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久光龍彦氏(2018年6月撮影)

長谷工コーポレーションの専務から長谷工不動産、長谷工アーベスト、長谷工コミュニティの社長を歴任したマンションのコンサルティング・設計会社のトータルブレイン代表取締役社長・久光龍彦氏が昨年1229日、死去した。享年79歳。葬儀、告別式は家族親族のみで執り行われた。後日、「お別れの会」を開催する予定。

問い合わせは同社03-5575-7761

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マンションの川上から川下まで知り尽くしている不動産業界の名物男が逝った。年の初めにこれほどつらい訃報記事を書くことになるなんて。

敢えて久光さんと呼ばせていただく。

記者には不動産業界の恩人が三人いる。久光さんはそのうちの一人だ。お付き合いをさせていただくようになったのは、長谷川工務店(当時)が分譲した1987年竣工の「モアクレスト西台」(181戸)がきっかけだった。それまでの〝コンバス〟から脱却した第一号マンションだ。

それまでの同社の「コンバス」については徹底して批判を加えた。〝20坪(66㎡)がどうして広めの3LDKなのか〟と赤坂の本社にねじ込んだこともあった。もう時効だから書くが、昭和60年の頃か、勤務していた業界紙の営業部長から「長谷工さんから広告が出るようになった。だから批判記事を書くな」と言われたこともあった。「モアクレスト」が分譲されたのはそれからしばらくたってからだった。

分譲開始は昭和622月。第179戸が最高72倍、平均27.0倍で即日完売した。引き続いて4月に分譲された第289戸も最高84倍、平均26.5倍の競争倍率で即完した。ワイドスパンの71㎡プランや、LDK18畳大で主寝室が7.9畳大のプランなどがヒットした。当時の新聞広告に掲載されたプランを見て驚愕したのを覚えている。

その後は、長谷工不動産のマンションや長谷工アーベストの販売手法などについてたくさん取材した。記者が前職を退いたときも、久光さんからは生活面の援助と貴重なアドバイスを頂いた。いま記者があるのはそのお陰だ。

 20176月、記者の質問に対して久光さんは次のように語った。

「わたしが長谷工不動産の社長に就任し、コンバスから脱却しようと社運をかけたのが『モアクレスト』でした。第一弾の『西台』はよく覚えています」

 トータルブレインを立ち上げられてからは年に1、2回はお会いしてマンション市況についての記事を書いた。最近は他のメディアもよく取り上げるので、記者の出る幕ではないと判断し、お声が掛る以外はお会いしていない。昨年の夏ごろだったか、久光さんが行きつけの料亭でいつものように奢ってもらったのが最後となってしまった。

 今年の年賀状には「会長」の肩書で「お元気でご活躍のことと存じます」の手書きの文章が添えられていた。以前は、小さな字でびっしりマンション市況や商品企画などについて書かれていた。

 年が明け、早速、1月1日付の会長就任と新しい社長に就任された佐々木睦氏を訪ね、副社長に就任された杉原禎之氏や専務の井上文孝氏などと一緒に記念の写真でも撮り、記事にしようと電話したら、秘書の方から訃報を知らされた。

 久光さん、不義理をお許しください。もう涙が出て止まらない。なんでなんで…。

合掌

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 関係者の話から、久光さんの死因らしきものが分かった。死亡したのは、フィリピンのルソン島とミンダナオ島にはさまれたビザヤ諸島にあるボラカイ島で趣味のスキューバダイビングを終え、装備を解き、はしごで船に上がるときに倒れたそうだ。クルーが人工呼吸などを施したがそのまま息を引き取られたという。検視などは行われなかったそうで、状況からすれば心不全と思われる。

 記者も病死ではないと思っていた。お会いするといつも〝潜り〟の話になった。どれほど好きだったか、4年前にインタビューしたときの記事を添付する。

 〝もぐり〟はスキューバダイビングのことだ。空気を詰めたタンクを使って海の中にもぐるスポーツだ。「とにかく珊瑚も魚が美しい」と魅入られたのだそうだ。

 久光氏が九死に一生、奇跡の生還を遂げたのが2004年12月26日早朝、インドネシア・スマトラ島沖で起きたマグニチュード9.1の大地震だった。死者は約26万人に達した。

 この日、久光氏はタイの観光地プーケット沖で潜っていた。地震が起きたときも全く気が付かず、ホテルに戻って初めて大惨事を目の当たりにした。3階建てのホテルは2階まで壊滅状態で、1階に預けていた財布などもさらわれていた。

