RBA OFFICIAL

 野村不動産アーバンネット10月14日、不動産情報サイト「ノムコム」にホームステージング物件特集サイトを設置するとともに、対象物件を拡大し、サービスを恒久化したと発表した。

 ホームステージングとは、売却物件の室内にインテリアコーディネートを施してモデルルームのように演出することで、中古住宅を早期に売却できるようにする手法の一つ。アメリカではかなり普及しているといわれる。

 同社は2014年11月、20階以上のタワーマンションで専有面積60㎡以上を対象に導入、780を超える物件にホームステージングを行ってきた。ホームステージング実施物件は、未実施の物件に比べて、売買契約の成約率が約1.5倍、販売活動開始から売買契約までの期間が約2割短縮された。

 成果があったためにホームステージングサービスを恒久化し、対象物件を拡大することにしたもので、首都圏・関西圏の営業エリアの2000年(平成12年)1月以降竣工のマンション・戸建て(マンションは50㎡以上、戸建ては80㎡以上)を対象に、「野村の仲介+(PLUS)店舗」と専属専任・専任媒介契約を締結した個人・法人(宅建業者を除く)の顧客などを条件としてサービスを実施する。家具などの設置期間は最長3カ月。

日本ホームステージング協会、今秋に世界規模のイベント開催(2016/2/25)

 

 

カテゴリ: 2016年度

image002.jpg
「祝・飛龍不二法門」

 積水ハウスは10月13日、梅田スカイビル内に新しい芸術文化発信拠点となる「絹谷幸二 天空美術館」を2016年12月23日(金・祝)に開館すると発表した。

 梅田スカイビルは1993年3月に竣工した40階建て二棟連結の斬新なデザインのオフィスと商業施設からなる複合施設。2008年、英国TIMES社の「世界の建築物20選」に選ばれている。最上部の「空中庭園」には2015年度は過去最高の121万人(うち海外より72万人)が来場した。

 絹谷幸二氏はわが国のアフレスコ画の第一人者で、日本芸術院会員、東京芸術大学名誉教授、日本芸術家連盟理事。2001年、「蒼穹夢譚」で日本芸術院賞受賞。

 「絹谷幸二 天空美術館」は、大阪湾に臨む街を見渡せる眺望の開けた「梅田スカイビル タワーウエスト27階」に開館。象徴的なプロローグ展示と、3D映像による絵画の世界を空間として体験できる「シンボルゾーン」、絹谷幸二氏の絵画のイメージに合せた青や赤の「展示ゾーン」、制作過程の絵画も見ることができる「アトリエ」、子どもの絵画教室などを開催する「ワークショップスペース」などで構成される。

エントランスイメージ.jpg
エントランス イメージ図

◇       ◆     ◇

 絹谷氏は記者がもっとも好きな画家のひとり。絹谷氏が有名になる前に絵の購入を考えたことがある。結局買わなかった(買えない値段ではなかった)のだが、NHKの日曜美術館は必ず観ていた。有名になってから絹谷氏がデザインしたネクタイを買い、擦り切れるまで身に着けていた。

 渋谷・セルリアンタワー、松戸競輪場、みなとみらい線横浜駅、京都ブライトンホテルなどで作品を見ることができる。

カテゴリ: 2016年度

 IMG_8818.jpg
「千葉市における『近居』に関する記者説明会」(幕張テクノガーデンで)

 親子「近居」支援に都市再生機構(UR都市機構)と千葉市が連携-UR都市機構と千葉市は10月12日、千葉市における「近居」に関する記者説明会を開き、UR都市機構が賃貸住宅「近居割ワイド」拡充策を、千葉市が「三世代同居等支援事業」をそれぞれ説明、連携して推進していくと発表した。

 UR都市機構は平成25年、同一のUR賃貸住宅で近居、あるいは半径2㎞以内のUR賃貸住宅間で近居する場合、新しくUR賃貸住宅に入居する世帯の家賃を5年間5%ないし20%減額(20%減額は世帯所得合計が月25.9万円以下)し、2世帯が同時にUR賃貸住宅に入居した場合、両世帯を減額する「近居割」を開始。現在、全国約1,100団地で利用が可能になっている。

