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「パークタワー晴海」完成予想図

 三井不動産レジデンシャルは4月25日、今後の市場動向を占う意味で注目されるマンション「パークタワー晴海」の記者見学会を行った。残念ながら取材不足。核心に触れることができなかった。

 物件は、東京メトロ有楽町線・都営地下鉄大江戸線月島駅から徒歩12分、中央区晴海2丁目に位置する48階建て全1,076戸(他に保育施設1区画、店舗1区画)。専有面積は42.53~121.16㎡、価格は未定。竣工予定は平成31年05月下旬。売主は同社のほか近鉄不動産、JX不動産、新日鉄興和不動産、住友商事。施工は大林組。

 現地は、晴海2丁目の3方が運河、対面が豊洲。2010年に太平洋セメントの工場跡地を取得し、隣接する都が所有していた土地と合わせ開発するもの。隣接地には三菱地所レジデンスと鹿島の「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」(全1,744戸)がある。

 建物は大林組の日本初のDFS・ハイブリッド免震構造を採用。デザイン監修は光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所。外構コンセプトデザインはオリエンタルランド。

 約19,000㎡の敷地の外構部を「イマジネーションランド」、屋内共用部を「イマジネーションランド」と見立て、内と外をつなぐ不思議な空間をデザインしているのが特徴。アウトドアメーカーのスノーピークス、遊具メーカーの「ボールネンド」とコラボしたソフトサービスを用意するほか、月島駅へのシャトルバスも運行する。

 モデルルームは4タイプ。それぞれ明確なコンセプトが特徴。シアターは映像に合わせて座席が動く360°体験型シアター。

 昨年9月からの問い合わせは約6,000件、3月18日から4月2日までの事前案内会来場者は約1,200件。サロンのキャパシティいっぱいの反響だという。モデルルームは5月3日に一般公開する。

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360°イマジネーションシアター

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水憩テラス

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冒険の森

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 まず価格。2~3年前から坪単価は最低で330万円、アッパーで350万円と読んでいた。いまもそれは変わらない。しかし、競合必至の住友不動産「(仮称)東京ベイ トリプルタワープロジェクト」(全1,539戸)がどうなるかが読めない。こちらはゆりかもめ有明駅から徒歩3分、江東区有明の商住複合開発だ。強気な値付けをするのは間違いない。坪300万円をはるかに突破するはずだ。

 モデルルームは4タイプ。スノーピークスが提案している67㎡のタイプはコンセプトが明確でなかなかいい。床、壁などは無垢材を使用しており、オプション仕様は総額500万円くらいだそうだ。

 この他、「海」「光」「森」をテーマにしたモデルルームもそれぞれ思い切った提案がなされている。バックカウンター・吊戸棚も標準仕様だ。シャトルバスの詳細は未定だが、かなりインパクトがあると思う。

 ユーザーは駅からややある中央区晴海の三井不動産レジデンシャルを選ぶか、駅から3分の住友不動産を選ぶか。価格次第だろうが、これは相当悩ましい選択になる。中央区が江東区より安い値付けはありえないと思うが…どうなるか。三井VS住友の引くに引けない押すに押せないメンツをかけた綱引きもまた見ものではあるが…。

 住友不動産も記者発表会を行うと聞いているのでしっかり取材したい。

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スノーピークモデルルーム

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 完全に取材不足。余裕をもって出かけたが、アクセスを間違って結局1時間近くさまよった。現地についてすぐシアター。これがいけなかった。

 シアターの座席数は32席もある大きなもので、ディズニーの仕掛けと同じように映像に合わせて座席が上下に動き、空を飛ぶクジラの背中に乗って物件の共用部分などを見て回るようになっていた。映像が360度回転するので、クジラに自在に操られ、浮遊しているような感覚を覚えた。

 普段ならどういうこともないのだが、記者は先週の土曜日と日曜日、3.11で900名を超える犠牲者を出した宮城県名取市で行われたポラスの復興支援阿波踊りを密着取材してきたばかりだ。もっとも被害が甚大だった閖上地区の被災画像や語り部の生々しい話をきいた。取材の疲労で月曜日は1日寝込んだ。

 シアターの座席がガタンと動いたとき体が反応した。逃げ出したくなった。気持ちが悪くなった。ずっと避難口を探していた。もう落ち着いて見ていられなくなった。

 シアターから解放された後も、渡された端末タブレットもまったく使い方が分からない。すごい情報が盛り込まれているのは容易に想像がついたが、操作できないので記事にしようがない。片手にタブレットを持っているとメモも取れない。

