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「ザ・パークハウス白金二丁目タワー」完成予想図

 三菱地所は1月23日、〝羽田市場「超速鮮魚®」〟を運営するCSN地方創生ネットワークへ出資し、第三者割当増資を引受けるとともに同社と包括協定を締結致したと発表。その第一弾プロジェクトとして、3月下旬から販売開始する三菱地所レジデンス他「ザ・パークハウス白金二丁目タワー」で鮮魚宅配サービスを導入する。

 CSN社は、羽田空港内に「羽田鮮魚センター」を有するベンチャー企業。全国で水揚げされた鮮魚を漁師から直接仕入れ、空輸で集約して加工仕分けを行い、最速のルートで国内外の飲食店、小売店、個人宅へ配送する新たな流通サービス〝羽田市場「超速鮮魚®」〟を運営している。また、漁港や漁師の情報が見えるトレーサビリティを業界に先駆けて実践している。

 三菱地所グループは、同社グループで分譲するマンションへの宅配サービスや、当社グループで運営管理を行っている商業施設の飲食店舗・ロイヤルパークホテルズへの卸しなど、既存事業領域での連携や新事業領域での連携も視野に入れ、順次CSN社との協業を進めていく。

 「ザ・パークハウス白金二丁目タワー」は、東京メトロ南北線・都営三田線白金台駅から徒歩5分、免震の27階建て全172 戸。

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 高級マンションではホテル、飲食店、本屋、クリニックなどと提携して様々なサービスを行う物件は少なくないが、鮮魚の宅配サービスを行うというのは初めて聞いた。

 販促につながるかどうか分からないが、ニーズはあると思う。先日、田舎からカキを送ってもらったが、おいしくて安かった。

 

カテゴリ: 2016年度

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「ブランズ ザ・ハウス一番町」

 〝すごい〟と業界でも話題になっていた東急不動産の最高峰マンション「ブランズ ザ・ハウス一番町」が完成し、1月23日、報道陣に公開された。噂にたがわず、徹底して本物志向にこだわった正統派億ションだ。坪単価は770万円、平均3億円という価格は同社の〝ブランズ〟として過去最高。

 物件は、東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩3分、千代田区一番町に位置する免震構造の12階建て全56戸(事業協力者住戸8戸含む)。価格は1億8,000万円台から5億7,000万円。設計は日建ハウジングシステム。共用・外観デザイン監修はエイ・ディ・エイ。施工は清水建設。昨春から分譲開始され、9月までに完売した。

 現地は、番町のなかでももっとも地位が高いとされる一番町に立地。英国大使館、千鳥ヶ淵までも徒歩数分。

 共用・外観デザイン監修に同社の「東急ハーヴェストクラブ」などを多く手掛けるエイ・ディ・エイを起用。シンメトリーやフレームワークによる構成美を演出。このほか、照明デザインは近田玲子氏が手掛け、1階ロビーの花台には池坊専好氏による生け花を配置。サロンには三代秀石・堀口徹氏監修の江戸切子を壁面に飾り、庭園には造園植治次期十二代・小川勝章氏のアドバイスを受けて既存のケヤキ、モミジ、石などを活用している。

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池坊による生け花

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サロン

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モデルルーム

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モデルルーム

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 ずっと見たいと思っていたマンションだ。分譲を開始した当初から業界でも話題になっていた。その後、番町界隈でいくつかのマンションが分譲されているが、この物件がメルクマークになっているはずだ。

 とにかく基本性能、設備仕様レベルが高い。階高は4m確保し、リビング天井高は最高3.1m、そのほかは廊下、キッチンなども含め2.8mで統一。建具・面材はサペリ、カリマンタンエボニーなどの突板銘木や自然石がふんだんに用いられている。共用部分の壁、天井などは全てマホガニー。壁はカナディアンポリクロームなどの御影石を仕上げによって異なる表情にしている。

 サロンに置いてある小さなテーブルに触ろうとしたら、関係者から「触らないで」と注意された。「オペラ」というイタリア家具メーカー製だそうで、値段を聞いたら数十万円でも買えないという。ソファーは本皮にエイの型押し文様が付いていた。庭にある蹲は京都にあった建築物の土台に使われていたものだそうだ。

 ことほど左様にすべてが富裕層(どんな人かはしらないが、買い増し層が圧倒的に多いとか)の心をくすぐるものばかりだった。その豪華さを誇らない、むしろ控えめな演出に舌を巻くしかなかった。たぶん本物のお金持ちはこのようなデザインを好むのだろう。それだけは記者もわかる。

