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 マンション買い取り再販の最大手インテリックスが一戸建ての買い取り再販業に参入する。現段階で詳細は不明だが、不動産仲介会社を通じて中古一戸建ての仕入れを積極化する模様だ。

 同社の平成28年5月期の中古マンション再生流通事業「リノヴェックスマンション事業」は、売上高329億円(前期比32.4%増)、営業利益12億円(同37.6%増)で、販売件数は1,393件(同226件増)、平均販売価格が2,342万円(同11.1%増)となっている。

 中古住宅再生事業では、カチタス(群馬県桐生市、旧社名:やすらぎ)がトップで、1戸建てを中心に年間3,000戸を突破する。

 大京も今年10月、戸建てリノベーション事業に参入すると発表。リノベーションマンションと合わせて、平成33(2021)年3月期に販売戸数を2,500戸超に拡大する目標を掲げている。

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 戸建て買い取り再販についてよくわからないが、当然、旧耐震などは耐震診断・補強を行い、断熱・遮音などの省エネ性向上工事から既存住宅売買かし保険、地盤調査、第三者機関の建物検査などの費用もかさむ。建て替えたほうがいい物件も少なくないし、街並みとの調整も大きな課題になる。

 業界大手のインテリックスの戸建て買い取り再販業への参入が業界地図をどう塗り替えるのか注目したい。

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「アリオンテラス北小金」完成予想図

 大京は12月8日、同社の戸建てブランド「アリオンテラス(ALION TERRACE)」 シリーズの千葉県で初となる「アリオンテラス北小金」を12月9日から発売すると発表した。駅から徒歩6分の全12戸で、中庭(パティオ)の中にあるような街区構成と、自然エネルギーを活用したパッシブデザインが特徴。

 物件は、JR 常磐線北小金駅から徒歩6分、松戸市小金きよしヶ丘1 丁目に位置する全12戸(分譲は10戸)。土地面積は100.07~105.33㎡、建物面積は95.65 ~107.93㎡、価格は4,080万~5,280万円。竣工予定は2016年12月22日。設計・施工は津田産業。

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 同社が戸建て事業に力を入れるというのは先の取材で聞いている。今回も駅から徒歩6分と近く、価格もリーズナブルなものだ。マンションなら坪単価は180万円くらいするのではないか。マンションより戸建てのほうが安いのが最近の市場だ。

 施工の津田産業は三井不動産レジデンシャルや東急不動産の物件施工も多く、最近ではフージャースアベニューの施工もある。

モデルハウスのオープン前に全6棟が完売 大京の戸建て「アリオンテラス瑞江」(2016/11/29)

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 創建は首都圏の3カ所の戸建て分譲地で「宿泊体感会」を行っている。同社が推進している外断熱住宅の購入を検討している人に、無料で宿泊してもらうことでその良さを理解してもらうのが目的。

 実施しているのは①ルナ印西牧の原 クルムザパーク(北総鉄道印西牧の原駅徒歩6分の全100区画)②ルナつくばみどりのクルムヒルズ(つくばエキスプレスみどり野駅徒歩5分、全93区画)③ルナ稲毛海岸クルムスクエア(JR京葉線稲毛海岸駅徒歩15分、全32区画)。

 備えつけられているものは寝具、シャンプー、飲料、TV、DVDプレーヤーなど。宿泊した家族でアンケートに回答した人には3,000円分のQUOカードがプレゼントされる。詳細は同社・電話03-5812-5555へ。

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 「外断熱」を体験するにはいちばんいい時期だ。同社の戸建てを購入しなくてもいいはずだから、ぜひ体験していただきたい。

 記者はモンゴルのホテルで何度もその良さを体験しているし、明豊エンタープライズが10年前に実施した体験会で宿泊したことがある。もちろん酒代は自腹だったが、無料でホテルのような億ションに泊まったことがある。

億ション住人を実感 明豊「シェルゼ」体験宿泊(2006/6/19)

明豊エンタープライズの英断に拍手喝采(2006/5/11)

