軌道に乗るアクティブシニア向け「スマートコミュニティ稲毛」
「スマートコミュニティ稲毛」
11.4haにマンション771戸とクラブハウス、グラウンド
スマートコミュニティ(千葉市稲毛区、染野正道社長)は2月25日、アクティブシニア向けの所有権付きマンションと会員制クラブハウス利用権をセットにした「スマートコミュニティ稲毛」の記者発表会&内覧会を行なった。5年前から開発を行なっているもので、マンションは全5棟771戸の規模で、隣接する延べ床面積約34,000㎡のクラブハウスやゴルフ練習場、テニスコートなどを備えた約74,000㎡のグラウンドが利用できる。戸数は計画中も含め1,200戸くらいまで増やす計画だ。
マンションは、JR総武線稲毛駅からバス18分徒歩2分、千葉市稲毛区長沼町に位置する敷地面積約22,000㎡、4~14階建てA~E棟全771戸。今回竣工したD棟(103戸)とE棟(41戸)の専有面積は28.81~76.48㎡、価格は29㎡のタイプが1,890万~、76㎡のタイプが3,830万円~。施工は鵜沢建設。50歳以上の健常者が購入条件。
管理については、「管理者管理方式」を採用しており、同社の子会社が管理受託者となりマンション管理会社と委託契約を結んでいる。第三者管理方式に近いものだろう。
クラブハウスは、商業施設イトーヨーカ堂をリノベーションしたもので4階建延べ床面積約34,000㎡。敷地面積約74,000㎡のグラウンド付き。レストラン、カフェ&バーラウンジ、フィットネスルーム、音楽スタジオ、カラオケルーム、アトリエ、ダンスホール、テニス、ゴルフ練習場などが利用できる。毎日行なわれるアクティビティメニューは数十にのぼる。初期費用は入会金、私設利用権が1人入居の場合190万円、2人入居の場合285万円。月額費用はコミュニティサービス費と朝・夕の食事費込みで1人利用が84,763円、2人利用が160,002円。
具合の悪いときは部屋まで食事の宅配を行なうほか、日常の安否確認、看護士の常駐、協力医院との連携、マンションとクラブハウスとの送迎バスなどのサービスも受けられる。
マンションの敷地は大地主の屋敷跡地。築300年以上の屋敷などがあったという。地主がイトーヨーカ堂を誘致して事業を始め失敗、屋敷を手放さざるを得なくなり同社が取得。イトーヨーカ堂の店舗も「格安」で取得しクラブハウスにリノベーションしたという。
染野社長
発表会に臨んだ染野社長は、「アメリカで人気になっているリタイア後の高齢者が健康なうちに入居し、終身で過ごすことができるCCRCを学んでわが国に生かそうと考えたのが事業のきっかけ。月額9万円の年金の範囲内で安心・安全の生活を楽しめるというのがコンセプト。5年前に始めたころは苦労したが、最近は順調に推移しており、会員数は600人になっている。クラブハウスの運営の損益分岐点は800戸くらいと考えており、隣接地でF棟103戸の分譲を始めるのをはじめ、G棟も計画中で、当面1,200戸くらいまで増やす。もう少し規模の小さいプロジェクトもやっていきたい。住民一人が年間200万円くらいを消費すると考えられ、1エリア1,000人として年間20億円が地元に還元でき、高齢者コストも大幅に削減できる」などと話した。
会員の属性は女性:男性比が58:42、単身:2人比が74:26、平均年齢が71歳。前居住地は都内と千葉県が各30%、その他首都圏が40%。永住希望が多いという。要介護者は現在13人。
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マンションとクラブハウス、グラウンドの合計敷地面積は約11.4ha。そのスケールの大きさに驚いた。他に事例がなく、ましてやリーマンショック後だ。事業を始めた同社・宮本雅史会長に信用力と資金力がないとできないことだと思った。よくぞここまでやってこられたものだ。年間100戸を上回る分譲スピードは、こういった高齢者専用分譲マンションのニーズが確実にあることをうかがわせる。
マンションは分譲当初、坪100万円くらいで始め、最近は坪130万円台で、今後は建築費の上昇の影響から坪165万円前後になるという。単価そのものは相場より高めだが、一般的な分譲マンションと単純な比較はできない。各住棟にはほとんど共用施設がなく、設備仕様も高くはないが、クラブハウスの利用権とセットで考える必要がある。今年1月に見学したフージャースコーポレーション「デュオセーヌつくばみらい」も坪170万円で販売は好調に推移している。
85歳のご主人と84歳の奥さんが楽しそうに焼き物を楽しんでいた。図書コーナーには入居者からの寄贈による図書約6,000冊が収められていた。貸し出し簿などへの記入も必要ない。これらの価値はマンション単価で測れない。
クラブハウス内
図書コーナー
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課題もありそうだ。入居者の高齢化に伴う重度要介護入居者の増加や死亡に伴う退去の増加だ。そうなった場合の中古市場での評価はどうなるのか。
染野社長は「クラブハウスなどの利用権付きなどを考えれば、一般的なマンションより評価は高くなるのでは。要介護の入居者には訪問介護などのケア事業も考えている」と話したが、ビジネスモデルの完成にはもう少し時間が必要かもしれない。
85歳のご主人の素焼きの作品(左)とご夫婦の合作(バイオリンがご主人の焼き物の、花は84歳の奥さんの粘土の作品)
根づくかシニア向け分譲マンション 「デュオセーヌつくばみらい」(2015/1/26)
三菱地所レジ他「西新宿タワー60」 第1期325戸 平均2.19倍で即日完売
三菱地所レジデンス、相鉄不動産、丸紅は2月23日、「ザ・パークハウス西新宿タワー60」(全954戸)の第1期325戸の登録申込を2月22日に締め切り、最高14倍、平均2.19倍で即日完売したと発表した。2014年10月のモデルルーム事前案内会開始以降、2,000件超の来場があった。
第1期の価格は3,198万~35,000万円(最多価格帯6,100 万円台)、専有面積33.90~156.99㎡。登録総数は7,474件。
登録者の年齢は40 歳代(25%)、50 歳代(25%)が中心。居住地は新宿区(19.4%)、その他23 区内が中心。家族数の最多は2 人家族(36.4%)。
バブルだ!中古が新築を上回る 三井レジ「パークリュクス銀座mono」

