「ジオ ゲストサロン 新宿」
阪急阪神不動産は4月16日、先に新宿アイランドタワーに開設した首都圏初の常設総合マンションギャラリー「ジオ ゲストサロン 新宿」を関係者・メディア向けに公開した。広さは約270坪で、首都圏で年間400~500戸をコンスタントに供給する販売拠点にする。本物の緑をふんだんに導入し、ゆったりくつろげる商談室や大型タッチパネル、3D=のグラム模型など最新のデジタル技術を駆使して〝ジオ〟の全てが分かる工夫・演出を行っている。素晴らしいギャラリーがまた誕生した。
同社グループは2001年から首都圏でのマンション分譲を展開しており、これまでに計89棟、5,400戸以上を供給してきた。サロンの開設は、〈ジオ〉ブランド35周年の節目の年でもあり、今後の首都圏での事業拡大を見据えたもの。
「あなたの未来、〈ジオ〉とここから。」をコンセプトワードに掲げ、本物の観葉植物をふんだんに盛り込んだ「ジオ ライブラリーフォレスト&商談室」と「ジオ ナレッジゾーン」では、緑の中に透明ディスプレイを設置し、リラックスして回遊できるように工夫を凝らしている。また、約9㎡の商談室(全11ブース)には特殊ガラスを採用し、スイッチ一つで透明⇔不透明の乳白色に切り替えることができるようにしている。
「ジオ ナレッジゾーン」にはタッチ式4面サイネージを設置。高精度センサーにより人の動きと連動したデジタルアートが楽しめ、同社の分譲実績、品質管理、商品企画などが全面で表示される。「ジオ ラボゾーン」ではパースやCGを立体的に視認できる3Dホログラム模型も設置し、従来の販売拠点では表現できなかったコンテンツを用意している。
コンセプトルームは約67㎡。「ジオ ナレッジゾーン」との壁を設けず、自由に出入りできるようにしている。バルコニーの壁にはORコードをかざすと、壁内部の鉄筋が見える仕掛けも施している。
サロン開設に伴う第一号物件は、荻窪駅から徒歩12分の第一種低層住居専用地域に位置する「ジオ荻窪」(99戸)。価格は未定で、記者は現地を見ていないが、駅から南側は良好な住宅街が多い。坪単価は700万円台とみた。
エントランス ウェディングゾーン(正面は6×2.6mの大型LEDモニター)
「ジオ ライブラリーフォレスト&商談室」(左)と「ジオ ナレッジゾーン」
特殊ガラスOFF(左)とON
4面サイネージ
◇ ◆ ◇
記者はこれまで、総合マンションギャラリーは20か所くらい見学している。各社ともそれぞれ趣向を凝らしており、優劣は付けづらいが、大きさでは住友不動産の「総合マンションギャラリー新橋館」がダントツの710坪だ。豪華さでは、5つ星クラスのホテルロビー・ラウンジを再現した伊藤忠都市開発の「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」と三井不動産レジデンシャル「三井グランディオーソ・クラブ」が双璧だ。
記者が好きな緑を中心としたデザインでは、積水ハウス「グランドメゾンギャラリー新宿」と野村不動産「プラウドギャラリー新宿」が素晴らしい。このほか、野村不動産「プラウドギャラリー武蔵小杉」、コスモスイニシア「イニシアラウンジ三田」が印象に残っている。
最近見たマンションギャラリーでは、東京建物「「Brillia Tower 堂島」、積水ハウス他「グラングリーン大阪 ザ ノースレジデンス」、日鉄興和不動産「リビオシティ文京小石川」がベスト3だ。
さて、今回の同社のギャラリーはどうか。新宿エリアでは三井不動産レジデンシャル、住友不動産、野村不動産、伊藤忠都市開発、積水ハウス、大京に続く7社目だが、他社に引けを取らないと見た。本物の緑をふんだんに採用しているのがなによりもいい。記者は10年以上前からマンション販売事務所などのフェイクグリーンをやめよと主張してきたが、本物を採用するところが増えている。結構なことだ。
「ジオ ライブラリーフォレスト」
商談室
◇ ◆ ◇
阪急阪神東宝グループについて。同社は、首都圏でのブランド力・認知度を向上させるため、阪急阪神東宝グループの歴史や住まいづくりへのこだわりなどの取り組みを映像で紹介するコーナーも設けている。
これは正解だろう。三重県出身で西武ライオンズファンの記者は阪急、阪神、近鉄、南海などは小さいころから知っていたが、野球ファンでない首都圏の方は同社グループがどのような事業を展開しているのか知らない人は多いはずだ。記者は2001年に同社が首都圏初のマンションを分譲したのも覚えているし、隈研吾氏が設計した2017年分譲の「ジオグランデ元麻布」も見学している。これまで取材してきて、商品企画はアピールしきれていないと思っていた。販売部隊も設けるべきだとも思う。
東宝宝塚はブランド力アップに大きな力を発揮するはずだ。記者は中学3年の修学旅行で東京に初めて行ったとき、日劇であられもないフレンチカンカンに目を白黒させた記憶がある。エンタメは三井不動産も力を入れているように無限の可能性を秘める。
ただ、プロ野球球団の阪神タイガースはよくわからない。野球ファンでない方の為に少し紹介すると、阪神の通算成績は.517で決して高くはない。リーグ優勝は6回、日本シリーズは2回しか優勝していないのに、2024年の観客動員数は巨人の約283万人を上回る約300万人で12球団トップだ。(わが西武の通算成績は.526で、リーグ優勝は23回、日本シリーズは13回も優勝しているのに、2024年の観客動員数は12球団最低の約156万人)
プロ球団を持つことやスポンサーになることが本業にどのような影響を与えるのか。最近の阪神はそうでもないが、ファンの方は何かにつけ東京に負け、チームも負け続けることに自虐的な喜びを感じる人が多いような気がするが…。ハイソなイメージが強い阪急とどうも一致しない。
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