RC+木造のハイブリッド CO2削減と快適性実現 長谷工コーポの賃貸「浦安」

「ブランシエスタ浦安」
長谷工コーポレーションは2月20日、同社が事業主で設計・施工した賃貸マンション「ブランシエスタ浦安」のメディア向け竣工現地見学会を行った。地上7階建ての最上階の7階部分を木造とする同社初のハイブリッド工法とし、かつ環境配慮型「H-BAコンクリート」を採用することで約120トンのCO2排出量を削減。CO2削減とデザイン性・快適性を高めた。
物件は、東京メトロ東西線浦安駅から徒歩7分、千葉県浦安市当代島一丁目に位置するRC造・一部木造7階建て全208戸。間取り/専用面積(戸数)は1K/21.45~22.16㎡(184戸)、1DK/29.09㎡(10戸)、2LDK/47.51~59.83㎡(14戸)。2LDKの賃料は約21万~25万円。竣工は2023年2月15日。事業主は同社と長谷工アネシス、設計・施工は同社(7階部分はグループ会社の細田工務店)。貸主は長谷工ライブネット。
現地は低層・中高層建築物が建ち並ぶ一角で、敷地は南・西・北側に接道。西側は道路を挟んで旧江戸川に面している。建物外観は江戸川の川波を表現した乳白色のガラス手摺りを採用。1階部分には共用施設としてコワーキングスペース、フィットネスルームを備えている。
7階の木造住戸14戸は、共用廊下を挟んで東向きと西向きのシンメトリー形状とし、全住戸に天窓・勾配屋根、ロフトを採用。リビングの最大天井高を3.2m確保。主な設備仕様は、Low-Eガラス、御影石玄関、二重床、2.3mフラットサッシなど。床はシート張りだが、構造材は欧州アカマツ、天井・ロフト格子にはスギ材のほか、木材チップを練り込んだサイディングを採用。
1月末から募集を開始しており、これまでに6戸が申し込み済み。他の1K~1DKは法人向けとして約9割が契約済み。
見学会に出席した同社設計部門エンジニアリング部副事業部長・小島俊司氏は「これまで共同住宅の共用部などの木質化を進めてきたが、住戸部分を木造化したのは今回が初めて。グループ入りした細田工務店との連携の成果が生まれている。双方でタッグを組み、木質化を加速させていく」と語った。

手前は旧江戸川

エントランス

コワーキングスペース

フィットネスルーム
◇ ◆ ◇
同社の説明によると、建築確認は当初RC造として申請、その後、一部木造とするため再確認申請を行ったため、工期は約1か月、内装仕上げに約1か月、合計2か月延びたというが、賃料は周辺相場の坪1.1~1.2万円なのに対し、リビングは二重床、最大天井高3.2m(6階以下は直床、天井高2.5m)、天窓付きロフト、フラットサッシなどを採用して快適性を高めたことで、坪1.4万円に設定することが可能となった。リーシングも順調であることから、木質化の成果ははっきり表れている。
オフィス・住宅の木質化は時代の流れだ。住宅は賃貸だけでなく、分譲への展開も加速するはずだ。

7階共用廊下(天窓付き)

7階住戸内
木造賃貸&ZEH-M 三井ホーム「(仮称)MOCXIONモクシオン四谷信濃町」構造見学会(2022/12/3)
まるで植物園 五感で体験できる 野村不動産 マンション総合ギャラリー「新宿」

「プラウドギャラリー新宿」エントランス
野村不動産は2月20日、新宿野村ビル35階に新たに設けたマンションの販売拠点「プラウドギャラリー新宿」のメディア向け見学会を行った。ギャラリーは2月18日(土)にオープンしたもので、随所に本物の木を使い、観葉植物を配置するなどまるで植物園にいるかのような錯覚を覚えた。同社のギャラリー「武蔵小杉」もよかったが、環境に配慮した施設としては他社を含めて今回のギャラリーが突出している。
ギャラリーは、JR・小田急線・京王線新宿駅西口から徒歩7分の新宿野村ビル35階。広さは約400坪。予約制で、[平日は11:00~18:00、土・日・祝日は 10:00~18:00(定休日は毎週火曜・水曜・木曜)。
今後、東京都内で分譲するマンションシリーズ「プラウド」を比較検討できる拠点とする。オープン時に「王子神谷」と「南阿佐ヶ谷」2物件を紹介し、将来的には10物件以上を取り扱う予定。
首都圏の既存のプラウドギャラリーにはない取組みとして、さまざまなデジタルデバイスを活用した「LABO ZONE」を設置。ヴァーチャル音声案内システムによる情報収集、VR模型、3面スクリーンへのプロジェクター投影を活用した、間取りの可変性体験コーナーなどを設けているのが特徴。
また、ギャラリーは国産木材・再生材の積極活用による環境対応を行うとともに、世界的な基準で健康・安全性を評価する国際認証「WELL Health-Safety Rating(以下、WHSR)」を国内のマンションギャラリーとしては初めて取得。
このほか、受付スタッフは、植物由来の素材「バイオ PET」でつくられた制服を着用。コクヨ監修のもと、お客様のウェイティングスペースからは、オフィス内執務スペースの様子が見えるガラス貼りのオープン空間を設置している。

エレベータホール(左)とエントランス

ギャラリー内

接客ブース

モデルルーム
◇ ◆ ◇
悲しい性か、それとも喜ばしい性向なのか、小生はマンションモデルルームだけでなくあらゆるものを見るとき、美しいかそうでないか、本物か偽物かをかぎ分ける習性が身についている。
今回もそうだ。35階のエレベータを降りたらすぐ、エレベーターホールの壁、ギャラリーエントランスのカウンターなどに格子デザインの〝木〟らしきものに目が留まった。〝まさか〟と思い叩いてみた。カンカンではなく、コツコツという音がした。
そして、全400坪の半分を占めるプレゼンテーションルームや接客ブース、オープンスペースに案内されて、目を見張った。植物園に入ったかのように感じた。また〝まさか〟と思い観葉植物に触れてみた。本物だった(一部フェイクもある)。どこかから甘いアロマの香りが鼻腔をくすぐり、小鳥のさえずりも聞こえてきた。
ギャラリーを案内した同社住宅事業部住宅営業二課営業二課長・頼富龍介氏は、「ギャラリーはわたしたち営業担当と商品企画担当が議論を戦わせて設けたもの。お客さまには五感を通じて体感していただけるようにしました。使用している木は全て国産材、床もクロスも環境に配慮した再生材。飲料容器も同様」と話した。
この時点で同社の力の入れよう、ギャラリーの質の高さ、取材の目的は達せられと思った。疑惑は確信に変わった。〝さすがプラウド〟だと。
小生がこれまで見学したマンション総合ギャラリーは20か所あるだろうか。広さでは710坪の住友不動産「総合マンションギャラリー新橋館」にかなわないが、これほど本物の自然素材をふんだんに用いたものは他にない。(マンションモデルルームでは、積水ハウス「グランドメゾン品川シーサイドの杜」と双璧。観葉植物の量と質では「ザ・パークレックス天王洲[the DOCK]」には負けるかもしれない)
もう一つ、強調したいのは「Mi-Liful(みらいふる)」だ。これは、2015年に同社と長谷工コーポレーション、ブリヂストンの3社が共同開発した「サイホン排水システム」の商品名で、その後、同社も長谷工コーポ施工物件に採用されてきた。
今回のギャラリーでも、かなりのスペースを割いて「Mi-Liful」を紹介しているのだが、同社が直床を除く物件に標準装備していることまでは知らなかった。
これは、大きな武器だ。ライフサイクルの変化によって間取りを変更することが容易だからだ。同業もやろうと思えばやれないことはないが、床下のふところ厚を確保しないといけないので容易ではない。
そしてまた、直床が多い長谷工コーポ施工物件ではほとんど採用されていないことにも気が付いた。これは長谷工コーポがそうしないのではなく、施主が望まないということだ。「床快full」も同じ。全館空調を開発したのは三菱地所ホーム「エアロテック」だが、マンションへの実装戸数では、後発の野村不動産「床快full」に瞬く間に追いつかれ抜き去られた。
野村不動産に独走を許していいのか、沓掛社長(次期会長)の高笑いを容認するのか、鼻柱をへし折ろうとするデベロッパーはいないのかと問いたい。
断っておくが、小生はLosing to Nomura、あるいはDefeated to Nomura(この英語表記は正しいのか分からないが)-野村不動産が勝つか負けるかではなく、隈研吾氏の名著「負ける建築」(岩波書店、英語表記「Architecture of Defeat」)と同じように、避けて通れない環境問題にどう対処するかを問いたいのだ。冒頭にも書いた美しいものは本物か、本物が美しいのはなぜか、偽物は美しくないのか、偽物は美しくなれないのかという問いだ。
70㎡と100㎡のコンセプトルームは、リビング天井高を2450ミリにしているように極めてオーソドックスなものだった。これはお客さんに誤解を与えないとように最低限の基本性能・設備仕様を紹介しているからだと解釈した。
5社ブランドとの連携がいい 野村不の常設「プラウドギャラリー武蔵小杉」(2022/6/25)
自然と共生するワークスペース「コモレビズ」実装した「ザ・パークレックス天王洲」(2022/7/27)
目を見張る 710坪のマンションギャラリー 住友不「汐留」開設/第一弾は「虎ノ門」(2022/1/14)
公園隣接 分譲に負けない設備仕様 圧倒的人気 JKK東京「カーメスト興野町」

「カーメスト興野町(おきのちょう)」
東京都住宅供給公社(JKK東京)の新築賃貸マンション「カーメスト興野町(おきのちょう)」を見学した。2月2日に抽選した結果。募集98戸に対し申し込みが844件に達し、最高35倍、平均8.6倍の応募倍率を集めた理由を解明するためだった。住環境、買い物などの利便性、設備仕様レベルの高さは確認できたが、新たな謎も浮上した。
前回の記事でも書いたが、家賃は安いような気がするが、23区では相対的に安い足立区の賃料と比較してそれほど安いとも思えない。住宅供給公社の賃貸住宅の家賃は「地方住宅供給公社法施行規則」第16条によって「賃貸住宅に新たに入居する者の家賃は、近傍同種の住宅の家賃と均衡を失しないよう、地方公社が定める」と規定されているからだ。
にもかかわらず、どうして冒頭のような信じられない人気を呼んだのか。その秘密を探ろうとJKK東京に取材を申し込み、現地取材は実現した。
行きは、東武スカイライン西新井駅からタクシーを利用したので、アクセスはよく分からなかった。現地に着いたとたん、樹齢70~80年と思われるイチョウ並木の巨木が目に飛び込んできて、広々とした公園に隣接して「カーメスト興野町」はあった。昭和34年(1959年)に建設された全27棟760戸の「興野町住宅」のA号棟エリア7棟200戸を建て替えた住棟だ。公園はJKK東京が整備したもので、人気の要因の一つであることはすぐわかった。
JKK東京公社住宅事業部公社募集課営業推進係係長・山崎一徳氏から詳細な説明を受けた。844件の申し込み者の約3分の1が足立区居住者で、葛飾区、北区、荒川区、墨田区の隣接4区居住者が約15%、そのほかは都内や埼玉県の八潮、草加、神奈川などからも申し込みがあったとか。
主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング・居室天井高2400~2500ミリ、エアコン、床暖房、3口ガスコンロ、給湯(追焚き機能付)、浴室暖房乾燥機、温水洗浄機能付き暖房便座トイレ、洗面化粧台自動水栓、ダブルロック、ディンプルキー、カラーモニター付インターホン、インターネット一括加入(Wi-Fi)、オートロック、防犯カメラ、宅配ボックス、エレベーター(タッチレス対応)、屋上太陽光パネル、蓄電池など。施工は長谷工コーポレーション。
このほか、ハザードマップでは荒川が氾濫した場合は3mの浸水の可能性があることから電気設備は2階に設置し、〝防災3点セット〟としてマンホールトイレ、防災井戸ポンプ、かまどベンチが整備されていた。外廊下のアルコーブは分譲でも見かけないような広々としたものだった。
共用部の「マルチサロン和み」はコワーキングブース3席付きで、トイレは引き戸、多目的トイレ付。中庭は、外から絵画のように見えるよう、ガラスの窓は額縁付きという凝りようだった。
住戸内の仕上げレベルは、食洗機などは付いておらず分譲より劣るとは思ったが、浴室にタオル掛けが付いており、壁、巾木、家具などの隅は面取りがされており、引き戸はソフトクローズ機能付きだった。
そして、山﨑氏が「想定外の人気」と語ったのが眺望だった。敷地南側は公園を挟んで民間の戸建て住宅街で、東京スカイツリーや東京タワーが眺望できるという。北側も高い建物はなく、徒歩12分の110店舗超の「アリオ西新井」も身近に見えた。保育園、幼稚園、小・中学校も徒歩10分圏内に揃っている。
そこで考えた。仮に分譲だったらいくらになるかだ。土地代がただでも坪150万円以下はありえない。20坪で3,000万円。これなら売れるかもしれないが、完売まで1年はかかるのではないか。用地を新たに取得し、南側に公園を整備したら坪230万円以上するはずだ。20坪で4,600万円。記者が販売担当だったら売る自信はない。
取材の帰りは、舎人ライナー江北駅まで歩いた。朝からなにも食べていなかったので、食事ができる店を探したが駅周辺の飲食店は焼き鳥屋さん1軒のみだった。開店時間の4時まで待って入った。この前取材した東武東上線の鶴瀬駅前のラーメン屋さんと同じくらいのメニュー(酒も含めて)だったが、料金は鶴瀬の倍だった。
結論は、入居者は通勤・通学に江北駅を利用せず、西新井駅まで20分歩くか、あるいは自転車か、それとも徒歩4分のバス停からバス約5分の東武大師線大師前駅を選ぶのではないかということだ。大手町まで1時間圏だ。誰かが〝マンションは徒歩7分以内を買え〟といい、その舌の根も乾かぬうちに〝マンションは足立区を買え〟と言った。小生にはそんな選好基準はないが、検討者はどちらを選べばいいのか。謎は残った。
賃貸を選ぶ人と分譲を選択する人、そして戸建てとマンション、新築と中古を志向する人の考え方は明らかに異なる。これはこれで結構なことだとは思うが、どこかに自由な選択を阻むバイアスがかかっているような気がしてならない。
JKK東京が管理する賃貸住宅は200か所約7万戸。23区内の空き住戸は極めて少ないようだが、分譲はどうなったのだろう。かつてJKK東京は分譲住宅も供給しており、バブル期に分譲された分譲戸建て「多摩ニュータウン南大沢四季の丘」(45戸)の平均競争倍率270倍はわが国の史上最高倍率だ。そしてまた、最後の分譲マンションとなった1993年竣工の「ノナ由木坂」(252戸)の売れ残り17戸が〝半値8掛け2割引き〟、つまり当初の価格から7割引きで分譲され話題となった。この値下げ幅も記録として残っている。

「カーメスト興野町(おきのちょう)」(南側の公園から)

額縁付き絵画のような中庭

中庭

「マルチサロン和み」
防災井戸

北側の眺望(8階から)

南側の眺望(8階から)

アルコーブ

面取りされている巾木、キッチンコーナー、カウンター

昭和30年代に建設された「興野町住宅」

江北駅近くの公園(樹木は無残にぶった切られていた)
舎人ライナー江北駅13分の賃貸「カーメスト興野町」98戸 申込み倍率8.6倍JKK東京(2023/2/8)
中野駅前の再開発「パークシティ中野」807戸 建物デザインは光井純氏 三井不レジ

「パークシティ中野」
三井不動産レジデンシャルと三井不動産は2月16日、参加組合員として事業参画している中野区の「囲町東地区第一種市街地再開発事業」の街区名称を「パークシティ中野」と決定したと発表した。住宅は807戸で、2025年12月に竣工する予定。建物ランドスケープは光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所。
施行面積は約2.0haで、中野駅から事業地までペデストリアンデッキで結び、住宅807戸のほかオフィス、商業施設などを整備。設計・総合監修は佐藤総合計画、建物ランドスケープデザインは「HARUMI FLAG」や「パークシティ大崎 ザ タワー」、「パークシティ武蔵小杉 ザガーデン」などを手掛ける光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所。建築デザインは、中野駅前にふさわしいランドマーク性のある外観デザインとし、低層部には歩行者向けの空地やデッキを設けることで、賑わいと回遊性を創出する。
このほか、路地空間や約1,000 ㎡のおみこし広場、2,000㎡超の緑地空間を整備する。
事業は、JR・東京メトロ中野駅から徒歩4分、中野区中野四丁目地内の約10,059㎡のA敷地(住宅棟、オフィス・商業棟)と約3,170㎡のB敷地(住宅棟)。A敷地の住宅棟は25階建て545戸。オフィス・商業棟は12階建て。B敷地の住宅棟は20 階建て262戸。竣工予定は住宅棟が2025年12月。オフィス開業は2026年1月。商業施設開業は2026年春。設計・総合監修は佐藤総合計画。施工は東急建設。建物ランドスケープデザインは光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所。

◇ ◆ ◇
建物ランドスケープデザインを光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所が担当することに注目したい。添付した記事と一緒に読んでいただきたい。
今回のプロジェクトと中野駅を挟んだ反対側では、2024年2月竣工予定の住友不動産が参画する約2.4haの「中野二丁目地区第一種市街地再開発事業」が進行中で、オフィス棟のほか約400戸の住宅棟が予定されているが、賃貸住宅になる模様だ。
「HARUMI FLAG」で美しい花を咲かせたい 光井純氏 建築美を語る(2023/1/30)
調布には迫らないはずだが…リストが販売代理の日本エスコン「橋本」全230戸
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「レ・ジェイドシティ橋本」
リストグループのリストインターナショナルリアルティは2月16日、日本エスコンとファーストコーポレーションが売主の「レ・ジェイドシティ橋本」の販売代理を受託し、3月中旬に分譲開始すると発表した。京王相模原線・JR橋本駅から徒歩4~5分の全3棟230戸。リニア中央新幹線・新駅へも徒歩10分であることから、売れ行きが注目される。
今回分譲される物件は、京王電鉄相模原線橋本駅から徒歩4分、JR横浜線・相模線橋本駅から徒歩5分、相模原市緑区橋本2丁目に位置する8階建て「Ⅰ」69戸と「Ⅱ」87戸の計156戸(このほか計画戸数74戸の「Ⅲ」は建築確認未取得)。専有面積は31.81~81.51㎡。竣工予定は2023年11月上旬。施工はファーストコーポレーション。
橋本駅南口より徒歩5分以内のマンション分譲は約26年ぶりで、WEBサイト公開後約3か月で資料請求件数は1,300件を超えている。
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◇ ◆ ◇
資料請求件数が多いのか少ないのか分からないが、リニア中央新幹線・新駅へも徒歩10分であることから注目を集めているようだ。
取材を申し込みレポートする予定だが、皆さんは価格をいくらだと予想されるか。記者は今から10年前の2013年の段階で「マンションの単価は現在、駅近で180万円くらいだが、(リニア新幹線の新駅が誕生したら)調布と同じ300万円くらいになるかもしれない」と書いた。翌年の2014年に多摩センター駅圏で分譲された免震の三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス 多摩センター」は210万円くらいだった。
いまはどうか。調布駅の立地条件のいいところは坪350~400万円、多摩センターや聖蹟桜ヶ丘駅圏は坪260~270万円だ。
橋本駅圏では、リリースにもあるように徒歩5分圏内の分譲事例は最近ないが、昨年6月に見学取材した駅から徒歩6分のコンパクトマンション、マリモ「ソルティア橋本」(40戸)は坪320万円だった。
さて、今回はどうなるか。リストも日本エスコンもいまもっとも勢いのある会社だ。わが多摩センターが抜かれるのは間違いない…街のポテンシャルを象徴する「京王プラザホテル多摩」も開業から33年の今年1月15日をもって閉店となった。地盤沈下が否めない。橋本の後塵を拝するとは…。まさか調布には迫らないだろう。
リニア開業後の資産性を訴求 駅圏 初のコンパクト マリモ「橋本」販売好調(2022/6/28)
駅近の免震 最初で最後 三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス 多摩センター」(2014/6/6)
公園隣接・近接 天井高2650ミリ、ワイドスパン…大激戦制すか アンビシャス「鶴瀬」

「アンビシャスガーデン鶴瀬」
アンビシャスの「アンビシャスガーデン鶴瀬」を見学した。1つの公園に隣接、もう一つの公園に徒歩3分の住環境に恵まれた4階建て中層の全69戸で、リビング天井高2650ミリ(一部除く)、ワイドスパンのエアリールーム付きなど商品企画の差別化もできており、坪単価210万円は割安感がある。早期完売する可能性が高いと見た。
物件は、東武東上線鶴瀬駅から徒歩7分、富士見市鶴瀬東二丁目の第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する4階建て69戸。専有面積は54.36~73.18㎡、第1期15戸の専有面積は58.73~73.18㎡、価格は3,630万~5,010万円(最多価格帯4500万円台)、坪単価は210万円。竣工予定は令和5年6月30日。設計・監理はソシアル綜合設計。施工は吉原組。
現地は、区画整理事業により整備が進行中の駅東口からフラットな生活道路を進んだ低中層住宅街の一角。貝戸の森公園に隣接しているほか、緑の散歩道権平山へは徒歩3分。徒歩10分圏内に保育園・幼稚園・小学校が揃っている。ららぽーと富士見へは自転車で約8分。
敷地は東西軸が約120mの細長い形状で、建物は貝戸の森公園に隣接する「GREDEN SIDE」(30)と、戸建て街に面した「AIRY SIDE」(39戸)に分棟。住戸は全て南南東向き。「GREDEN SIDE」の1階は専用庭付き。「AIRY SIDE」は6850~8100ミリのワイドスパンで、約4.5~5.2畳大の多目的利用が可能な「エアリールーム」付き。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高は1階と3階が2650ミリ(2階は2450ミリ、4階は2400ミリ)、食洗機、床暖房、ソフトクローズ機能付き開き戸・引き戸、ホーローキッチンパネル、浴室タオル掛け2か所など。
取締役営業部長・瀬賀崇広氏は「お客さまの反響はとてもよく、公園隣接・近接の住環境のほかワイドスパンを生かしたエアリールーム付き、2650ミリの天井高、その他設備仕様など全体の商品企画の差別化もできています。6か月で完売? できるはずです」と早期完売に自信を見せていた。

貝戸の森公園
◇ ◆ ◇
他社物件を見学はしておらず、競合するかどうかは不明だが、同じ沿線(和光市~上福岡駅)ではプラウド、オハナ、ブリリア、シャリエ、サンクレイドル、プレシス、クレヴィア、パークホームズ、ルピアコート、エクセレントシティ…大手・中堅が入り乱れて大激戦が展開されており、その戸数は約2,500戸(予定含む)にも上っている。
価格(単価)も上昇を続けており、記者が2019年に見学取材した物件より軒並み2~3割アップしている。和光市駅圏では坪単価は300万円をはるかに突破し、志木、朝霞台でも200万円台の後半に迫っている。第一次取得層の取得限界と思われる坪250万円(20坪で5,000万円)を突破する物件もかなりある。
さて、同社の物件はどうか。貝戸の森公園に面した「GREDEN SIDE」は申し分ない。いまは真冬なのでケヤキ、クヌギなどの高木は葉っぱを落としているが、春から秋にかけての借景は素晴らしいはずだ。「AIRY SIDE」の1、2階住戸は前建が気にならないわけではないが、ワイドスパンだからこそ実現した「エアリールーム」付きがいい。この種のプランは少ないはずで、ヒットする可能性を秘めている。(ここでは書かないが、業界は平凡なnLDKから脱却すべき)
このほか、2650ミリの天井高、タオル掛け2か所などは、前述した物件の施工会社からして優位に立てるのではないか。瀬賀氏に教えてもらったのだが、駅から物件まで、自転車も通行不可だが、信号を一つも通らず、線路際と公園を通り抜けてたどり着ける細道もある。
皆さんいかがか。再開発が進行中の駅前から徒歩7分、公園に隣接・近接、ららぽーとに自転車で8分、天井高2650ミリ(一部除く)、他にない多目的ルーム、タオル掛け2か所…これだれ条件が揃い坪単価は210万円。相手に不足はない。販売担当だって燃えないわけがない。早期完売できなければ鼎の軽重が問われる。

72㎡のAタイプ(左)と68㎡のDタイプ

タオル掛け2か所
◇ ◆ ◇
少し視点を変えて、東武東上線のマンション市場を概観してみる。別表・グラフは国土交通省の建築・住宅着工統計から、東武東上線沿線に位置する埼玉県側の各市の分譲住宅着工動向を見たものだ。
分譲住宅であるため分譲戸建ても含まれるが、比率は戸建てのほうが若干多いかほぼ半々とみられる。
これによると、2021年は6市合計で3,058戸となり、2017年比で56.7%増となっている。2022年のデータはまとまっていないが、1~9月の賃貸マンションも含む共同住宅の着工戸数は6,192戸となっており、2021年通期の6,194戸に並んでいる。最近の着工動向からすれば、2022年の分譲住宅は2021年を上回る可能性が高い。前段で戸数は約2,500戸(予定含む)に達すると書いたのを裏付けている。
各市別では、2021年にふじみ野市で975戸と例年の3~4倍に激増しているのは、東京建物など4社JV「Brillia City ふじみ野」708戸が着工されたためだ。2018年の川越市で1,070戸と1,000戸を超えたのは、三菱地所レジデンス・大栄不動産「ザ・パークハウス川越タワー」173戸など複数のマンションの着工があったためだ。
東京都に近い和光市や志木市がほぼ横ばいで推移しているのは、市域面積が狭く、相対的に地価水準が高いことからデベロッパーのターゲット層にマッチしないことなど様々な要因が考えられる。
今後の動向はよく分からないが、大山駅圏では人気のうちに完売した三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス 板橋大山 楠ノ杜」に続いて、いよいよ住友不動産の「シティタワーズ板橋大山」分譲されるし、少し先にはなりそうだが、和光市駅北口では再開発による三菱地所レジデンスなどの超高層マンションが計画されている。東上線は当分デベロッパーの草刈り場になるのか。



建設現場(手前は貝戸の森公園)
和モダン見事に表現 出色の出来アクタス・モデルルーム 明和地所「川越大手町」(2022/10/15)
沿線人気くっきり 坪単価307万円でも販売好調 大和ハウス「和光丸山台」(2021/11/15)
反響3000件超 ランドスケープ抜群 三菱地所レジ他「板橋大山 楠ノ杜」(2021/12/11)
駅前の免震タワーは坪320万円 京王・聖蹟桜ヶ丘を抜き去る 三菱地所レジ他「川越」(2021/12/11)
売れ行き好調 完成販売 駅に近く環境もよい三交不「プレイズ和光市本町」(2019/1/10)
踊り場に差し掛かった中古マンション市場 金利動向から目が離せない レインズデータ
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は2月10日、2023年1月の不動産流通市場の動向をまとめ発表。首都圏の中古マンション成約件数は2,581件(前年同月比6.5%減)となり、6か月連続して前年同月を下回った。新規登録件数は16,588件(同31.7%増)、在庫件数は43,688件(同19.3%増)で、在庫件数は12か月連続で前年同月を上回った。
成約価格は4,276万円(同3.1%増)で、20年6月から32か月連続で前年同月を上回った。成約㎡単価は68.31万円(坪単価225.4万円)となり、前年同月比6.4%上昇、20年5月から33か月連続で前年同月を上回った。前月比では2.3%下落した。
新規登録㎡単価は74.31万円(同245.2万円)となり、前年同月比6.2%上昇、前月比も1.9%上昇した。在庫㎡単価は73.94万円(同244.0万円)㎡となり前年同月比4.1%上昇、18年2月から60か月連続で前年同月を上回った。前月比もプラス0.7%となった。専有面積は62.61㎡(同3.2%減)となった。
地域別では、東京都区部の成約㎡単価は100.05万円(同330.0万円)となり、前年同月比5.5%上昇、20年5月から33か月連続で前年同月を上回った。このほか神奈川、埼玉、千葉とも成約単価は上昇したが、多摩は50.11万円(同165.4万円)となり、21年2月以来23か月ぶりに前年同月を下回った。
中古戸建て住宅の成約件数は946件(前年同月比5.1%減)、13か月連続で前年同月を下回った。成約価格は3,827万円(同9.4%上昇)、20年11月から27か月連続で前年同月を上回った。土地面積は151.94㎡(同7.1%増)、建物面積も104.09㎡(同0.2%増)となった。
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この中古マンションデータをどう読むべきか。在庫数の5.9%(過去1年間で在庫数に占める成約比率がもっとも高かったのは2022年3月の9.0%)しか成約しないのに、新規登録数も新規登録単価も上昇しているのは、一般的な商品ならあり得ない。賞味期間がある食品類なら〝投げ売り〟〝大暴落〟してもおかしくない。
そうならないのは、〝ハコ〟としての住宅の耐用年数は無期限とまではいかなにしろ、向こう100年は顕在(「マンションは廃墟化する」などと、「国家は死滅する」と言ったマルクス・エンゲルと同じような過激なことを仰る方はいるが)だからであり、もう一つは、分譲マンションの賃貸化が進んでおり、売り急ぎなどの事情ではなく、投資対象として市場に出回っていることが考えられる。
マンションの賃貸化に関する正確なデータはないが、首都圏のストック数を約400万戸とすると、少なくともその10%、40万戸以上は賃貸化されていると推測されている。レインズの在庫件数は賃貸化されているマンションの10分11と考えれば、決して多くない。空き家になっている物件もあるだろうが、賃貸利回りと天秤にかけ、売却したほうが得と考える投資家が多いということなのだろう。
であれば、今後の中古マンション市場は金利、賃貸、新築マンション市場動向などによって大きく変化するということだろう。踊り場に差し掛かっているともいえそうだ。
もう一つ、成約、新規登録、在庫の単価がほぼ一貫して上昇を続けている一方で、成約専有面積は反比例するように縮小していることに注目している。2023年1月の専有面積は62.61㎡(前年同月比3.2%減)となっており、過去10年間では2013年1月の66.44㎡をピークに減少し続けている(暦年の最大面積は2009年の65.79㎡)。2013年1月比では3.83㎡(1.16坪)、5.8%減少していることになる。
さらにもう一つ注視したいのは、成約単価の上昇率が鈍化していることだ。上昇率は2022年12月の9.0%に引き続いて2カ月連続して10%を下回った。また、在庫単価上昇率も2022年7月以降は10%を割っており、2023年1月は4.1%増にとどまった。
これらの数値から、実需としての中古マンション市場もまた踊り場に差し掛かっていると言えるのではないか。金利動向から目が離せない展開がしばらくは続きそうだ。
「渋谷駅桜丘口」名称は「Shibuya Sakura Stage」/マンションは坪1,500万円超か

「Shibuya Sakura Stage」

ロゴ
東急不動産は2月9日、渋谷の新たなランドマークとなる「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」のメディア向け説明会を行い、施設名を「Shibuya Sakura Stage」に決定し、2023年11月30日に竣工、順次開業を進め、2024年夏にまちびらきイベントを実施すると発表した。約90名のメディアが参加した。
再開発は、100年に一度と言われる渋谷の再開発での渋谷駅中心地区の都市基盤整備を完成させるプロジェクト。計画地は、国道246号やJR線により東西方向、南北方向ともに分断されており、渋谷の街の特徴である谷地形の谷底から坂上に跨ぐ地形の高低差が大きい地区で、その難点を解消する駅の新改札口とつなぐ歩行者デッキや周辺地区と連携した縦軸動線「アーバン・コア」を整備し、後背地への接続を実現する。
施設名称には、多様な人々が自らのものがたりを発見・発信する舞台でありたいという想いが込められており、ロゴにはモダンでポップ、躍動感のあるピンクのカラーを採用。
施設のうち、SHIBUYAタワー、セントラルビル、SAKURAタワーの3棟に設けられるオフィスの基準階面積は約2,780㎡(約840坪)。大規模な企業からスタートアップ企業まで、様々な規模の企業の入居が可能。商業施設は約15,200㎡。最先端のトレンドやカルチャーを創出・情報発信を担う。
渋谷駅中心地区で唯一整備される住宅は、「ブランズ渋谷桜丘」155戸、専有面積は約12,800㎡(1戸平均82㎡)。屋上部分には太陽光パネルを設置するなど「環境先進マンション」を目指す。
このほか、外国人ビジネスパーソンに対応した約9,000㎡、全126室のサービスアパートメント「ハイアット ハウス 東京 渋谷」や子育て支援施設、国際医療施設、起業支援施設を併設する。
説明会で同社代表取締役社長・岡田正志氏は、「当社の創業の地である渋谷では100年に一度と言われる大規模再開発が進行中で、当プロジェクトは1998年10月に旧再開発準備組合が設立されてから約25年。約120名の地権者との会合はこれまでほぼ毎週開催され、計640回という膨大な時間を割いて思いを紡ぎ、当社のノウハウ、リソース注ぎ込み、地元の悲願であった街の分断を解消し、渋谷の特徴でもある谷地形を克服する大規模な基盤整備などを行ってきた。この再開発事業は他に類を見ない取り組みであると自負している。
渋谷の街の魅力は、後背地に住宅地を抱え、オフィスエリアと商業エリアが交じり合い、働く、住む、遊ぶ、憩いといったライフスタイルの全てが揃っており、それらがシームレスにつながっていることにある。今回の再開発では、これまで渋谷駅周辺にはなかった緑豊かな憩いの広場、賑わい広場も備えている。渋谷で培われた多様なカルチャーを承継し発展させ、より多様な人々を集め多様な文化を生み出すことを目指している」と語った。オフィスのリーシングについては約6割が契約済みで、竣工まで満床稼働すると自信を見せた。
同社執行役員都市事業ユニット渋谷開発本部長・黒川泰宏氏は、分譲マンション「ブランズ渋谷桜丘」について、「環境先進マンションとして、見たことがない暮らしを実現する」と語った。全155戸のうち50戸弱が同社の持ち分で、他は地権者住戸に充てられることを明らかにした。
施設は、施行面積約2.6ha。「SHIBUYAサイド(A街区)」「SAKURAサイド(B街区)」「日本基督教団 中渋谷教会(C街区)」から構成。事務所、店舗などの「SHIBUYAサイド」は39階建てと17階建て延床面積約184,700㎡、住宅、事務所、サービスアパートメントなどの「「SAKURAサイド」は30階建て延床面積約69,100㎡。「日本基督教団 中渋谷教会」は4階建て延床面積約820㎡。デザインアーキテクトは古谷誠章+NASCA+日建設計。基本設計・実施設計は日建設計のほか、ナスカ一級建築士事務所(SAKURAテラス)、日建ハウジングシステム(住宅部分)など。変更実施設計は鹿島・戸田建設共同企業体。

左から黒川氏、岡田氏、同社取締役常務執行役員都市事業ユニット長・榎戸明子氏

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会見には100名近いメディアが駆けつけた。プロジェクトの目玉の一つである分譲マンションについて、だれかが質問するかと思ったが、だれも質問しなかった。小生も、答えは返ってこないのを承知で手を挙げたが、指名はされなかった。なので、以下は記者の勝手な予想。
まず、渋谷のイメージ。女性の記者の方が「渋谷は若い人の街のイメージ」と質問した。これに対し、岡田社長らは「多様性の街」と答えた。記者もそう思う。100年に一度の再開発で渋谷は一変した。東京駅とはもちろん、新宿や池袋、品川などとは違う。品格にはやや欠けるような気がしないではないが、街の活性化に欠かせない〝若者〟〝よそ者〟〝バカ者〟がみんな揃っている。何だか訳が分からない混沌とした風情が漂う。何かをやってのけるのではないかという大きな不安の分だけ期待も持たせてくれるのが渋谷だ。
だから、〝イメージ〟などといったあいまいな既成概念で渋谷は語れない。後背地には青山、原宿、神宮前、代官山、恵比寿がある。
そんな立地条件を生かせば、坪単価は1,000万円どころか1,500万円でも売れるはずだ。富士山が眺望できる条件のいい住戸なら坪2,000万円でも安いと記者は思う。10坪で2億円、20坪で4億円、30坪で6億円。独り占めできる最上階は数十億円。楽勝ではないか。設計は日本設計と日建ハウジングシステム、施工は鹿島と戸田建設。役者は揃った。
渋谷駅圏の主なマンションについて記事を添付する。

住宅 イメージ図

サービスアパートメント イメージ図
一般分譲されない可能性高まる 旭化成不レジ「(仮称)宮益坂ビルディング建替計画」(2020/6/15)
三菱地所レジデンス 最高値更新の坪850万円「ザ・パークハウス渋谷南平台」(2018/10/4)
感動的ですらある鹿島建設「センチュリーフォレスト」(2012/1/25)
坪単価「400万円台の半ば」新日鉄都市開発「テラス渋谷美竹」(2012/1/13)
舎人ライナー江北駅13分の賃貸「カーメスト興野町」98戸 申込み倍率8.6倍 JKK東京

「カーメスト興野町」
東京都住宅供給公社(JKK東京)は2月7日、募集戸数98戸の新築賃貸マンション「カーメスト興野町」に844件の申し込みがあり、応募倍率は最高35倍、平均8.6倍にのぼったと発表。ファミリー向けから単身・DINKS向けの間取りまで、全ての間取りで幅広い申し込みがあった。
物件は、日暮里・舎人ライナー江北駅から徒歩13分、東武スカイツリーライン西新井駅から徒歩20分、東武大師線大師前駅から徒歩14分、足立区西新井本町四丁目に位置する8階建て128戸(募集戸数:98戸)。専用面積は35.03~66.52㎡、間取りは1DK・1LDK・2DK・2LDK・3LDK、月額家賃は80,900(坪7,621円)~132,400円(坪6,568円)。共益費は5,500円/月。竣工は令和4年9月。入居予定は令和5年3月。
募集は、令和5年1月13日~1月23日で、募集期間中2日間にわたって行われ現地オープンルームには約1,400名が来場。平均倍率の高かったファミリー向けの3LDK(65.81~66.52㎡)は、募集戸数16戸に対して平均14.7倍の応募があり、1DK(35.03~36.38㎡)は募集戸数15戸に対して平均10.1倍の応募倍率となった。もっとも倍率が高かったのは1DK(35.03㎡)の35倍。
JKK東京は募集倍率が高かったことについて、建て替えに合わせ住宅南側に「興野町いちょう公園」を新設するなど、子育て環境を整備し、ライフスタイルにあわせて間取りをフレキシブルに変えられる「ウォールドア」を設置したことなどが評価されたとしている。

中庭
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上段はJKK東京のリリースをコピペしたものだ。昨日(7日)、不動産流通研究所のWEB「R.E.port」が報じていた。それを読んでわが目を疑った。倍率の凄さもそうだが、日暮里・舎人ライナー江北駅から徒歩13分の立地条件と募集戸数の多さに驚いたからだ。
同沿線の分譲マンションはこれまで数件見学しており、2014年分譲の高野(こうや)駅から徒歩1分で、坪単価153万円の「ハミングテラス」102戸が人気になった以外は早期完売した物件はないはずだ。ここ数年の分譲マンションの値上がりで、もっとも単価相場が低い〝狙い目は舎人ライナー〟などと話す業界関係者は少なくないが、小生などは、商業施設など生活利便施設が乏しく、工場街のイメージしか残っていない。そのようなエリアの賃貸マンションの競争倍率が8.6倍に達したことなど信じられない。いま、同沿線で分譲マンションを供給したらいくらになるか。坪単価200万円だったら売れると思うが、そんな安値にはならない。坪220~230万円とみたが、これでも安いか。
分譲マンションと比較して、「興野町」の賃料は安いといえば安いのだろうが、施設住宅ではないから民間相場と比べてそれほど低いとも思えない。
公社募集センター担当者によると、これまで10倍超の応募倍率に達した物件はあるとのことだが、2日間の現地オープンルール見学時に申し込みを受けた住戸の割合は20%を超えたのは想定外の多さだという。
もうこれ以上書かない。物件を見ていないのにいい加減なことなど書けない。日を改め見学をお願いしてレポートしたい。
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賃貸市場のことはよく分からないのだが、分譲住宅市場と関連はあるはずなので、東京カンテイのデータを頼りに比較してみた。
同社のプレス・リリースによると、東京都の分譲マンションの坪賃料は表・図の通りここ数年かなり上昇している。2022年は坪12,385円で、2017年比18.6%の上昇だ。「興野町」は坪7,000円台のはずで、単純比較はできないにしろ、安いともいえるが、足立区の立地を考慮するとそれほど安いとも思えない。
中古マンション(70㎡換算)の坪単価は2022年は297万円で、2017年の227.5万円から30.5%上昇。上昇率は賃貸より11.9ポイントも高い。なぜそうなのかは詳細な分析が必要だが、賃貸住宅の供給増と需要動向、マンション適地の地価上昇、建築費の高騰、相対的に質が劣る賃貸から分譲への住み替え、先高観など様々な要因が働いているのだろう。
注目したいのは、分譲マンション坪賃料の利回りの低下だ。この10年間、利回りは一貫して低下しており、2022年は5.00%と2013年比で1.84ポイント下落している。金利先高観は強まっており、今後の金利動向から目が離せない。
東建不販 多世代交流目指した夏祭り「コーシャハイム千歳烏山」で実施(2014/8/30)
サ高住「コーシャハイム千歳烏山」 「囲い込み施設にしない」JKK狩野氏(2014/3/31)
富裕層の心揺さぶる タカラレーベン 創業50周年記念「福岡天神」約1年で完売

「レーベン福岡天神ONE TOWER」
MIRARTHホールディングスは2月3日、グループ会社タカラレーベンのグループ創業50周年記念物件として2022年1月から分譲開始していた「レーベン福岡天神ONE TOWER」が2023年1月30日に全戸完売したと発表した。
再開発が計画されている「天神ビッグバン」内に位置する、天神エリアで38年ぶりの供給。同社は人気の要因として、①天神エリアを徒歩圏で楽しめる希少な立地と、2026年に再整備が完了する須崎公園に隣接する緑豊かな住環境②外観フォルム・デザインのほかスカイラウンジ、ゲストルームなどの共用施設や多彩なプランをあげている。
物件は、福岡市地下鉄空港線天神駅から徒歩7分、福岡市中央区天神5丁目に位置する23階建て全153戸。専有面積は37.05~142.99㎡。竣工予定は2024年2月中旬。設計・監理はデベロップデザイン一級建築士事務所。施工は大豊建設。

エントランス

モデルルーム

モデルルーム
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この物件については、2022年3月に見学取材し記事にもしているのでそちらを参照していただきたい。坪単価は書かないという約束だが、坪520万円の大和ハウス工業「プレミスト大濠2丁目」に抜かれるまでは福岡市エリア最高値だった。富裕層の財布の紐を緩めさせる見本のようなマンションだ。
福岡の最高峰 第1期100戸 圧倒的な人気 タカラレーベン50周年「福岡天神」(2022/3/15)
坪単価520万円でも人気 最終分譲へ 大和ハウス「プレミスト大濠2丁目」(2022/11/1)