 奇跡は本人だけではない。「旅行は女房も一緒で、普段女房は部屋にいるかビーチに出て本でも読んでいるのですが、この日に限って大きなクルーザーだったので一緒に乗ることになった。女房が一緒でなかったらと思うとぞっとする」と当時を振り返る。

 着の身着のまま、ビーチサンダル履きで29日に帰国した際、真っ先に久光氏のインタビュー姿がNHKのテレビに映し出された。

 このニュースで久光氏が奇跡の生還を遂げたことを知った業界人は多いはずだ。「夜の7時のニュースで私のことが伝わると、『奥さんは大丈夫か』という連絡がたくさんありましたが、女房は(カメラクルーから)とっさに逃げましてね、映らなかったんです」

 この惨事で懲りたのかと思いいきや、そうではない。その後もずっと潜っている。

 「わたしは暖かいところしか潜りません。夏の沖縄とか台湾、パラオ、サイパン、インドネシア、プーケットなどです。この20年間で980本潜りました。1本とはボンベのことですが、ダイバーは潜るごとに記録につけるんです。それが今年で1,000本になるんです。リゾートばかりで1,000本という人はそういないはずです。時間と体力とカネが必要なスポーツですから。この三拍子はなかなか揃わない。

 1,000本記念のTシャツも用意してます。達成したら仲間にサインをもらうんです。寝室には300本達成以降の100本単位のTシャツを飾っているんです」

 「ゴルフはダイビングを始めるのと前後して止めましたね。ダイビングには女房も連れて行くから文句を言われない」

 -「住友不動産の安藤太郎さんは98歳までゴルフをやっていました。久光さんもそれくらい続けてほしい」と水を向けたら、安藤太郎さんの話になった。

 「安藤さんとは(長谷川工務店時代の)水上社長と(専務の)私とよくやりましてね、泉カントリーです。さすが安藤さんですね、平気で自分の都合のいいようにOBラインを変えるんです。しかも、ラウンドの前後一組を開けるんですよ。せっつかれることはまったくない」

 事故死であることが分かり、記者も少しは救われた。モンブラン(4810m)、キリマンジャロ(5895m)、マッキンリー(6194m)、アコンカグア(6959m)、南極大陸最高峰ビンソンマシフ(4750m)などを踏破、奇跡的に命を落とさなかった元富士フィルムのサラリーマン津田三佐雄氏(71歳)の話を聞いたばかりだ。海や山には人知を超えた魅力・魔力があるのだろう。

商品企画、販売手法見直して激変市場を乗り切れ トータルブレイン・久光龍彦氏(2018/6/26

「お蔵入りしたコンバスが亡霊のようによみがえった」 トータルブレイン久光社長(2017/6/7

「デフレ脱却絶望的。郊外マンション価格は下がらない」トータルブレイン・久光社長(2017/5/30

「共働き中心のマンション市場に激変」 トータルブレイン久光社長(2016/8/12

情報の十字路に立つ トータルブレイン・久光龍彦社長のアドバイス(2015/11/30

「利便性、資産性がこれほど重視される時代はない」 トータルブレイン久光社長(2014/8/28)

トータルブレイン・久光龍彦社長に今後のマンション市場を聞く供給量は6万5千戸前後 ブランド格差広がる(2007/10/1

「物件力のある新価格マンションは売れる」トータルブレイン久光龍彦社長が語る(上)(2007/1/23

 

 

カテゴリ: 2019年度

すてきナイスグループは1223日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の嫌疑があるとして証券取引監視委員会の強制調査と横浜地方検察庁の強制調査を受けた今年516日以降、初めてメディア向け説明会を開き、同社グループ経営推進本部副本部長兼広報部長・ 森隆士氏が約1時間にわたって「1220日時点における当社グループの置かれた状況について」説明した。

森氏は「来年の今頃には特定注意市場銘柄の指定解除がなされるようガバナンス、内部管理体制を強化していく」とし、〝新生〟ナイスグループの経営方針を来年124日に杉田理之社長が発表すると語った。

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 森氏の説明を細大漏らさずメモした。説明は①金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の嫌疑、刑事事件②金融商品取引法(有価証券報告書提出等)対応、上場廃止基準への対応③会社法対応④再発防止策の骨子の策定と実行⑤今後について-の5項目。

 そのほとんどはこれまで開示されたもので、真新しい「事実」の報告はなかったと思うが、「スマートウェルネス体感パビリオン」を今年12月いっぱいで閉館すると聞いたときは少なからず衝撃を受けた。