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 郊外マンションや一戸建ての売れ行きがいま一つだ。いろいろ理由はあるが、最大の理由は価格が高くなったことであり、子育て世代にとって保育所を確保するのはもちろん、子どもの送迎に時間が係るために、住環境などを犠牲にしてより勤務地に近い駅圏のマンションを選び、さらに〝駅近〟を選好する傾向が強まっているからだ。

 専業主婦世帯と共働き世帯の数が逆転したのは1990年代に入ってからだ。バブル崩壊とほぼ一致する。バブル崩壊前は、結婚して退職する女性が多数派を占めていたのは、夫の収入だけでなんとかやりくりできたからだ。その図式がバブル崩壊で一挙に崩れた。その間隙をついて、新自由主義(ネオリベラリズム)が台頭し、世の中を支配するようになった。

 その是非はともかく、〝駅近〟のマンションや戸建てしか売れないというのはどう考えてもおかしい。記者も〝駅近〟に加担したとは考えていないが、人気の要因に〝駅近〟を挙げたことはたくさんあるので、その責任の一端はある。反省の意味を込めて、〝駅近〟に反撃しようと思う。

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 1日24時間。個人差もあるだろうが、このうち睡眠時間8時間、労働時間8時間、朝・昼・晩の食事時間1時間30分として、残り6時間30分をどう使うかだ。

 残り時間のうちもっとも時間を要するのが通勤時間だろう。仮に片道1時間とすると、残り時間は4時間30分。主婦、あるいは主夫の家事労働も無視できない。食材などの買い物、調理時間、後片付け、掃除、洗濯などを2時間30分とすると、残りは2時間。

 子どもがいる家庭の場合はさらに保育園の送り迎えがあり、さらにその世話も加えると、主婦、または主夫の可処分時間は限りなくゼロになる。読書をしたり音楽を聴いたり、テレビを観たりする余暇時間はいくらも残されない。

 では、どうして時間を工面するかだが、やはり通勤時間を何とかしようという家庭が圧倒的に多いはずだから、より職場に近いところに住まいを定めようと考えるのは当然だ。

 だから「駅近」のマンションや戸建てが選好されるのは当たり前で、郊外住宅地が敬遠されるのはよくわかる。

 解決法はないのか。考えられるのはより住居に近いところに夫、又は妻が職場を変えるか、専業主婦、または専業主夫になるか、労働時間を削ることが可能なパート・アルバイト、フリーターに変わるか、あるいはまた自由業に転身するかだ。いずれも厳しい選択だ。

 となると、残された道は働き方を変えるしかないのだが、残念ながらフレックスやみなし労働も進んでいない。

 厚生労働省の平成27年就労条件総合調査結果のデータでは、「フレックスタイム制」を採用している企業は従業員が1,000人以上の企業では21.7%だが、全体では4.3%(不動産業・物品賃貸業は6.2%)しかない。フレックスタイム制の適用を受けている労働者割合も全体では6.7%(同8.5%)に過ぎない。

 みなし労働時間制(裁量労働)を採用している企業割合は13.0%(同20.0%)となっており、その適用を受けている労働者は8.4%(同10.1%)だ。

 このほか、所定労働時間、年次有給休暇取得率などあらゆる指標はこの5年間ほとんど変化がなく、改善はされていない。

 こうなると、〝駅近〟に反撃を加えようにも突破口すら見つからない。あとはもう子どもを育てるには緑が豊かな郊外住宅のほうがいいというほかない。

 私事で恐縮だが、記者はバブルの発生の頃、ある郊外マンションを購入した。契約も済ませ、引っ越しが直前に迫ったとき、小学低学年の長男から「お父さん、友だちと別れたくない。引っ越しイヤだ」と泣きつかれ、手付金を放棄して契約を解除した。その後、あれよあれよという間に価格が暴騰したことは経験者の方はご存じのはずだ。

 あれから人生が狂ったかもしれないが、後悔はない。マンションは金融商品ではない。買わざるを得ない各家庭の事情がある。子ども育てるには、嫌悪・娯楽・遊興施設が全て揃う、交通事故の心配を絶えずしなければならない、寸詰まりの面積しか買えない都心部のマンションより郊外のほうがいいに決まっている。孟母三遷の教えだってあるではないか。

