三菱地所&ANAHD アバターを通じ観光案内サービスの実証実験
「駅に行ったら、動いていませんでした」「JRは動いていませんが、私鉄は運転を再開しました」(もちろん英語で)
三菱地所とANA ホールディングス(ANAHDは2月26日、三菱地所が受託運営する外国人向け総合観光案内所「JNTO ツーリスト・インフォメーション・センター(TIC)」において、遠隔地にいるスタッフがロボットや照明設備などを遠隔操作して観光案内サービスを提供する「遠隔操作営業の実証実験」を2020年2月26日(水)から28日(金)まで実施すると発表。同日、メデイア向けに実験を公開した。
実証実験では、ANAHDが独自開発したコミュニケーションアバター「newme」を介し、遠隔地のスタッフが案内所に訪れた訪日旅行者に日本全国の観光案内を多言語で実施し、実際の接遇業務を通して必要機能の洗い出しを行う。
この日は、台風被害により電車が計画運休となった事態を想定し、三菱地所の担当者が自宅から遠隔操作し、外国人に動いている電車の紹介、飲食店の営業状況などを英語で対応した。
三菱地所街ブランド推進部専任部長・大谷典之氏は「自然災害時の対応は喫緊の課題。将来的には無人でも観光案内ができるようになるなど無限の可能性を秘めている」と話し、ANAHDアバター準備室ディレクター・梶谷ケビン氏は「当社として初めて観光に焦点を当てた取り組み。日本全国に展開していきたい」と語った。
実証実験で得られた結果をもとに、ANAHD ホールディングスは観光案内業務やフレキシブルな働き方にも適したアバターロボットを研究開発し、三菱地所はロボットや遠隔操作技術を活用した次世代型の施設運営管理の在り方を追求していく。
「食べ物や水購入したいけど、どこかで売ってますか」「自販機が近くにありますよ」
◇ ◆ ◇
ANAHDのアバター「newme」とは、同社と三井不動産の体感型アート展「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」で初めてお目にかかってから今回で2回目だった。
最初のときは、女性がパソコンに向かって笑顔を振りまき、手を振ったりしているのを見せられて〝気でも振れたか〟と唖然とするほかなかったが、今回は冷静に対応できた。アバターは無限の可能性を秘めることだけはよく理解できた。
大谷氏が、「担当する女性スタッフは女優ではありませんので、緊張しております。どうか温かい目で見ていただきたい」と呼び掛けた。外国人の旅行者を演じた男性が、対応した女性のメールアドレスを聞いたかどうかは、小生は英語が全く分からないので不明。
対応する女性スタッフ
〝ドウモアリガト。メールアドレスオシエテヨ〟(と話したかは不明)
テレワーク実行 新型肺炎コロナウイルスに対する積極的対応
本日(2月28日)から、向こう2週間テレワーク勤務を実行することを決めた。政府の新型肺炎コロナウイルスの感染防止対策に協力するためであり、出社することで感染するリスクを避けるためでもあり、そして何よりも自らが〝加害者〟になることを回避するためだ。一言で言えば、自分のため、会社のため、社会のためであり、受動的ではなく積極的対策だと考えている。
そもそも、小生はもう10年位前から実質的なテレワークを実践してきた。記者の仕事を始めてからからかもしれない。九時五時男にはなりたくなかった。
例えば昨年末から昨日までの60日間、出社したのは33日で、休日(有休含む)は27日だ。記事を配信したのは84本で、出社日と休日別に見れば58本対26本だ。休日の記事発進比率は31%にのぼっている。
テレワークを実施するからと言って、現場取材を継続することには変わりはない。会社に行かないというだけだ。読者の皆さんには、ビフォーアフターをきちんと報告します。