 パビリオンについて森氏は、開設してから4年以上経過し、来館者は約18,000人、学校関係者は約1,300人、海外からの視察は約250人に達し、「スマートウェルネスに関するデータの収集、知見を得ることができ、情報を発信してきた効果は果たせた。残念だが、当社の置かれた状況などを踏まえ閉館することを決めた。スマートウェルネスの取り組み自体は事業で継続して行っていく」と語った。

 添付した記事を読んで頂きたい。パビリオンの果たした役割はものすごく大きい。伊香賀俊治・慶大教授や学生さんたちは100本以上の論文が書けたのではないか。ナイスはほとんど独自の報告・情報発信を行ってこなかった。ここに〝儲けること〟が下手という問題はあるような気がするが。

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 説明会で最も関心があったのは、消費者の反応だった。同社グループの「BtoB」:「BtoC」の事業比率は7:3くらいだろうが、マンションや分譲戸建ての顧客が今回の事件で離れたら同社は持たないと思っていた。

 それを確認するためにも「新横浜」のマンションや「辻堂」の戸建てを見学した。これも記事を参照していただきたい。営業担当者は「お客さんへの影響はあまりない」と話したし、森氏も「影響は最小限にとどまっている。信頼回復へ向け健全な体制を再構築することに全力を注いでいく」と強調した。

 第2四半期決算数値からも消費者離れは最小限にとどまっていると読める。

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 もう一つの関心事は、平田恒一郎元会長と日暮清元副会長の去就と同社の対応だった。これまでの開示情報からして同社が平田家と「決別」するのは分からないわけではないが、〝どぶに落ちた犬を叩く〟ようなことはしてほしくないと思っている。

 いま平田氏と日暮氏がどこに収監されているか分からないが、だれか記者の以下の想いを伝えてはくれないか。

 平田さん、貴殿が幹部に「ワイシャツは白」「役員は喫煙禁止」「ゴルフ禁止」などと指示するのはやりすぎだと思うが、嫌疑理由はただただ株主や社員や取引先のことをおもんばかり〝赤字〟を出すことに恐怖を抱いた結果の〝嘘〟であり、私利私欲に走ったわけではなく、反社と関わったわけでもなく、あるいはまた酔っ払った女性をホテルに連れ込み、人倫にもとる「不倫」を棚上げにし「犯罪行為をしていない」とうそぶく元ジャーナリストの類ではもちろんないはずだ。

すっぱりと罪を認めれば執行猶予付きになるのではないか。保有株をどこかの恵まれない団体にでも寄付すれば、「前科者」のレッテルを木っ端みじんに吹き飛ばし、「木造ゼネコン」の生みの親として圧倒的支持を得るのではないか。日暮氏も同様だ。悪人には全く見えない。

 それにしても、経営者はどうしてそんなに〝赤〟が怖いのか。この日(23日)あとで取材したさいたま市役所に飾ってあった浦和レッズのユニフォームは真っ赤だし、「赤ヘル」広島は女性の支持をじわじわと拡大している。デベロッパーは〝丘に住まう〟などと〝手垢〟にまみれた宣伝文句でもってユーザーを誘惑しているではないか。記者は赤いトマトが大好きだし、吸うのは赤キャビンだ。思想的にもどちらかといえば〝アカ〟だ。赤がどうした。

ナイス 免震「新横浜」 好調スタート 第一期35戸完売へ(2019/10/31)

※その後10戸を追加供給し、これも売れたようだ。

ナイス 分譲戸建て・建築条件付土地分譲「湘南辻堂」 好調な売れ行き(2019/10/21)

平田元会長の独断専行が粉飾決算招く 住宅事業伸ばせ すてきナイス再生に期待(2019/7/27

すてきナイス 三井、野村と肩を並べた分譲戸建て これからが正念場(2017/6/3

内装木質化は熟睡長く、知的労働も向上 慶大・伊香賀教授が実証(2016/3/22

ナイス 環境・健康が学べるパビリオン 「木造のよさ医学的に証明する」平田社長(2015/10/29

 

 

カテゴリ: 2019年度

 国土交通省は12月20日、来年度の組織・定員決定概要を発表。大規模自然災害に対応するため地方整備局・北海道開発局の人員を前年度の415人から679人に増員するほか、防災・減殺対策や社会資本の老朽化対策、海上保安体制の強化、持続可能な地域社会の形成や基盤強化など1,545人を新規増員する。一方で、定員合理化などで1,358人を減らす。