 デベロッパー各社も、いい加減〝駅近〟を強調するのをやめようではないか。〝駅近〟だけを分譲できるデベロッパーは皆無だ。都合のいい時だけ〝駅近〟を謡うのは自殺行為にならないか。

 行政も、流山市のように大規模マンションには保育施設を併設することを義務付けたり、駅前の保育ステーションサービスなどを導入したりするなど問題解決に当たってほしい。

 物件購入を考えているユーザーの方もよく考えていただきたい。〝駅近〟の魅力はよくわかるが、それと同じくらいデメリットもあるはずだ。もう都心ではワンルームだって億ションの時代だ。〝保育園はどうする〟と詰め寄られれば返す言葉はないのだが、郊外なら30坪で5,000万円のエリアは探せばまだある。

 あとは安倍総理にお願いだ。安倍総理が昨年9月27日、総理大臣官邸で開かれた第1回「働き方改革実現会議」で語った一部を紹介する。

 「『働き方改革』は、第三の矢、構造改革の柱となる改革であります。大切なことは、スピードと実行であります。もはや、先送りは許されないわけでありまして…多くの人が『働き方改革』を進めていくということは、人々のワーク・ライフ・バランスにとっても、あるいは生産性にとってもいいと思いながらできなかったわけでありますが、いまこそ我々は必ずやり遂げるという強い意志を持って取り組んでいかなければならない」「『働き方改革』のポイントは、働く方に、より良い将来の展望を持っていただくことであります。同一労働同一賃金を実現し、正規と非正規の労働者の格差を埋め、若者が将来に明るい希望が持てるようにしなければなりません」

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「ファインコート深沢七丁目」

 三井不動産レジデンシャルが分譲中の都市型戸建て「ファインコート深沢七丁目」を見学した。桜新町駅から徒歩15分の全21戸で、リビングのほかキッチンも床暖房を標準装備し、リビング天井高は約2.7m確保。1住戸にはスマートウェルネス機能を備えている。先週末に第1期として11戸が分譲され、9戸に申し込みが入るなど好調なスタートを切った。

 物件は、東急田園都市線桜新町駅から徒歩15分、世田谷区深沢7丁目の建ぺい率50%・容積率100%に位置する全21戸。土地面積は96.95~107.26㎡、建物面積91.03~114.52㎡、価格は10,000万円台が中心。入居予定は平成29年2月下旬。構造・階数は木造2×4工法2階建て。施工は三菱地所ホーム。

 現地は、東急不動産が分譲中の定期借地権付き複合開発「ブランズシティ世田谷中町」の対面。一部の2階住戸からは富士山も見える住宅街の一角。

 住戸プランは、1階のリビング天井高を約2.7m(1住戸除く)とし、床暖房はリビングだけでなくキッチンや隣り合わせのDENにも標準装備。21号棟は同社基準のスマートウェルネス住宅。

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 第1期11戸のうち9戸に申し込みが入ったというからすごい。現在分譲中の住戸は10,180万円(敷地延長があり、この住戸のみリビング天井高が2.550ミリ)と11,880万円。

 隣接の東急不動産の定借マンションは坪単価300万円強で、30坪だと9,000万円になるから、戸建てのほうが安いと感じるユーザーもいるのだろうか。

 同社は最近、キッチンやDENも床暖房付として差別化を図っているが、キッチンに床暖房を設置するのは大賛成。主婦(主夫)の家事労働を考えた商品企画にすべきだ。

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外構

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モデルハウスから西側を写す(隣の東急不のマンション工事の向こうに富士山が見えた)

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「グランフォーラム石神井公園」

 コスモスイニシアが12月中旬に分譲する戸建て「グランフォーラム石神井公園」を見学した。石神井公園駅から徒歩5分の高台・風致地区に位置する全8戸で、うち4戸は1億円を超えるが価格に見合う価値のある物件だ。ゆったり敷地を取り、メーターモジュールの廊下・階段、天井高3.2~3.8mの2階リビング、全居室床暖房を採用するなど商品企画が優れている。

 物件は、西武池袋線石神井公園駅から徒歩9分、練馬区下石神井三丁目の第1種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率100%)に位置する全8戸。敷地面積は114.01~180.00㎡、建物面積は96.47~132.90㎡、価格は9,000万円台から1億3,000万円台。竣工時期は平成28年9月下旬~12月下旬。施工は西武建設。構造・工法は木造(在来)・2階建。

 現地は邸宅跡地で、隣接地も従前の土地所有者の自然林が広がっている高台立地。駅から現地までのアクセスは2通りあり、駅からフラットなほぼまっすぐな道を通っていくのが一つ、もう一つはなだらかな坂を下って石神井公園・石神井池を見ながら高さ4メートルくらいの坂を上っていく方法だ。

 配棟計画は、電線を地中化、全8棟のうち7棟の道路は透水性のインターロッキング舗装の私道とし、コモン的な空間を確保している。また、高台立地を生かし、2号棟と3号棟は石神井公園側から約4mの専用階段を上っていけるようにしているのが特徴だ。

 商品企画では、2号棟と3号棟は玄関(親子ドア)をゆったり取り、廊下・階段はメーターモジュールを採用。床は大理石、壁はタイルを多用。玄関収納カウンター、キッチンカウンターなどはフィオレストーンを採用。全棟2階リビングで、全居室に床暖房を設置。セミオーダー型のデコレーションサービスも受けられる。

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5号棟リビング

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5号棟リビング

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1号棟玄関

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 間違いなく価格に見合う価値のある戸建てだと思う。立地、ランドスケープデザインがいい。背後の自然林からは小鳥のさえずりが聞こえ、四季の移ろいを感じさせてくれるはずだし、近くを流れる石神井川沿いの「桜並木は上野のサクラに負けない」と地元居住者は言う。7棟が共有する私道部分はコモンスペースとしての役割を果たす。電線地中化もいい。

 なによりうれしいのは、2号棟、3号棟のみだが、玄関が広く、廊下、階段がメーターモジュールになっていたことだ。メーターモジュールは20年前くらいに流行り、都市型戸建てでもどんどん採用されたが、その後、ほとんど姿を消した。尺モジュールと比較すればその良さがわかるはずだ。これからもどんどん挑戦してほしい。

 全室に床暖房もいいが、やるならキッチンもそうしてほしかった。洗面室も同社のマンションと同じタイプで優れている。床材・面材に大理石やフィオレストーンを多用してグレード感を演出しているのもユーザーには評価されるはずだ。

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隣接地の〝借景〟

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3号棟専用階段から見た借景

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 問題は、この物件特性・良さをどうアピールするかだ。〝コスモスイニシア〟も〝グランフォーラム〟もこのエリアではマイナーだ。ありきたりの広告では埋没してしまうのは必至だ。間違っても「丘に住まう」「静謐の丘に」などの手垢にまみれたコピーを使ってはならない、と思いパンフレットを見たら「森を抱く丘邸。」とあった。これも五十歩百歩ではないか。

 記者なら西部エリアの主だった戸建てを地図上に落としこんだチラシを作り、「どこにも負けません」と謳う。不動産公取協から根拠を示せと言われるから「メーターモジュールの廊下・階段」「リビング天井高3.2~3.8m」とする。同業からは反発されるが、価格の安さを競う市場から質で勝負市場へ変換するためには思い切った比較広告は有効ではないか。

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石神井公園

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「アリオンテラス瑞江」(ZEHを導入した住棟)

 大京の分譲戸建て「アリオンテラス瑞江」全6棟が11月26日にモデルハウスを公開する前に全戸完売となった。

 物件は、都営新宿線瑞江駅から徒歩5分、江戸川区瑞江駅西部土地区画整理事業地区内68街区西二の第一種住居地域(建蔽率60%、容積率100%、高さ規制16m)に位置する全6棟。敷地面積は100.00~111.00㎡、建物面積は96.56~146.29㎡、価格は5,500万円台~6,800万円台。構造・規模は木造2階建て・木造3階建て、2×4工法。竣工予定は2016年12月20日。設計・施工はイトーピアホーム。

 現地は、30.4haの土地区画整理事業地内にあり、道路を挟んだ南側に公園、東側に自動車教習所がある低層住宅や中層マンションが建ち並ぶ一角。

 6棟のうち南東角地に位置する1棟については同社の戸建てシリーズでは初のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を導入しているほか、天井高約1.7m、パッシブデザインの採用などを行っている。

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窓からの借景

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3戸分を連ねた駐車スペース

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 同社が「アリオンテラス瑞江」を12月中旬に販売開始するとニュースリリースしたのは10月6日だった。

 それまでに見学しようと同社に取材を申し込んだら、モデルハウスを11月26日(土)にオープンするのでそれ以降にしてほしいということから、見学は11月28日になった。

 ところが、同社販売受託室担当課長プロジェクトリーダー・山本弘毅氏によると、「現地の環境の良さを熟知されている方も多く、足場が外れたあたりから問い合わせ・資料請求が増え、約100件にのぼった。モデルハウスの完成を待つまでもなく完売した」というのだ。

 この物件の近くにはポラスがわずか1週間で完売した全7棟の「ザ・マインドスクェア瑞江」があるのだが、ポラスの物件もモデルハウスが完成する前に完売となっている。

 ともに戸数は少ないが、〝駅近〟で住環境が整備され、しかも土地面積が30坪確保されている戸建てに対するニーズが極めて高いことを証明した。マンションと比較して割安感があるのは確かだ。

 大京の販売受託室は戸建て事業も担当しており、山本氏は「積極的に用地を取得している。これまでは年間で数十棟だったが、今後は3ケタに乗せたい。次は『原木中山』。『鷺宮』も建築確認がおりた」と話していた。

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エントランス

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公園から見た現地

地域に根を張る ポラス中央住宅が城東エリアで伸ばせるわけ(2016/10/28)

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 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が11月10日、首都圏の10月度の不動産流通市場動向をまとめ発表した。

 中古マンションの成約件数は3,339件で前年同月比16.1%増加、㎡単価は48.58万円(坪160万円)で同6.1%上昇、成約価格は3,136万円で同6.4%上昇、専有面積は64.56㎡で同0.3%増加した。

 成約件数、㎡単価、成約価格とも2013年1月から46カ月連続で前年同月を上回った。専有面積は15年4月以来18カ月ぶりに前年同月を上回った。

 中古戸建ての成約件数は1,151件で同8.0%増加、成約価格は3,060万円で同2.5%上昇、土地面積は153.73㎡で同4.0%増加、建物面積は105.16㎡で同0.7%増加した。

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「グランフォーラム光が丘公園」

 コスモスイニシアが分譲中の戸建て「グランフォーラム光が丘公園」を見学した。23区屈指の「光が丘公園」に近接し、電線の地中化、インターロッキング舗装のU字型開発道路などで〝街〟をつくり、パーク・コーポレーションの空間デザインブランド「パーカーズ」とコラボした花と緑の提案がいい。

 物件は、東京メトロ有楽町線成増駅から徒歩10分、都営大江戸線光が丘駅から徒歩18分、練馬区旭町二丁目に位置する全16区画。土地面積は100.00~110.06㎡、建物面積は87.77~105.83㎡、価格は7,000万円台の後半から9,000万円台。建物は竣工済み。施工は西武建設。構造・工法は木造(枠組壁)・2階建て。売主は同社のほか大栄不動産。

 現地は、第一種低層住居専用地域・第1種中高層住居専用地域に位置する建蔽率50~60%、容積率100~125.04%の駐車場跡地。大手デベロッパーとの競合した末、大栄不動産が取得。コスモスイニシアと共同で分譲することになったもの。

 敷地は整形の長方形で、中央にU字型の幅員5mの開発道路(私道)を設置して全16区画が8区画ずつシンメトリーになるように配置。道路は周辺道路と同じようなアスファルトにすれば公道になったが、美しい街並みを形成するよう私道とし、ヘリンボーンのインターロッキング舗装とした。電線も地中化した。

 住戸プランは、全て2階リビング型にして、近接する光が丘公園の緑が見えるようにしたほか、パーク・コーポレーションとコラボして花や緑をふんだんに屋外屋内に提案しているのが特徴。

 7月から分譲を開始してから7割が分譲済み。販売を担当するコスモスイニシア分譲事業部分譲一部1課課長・矢島広信氏は、「成増駅圏で供給されているマンションは駅から少しあっても坪250~260万円。豊島区内の第一種低層住居専用地域での戸建て分譲はほとんど皆無。しかも光が丘公園に近接。得難い立地なので、電線の地中化、インターロッキング舗装で街をつくり、パーク・コーポレーションとのコラボした商品をお客さんに見ていただくよう竣工売りにした。今週末にはドローンで撮影した動画もホームページで公開する」と話している。

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 〝グランフォームラム〟は、同社がここ数年力を入れている好立地の戸建てブランドで、今回初めて見学した。

 成増駅圏の戸建て分譲は、5年前に東京建物「Brillia Terrace 成増」(19区画)を見学して以来だが、東建の物件は容積率が200%のエリアで、今回のような第一種低層住居専用地域でしかも「光が丘公園」に近接するという物件はほとんど皆無だろうと思う。大手と競合したのも当然だろう。

 立地は申し分ない。記者は光が丘駅から歩いて見に行ったのだが、ほぼまっすぐ。イチヨウ並木が美しく、ケヤキ、ユリノキの大木などが植わっており、体操をする人、楽器を奏でる人、ジョギングをする人、ベンチに座っているお年寄り夫婦、森の中で遊ぶ子どもたち…こんなゆったりした生活がおくれるのが本来の姿ではないかと考えながら約20分、現地に着いた。

 その帰り道。同社にビニール袋と手袋をもらって銀杏をいっぱい拾って持ち帰った。イベント広場では大島のクサヤを焼いて売っていたが、さすがに仕事中だと酒とクサヤの香りの誘惑に負けずに帰ってきた。

 プランもいい。グリーンデコレーションサービスでは2階に100万円以上もするつくばいが提案されていたのにびっくりしたが、購入されたお客さんもいるそうだ。スロップシンクも設置されていた。天井高は約3.8m。

 デザインが秀逸なのはマンションだけでないことを今回の取材で確認できた。石神井公園では1億円以上の物件を供給するというから見学する。

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モデルハウス グリーンデコレーションサービス

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 物件と関係ないが、同社の戸建ての販売部署はモデルハウスの定休日をこれまでの火・水、あるいは水・木を火・水・木の3日間にするようにしていると聞いた。火曜日はモデルハウスに出社はするのだが、勉強会や土地の見学などに充てるのだという。

 これは大賛成。土曜日、日曜日は忙しくなるのだから、平日はリフレッシュしたほうがいい。矢島氏も「身体も心もリフレッシュできていい」と話していた。火・水・木が定休日になると記者などは見学する日がそれだけ限られるので大変だが、休めるときは休んだほうがいい。同社が平日3連休のトップランナーになるか。

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光が丘駅前のイチョウ並木(左)光が丘公園

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 プレハブ建築協会(プレ協)が10月30日、「住生活向上推進プラン(2011~2015年度)の総括と、総括を踏まえた「住生活向上推進プラン2020」を発表した。また、「環境行動計画エコアクション2020」の2015年度実績報告と、2016年度改訂版を発表した。

 「住生活向上推進プラン」ではこれまでの成果を踏まえ、「住生活向上推進プラン2020」ではより各施策の進捗状況が把握できるように「成果把握指数」を設定。工業化住宅の先導性・優位性がアピールできるような水準を目指す。

 例えば、戸建て住宅の住宅性能表示取得率は65%(2015年)から80%(2020年)へ、入居アンケート総合満足度は70%から80%へ、ZEH供給率は15.7%から70%へ、居住段階CO2排出量削減率は30.9%から60%へそれぞれ引き上げる。

 「環境行動計画エコアクション」では、今年発表された「住生活基本計画」で「住宅ストックビジネスの活性化」「健康増進住宅の推進」が掲げられたことから行動計画を見直し、社会課題により積極的に取り組んでいくとしている。