 さらにまた、同じ時間帯に東急不動産の「世田谷中町プロジェクト」の見学も予定していたので、気もそぞろ、1時間で取材を切り上げた。

 シアターに翻弄され、タブレットに気を取られ、なんだかしどろもどろの記事になってしまった。申し訳ない。

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「海」がテーマのモデルルーム

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「光」がテーマのモデルルーム

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「森」がテーマのモデルルーム

住友不動産 「有明北3-1」容積率1種当たり42万円の安値で取得(2012/12/22)

「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」完成・完売(2016/4/14)

三菱地所レジデンス 全1744戸の「ザ・パークハウス晴海タワー」(2013/5/30)

 

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「グラン レ・ジェイド渋谷富ヶ谷」(12階相当から渋谷方面を望む)

 日本エスコンがゴールデンウィーク明けに分譲する「グラン レ・ジェイド渋谷富ヶ谷」を見学した。東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩5分、1フロア2戸の全25戸(但し最上階は住戸連結プランの選択もでき24戸に変更の可能性あり)だが、敷地南側に富ヶ谷-神山町-松濤の第一種低層住居専用地域が広がる恵まれた立地を最大限に引き出したプランが光る好物件だ。

 物件は、東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩5分、小田急小田原線代々木八幡駅から徒歩5分、渋谷区富ヶ谷1丁目の第一種低層住居専用地域・第二種住居地域に位置する地上12階・地下1階建て全25戸(最上階住戸連結時は24戸)。専有面積は47.71~125.55㎡(最上階住戸連結の場合)。坪単価は下層階と上層階ではかなり差があるが、平均すると500万円前後か。竣工予定は平成30年2月末。設計・監理は創建築設計事務所。施工は奈良建設。

 現地は、代々木公園駅からの商業系用途と、渋谷方面からだと松濤-神山町-富ヶ谷と続く高級住宅街の間に位置する。敷地南側は第一種低層住居専用地域。

 建物は1フロア2戸で、40㎡台後半の1LDKと50~60㎡台の2LDK、70㎡台後半の3LDKで構成される。用途が第一種低層住居専用地域にある敷地南側にゆったりしたアプローチを設け、両脇の植え込みに孟宗竹などを植え高級感を演出。全戸に5.11㎡(1.54坪)~8.85㎡(2.67坪)のホワイエ(屋内廊下)が付くのが特徴。

 住戸プランは、小規模ながらディスポーザを標準装備し、天然御影石キッチン・パウダールームカウンター、食洗機、ミストサウナ、グローエ水栓、ハーマン製コンロなどを採用。

 同社開発事業本部東京開発事業部東京企画販売グループサブマネージャー・畑山秀樹氏は「おかげさまで資料請求は1,800件を突破。4月8日にモデルルームをオープンして以来、来場は70組を超える。ギャラリーは4卓しかありませんがゴールデンウィークまでの週末は全て満席。2駅2路線利用可能な駅近の利便性や、山手通りから一本奥に入り車の音も聞こえづらく南面に第一種低層住居専用地域が広がる良好な住環境、拘りの設備仕様もお客様から評価が高く早期完売への手応えを感じている。」と話している。

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 昨年は同社の「グラン レ・ジェイド若松河田」の商品企画に驚いたが、今回は1フロア2戸の小規模宅地物件ながら、立地条件とその価値を最大限に引き出している企画力が光る。

 エレベーターは両開きの”2戸1”で住戸の玄関前に専用使用権付きのホワイエを設置したのがいい。セキュリティーがかかったエレベーターで直接アクセスするエレベーターホールとして、住戸の独立性とプライバシー性を高める空間となっている。

 住戸プランもいい。1LDKタイプは北向きや下層階に限られるケースが多いが、5階以上の1LDK(約47.71㎡)は柱型がでず、開口・採光窓は6カ所もある。3LDKは全居室開口窓付き。

 大手デベロッパーの寡占化が進んでいるマンション市場では、中堅デベロッパーはなかなか好立地の大規模用地を取得できないだろうが、反面、大手が手を出しづらい今回のような小規模宅地物件でマンションに求められる理想を具現化できるのは柔軟な発想力を持つ日本エスコンならではと言えるだろう。

ライトコート付きのプラン秀 日本エスコン 首都圏初の〝グラン〟「若松町」(2016/11/4)

 

 

 

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「ブラントン神楽坂」完成予想図

 西日本鉄道の「ブラントン神楽坂」と「ブラントン蔵前」を見学した。同社の首都圏マンション事業強化の第2弾でコンパクトプランが中心。

 「神楽坂」は、東京メトロ東西線神楽坂駅から徒歩5分、新宿区東五軒町に位置する7階建て全20戸。専有面積は34.05~85.20㎡、価格は未定だが坪単価は450万円くらいになる模様。竣工予定は平成30年2月下旬。施工はライト工業。設計・監理はスタイレックス。販売代理は伊藤忠ハウジング。販売開始は6月中旬。

 「蔵前」は、都営浅草線蔵前駅から徒歩1分、台東区蔵前2丁目に位置する15階建て全45戸。専有面積は  26.93~65.77㎡、価格は未定だが坪単価は300万円台の半ばになる模様。竣工予定は平成30年7月下旬。施工は加賀田組。販売代理は東急リバブル。分譲開始は6月中旬。

 前者はいつも〝住みたい街〟の上位にランクされる神楽坂のマンションなどが多く建ち並ぶ一角。建物は標準階1フロア3戸で、角住戸比率は60%。東南向き。

 後者は蔵前駅から徒歩1分(13m)。建物は江戸小紋をイメージさせる格子デザインの外観が印象的。1フロア3戸の東南向き。3方接道の角住戸比率は60%。

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 同社の首都圏本格進出第一弾のマンション「ブラントン日本橋小伝馬町」を昨年の今頃に見学した。その立地のよさとよく考えられたプランに驚き、第2弾、第3弾も必ず見学しようと決めていた。

 今回の2物件はいずれもコンパクト系なので、モデルルームはかなり女性を意識したデザインであるのが特徴だ。

 どこがいいのかよくわからないのだが、女性が化粧しやすい-うまく化ける三面鏡が設えてあった。鏡の境、つまり縦2列にLED照明が組み込まれていた。調光機能もついていた。使い方は聞かなかったが、おそらく宴会用、出社用、デート用とそれぞれ用途に応じて朝用、昼用、夜用などと光の加減(化粧の映え具合)を変えられるものに違いない。浴室にも同じようなLED照明がついていた。

 全体的な設備仕様は他社のコンパクトマンションとそれほど変わらなかった。価格は「蔵前」に注目したい。今のところ未定だが、価格次第では早期完売するかもしれない。「神楽坂」は妥当な価格だ。

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 記者が西鉄⇒西武ファンであることは「小伝馬町」の記事でも書いたが、同社のブランド〝ブラントン〟については訂正しなければならない。記者はてっきり英語の〝bright〟(輝くなど)から取った造語だと思っていたが、そうではなくてフランス語の「白」を意味する「blanc」と英語の「town」(街)を組み合わせた造語のようだ。

 いずれにしろ、大手デベロッパーに引けを取らない響きのいいブランドであることには変わりはない。

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「ブラントン蔵前」

立地は「プラウド」「ブリリア」に負けない 西鉄「ブラントン日本橋小伝馬町」(2016/4/26)

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「プラウドシティ塚口」

 野村不動産・JR西日本不動産開発・長谷工コーポレーションは4月19日、兵庫県尼崎市のJR宝塚線塚口駅前複合再開発の「ZUTTOCITY(ズットシティ)」内にある「プラウドシティ塚口」(1,200戸)の最終街区となる「マークスカイ」のモデルルームを4月29日(土)よりオープンすると発表した。

 「プラウドシティ塚口」は2015年3月から分譲開始し、これまでに814戸を成約しており、成約戸数の多さでは近畿圏№1だという。

 最寄り塚口駅からJR大阪駅まで約10分、総開発面積約8.4haの関西最大級となる駅前複合再開発プロジェクトで、尼崎市認定のスマートコミュニティへの取り組み、2017年4月にオープンした民間保育施設などが子育て世帯を中心に評価されているという。

 「プラウドシティ塚口マークスカイ」は15階建て全366戸。専有面積は69.00~94.80㎡、入居時期2018年3月下旬。施工は長谷工コーポレーション。

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 近畿圏のマンション市場は全くわからない。2年間の成約戸数814戸は№1と言われても、そんなものかというほかない。坪単価は170万円くらいか。埼玉県の大宮駅以遠、千葉県の千葉駅以遠でやっと供給されるような単価だ。その単価で大阪駅へ10分とは…。

 

 

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従来型BOX8個(左)と新構成BOX12個

 三井不動産レジデンシャルとフルタイムシステムは4月17日、マンションの宅配ロッカーの利用効率を向上させることで“再配達ゼロ”を目指す取り組みを開始したと発表した。

 宅配ロッカーの利用効率の向上を図るため、①利用状況に適した宅配ロッカーの新構成によるBOX数の増加②宅配ロッカーの入出庫回転率の向上を図る③宅配ロッカーへの入庫数の減少を図る④「宅配ロッカーの利用情報閲覧サービス」-この4つの対策を取る。

 今年6月下旬に販売開始する大規模分譲マンション「パークタワー晴海」より順次導入する。

 取り組みに当たって同社は、「宅配ロッカーの設置スペースは、容積率算入の対象となるため必要最低限の数のBOXを設置することしかできないのが現状」とし、数量が増加している一方で、サイズは小型化していることから、小型荷物に最適な新サイズ「SS」(内寸法:W411×D546×H108mm)BOXを開発する。例えば総戸数50戸のマンションの場合、従来のロッカー構成では、BOX数は8個で、総戸数に対する割合は16%なのが、新構成ロッカーではBOX数が12個に増え、総戸数に対する割合は24%になり、従来比で1.5倍増加させることができるとしている。

 また、三井不動産レジデンシャルが300 戸以上のマンションのうち27 棟に設置された宅配ロッカーを調査したところ、ロッカーに空きがないことを示す「満杯警報」の受信数は1年で合計11,490件、1棟のマンションで1日平均約1.2回発生している計算になることから、フルタイムシステムが運用する「FTS コントロールセンター」によってメール・FAX・自動電話による滞留通知を改良しより早い荷物の取り出しを促す。

 さらに、キーメーカー各社に開発を依頼し、メインエントランスだけでなく、キーシステムが設置されている全てのセキュリティーゲートでも着荷を通知するシステムを順次導入する。「メール便対応ポスト」も投入口を流通数の多いメール便サイズ(W340×D260×H35mm)が投函できる大型のサイズとする。

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 〝再配達ゼロ〟を目指す取り組みは先に大京とフルタイムシステムが記者発表会を行った。その記事も参照していただきたい。

 間違いなく付置を義務付ける方向で動くはずだ。ただ、その際、容積率算入の緩和を行うとか、設置率の高いものについては容積の割り増しを行ってもいいのではないか。大京・落合専務が話したように利用率が下がっている駐車場の付置義務の緩和も図るべきだ。それより緑化率を引き上げるべきだ。

〝再配達ゼロ〟宅配ボックス発表会に記者殺到 大京・フルタイムシステムが新商品(2017/4/10)

 

 

 

 

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「東池袋五丁目地区第一種市街地再開発事業」

 野村不動産は4月17日、同社が参加組合員として参画する「東池袋五丁目地区第一種市街地再開発事業」を着工したと発表した。

 都市計画道路補助第81号線の整備に合わせ老朽化建築物の建替えや、防災機能を備えたまちづくりの気運が高まったことを受け、2010年9月準備組合の設立、2014年8月の都市計画決定、2015年6月に再開発組合の設立認可を受けた。

 物件は東京メトロ有楽町線東池袋駅から徒歩5分の20階建て延べ床面積約14,700㎡。住宅は132戸(地下1階~20階)。施工は前田建設工業。竣工は2019年3月予定。

 東京都の「木密地域不燃化10年プロジェクト」不燃化特区制度先行実施地区のコア事業と位置付けられている。

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事業地

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「Brillia Tower 横浜東神奈川」完成予想図

 東京建物は4月18日、京浜東北・根岸線東神奈川駅、京急線仲木戸駅前の再開発マンション「Brillia Tower 横浜東神奈川」の記者発表・見学会を行った。すでに資料請求が2,200件を突破し、見学希望が500件に達しているように人気は必至。プランがよく価格もリーズナブルだ。4月22日にモデルルームをオープンする。分譲開始は6月下旬。

 物件は、京浜東北・根岸線東神奈川駅から徒歩2分、京浜急行電鉄本線仲木戸駅から徒歩1分、横浜市神奈川区東神奈川1丁目に位置する20階建て全110戸(事業協力者住戸32戸含む)。専有面積は65.71~98.11㎡、価格は未定だが、65㎡台で6,000万円台の半ばから、70㎡台で6,000万円台の後半から、80㎡台で8,000万円台の前半から。坪単価は350万円くらいになる模様。竣工予定は平成31年3月下旬。設計・監理は梓設計。施工は戸田建設。

 現地は、東神奈川駅前地区の再開発エリアに位置し、今回の案件が最終となる。平成15年に再開発の研究会が発足し、同25年に都市計画決定された10年かかりのプロジェクト。2駅とペディストリアンデッキで結ばれ、4方接道。

 建物は制振構造を採用。「Brillia」初の「低炭素建築物」に認定。 1~2階が店舗。住戸は3階以上で、標準階6戸のうち5戸は南東向き、1住戸は南西向き、8m以上のワイドスパンが特徴。設備仕様は二重床・二重天井、二重サッシ、天井高2500ミリ、フィオレストーン天板、食洗機など。

 同社執行役員・田代雅実氏は、同社のこれまでの「池袋」「目黒」「磯子」「多摩ニュータウン」などの代表物件を紹介した後、「この物件は20年以上かけて整備されてきた総仕上げとなる再開発案件。外観は白が基調で格子状のグリッドデザインとし、屋上スカイガーデン、ワイドスパン、全戸南東向き」と特徴を語った。

 1月から資料請求は2,200件を突破し、来場予約は500件超。資料請求者の現居住地は神奈川区25%を筆頭に周辺区など横浜市が7割。川崎市が1割。

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スカイガーデン

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モデルルーム

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 いい物件だ。道路を挟んですぐに京急線の線路が走っているので難点といえば難点だが、その先は30mの高さ規制があり、横浜都心部が一望できる立地条件だ。65㎡の住戸も含めて8m以上のワイドスパンのプランがいい。

 価格について。予想通りだった。東京志向の人にとっては多摩川を渡っても安くはならないので資料請求が10%強しかないのは当然だ。しかし、横浜、みなとみらいは坪400万円を突破するし、桜木町でも立地によるが300万円をはるかに突破する。環境が担保され、駅周辺に生活利便施設が整っているこのエリアだったら坪350万円は極めて妥当だと思う。横浜志向の人の問い合わせが圧倒的に多いのもよくわかる。

 第1期は何戸供給するかわからないが、瞬く間に売れるのではないか。

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眺望

カテゴリ: 2017年度

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マンションギャラリー 模型

 三菱地所レジデンスは4月13日、「ザ・パークハウス 国分寺四季の森」に民間の学童保育施設開設が決定したことを受けて、モデルルーム内覧会と生物多様性保全の取り組みについての概要説明会を開いた。

 学童保育施設については、物件が所在する国分寺市の要請を受けて併設するもの。ウィズダムアカデミーと提携し、公設公営では預かり時間は午後7時が多いのに対し、午後9時まで可能で、オプションとして「食事の提供」「英語や音楽教育」「近隣スポーツクラブとの連携」などのサービスも受けられる。

 生物多様性の取り組みについては、2015年2月から物件の大小にかかわらず全てを対象にした同社独自の取り組み「BIO NET  INITIATIVE(ビオネットイニシアチブ)」が累計100物件に達し、2016年度「いきもの共生事業所認定(ABINC認証)」のマンション版で「四季の森」の物件を含め5物件が取得し、2015年から累計で13物件の認定取得となったことを発表した。

 物件の販売状況については、これまで約2,500件の資料請求があり、来場者数は約600件。第1期供給戸数は130戸と発表した。来場者アンケートによる好印象のベスト3は、シャトルバスの運行、住戸の75%が南向き、学童保育施設の設置の順。

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 この物件については2月に取材しているので、そちらの記事を参照していただきたい。一度取材しているのでよそうとも思ったが、自分の見た目が正しいのか誤っているのかを確認するために急きょ取材を申し込んだ。大正解だった。同社の生物多様性の取り組みに感動すら覚えた。学童保育に関しては自分の無知を恥じた。

 商品企画担当の松本氏が「すごい物件を担当することになった」と経緯について語り出し「ただの植栽計画ではダメ。人といきものが共生できる計画にした」などと、生物多様性についてあまりにも広範な分野にわたりかつ詳細に説明したので、あっけに取られて聞いていた。

 最初は建築が専門だろうと思っていたが、途中から農学か植物学が専攻ではないかと考えた。名刺交換をしたら肩書は「商品企画部海外業務グループ兼海外業務企画部主任」になっていた。異動になったのだろう。専門はやはり建築で、生物多様性については3年間くらい勉強されたそうだ。

 驚いたのはそればかりではない。広報担当の臼井亮介氏が同社の生物多様性の取り組みに関するニュース・リリースについて補足説明したのだが、「当社のガイドラインはものすごく分厚く読みこなすのが大変。在来種のシジュウカラは100mしか飛べないことを知った。そのシジュウカラのために植栽計画を決めることに私も驚いた」と話した。

 生物多様性の取り組みについては、業界では積水ハウスの「5本の樹計画」がよく知られているが、同社も負けないのではないか。「5本の樹計画」の上を目指す「6本の樹計画」はあまりにも単純だが、何かいいネーミングを付けてアピールしてはどうか。

 「いきもの共生事業所認定(ABINC認証)」のマンション版を同社は2016年度までに13物件取得しており、機会を見つけて一度完成したマンションを見学しよう。

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模型

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 学童施設についてはほとんど知識がない。公設公営がほとんどで、最近は公設民営(や指定管理者制度)を活用しているところが増えていそうだという認識しかない。

 その学童保育施設が来場者アンケートで好印象の第3位に入っているのには正直驚いた。2月に取材したときも学童施設を入れることを聞いており、「保育所も必要だが学童保育所も子育て世帯にとっては欠かせない施設だ」と書いただけだった。「小一の壁」は想像以上に深刻な問題のようだ。

 第1期供給量では、先に野村不動産「プラウドシティ三鷹」が100戸で東京西部エリアでは№1と書いたが、これで今回の物件がそれを上回ることが確定した(全体の戸数比率は「三鷹」が上位)。

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1階住戸モデルルーム

坪単価は「王子」より安い240万円台前半 三菱地所レジ他「国分寺」 反響がすごい(2017/2/3)

 

 

 

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モデルルーム「ピアキッチン」 

 ポラスグループの中央住宅が近く分譲する「ルピアコート西大宮」モデルルームを見学した。平成21年に誕生したJR埼京線・川越線西大宮駅の同駅圏初の分譲マンションで、女性の目線から細かな部分にもこだわった商品企画が光る。圧倒的な人気を呼ぶ可能性を秘めた好物件だ。

 物件は、JR埼京線・川越線西大宮駅から徒歩6分の土地区画整理事業地ないに位置する全124戸。専有面積は61.03~87.68㎡、予定価格は2,800万円台~4,300万円台(最多価格帯3,700万円台)。竣工予定は平成30年1月末。売主は同社のほか施工も担当するファーストコーポレーション。販売代理は東京中央建物。

 現地は、土地区画整理事業地内の一角で、敷地西側は指扇小学校。周辺は戸建てや賃貸マンションが立ち並ぶ。マルエツ西大宮店には徒歩10分。

 建物は小学校に面した西向きを中心に、南向きと東向きの配棟。子どもの怪我を防止し、大きな手荷物を置くことができる2m四方の「まもるんスペース」を駐車場に設置する。

 住戸プランでは、トイレ・収納を含めすべてフローリングとすることで掃除機「ルンバ」が働きやすくし、実用新案を取得済みの「ピアキッチン」を3分の1の住戸に設置する。このほか、浴室や洗面室には子どもの浴槽での溺死や洗濯機への閉じ込め、洗剤の誤飲を防止する「とどかないJ(錠)」、電動自転車のバッテリーを充電できる下足入れのコンセント、廊下幅を1050ミリ取りダウンライトで照らす「マイギャラリー」、上階からの目線を遮る一辺が3.5mの正三角形の専用庭用タープ、洗濯機の天井の「ちょいおきレール」、などを設置する。二重床・二重天井、食洗機、バックカウンター・収納も標準装備。

 同社マインドスクェア事業部マンションディビジョン・西牟田奈津子氏は「駅から信号がなく、交通量の激しい国道16号線の内側という立地と、ピアキッチン、まもるんスペース、電動自転車用の下足入れコンセント、出窓、ルンバが仕事しやすいフラットフロア、洗濯物のちょい置きレール、鍋蓋が入るキッチン収納、これらはみんな働く主婦の立場から採用しているアイテム。ここまでやっているところはないと思います」と話した。

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「ルピアコート西大宮」完成予想図

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 以前は記者も収納一つ、コンセント一つをチェックしたが、最近はどうもおざなりになっているようだ。他社もあるのか同社だけのアイデアなのか、その判断ができない。西牟田氏から一つひとつ詳細な説明を受け納得した。西牟田氏と初めてお会いしてから10年くらいか。あの頃は記者が教える立場だった。見事に逆転した。

 さて、価格。いつものようにモデルルームを見学する前に坪単価を予想した。大宮駅の徒歩圏は坪300万円以上だ。大宮駅から2駅目の徒歩圏なら坪200万円もあるかもしれないが、これではちょっと高すぎる。坪180万円くらいが妥当とはじいたが、予定価格からするともっと低くなる。設備仕様レベルからすれば極めて割安感がある。物件の特徴を訴えきれれば間違いなく早期完売する。

 一つ、注文もある。これほど魅力的なマンションであるにも関わらず、チラシは並以下だ。企画意図が全然表現できていない。記者なら「ルンバだけじゃない。働く主婦に嬉しいこれだけの魅力」とでも見出しにつけて、他社にない少なくとも50くらいのアイテムを盛り込んだチラシにする。

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モデルルーム

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トイレ収納

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ピアキッチンのバックカウンター&収納(左)と「ちょいおきレール」

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ふとん収納

 

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「プラウドシティ武蔵野三鷹」エントランス

 野村不動産が分譲中の「プラウドシティ武蔵野三鷹」を見学した。横河電機の倉庫などが建っていた普通賃借権付き全334戸で、3月末に分譲した第1期分譲100戸の契約が90戸に迫るなど好調なスタートを切った。アクセスのよさ、坪単価320万円台の半ばという買いやすさ、充実した共用施設などが人気の要因。ブリヂストン、長谷工コーポレーションとともに開発した間取りの自由度を高めた排水システム「ミライフル」を装備した第1号マンションでもある。

 物件は、中央線三鷹駅から徒歩10分、武蔵野市中町三丁目に位置する敷地約13,156㎡7階建て2棟(一団地認定)全334戸。吉祥寺にある月窓寺から85年間にわたり横河電機が借りていた土地で、入札により同社が新たに借り受けたもの。借地期間は30年で更新可。専有面積は71.17~91.47㎡、坪単価は320万円台の半ば。竣工予定は平成30年1月下旬。施工は長谷工コーポレーション。4月下旬に第2期(戸数未定)が分譲される予定。

 現地は準工業地域だが、これはこの一角が横河電気の倉庫などが古くから建っていたためで隣接する東側エリアは住居系用途。嫌悪施設はほとんどない。

 建物は2棟だが、西側に隣接する公園と一体的に公開空地などを整備するため一団地認定を取得している。住戸は東向き、南向き、西向きで専有面積は最低でも71㎡、76㎡が中心のファムリー向け。

 サイホン排水システム「ミライフル」を装備した第1号マンションでもあり、設備仕様では二重床・二重天井、キッチン・トイレ天板御影石、ディスポーザー(自動給水式)、ミストサウナ、ソフトクローズ玄関下足入れなどが標準装備。

 販売担当の狩野剛氏は「これほど売れ行きがいいのは当社の物件も含め東京西部ではナンバー1」と胸を張った。

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モデルルーム

◇       ◆     ◇

 現地は、4年前に書いた鹿島建設「テラス武蔵野中町」のマンションに近接しており、その時の記事と比較していただきたい。いまの市況からすれば所有権だと400万円をはるかに突破するはずで、坪単価320万円台の半ばというのは割安感がある。定期借地権付きでなく普通賃借権というのもユーザーから評価されたようだ。

 徒歩10分をどう評価するかだが、駅から現地までのアプローチは申し分ない。歩道がゆったり取られており、道路も一方通行でもあり車も少ない。吉祥寺駅へも徒歩20分というのが評価ポイントのようだ。戸建てからの買い替え・買い増しも10%はあるという。

 2つのモデルルームのうち91㎡のタイプは「ミライフル」の革新性を表現。アイランド型キッチンとし、間取りの可変性に対応できることを提案している。

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排水システム イメージ図(左が従来型、右が新システム)

野村不・長谷工・ブリヂストン 画期的な排水システム開発、実用化(2015/5/22)

「鹿島の品格」を見た「テラス武蔵野中町」 売れ行きも好調(2013/6/12)

 

カテゴリ: 2017年度
 

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