デベロッパー、ハウスメーカーの広報担当者の皆さん、テレワークは新型肺炎コロナウイルスに対する徹底抗戦でもあります。〝記事は足で書く〟-現場取材が記者の原点、生命線です。声をかけていただければ飛んでまいります。小生のテレワークにご協力ください。
大和ハウス 埼玉スタジアムに隣接 延床約9万㎡の物流施設「DPL浦和美園」着工
「DPL浦和美園」完成予想図
大和ハウス工業は2月27日、埼玉県さいたま市内最大となる大型マルチテナント型物流施設「DPL浦和美園」の地鎮祭を行い、来年11月に開業すると発表した。
「DPL浦和美園」は、東北自動車道浦和インターチェンジから約3km、さいたま市緑区美園1丁目に位置する敷地面積約37,170㎡、5階建て延床面積約91,803㎡。設計・施工は福田組。竣工予定は2021年10月。「埼玉スタジアム2002」に隣接している。
テナント企業従業員向け保育施設や無人コンビニエンスストアを配置し、免震システムや非常用自家発電機を設置するなどBCPにも対応した防災配慮設計を施している。
同社取締役常務執行役員・浦川竜哉氏は、「当社は埼玉県で800億円を投資し、25棟、33万㎡の物流施設を整備した。今後も『桶川』『上里』『草加』など約16万㎡を予定しており、開発を加速させる」と語った。
〝かしこみかしこみ〟
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この日行われた地鎮祭は午前10時から。「埼玉スタジアム2002」に100回以上も通っている同業のサッカーファンの記者によると「ここは風が強い」とのことでとても寒かった。それでも、式典に参加した同社取締役常務執行役員・浦川竜弥哉氏をはじめ関係者はスーツ姿で粛々と行事をこなした。
われわれメディアはコートを羽織ったままの取材も許されたが、小生は神様と神主さんに失礼だと思い、コートを脱ぎマスクも外し、鼻水をぬぐいながら祝詞を聞き逃すまいと聞き耳を立てた。
しかし、加齢による聴覚の退行と折からの風のせいで、肝心の「かしこみかしこみ」の声はかき消された。よく聞こえたのは鍬入れ儀式での浦川氏の「エイッ!エイッ!」の威勢のいい声と、それに呼応する柏手だけだった。式典後の質疑応答の浦川氏の話もほとんど聞き取れなかった。
敷地(手前)の隣は「埼玉スタジアム2002」
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興味深かったのは、現地は「埼玉スタジアム2002」の隣接地だったことだ。用途地域は「埼玉スタジアム2002」を含め「主に環境悪化の恐れのない工場の利便を図る」準工業地域で容積率は200%。
「埼玉スタジアム2002」も都市公園と同様、よほどのことがない限り用途が変更されることはないだろうが、どうして用途が風俗系も含めほとんど〝何でもあり〟の準工なのか。
スタジアムと物流の相性も考えたが、結論は出なかった。そもそも浦和美園駅は駅前が貧弱で、イオンにも少し距離があり、スタジアムまで20分近くかかる。どのような意図で都市計画が決められたのかさっぱりわからない。
新型コロナウイルス拡大防止 わが業界も相次いでイベント中止
恐れていた喫煙室の閉鎖について先ほど書いた。これより重大なのが見学会・イベントの中止だ。
定期借地権推進協議会は2月28日に予定していた「不動産・地域活性化シンポジウム2020」の中止を21日に決めたのをはじめ、優良ストック住宅推進協議会(スムストック協議会)も28日の「スムストックレポート2020」の報告会・懇親会を中止し、ポラスは3月9日に開催を予定していた「ルピアグランデ浦和美園」の竣工見学会の中止を決定した。
これは大ピンチだ。小生のようなメディアとも呼べない記者にとって取材機会を奪われるのは〝死〟に等しい。
まさかマンションのモデルルームや分譲戸建てのモデルハウスの閉鎖はないだろう。こうなったら片っ端から見学取材をお願いしよう。
二・二六事件の日に 社会的弱者=喫煙者に対する全面攻撃「喫煙室」閉鎖!
東京・丸の内北口ビル地階の喫煙室のドアに張り出された「閉鎖」の張り紙
ついに始まった。社会的マイノリティ=喫煙者に対する全面攻撃だ。1週間前くらいからオフィスがある東京・丸の内北口ビル地階の喫煙室に、新型コロナウイルスの感染予防策の一つとして「不特定多数が個室入室となる共用部(喫煙室等)の閉鎖」を検討するという張り紙が張られていたが、この日(2月26日)8時30分過ぎにタバコを吸いに行こうと思ったら、「当分の間閉鎖する」に変わっていた。恐れていたことではあるが、早急に対策を練らないといけない事態に陥った。
ところで、「不特定多数が個室入室」の意味は、「不特定」かつ「多数」の人が区画された個室に入室すると理解できる。同じように区画された個室トイレは同時に不特定の人が利用することはないので、これは対象外だ。
その点、共用部の「喫煙室」は、ホテル、飲食ビル、その他も含まれる可能性が高いのではないか。
だが、しかし、丸の内北口ビルの喫煙室は、入室を許可されるカードがないと入室できない。明らかにタバコを吸う人のみが自らの意志によって入室するのだから「特定」された人で、「不特定」とは言い難い。
仮に、入室が特定された人のみが利用する個室を閉鎖するならば、あらゆる施設の喫煙室が閉鎖されることになる。電車だってバスだってタクシー、喫茶店、飲食店だって広義の意味で個室ではないか。
「新型コロナウイルス」を「国策」「国防」の言葉に置き換えれば、あらゆる集団の集会なども禁止対象となる。小生は〝欲しがりません勝つまでは〟の戦前のスローガンを思い出す。ファシズムがひたひたと押し寄せてきた。
ド・トールまで5分はかかる。5回利用するとして1,100円以上の出費だ。往復10分のロスも生じる。しかし、小生は負けないぞ。コロナだって粉砕してやる。そういえば今日は二・二六事件の日だ。なにもこの日に「閉鎖」しなくてもいいのに…。ああ、もうダメだ。ここまで書いて息が詰まりそうになってきた。ド・トールだ。
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丸の内北口ビルの喫煙室は閉鎖されたが、東京駅地下北口にあるJTが管理していると思われる誰でも入れる喫煙室は〝健在〟だった。広さは10坪もないくらいの〝個室〟に常時50人くらいが煙をものともせず〝満喫〟している。JT頑張れ!
いま、わが多摩市は〝あなたから受動喫煙を守ります〟などと大きな横断幕を駅前に張り出している。まるで喫煙者を犯罪者扱いだ。市長選挙など記憶にないほど行っていないが、今度は絶対対立候補に入れる。あと3年先か。くたばるもんか!
世界初のカンナ削りの「木のストロー」 アキュラホーム 「Rooms40」に出展
アキュラホームの「木のストロー」ブース
アキュラホームは2月20~22日、国立代々木競技場第一体育館で行われた「Rooms40」に出展、プラスチックストローの代替品として注目されている世界初のカンナ削りの「木のストロー」のデモンストレーションを行った。
「Rooms」は、2000年にスタートしたクリエイティブシーンの活性化を目的にスタートしたイベントで、ファッション、ライフスタイル、アート、パフォーマンスなどあらゆるジャンルから過去19年間で延べ約1万組のクリエイターが参加した日本最大のクリエイティブの祭典。
アキュラホームのブースは、大工さんやスタッフの指導を受けながら来場者がカンナ削りからストローつくりまで体験できるもの。
希望者にはストロー100本が製作できるキットが無料で配布された。1カ月をめどに製作したストローを同社に送り、商品として販売できるかどうかのチェックを受け、50本が合格すれば残りはプレゼントされる。
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記者も「木のストロー」製作にチャレンジすることを決めた。1月15日に行われた同社の「1,000万本の木のストロープロジェクト」発表会の記事でも「内職ならする人がいるのではないか」と書いた手前、自分で製作する責任があると思ったからだ。
熟練者は5時間で100本製作すると聞いているが、いったい何時間で製作できるか、100本のうち何本合格できるか。きちんと報告する。
「Rooms40」(国立代々木競技場第一体育館で)
木を愛する人は美しい〟 アキュラホーム1,000万本の木のストローPJ 始動(2020/1/19)
仰天!昇天! 花柄ピンクのマスクが爛漫の春に咲き乱れたらどうなるか
「MEOマスク」
まずは冒頭の写真をとくと眺めていただきたい。写真は先日、国立代々木競技場で催されたクリエイティブの祭典「ROOMS40」会場で展示されていた、萬祥が独占輸入販売しているニュージーランドで人気の「MEOマスク」だ。皆さんはどのような印象を受けるか。
わがかみさんは「これって(私の)ブラジャーじゃん」と見事に喝破した。小生はかみさんがいつも付けているそれがどのような色をしており形状がどのようなものかほとんど知らないしチェックしたこともないが、白でも黒でもないはずで、かといって扇情的な赤とか紫でもなく、極めて穏当なピンクとか肌色のような気がする。花柄の文様も付いているのではないか。
断っておく。ここで「ブラジャー」の是非を問うのではない。テーマはあくまでも花粉やら新型コロナウイルスの感染を防ぐ「マスク」の形状だ。
小生はマスクを好きになれない。ほとんど付けない。そもそも37度の熱を出したら立ち上がれない。他人に移す前に休む。万が一、新型肺炎に感染してもそれは自業自得だ。甘んじて受け入れる覚悟はできている。なぜマスクが嫌いなのか、それはあのヒットラーの軍隊の防毒マスクを想起させるからだ。
とはいえ、他人がマスクを装着するのに反対ではない。花粉症に悩む人の苦しみは理解できるし、日本人特有の低い団子鼻を覆い隠し、小じわやたるんだ頬、幸薄い口元をさらけ出したくない女性の気持ちもよくわかる。さらにまた、のべつ幕なし害毒を垂れ流す小生のような口を封じ、口さがない評論家の戯言を遮断する効果はあると思う。
しかし、それにしても、目は口ほどにものを言う、目だけがぱちくりのこの花柄ピンクのマスクが爛漫の春に咲き乱れたらどうなるか。男性の労働意欲を減退させるのは間違いない。記者などはもう昇天する他ない。角を矯めて牛を殺すことになりはしないか。
警察は「いたずらに性欲を興奮または刺激せしめ,かつ,普通人の正常な性的羞恥心を害し,善良な性的道義観念に反するもの」としてわいせつ物陳列罪に問えないのか。それが無理なら風紀紊乱罪、そんな罪がないのなら軽犯罪法には該当するのではないか。
萬祥さんと若い女性の方に三跪九叩頭の礼(世界でもっとも屈辱的な礼とされる)をもってお願いだ。このピンクの花柄「MEOマスク」だけはやめていただきたい。せめて無地だけにしていただきたい。国家に国民統制の口実を与えてはならない。
「MEOマスク」のブース
「ROOMS40」会場(国立代々木競技場で)
UR都市機構・三菱地所「コモレ四谷」満床稼働 建物デザイン美しく緑の量も確保
「CO・MO・RE YOTSUYA(コモレ四谷)」(UR都市機構 提供)
都市再生機構(UR都市機構)と事業パートナーの三菱地所は2月20日、JR・東京メトロ各線四ツ谷駅前のランドマーク大規模再開発プロジェクト「CO・MO・RE YOTSUYA(コモレ四谷)」のメディア向け竣工見学会を行った。
施設は、四ツ谷駅から徒歩3分、地区面積約2.4ha、建築敷地面積約17,900㎡、地下3階~地上31階建て延床面積約139,400㎡。用途は事務所、店舗、住宅(60戸)、教育、公益など。基本設計・デザイン監修は日本設計・三菱地所設計。実施設計は大成建設。総事業費は約840億円。
事業経緯は、全体敷地の約3分の2を占める区立小学校の統廃合と財務省官舎の廃止を受け、2002年、新宿区からUR都市機構へ小学校跡地利用について検討依頼があり、2013年、地区計画及び市街地再開発事業の都市計画決定、事業パートナーが決定。2016年着工、2020年1月竣工。2020年7月事業完了の予定。UR都市機構としては初の「事業パートナー制度」を活用した。施設はCASBB Sランクを取得。
プロジェクトの特徴は、丸の内、新宿、霞が関、渋谷、銀座などがほぼ3㎞圏内という「都心の中心」に位置する大規模開発で、①オフィスゾーン②商業ゾーン③住宅④教育施設⑤公益施設を備えた多機能を整備したこと。
周囲への日影と風の影響を軽減するため建物の四隅は雁行させたほか、外濠から連続するみどりを確保するため、コモレビの広場、みどりの道、みどりの丘、壁面緑化、屋上緑化などみどりの量を確保している。
オフィスフロアの天井高は約2.8m、1フロア約2,000㎡を確保。竣工の1年前にLINE、理研ビタミン、高千穂交易、朝日生命など全テナントが決定。商業ゾーンも2020年夏までに全店舗が開業予定。
新宿区は、地下1階と2階にバレーボール、バトミントン、卓球のほか多目的に利用できる「四谷スポーツスクエア」を整備し、地域に開放する。
「コモレビの広場」(UR都市機構 提供)
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見学会では、UR都市機構東日本都市再生本部事業推進部四谷駅前再開発事務所所長・林昭兵氏と同東日本賃貸住宅本部技術監理部再開発工事事務所所長・永井正毅氏が「緑にこだわった」「周囲の日影・風の影響に配慮した」などと強調したように、建物形状デザインが美しく、みどりの量も十分確保されていた。
ただ、みどりの質という点では、丸の内・大手町の三菱地所のビル群と比べるとやや見劣りがする。三菱地所は常緑樹のクスの大木などを惜しげもなく配置しているのに対して、今回の施設は常緑樹ではあるが(値段が安くて樹齢が若い)シラカシが主だった。
オフィス、店舗のリーシングなどを担当した三菱地所都市開発二部担当部長・佐野正文氏は「オフィスのテナントは竣工の1年前に財務省のほか朝日生命など民間14社全てが決定。店舗も7月までに全店舗が開業予定」と話した。
左から永井氏、林氏、佐野氏
オフィス東側からの眺望
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URが分譲から撤退して以降、取材する機会はほとんどなくなった。声すらかからなくなった。ところが、この日、受付で渡されたクリアファイルに目が釘付けとなった。かわいい女性(添付写真)が「大切な書類であ――――る。」と呼び掛けてきたではないか。嬉しくなってURの担当者に女性の名前を聞いたら女優の吉岡里帆さんだという。これですっかりまたURのファンになった。以前の住宅公団、住宅・都市整備公団の時代ではこんなしゃれた真似はしなかった。何年前か「であ――――る。」のCMは見てはいたが、これほどかわいい女性だとは全然思わなかった。
(記者は首都圏で年間1万戸くらいの億ションが分譲されたバブルの頃、「公団も億の壁を破るべき」と迫ったことがあるが、頑として受けつけなかった。URは1戸も億ションを分譲していない。公的機関で陋習を打ち破ったのは横浜市住宅供給公社のみだ)
個人的には業界のCMはアットホームのウォリーの漫画と藤田ニコルさんの〝アットホームであった、アットホームであった…〟というのがとても好きだ。〝あった〟は〝在った〟なのか〝会った〟なのだろう。間違っても〝遭った〟ではないはずだ。
この藤田ニコルさんのクリアファイルも貰うことになっている。記者はSDGsの観点からクリアファイルを嫌悪しており、廃止すべきだと思っているが、吉岡里帆さんと藤田ニコルさんは例外だ。いつも持ち歩こうかしら。
クリアファイル(これは記者の所有物。肖像権に問われることはない筈)
〝日本一早い花見〟記者も体感 ANA・三井不・NAKED アバター鑑賞会
「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」Prologue
ANAホールディングス(ANAHD)、三井不動産、NAKEDの3社は2月17日、ANAHDが独自開発したアバター「newme(ニューミー)」を通じて体感型アート展「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」を鑑賞する模様を報道陣に公開した。
「FLOWERS BY NAKED」は、アーティスト・村松亮太郎が代表を務める「NAKED」が企画・演出・制作する花の体感型アート展。2016年から毎年、三井ホールで行われている。ANAHDが開発したアバター「newme(ニューミー)」を通じて企画展の一部エリアを鑑賞できる今回のイベントは2月17日から28日までの期間限定。
テーマは〝日本一早い花見〟で、会場には草月流家元・勅使河原茜氏による山形県啓翁桜が活けられており、写真家LESLIE KEE氏の見事な写真も堪能できる。
タンポポに息を吹きかけると綿毛が空に舞い上がり、(どんな体形の人でも)スタイルのいい妖精に変身して花と戯れることができ、観る人の感情を読み取り、それを画像に表現する仕掛けも施されている。3月1日まで。当日券入場料は税込みで大人/ 1,800円(平日)、2,200円(土日祝)、小人/ 1,200円(全日)。
ANAHDと三井不動産は都市で展開される様々なエンターテイメントにアバターを導入することを目指しており、2020年内をめどに日本橋エリアにアバター100体を投入する予定。ANAHDとNAKEDは、今後、Society5.0(超スマート社会)の実現に向け様々な枠を超えた先進エンターテインメントの実現に取り組んでいく。
Growing Garden
Wildflower Garden
◇ ◆ ◇
アナログ人間の記者は、全ての女性は美しいと思っているので、〝アバタ(痘痕)もえくぼ〟を支持するが、「アバター」の映画を見たこともなければ化身=疑似体験の「アバター」なるものが何なのかさっぱりわからない。
しかし、ANAHDのアバター体験CMを見て〝これは間違いなく世の中を変える〟と直感し、今回のイベントに参加することを決めた。
鑑賞会では、担当の若い女性がノートパソコンをいじりながら画面に呼び掛け、手を振り笑顔を振りまく姿を不思議に眺めるしかなかった。小生だって西武ライオンズが激勝したときなどは歓声の声を上げるし、メロドラマに感涙することもあるが、それはテレビに向かってではなく自分自身に対してだ。画面に没入し、感情をあらわにすることはあまりない。冷静な別の自分がいる。
ところが、その女性が会場内にある「花おみくじ」を買う場面では疑似体験とはこういうものかと驚くほかなかった。女性は「それじゃない。その隣」とパソコンに呼び掛け、会場内のスタッフが指示された「花おみくじ」を取り、「大吉です」と開いて見せた。
なるほど。「リアルとバーチャルの融合」とはこのことか。このようなことが可能であれば、自宅に居ながらにしてあらゆる商品を購入する時代はもうすぐやってくる。マンションのモデルルームでやったら営業コストは下げられるし、歩留まり、契約率は格段にアップするはずだ。
アバターは一体100万円はしないそうで、月数万円のリースも検討しているという。100戸のマンションに導入し、アバター効果で10戸が売れたら…ハワイの高級マンションでは事例があるという。三井不動産レジデンシャルはすでに考えているのではないか。
アバター体験を実演する担当者
アバター「newme(ニューミー)」(1体100万円はしないとか)
Dandelion Hill
自らが妖精に変身(この方のスタイルがよくないという意味ではありません=念のため)
蛍のようにシャボン玉が会場に浮遊した
「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」会場入り口
ANAHDのアバタ―https://avatarin.com/
五感で「花」が楽しめる展示・イベント 三井不動産 日本橋で開催(2016/1/8)
貧しい街路樹 低い緑被率 「緑」に対する市民の不満率44% 「八潮らしさ」を考える
大山市長(左)と中央住宅・品川社長
先に「八潮らいし街並み景観・分譲住宅認定制度」を紹介した。開発行為(500㎡以上)だけでなく、それ以下の開発事業にも認定制度(金児氏は「縛り」と話した)を設け、良好な街づくりを誘導しようというのはよく理解できるし応援したい。
ただ、「八潮らいし」とはどのようなことなのか、部外者にはよく分からないので八潮市のとくに「街並み」「緑」に注目して調べることにした。
記者は、これまで八潮市を訪れたのはマンション取材など数回しかない。緑の量と質で圧倒的に勝るわが多摩市と比較するのは気の毒かもしれないが、埼玉県戸田市、三郷市などと同じように、街路樹・緑が貧弱で街並みは殺伐としていると言わざるを得ない。
この日(2月14日)は、八潮市駅から市役所までタクシーで移動したのだが、途中のイチョウ並木はとても美しいと思った。しかし、落葉樹のイチョウが美しいのは葉っぱを円錐形に広げる時期もいいが、やはり黄色く染まる秋の一瞬だ。葉を落とすと、枝はビュッフェの絵画のように不気味で不安をあおる風景に一変させる。多摩市にもイチョウ並木はたくさんあるが、自慢できるのは常緑樹のクスノキやシラカシだ。街路樹約1万本のうち常緑樹は2割を超える。真冬でも緑が途絶えることはない。
八潮市の街路樹の本数、樹種を調べようと思ったが、一つもヒットしなかった。つまり、市内にどのような街路樹がどこに植わっているか手掛かりはまったくない。これでは、緑の効用、街並み景観の大事さを市民に伝えられないのではないか。多摩市は1万本の樹種を全て公開している。
緑被率もしかり。これも多摩市の47.4%と比較するのは適当ではないかもしれないが、八潮市の20.2%には驚いた。東京都港区の21.8%より少ない。市内には調整区域が市域面積の約27%(約495 ha)もあり、中川、綾瀬川の水景などもあるのに、都区部並みというのは信じられない少なさだ(戸田市の市街化区域の緑被率は. 11.6%)。市民一人当たりの公園面積も2.12㎡で、埼玉県平均の7.2㎡を大幅に下回っている。
こうした数値は、市民の評価にも現れている。市民アンケートによると、「自然環境や緑化など緑の現状に対しての評価」では、「満足・やや満足」は14%にしか過ぎず、「不満・やや不満」の44%より圧倒的に少ない。
なぜ、これほど街路樹が貧しく緑が少なく、市民からの評価も高くないか。これは同市の土地利用によるものだろう。市名の「八潮」は低地を連想させるように農地や水面は多いが、「山」が付く地名は一つもなく、土地利用では住宅地25%に次いで工業用地は17%を占める。
市街化区域の用途地域でも、良好な低層住宅の環境の保護を目的とする第一種・第二種低層住居専用地域は、県内の和光市、蕨市、戸田市、秩父市とともに1カ所もない。その逆に工業・準工業・工業専用は市域面積の約27%の488haもあり、商業・近隣商業は約3%の56haしかないのも特徴だ。
このように、緑、街並、土地利用などについて概観したが、これらが「八潮らしい」ということではないはずだ。市は土地区画整理事業に熱心だし、昔は泳げたという綾瀬川や中川の水景もある。一挙にイメージを好転させるのは難しいかもしれないが、大山市長が強調したように50年、100年先を志向した街づくりを行ってほしい。
一つだけ、認定制度の必須要件とされる「道路に面した部分の外壁の一部に自然素材(木、漆喰など)又は木目調の外壁材を採用すること」について言わせていただく。
外壁の一部とはどの程度か分からないが、木や漆喰などの自然素材を採用するのは調整区域なら可能かもしれないが、市街化区域では防火・耐火基準をクリアしないといけないので容易ではない。お金もかかる。この条件を課すのは現実的ではない。
この条件は厳しすぎるから、要件に「又は木目調の外壁材」と「又は」を加えたのだろうが、本物の木とフェイクの木は似て非なるものだ。見た目にはそれほど変わらないかもしれないが、地球環境などに大きな役割を果たす木に対して無礼、失礼ではないか。
それよりも、敷地の緑被率を高め、中高木も1本と言わず2本、3本植えるよう誘導してはいかがか。埼玉県は「彩の国みどりの基金」を平成20年に創設し、住みやすく環境にやさしいゆとりの田園都市埼玉を目指し、「みどりと川の再生」に取り組んでいる。市も市民もデベロッパーも一緒になって取り組めばイメージはずっとよくなる。「翔んで埼玉」の第二弾はないのか。