大和ハウス 50代建て替え層向けに「xevo GranWood 平屋暮らし」

「xevo GranWood 平屋暮らし」 「寛ぐ平屋」完成予想図
大和ハウス工業は同社初の平屋木造戸建て住宅「xevo GranWood 平屋暮らし」を発売した。
「xevo GranWood」は、構造軸組材を100%国産材で賄うことができる純国産材仕様を採用した商品で、住まいを丸ごと遮熱・断熱する「オールバリア断熱」、10kW以上の太陽光発電システムを搭載可能。「木材利用ポイント」にも適合する。
「xevo GranWood 平屋暮らし」は、屋根形状を4寸勾配にしたことで、天井高が最大約3.1mとなり、開放的な空間を提案する「寛ぐ平屋」など6タイプの外観シルエットから選択できる。
高齢者人口が増加し、平屋建のニーズが高まっていくと予想されていることから、50歳代の建て替え層をメインターゲットに据えた商品。
販売価格はモデルプラン(108.75㎡)で2,618万円(消費税込み。「D-HEMS 3」、太陽光発電システム3.15kW搭載)。販売目標は年間100棟。構造は木造軸組。
三井ホーム創立40周年「オーダーメイドプライド。」前面に打ち出す
今年10月に創立40周年を迎える三井ホームは4月17日、創立40周年新企画として、超・高断熱の「2×6ウォール」標準化し、高効率健康空調システム「Newスマートプリーズ」の発売を開始したと発表した。
「2×6ウォール」は、同社の2×4工法を独自技術で進化させた「プレミアム・モノコック構法」に、高性能屋根断熱パネルや継ぎ目のない耐久性の高い外壁、超剛性ベタ基礎を融合させた工法で、基本構造(外周壁)を従来の1.6倍に厚くすることで断熱性を大幅に向上させ、圧縮強度も従来の2.5倍に高め、さらに壁の高さも従来の2×4では約3.8mが限界だったの約6mまで対応が可能とした。これにより断熱性能は業界トップレベルとなったとしている。
「Newスマートプリーズ」は、業界ナンバー1の省エネ性と、花粉やPM2.5も除去できる機能を持つ。「2×6ウォール」と組み合わせることで、空調効率も16%高められるとしている。
同社は創立40周年の節目を期し、「住む人の誇りをカタチにする、それが私たちの誇り」を端的に費用減するキャッチコピー「オーダーメイドプライド。」を採用。注文住宅メーカーとしての再ブランド化ら力を注いでいく。
「オーダーメイドプライド。」を浸透させるための新TVCFのイメージキャラクターに女優の菅野美穂さんを起用することも同時に発表。お披露目も行った。新CMは4月18日から放映される。
細田工 全35区画のうち23区画が角地「成田はなのき台」 全住協・優良事業賞

「グローイングシティ成田はなのき台 セントラルマークス」
細田工務店は4月16日、全国住宅産業協会の「第4回優良事業表彰」で、千葉県成田市の戸建分譲団地「グローイングシティ成田はなのき台 セントラルマークス」が「優良事業賞 戸建分譲住宅部門(大規模)」を受賞したと発表した。昨年の「戸建分譲住宅部門(中規模)」に続く受賞。
「グローイングシティ成田はなのき台セントラルマークス」は全35区画で、全区画200㎡以上、23区画が角地、安全性とコミュニティに配慮した街区計画、通風・採光・動線計画にこだわった設計、15%を超える収納率などが高く評価された。
物件は、JR成田線成田駅からバス10分、徒歩3分、成田市はなのき台3丁目に位置する全35区画。敷地面積は200.43~222.96㎡、建物面積107.23~121.10㎡。現在分譲中の住戸(9戸)の価格は4,016万~4,550万円(最多価格帯4,100万円台)。「成田はなのき台」は全1000区画の団地。
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1区画200㎡というのはバブル前では郊外団地では稀なケースではなかったが、その後はほとんど供給されなくなったのではないか。全35区画のうち23区画が角地というのもほとんど前例がないのではないか。
今回、同社がこのような商品企画を採用したのは地価が低かったからだろうが、果敢な挑戦を評価したい。機会をみつけて現地見学したい。
半年で57戸供給 大健闘の三井不レジ「ファインコート守谷ビスタシティ」だが…

中央側溝の街並みが美しい「ファインコート守谷ビスタシティ」
三井不動産レジデンシャルと守谷市松並土地区画整理組合が分譲中の大規模戸建て分譲「ファインコート守谷ビスタシティ」を見学した。電柱を地下化した全927区画の規模で、1区画当たり50坪以上の敷地が大きな特徴の団地だ。
物件は、つくばエクスプレス守谷駅から徒歩12分、守谷市松並土地区画整理事業地区内に位置する全927区画の団地。1戸当たりの敷地面積は165㎡以上で、建物面積は100㎡以上、中心価格帯は4,000万円台の半ばから5,000万円台の前半。建物は2×4工法2階建て。施工は東急建設、東急ホームズ、西武建設、エステーホーム。昨秋から分譲開始されており、これまで供給した57戸がほぼ完売している。販売代理は三井不動産レジデンシャル。

メインストリートの松並木
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ずっと見学したいと思っていた団地だ。この区画整理事業に関する記者発表会が行われたのが昨年の2月。その場では戸建ての価格などは公表されなかったが、保留地の価格と敷地の広さから5,000万円をはるかに突破するんではないかと記者は考えた。
記事にも書いたが、「かつてない素晴らしい街ができるのではないか」という期待感と「わざわざ調整区域を市街化区域に編入して900区画もの団地を開発するのは無謀な挑戦ではないか」という懸念がせめぎ合った。
どちらが正解なのかその解を求めるのが最大の見学の理由だった。その答えは現段階ではまた出せない。街並みは素晴らしい。本来の建売住宅だ。戸建ての敷地はこれくらいあるのが理想だ。一部の街区には中央側溝も採用されており、きれいな景観が保たれている。
しかし、価格はやはり5,000万円台を超えるのは厳しいようで、5,000万円以下に抑えられている。半年で57戸の供給というのは、競争が激しいTX沿線では大健闘の部類だ。1団地で年間30戸も売れればいい方だと思うので、年間で100戸も売ったら大事件だ。楽観はできないと思うが、果たしてどうなるか…。

街並み
「区画整理の限界を超える」か スマートシティ「ビスタシティ守谷」(2013/2/22)
ポラス 東上作戦に手ごたえ 城北から西武戦線も視野に
「ヴィル・ボワール板橋-小豆沢-」
埼玉・千葉の分譲戸建ての雄、ポラスグループがいよいよ都内城北の東上沿線から西武線沿線での展開を活発化させてきた。今年初めに分譲開始した第一弾の東上線の「マインドスクェア赤塚Ⅱ」(全12棟)は未着工にもかかわらず、3棟を除き完売。第二弾の「ヴィル・ボワール板橋-小豆沢-」も早期完売は間違いない。
記者が見学した「ヴィル・ボワール板橋-小豆沢-」は、都営三田線本蓮沼駅から徒歩8分、板橋区小豆沢1丁目の準工業地域に位置する全10棟。1戸当たりの土地面積は82~87.31㎡、建物面積は88.81~95.67㎡、価格は未定だが5,000万円台が中心になる模様。建物は木造2階建(2×4工法)。完成予定は平成26年6月下旬。
全体完成に先駆けて完成させたモデルハウスは、1階の玄関ホール・キッチン・リビングなどの天井高が約2.7m。リビングの広さは16.1畳大。2階主寝室は8.8畳大。屋上には多目的に利用できるルーフバルコニーを設けている。
本格的な販売はこれからだが、すでに2棟に申し込みが入っているという。建物は、石張りのエントランス、天井高2.7m、ニッチの多用などは従来の同社の商品企画と同じだ。外壁はサイディング仕上げ。
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業界関係者なら「小豆沢」がどのような地域かよくご存じのはずだ。多くのエリアが準工地域で、工場街のイメージが強い。現地も工場跡地で、敷地北側には壁のように高層マンションが建ちはだかっている。敷地の先も工場跡地で、住友不動産が全621戸の大規模マンションを分譲する。住環境はいいとは言えない。
ところが、道路を挟んだ対面にはとても「小豆沢」の建物とは思えないお洒落な事務所ビルが建っていた。昨年度の「第26回日経ニューオフィス推進賞」を受賞した「GC R&D Center」だった。この日も、専門誌を抱えた若いグループが見学に訪れていた。
記者はもちろん外観しか見ることができなかったが、4層の建物はガラス張りで、1層の階高は普通のビルの1.5倍ぐらいあった。敷地をセットバックさせ舗道・緑地空間にしているのも目を引いた。
用地取得を担当したマインドスクェア事業部係長・野理剛直氏も「この借景なら立地条件の難点がカバーできる」と判断して入札に参加したという。
「GC R&D Center」
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見学後、ポラス取締役で同社グループの分譲戸建て事業を展開する中央住宅マインドスクェア事業部長・金児正治氏も加わり、野理氏、同社広報マンと歓談した。
城北エリアでの事業展開では金児氏は、「チャンス到来。当社の商品企画が受け入れられることが分かった。城北エリアでの事業をさらに強化する。三井さんのファインコートを意識したデザインの物件も供給する」と話し、野理氏や広報マンも「都内では当社の知名度は全くないことが分かったが、物件を見てもらえば十分に勝算はある。『赤塚』ではあちこち回遊された方が結局、当社のものがいちばんいいと購入してくれた。『一番高いのがほしい』というお客さんもいた」などと威勢のいい言葉がポンポン飛び出した。
様々な観点から話題がどんどん発展し、サントリー・パフカル、花、青木茂氏のリファイニング、JV、耐火・防火、タブレット、富山の薬売などで話が盛り上がった。記者は「大手デベロッパーと対決しなくちゃ。張り手をくらわす覚悟が必要」と挑発したら、金児氏は「いやいゃ、猫だましか、けたぐりがいいんじゃないか」といなした。
張り手か、けたぐりか、それともいなしか。近く同社は西武線の石神井公園でも2物件25戸を供給する。金児氏のメモには城北・西武エリアの今後の予定物件がぎっしり書き込まれていた。分譲戸建ての激戦地、西武戦線にポラス旋風を巻き起こすか。
モデルハウス1階キッチンからリビング写す
大和ハウス スマートハウス「SMAEco(スマ・エコ)」ブランド展開

「D-HEMS 3」を利用するイメージ
大和ハウス工業は4月3日、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)、太陽光発電システムを標準搭載したスマートハウスブランド「SMAEco(スマ・エコ)」を戸建住宅全商品に4月5日から展開すると発表した。
第一弾として、エネルギーの収支ゼロを目指す「スマ・エコゼロエナジー」と、家庭用リチウムイオン蓄電池を搭載した「スマ・エコチャージ」を発売する。
「SMAEco」には、パナソニックと共同開発した新型HEMS「D-HEMS 3(ディー・ヘムス・スリー)」、太陽光発電システムを標準搭載。「D-HEMS 3」とエネルギー機器や家電機器をつなげることで、宅外から遠隔で施錠やエアコンなど家電の操作ができ、HEMSとしては初のテレビ視聴や録画などの機能も付加している。
「スマ・エコゼロエナジー」では、断熱仕様を次世代省エネルギー基準仕様としたほか、LED照明などの採用により、エネルギー収支がゼロとなる。
「スマ・エコチャージ」では、蓄電池、「D-HEMS 3」、太陽光発電システムを組み合わせることで、新省エネ基準による住宅と比べ、光熱費を年間約26万円削減できるとしている。
「スマ・エコゼロエナジー」は、次世代省エネルギー基準仕様が37.8万円、「D-HEMS 3」が16.2万円、太陽光発電システムが54万円/kW。
「スマ・エコチャージ」は、6.2kWhリチウム蓄電池が225.72万円、「D-HEMS 3」が16.2万円、太陽光発電システムが54万円/kW。
三鷹市エコタウン開発奨励制度 野村不動産の都市型戸建てが初の「ゴールド」

宮嶋氏に三鷹市エコタウン開発奨励金制度の「ゴールド」認定証を授与する清原慶子・三鷹市長
野村不動産の都市型戸建て「(仮称)三鷹中原1丁目プロジェクト」が三鷹市エコタウン開発奨励金制度で初の「ゴールド」に認定され、3月25日、認定証授与式が行われた。
エコタウン開発奨励金制度は、地球温暖化防止、エネルギーの有効利用を促進させるため平成25年度と26年度に限定して行うもの。事業面積3,000㎡以上の戸建て住宅を建設する事業が対象で、太陽光発電、太陽熱利用、蓄電池、電気自動車用充電設備などを設置したものについてそれぞれポイントを与え、1ポイントにつき1万円(最大32ポイント/戸)の奨励金を事業者に交付する(上限1,200万円)。奨励金交付相当額を住宅の販売価格から減額することが条件となっており、最終的には住宅購入者である市民が受益者となる。ポイントに応じて「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」のランクが付けられている。
今回の開発ではトータル855ポイント(855万円)が45戸(1戸当たり19万円)に対して交付される。「ゴールド」認定されたのは今回が初めて。
野村不動産の宮嶋誠一専務住宅事業本部長は、「私どもは全国で年間約7,000戸の住宅の分譲事業の中で、これまでも環境対応に配慮した住宅づくりをして参りました。この度、三鷹市様より初めてのゴールド認定をいただけましたことを機に、より一層環境に配慮したサステナブル街づくりを進めていきたいと思っています」と話した。
物件は、京王線仙川駅から徒歩13分、三鷹市中原1丁目に位置する開発面積6,484㎡の全45戸。1戸当たり平均土地面積は約120㎡、平均建物面積は約96㎡。価格は未定。今夏に販売予定。プラウドスマートデザイン「SMART&GROWING」のコンセプトに基づき全45戸に太陽光発電、HEMS、蓄電池、電気自動車充電用コンセントの4つの設備を搭載している。

「(仮称)三鷹中原1丁目プロジェクト」完成予想図
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野村不動産がいよいよ大手の都市型戸建て市場で独走していた三井不動産レジデンシャルを追い上げる態勢に入った。今回の物件のほか、「調布市西つつじヶ丘」(20戸)「調布市菊野台3丁目」(51戸)と同じ京王線で一挙に3物件116戸を供給する。
三井不動産レジデンシャルは年間800~900戸位を最近供給しているが、一方の野村不動産は今年度が約700戸も来年度は約900戸を計画。同社住宅本部戸建事業部長・市原幸雄氏は、「中長期的には1,000戸を目指す。これまでは大型案件が中心だったが、10戸くらいの規模でも地形や開発道路の関係で街づくりが可能なものもある」と、これまで三井不動産レジデンシャルが得意としてきた中小規模の案件も手掛けることを臭わせた。
三井不動産レジデンシャルは先に首都圏の全棟でエネファームを搭載すると発表。両社のつばぜりあいが見ものだ。
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良好な戸建て住宅に対して奨励金制度を設けるのは賛成だ。額的には1戸当たり約19万円と多くはないし、自然の力を取り込むパッシブ手法がポイントに盛り込まれていないのは課題と言えば課題だろうが、分譲価格に反映されるというのは消費者にとっては分かりやすい。2年間限定と言わずに継続してはどうか。現金だけでなく地元商店街などと連携した地域通貨も考えられる。
加速度的に進む少子高齢社会では、若者や子育て世代をどう呼び込むか都市間競争は激化する。これについて、三鷹市生活環境部長・清水富美夫氏は「街の価値を高めていくために環境や子育て、学校教育など多面的に取り組んでいる。総合力ではトップクラスではないか」と話した。三鷹市の取り組みは周辺区市に刺激を与えることになりそうだ。

授与式で挨拶する清原市長
RC造に匹敵する江戸の蔵残す ポラス「蔵のある街」プロジェクト

「蔵のある街づくりプロジェクト」 曳家工事中の蔵
ポラスグループの戸建分譲住宅事業を展開する中央住宅は3月14日、江戸時代に建築されたといわれる商家の蔵を保存・改修し、蔵を核とした住まい手、地域住民、企業が一体となってライフスタイルを提案するコーポラティブ方式の「蔵のある街づくりプロジェクト」を行なうと発表した。曳家作業を報道陣に公開した。
現地の用途地域は近隣商業地域だが、一戸建てや中層の建築物が中心の住宅街。蔵は油屋を営んでいた商家の4棟あったものの一つ。御影石の土台にそのまま石・木材・土・漆喰塗りの家を載せたもので、重さは、現在の一般的な木造住宅の3倍以上の約90~100トン。「ボンコ」(意味は不明)と呼ばれていたもので、宝蔵として使用されていた。
記者発表会に臨んだ同社・品川典久社長は、「用地取得したのは昨年の9月。当初は更地にしてすべて分譲戸建てにしようと考えたが、歴史的建造物の蔵を壊すのはあまりにも無神経。地域の方々と協議を重ね、蔵や古材、灯籠なども残してプロジェクトに賛同していただける人に分譲することに決めた。コーポラティブでの分譲は初めてだが、当社の理念である〝より豊かで、楽しく、幸せ〟な住宅づくりに合致するもの」と語った。
「蔵」の推定築年数は約150年。屋根は瓦葺き、外壁は漆喰塗りの木造2階建て延べ床面積48.96㎡(14.8坪)。
「蔵のある街づくりプロジェクト」は、東武スカイツリーライン越谷駅から徒歩5分、越谷市越ヶ谷三丁目の近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率200%)に位置する敷地面積644.51㎡。販売予定価格は1億9,800万円(蔵の改修費、曳家工事費含む)。5月末までに購入希望者がない場合は建売住宅にする予定。
扉の部分(左)と「うだつ」のあった部分(縦長のやや白く見える部分)
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記者はこの日の前日(13日)、日本建築学会の公開研究会「もうひとつの居場所(サードプレイス)をどこに持つ? 」を取材した。「サードプレイス」とは、「ファーストプレイス」の自宅、「セカンドプレイス」の職場などの居場所のほかに、緩やかなコミュニティを形成する居場所のことで、同学会がその現状や可能性を探る研究を行なっている。
研究会では、「コレクティブハウスかんかんの森」の居住者で、企画・運営しているコレクティブハウスの代表取締役・坂元良江氏から話も聞いた。
コレクティブハウスとコーポラティブハウスは異なるが、居住者が良好なコミュニティを形成する意味では同じだ。連日にわたってこの取り組みを取材できたのはラッキーだった。
蔵そのものは、田舎の実家にも残っているし、古い街にはまだまだたくさんあるはずだ。しかし、江戸時代に建てられたものとなるとそうないはずだ。曳家工事を担当している創業100年近くの野口組の4代目社長から説明を聞き、当時の建築技術の高さや、火災に備える工夫、豪商の暮らしぶりを学ぶことができた。
例えば「うだつ(梲)」。われわれは「うだつがあがらない」という諺しか知らないが、「うだつ」とは防火壁のことで、この蔵には高さ5m、幅2mの巨大な「うだつ」があったという。蔵の重さにも驚愕した。野口社長によると、構造はRC造に匹敵するという。土と石(御影石、大谷石など)と木材(スギ、ケヤキがほとんどだそうだ)でRC造と同じ強度の建築物を江戸の職人・大工が造ったというのが嬉しいではないか。土台と柱の間には柱がずれないように、イチョウ形のなまりが使用されていたのにも驚いた。補強材には金具が使われていた。壁の厚さは腰壁部分で45cmもあるという。
いったい、どうしてこのような頑丈な蔵を建てる必要があったのか。この蔵は、野口社長によると「ボンコ」(意味不明)と呼ばれ、母屋と繋がっていたことや、「宝蔵」として使用されていたことなどから推測すると、きっと売り上げ台帳、金銭などの貸借契約書、衣服などが収納されていたのではないか。
このほか「米蔵」が2棟、「味噌蔵」が1棟あったというから、かなりの豪商だったのだろう。火災のときは、壁に味噌を塗ったとも言われる。火災に遭っても守るべきものをしっかり守った江戸時代の建築技術と知恵がここにある。
このプロジェクトにどのような人が参加するのか、蔵はどのように利用するのかを考えるとワクワクする。ポラスはクリーンヒットを放った。このプロジェクトがどのようになっていくのかを見届けたい。
敷地内にあった石など(左)と蔵に用いられていた金具
「この鉛が使われていたんです」と説明する野口社長(左)と記者団の質問に答える品川社長(右端)
蔵の中
三井不動産レジ 都市型戸建て「ファインコート」に「エネファーム」標準採用

商品外観
三井不動産レジデンシャルは3月12日、同社が供給する都市型戸建て「ファインコート」の全戸に東京ガスが販売する家庭用燃料電池「エネファーム」を標準採用すると発表した。
現在、標準化を決定しているのは「ファインコート砧」(9戸)と「(仮称)国分寺市日吉町四丁目計画」(27戸)を含めた29 物件605 戸。同社はこれまで「ファインコート大塚」や大規模スマートタウン「ファインコートFujisawa SST」など8 物件131戸に「エネファーム」を採用した実績がある。
標準化によって首都圏で年間約700~800 戸を供給することになり、家庭のCO2 排出量を年間でブナを主体とする天然林約198ha~226ha 分(東京ドーム約42~48個分)に相当する約910~約1040 トンを削減できるとしている。
「エネファーム」は都市ガスから取り出した水素を空気中の酸素と化学反応させて発電し、発電した電気は家庭内で利用。その際に出る熱も給湯に利用します。電気をつくる場所と使う場所が同じであるため送電ロスがなく、また発電時に出る熱を無駄なく活用できる環境にやさしいシステム。
野村不動産 成城・祖師谷で都市型戸建て27戸

「プラウドシーズン祖師谷 空の街」完成予想図
野村不動産が4月に分譲する都市型戸建て「プラウドシーズン祖師谷空の街・緑の街」を見学した。最寄駅の祖師ヶ谷大蔵駅や成城学園前駅にはややあるが、人気エリアだけに人気を集めそうだ。
物件は、小田急線祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩13分、又は成城学園前駅から徒歩16分、世田谷区祖師谷4丁目に位置する17戸の「空の街」と10戸の「緑の街」からなる全27区画。先行する「緑の街」の土地面積は96.34~109.73㎡、建物面積は96.19~104.71㎡、価格は未定だが7,000万円台~9,000万円台の予定。構造は木造(2×4) 2階建て。設計・施工は西武建設。入居予定は2014年6月下旬・9月中旬。
舗道はインターロッキングとし、石貼りのコーナーウォールやアクセントウォール、ジャワ鉄平の石積み、チムニー(煙突)風デザイン装飾、水平ラインを強調したモールディングなどを施し重厚感を演出。エントランスなどにはロートアイアンを採用。住戸の設備・仕様も全体的に高い。
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都市型戸建ての分野で三井不動産レジデンシャルを急追している同社だが、現地担当者からは近く「井の頭公園」に隣接した「プラウドシーズン井の頭公園」(20戸)を分譲すると聞いた。地図で確認したら、「ジブリ美術館」にも近接しており、玉川上水にも一部接している。価格は1億円を突破しそうだ。