 また、平成27年9月からは、UR賃貸住宅以外の住宅と、UR賃貸住宅とで近居を始める場合、新しくUR賃貸住宅に入居する世帯の家賃を5年間5%ないし20%減額する「近居割ワイド」を導入。全国454団地を含む95エリアで可能にした。

 千葉市内では今年9月、千葉市との連携によって市内5区の大半の団地(24団地)に「近居割ワイド」を拡充した。

 この結果、「近居割」は開始初年度の平成25年度は平均月6件の利用だったのが26年度は平均月8件に増加。「近居割ワイド」は開始初年度の平成27年度は平均月3件だったのが、今年度は平均月11件に増加。4~7月の4カ月間の契約件数は64件で、前年同期比1.7倍に増加した。

 一方、「千葉市三世代同居等支援事業」は平成24年に開始した事業で、高齢者の孤立防止と家族の絆の再生を目的に、「親と子と孫」が市内に同居または近居(直線で1㎞)に居住する場合、税金を滞納していないことや公的住宅扶助を受けていないことなど一定の条件を満たせば、住宅の新築、改築、購入、賃借に要する費用を3年間にわたって助成するもの。

 最初の1年目は要した費用のうち最高50万円の助成をし、2年目、3年目は15万円を限度に持家の場合は固定資産税・都市計画税相当額を、借家の場合は年間家賃相当額を助成する。持家の場合、市内業者と契約して施工を行った場合は、助成限度額を100万円に増額する。

 平成24年度の実績は55件で、25年度が57件、26年度が69件、27年度が63件。27年度の内訳は新築が15件、購入が9件、改築が12件、増築が2件、賃貸が8件、転居が17件。

◇       ◆     ◇

 UR都市機構の取材は10数年ぶりだ。九段に本社機能があったころはしょっちゅう取材し、広報担当者などとの懇親会(飲み会)にも必ず顔を出した。当時、学生にもっとも人気がある就職先の一つだった。「民業圧迫」を理由に分譲事業から撤退することが決まった平成9年前後、記者は「撤退反対」の論陣を張った。その後の行政改革の中で市街地整備や賃貸の管理中心の独立行政法人となった。2兆円を超える事業規模と優秀な人材を抱えていたUR都市機構を乱暴な手法-ありていに言えば、もっとも大変な開墾・種まき・水やり・施肥をやらせ、もっともおいしい果実を引きはがす-しかも官僚体質だけは温存させながら〝解体〟するのでなく、民営化していたら日本一のデベロッパーになっていたはずだ。

 そんなことはともかく、「近居」を千葉市と連携して推進していくのは結構なことだ。〝千葉市に住もう〟というキャンペーンを張りたいくらいだ。

 しかし、いくらURと千葉市が頑張っても飛躍的に伸びる事業とは思えない。UR都市機構が示した「近居割ワイド」が対象となる約3万戸の団地は「幕張ベイタウン」など一部を除いて管理開始が昭和40年代や50年代の郊外賃貸団地ばかりだ。耐震診断は行っているようだが、間取りや設備機器の陳腐化が進み、それなりに家賃は安いが、民間との競争力に欠ける。

 一例をあげる。昭和41年に管理開始した西千葉駅からバス12分の全2,094戸の「千草台」の家賃は29,600円~51,600円で、専用面積は27~52㎡だ。1坪当たり賃料は約3,300円~3,600円だ。賃貸住宅の相場はよく知らないが、東京の民間賃貸の3分の1くらいではないか。

 これほど安ければ立地、間取り・設備機器が劣っていようと入居する人がいるのではないかと思い、募集状況を検索してみた。4.5畳二間と6畳一間の3K(45~48㎡)で46件がヒットした。家賃は3万円台だ。驚いたというより当然だと思うが、この46件の「空き家」のうち2階が1戸で、3階が14個、そのほかは全て4階、5階だ。UR都市機構が管理開始した昭和40年代、50年代の賃貸住宅の多くは5階建てまででエレベータは設置されていない。

