「マーケットは秋ごろに底入れすると想定」いちご・長谷川拓磨社長
いちごは4月16日、web配信による決算説明会を行った。
長谷川拓磨社長は、「今回80億円の特損を計上したのは、大きな打撃を受けるホテルと一部の商業施設を再評価したため。リーマン・ショックのときは大きな影響を受けたが、それ以降12年間かけて強固な財務基盤を構築してきた。
リーマン時は借入金利が2.2%で、返済期日は3年以内のものが93%だったのに対し、現在は3年超が84.2%を占め、借入金利は0.91%になっている。ストック固定費カバー率は75%から3.1倍に増加した」などと、リーマン時との財務基盤の違いを強調した。
次期の見通しについては、「ストック収益は保守的に見積もっており、主にフロー収益の見込幅を業績予想のレンジに反映した。オフィス、レジデンス、ロジステックスなどのストックは投資家の取得意欲は高く、それほどぶれないと読んでいる。ホテル、『心築』などのフローは影響を受けるが、ホテルは固定資産化して安売りしない。全体的なマーケットは秋頃には底入れすると想定している」などと述べた。
いちご 2020年2月期 新型コロナの影響で特別損失80億円 次期予想はレンジで開示
不動産価値向上事業「心築」を中心にJ-REIT(いちごオフィス、いちごホテル)、太陽光発電事業を展開しているいちごは4月16日、2020年2月期決算を発表。売上高873億円(前期比4.6%増)、営業利益277億円(同5.5%増)、経常利益243億円(同5.7%増)、当期純利益82億円(同46.7%減)となった。
営業利益、経常利益は過去最高益を更新したが、新型コロナウイルスの影響による資産の評価損に伴う特別損失80億円を計上したため純利益は大幅減益となった。
2021年2月期の通期予想は現時点での想定に基づくレンジでの開示とし、営業利益129~62億円(前期比53~77%減)、当期利益80~20億円(同2~75%減)としている。
アキュラホーム 新型コロナウイルス感染防止 本社、営業拠点86カ所すべて休業
アキュラホームグループは4月9日、新型コロナウイルスの感染拡大防止、従業員とお客さまの健康と安全・安心を確保するため、8日(水)から6都府県内の本社、すべての営業拠点の合計86か所(本社・支店・事業部オフィス17か所、営業所・販売拠点69か所)を休業としたと発表した。
8日から当面すべてのオフィス、モデルハウスを閉鎖。在宅勤務を行っており、各部門などすべての会議は「ZOOM」会議システムやコミュニケーションツールの「LINE WORKS」、電話会議などに移行している。
ノートパソコンが貸与されていないなどの理由で、在宅勤務の環境が整っていない従業員にはパソコンを60台・社有携帯電話40台を新たに用意し、リモートワークに向けて対応している。
新規顧客の受け入れは原則停止とし、商談中のお客様についてはITインフラを活用し直接的な接触を行わない対応を進めていく。すでにモデルハウスでは遠隔操作のロボットや、現場の見守りカメラを駆使するなど非対面でのリモートワークを行っている。
施工現場は「3密」を避けて「うつらない」「うつさない」の方針のもと事業を進めていく。
三菱地所 新型コロナ緊急事態宣言受け、在宅勤務5月6日まで徹底・延長
三菱地所は4月7日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく緊急事態宣言の発令を受け本店、横浜支店、中部支店、関西支店、九州支店を対象にした在宅勤務を前提とした勤務体制を徹底するとともに、期間を5月6日まで延長すると発表した。
誰かに助けられ誰かを助ける 2020年入社訓示 三井不動産リアルティ・遠藤靖社長
人生山あり谷あり 誰かに助けられ、誰かを助ける
新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。
三井不動産リアルティグループの新入社員として皆さんを迎えられること、グループ全社員を代表してお祝いいたします。本来であれば昨日4月1日に「三井不動産リアルティグループ合同入社式」を開催する予定でしたが、最近の情勢により、ビデオメッセージでのご挨拶となりました。
また、例年であれば入社式の後、そのまま東京で同期一緒に数週間の研修を行っていましたが、今年はそれぞれの支店・地域会社に分かれてのそして自宅でWebによる研修となります。できるだけ早いうちに同期の皆さんと一緒にお会いできる機会をつくりますので、今しばらくお待ちください。
さて、皆さんは4月1日より三井不動産リアルティグループの新入社員として、社会人の第 一歩を踏み出されましたが、皆さんは当社グループにとっても令和になって初めての新入社員です。令和2年という年は、新型コロナウィルスのパンデミックあるいはオリンピックの延期といった、激動・異常事態の年であり、皆さんにとっても生涯忘れられない年になるのではないかと思います。
この異常事態というのは当社にとって真価が問われる危機であるとともに、 絶好の好機でもあります。今年度はまさに当社の将来を決する正念場の一年になると思います。
このような環境の中でありますが、皆さんには、若者らしく明るく、そして貪欲な好奇心を持って臆せず何事にもチャレンジしていただきたいと思います。若いうちは何も分からないのが当然です。恥ずかしがらずに分からないことは分からないと言い、おかしいと思う事はおかしいと声を上げてほしいと思います。そして若い時にしかできない失敗をたくさんして、成長してください。当社もまたそれを正面から受け止められる会社でなければならないと思っています。
また、皆さんはこれまでご両親、ご兄弟、恩師、先輩、後輩、友人と多くの方に支えられてここまで成長されました。誰一人として自分独りだけで成長した人はいません。これは社会人になっても変わることはありません。社会人生活はつらい時もあれば厳しい時もあり、山あり谷ありですが、いつも独りでは なく必ずそばに誰かがいます。ある時は誰かに助けられ、そしてある時は誰かを助け、支え合いながら社会人生活を送っていくはずです。このことは絶対に忘れないでいただきたいと思います。
最後になりますが、皆さんの前途洋洋たる未来と、これからのご活躍を祈念しましてお祝いの言葉とさせていただきます。皆さん一緒に頑張りましょう。
〝家に帰れば…〟村上ゆきさんもお祝い 積水ハ・仲井嘉浩社長メッセージ
社会課題に向き合い、世界の住宅の質を高めよう
新入社員の皆さん、本日は入社おめでとうございます。
“Belief-Driven(ビリーフ・ドリブン)”という言葉をご存知でしょうか。「ビリーフ・ドリブンな購買の仕方が増えている」という記事を読んだ方もいるでしょう。訳すと「信念に基づいた」購買をする人が増えている、つまり社会課題に対する姿勢でその企業の製品を買うか買わないかを決める人たちが増えているということです。我々の業界でいうと、積水ハウスはネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の販売が世界№1で、温暖化防止に貢献しているから、「積水ハウスで家を建てて地球環境に貢献しよう」とか、「積水ハウスの賃貸住宅に住もう」とかといった購買行動です。そのような意味で、我々は創業以来、常に社会に貢献するために頑張ってきた会社といえます。
当社は戦後の住宅不足を解消しようと、1960年に創業しました。創業から30年を第1フェーズと呼んでいますが、住宅不足を解消するだけでなく、住まい手の命と財産を守るべく、高い耐震性や耐防火性能・耐衝撃性能など、安全・安心をお客様に提供してきました。そして次の30年の第2フェーズでは、断熱性能や、ユニバーサルデザイン、空気環境技術、最も心地よいリビングを追及した「スローリビング」など、様々な技術で快適性を提供してきました。このように、当社は常に住まい手の課題を解決すべく研究を重ね、我が国の住宅の質を常にリードしてきました。60年間、住宅のことをここまで愚直に研究してきた会社は、世界で当社だけでしょう。
そして、今、世界が当社の技術に関心を寄せています。米国、豪州、英国を中心に、当社の戸建住宅の技術を世界のデファクトスタンダードにしたいと思っています。
「『わが家』を世界一幸せな場所にする」30年のスタート
当社は、今年60周年、第3フェーズの30年のスタートに当たる年です。これからの30年は、人生100年時代の幸せを提供する時代としました。ビジョンは「『わが家』を世界一幸せな場所にする」です。
100年間幸せに生きていくためにすぐに思い浮かぶのは「お金」や「株」などの有形資産でしょう。しかし、有形資産よりも無形資産の方が100年間幸せに過ごすためには大事だと言われています。3つ例を紹介します。1つは「健康」。もう1つは「家族や友人とのつながり」。3つ目は「経験やスキルや知識」です。よって第3フェーズでは、住宅を通じて、これら3つの無形資産を提供することにチャレンジしていきたいと考えています。
今年の1月、アメリカ・ラスベガスで開催されたCESで、「プラットフォームハウス構想」の第1弾である、家が急性疾患を発見する仕組みを発表しました。今後、急性疾患だけでなく、慢性疾患の発見や、予防サービスなど、健康に関する開発ができ次第、「プラットフォームハウス」に次々とインストールまたはアップデートしていきます。
このように第3フェーズは、すでにスタートしているわけですが、そのチャレンジの主役は、皆さんです。皆さんの世代が一丸となって、住まい手を幸せにしようと思わないと、このビジョンは実現できません。
私は1988年入社で、ちょうど第2フェーズが始まろうとした時に入社しています。30年前の1990年に120億円をかけて、けいはんな学研都市に「総合住宅研究所」が開設されました。そこで、様々な技術開発がなされ、30年たった今、これらの技術が世界の注目を浴びているのを、私は目の当たりにしています。
主役である皆さんも、きっと30年後には、住まい手が、健康で、家族や友人とつながりながら、自身の経験やスキルを高め、イキイキと幸せに過ごしている、そんな「プラットフォームハウス」を目の当たりにしていることでしょう。
※新型コロナウィルス拡大防止のため、ビデオメッセージとして配信。サプライズとして積水ハウスのCMソングを歌っている歌手の村上ゆきさんの歌と祝いのメッセージが届けられた
人生の新しい物語のスタート 2020年入社式祝辞 大和ハウス・芳井敬一社長
人生の新しい物語のスタートに三つのお願い
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。役職員を代表して心よりお祝い申し上げます。
本年は、新型コロナウイルスによる影響を受け、残念ながら、入社式を中止としましたが、落ち着いたら皆さんとしっかり話をしたいと思います。今日は皆さんにとって人生の新しい物語のスタートとなる日です。創業65年を迎える当社に入社される皆さんの新たな門出に、三点お願いがあります。
一つ目は「勉強」です。このような厳しい状況の時こそ、勉強して地力をつけてください。皆さんは良き同期、仲間であると同時にライバルです。現在、個人差はほとんどありませんが、これからの勉強次第で大きな差が生まれます。
二つ目は「健康管理」です。仕事をするうえで、社員自身の健康とその家族が最優先されます。また、現場では安全より優先されることは何一つありません。これからは、健康管理を徹底してください。
三つめは「大和ハウスグループの社員として自覚を持って行動すること」です。コンプライアンスの徹底は当然のこと、創業者の著書「わが社の行き方」を熟読し、「行動第一主義」や「全員営業員たれ」「スピードは最大のサービス」といった当社の原点を理解し、業務に邁進してください。
創業100周年(2055年)には皆さんの中から主要な経営層が輩出されるでしょう。その時まで、皆さんはお互いに刺激しあって切磋琢磨し、向上心をもって日々過ごしてほしいと考えています。今後の活躍を大いに期待しています。
(以上、メッセージ)
「明けない夜はない」 2020年入社式挨拶 三菱地所・吉田淳一社長
明けない夜はない
昨年度に当社グループの新たな経営計画として「長期経営計画2030」を策定した。
われわれのやっている「まちづくり」は世の中に必要とされている。感動的な時間、空間を提供し続ける骨太の企業グループを目指している。働き方や時間の過ごし方、暮らし方など、幸せや喜びに関わる色々なことに興味をもって、失敗を恐れずにチャレンジを続けてほしい。
足元、新型コロナウイルスにより不安に思っている皆さんも多いと思うが、会社をあげ感染防止に取り組み、社員や関係者の方々を守りサポートしていくので、安心してほしい。
現在、在宅勤務としており、明日からの皆さんの研修も一定期間、在宅で実施することになるが、自分の身を守ることが、周りの方々の身を守ることになり、それが、東京、世界を守ることにつながる。自覚して行動してほしい。
最後に、明けない夜はない。明けて再スタートを切ったあかつきには、みなさんとともに日本のことを世界に向け、加速して発信していく。長期的な視野を自分なりに持ち、当社の一員として当社グループの価値創造の原動力となることを期待している。
(以上、要旨)
「真のNo.1 ブランドに」 2020年入社式挨拶 三菱地所レジ・宮島正治社長
ザ・パークハウスを真のNo.1 ブランドに
三菱地所レジデンスの「暮らしに、いつも新しいよろこびを。」というビジョンのもと、絶えず住まいについて考え抜き、会社を支える一員として、常に当社の経営ビジョンや事業戦略を念頭に置いて、日々の業務に励んでもらいたい。
マンション市場においては、ニーズが多様化し、選別の厳しい環境が継続しており、当社が顧客から選ばれ続けるためには、これまで以上に顧客に密着したモノづくりが重要だ。住まいを求める顧客一人ひとりの生活目線を取り入れた、ユーザーインのモノづくりが必要となってくる。強いモノづくりを通して顧客の生涯価値を追求し、ザ・パークハウスを真のNo.1 ブランドにしていこう。
当社が「一生ものの住まい」を提供することは、言い換えればライフスタイルを提案することでもある。昨年、当社では「働き方改革」の一環として「本社移転」を実施し、フレックス制度やテレワーク環境の導入など、新しい働き方を実現してきた。さらに昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響も受けて、在宅ワークやフルフレックスなど働き方や暮らし方のニーズは幅を広げている。社員一人ひとりが自らもライフスタイルを充実させ、感じたことを新しいライフスタイルの提案に活かすことが「一生ものの住まい」を創ることにもつながる。
当社が掲げる5つの行動規範(「失敗を恐れない」「自らつくり出す」「開かれていること」「視野を広く持つこと」「誠実であること」)を自ら体現できる社員になってもらいたい。
(以上、要旨)
「未来志向」の企業グループ 2020年入社式祝辞 野村不HD・沓掛英二社長
まさに「未来志向」の企業グループ
皆さんは、本日から野村不動産グループのそれぞれの会社に入社されると同時に、野村不動産グループの一員となります。グループの役職員全員で、皆さんの入社を心よりお祝いし、歓迎いたします。
当社グループは皆さんもご存知の通り、野村不動産における住宅の「プラウド」ブランドに象徴されるように2000 年代以降マンション開発を中心に事業を大きく成長させ、近年では、オフィスや物流・商業施設等、中長期での大規模な複合開発の街づくりを、多数手掛けてきています。また不動産リートをはじめとした資産運用ビジネスに早い段階で参画し、日本トップクラスの資産を運用しています。
不動産関連サービスにおいては、不動産の仲介や法人関連のCRE ビジネス、マンションやオフィス等の管理・運営事業、フィットネスやシニア住宅、ホテル開発等を着実に拡大させています。
そして、グループ全体として中長期の経営目標を掲げ、一丸となって企業価値を向上させています。
入社にあたり、皆さんに伝えたいことが1点あります。
野村不動産グループは、まさに「未来志向」の企業グループであるということです。
野村不動産グループの企業理念は「あしたを、つなぐ。私たちは、人、街が大切にしているものを活かし、未来(あした)につながる街づくりとともに、豊かな時を人びとと共に育み、社会に向けて、新たな価値を創造し続けます。」というものです。
この理念を、お客様や社会に対する「私たちの約束」とし、不動産開発や不動産に関連するサービス・マネジメントビジネスの発展を目指しています。
足元では、新型コロナウイルス問題等により激変する経済環境や、社会の変化が待ち受けています。
その環境を乗り越えていく為には、皆さん一人一人が自分自身の確りとした「未来像と目標」を持って、野村不動産グループの一員としてスタートして頂きたいと思います。
当社グループは、皆さんの「未来や目標の実現」のための「組織や仕組み」を整えていると確信しています。
今日から、まさに社会人生活がスタートしますが、楽しいことより、辛かったり、苦しかったり、壁に直面することが多いと思います。そんな時は、是非、一人で悩まずに、皆さんをサポートしてくれる人事部、またインストラクターや先輩、上司に迷わず相談してください。
そして「焦らず、一歩ずつ」進んで行ってください。
野村不動産グループは、人材を最も大切な財産として成長してきた企業であります。その姿勢は今後も揺るぎません。