 具体的には、家庭部門の長期的なCO2削減に向けZEH供給率を70%以上、ストック住宅におけるCO2削減貢献量を2015年比1.25倍以上、森林生態系の保全に配慮した木材利用を徹底するとしている。

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 プレ協の一連の取り組みは間違いなく「工業化住宅の先導性・優位性」を示していると思う。

 しかし、プレハブ住宅の全住宅に占める着工割合は平成27年で15.8%だ。ここ数年は15%前後で推移している。このシェアが高いのか低いのか、記者は判断材料を持たないが、圧倒的な多数派の軸組工法も含めてCO2削減など社会的課題により積極的に取り組まなければならないのはいうまでもない。

 ここでは記者の取材フィールドである分譲戸建てについて考えてみたい。

 まず、〝玉石混交〟といわれる分譲戸建て市場でプレハブ住宅はどのような位置を占めるのかについて。プレ協が配布した資料には「会員各社が(2015年度に)新規供給した建売分譲住宅4,758戸(前年比237戸)のうち、緑化に配慮した住宅は1,572戸(前年比541戸減)となり、供給率は33.0%(前年比13.7ポイント減)であった」とある。

 会員会社とは旭化成ホームズ、サンヨーホームズ、積水化学工業、積水ハウス、大和ハウス工業、トヨタホーム、パナホーム、ミサワホーム、ヤマダ・エス・バイ・エル、レスコホームの10社だ。建売分譲戸数には軸組工法や2×4工法は含まれないが、仮に含めても7,000戸くらいだと思われる。

 国交省のデータによると2015年度の分譲戸建ての着工戸数は126,235戸となっている。着工戸数=供給戸数ではないが、近似値としては3.8~5.5%くらいだ。わが国を代表する、あるいは世界的な戸建てメーカーの建売分譲住宅のシェアが極めて低いことがわかる。

 他の軸組工法や2×4工法を多く手掛けるポラス、三井不動産レジデンシャル、ナイス、野村不動産、住友不動産、ケイアイスター不動産などを含めてもせいぜい1万数千戸くらいだ。

 その一方で、グループ6社で年間約4万戸(1日に約100戸)の建売住宅を販売する軸組工法が中心の飯田グループホールディングスが存在する。シェアは約31.7%で、トヨタが国内の自動車業界の売上高シェアが約40%だから、飯田グループの強さがわかるはずだ。つまり、ひとことで言えば、〝1強多弱〟の様相を呈しているのが建売住宅市場だ。

 数を競う時代ではないから、この数値はさほど問題ではない。問題は質だが、これが杳としてわからない。

 建築基準法に違反していないはずだが、昔のいわゆる〝ミニ開発〟の十中八九は違法建築だったし、10数年前までは検査済証の交付を受けていない建築物(建売住宅とは限らない)は過半に達していた。

 最近は、建基法の適用厳格化、住宅性能表示制度などでずいぶん改善されてきているが、それでも質を測るモノサシはあるようでない。

 住宅性能表示制度もそうだ。この制度は設計段階と建設段階に分かれており、しかも任意なので普及率はここ数年20%に満たない数値で推移している。記者は平成12年に発足した当時からこの制度を、やや乱暴な言い方だが〝劣悪なものを含めてお墨付きを与えるもの〟として疑問視していたが、住宅の基本的な質である広さや間取り、使い勝手などは全く考慮されていない。「設計」と「建設」の2段階に分かれているのは、「設計」だけでは「安心」できないとも受け取れる。

 このほか、質を測るモノサシは長期優良住宅やCASBEE戸建、環境性能表示、環境共生住宅認定などもあり、それぞれ法律に齟齬はないと言われるが、消費者にとってとても分かりづらい。最近はインスペクションもある。

 全てではないが、これらの制度に係る費用は基本的には価格に反映される。各制度を見直し、あるいは統合してわかりやすい制度にしてほしい。先導的なものについては単なる〝お墨付き〟ではなく、より分かりやすいインセンティブを与えるべきだ。

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