 この「千草台」のようにエレベータなしの団地では4、5階の住宅に大量の「空き家」が発生しているのはよういに想像がつく。市内3万戸のうち2万戸くらいがエレベータのない3~5階に該当するのではないかと思う。

 それでは、エレベータを設置してバリアフリー化を図り、間取りも一新すればいいではないかという声もあるが、UR都市機構は慈善団体ではない。独立行政法人として「自立」が求められている。大幅な改修に伴うリスクは取れない。

 何の解決策も見いだせない現状を考えると暗澹たる気持ちになるのだが、UR賃貸には「U35割」制度もある。契約者が35歳以下の学生、または35歳以下の親族と同居する場合、3年間の定期借家契約により割引料金で入居できるというものだ。これらを利用すれば、住居費を安く抑えられるのではないか。

◇       ◆     ◇

 千葉市の「三世代同居」を支援する制度もいい。新築や分譲に対する支援策は多くの自治体が実施しているが、賃貸に対しても助成するのは大歓迎だ。

 しかし、これもまた問題がないわけではない。助成資格要件に、すでに同居または近隣(直線で1㎞)に居住している場合は対象外とある。これまで苦労して親、または子、孫の世話をしてきた人が対象外というのは明らかに不公平だ。

 また、市内業者による施工・分譲については100万円に増額するというのは分かりやすいようで分かりづらい。ユーザーの立場からすれば、施工・分譲業者がどこであろうと関係ない。地場の業者を支援するのはほかの方法だってあるはずだ。

◇       ◆     ◇

 UR都市機構と千葉市の担当者の話を聞きながら、〝千葉市に住もう〟という記事を書こうと考えたのだが、関係者は千葉市に移り住みたくなるような街づくり・政策を進めるのが先決ではないかとも思う。

 卑近な例だが、人口が100万人近い政令都市の千葉市は、他の市と比較してマンションの相場は圧倒的な差をつけられている。東京23区はともかく、横浜市では横浜駅の中心市街地なら坪400万円を超える。川崎市も川崎駅周辺の1等地なら坪400万円近くになるはずだし、埼玉県さいたま市の浦和駅、大宮駅は坪300万円をはるかに突破する。

 千葉駅はどうか。近々分譲されるマンションがあるが、坪250万円くらいではないか。なぜこんなに差があるのか。一言でいえばそれだけ民力が低いからだ。市の財政事情も悪く、市民一人当たりの所得も同じ千葉県の船橋市や柏市などより上回るが、浦安市、市川市、習志野市、流山市などに負ける。

 その理由として管理開始が昭和40年代、50年代のUR都市機構の賃貸が多いのもその一因だと記者は推測するのだが、どうだろう。

◇       ◆     ◇

 この日、UR都市機構が配布した報道用基礎資料「UR賃貸住宅が提唱する『近居』というライフスタイル~近居割を軸としたUR賃貸住宅の取り組み~」は非常によくできている。17ページにわたるもので、民間の大和ハウス工業、三井不動産レジデンシャル、野村不動産アーバンネット、住友商事・住商建物の取り組みも紹介されている。

 その割に出席した記者は10数人しかいなかった。会場が遠いからか、呼び掛けたURや千葉市に問題があるのか、「近居」に反応する記者がいないためなのか…。

カテゴリ: 2016年度

 先に紹介したように、千代田区の神田警察通りのイチョウ並木を伐採する問題で、千代田区議会は10月3日、企画総務委員会を開き、伐採中止を求める陳情書について審査した。

 委員会の各委員は「(自転車通行環境整備工事「神田警察通り」請負契約について)明確な説明がなかった」「執行機関として議会に説明しなかったことを反省すべき」「イチョウが伐採されるという認識がなかった。些末なことなのか」「誰が、いつ、どこで意思決定したのか、きちんと時系列的に説明すべき」「平成25年の(神田警察通り沿道賑わいガイドラインには(イチョウなど)街路樹の保全・育成が記載されているではないか」「(神田警察通り沿道整備推進)協議会も議会も区民も置き去りにされた」などと区側に迫った。

 これに対し、区側は「全般の説明はしたが、(イチョウ伐採などについての具体的な)説明不足だった」(まちづくり課長)と謝罪したが、事案を担当する道路公園課長の説明が分かりづらいことから「語尾をはっきり言え」「イエスかノーで応えてください」と言葉を荒げる場面もあった。

 区の都市計画マスタープランや緑の基本計画に逆行するのではないかという委員の質問に対しては、まちづくり担当部長・坂田融朗氏が「緑の基本計画の考え方は今後も変わらない。ただ、道幅が狭い地域では歩行空間を確保しながら更新せざるを得ない街路樹もある。緑を維持創出し、次の生命を育てていく」と答えた。樹木医の診断の結果、「枯損木」の恐れのあるイチョウは5本であることが区側から報告された。

 午後1時15分から始まった委員会は再三休憩を繰り返しながら、結局、結論が出ず4時過ぎに散会。17日に再び論議されることになった。この問題はテレビでも報じられるなど、「豊洲問題」の千代田区版の様相を呈してきた。

◇       ◆     ◇

 最初にも書いたが、区側の説明が不十分ではあるかもしれないが、区の決定に瑕疵はないように思う。議会は街路樹を伐採することを「知らなかった」というが、知らなかったでは済まされない。日常不断に行政をチェックするのが議員の務めではないのか。この問題について議会でもほとんど質問がされていない。

 昨年12月25日に開かれた企画総務委員会で道路公園課長が説明した「今回、整備を予定しております第I期、共立学園の前付近でございます。そちらの歩道の部分というところでは全体を合わせてあわせて3.5mになりますが、その中に植樹ですとか街路灯等が、道路附属物も混在し、また自転車と歩行者の区分も不明確になっておると。その中で歩道側が1.2mほどであるというような表記でございまして、こちら、きちっと整理をすることで、かつまた4.5mに拡幅することで、歩行者、自転車ともに走行しやすい安全な空間を創出したいと考えております」を了解したのではないか。

 道路公園課長が「植樹ですとか街路灯等が、道路附属物も混在」といみじくも言ったように〝街路樹は道路の付属物〟という認識しかないということだし、議員の皆さんも〝些末〟なこととしか考えてこなかったのではないか。

 これまで区の街路樹について議会はどのような論議をしてきたのか検索してみたら、次のような発言がヒットした。

 「国立市の学園通りの見事な緑の景観が一事業者によって壊されてしまったのは、まだ記憶に新しいところです。…道路の緑地帯には211本の桜と117本のイチョウが、どれも大木に生長し、沿道にはおしゃれなブティックや喫茶店が並ぶという、市民自慢の通りでした。そのような美しい緑の景観が、なぜそうなってしまったのか。また、今後このようなことが、多くの貴重な景観を持つ千代田区で起きることがないよう、水と緑の景観を守り、形成するための具体的な仕組みがぜひとも必要です」(2004年6月10日第2回定例会)

「神田警察通りの街路樹は人生の一部」 桂由美氏らが伐採中止求める陳情書(2016/10/3)

 

 

 

 

カテゴリ: 2016年度

1.jpg

 技術集団のセブンドリーマーズは10月4日、毎日の衣類を「運ぶ」「畳む」「収納する」手間から人々を解放する、世界初全自動衣類折りたたみ機「/ laundroid 1(ランドロイドワン)」が製品化の最終ステージに入り、来年3月に予約販売を開始すると発表した。

 「ランドロイド」は、2005年からセブンドリーマーズが独自で開発してきた衣類折りたたみ技術に加えて、今年からセブンドリーマーズ(出資比率80%)、パナソニック(同10%)、大和ハウス工業(同10%)の三社で合弁会社セブン・ドリーマーズ・ランドロイドを設立し、開発を進めてきた。

 「画像解析」「人工知能AI」「ロボティクス」の3つの技術の融合で成り立っている。現段階で識別できるのはタオル、パンツ、Tシャツ、子供服だが、製品はどんどん進化させていくとしている。

 販売価格は未定だが、先着100名限定の様々な特典がついているプロジェクトメンバー(会員権)向けのプロトタイプは約250万円。

2.jpg
イメージ before

3.jpg
イメージ after

大和ハウスなど3社 全自動洗濯物折り畳み機「ランドロイド」共同開発(2016/10/4)

カテゴリ: 2016年度

 【ビフォー】居室.jpg 

MJH_160902-036.jpg
「シェアハウス」before(上)とafter

 三菱地所ホームが10月4日、リフォーム事業を強化するため最上級グレードのメニュー「Re Gran(リグラン)」とマンション向けの定額制メニュー「Re Dia(リディア)」、小岩井農場産の樹齢100年のヒノキ材を土台に採用した注文住宅を20棟限定で発売すると発表した。

 「Re Gran(リグラン)」は、注文住宅やオーダーメイドリフォームで培われた提案力や設計力、デザインなどを提案するもので、本物志向のエグゼクティブのニーズに応えるもので、最高級・最高品質の仕様と設備機器を用意した。

 「Re Dia(リディア)」は、水回り部分と表装部分が対象で、三菱地所レジデンスが開発した「EYE’S PLUS(アイズプラス)」をベースにインテリアコーディネーターと相談しながらプランを作り上げていく商品。専有面積70㎡で498万円(税別)という「専有面積に応じた定額制」を導入することで、価格・商品の優位性をアピールしていく。

 小岩井農場産「樹齢100年材」使用の注文住宅は限定20棟。2016年12月26日までに契約、2017年5月以降に着工、同年12月25日までに引き渡しが可能な住宅が対象。価格は45坪相当で約25万円の増額となる。

 小岩井農場は1891年(明治24年)に三菱地所2代目社長の岩崎彌之助らが出資して設立された岩手県雫石町にある農場(本社は東京)で、農場総面積3,000haの3分の2に当たる2,000haが山林。1899年(同32年)から植林を本格的に開始し、木を植えてから伐採するまでの期間を100年と定め、様々な木材需要に応えている。

 ヒノキの植林は北限とされており、大径木にはならず年輪の間隔が狭いのが特徴で、土台などには最適な希少材とされている。

ヒノキ林.jpg
小岩井農場のヒノキ

hinoki1.jpg
ヒノキの土台

◇       ◆     ◇

 記者発表会の会場となったのは大手町の大手門タワー・JX ビル1階にある「3×3 Lab Future サロン」だ。この施設も立派なのだが、会見の中身がまた盛りだくさんで、築60年の戸建て(下宿)をインテリアリフォームして「シェアハウス」に再生した事例や、2016年グッドデザイン賞を受賞した「ORDER GRAN(オーダーグラン)」も紹介された。一つひとつ紹介するとこの倍くらいのスペースが必要なくらいだ。

 これは前回、駒沢公園ハウジングギャラリー・ステージ2の記者見学会でも書いたのであまり触れないが、これほどの提案力、デザイン力がありながらどうして同社はハスウメーカー下位に低迷しているのか。売上高は三菱地所グループ全体の2.7%だし、三井ホームの10分の1くらいしかない。縁が浅からぬスウェーデンハウスにも、大手デベロッパー系の東急ホームズにも負ける(売上高がすべてでないのはよく承知しているが)。〝三菱地所〟のブランド力をもってすれば少なくともこの倍くらいあっていい。

 なぜこんなことを毎度書くのか。三菱地所の図体(売上高)が大きいから小回りが利かないということではない。むしろその逆だ。

 同社のブランドメッセージには「三菱地所ホームの家づくりのこだわり」には「すべてはお客さまの想いをカタチにするために。私たちに妥協はありません」とある。同社営業マンは「ミリ単位」でお客さんの要望を聞くという。そういう会社が伸びないのが不思議だからだ。

hinoki2.jpg
小岩井農場産ヒノキ

三菱地所ホーム富裕層向け注文・3階建て・戸建てリフォーム同時発売(2016/4/14)

