三井不レジ「パークホームズ横濱山下公園」 即完へ
三井不動産レジデンシャル「パークホームズ横濱山下公園」
立地絶好、即日完売へ
「パークホームズ横濱山下公園」完成予想図
三井不動産レジデンシャルが5月25日から登録申し込みを受け付ける「パークホームズ横濱山下公園」のモデルルームを見学した。ジャーナルスタンダードファニチャーが家具をコーディネートしたマンションで、全79戸のうち「登録要望」が入っていないのは数戸のみ。登録即日完売の可能性が大きい。
物件は、横浜高速鉄道みなとみらい線日本大通り駅から徒歩2分、またはJR根岸線関内駅から徒歩10分、横浜市中区山下町に位置する14階建て全79戸。専有面積は40.00~82.10㎡、予定価格は2,700万円台~7,400万円台(予定最多価格帯2,800万円台・2,900万円台)、坪単価は250万円。竣工予定は平成26年1月下旬。施工は三井住友建設。
現地は、神奈川県庁、横浜市庁舎、山下公園、ホテルニューグランド、横浜中華街などが全て徒歩10分圏内の商業地。「山下町」の一等地だ。物件は日本大通りから一歩入ったところで、東南の角地に立地。周囲にはホテル、マンションなどが建ち並んでいるが、建物は道路からセットバックされて建てられており、かなり開放感もある。
プランは80㎡台の4戸を除き、ほとんどが単身者・DINKS向け。モデルルームはジャーナルスタンダードファニチャーが家具をコーディネートしており、ヴィンテージもののトランクや家具などがセットされている。
4月13日からモデルルームをオープンしており、これまで約330件の来場があり、数戸を除く住戸に登録要望が入っている。即日完売する可能性が大きい。
モデルルーム
◇ ◆ ◇
記者は、横浜の一等地は横浜駅周辺でもなくみなとみらいでもなく山下町だと思っている。山下町は瀟洒なビルもたくさんあるが、歴史的建造物もたくさん残っている文化の香りがする街で、単身者やDINKSが住むにはいいところだ。同社は「山下町」で分譲するのはこの3~4年の間で今回が3物件目。立地は今回がもっともいい。坪単価もリーズナブルだ。
ジャーナルスタンダードファニチャーは30歳代によく知られているブランドのようだ。記者は全く知らなかったが、アンティーク家具を飾りたくなる気持ちは分からないでもない。幅広い世代の支持を得るのではないか。
モデルルーム
現地
三井不レジ 目の前が公園「目白」 予約ほぼ満席
三井不動産レジデンシャル「パークホームズ目白ザ・フォレスト」
来場予約 土・日曜は6月上旬までほぼ満席
「パークホームズ目白ザ・フォレスト」完成予想図
三井不動産レジデンシャルが6月中旬に販売開始する「パークホームズ目白ザ・フォレスト」を見学した。4月27日に予約制でモデルルームをオープンしたが、6月上旬まで土・日曜は約50席が全て満席で、平日でも20~30組が訪れているとか。人気は必至だ。
物件は、JR山手線目白駅から徒歩9分、又は山手線池袋駅から徒歩9分、豊島区西池袋2丁目の第1種中高層住居専用地域に位置する5階建て全71戸。専有面積は38.49~89.11㎡、価格は未定だが坪単価は304~305万円程度になる模様。竣工予定は平成26年3月下旬。施工は三井住友建設。
物件の特徴は、目白駅からほぼ一直線の閑静な住宅街を通れることと池袋駅も徒歩圏であることだが、それよりも道路を隔てて敷地南東側全面に江戸時代に狩場の休憩所になっていたと言われる「上り屋敷公園」があることが最大の特徴だ。公園内には見事なムクノキのほかケヤキ、サクラなどの大木も植わっている。38㎡のタイプを除く70戸の住戸がこの公園に面しており、将来にわたって南側の環境が担保される。また、現地は立教大学などとともに第一種文教地区にも指定されている。
価格も割安感がある。記者は現地をみて〝これなら坪単価は320~330万円〟とはじいたが、冒頭に書いたように304~305万円に収まりりそうだ。単価が低く抑えられるのは、敷地北側の住棟以外の部分に都市計画道路が計画されていることもあるようだ。
建物は白を基調とした外観で、梁内蔵耐震壁を戸境壁に採用することで居室内の梁型を少なくした三井住友建設のオリジナルスキット構法が採用されている。
モデルルームの来場が多いことから、現地の販売責任者は「一挙販売もありうる」と話していた。
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現地(右がマンション敷地) | 公園のムクノキ |
日本綜合地所「鶴見東寺尾」 管理コスト抑え健闘
日本綜合地所「ヴェレーナ横浜東寺尾」 管理コスト抑え健闘
「ヴェレーナ横浜東寺尾」完成予想図
日本綜合地所の「ヴェレーナ横浜東寺尾」がバス便のハンディを抱えながら、ランニングコストを抑制した企画が奏功し激戦の駅圏で順調なスタートを切った。
物件は、 JR 京浜東北線鶴見駅からバス約11分徒歩1分、または京浜急行本線生麦駅から徒歩13分、横浜市鶴見区東寺尾5丁目に位置する7階建て全80戸の規模。専有面積は68.26~75.40㎡、現在先着順分譲中の住戸(13戸)の価格は3,179万~3,499万円(最多価格帯3,200万円台)、坪単価は163万円。竣工予定は平成26年2月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。4月末から販売を開始し、これまで10戸に申し込みが入った。
◇ ◆ ◇
見学の目的は、昨年10月に会社更生手続きが終結し、再スタートを切った同社のマンションがどのようなものなのかを確認するためだ。会社更生手続き終結後では今回が3物件目だった。
鶴見駅圏はマンションの激戦地で、同社のマンションなど20物件ぐらいが供給されている。その多くは同社と同じような中小規模物件で、どのように他社と差別化を図っているかが最大の関心事だった。
まず、モデルルームを見て1階の6住戸に同社オリジナルの商品企画であるオープンエアリビング付き住戸があるものの、他は他のマンションと同等の仕様に思えた。しかし、これまで数多くの同社のマンションを見学してきた記者にとって、何か特筆すべきことがあるのではと思案していたとき、もらったチラシの「ランニングコストを抑えて、ゆとりある暮らしを実現」というコピーと、「管理費+修繕積立金=13,230円」の数字が目に飛び込んできた。
記者はこれまで管理費や修繕積立金の額についてはほとんど関心を払ってこなかった。坪当たり600~700円で、修繕積立金はその半分ぐらいが相場ということぐらいは頭に入っているが、どこも似たり寄ったりだと考えてきた。ところがこのマンションは70㎡で約13,000円というのは、少なくとも同じ規模のマンションとでは月額6,000円から7,000円は安いと睨んだ。
そこで同社と競合しそうな物件の管理費と修繕積立金の額を比較してみた。その通りだった。競合物件のそれは 70 ㎡弱で 18,880 円だった。月額 5,650 円の差があった。年額にしたら 67,800 円だ。
なぜ同社のマンションは管理費・修繕積立金が少ないのかを聞いた。一つは駐車場(特に機械式)を31台に抑えたこと、第二はエレベータを1基に抑えたこと、第三に共用施設を設けていないことが主な理由だという。
なるほどと納得した。断っておくが、管理費・修繕積立金の額の多寡はマンションの価値とはまた別問題だ。少なければいいというものではない。しかし、第一次取得層にとっては住宅ローンのほか、2~3万円の支出は大きいし、これに駐車場料金もかかってくる。80戸ぐらいの規模でエレベータを1基に抑えるのは許容範囲だと思うし、共用施設を設けていないのもまた理解できる。このマンションは〝贅肉〟をそぎ落とすことがコンセプトであり、それがユーザーにアピールしたということだ。
やはり、同社のマンションにはひと工夫があり、マンション激戦区である鶴見駅圏においてすでに10戸の申し込みが入るなど健闘しているのが分かる。
現地は、バス便ではあるがラッシュ時にはそれほど交通渋滞はなく、生麦駅までほぼフラットの道を歩けること、周囲にはなかなか立派なマンションが建っていることなどは地元のユーザーが一番よく知っていることだ。「東寺尾五丁目」では10年ぶりのマンション供給だという。
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同社が今年3月から分譲開始した「ヴェレーナシティ行徳」は1期1次、2次の全50戸を完売、ゴールデンウィークから1期3次を分譲開始し5月6日現在、20戸の申し込みが入っており、順調なスタートを切った。
完成予想図
最後の同潤会「上野下アパート」 地所レジが見学会
最後の同潤会「上野下アパート」 三菱地所レジデンスが現地見学会
「上野下アパート」
三菱地所レジデンスは5月8日、同社が「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」に基づき建て替える現存する最後の同潤会アパート「上野下アパート」の現地見学会を行なった。
同アパートは昭和4年に建設された4階建て2棟全71戸の鉄筋造で、関東大震災後に16カ所で建設された同潤会アパートのはしりのマンションの一つ。終戦時の東京大空襲にも奇跡的に焼け残ったが、築後84年が経過し、建物の老化や面積の狭さ、住宅設備の旧式化・劣化などが激しいことから建て替えられるもの。完成後は制震構造の14階地下1階建て全128戸(店舗4区画、集会室除く)のマンションに生まれ変わる。三菱地所レジデンスは参加組合員として72戸を分譲する。
外観は洗い出し仕上げ
1階部分の通気孔
◇ ◆ ◇
この日公開されたのは2号館の4つある階段室のほか、ファミリー向け・単身者向け住戸、共同水場、共同トイレ、屋上など。時間にして約30分だった。
同潤会アパートは外観だけなら数物件見ているが、実際の建物の中に入るのは初めてだった。ファミリー向けが約25㎡、単身者向けが約10㎡という狭さにももちろん驚いたが、当時としては最新の設備機器や技術が採用されたであろうことは容易に想像できた。
もっとも驚いたのはダストシュートが各戸に取り付けられていたことだった。キッチンの近くにある金属製のフタを開けて生ゴミなどを捨てると1階まで自動的に落ちる簡単なものだが、これなどは現在の最新のマンションと考え方は同じだ。
もう一つは、通気・採光によく配慮されていることだった。1階の床下をはじめ各居室には全て自然換気口がついていた。内階段の階段室にも通気・採光窓が設置されていた。これもいまのマンションと変わらない。このほか、4階には浴室もトイレもない単身者向けの共同水場と共同トイレが設置されており、各階段室ごとに防火扉も設置されていた。屋上には共同水場があり、洗濯場や物干し、ベンチなどが設置されていた。これなども最近のマンションでいうコミュニティ施設となんら変らない。集会室には受付の窓口があり、窓の格子デザインも美しい。1階部分には鍵つき郵便受けが設置されていた(この郵便受けは当時からあったのかどうかは聞き忘れた)。
![]() 居室 |
![]() 玄関ドア |
![]() ダストシュート |
◇ ◆ ◇
現地見学会で建て替えにいたるまでの説明を行なった上野下アパートマンション建替組合理事長・森瀬光毅氏(69)の話しも興味深く聞いた。森瀬氏は「このアパートを語るには戦前戦後の歴史を振り返る必要がある」と切り出し、昭和4年の大恐慌のときに建設され、16年の戦争勃発のときに住宅営団に移管され、20年の東京大空襲にも奇跡的に焼け残ったこと、サンフランシスコ条約が締結された昭和26年に居住者に分譲され、所有者の組織「協和会」が設立されたこと、平成21年に管理組合を設立したことなどを語った。
また、「あまり都を批判したくないが、区分所有法もないとき都は売りっぱなしで何もしてこなかったのが、建て替えを遅れさせた」と悔しさを滲ませ、「当初から住んでいる方は103歳の川口さんなど施設に入っている人を含め3人ぐらいしかいない。私の母親も3年前に亡くなった。皮肉な結果だが、建物の老朽化だけでなく高齢の入居者が減ったのも建て替えにつながった」と話した。
建て替え後については、「ここは子ども会や婦人会なども盛んに行なわれていた。みんな親や兄弟のようなもの。人情溢れる下町の精神を残していきたい。私も100歳まで頑張る」と語った。
森瀬氏
![]() 集会室の格子窓 |
![]() 集会所の受付 |
◇ ◆ ◇
記者は三菱地所レジデンスが建て替えを発表した昨年、〝これで同潤会アパートは見納めになる〟と思い、1階にあった区分所有者が経営する飲み屋で酒を飲み、いろいろなことを聞いた。アパートは風呂なしなのでみんな利用したと思われる隣にある風呂屋も利用した。酔っ払っていたので記憶は確かではないが、記者のような貧相な身体とは対照的な黒光りする肌に立派な刺青が彫られている人の裸身にしばし見とれたのもここだったはずだ。
![]() 郵便受け |
![]() 階段室 |
![]() 屋上 |
![]() 共同水場 |
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三交不 新ブランドの〝プレイズ〟「おおたかの森」好調
三交不動産 新ブランド〝プレイズ〟「おおたかの森」出足好調
「プレイズ流山おおたかの森」完成予想図
三交不動産が5月中旬に分譲開始する同社の〝アトレ〟に替わる新ブランド〝プレイズ〟を冠した「プレイズ流山おおたかの森」を見学した。第1章(期)として分譲する予定の28戸を上回る戸数に対して購入要望が入っており、上々のスタートを切った。
物件は、つくばエクスプレス・東武野田線流山おおたかの森駅から徒歩11分、千葉県流山市十太夫に位置する7階建て全74戸の規模。専有面積は69.37~84.03㎡、予定価格は2,600万円台~3,900万円台(最多価格帯3,000万円台)、坪単価141万円。竣工予定は平成26年2月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
建物は道路面から約2.2mの高さに位置しており全戸南向き。無償のカラーセレクト、キッチン高さセレクトのほかに、住宅ローンに組み込める有償の間取りメニュー、グレードアップメニューが選べる「プレイズセレクト」が利用できるのが特徴。35年返済で月々6,000円(200万円)、3,000円(100万円)、2,000円(75万円)コースなどが提案されている。
4月27日から30日までの3日間の事前案内会に分譲予定の第1章28戸を上回る30戸以上に購入要望が入っており、販売担当者は確かな手ごたえを感じ取っていた。
◇ ◆ ◇
この物件については、今年の不動産協会の新年賀詞交歓会で同社東京支店支店長・森本浩史氏から「今年初めにおおたかの森で坪単価140万円の大規模マンションを分譲する」と聞いており、その単価の安さに驚き、見学を約束していた。
おおたかの森駅圏のマンションについては開業時から5物件ぐらい取材しているが、駅近では坪180万円というのが相場で、駅から11分とはいえ坪140万円というのは圧倒的な割安感がある。30戸以上に購入要望が入ったのは当然だろう。70㎡で賃料が18万円という同駅圏の賃料相場からして70㎡で2,800万円台という価格帯はいかにも有利だ。
◇ ◆ ◇
同駅圏のマンション・戸建て市場は今後益々活況を呈す。現在、同社のマンションのほか住友不動産が3年前から3物件で合計548戸を、東日本ハウスが27戸をそれぞれ分譲中だし、タカラレーベンも近く65戸のマンションを分譲する。さらに、駅から数分のところでは三井不動産レジデンシャルが敷地面積約9,800㎡の用地を取得済みだし、タカラレーベンが駅近で33戸を分譲する。
また、大手ハウスメーカー7社による95区画の大規模戸建て・土地分譲の「クイーンズフォレスト」の分譲も始まった。
コスモスイニシア・阪急不「練馬春日町」1期27戸即完
コスモスイニシア・阪急不動産
「ジオ・イニシア練馬春日町」 1期27戸が即日完売
「ジオ・イニシア練馬春日町」完成予想図
コスモスイニシアと阪急不動産の共同事業マンション「ジオ・イニシア練馬春日町」を見学した。3月末 に分譲した1期27戸が即日完売しており、ゴールデンウィーク明けに2期8戸が分譲される。
物件は、都営大江戸線練馬春日町駅から徒歩2分、練馬区春日町5丁目に位置する7階建て全52戸の規模。専有面積は58.71~93.09㎡、2期(8戸)の価格は4,198万~6,198万円(64.08~92.09㎡)、坪単価は230万円。竣工予定は平成25年10月下旬。施工は村本建設。
最大の特徴は、駅から徒歩2分と近い割には、周囲は中高層マンション街で閑静な立地条件。豊島区役所第四出張所へは徒歩1分、「としまえん」にも徒歩10分。マンションの供給が少ないエリアで、これほどの駅近マンションは8年ぶりの供給のようだ。これも人気の要因の一つだ。
マンションは、4つのステップ、つまり①プラン②カラー③スタイル④マイオーダーをカスタマイズできる「セレクト・スタイリング」を採用しており、家族構成や好みに応じてプランやカラーが選べるようになっている。引き戸を多用し、トイレドアの把手を壁面まで後退させたりしてユニバーサルデザインにも配慮。キッチン天板は人造大理石かフィオレストーンの選択性。キッチンカウンター天板はカビを防止するため壁に接している部分に立上がりを設けている。
商品企画いい大和ハウス+コスモスイニシア「豊洲」
商品企画がいい大和ハウス+コスモスイニシア+アクタス
「オークプレイス豊洲」
「オークプレイス豊洲」完成予想図
大和ハウス工業(事業比率70%)とコスモスイニシア(同30%)の共同事業マンション「オークプレイス豊洲」を見学した。準工の立地にはやや難があるが、商品企画、モデルルーム提案は素晴らしい。
物件は、有楽町線豊洲駅から徒歩8分、江東区豊洲4丁目に位置する13階建て全168戸の規模。5月中旬に分譲予定の1期1次(33戸)の専有面積は70.18~82.19㎡、予定価格は3,700万円台~5,900万円台(最多価格帯4,400万円台)、予定坪単価は230万円弱。竣工予定は平成26年2月中旬。施工は長谷工コーポレーション・不二建設。
現地は準工地域だが、周辺は中高層マンション化が進んでいるエリアだ。ただ、敷地の南側には生コン工場があり、敷地の西側にも高層マンションが建っている。
この点を除けば、商品企画やモデルルーム提案など見所たっぷりのマンションだ。建物は東南向き住棟を中心に南西向き住棟、北東向き住棟の3棟構成。最大の特徴は、インテリアに「アクタス」を起用していることだ。アースカラーを基調としたカラーリング、アットホームなモデルルーム提案、それにコスモスイニシアの「KASUTAMA」「彩り収納」「ハピカジキッチン」などがあいまって、ターゲット層の子育てファミリーに受けそうな商品企画だ。
まず、アクタスの提案。モデルルームは玄関土間を設けアトリエ空間に仕立てている。多目的に利用できるものだ。壁などには好みによって二重壁にしたりウォールステッカー、ペイントなどができる「KASUTAMA」を採用。壁や天井には板壁を連想させるクロスが張られている。淡い絶妙なアースカラーの壁も採用されている。「彩り収納」では布団収納、マルチクロゼット、トイレ収納などが目を引くはずだ。「ハピカジキッチン」はコスモスイニシアのオリジナルだ。ドアの把手や洗面室のデザインもいい。
マンションには共用施設としてラウンジが設置されるが、販売事務所には完成後をイメージしたススペースが設けられており、シアターもそこで見られるようになっている。
◇ ◆ ◇
見学の目的は、今回で4物件目という大和ハウス工業とコスモスイニシアの共同事業マンション〝オークプレイス〟がどのようなものかを見るためだった。冒頭にも書いたが、敷地南側にある生コン工場をユーザーがどう見るかだが、単価はリーズナブルなものだ。商品企画でこの難点をカバーするのではないかと思う。商品企画はコスモスイニシアのそれだった。
これまでも何度も書いてきたが、コスモスイニシアはもう20年も前からトイレのドアノブを壁面まで後退させている。フローリングの遮音等級もLL-40を採用してきた。
大和ハウスはコスモスイニシアを子会社化するが、潤沢な資金力を背景に両社が競い合っていいものをつくってほしい。アクタスとのコラボは大正解。他の物件でも威力を発揮するはずだ。
ラウンジ(完成予想図)
2カ月弱で100戸契約 名鉄不動産「メイツ西武立川」
名鉄不動産「ソルヴィエントメイツ西武立川」
分譲2カ月弱で全146戸のうち100戸成約
「ソルヴィエントメイツ西武立川」完成予想図
名鉄不動産が分譲中の「ソルヴィエントメイツ西武立川」を見学した。2月下旬の分譲開始からわずか2カ月弱で全146戸のうち100戸を契約するなど極めて好調な売れ行きをみせている。
物件は、西武拝島線西武立川駅から徒歩1分、立川市西砂町一丁目に位置する10階建て全146戸の規模。専有面積は70.01~92.80㎡、近く分譲予定(15戸)の価格は2,600万円台~3,500万円台(予定最多価格帯2,700万円台)、坪単価は134万円。竣工予定は平成26年1月下旬。施工は長谷工コーポレーション。
2月下旬から分譲が始まっており、第1章として85戸が供給され80戸を成約。現在では約100戸が成約済みだ。来場者は週に20~30件に達するという。
現地はこのマンションも含めて戸建て街区、商業施設、公園などを一体的に開発する西武立川駅南口複合開発事業の一角。戸建ては三井不動産レジデンシャル168区画とダイワハウス91区画、合計259区画がある。駅前には商業施設「ヤオコー」が来春にオープン。敷地の南側には玉川上水緑道と広大な昭和の森ゴルフコースがある。
建物はL字型で、南向き住戸と西向き住戸が半々ずつ。長谷工の「アイセルコ」が利用できる。
◇ ◆ ◇
ご存じない方も多いだろうが、「西武立川」は古くから西武鉄道が用地を保有しており、昭和50年代から開発について地元立川市や昭島市と協議がされていた。立川市は基本的に開発についてゴーサインを出していたが、昭島市が難色を示し、その後もずっと手付かずだった。あれから20数年も経ってしまった。
20数年も計画がどうしてまとまらなかったのか、その後の紆余曲折を書けば面白い物語になるはずだが、不確かなこともあるのでここでは書かないが、売れ行きが好調なのは納得できる。同じ沿線で二駅新宿寄りの玉川上水駅圏では野村不動産「オハナ玉川上水」(322戸)が分譲されているが、こちらも同じぐらいの単価で売れ行きは好調だ。
現地の販売担当者によると、双方を見学する来場者は約3割だという。双方で468戸の規模だ。本来なら年間100戸も売れればいいエリアだ。圧倒的な単価・グロスの安さと水準以上の設備仕様を備えているのが人気の要因だが、これもまた〝アベノミクス〟効果か。
玉川上水路
<玉川上水路に植わっていたエノキ(榎)と思われる大木
「オハナ」の人気の秘密を見た 野村不「玉川上水」(2/22)
中村是公私邸跡地の三菱地所レジ「広尾羽澤」
三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス 広尾羽澤」
第一種低層住居専用地域の中村是公私邸跡地
「ザ・パークハウス 広尾羽澤」完成予想図
三菱地所レジデンスは4月22日、渋谷区広尾の第一種低層住居専用地域に位置する中村是公の私邸跡地マンション「ザ・パークハウス 広尾羽澤」 の記者発表会を行った。マンション市場の上げ潮ムードに乗り人気になりそうだ。
物件は、東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩12分、またはJR山手線恵比寿駅から徒歩13分、渋谷区広尾3丁目の第一種低層住居専用地域(容積率150%)に位置する地上3階地下3階建て全114戸(事業協力者住戸46戸含む)の規模。専有面積は43.51~152.01㎡、価格は未定だが、坪単価は400万円台の半ばになる模様。竣工予定は2014年4月下旬。施工は大成建設。販売開始は5月下旬。
現地は比高差が約10メートルある傾斜地の第一種低層住居専用地域。敷地面積は約8,000㎡の広大なもので、工事中のフェンス越しからでも立派な既存樹が見える。敷地は、大正から昭和の初期にかけて実業家で旧東京市長などを務めた中村是公の私邸として利用され、その後は角界の名士が訪れる料亭・レストランとして使用されてきた。
建物はロの字型で、耐震等級2を取得。エントランスアプローチは地下部分に設置し、コリドーを抜けてエレベータホール、ライトコートラウンジ、光庭につながっている。共用部には料亭として使用されていた時代の石畳や灯篭、暖炉を使用しているほか、トラバーチン(大理石)、木で組み上げた格子なども配す。屋上はできる限り緑化し、既存樹のアカマツ、シイ、モッコクなども残す。
モデルルームは106㎡のタイプで、キッチン天板は自然石とクォーツストーンの無償選択性。床はオークの突き板仕様。キッチンのバックカウンター・吊り戸棚は標準装備。キッチン、洗面室の扉などには天然目の突き板框形状を採用している。
12月からの資料請求は約1,800件で、完全予約制の来場者は約250件。1期分譲では全戸数の40%ぐらいを供給する意向だ。
◇ ◆ ◇
400万円台の半ばという単価設定は予想した通りだ。現地は広尾駅から歩いて最初に見たが、やや駅からあること、敷地は広大だがやや谷の部分に当たることから坪単価500万円はないと見た。恵比寿駅からのアプローチはどうなのか分からない。
中村是公はわれわれの世代は「ナカムラ ゼコウ」として教わった。満鉄の総裁だったのは知っていたが、東京市長だったのは知らなかった。戦後は「羽澤ガーデン」として知られていたが、記者も行ったことは一度もなかった。
エントランス
長期優良住宅の東京建物「仙川」 単価は270万前後
長期優良住宅の東京建物「Brillia 仙川」 単価は270万円前後
「Brillia 仙川」完成予想図 完成予想図
東京建物が5月下旬に分譲する長期優良住宅の「Brillia 仙川」を見学した。分譲坪単価はリーズナブルな270万円前後になる模様だ。
物件は、京王線仙川駅から徒歩3分、調布市仙川町3丁目に位置する10階建て全45戸(地権者住戸8戸含む)。専有面積は67.15~79.69㎡、価格は未定だが坪単価は270万円前後になる模様。竣工予定は平成26年1月中旬。設計・施工は大末建設。
現地は、駅から徒歩 3 分、甲州街道と安藤忠雄ストリートが交差する角地から1区画隔てたところで、角地に建つ住友不動産が分譲して話題になった「安藤忠雄マンション」の隣接地。
長期優良住宅認定を受けており、耐震等級2を取得しているほか、間取り変更可のSI対応、天井高2600ミリ、2100ミリハイサッシ、床下収納付きなどが特徴。同社のユーザーユーザーの声を企画に生かす東京未来建物会議「LISTEN (リッスン)」による収納や引き戸(両側ソフトクローズ機能付き)などにも工夫がなされている。
◇ ◆ ◇
坪単価はリーズナブルなものだ。隣接する住友不動産のマンションは「安藤忠雄」のプレミアム付だから高いが、東建は長期優良住宅で対抗している。
どちらを選択するかは悩ましいが、仙川の街は素晴らしいと自信を持って言える。仙川駅は各駅停車駅ではあるが、再開発が行われた結果、街並みは急行停車駅の千歳烏山やつつじが丘よりきれいだ。安藤忠雄ストリートもいい。