができている。結構なことだ。三重県の世界ブランド「的矢の牡蠣」が少ないのは残念だが、あっても高くて食べられないか。

 2階中庭に面したイタリア料理とワインの「Luccollina 」もいい。イタリアの食材、ワインの輸入卸業を展開する会社の初の直営店。ワインは50種以上、割安で飲めるという。

IMG_1791.jpg IMG_1803.jpg
「牡蠣ビストロ 貝殻荘」(左)と「Luccollina 」

ひと・もの・かねの動きを一変 三井不動産「飯田橋」再開発が完成(2014/5/31)

カテゴリ: 2014年度

IMG_1620-トリミング.jpg
手塚教授

 旭化成ホームズのくらしノベーション研究所は10月3日、第13回「くらしノベーションフォーラム」を開き、「エネルギーシステム学」という新たな研究分野の確立を目指している京都大学大学院教授・手塚哲央氏が「自律生活のすすめ」と題する講演を行った。

 講演で手塚氏は、だまし絵を紹介しながら「人間は知っているものをなぞらえて考える習性がある。見方によって全く逆のように見えるもの。人間の幸せが社会の目的ではあるか、いつも合理的な行動をとるとは限らない。それほど人間は難しい存在」と前置きしたうえ、エネルギーシステム学とは何ぞや、省エネルギーとはそのものが目的ではなく派生需要であること、経済性だけが価値指標ではないこと、多様な価値観を尊重する社会を築くことなどについて語り、国や市町村、地域、企業、個人がすべてのレベルで自律的に意思決定する社会の構築が必要と話した。

 手塚氏の講義を受けて同研究所主幹研究員・下川美代子氏は、同研究所が10年前から取り組んでいる環境に優しい住まい方を提案するウェブサイト「EcoゾウさんClub」の活動成果について報告。ウェブ会員約4,200人の消費・環境行動が年々変わってきていることを明らかにした。下川氏は手塚教授に「エネルギーシステム学」を学んだ縁で今回講義してもらったそうだ。

 詳細は「EcoゾウさんClub」http://www.ecofootprint.jp/へ。

◇        ◆     ◇

 今回のテーマは「自律生活のすすめ」で、「エネルギーシステム学から家庭のエネルギー利用を考える」というサブタイトルがついていた。学者先生にありがちな難しい理論を用いた衒学的な説教ではないかと考えていたが、内容はまったく違っていた。

その反対で、心が震えるほどの感動を覚えた。記者はこのフォーラムにほとんど参加しているが、〝いかに生きるか、何を学ぶか〟を考えさせられたという意味では今回が最高のセミナーだった。

 感動したのは記者だけではない。74歳の業界紙の大御所とも言える住宅産業新聞社・池上博史社長は「これほど感動的な話を聞いたのは20年ぶりくらい」と話したし、主催した同社設計本部設計企画部長・牧野貞幸氏も「今回で13回目を迎えるセミナーだが、先生のお話に胸を打たれた。心の問題はわれわれがずっと考えてきたこと。一人ひとりがいい環境をどう残していくか、自律的生活を一人でも増えるよう研究していきたい」と興奮を抑えきれない面持ちで挨拶した。

 前置きが長くなったが、何に感動したのか。それはエネルギーシステム学が、従来の学問とは全然違うからだ。手塚氏は1時間くらいの講義の中で「幸せ」「心」という言葉を10回以上話した。従来の学問は自然科学にしろ社会科学にしろ深く掘り下げて研究はされてきたが、人の価値観や文化、教育、ライフスタイル、行動など心の問題まで踏み込み、それらを総合的に科学するものはそうないはずだ。人間の心から様々な事象の謎を解きほぐすのは考えてみればものすごく分かりやすい。「解」はないものもあるかもしれないが、だからこそ面白いのではないか。

 ただ気になったこともある。手塚氏は講義の最後に「この学問はこれから立ち上がろうとするものだが、いまの大学は価値観の多様性に応えていない。今日のような話をすると嫌な顔をされる」と語った。

 先生が仰るようにいまの世の中は「右向け右」に突っ走ろうとしているとしか思えない。

◇        ◆     ◇

 同社の広告では「妻の家事ハラ」が大炎上したが、今回は倍返しの意義あるものとなったはずだ。

 ついでながら「家事ハラ」について。この言葉は、和光大学教授・竹信三恵子氏の著書「家事労働ハラスメント――生きづらさの根にあるもの」(岩波新書)で用いられているもので、竹信氏は「家事労働を担う人びとを蔑視・無視・排除していく社会システムによる嫌がらせ(ハラスメント)のことを家事ハラ」としている。同社のセミナーではその定義があいまいだったためにクレームとなったのだが、夫婦間の家事ハラは日常茶飯に起きていることだ。これは愛情の別表現でもあるとおもう。

 竹信氏のこの著書は、今年初め本屋で手に取り、上野千鶴子氏の近著「女たちのサバイバル作戦」(文春新書)とどちらを選ぼうかと迷い、上野氏の著作を買ったため読んでいない。

いまどきの30代夫、完璧に家事こなすのは3割 旭化成ホームズが調査(2014/7/12)

 

 

 

カテゴリ: 2014年度

20140929163239修正.jpg
東京地裁の判決に関する朝日と毎日の記事

 9月26日付の朝日新聞と毎日新聞の朝刊は、国立市が明和地所のマンション建設をめぐる訴訟で、市が上原公子元市長に対して、市が同社に支払った損害賠償金約3,120万円を支払うよう求めた裁判の判決が25日にあり、東京地裁は「元市長への求償権行使は信義則に反し許されない」として、市の訴えを棄却したと報じた。

 記者は判決文を読んでいないので、以下、新聞報道を基に持論を述べたい。両紙以外の読売、日経、産経は記者がチェックした限りでは全く報じていないし、東京新聞は簡単に報道しているのみだった。

◇    ◆   ◇

 明和地所の国立マンション問題には、建設計画が持ち上がったころから深くかかわってきた。記者の人生を変えた問題でもある。

 ここで明確にしたいのは、この国立マンション問題の本質は、同社が市を相手取り、建物の高さ規制を20mとした条例の無効と営業妨害による損害賠償を求めた裁判で、司法は「マンションの建築、販売を阻止することを目的とする行為であり」「地方公共団体とその首長に要請される中立性・公共性を逸脱し、急激かつ強引な行政政策の変更であり、異例かつ執拗な目的達成行為であって、地方公共団体またはその首長として社会通念上許容される限度を逸脱している市長らの行為は明和地所に許されている適法な営業行為を妨害した行為である」(東京高裁判決要旨)ということだ。

 その後2006年3月、最高裁は全面的に明和の主張を認め、市側の敗訴が確定した。市長に明らかに不法行為があったことを認めた。

 今回の「求償権裁判」は、賠償金は市ではなく、条例を制定したときの市長だった上原氏が負担すべきとする2009年の住民訴訟が発端だ。翌10年、東京地裁は市に上原氏への支払いを請求するよう求めた。

 この一審判決を不服として控訴した当時の関口市長は2011年の市長選で落選。当選した佐藤市長は控訴を取り下げた。上原氏が市への支払いを拒否したため、市が上原氏を提訴した。

 ところが、市議会は昨年12月、「元市長個人に請求するのは適当でない」とす上原氏への求償権放棄を決議した。この議会決定に対して佐藤市長は地方自治法に基づき都知事に審査の申し立てを行なわなかった。判決では、求償権放棄の議会決議を無視した市長の対応が問題とされた。

◇    ◆   ◇

 市長が代わるごとに市の対応が異なったのと、明和地所が賠償金に相当する額を市に寄付したことで実質的に市の財政的負担がなくなったことなどが問題を分かりにくくしているが、今回の判決は元市長の一連の行動は景観保持という政治理念に基づいて行なったもので、違法性は高くないと判示されたようだ。

 こんがらかった問題をほぐそう。まず、報道にある「業者の市への寄付によって政治的には決着がついていた問題」について。これは明らかに問題のすり替えだ。

 同社の関係者は、「裁判は市の一連の決定の適法性を問うもので、われわれの主張が認められたことで決着を見ている。寄付金は賠償金を補てんする目的ではなかった。当初、教育委員会に出向き『子どものためピアノでも買ってください』と特定寄付を申し出たが、市側から『一般寄付にしてほしい。そうでないのなら受け取らない』と言われ、いろいろ検討した結果、最終的には市と妥協し一般寄付とした」と話している。

 つまり、特定寄付ではなく使途が問われない一般寄付としたことで、賠償金を補てんしたと受け取れるような印象を与えようという当時の市の姿勢がうかがえる。

 求償権とは、債務者の債務を弁済した者が債務者に対して持つ返済請求権のことで、今回の裁判は約3,200万円の債務を弁済した市が、債務者である上原氏に返還を求めるものだ。冒頭でも書いたように、明和が市を訴えた裁判では「中立性・公共性を逸脱」「異例かつ執拗」「社会通念上許容される限度を逸脱」など極めて厳しい文言で上原氏らの違法行為を指弾している。これらの経緯からして、求償権を請求するのは極めて妥当の訴えだ。

 報道では、上原氏は「景観を守りたいという政治理念に対し、民意の裏付けがあるということを認めてもらったことが一番ありがたい」と述べたそうだが、政治理念の実現のためには「社会通念上許容される限度を逸脱」してもいいのかと問いたい。

 上原氏はまた市長個人に求償権を求めることは「市民に応えようとする首長を萎縮させてしまう」と主張しているようだが、違法行為を行なった本人が言うべきことではない。市民の要求に応えるためには法を犯してもいいといっているようなものだ。

 今回の判決について市は「判決内容を精査して、控訴するか検討する」としているようだが、とことん争うべきだ。むしろ求償権を放棄することは行政の不作為として責任を問われかねない。

◇    ◆   ◇

 記者がどうして上原元市長と国立市を糾弾するのかだが、法治国家として許せない不法行為を行なったことはもちろんだが、もう一つ大きな理由がある。それは、明和のマンション計画の対案として裁判に提出した事業計画プランがあまりにもデベロッパーやユーザーを馬鹿にしたものだったからだ。

 市の対案では、高さを明和の計画の半分以下にしても同じ戸数、同じ面積を確保できるとし、事業採算的にも十分成り立つものとしていた。

 しかし、そんなことができるはずがないことは素人でもわかる。明和のプランも立派なものではなかったが、市のプランはいわゆるようかん切りの単調なもので、プライバシーを全く考慮しない住戸間のお見合い、自己日影などが随所にあり、およそ商品と思えない劣悪以下の代物だった。

 そのようなプランをどう表現していいか分からず、同僚の記者などに聞いた結果、ある若手の記者が「刑務所マンションはどうですか」と言った。記者は刑務所がどのような構造になっているか知らなかったが、さもありなんとして「市の対案は刑務所マンション」と見出しにつけた。

 権力が公金を使って「刑務所マンション」を提示して、その合理性を主張することが許せなかった。デベロッパーやユーザーに対する挑発であり愚弄するものだと感じた。その後の経緯については触れない。

“市民の味方”の国立市議さん 「国立の都市景観」を語ってほしい(2014/6/11)

「国立裁判」全て終結 明和地所が全面勝訴したが…(2008/3/13)

 

カテゴリ: 2014年度

 三井不動産リアルティは、9 月30日から「相続税つなぎ融資」を実施する。同社の仲介店舗で不動産売買契約を締結し、残金決済までの間に相続税納付期日が到来する場合、相続税納税資金、相続登記費用、税務申告費用などの費用を1億円まで融資する。

 2015 年以降、税制改正により相続税の基礎控除が引き下げられ、課税対象者が大幅に増えることが予想されることに対応したサービス。

カテゴリ: 2014年度

 野村不動産アーバンネットは9月30日、第2回ノムコム「おうち川柳」コンテストの入賞作品を発表した。

 「グランプリ」は「税、税と 息も絶えだえ ウチの家計」(川柳まじんさん)「準グランプリ」は「高台が 決めてで買って 売る理由」(Okadaさん)、「老い二人 しゃべる家電と 同居する」(黒飛さん)、「孫ができ考え方も祖父と(ソフト)なる」(宮本さん)。

 同コンテストは、不動産情報サイト「ノムコム」の「おうちに帰ろ」で実施している川柳で「おうち(家)や家族への思い」を楽しく発見してもらうキャンペーン。2,649句の応募があった。入賞作品は川柳キャンペーンサイトhttp://www.nomu.com/ouchi/enjoy/senryu/で。

カテゴリ: 2014年度

 

 国土交通省は9月30日、平成26年8月の住宅着工動向をまとめ発表。新設住宅は73,771戸で、前年同月比12.5%減、6か月連続の減少となった。利用関係別の内訳は持家が24,250戸(前年同月比22.7%減、7か月連続の減少)、貸家が28,435戸(同3.8%減、2か月連続の減少)、分譲住宅が20,669戸(同10.3%減、7か月連続の減少)。分譲住宅の内訳はマンションが10,188戸(同6.8%減、7か月連続の減少)、一戸建住宅が10,299戸(同14.1%減、4か月連続の減少)。

 首都圏マンションは4,940戸(同20.3%減)で、都県別の内訳は東京都が3,577戸(同16.3%減)、神奈川県が747戸(同45.0%減)、埼玉県が520戸(同63.5%増)、千葉県が96戸(同61.9%減)。

 国交省は、持家は昨年10月からの受注減が続き、分譲マンションは都心部でのマンションの適地が少なく、建築費の上昇など複合的な要因が着工減に影響を与えているとしている。

◇     ◆   ◇

 これほど住宅着工が落ち込むとは思っていなかったが、中長期的な視点からすれば、首都圏マンションは年間4~5万戸(25年度は67,012戸)というのが適正な戸数ではないかと思う。大手デベロッパーの寡占が加速しており、中小デベロッパーはジリ貧の一途をたどっている。今後もこの図式は変わらない。

 大手がカバーできないエリアは中古マンションなどがフォローする市場に移行するのではと記者はみている。

 

カテゴリ: 2014年度

007.jpg
「おいでよ!南山」

 先日書いた「スカイテラス南山/南山東部土地区画整理事業」地内でいよいよマンションの分譲が始まるが、一般社団エリアマネジメント南山と野村不動産は9月28日、南山のまちづくりや歴史・生活を学ぶイベント「おいでよ!南山」を行った。地元居住者だけでなく、調布、三鷹、世田谷なども多く約500人が集まった。

エリアマネジメントとは何かを紹介するコーナー、ワークショップ、いなぎマルシェミニコンサート、南山眺望体験ツアーなどが行われた。

IMG_1463.jpg
宇野氏

009.jpg

◇       ◆     ◇

 RBA野球の取材があったため、記者が駆け付けた時にはイベントは終了していた。エリアマネジメント里山・宇野健一代表によると参加者は500人にも上ったそうだ。

 先日最先端の都市生活のトレンドを話し合う「GOOD DISTANCE東京メディアセッション」で紹介された、エルメスのバーキンやらカルティエのサントス、PRADAのスニーカーなどで着飾った「イマドキな家族」は、関係者によるとほとんどいなかったという。

 記者は「稲城のナシ入りビーフシチュー」が食べたかったがすでに売り切れ。地元の農家が提供した100円で摘み放題の無農薬の小松菜を関係者に摘んでもらって帰って食べたのだが、家族に「無農薬って虫がいる。あなた洗う? 」と言われた。この前、1個600円のナシを2個買ったが、「高いわよ」と怒られた。「もう何も買わないで」とも言われた。これって「家事ハラ」ではないのか。買って怒られないのは多摩センターのケーキだけ。

IMG_1464.jpg
記者が買った小松菜を摘んでくれる関係者(菜園はマンション居住者にも開放するのだとか)

市街化区域編入から44年稲城・南山の区画整理で分譲開始(2014/9/25)

 

カテゴリ: 2014年度
 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン