自宅でデータ入力して成果報酬 育休休業社員の復職支援制度 東急リバブル
東急リバブルは5月30日、育児休業中社員の復職を支援する新制度を2019年4月から開始したと発表した。
就労内容は、同社100%出資子会社の東急リバブルスタッフと業務委託契約を締結し、自宅のパソコンで東急リバブルの業務に関連するデータ入力や資料作成などを行い、成果報酬を得るというもの。
同社はこれまでも様々な復職しやすい環境づくりに取り組んできており、育児休業取得社員は4年間で1.4倍に増加し、育児休業取得社員の90%以上が復職しているが、育児休業中の社員を対象にしたアンケートでは「社会との接点が少ない」「パソコンスキルの低下」など、長期休業後の復職に不安を感じていることがわかったため、そのような不安を解消するのが新制度導入の目的。
雇用保険法では、「月10日以下、10日を超える場合は月80時間以下」の一時的就労を「給付金と休業中の賃金の合計が従来の賃金の8割未満」の報酬であれば認めており、同社はこれらの条件をすべて満たす。
「宿泊事業」倍増、シニア向けも6案件 コスモスイニシア 中期経営計画
コスモスイニシアは5月22日、2019年3月期決算&中期経営計画2021説明会を行った。高木嘉幸社長は前・中期経営計画が目標通り達成できたことから、次期計画では「Next GOOD」のミッションを掲げ、2012年度売上高1,350億円(2018年度1,046億円)、営業利益81億円(同54億円)、自己資本比率30%(同23%)を目指すとし、すべての経営活動におけるCSVの実践~SDGs/ESGを意識した経営を行うと話した。
軌道に乗ったアパートメントホテル事業を「ソリューション事業」から区分し、新たに「宿泊事業」セグメントを設け、売上高220億円(2018年度101億円)、営業利益28億円(同19億円)に拡大する。
前期計画のふりかえりでは、5期連続の増収・営業増益を達成し、売上高・営業利益は3か年累計計画を上回り売上高1.2倍、営業利益1.5倍に拡大(対2015年度)、配当も7円(2015年度)から11円(2018年度予定)へ増配を継続していることなどを説明。
アクティブシニア向け分譲マンションは6号プロジェクトまで内定していると話した。
働き方改革「WSI(Work Style Innovation)」では、2015年3月期と比較して2019年3月期は残業時間42%減、休日出勤日数99%減、有休休暇取得44%増となり、営業利益は208%増となった。
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2018年3月末までに稼働した8カ所のアパートメントホテルの平均稼働率は82.2%、平均客室単価は2.5万円、平均滞在日数は2.9日間で、宿泊者の国別内訳は日本8%、台湾26%、中国12%、香港10%、韓国7%、その他アジア15%などで、ほぼ想定通りのようだ。
記者も京都のホテルで体験宿泊したが、利用者には好評のようだ。他も同じようなホテルに参入しつつあるようだが、創業者利得を享受できるのではないか。
記者が注目しているのは「工事事業」だ。売上高150億円(2018年度117億円)、営業利益5億円(同4億円)、構成比率11%(同)としているが、この事業を担うコスモスモアは「HARUMI FLAG」のマンションギャラリーの施工を受注したように、デザイン・設計・企画力は高い。
ただ、セグメント名称の「工事事業」はいかがなものか。設計、デザイン部門であることを分かりやすくしたほうがいいのではないか。展開次第では長期的に売上高300億円(三井デザインテックは2017年度334億円)くらいに伸ばせるのではないか。
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全体として決算説明・中計説明会はとても分かりやすいものだったが、一つ希望を言えば、主力のレジデンシャル部門は競争が激しく、今後も伸長は難しいのは分かるのだが、商品企画、例えば〝魅せる玄関〟や、戸建てのリビング天井高5m、リビング-バルコニーのフラット化などについて高木社長には触れてほしかった。
〝山菜の女王〟腰油と一緒だ。同社の事業規模は大手デベロッパーと比べれば小さいが、商品企画は突出しており業界をリードしている。
同業の記者やアナリストの方もお金、数字では計れない価値を見出すことに力を注いではどうか。小生などは大手・中小まったく関係ない。優れた商品企画・デザインに出会えることに無上の喜びを感じる。
すてきナイス社長 木暮氏から杉田氏へ交代 平田会長、日暮副会長は辞任 強制捜査受け
すてきナイスグループは5月20日、同日付で代表取締役社長・木暮博雄氏が取締役に退き、新しい代表取締役社長に取締役・杉田理之氏が就任したと発表した。
今年5月16日、証券取引等監視委員会の強制調査と横浜地方検察庁による強制捜査を受けたのに伴い、今後の取締役会の意思決定等をスムーズに行うためとしている。
また、代表取締役会長兼CEO・平田恒一郎氏は代表取締役および取締役、子会社ナイスの代表取締役および取締役を、代表取締役副会長・日暮清氏は代表取締役および取締役、ナイス取締役をそれぞれ辞任した。
杉田氏は1958年2月14日生まれ。1983年4月、同社入社。2011年6月、ナイス取締役常務執行役員資材事業本部長、2018年6月、ナイス代表取締役社長、2019年5月、すてきナイスグループ代表取締役社長兼ナイス代表取締役社長(現任)。
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非常に残念だ。記者は、平田氏がアメリカ留学から帰られたころから取材しており、RBA野球に参加されていること(小暮氏は選手、監督として出場経験あり)、さらに同社が森林・林業の再生、木材の普及に力を入れていることなどからずっと応援してきた。
野球選手を通じてアットホームな社風が伝わってきて、とても好きなチームの一つでもある。
強制捜査を受けた日の前日15日、平田氏が理事を務める不動産協会の総会・懇親会があり、平田氏は7~8人の部下を従え精力的に動き回られていた。小暮氏の姿はなかったように思う。
三菱地所株高騰 前日の終値より168円高の2,030円
昨日、1,000億円を限度に自社株式を取得すると発表した三菱地所株が高騰している。15日の寄り付きから買い注文が殺到したためか値がつかず、9:12に2,070円の高値で始まった。14:00現在、昨日の終値1,862円から168円高の2,030円で取引されている。三井不動産も32円高、住友不動産は37円高。
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昨日15:00過ぎに記事を書いたとき取引は終了していた。今日はいくらの値を付けるかと注目していたら、いきなり2,070円だ。
昨日も書いたが、小生はマンションの価格予想とRBA野球の勝敗予想は絶対的な自信があるが、株の世界は分からない。しかし、今現在の同社の2,030円は同業他社と比べ相当割り負けしていると思う。2,500円までは黙って買いだ。(米中関係がどうなるかは記者の知ったことではない)
三菱地所1,000億円の自己株式取得へ(2019/5/14)
三菱地所 1,000億円の自己株式取得へ
三菱地所は5月14日、発行済み株式の4.68%に相当する6,500万株、1,000億円を限度に自己株式の取得を行うと発表。資本効率の向上と株主還元のため。取得期間は2019年5月15日~2020年3月31。
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冴えない株式市場にすっかり興味をなくしたが、1,000億円の自己株式取得とは驚いた。同社はこれほどの額の自己株式取得は今回が初めてという。先日、三井不動産が年間配当を期初公表の40円から44円に増配し、160億円の自己株式を取得すると発表したが、その6倍以上だ。過去にさかのぼっても、これほどの額は不動産株では初めてと思われる。
ちなみに、14日の終値は同社が1,862円(前日比8.5円高)、三井不動産が2,518円(同17円高)、住友不動産が3,963円(同13円安)。業績、将来性から判断して同社株は割り負けしていると思うが…。記者は株の世界から手を引いた。金もない。
2021年度売上高4兆5,500億円へ 大和ハウスグループ「第6次中期経営計画」
大和ハウス工業は5月13日、2022年3月期を最終年度とするグループ「第6次中期経営計画(2019~2021年度)」を発表。「第5次中期経営計画(2016~2018年度)」は「賃貸住宅」「商業施設」「事業施設」を中心としたコア事業の成長や事業の多角化を進めた結果、2018年3月期は売上高・営業利益・経常利益・純利益ともに過去最高の業績を収めたのを受け、「第6次中期経営計画」の最終年度の売上高4兆5,500億円、営業利益4,050億円、純利益2,670 億円を目指す。
Business分野(商業施設・事業施設事業)は大規模・複合施設を積極的に開発するなどしてさらに拡大し、Housing分野(戸建住宅・賃貸住宅・マンション事業)は再成長への布石のため安定した品質を確保できるサプライチェーン体制を再整備し、海外事業はASEANなどで投資を加速させ、2021年度に売上高4,000億円を目指す。
大規模・複合開発等の不動産開発や働き方改革及び経営基盤の整備(システム構築・現場施工自動化のためのロボット導入など)を含め1 兆500億円を投資する。
〝大阪弁御三家〟第一線から退く 大和ハウス 樋口会長・CEOが代表権のない会長へ
大和ハウス工業は5月13日、代表取締役会長・最高経営責任者(CEO)の樋口武男氏が代表取締役を退任し取締役会長に、代表取締役社長・最高執行責任者(COO)の芳井敬一氏が代表取締役社長・最高経営責任者(CEO)・最高執行責任者(COO)にそれぞれ6月25日付で就任すると発表した。
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これで、絶滅危惧種の大阪弁を自由自在に操る記者が敬愛してやまない〝大阪弁御三家〟の経営者が第一線から姿を消す(その一人、山口県出身の住友林業の矢野龍氏は代表取締役会長を務めているが、マスコミの前に登場することはなくなりつつある)。
芳井氏は大阪府、積水ハウスの仲井嘉浩社長は京都府、住友林業の市川晃社長は兵庫県、旭化成ホームズの川畑文俊社長は大阪府の出身だ。〝大阪弁カルテット〟として売り出せば業界は一層活気づくはずだ。阪神タイガースと同じだ。大阪弁を根絶やしてはならない。
中国・関連会社の不正行為、建基法不適合受け業績予想修正 大和ハウス
大和ハウス工業は4月19日、2019年3月期の業績予想を修正し、売上高4兆1,200億円(前回予想比1.7%増)、営業利益3,700億円(同4.5%増)、経常利益3,560億円(同1.1%増)、当期純利益2,350億円(同2.1%減)とした。
2019年3月に判明した中国の関連会社における不正行為、4月の戸建・集合住宅の建築基準不適合の影響を受けたもの。建基法不適合に関する調査、顧客の要望に対応する費用として約20億円を売上原価として営業損益に含めた。
また、中国の関連会社の不正行為については、第三者委員会による調査及び社内調査を継続しているが、不正に流出した資金による影響など約130億円を持分法投資損失として経常損益に計上した。
当期純利益は、中国での不正行為に関する税金費用や一部の固定資産で減損損失を計上することから減益となる見込み。
実際の業績については、建基法不適合、中国の不正行為について調査を継続しているため、今回の業績予想と異なる結果となることがあるとしている。
東急リバブル・太田社長、東急住宅リース・三木社長 就任記者会見
左から太田氏、大隈氏、三木氏(ザ・キャピトルホテル東急で)
東急不動産ホールディングスは4月12日、4月1日付で新社長に就任したグループの東急リバブル・太田陽一氏と、東急住宅リース・三木克志氏のお披露目・就任記者会見を行った。
冒頭、東急不HD社長・大隈郁仁氏は、「2017年にスタートした中期経営計画は今年4月で前半の2年が経過するが、計画を上回る進捗で推移している。現在のマーケートには変調を感じているが、確実に計画を上回る業績を上げるために二人を登用した」と挨拶。
太田氏は、「仲介大手3社に食い込んでいる当社には3つの業界ナンバーワンがある。一つはお客さんの評価、2つ目は事業競争力、3つ目は働き甲斐のある会社ということだ。私個人の強みは、過去24年間で現場を12年間、スタッフを12年間経験し、社員をよく知っており、視点に偏りがなく、バランスよく客観的にものごとを見ることができること。環境の変化にも対応してきた。今後長期的には実需はシュリンクしていくが、どのマーケットが強みを引き出せるか引き出しを多くして対応していく。人材育成も生命線」などと抱負を述べた。
趣味は運動、音楽、ミステリー読書。「運動は仕事を支える。思考を柔軟にし、展開を読むためにもミステリーは仕事に役立つ」。家族は1歳の孫と91歳の父親を持つ「高齢者家族のモデル」だそうだ。1960年(昭和35年)生まれ。東京都出身。早稲田大学卒。
三木氏は、「人が力を発揮するのに大事なことが3つあることを、ずっと仲介現場を経験してきて学んだ。第一は信頼。社員、上司、会社がそれぞれ助け合うということ。第二は成長。人が成長すれば、事業も成長する。第三は創造。この3つを基本に社員の力を最大限に引き出す」と語った。
三木氏は1959年(昭和34年)生まれ。神奈川県出身。早稲田大学卒。大隈氏とは同期入社。
「たった今、新元号が発表されました」アキュラホーム入社式 宮沢俊哉社長が訓示
アキュラホームグループは4月1日、入社式を行いアキュラホーム・宮沢俊哉社長が次のように訓示(要旨)した。グループの新卒新入社員は114名(男性46名、女性68名)。
アキュラホームグループを代表いたしまして、114名の新入社員の皆様を歓迎いたします。
本日は、新元号が発表される、日本人として記念すべき日です。一方で、アキュラホームグループも昨年10月1日より40周年を迎えております。皆さんは、このような記念すべき新たな時代の幕開けの日に入社されました。今日も一人一人に辞令交付をさせていただきました。皆さんのフレッシュさや個性溢れるすばらしい目の輝きを感じ、嬉しく思っています。
我々の事業は、注文住宅を主体とした住まいづくりです。私は、当グループの皆が、つくる喜びを感じ、お客様に喜んでもらうことでいい仕事ができるという「匠の心」を持つべきだと考えています。
そして、永代にわたり住み継いでもらう住まいを提供することを目指しています。 また、お客様に幸せを提供し続けるためには、社会に価値ある企業として存続し続ける必要があります。
そのためには、常に進化のできる企業でなければなりません。過去の成功にとらわれず、時代の変化に適応することや、新しいものへの変化を恐れないことが大切だと思います。
たった今、新元号が発表されました。「平成」から「令和」になったそうです。「令和」という新元号に慣れないかもしれませんが、馴染みがないという気持ちは、皆さんが社会に出ても同じだと思います。偶然ではありますが、皆さんへの歓迎の訓示の最中に、新元号が発表されたというのも、何かの縁だと感じるとともに、私自身も記念にもなりました。
新たな時代に、ぜひ皆様が自身の人生を豊かにされ、仕事でも活躍をしていただけることを期待しています。
宮沢社長の手ほどきでカンナ削りを体験する新入社員(社長を越えろ!)