 

 

 

カテゴリ: 2016年度

 議会で議決されたにも関わらず、住民や来街者の反対により工事が中断になったままの街路樹伐採問題について千代田区議会は10月3日、企画総務委員会を開き街路樹の伐採中止・保存を求める3つの陳情について一括で審査した。議会側は住民らが反対運動を起こすまで神田警察通りのイチョウの大木32本などが伐採されることを認識しておらず、行政側は「説明不足」を認めたものの「了解が得られた」を繰り返した。審査は3時間以上に及んだが、結局、「誰が、いつ、どこで」伐採を決めたかの事実関係は明らかにされなかった。17日に再び論議される。

◇       ◆     ◇

 「誰が、いつ、どこで」の文言をここでも聞くとは思いもよらなかったが、陳情書の一つに共立女子学園出身のブライダルファッションデザイナー・桂由美氏を代表とする共立女子中学高等学校 卒業生有志の「神田警察通りの街路樹の保存保護を求める陳情書」が含まれており、問題になっている共立女子学園キャンパスに隣接する「街路樹は…人生の一部です」と述べられているのには心底驚いた。桂氏らは次のように述べている。

◇       ◆     ◇

 「本陳情は、歴史ある街路樹をこれ以上一切伐採せず、街路樹を伝統的景観の一部として愛護し、未来まで健康に育成することを求めるものです」

 「千代田区一ツ橋は近代日本の高等教育の揺籃の地です…日本学校史上特筆すべき場所です」

 「わたしたち陳情者は、共立女子学園で中学高校大学時代を街路樹とともに過ごしました」

 「ここで学ぶ者は樹齢の長い大木を見るたび、この地が如何に長く歴史的教育の場であったかを感じ、誇りを覚えます」

 「街路樹は近代史の一部であり、学校の一部であり、学生生活の一部であり、人生の一部です。千代田区で得た学風と分かちがたく結びつき記憶しています。したがって街路樹は全体として学校史を具現化する風景を形成しており、これ以上1本たりとも傷つけるべきではありません」

◇       ◆     ◇

 行政担当者や区議が、桂氏ら陳情者が街路樹に対して抱いている感情を少しでも理解しようという創造力を持ち合わせていれば、このような事態には絶対にならないはずだ。

 いま「豊洲問題」が大きな関心事になっているが、誤解を恐れずに言えば、豊洲問題は単なる技術の問題だろうと思う。食の安心・安全の根本的な問題にまでは波及しないのではないかと考えている。そこまで関係者は堕落していないと信じたい。

 しかし、今回の街路樹の問題は単なる技術的な問題で済まされない。桂氏らが「人生の一部」といみじくも言ったように、人々の心のありようを問う問題だと思う。

 豊洲は問題があれば修復は可能だ。しかし、樹齢80年のイチョウを伐採してしまえば、桂氏らは心のよりどころを何に求めることができるのか。

 今回の問題は「イチョウは年を取りすぎてヒトとクルマに悪さをする恐れがあるので安楽死(担当者は「更新」「整理」という文言を使ったが)させます」ということではないのか。「角を矯めて牛を殺す」といえば言い過ぎか。

※この日の委員会の模様については後日改めて記事にします。

またまた「街路樹が泣いている」 千代田区、街路樹伐採で賛否両論(2016/9/8)

 

 

 

カテゴリ: 2016年度

P1「福徳の森」全体の様子.jpg
全体像

IMG_8604.jpg
左から菰田社長、蒼井さん、岩沙会長

 三井不動産が開発を進めてきた日本橋の「福徳神社」や「コレド室町」に隣接する情報発信・コミュニティの核となる「福徳の森」が9 月28 日(水)完成した。

 当日は同社の菰田正信社長、岩沙弘道会長をはじめ矢田美英・中央区長などが参加した開設セレモニーが行われ、同社のイメージキャラクターを務める女優の蒼井優さんがミニトークを交え「当代 熈代勝覧」「未来 熈代勝覧」などを披露した。

 セレモニーで挨拶した菰田社長は、「日本橋は江戸時代、日本最大の賑わいを誇る街で、当地は三井グループの原点であり、唯一無二の地でもある。わたしどもは『残しながら、蘇らせながら、創っていく』をテーマに『日本橋再生計画』を進めているが、1,000㎡超の『福徳の森』が新たなコミュニティの核となることを確信している。ここから日本再生にもつなげたい」などと語った。

 「福徳の森」は、「福徳神社」や「コレド室町」などに隣接する1,000 ㎡超の広場空間として開発されたもので、地域コミュニティを新たに創出していく拠点となる。設計は日本設計、施工は清水建設。地元住民や団体、企業などにひらかれたイベントスペースとして運営されることになっている。

 10 月9 日(日)までの期間、「福徳の森」の誕生を記念し、日本橋老舗や地元企業など地域コミュニティの人々が受け継ぐ“技”や“伝統”を披露する秋祭り「日本橋 熈代祭(きだいまつり)」が開催される。

P1「福徳の森」を福徳神社と一体的に暖かく美しい光で包むライトアップ.jpg
夜景

P2デザイン要素(枯れ流れ・飛び石).jpg P2福徳の森を象徴するみどり.jpg

P3照明計画4.jpg
照明計画

◇       ◆     ◇

 黄緑、浅黄色、萌黄色とでもいうのか、日本伝統の色の和服姿で蒼井さんは登場した。〝どこかで聞いたことがある〟と思ったが、蒼井さんが三井不動産のイメージキャラクターであることをすっかり忘れていた。三井不動産といえば、森繁久彌さんや松本幸四郎さん、吉永小百合さん(三井ホーム)や宮沢りえさん(三井不動産リアルティ)くらいしか思い浮かばない。数十年前から完全に思考停止しているようだ。

 蒼井さんは、「(帯に)蝶や花が咲いていて、日本橋にぴったりかなと思って」と和服を選んだ理由を語り、「公園でぼっとするのが好き。こんな公園が近所にあったら通っちゃう。ワクワクしちゃう」「日本橋大好き。江戸の文化、思いが絶えることなく引き継がれている街で、この森ができて、憩いの場が生まれたのはうれしい。みなさん、遊びに来てください」と呼び掛けた。

 このあと、蒼井さんを中心に菰田社長と岩沙会長のフォトセッションも行われ、さながらオールキャストの〝日本橋決起集会〟の様相を呈した-「地域の方々が開設を待望していた、素晴らしい森が完成した」と矢田区長も上機嫌だった。

IMG_8609.jpg
蒼井さん

カテゴリ: 2016年度

 野村不動産アーバンネットは10月2日(日)、住宅流通店舗「大泉学園センター」を開設する。

 西武池袋線「大泉学園」駅北口から徒歩3分、駅前通りに面した新築ビルの1階2階部分で、同社は大泉学園駅周辺エリアを重点エリアとして位置付けており、新規出店によりさらに地域に密着した営業を強化し、取引拡大を図っていく。

 今回の店舗開設により「野村の仲介+」の部店数は首都圏66部店・関西圏6部店の計72部店となる。

カテゴリ: 2016年度

image002.png

 東京都港区の特別区民税課税標準額1,000万円超の層が最多更新-東京都港区がまとめた平成28年度の特別区民税課税標準額段階別納税義務者数等のデータによると、総所得から様々な控除額を除いた課税標準額1,000万円以上の層は19,783人で、全納税者に占める割合は14.7%となった。前年度と比べると人数は780人、構成比は0.5ポイントそれぞれ増加した。

 課税標準額1,000万円超の層の総所得金額は9,332億円で前年度より15.0%増加、所得割額は452億円で前年度より9.2%、構成比で1.2ポイントそれぞれ増加した。

 課税標準額1,000万円の納税義務者数は過去最多だった前年度の19,003人をさらに上回り、この10年間で45.2%も増加している。総所得金額もこの10年間で最多だった平成26年度の1兆776億円にあと1,444億円に迫った。

カテゴリ: 2016年度
 

 

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン