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2021/07/12(月) 21:16

またまた千葉NT中央で驚異的な売れ行き 大和地所レジ「アリーナ」176戸

投稿者:  牧田司

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「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央アリーナ」

 大和地所レジデンスが分譲中の「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央アリーナ」を見学した。駅北口から徒歩5分のイオンモールに近接する100㎡中心の全176戸で、3年前に分譲した「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央ザ・フロント」234戸からまだ2年半というのに、分譲開始2か月ちょっとですでに100戸弱を成約するなど信じられない売れ行きを見せている。

 物件は、北総線・成田スカイアクセス線千葉ニュータウン中央駅から徒歩5分、印西市中央北一丁目の商業地域(建ぺい率は角地緩和により90%、容積率600%)に位置する15階建て全176戸。8月分譲予定の第2期1次(戸数未定)の専有面積は85.28~100.35㎡、価格は3,800万円台~4,900万円台、坪単価は160万円。竣工予定は2022年10月下旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

 5月から販売を開始し、これまでに100戸弱を成約している。買い替え希望は約4割。買い増しも目立つ。

 現地はイオンモールに徒歩3分、二方接道の角地。従前は駐車場(所有者はUR都市機構)。建物はL字型で、標準階の住戸は南南西向き7戸:南南東向き5戸。100㎡超の住戸割合は約67%。

 主な基本性能・設備仕様は、奥行き約4メートル、広さ約10畳大のオープンエアリビングバルコニー付きが74戸、直床二重天井、リビング天井高2500ミリ、ディスポーザー、食洗機、メーターモジュール廊下、スロップシンク、1620浴室(85㎡除く)、天然御影石キッチンカウンター(11階以上)など。共用施設としてキッズルーム(集会室)・パーティルーム(集会室)など。駐車場は全戸分。

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モデルルーム

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玄関・廊下

 ◇      ◆     ◇

 今回も坪単価から。この前の東京建物「ブリリアタワー前橋」も大成有楽不動産「オーベル戸田公園レジデンス」も単価予想はズバリ的中した。今回も的中させて3連勝といきたいところだが、同社が3年前に分譲した「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央ザ・フロント」(記事参照)の例もあるので一筋縄ではいかないのは百も承知だ。

 振り返ってみる。「中央ザ・フロント」は、駅南口から徒歩5分、住戸プランは8mワイドスパンの100㎡が中心で、その他の設備仕様レベルは今回とほとんど同じだった。(坪単価は140万円)

 今回は駅北口のイオン近接の一等地だ。「中央ザ・フロント」のような価格では無理で、坪175万円以下はありえないと読んだ。

 しかし、予想は大幅に外れ坪160万円。「奥の手を使ったのか」と担当者に質問したが、用地を安く仕入れられたことをにおわすのみで、それ以上の回答は得られなかった。

 これ以上は深入りしない。同社は、千葉ニュータウンエリアで今回の物件を含め6物件1,420戸、戸建て274戸の合計1,694戸と他社を圧倒する供給量を誇り、街づくりに貢献していることが考慮されているのではないか。

 商品企画では、「中央ザ・フロント」と異なっているのは玄関で、「中央ザ・フロント」では幅1.4m×奥行1.6mだったのを今回は1.4m×2.2mとし、広くなった部分にはコートなどが掛けられる収納にしていることだ。それにしても1坪近い玄関スペースを設ける郊外型マンションなど皆無だろう。100㎡だからこそできる芸当だ。主寝室はほとんどが8畳大。

◇       ◆     ◇

 今回の取材でさもありなんと思ったことが一つある。これは同社に限ったことではないが、マンションが分譲されるたびに近隣住民が見学するケースは多い。ましてや同社は1,420戸もの住宅を分譲している。既購入者がわが家と比較しようと見学に訪れるのは当然だ。

 そこで、同社はコロナ禍でもあり、一般にモデルルームを公開する前に既購入者限定の見学会を実施したところ、紹介契約が10件前後もあったという。レベルが低いマンションならまずありえないことだ。

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建設現場

◇       ◆     ◇

 記者は全国住宅産業協会(全住協)とずいぶん前に縁を切ったが(切られたのではない)、同協会の優良事業表彰に同社は第8回の「ヴェレーナシティパレ・ド・シエル」、第9回の「ヴェレーナガーデン千葉ニュータウン中央Ⅰ街区」、第10回の「ヴェレーナグラン山手」、第11回の「ヴェレーナシティ上大岡」と4年連続で受賞した。

 記者はこれら全てを見学しているが、11回の「上大岡」は2019年に分譲された首都圏の代表的なマンションだと思う。来年の12回では「ヴェレーナグラン赤羽北フロント」が受賞するのはほぼ間違いない(エントリーすればだが)。

 このところの建築費の高止まりを背景に、マンションの基本性能・設備仕様はどんどん退行している。第一次取得層向けの専有面積は70㎡を割り込み、昭和50年代後半に流行った66㎡(20坪)の3LDKが堂々とまかり通っており、天井高も2400~2450が主流になり、床暖房、ディスポーザー、食洗機もない郊外部マンションがたくさん供給されている。

 それだけに同社の商品企画は異彩を放つ。完成在庫を出さないのは商品企画が優れているからだ。100㎡住宅を3年間で400戸超も供給するデベロッパーなどほかにない。中堅所得層にとって希望の星というのは言い過ぎか。

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駅前の広場

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