「パークリュクス銀座mono」完成予想図
「春が来た」というより「春爛漫」のこの日2月23日、「バブリー」というより「バブル」そのもののマンションを見学した。三井不動産レジデンシャルが今週末28日に抽選分譲する「パークリュクス銀座mono」だ。場所は「銀座八丁目」、坪単価は415万円だが、単身居住にキャピタルゲインを狙う投資用にと申し込みが殺到しており、第1期55戸は即日完売の可能性が高い。
物件は、東京メトロ銀座線・日比谷線・丸の内線銀座駅から徒歩10分(都営大江戸線築地市場駅から徒歩3分)、中央区銀座8丁目に位置する13階建て70戸。第1期(55戸)の専有面積は25.23~43.40㎡、価格は3,188万~5,358万円(最多価格帯3300万円台)、坪単価415万円。入居予定は平成28年6月下旬。施工は松井建設。
2月21日から申し込みが始まっており、締め切りは2月28日。ほとんどの住戸に申し込み、あるいは申し込み希望が入っている。抽選は28日。
現地は、ビル、マンションなどが建ち並ぶ一角。元駐車場。近くには三井ガーデンホテル、東京吉兆、竹葉亭などがあり、築地市場へも徒歩5分。
住居は北西向き。2・3階のメゾネット72㎡を除きすべてがコンパクトタイプ。
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坪単価415万円と聞いて、「高いがこんなものだろうと」と納得もした。2、3年前だったら坪350万円でも高いと思うが、もう銀座、日本橋では坪400万円以下はあり得ない。
それより、どんな人が購入するのだろうと思った。案の定というか、投資狙いの顧客が殺到しているようだ。申し込み・購入希望の人の半数近くはそのような人たちだ。つまり、勝っても住んでもいいという人たちで、築地市場の再開発が決まれば値上がりするだろうからと、インカムよりキャピタル狙いの人がいるというから驚きだ。不動産のプロも買っているという。
さらに驚いたのは、銀座の中古マンションの相場が450万円になっているというのだ。外国人が投資用に古いビルやマンションを買いあさっているのが相場を引き上げている要因のようで、同社のマンションは中古相場より安いのが人気を呼んでいる要因の一つだ。賃貸でも表面利回りで5%弱が期待できるという。
販売担当者も「北西向きですから日照も、採光も眺望も期待できませんとはっきり説明している。一挙に70戸売らないのは、契約がおっつかないから」とのことだった。同社は隣接地で10階建て50戸の建築確認も取っているが、分譲するか一括で売却するかは未定だ。
野村不動産が近くモデルルームをオープンする「プラウド日本橋三越前」には事前の問い合わせが殺到しているようで、物件ホームページには「ご予約無しでご見学頂けますが、大変な混雑が予想される為、個別のご案内が出来ない場合がございます。また、混雑の状況次第では、入場制限をさせて頂く場合がございます。予めご了承下さい」とある。
都心部のマンションはいよいよ狂乱の様相を呈してきた。「いつか来た道」だ。こういう記事がまたバブルをあおるのだろう。
「オハナ」との競合はプラスに サンケイビル他「ルフォンソレイユ船橋美し学園」

「ルフォンソレイユ船橋美し学園」完成予想図
サンケイビルと阪急不動産が共同で分譲中の「ルフォンソレイユ船橋美し学園」を見学した。建築費の上昇で郊外部もどんどん分譲価格が上がってきている中で、このマンションは坪140万円。今後供給される物件は150万円を突破するのは確実で、その意味で割安感がある。販売も堅調とみた。
物件は、東葉高速鉄道船橋日大前駅から徒歩4分、千葉県船橋市坪井東3丁目に位置する7階建て全186戸。専有面積は70.02~90.10㎡、3月に分譲予定の第2期(戸数未定)の予定価格は2,568万~4,428万円(最多価格帯3,300万円台)、坪単価は140万円。竣工予定は平成27年8月下旬。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は三井不動産レジデンシャル。昨年11月から第1期74戸が供給済み。
建設地は、UR都市機構が開発した「船橋美し学園 芽吹の杜」(65.4ha、計画人口7200人)の一角に位置しており、すぐそばにはビオトープ化されたせせらぎ「坪井せせらぎの道」が流れ、良好な住環境が形成されている。
建物はコの字型に配置されており、南向き中心に平均76㎡のファミリー向けが中心。ミキハウス子育て総研の認定を受けている。
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東葉高速鉄道沿線の取材は、開業した平成8年前後から行っており、一つ隣駅の「八千代緑が丘」は数回訪ねている。分譲戸建てが1億円を超えても売れていた時期があった。
ところが、この「船橋日大前」駅は降り立ったことがない。街開きからまだ8年しか経過していないそうで、やはり開発途上という印象はぬぐえない。それでも駅前には281戸の大型マンションが建ち、一戸建ては駅周辺に数百戸は建っていそうだった。
今回取材したマンションは戸数が多いが、単価は間違いなく割安感がある。これから分譲される千葉や埼玉県の新築は最低でも坪150万円以上になるのではないか。
そのモノサシになりそうなのが、「北習志野」駅圏の野村不動産「オハナ北習志野」(241戸)だ。駅から徒歩13分とややあるが、いったいいくらで供給するのか。圧倒的な人気を呼んだ「プラウド船橋」(1,497戸)よりは安くなるような気はするが…。
双方で400戸を超える。競合するのは間違いないが、それだけ注目度も高まる。過去の事例もそうであるように、競合は相乗効果となってプラスに作用するのではないか。日本橋、大手町まで電車に乗れば30分圏だ。三井と野村の販売合戦もみものだ。
伊藤忠都市 高さ規制を逆手 1階住戸の天井高3m確保「武蔵中原」

「クレヴィア武蔵中原レジデンスコート ヴィラコート」完成予想図
伊藤忠都市開発の「クレヴィア武蔵中原レジデンスコート ヴィラコート」を見学した。500件以上寄せられた地域の声を商品企画に生かした意欲的なマンションだ。
物件は2棟で、「レジデンスコート」はJR南武線武蔵中原駅から徒歩7分、川崎市中原区下小田中四丁目に位置する5階建て32戸。専有面積は70.88~101.02㎡、価格は未定だが坪単価は240万円の予定。「ヴィラコート」はJR南武線武蔵中原駅から徒歩8分、川崎市中原区下小田中四丁目に位置する4階建て22戸。専有面積は66.90~72.17㎡、価格は未定だが坪単価は230万円の予定。
竣工予定は平成27年7月末日。施工は谷津建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、高さ制限15mに指定されている第2種中高層住居専用地域。住宅地として市民に親しまれている「下小田中四丁目」でのマンション分譲は4年ぶりとのことだ。
最大の特徴は、近接する2物件を一体として企画し、地元を対象に行い、500件以上集まったアンケートの声をランドプラン、専有部、設備仕様に反映させていること。
声は、四季を通じてそれぞれ咲く草花を外構に植え、1階はリビング天井高約3m確保して戸建て感覚を演出、ミストサウナ・食洗機付き、引き戸の多用、豊富な収納などに生かしているという。
現地販売担当者は「来場は順調。第1期として30戸くらい供給できれば」と話していた。

エントランス
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同社はもともと「収納」や「キッチン」に関しては先導的な取り組みを行ってきた。今回も同社オリジナルの商品をほとんど盛り込んでいる。玄関・ホールの幅を1.25m確保したプランや、居室・収納などのドアを極力引き戸にしているのもいい。
記者が感心したのは「ヴィラコート」のモデルルームプランだ。1階住戸の4戸のみだが、リビングと居室の天井高を3m確保し、ロフトを設けている。
これは物件概要でも分かる通り、5階建てとせず4階建てにしたために実現したものだが、「レジデンスコート」は敷地の東側に道路があるために東向き住戸の日照や採光が十分確保できるのに対し、「ヴィラコート」は東側に戸建ての隣地と接しているために、敢えて階高を高くして需要を喚起する選択肢を選んだということだ。規制を逆手にとった好例だ。
価格設定も中層マンションの場合、1階住戸をもっとも低くするが、今回は2階<1階<3階<4階のとしている。狙いは的中し、すでに1階住戸は購入希望がすべて入っているという。
1階住戸の難点を解消した商品企画としては、日本綜合地所の「全開口サッシ」「アウトドアリビング」がよく知られているが、天井高を高くするのもいいアイデアだ。住友不動産がよくやった手法だ。最近はこういったプランが少なくなった。
武蔵新城ではコスモスイニシアがレベルの高い「イニシア武蔵新城ハウス」を分譲している。こうしたレベルの高い商品企画競争に勝ち抜くことこそ新価格時代の勝者になる王道だ。

「レジデンスコート」(左)と「ヴィラコート」
大京 全マンションに「ライオンズパッシブデザイン」採用
大京は2月16日、日本大学と共同で開発を行い、2009 年に「ザ・ライオンズたまプラーザ美しが丘」に採用し、その後も実証・検証を続けてきた、パッシブデザインに自社基準「ライオンズパッシブデザイン」を設け、2015 年4 月に新規着工するライオンズマンション全物件に標準採用すると発表した。
パッシブデザインとは、太陽光や風などの自然エネルギーを利用した建築方法で室内環境を快適にする手法で、同社が標準装備するのは①グリーンカーテン用フック②換気ストッパー付サッシ③大型給気口④エコガラス⑤通気ルーバー付き扉⑥換気機能付玄関ドアの6 設備と住宅性能評価省エネルギー対策等級4。
これらの設備などを6年間にわたって検証した結果、夏期のエアコン電気代が約3 割削減、7 月の室温約4.9 度低下、換気量約4 倍に増加などの効果を得ることができたとしている。
ランドスケープが最高!三井不レジ他「スカイズ」竣工見学会

「スカイズタワー&ガーデン」(中央の建物)
三井不動産レジデンシャル2月12日、同社をはじめ東京建物、三菱地所レジデンス、東急不動産、住友不動産、三菱地所レジデンスの大手6社初の共同事業マンション「スカイズタワー&ガーデン」が竣工したのに伴いプレス見学会を行った。
完成したマンションは、2006年に策定された「豊洲地区まちづくりガイドライン」に沿って開発された「豊洲3-2街区」約20haの敷地の一角に建設されたもので、44階建て全1,110戸の規模。専有面積は53.24~130.92㎡、価格は3,568万~1億3,998万円(最多価格帯5,500万円台)、坪単価は250万円強。平成25年7月から分譲開始され、26年3月末までに全戸が完売した。この間わずか10カ月。記録的な販売スピードとなった。来場者は5,000組を突破した。
購入者の年代は20歳代から60歳代以上までまんべんなく広がっており、居住地も地元江東区が約34%を占めたものの中央区7%、港区6%、その他が半数以上にのぼり、広域的な集客ができている。
隣接地で分譲されている同じ6社共同の「ベイズタワー&ガーデン」(全550戸)もこの2月13日から登録が始まった最終期35戸(最多価格帯6,800万円台、坪単価270万円)のみとなっている。2年もかからずに全1,660戸が完売することになる。

「万葉の杜」完成予想図
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このマンションについては、分譲開始時にも記事を書いているのでそちらも参照していただきたい。「デザイン・構造」「ランドスケープ」「先進モデル」ともうならされるものばかりだった。
まず「デザイン・構造」。初めて知ったのだが、従来型(首都圏では鹿島のみ)のトライスターは側面スパンが4.5~5.5mなのに対し、今回の清水施工は8mと広くなっているのが特徴。もう一つ、気が付いたのはトライスター型だと住戸間の〝お見合い〟が懸念されるが、これもマリオンを工夫することで避けるように工夫されている(勝どきザ・タワーもそうなっているようだ)。
「ランドスケープ」は最高だった。開発面積約3.2haのうち緑地空間は約46%。建物の周囲はタブノキ、ヤマモモ、マテバシイの高木や様々な中低木で埋め尽くされていた。高木は幼木ではなく、立派な成木ばかりなのに驚いた。「CASBEE まちづくり」でSを取得しているのも納得だ。
タブノキはあまり見かけないと思ったが、ウィキペディアには「日本では東北地方―九州・沖縄の森林に分布し、とくに海岸近くに多い。照葉樹林の代表的樹種のひとつ」と紹介されていた。樹高は20mくらいになるそうだ。
「先進モデル」では、地中熱を利用しているのはおそらくマンションで初めてだろうと思う。Wi-Fi環境&フリーインターホンシステムが採用されており、1戸に1台配布されるタブレットで様々な環境が検索できるという。「スカイズ」と「ベイズ」の共用施設は相互利用が可能。3室あるゲストルームのうち最大の75㎡くらいの使用料は7,000円。ホテルのスイートのようだった。一時流行したプール(25m)もある。44階建てであれほどの屋上緑化を施しているマンションはほかにないはずだし、天体望遠鏡は空しか見えないだろうが、オリンピック選手村も望遠鏡があれば見ることができそうだ。エレベータの床が本物の石張りだったのにも驚いた。
ここでは書けないが、今後新規に発売される豊洲エリアのマンションはとてつもない高値になるのは間違いない。「スカイズ」「ベイズ」を購入した人は安い買い物をしたのか。

スカイラウンジ

プール

ゲストルーム
野村不動産 京都初の「プラウド」40戸 坪単価370万円でも即日完売
野村不動産の京都初の“プラウド”プロジェクト「プラウド京都麩屋町御池」(43戸、非分譲3戸含む)が即日完売した。坪単価370万円の高額ながら、約550件の来場があり、第1期、第2期とも競争倍率がついた。購入者のうち23.3%が東京都居住者。
「プラウド京都麩屋町御池」は、京都市営地下鉄東西線京都市役所前駅から徒歩4分の10階建て。専有面積は67.40~104.10㎡、価格は6,880万~13,980万円(最多価格帯7,900万円台・8,300万円台・8,500万円台・8,900万円台)、坪単価370万円。第1期(35戸)は昨年12月13日に抽選分譲され、最高5倍、平均1.86倍。第2期(5戸)は今年1月24日に抽選分譲され、最高10倍、平均3.6倍となった。
申込者の平均年齢は57.3歳。家族数は平均2.4人。職業は会社役員27.9%、会社員23.3%、医師18.6%、オーナー経営者12.8%。居住地は京都府26.7%、東京都23.3%、大阪府14.0%。
同社は今後も京都市内中心部でのプロジェクトを計画している。同業他社も坪単価500万円を突破するマンションを供給する模様だ。
野村不動産 京都初のプラウド 坪単価は370万円高いのか安いのか(2014/10/10)
公園に隣接、単価も〝旧価格〟売れる要素揃う 東急リバブル「ルジェンテ立川」

「ルジェンテ立川」完成予想図
東急リバブルが2月14日に分譲開始するコンパクトマンション「ルジェンテ立川」を見学した。すぐ目の前に土・日曜日が閉園される公園があり、南向きの7階以上からは富士山も眺望できる。単価も〝旧価格の〟坪255万円。単身者・DINKSの圧倒的な人気を呼ぶか。
物件は、JR中央線・南武線・青梅線立川駅から徒歩4分、または多摩モノレール線立川南駅から徒歩3分、立川市柴崎町2丁目に位置する10階建て全27戸。第1期(18戸)の専有面積は32.52~38.34㎡、価格は2,590万円~3,050万円(最多価格帯2700万円台・2,900万円台)、坪単価255万円。建物は今年1月竣工済み。施工は合田工務店。
1月18日からモデルルームが公開されており、平日も含めすべて予約は満室。当初スタッフは4人だったが、急きょ1人増員して対応しているという。
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単身者・DINKS層向けの〝売れる〟要素がすべて揃っているマンションだ。
まず立地。立川駅南口から徒歩4分だが、アクセスがいい。道路はインターロッキング舗装、電線は地中化されている。商業地域だが、嫌悪施設はほとんどない(駅を降りて反対側は馬券売り場があり飲み屋街)。
建物は1フロア3住戸で、すべて角住戸。南東角住戸(38㎡)と東北角住戸(36㎡)は東側に「柴崎中央公園」に面している。公園は利用制限が設けられており、平日は9時から午後4時まで、土・日曜日は閉園される。
つまり、夕方から朝まではほとんど無人の公園になる。公園にはフェンスが設けられているので、人が浸入することも難しい。つまり、単身女性マンション向けに利用制限されているような公園が目の前にあるということだ。(なぜそうなったかの経緯は改めて書く)
南西角住戸(32㎡)は、敷地南側に民家が建っているが、敷地は細分化されており、将来高い建物が建つ可能性は低そうだ。7階以上からは丹沢や富士山が眺望できる。
プランもいい。床暖房、食洗機が標準装備。居室ドアは引き戸を多用。キッチンのガスコンロは3つ口。その他設備仕様は東急不動産の「ブランズ」とそん色ない。
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同社のコンパクトマンションやリノベーションを見学するのは今回で3物件目だが、目利き力の確かさを再確認した。坪単価255万円で供給できるのだから用地取得能力も高い。プランもいい。
おそらく、仲介ネットワークをフルに活用しているのだろうと思う。仲介営業マンは地域の土地情報を含め熟知しているはずだ。不動産流通会社の分譲事業はかつて三井不動産リアルティがバブル前に行っていたが、崩壊後に撤退した。
同社がマンション分譲事業を開始したのが1994年。2005年からは「L'GENTE(ルジェンテ)」ブランドとしてこれまで5~6物件を供給している。2013年4月には社長直轄組織「ルジェンテ事業統括部」を新設している。このほか、リノベーションマンション「'GENTE LIBER(ルジェンテ・リベル)」、収益用マンション「L'GENTE VALU(ルジェンテ・バリュ)」も展開しており、2018年までに700戸を目指すという。

現地
地域の魅力をどうアピールするか 野村不動産「プラウドシティ南山」

「プラウドシティ南山」完成予想図
野村不動産が2月末に分譲するマンション「プラウドシティ南山」を見学した。産官学が連携して開発を進めている総面積約87haの南山東部土地区画整理事業区域「スカイテラス南山」の一角にあり、戸建てを含めた分譲住宅の第一弾。昭和40年代から開発の是非をめぐって論議が展開されてきたいわくつきのプロジェクトだ。
物件は、京王相模原線稲城駅から徒歩6分、東京都稲城市大字東長沼に位置する16階・地下3階建てと14階建て2棟全412戸の規模。専有面積は71.94~103.25㎡、第1期(戸数未定)の予定価格は3,290万~6,220万円(最多価格帯4,200万円台)。竣工予定は平成28年1月中旬。施工は長谷工コーポレーション。
現地は北下がりの傾斜地にあり、マンションのエントランス部分は「スカイテラス南山」のほぼ入口に位置。建物はロの字型に配されている。住戸プランは、同社のラクモア、食洗機、ディスポーザが標準装備。
マンションギャラリー所長・山田博之氏は、「年明けにモデルルームをオーブンしてから週に60件の来場がある。第1期は100~150戸くらい供給したい。80㎡台で4,200万円台という広さをアピールしていく」と話した。

全体計画図
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早期完売できるかどうかは、価格(単価)の安さ・広さをどうアピールできるかにかかっている。
もう一つは、これまでも京王相模原線のマンションは他の沿線と比較して割負けしていると書いてきたように、市場での評価(ポテンシャルの低さ)を克服し、他の沿線居住者をどう呼び込むかだ。
その点、「稲城」は多摩センターや若葉台などと比較するとややハンディを負っている。「稲城」と聞いてどのような街か分かる人は少ないはずだ。梨の産地くらいしか思い浮かばないのではないか。
そんなハンディを覆すには、先に書いたように産官学が連携してプレゼンスを高めることだ。エリアマネジメント南山や首都大学東京の取り組みに期待したい。見学したその日も、エリアマネジメント南山の宇野健一氏とばったり会った。面白い企画を提案するはずだ。
同社としても先行するマンションで好成績を残し、2年後に供給が始まる戸建て500~600戸につなげたいはすだ。同社はこのほか、同じ稲城市内で「稲城上平尾土地区画整理事業」(施行面積25ha)と「稲城小田良土地区画整理事業」(施行面積29ha)にもかかわっている。マンションだけでなく、戸建て事業でも競り合う三井不動産を抜きたいところだろう。
援軍もある。「住みよさランキング2013」(東洋経済)都内1位、「主婦が幸せに暮らせる街」(学研)全国2位は解せないが(多摩センターのほうが上だろう)、人口増加率は東京都市部1位、年少人口率は都内1位だし(URが開発した新しい街)、刑法犯罪認知率の低さは都内1位(よくぞそんなテータを探したものだ)はセールスポイントになるはずだ。
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京王線に限ったことではないが、それにしても長谷工コーポレーション施工が多い。
仙川から京王相模原線の同社施工物件を調べたら、今回の物件のほか野村不動産「プラウド仙川」(275戸)、大成有楽不動産「オーベルグランディオ吉祥寺Ⅱ」(284戸)、積水ハウス「グランドメゾン仙川」(305戸)、三井不動産「パークホームズ調布桜堤通り」(325戸)、大成有楽不動産「オーベル若葉台ヒルズ」(131戸)、清水総合開発「ヴィークステージ多摩センター」(165戸)、東レ建設「シャリエ多摩境」(131戸)がある。
6駅圏8物件で何と2,028戸だ。これから同社施工で分譲されるものと、野村不動産「オハナ八王子」を含めると2,500戸を突破する。これらのエリアでの長谷工施工比率(占有率)は50%に達するはずだ。

市街化区域編入から44年稲城・南山の区画整理で分譲開始(2014/9/25)