 また、土地問題への対応強化、不動産流通の適正化のための体制を整備し、「土地・建設産業局」の局名を「不動産・建設産業局(仮称)」に変更する。

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 「土地・建設産業局」の名称に違和感を抱いていた記者は変更には大賛成。そもそも「・(ナカグロ)」は同じ概念を持つ言葉を並列して表現するときに用いる「ヤクもの」で、「土地」と「建設産業」を並列するのもしっくりこないし、「土地」は「土地業」なのか「土地局」なのか紛らわしい。業界関係者が呼ぶ「ドケンキョク」は「土建(屋)」を連想させるのでいやだった。

 「不動産・建設産業局(仮称)」は「不動産業」と「建設産業」を並列した言葉であることがすぐわかるのでいい。しかし、略称はどうするのか。「フケンキョク」と呼ぶわけにはいかないだろう。局名は現段階で仮称なので、公募でもしたらいいのではないか。

カテゴリ: 2019年度

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住宅品質保証 本社屋ビル 完成予想図

 ポラスグループの住宅の引渡し前の品質検査、定期巡回サービスによるアフターメンテナンス業務、地盤調査などの事業を手掛ける住宅品質保証は12月20日、木造住宅などに使われる一般流通材と住宅用プレカット加工機の利用によるオリジナル構造部材「合せ柱」、「重ね梁」とCLT耐力壁を使用した木質構造による3階建て本社屋構造見学会を行った。

 本社屋は、越谷市越谷一丁目、敷地面積約895㎡、3階建て延べ床面積約1,729㎡。準耐火構造木質構造建築物(ポラスオリジナル合わせ柱・重ね梁・CLT耐力壁)。設計はポラテック。施工期間は2019年8月20日~2020年3月7日。総工事費は約6億円(土地代除く)。階高は約4m。

 組み立て部材は、一般流通材を住宅用プレカット加工機により加工した部材を使用するため工期や手間を省き、部材の長さを6m以下に抑えたため搬入路の狭い土地での建築を可能にしたほか、合わせ柱は住宅用の柱(105角)を9本束ねることでコストを抑え、もえしろ設計による現しも合わせ柱1本で可能とした。

 6m以下の部材を組み合わせて構成される重ね梁は、住宅用の梁部材を重ねて繋ぎ合わせることで、H=480~1200ミリの最大16mまで実現した。

 CLTは3層4プライを利用し、置くだけで施工完了とするなど施工の省力化を図り、同時にW1~4mの4種類のCLTと接合金物を効率的に配置することでコストの削減を図っている。

 完成後は約200名が勤務し、フリーアドレス、ペーパーレス化、データのデジタル化、AI活用などを進め、無駄を省くなどして生産性を上げる。床は木製フローリング仕上げとなる。

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工事中の現場

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 せっかく構造見学会をしてもらったのに、構造や施工のことはさっぱりわからないので、上段のようなコピー&ペーストの記事になってしまった。

 CLTの部材はこれまで見てきたものと違い薄いものが使用されていたが、これは床材としては利用せず、耐力壁のみに採用し、合わせ柱や重ね梁との効率的な配置、効果的な金物と組み合わせることで省力化、コスト削減を図ったためのようだ。

 もっとも関心がある素人でも木でできた建築物であることが分かる現しについては、カーテンウォール越しに合わせ柱やCLT耐力壁が見えるように設計され、道路に面した建物の角を中心にシンメトリーとすることで美しい外観にしたという。

 コストについては、事務所ビルの建築費が分からないので総工事費6億円(単純計算で坪115万円)が高いのか安いのか分からない。ただ、同社関係者も話したように木造建築物のよさは他にもたくさんある。そのよさを数値化できるようにならないか。

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ポラテック本社ビル「ウッドスクェア」

さすが三井不動産 わが国初の本物の木造〝杉乃木〟ホテル「神宮外苑」に誕生(2019/11/13)

〝オールポラス〟の木造建築物先導モデル「ポラス建築技術訓練校」が竣工(2016/4/15)

ポラスグループ 国内最大 木質ハイブリッド構造の本社ビル完成(2012/2/22)

カテゴリ: 2019年度

 韓国市場の減速響く-日本政府観光局が発表した2019年11月の訪日外客数は、前年同月比0.4%減の244万人で、2か月連続で前年同月を下回った。韓国からの訪日客が前年同月比65.1%減の20.5万人と激減したのが響いた。韓国市場を除く19市場では11月としては過去最高を記録。特に中国を中心とする東南アジア市場は前年同月比2ケタの伸びを見せている。

 1~11月のトータルでは約2,936万人で、前年同期比2.8%の増加。

10月の訪日客は前年同月比5.5%減の250万人 韓国が激減/韓国への出国も減少へ(2019/11/21)

カテゴリ: 2019年度

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ポケモンルーム

コスモスイニシアは1218日、ポケモンとコラボレーションし、東京・京都の「APARTMENT HOTEL MIMARU5施設に用意した「ポケモンルーム」の1224() からのチェックイン予約受付を開始したと発表した。

ポケモンルームでは、ダイニングスペース、ベッドスペースにモンスターボールをデザインモチーフとした壁紙を設え、巨大なカビゴンのぬいぐるみを用意。客室内のキッチンにはオリジナルデザインのカトラリー(お皿・マグカップ)も備え、ポケモンルームでの滞在が楽しめる。

予約サイトはhttps://pokemon.mimaruhotels.com/ja-jp

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 記者は「ポケモン」なるものをよく知らない。子どもが夢中になったのだろうが、家事労働に追われた〝主夫〟には観る余裕など全くなかったからだ。

 なので、いったいこの「ポケモンルーム」を紹介する価値があるのかどうかも分からないのだが、「MIMARU」を応援したいし、ポケモンの石原恒和社長は同窓の三重・伊勢高校の出身者であることを知っていたので紹介する。

 そういえば、あの、増田セバスチャン氏がコーディネートした「MIMARU東京赤坂」の豪華絢爛の部屋はどうなったのか。

ハレルヤ! 増田セバスチャン監修〝ハレ〟を演出したホテル一泊2020円 本日受付(2019/11/14

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「羽田エアポートガーデン」完成予想図

 住友不動産は12月10日、大田区羽田空港2丁目の羽田空港第2ゾーン地区約4.3haで開発を進めてきた羽田空港直結複合開発プロジェクトの街区名称を「羽田エアポートガーデン」とし、来春に開業すると発表した。

 空港敷地内ホテルの室数としては日本最大の1,717室(ラグジュアリー160室、ハイグレード1,557室)のエアポートホテルを核とし、国際交流機能強化のための羽田空港最大MICE対応の約2,400㎡イベントホール・会議室、都市観光に資する富士山・飛行機を望む約2,000㎡の展望天然温泉、地方都市・観光地へのルートも確保した15停留所のバスターミナル、約90店舗の商業施設などからなる。

 また、周辺エリアの開発(HANEDA INNOVATION CITYやキングスカイフロントなどとの連携も進めていく。

 事業は、羽田空港24時間国際拠点空港化に伴う多様な宿泊機能、国際交流機能や都市観光に資する機能を整備する事業として2016年に公募によって同社が選定された。土地は国土交通省から50年間の定期借地権付きとして借り受ける。エリア一体は2018年3月に国家戦略特別区域 区域計画として認定されている。

 ホテルの運営を担当する住友不動産ヴィラフォンテーヌは、今回のホテル計画により先に発表した「有明ガーデン」(749室)と合わせ2,466室が追加され、現在運営している2,762室から倍増することに伴い、「羽田エアポートガーデン」のうち160室のホテルについては最上級ブランド「ヴィラフォンテーヌ プレミア」と名付け、もう一つのハイグレード1,557室を含む5店舗(3,165室)を「ヴィラフォンテーヌ グランド」とすると発表した。

 客室面積は、「ヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港」が33~173㎡、「ヴィラフォンテーヌ グランド羽田空港」が18~42㎡。「グランド羽田空港」のルームチャージは2万円前後になる模様。同社が連携するとした天空橋駅直結の「羽田空港跡地第一ゾーン整備事業(第一期事業)」の「HANEDA INNOVATION CITY」(開発面積約5.9ha)では、鹿島建設、大和ハウス工業、京浜急行電鉄、日本空港ビルデング、空港施設、東日本旅客鉄道、東京モノレール、野村不動産パートナーズ、富士フイルムの9社が設立した「羽田みらい開発」によって延べ床面積13万㎡超の複合施設が整備されている。

 また、対岸の川崎市川崎区殿町地区の約40haでは川崎市が中心となって「殿町国際戦略拠点Kawasaki INnovation Gateway」の複合開発が進められている。

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「ヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港」ロビー

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露天風呂

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グランドホワイエ

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 凄い計画なのだろう。この日の発表会にはマンション見学会の数倍の約90人もの報道陣が駆け付けた。

 しかし、海の藻屑と消える無様な死に方はしたくないので、記者は飛行機は大嫌いで、そのすごさが皆目分からない。これまで乗ったのは国内線が6~7回、国際線は中国とモンゴルのみでそれぞれ5回くらい。いつも離着陸のときは汗びっしょりになる(もちろん冷や汗)。極寒のモンゴルのときは外に出たのはほんの数秒だけだったのに一瞬にして下着が凍った。

 馬鹿だったのは大分に行くとき。ホテルと一緒だと思って離陸間際にチェックインしたら搭乗を拒否された。飛行機は不便だ。

 一度だけ成田駅に近い高くも安くもないホテル前泊したことがある。死出の旅立ちになるかもしれないと思い、かみさんと一緒に泊まった。ホテルに飛行機が突っ込んだらと考えたら全然眠れなかった。

 そんなわけで、空港直結のホテルがそんなにいいのか、よく分からない。住友不動産のホテルの客室数は空港内ホテルとしては日本一だそうだが、あのアパの横浜はどうなのか。みんな狭かった。ホテルのランクもやはり部屋数なのか。ちょっと違うような気がするが、同社の希望を忖度して〝日本一〟を見出しにとった。

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外観俯瞰図

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現地写真

カテゴリ: 2019年度

 今週の業界紙には欣喜雀躍もし、怒り心頭以外の言葉が見つからないほどの衝撃と怒りを覚えた記事も読んだ。以下、率直に書く。

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 まず、住宅新報の本多信博氏の名物? コラム「居酒屋の詩(うた)」。突然休載してから〝中2週〟で復活した。年齢は記者と同じ70歳。競走馬に例えれば7歳馬8歳馬だ。この時期の〝中2週〟の出走は乾坤一擲の勝負か、あるいは孫に媚びを売る正月の年玉の資金にする駄賃稼ぎかよく分からないのだが、(小生は読んでいないが)いつもと変わらぬ酔っ払い記事に乾杯! 

 だが、しかし、「日本酒は浦霞をいただいたが久しぶりに90点をあげることができた」は意味不明。料理がおいしかったのか、店の雰囲気がよかったのか、店主(男のよう)の立ち居振る舞いに酔ったのか、「浦霞」を久々に飲んだからなのか全然伝えて切れていない。

 本多さんよ、記者が連れていく店を紹介することを条件に、小生の奢りで飲もうではないか。多摩市限定の「原峰のいずみ」は絶品だし、東急プラザ渋谷の7階「荒木山」だったか、タダで飲ませてもらった「底なし」も旨い!

 えっ、今回で記事連載は77回目とか。嬉々キキキキ、ケケケケ。

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 週刊住宅は、通算599回目の「住宅ジャーナリスト・櫻井幸雄の現場レポート 先端(さき)を読む」に目が留まった。怒り心頭とはこの記事だ。概略は次の通り。

 櫻井氏は某有料サイトに月3本、プロ向け記事を今月から発信すると書いている。「新聞社、出版社の有料サイトと比べると、割高である。わたしの場合、月3本で消費税込み1100円!」とし、「少数の読者のために、渾身の記事を書こうと思っているのだが、そうなると、課金を上げざるを得ない」と弁解、「驚くほど読者が少なければ、やめるのも簡単だろう、と逃げ道を用意しての出陣である」と率直に本音を明かす。

 さらに、「有料記事は、不動産会社や販売会社への直接取材で聞き出した開発秘話や販売の工夫などを紹介する」とし、「インターネットサイトで、個別物件の特徴を深掘りし、『ここがスゴイ』とほめると、今は『広告目的ではないか』と白眼視される。一方で、間違った知識、浅い取材で物件をけなすと、『歯に衣着せぬ、客観的な記事』と賞賛されたりする。その多くは客観的ではなく、恣意的なのだが、ウケがよい」と、これまた正直に自らの記事に対する読者の声を紹介している。

 そして、「プロ向けの有料記事であれば、褒める記事を思いきり書くことができる」と締めくくっている。

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 無料であろうと有料であろうと、読まれようが読まれまいが、そんなことは書き手の勝手だ。小生が怒り心頭に発したのは櫻井氏の読者に対する接し方だ。

 櫻井氏は、業界の多くの方が認める数少ない「ジャーナリスト・評論家」だ。一般の人向けに「狙い目マンション」を多く紹介している。この記事は読者にとっては無料なのだろうが、一目見て、いわゆるパブリシティ(広告)であることが類推される。「『広告目的ではないか』と白眼視される」のを承知で書いているのではないのか。小生などはこの種のパブリシティはほとんど読まない。チェックするのは物件概要が中心だ。これはうそをつかない。

 一方で、「間違った知識、浅い取材で物件をけなすと」賞賛されたりし、「客観的ではなく、恣意的」に書いた記事の「ウケがよい」と堂々と書く。

 信じられない。誰だって「間違った知識、浅い取材」で書くことはあるかもしれない。しかし、それを自覚しなから「物件をけなす」ことなど絶対しないはずた。デベロッパーに失礼だし、何よりも「評論家」としての櫻井氏を信用して読む読者に対する冒涜、裏切り行為だ。櫻井氏はウケを狙ったそのような記事を書いてきたのか。人の人生を左右するかもしれない高額商品をそんなふうに扱うのか。

 そんな櫻井氏の「褒める記事」「渾身の記事」とは何だ。櫻井氏は小生の2倍以上、年間200件くらいのマンションを取材し、褒めているのではないか。それでもまだ足りないのか。

  「開発秘話」などは伏せるから価値がある。その秘話を月1100円(1本333円)で売り飛ばすとはどういうことか。どこも絶対〝秘話〟(恥部)など明かさない。リーク記事そのものだし、情報を流す業者も痛くもない腹を探られることにならないのか。

 百歩譲って言えば、恥部は暴くものだ。堂々とさらけ出されたらみんな目を背ける(小生は凝視するかもしれないが)。

◇       ◆     ◇

 小生は前職で、師と仰ぐ故・佐藤美紀雄氏の名物コラム「佐藤美紀雄のワンポイント時評」の編集を担当した。20年以上は続いた。もう時効だから明かすが、佐藤氏は松本清張と同じくらいのひどい悪筆家で、プロの植字屋さんもお手上げだった。小生がいい加減な赤を入れただけで入稿すると、わざと「マン(〇)ション」などと校正ゲラを出してきた。安い一升瓶を買って、職人さんにお詫びしたことも度々あった。

 しかし、佐藤氏のコラムは圧倒的な人気を呼んだ。読者のみなさんは信じられないだろうが、「佐藤先生に褒められたいから」優れた商品企画のマンションを企画するデベロッパーがあった。佐藤氏は毒舌家ではあったが、大手、中小を問わずいつも公平、是々非々で論じたからだ。

 佐藤氏の前にも後にも、わが業界には「評論家」はひとりもいないと思う。小生は他の評論家先生たちを「御用評論家」「業界妾」と書いたくらいだ。

 評論家であろうと誰であろうと、霞を食っては生きられない。糊口を凌ぐのは容易なことではないのも分かる。

 だが、しかし、読者を裏切る、もてあそぶ記事を書いてはならない読んでくれる読者は一人だっていいではないか。野垂れ死んでも心を売ってはならない。。小生は〝記事はラブレター〟を死守する。
 

カテゴリ: 2019年度

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既存枠と新規枠のすき間に硬質発泡ウレタンを充填する

 ナイスは12月9日、特許技術のウレタン発砲工法を採用した業界初の簡単窓リフォーム商品「あったかMADO」の供給を開始したと発表した。

 工務店のリフォーム提案をサポートする総合リフォーム支援サービス「リフォームパッケージサービス」に「あったかMADO」を加え、断熱リフォー ムの受注を支援していく。

 「あったかMADO」は、栗原の高性能断熱窓「K-WINDOW」を、BACホールディングスの特許技術である発泡ウレタン充填工法「発砲工法」を用いて取り付ける、業界初のカバー工法によるリフォーム窓。既存のサッシ枠を残したまま、既存サッシ枠と新規サッシ枠の間に硬質発泡ウレタンを充填するため、窓回り全体の断熱性能が向上するほか気密性能、水密性能、耐風圧性能、遮熱性能を向上させることができる。

 施工性にも優れており、標準的な窓であれば1時間程度で施工が可能となる。標準仕様はLow-Eペアガラスだが、トリプルガラスなどにも対応できる。

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 既存の単板ガラス窓枠を残しながら高性能樹脂Low-Eペア・トリプルガラスなどに変更できることなどまったく知らなかった。

 記者は自宅マンションの東側窓(もちろん単板ガラス)の日射がきついので、遮光フィルムをホームセンターで買い、張り付けている。外からは部屋の内部は見えにくく、内側からは膜がかかってはいるが見えなくはない。重宝している。劣化もしない。

 分譲住宅はどうかと言えば、高額物件のLow-E採用率は高いだろうが、記者が見学するマンションのうちLow-Eガラスを採用しているのは10物件のうち3物件くらいではないか。情けない限りだ。分譲戸建ての設置率はもっと高いような気がするが、それでも多数ではないはずだ。ナイスの一戸建住宅「パワーホーム」へのLow-Eガラス採用率は100%だという。

 既存枠と新規枠のすき間に硬質発泡ウレタンを充填し、断熱性・気密性・水密性・耐風圧性を高める

 Low-Eが標準仕様となるようにすべきだし、既存窓枠を残しながら施工できる今回の商品は既存マンション・戸建て用に最適だ。

カテゴリ: 2019年度

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CLT PARK HARUMI」パビリオン棟

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三菱地所は12月5日、中央区晴海のCLT晴海プロジェクト「CLT PARK HARUMI」が1129日に竣工し、1214日の開業から2020年秋までの1年間、運用すると発表した。

施設は、都営大江戸線勝どき駅から徒歩数分、中央区晴海3丁目に位置する敷地面積約3,368㎡のCLT・鉄骨造1階建て高さ18mのパビリオン棟、2階建て展示棟、1階建て展示棟からなる3棟構成。CLT使用量は国産ヒノキ・スギ材約680㎥。20196月着工。デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所、設計監理は三菱地所設計、施工は三菱地所ホーム。2020年秋に解体し、岡山県真庭市に企業ふるさと納税制度を活用して譲渡される予定。

岡山県産のヒノキを使用したCLTパネルを現しで使用したほか、国産のスギ材なども多用し、木目の美しさと温かさを最大限生かしたデザインが特徴で、建築物の強度を保つためパビリオン棟は鉄骨との混構造を採用。一時使用のため建基法の耐火・防火制度をクリアし、真庭市へ移設後も公園内であることから法的にはそのまま利用できる。

展示棟では、「Grow with Google ラーニングセンター」が様々なセミナーを開催するほか、子どもも楽しめるアトラクション、パズル、図書コーナーなどを設け、岡山県のご当地メニューにこだわったカフェも開設する。

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パビリオン棟(左)と展示棟

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展示棟

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展示棟 アトラクション展示室内

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端材を利用した屋上テラス(奥のビルは「トリトンスクエア」)

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見た瞬間、もう笑うしかなかった。隈氏の作品は結構見ているが、手に取り香りを嗅ぐことができる施設はそうないはずだ。木組の木片一つひとつにこのプロジェクトにかける意気込みが伝わってきた。

一言で言えば容姿端麗・眉目秀麗-例えて言えば、きめ(肌理)細やかな何ものも包み込むような聖母の柔肌にも見え、他方では鉄やコンクリを拒否し続け、傲然と虚勢を張る弁経か不動尊にも見える、見方によってはそのいずれでもない両性具有のセラフィタのようにも解釈できなくもないそんな建築物だ。隈氏が2月の発表会で「美しい」を連発したのを思い出した。子どもも楽しめる工夫を凝らしているのがまたいい。

残念ながら、この日(125日)行われたメディア向け記者発表・内覧会には参加できず、同社・吉田淳一社長や隈研吾氏の話は聞けなかったのだが、多くのメディアが伝えるはずだ。そちらを読んで頂きたい。

今回の施設にどれだけの人が訪れるか分からないが、数百万人に上るのではないか。オリンピック・パラリンピック関係者を含めた外国人もたくさん見学し、わが国の伝統的な建築様式を目の当たりにする。その感動を金額に換算したらいくらになるか。数百億円になるのではないかと記者ははじいている。

そんな効果に期待をしているのだが、何が嬉しいか。売上高が12,632億円(20193月期)もある三菱地所の事業のうち戸建て分譲住宅はセグメント数字にはなく、「木」で括れば数%あるかどうかだろう。そんな会社が、今回の施設や沖縄・下地島空港、仙台・高森の賃貸マンションなどでCLTを含めた「木」のトップランナーに躍り出たことだ。痛快ではないか。

同社と何かにつけしのぎを削っている三井不動産はどうか。先月開業した「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」では外周部を本物の木で巡らせた。〝見た目〟ではわが国初の木造高層建築物だと思う。

この両社が、生産段階でも消費段階でも環境にやさしい「木」の事業で先導的な役割を果たしている。これが嬉しいのだ。

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展示棟(CLT協会運営)

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軒天

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端材を活用したオブジェ

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展示室 階段

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展示室 ゲームも楽しめる

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