 バブル期の同社のブランド〝プレステージュ〟にはこのレベルの物件は供給されたことがあるだろうか。

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カテゴリ: 2016年度

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「パークコート浜離宮ザ・タワー」完成予想図

 三井不動産レジデンシャルが分譲中の37階建て再開発免震タワーマンション「パークコート浜離宮ザ・タワー」を見学した。昨秋から分譲されており、わずか4カ月で販売戸数331戸のうち第1期199戸が分譲済みとなるなど圧倒的な人気を呼んでいる。浜離宮が眼下に見下ろせる立地条件のよさと、再開発ビッグプロジェクトが目白押しの周辺地区の将来性・資産性が評価されている。パンフレットは印刷物でなくタブレットというのは業界初の試み。

 物件は、JR山手線浜松町駅から徒歩5分(このほか大門駅、御成門駅、汐留駅、新橋駅が徒歩圏)、港区浜松町1丁目に位置する37階建て563戸(販売戸数331戸、事業協力者戸数232戸含む、他に店舗3戸、事務所6戸)。2月分譲予定の第2期(戸数未定)の専有面積は42.36~119.16㎡、予定価格は6,350万~32,000万円(最多価格帯15,300万円台)。坪単価600万円で、浜離宮に面した東側住戸は坪700万円以上。竣工予定は平成31年7月下旬。施工は清水建設。

 現地は、浜松町が最寄り駅だが、大門、御成門、汐留駅も徒歩10分圏内で、新橋駅も徒歩12分。5駅が利用できるうえ、東側の道路と山手線の線路を挟んで広大な浜離宮恩賜公園が広がる立地が最大の特徴。

 住戸プランは、ワイドスパン、天井高2500ミリ、バックカウンター・吊戸棚、天井カセットエアコン付き。浴槽カウンターは御影石。

 昨年9月から事前案内会が開始され、昨年末まで第1期199戸がほとんど契約・申し込み済み。来場者は約1,800件。港区居住者が中心だが、地方も10%以上ある。

 物件の北側がすぐ汐留シオサイトで、周辺に浜松町二丁目(2.8ha、世界貿易センタービル、JR東日本、東京モノレール、国際興業)、竹橋地区(1.5ha、東急不動産、鹿島建設)、芝浦一丁目(4.3ha、野村不動産ホールディングス)、新橋駅西口(2.8ha、野村不動産、NTT都市開発)などのビッグプロジェクトが目白押しであることも評価されている。

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 昨年から取材を申し込んでいたのだが、お客さん対応が大変という理由などから今回になった。人気にはなると想像していたが、まさかここまで売れているとは思わなかった。販売事務所副所長・大門正哉氏も同様で、「予想外の売れ行き」だと話す。

 山手線とはいえポテンシャルがいま一つの「浜松町」で坪単価が600万円もし、6割以上が億ションになるのにどうしてこんなに人気が高いのか。大門氏は面白いことを言った。

 「一昨年、坪600万円の『目黒』が人気になりました。『目黒』は品川区です。ここは港区。しかも再開発計画が目白押し。このあたりをお客さんが評価されているようです」

 港区には総所得から様々な控除額を除いた課税標準額1,000万円以上の層が平成28年の段階で約2万人、全納税者に占める割合は14.7%もある。桁違いのお金持ちが自ら居住はもちろん、資産・セカンドハウスとして取得しようと考えるのはよくわかる。浜離宮が眼下に見下ろせるマンションはそうない。対面にある2002年竣工の「東京ツインパークス」も圧倒的な人気となった。坪単価は当時から倍になった。

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34階相当の東側の眺望

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浜離宮テラス

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イメージ図

 三井ホームは1月19日、木造住宅高遮音床仕様「Mute50」を開発し、同日から賃貸住宅標準仕様としたと発表した。

 「Mute50」は、重量衝撃音(LH)、軽量衝撃音(LL)を一般的な鉄骨住宅の床遮音仕様(ALC厚100㎜相当)と比べ約3 分の1に軽減する「L-50」の床遮音性能を実現。入居者の上下階の騒音ストレスを大幅に軽減。木造でありながら一般的に遮音性能に優れるとされるスラブ厚270mm相当のRC造マンションに匹敵する遮音性能を実現した。

 住宅入居者の不満の中で、上下階などからの騒音に対する不満の声がもっとも高く、民間調査機関の調べでも46.1%の入居者が不満を抱いており、住宅の遮音性向上は居住者の満足度を高める重要なポイントとなっていることに対応したもの。

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 結構なことだ。賃貸マンションはあまり取材したことがないが、分譲マンションと比べあらゆる点で基本性能は劣っている。その割に賃料が高く、これが賃貸脱出⇒分譲マンションの流れを加速させている。

 「L-50」だが、これでもLL値は「上階の生活音が意識される」性能だ。分譲マンションではまれにだが「L-40」(数値が低いほど遮音性能が高い。L-40はLL値でほとんど聞こえない)も供給されている。同社にはさらに高い性能を目指していただきたい。

 昨日は、人が歩くとけたたましく鶯が鳴く「鴬張り」の床を取材した。音の問題は難しい。

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「ルネモア北千住」

 総合地所は1月17日、同社初のコンパクトマンション「ルネモア北千住」(57戸)の記者見学会を行った。用地を取得した当初はファミリーマンションを企画していたが、建築費の高騰、恵まれた立地条件などを考えコンパクトに変更したもの。これまで供給した第1期48戸のうち38戸を成約するなど好調な売れ行きを見せている。

 物件は、東京メトロ千代田線・日比谷線北千住駅から徒歩5分、足立区千住仲町に位置する14階建て全57戸(事業協力者住戸3戸含む)。専有面積は33.12~58.35㎡、価格は2,600万円台~5,100万円台(最多価格帯2,900万円台)、坪単価286万円。建物は平成28年10月に完成済み。施工は合田工務店。販売代理は住友不動産販売。

 昨年11月下旬に第1期48戸を供給、これまで38戸が成約済み。来場者は約150件で、年齢は40歳代が32%、30歳代が31%、現居住地は足立区が約半数、家族構成は1人が6割、年収は500万円台が約3割、400万円台が約2割。購入者は男性が3割、女性が7割。女性の自己資金は900万円~1,000万円が約2割。

 「モア(MOI)」は、フランス語で「私(ワタシ)」の意味。「ルネモア」は、時間の価値に配慮して、通勤時間の短縮と私的時間の創出の願いを込めた造語。

 現地はインターロッキング舗装の商店街にあり、建物は全戸南向き。用途地域は商業・近隣商業だが、敷地の南側は戸建てが建ち並び、かなり細分化されているため高い建物が建つ可能性が低いエリア。

 商品企画では、ワイドスパン、トリプルセキュリティ、二重床・二重天井、食洗機、物干しリールなど-「機能的な空間が欲しい」「安心のセキュリティが欲しい」「個性的なくつろぎ空間が欲しい」などのニーズに応えているのが特徴。

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モデルルーム1LDK

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 弊社の入社2年目の郊外の昭和を代表する素晴らしい戸建てに親と一緒に住んでいる女性が、一人で住む必須要件を次のようにあげた。

 「家賃(価格)は高そうだけど、なるだけ駅に近いこと。自然があること。スーパーやコンビニがあること。治安がいいこと」

 記者はコンパクトマンションを20年くらい取材してきたが、この女性はその必須要件をすべて即座に言い当てた。

 このマンションもこれらの要件をほとんど満たしている。取材の行きに通った裏道はひどかったが、帰りに通った商店街はインターロッキング舗装で、まずほとんどの生活用品が買える。駅前には大規模商業施設がある。足りないのは自然だけだ。

 住戸プランも申し分ない。33㎡の1LDKは間口が約4.6メートルあり、天井高は約2.5m。床暖房、二重床、食洗機が標準装備、約3.3畳大の寝室には物干しリールが付いている。トイレは広めで独立。1階にはペットの足洗い場や管理・来客用トイレ、防災備蓄倉庫もある。

 これに続く第2弾、第3弾は未定とのことだが、引き続きレベルの高いものを供給してほしい。

 一つ付け加えると、なかなかのスグレモノは物干しリールだ。初めて見たのだが、物干しポールより安価で値段は数千円もしないはずだ。

 寝室の壁際に設置されており、巻き尺のようにスルスルと伸び、等間隔にハンガーがかけられる穴が開いており、もう一方の壁にくっつけると物干し竿になる代物だ。ここに赤やらピンクやらの洗濯物を万国旗のようにぶら下げて寝るのはどんな気持ちだろう。想像するだけで楽しくなってくる。荷重は5キロまで、懸垂はできないのが難点だ。

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モデルルーム2LDK

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「INITIA  ID」キッチン

 コスモスイニシアのリノベーションブランド「&Renovation」シリーズの一つ「INITIA  ID」を冠したマンション「元麻布」を見学した。ホテルやカフェなどの空間設計を手掛けるトランジットジェネラルオフィスとコラボし、デザイナーズホテルのような空間を提案しているのが特徴だ。

 物件は、東京メトロ南北線麻布十番駅から徒歩7分、日比谷線六本木駅から徒歩10分、港区元麻布1-1-18に位置する「秀和元麻布レジデンス」の4階部分。建物は昭和62年竣工。専有面積は94.43㎡、価格は10,400万円(坪単価364万円)。2016年11月にリフォーム済み。

 現地は、暗闇坂のヒルトップで、オーストリア大使館と大法寺に隣接。「ドムス元麻布」に近接し、道路を挟んだ対面では大手デベロッパーのマンションが建設中。

 分譲住戸は、旧耐震で壁工法のため躯体をいじれない難点はあるが、ホテルライクなデザインを採用し、オリジナルのバスローブ、タオル、プロのアート写真がプレゼントされるほか、インテリアコーディネーターが選んだ家具なども選択できるようにしているのが特徴。

 物件は耐震診断を実施済みで、耐震診断基準であるis値は倒壊、または崩壊する危険性が低いとされる0.6以上となっている。

 ホームページに公開する前段階ですでに数件の反響があるという。

 同じ「INITIA  ID」は、「パーク・ノヴァ目黒不動」(68㎡、6,800万円)も分譲する。

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リビングルーム

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 「INITIA  ID」は、昨秋見学した50~60歳代の夫婦二人暮し向けの「INITIA  WiZ(イニシア ウィズ)」に次ぐ第2弾だが、記者はデザインにほれ込んだ。

 正直に言えば、見学する前は大した期待はしていなかった。「秀和」のマンションであることがわかっていたからだ。「秀和」は一部の人には人気はあるようだが、記者はあの南欧風の塗り壁の外壁、青の瓦屋根、ロートアイアンのデザインが好きではない。

 実際の建物は「秀和」らしくないタイル張りだったので肩透かしを食ったのだが、共用部分と団地サイズの玄関ドアまでは昭和50年代の仕様だった。〝やっぱり〟と思ったのだが、玄関を開けてびっくり〝玉手箱〟。

 いきなり大きなアイランドキッチンとその背後の天然石の壁、得も言われぬ青の収納扉が目に飛び込んできた。

 キッチンはみんな隠したがるが、ここは逆だ。この意表を突く発想がとても面白い。V型の張り出し窓に合わせるようにキッチンも「く」形にし、家具の一つのように見せる演出を行い、続くダイニングは来客などと語り合うスペースとして提案している。

 担当者によると、壁は「琉球岩石」で、収納扉は「スモークブルー」だそうだ。その他の設えもプチホテルのようで記者は気に入った。

 価格はどうか。対面に建つマンションについて「坪1,000万円ですかね」「いえ、そんなに高くないのでは」などと同社の広報担当Mさんと話し合ったあとで、物件担当者から「坪単価1,000万円を超えるそうですよ」と聞かされた。

 坪1,000万円超には驚いたが、ならば旧耐震とはいえ「元麻布」の「秀和」のリノベーションマンションが坪364万円というのは安いか。「ドムス元麻布」は中古価格で坪400万円だそうだ。

 「秀和」についても一言。この会社のことを覚えている人は業界でも少なくなったはずだが、記者はよく覚えている。

 同社は昭和50年代の後半からほとんどマンションを供給しなくなり、ビルや株投資に傾注した。昭和57年竣工の「芝パークビル」はその威容から「軍艦ビル」と呼ばれ、同社の力を見せつけた。港区新川などでは大手デベロッパーやゼネコンと土地の争奪戦を演じた。創業社長の小林茂氏は大京の横山修二氏とともに〝独立系〟の旗頭として業界に君臨した。

 ところが、平成2年のバブル崩壊で雲行きが怪しくなり、経営が行き詰まった。その後、再建策を模索したが平成17年、外資に買収された。小林氏とはバブル崩壊後会う機会はなく、平成23年に亡くなったのも知らなかった。

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バスローブとタオルがプレゼントされる(左)とリビング

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ベッドルーム

コスモスイニシア、子育てを終えた夫婦向けリノベ「INITIA WiZ(イニシア ウィズ)」(2016/11/18)

 

 

 

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「ザ・パークリモア 白金台三丁目」外観

 三菱地所レジデンスは1月16日、一棟リノベーション事業のブランド名を「ザ・パークリモア」に決定し、その第一弾「ザ・パークリモア 白金台三丁目」のモデルルームを1月21日公開すると発表した。

 第一弾「ザ・パークリモア 白金台三丁目」は、東京メトロ南北線・都営三田線白金台駅から徒歩4分、港区白金台3丁目に位置する4階建て全14戸。専有面積は214.57~267.05㎡、第1期(5戸)の価格は28,800万~42,400万円。既存建物竣工は1987年(昭和62年)8月。施工は長谷川工務店(現長谷工コーポレーション)。リノベーション設計は南條設計室 一級建築士事務所。リノベーション施工はケーアンドイー(共用部)、パナソニックES建設エンジニアリング株式会社(専有部)。引き渡しは2017年3月中旬。

 従前は主に外国人向け賃貸として利用されてきたもので、全戸200㎡超。同社は2015年3月に取得、2016年3月までに全戸退去したのち工事を進めてきた。

 外観・中庭などの大規模改修を行い、Wオートロック、ゲート、宅配ロッカーなどを新たに設置し、セントラル空調システムを個別空調に更新したほか、ペアガラスの設置、ノンフロン断熱、二重床、エネファームなどを採用して省エネ性能の向上を図った。

 同社リノベーション事業部開発第一グループ長・田中正祥氏は、「バブル期の典型的な高級マンションで、同じような物件の更新期に入る。この物件はその嚆矢となるもの。バブル仕様のいいところを残しながら、当社の新築マンションのノウハウを注ぎ、基本性能を上げた」と話した。

 同社は2014年4月、「リノベーション事業部」を新設。一戸単位での事業とともに、今回一棟リノベーションマンションについても本格展開することにした。ブランド名には「renovation+more=もっと確かに、もっと価値があるリノベーション」という意味が込められている。

 今後、年間約100億の売上高を目標とし、将来的には年間約500~600戸(一棟含む)、売上高200億円を目標としていく。

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モデルルーム リビング

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 建物が竣工した昭和62年はバブルが発生して間もないころで、その後、バブルが崩壊する平成2年まで価格が暴騰した。所有権分譲なら坪単価は2,000万円をはるかに突破していたはずだ。施工を担当した長谷川工務店は外国人向けマンションにも注力していた。この物件も極めてレベルの高い物件だったのは間違いない。

 リノベーション後のモデルルームは約216㎡(約65坪)。大理石、御影石、オバンコール、クォーツストーンなどがふんだんに用いられ、パウダールームが2カ所、ゲスト用のトイレ、浴室には今は珍しいタオルウォーマーもついていた。

 当時の階高は3150ミリ、スラブ厚は200ミリで、新たにふところ厚130ミリの二重床にしてもリビング天井高は262ミリ確保できている。

坪単価は500万円台から600万円台で、いまの新築の相場と比較すれば割安感があるが、グロスが張るのでどのような富裕層が買うか記者は分からない。このほか管理費が約14万円から16万円、一括修繕積立金が300万円前後、駐車場使用料が29,000円から48,000円。

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洗面室

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断熱吹き増し後リビング

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「ブランズ川口元郷」完成予想図

 東急不動産が分譲中の「ブランズ川口元郷」を見学した。同社が川口駅圏で分譲する16棟目のマンションで、「川口工業総合病院」の建て替えに伴うプロジェクト。総合病院との一体開発は埼玉県初で、高齢者等配慮対策等級の最高等級5を取得したプランも選べる。

 物件は、埼玉高速鉄道川口元郷駅から徒歩5分、埼玉県川口市青木1丁目に位置する19階建て全119戸。専有面積は72.75~94.21㎡、第2期(7戸)の予定価格は4,200万円台~6,500万円台。坪単価は205万円。設計はGA建築設計社。施工は埼玉建興。竣工予定は2018年2月上旬。

 昨年12月から分譲開始し、これまで第1期50戸のうち44戸が成約済み。好調なスタートを切った。

 敷地は、川口工業総合病院が建っていたところで、同病院は隣接する前駐車場に移転し、マンション内に設置する病院関連施設を同病院が保有・運営する。 

 商品企画では、共用部・専有部では住宅性能表示の高齢者等配慮対策等級3を取得しており、さらに専有部ではセレクトプランを選択すれば、高齢者の安全な移動や介助用車いす使用者のサポートを容易にする最高等級5を備えた仕様にすることができる。

 このほか、「埼玉県子育て応援マンション認定制度」を取得している。

 販売を担当している同社マンションギャラリーチーフ・菅谷智氏は、「病院が併設されることについては、救急車の音を気にされる方などネガティブな評価もあるが、総じてポジティブに捉えられている。販売状況としては極めて順調。京浜東北線や都内の価格が上昇していることから、集客は地元川口中心ではあるが、都内中広域へと広がりつつある。シニアの需要も取り込めている」と話している。

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散策路

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 同社はこれまで川口駅圏で15棟、JVを含め2,000戸以上を供給しているが、この物件は代表的な物件の一つになりそうだ。

 高齢者等配慮対策等級の最高等級5が選べるプランがいい。一般プランでは5.5畳大となっている洋室の部分に洗面室と浴室を設置。洗面室は介助者のサポートが容易にできるように回転スペース1500 Øを確保し、浴室のドアは引き戸を採用。トイレを含む全てのドアは800ミリ以上にしている。

 このように車いす利用を想定したマンションはシニア向けはともかくとしても極めて珍しい。どんどん供給してほしい。

 細かな点では、インブルームが監修した収納提案もなかなかいい。

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モデルルーム

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 面白いやり取りがあった。物件説明を受けたのは菅谷氏で、同社広報マンのT氏と新人と思われる広報マンM氏が同席した。M氏とは初めてお会いするので名刺交換した。北海道生まれの23歳で、とてもかわいかった。

 菅谷氏は、この川口駅圏で約7年間にわたり同社の物件を担当しており、記者が見学した「イーストゲートタワー川口」「サウスゲートタワー川口」「ブランズ川口栄町パークフロント」のほか、「浦和美園」「淵野辺」などのプロジェクトにかかわっている大ベテラン。川口のことは「路地裏まですべて知っている」そうだ。

 そこで、「キューポラはもうなくなったでしょうね」と聞いたら「まだ残っていますよ」ということだったので、意地悪な質問であるのを承知の上でMさんに話を振った。

 「Mさん、キューポラって知っていますか? 吉永小百合さんは? 」「ええ、キュープラなら。吉永小百合さんも名前だけは存じ上げています」「えっ、キュープラ? キュープラって何ですか」

 ここでT広報マンが助け舟。「キュープラは当社のキュープラザ原宿のことです」「なるほど。Mさん、平成生まれだから知らないはずですよね。知っているのはサイロですよね」「…わたし、生まれは北海道でも、育ちは東京ですので…」(サイロも知らないということか)

 昭和は遠くなった。

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モデルルーム

カテゴリ: 2016年度

 野村不動産アーバンネットは1月13日、四半期ごとに定点観測している「住宅地価格動向」「中古マンション価格動向」の結果をまとめ発表した。

 2017年1月1日時点の価格は住宅地、中古マンションとも全エリア平均変動率はプラスとなり、2013年7月調査以来連続してプラスを維持した。

 住宅地の価格変動率は、首都圏エリア平均で0.3%(前回0.1%)となり、2016年平均の変動率は1.2%となった。

 中古マンションの価格変動率は、首都圏エリア平均で0.3%(前回0.1%)となり、2016年平均の変動率は1.1%となった。

 

カテゴリ: 2016年度

 恒例の記者が選んだ「2016年 話題のマンション」。見学したマンションは約90件で前年とほぼ同数。その中から31物件(前年は33物件)を選んだ。「ベスト3マンション」とともに読んでいただきたい。(順不同)

 物件選定に当たっては大手、中堅から幅広く選ぶように心がけ、特定のデベロッパーに偏らないよう1社あたり3物件を限度にした。

 「話題性」を重視したために、都心の高額や再開発・タワーマンション、〝駅近〟などが多くなった。その一方で、千葉県や埼玉県の第一次取得層向け郊外マンションが少なくなったのが残念だ。

 また、中には売れ行きがいま一つのものもあるが、その原因はやはり価格の壁があるようだ。価格を抑えるためには面積を圧縮し、設備仕様や外構にかかるコストを抑制せざるを得ないのだが、もう限界に達していると見る。

記者が選んだ「2016年 ベスト3マンション」(2016/12/27)

【都心高額マンション】

野村不動産「プラウド六本木」

 全45戸が100 ㎡超で坪単価は900万円。同社の最高峰億ション。

 スケルトンインフィル設計とオーダーメイドシステムを導入。天井高約2,700ミリ、窓フレームが床面から見えない隠し框構造で内外をすっきりとつなぐテラスウィンドウや、「ジャクソン」のバスタブ、ドイツ製「ドンブラハ」の洗面水洗、「ビレロイ&ボッホ」の洗面ボウルなど圧巻の設備仕様。

野村不動産の最高峰マンション 「プラウド六本木」最高のモデルルームの出来(2016/7/19)

大和ハウス工業「プレミスト六番町」

 坪単価800万円を突破する同社の最高単価マンション。千代田区の総合設計制度の適用を受け、周辺の建築物と調和するように西洋建築の美を象徴するシンメトリーの外観と石造りの重厚なデザインが特徴。

 建築家・三沢亮一氏が自ら選んだというパウダールームのブルーは、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」のブルーと一緒だった。

「地価公示日本一」六番町にフェルメールを見た 大和ハウスが億ション(2016/3/14)

【横浜都心マンション】

横浜市住宅供給公社「横浜MIDベース タワー」

 商業・保育所・診療所・有料老人ホーム・地域交流施設を併設した複合大規模開発で、鹿島建設の免震・SI工法を採用。割安単価から圧倒的な人気呼ぶ。

 5階の屋上コミュニティ広場に「屋上養蜂」スペースを設置。年間30~50キログラムを採取し、地域交流の場でお年寄りや子どもたちに供する計画。

今度は横浜のど真ん中 人気必至の横浜公社「横浜MIDベース タワー」(2016/1/28)

東急不動産「ブランズ横浜」

 現地は商業地域だが、市の商住共存地区として指定されているエリアの一角。これほどの大規模マンションが駅近で建設されるのは過去47年にさかのぼってもない希少立地。高島屋が業務用に使用していた敷地跡地。

 外観・外構デザインが優れており、設備仕様レベルも極めて高い。建築デザインはNAP建築設計事務所。

外構も素晴らしい東急不動産「ブランズ横浜」 「銀座」同様〝大人〟向け(2016/4/6)

【大規模ファミリーマンション】

三井不動産レジデンシャル他「ザ・ガーデンズ東京王子」

 第1期に2016年の都内物件としては最多の315戸を供給し、年末までに供給した451戸のほとんどを契約するなど絶好調。竣工完売のめど付ける。

 北区も「住めば、北区東京。」のPRポスターを制作し、地域の魅力発信に懸命。

三井不レジなど5社JV「ザ・ガーデンズ東京王子」(864戸)は坪260万円台(2016/7/8)

「ザ・ガーデンズ東京王子」 販売好調/北区がPRポスター「住めば、北区東京。」(2016/9/18)

【再開発マンション】

野村不動産「プラウド府中ステーションアリーナ」

 京王線府中駅から徒歩1分の15階建て全138戸(非分譲27戸)の商・公・医・住の複合再開発マンション。第1期91戸が約700件の来場者を集め即日完売。買い替え・買い増しが過半に達するなど、多摩エリアの富裕層から圧倒的な人気を呼んだ。坪単価はバブル崩壊後の京王線最高単価となる360万円強。

京王線の最高峰(単価) 野村不「プラウド府中ステーション…」第1期91戸が即完(2016/5/23)

三井不動産レジデンシャル「パークシティ中央湊」

 八丁堀駅から徒歩6分の36階建て住・商一体免震タワーマンション。外観デザイン監修は光井純&アソシエーツ建築設計事務所、共用部分のデザインは鬼倉めぐみ氏とテキスタイル(布)デザイナーの須藤玲子氏。

 40㎡台の住戸でも最低5m、ほとんどが7~10mのワイドスパンプランがいい。

隅田川沿いの商・住一体開発 プラン秀逸 三井レジ「パークシティ中央湊」(2016/2/12)

相鉄不動産他「グレーシアタワー二俣川」

 二俣川駅と直結している29階建て全421戸の免震タワーマンション。将来には相鉄線とJRや東急線が相互乗り入れされ利便性が高まること、価格がリーズナブルであることなどから早期完売。第1期供給戸数380戸は、バブル崩壊後の神奈川県内の物件では記録的な多さ。

 来場者の多くは横浜市内の地元旭区が中心で、相鉄不動産などが開発した緑園都市、万騎が原などのマンション・戸建てからの買い替え希望が5割を突破した。

記録的な一挙供給量380戸 相鉄不他「グレーシアタワー二俣川」は坪280万円(2016/8/22)

東京建物「BrilliaTower上野池之端」

 敷地は東天紅本店跡地。眼下に不忍池、上野公園が広がる絶好の立地。建物のファサードデザインは日建ハウジングシステム、共用部分デザインは乃村工藝社。周囲に点在する歴史・文化施設との調和を図るため、格子、障子などの伝統的なデザインを多用。都の総合設計制度の適用も受けている。

 売れ行きも絶好調。全販売戸数327戸のうち供給戸数は316戸に上っており、完売は目前。

東京建物「BrilliaTower上野池之端」 不忍池・上野公園に隣接、旧岩崎邸も近接(2016/3/17)

住友不動産「シティタワー国分寺ザ・ツイン」

 住・商・官一体型の市街地再開発事業。「ウエスト」棟300戸と「イースト」棟284戸の合計584戸(地権者住戸30戸含む)。即日完売した第1期70戸の坪単価は475万円。

駅直結の住友不動産「シティタワー国分寺ザ・ツイン」 即日完売スタート(2016/4/1)

【秀逸商品企画マンション】

日本エスコン「Grand Le JADE若松町レジデンス」

 同社のハイグレードマンションシリーズ「Grand(グラン)」を冠した首都圏初の物件。31戸の小規模マンションだが商品企画が秀逸。

 吹き抜け(ライトコート)を3カ所に設置し、各住戸に光と風を取り込み、多面採光、ワイドスパンを採用、角住戸比率(58%)を高め、旗竿状敷地の難点(アプローチは逆に素晴らしいのだが)を克服した。これまで16戸を供給し12戸が契約済み。

ライトコート付きのプラン秀 日本エスコン 首都圏初の〝グラン〟「若松町」(2016/11/4)

コスモスイニシア「イニシアクラウド渋谷笹塚」

 出色の商品企画。デザイン監修に建築士の横堀健一氏を起用、端正な外観デザインにするとともに、デザインオフィスnendo代表・佐藤オオキ氏とコラボ。廊下を挟んだ左右の居室のドアをスライドウォールとし、廊下の天井高も居室と同じ2400ミリとすることで15~16畳大の居住空間になるよう自在な住空間を提案。

Wリビングの提案がいい コスモスイニシア「イニシアクラウド渋谷笹塚」(2016/10/24)

中央住宅「ルピアコート新小岩フレール」

 「勝手口」付きマンション。ピアキッチンをはじめ、玄関とキッチンを引き戸でつなげ、バックカウンター・吊戸棚を標準装備し、コンセント付きの出窓を設けたり、実用新案申請中の分別ダストボックスを設置したりしている。

さらに進化した商品企画 玄関に勝手口 中央住宅「ルピアコート新小岩フレール」(2016/2/16)

【定期借地権付きマンション】

スターツ・安田不動産「千桜タワー」

 都営新宿線岩本町駅から徒歩1分、免震工法を採用した期間70年の定期借地権付き。設計は山下設計・大成建設。千代田区立千桜小学校の跡地と隣接の民有地を一体として開発するもの。

 50~60㎡台の小家族向けから70~80㎡台のファミリー向けをバランスよく配置、坪単価350万円も割安感があり、早期完売。

中堅所得層でも手が届く坪350万円 スターツ・安田不の定借「千桜タワー」(2016/9/5)

東急不動産「ブランズシティ世田谷中町」

 東急田園都市線桜新町駅・用賀駅から徒歩15分、世田谷区中町五丁目の第一種低層住居専用地域に位置する期間70年の定期借地権付き。坪単価は308万円。

 分譲マンションのほかに、シニア住宅「グランクレール世田谷中町」を併設。グランクレールの敷地にはコミュニティサロン、カルチャールーム、介護事業所、認可保育園が設置される。

東急不動産の記念碑的マンション 定借「ブランズシティ世田谷中町」は坪308万円(2016/9/3)

【環境配慮型マンション】

野村不動産「プラウド国分寺」

 敷地約8,000㎡が国分寺崖線区域内にあるため、市のまちづくり条例をクリアしたうえで、敷地全体の約3分の1を占める「保存林」にある既存樹約80本を残し、約670㎡の提供公園と共に地域住民に公開。緑地率は約44%。

野村不動産「プラウド国分寺」 国分寺崖線の既存樹を残し市民に一部開放(2016/7/26)

大京「ライオンズ関町北グランヒルズ」

 換気機能付き玄関ドアには花粉やPM2.5に対応できる専用フィルターを初採用。バルコニー側には大口径の150Ø×2給気口を標準装備したほか、通気ルーバー付きドア、換気ストッパー付きサッシ、グリーンカーテン用のフックなども採用。

「ライオンズ関町北グランヒルズ」で見た 第4世代の大京パッシブデザイン(2016/6/29)

【公園隣接・借景マンション】

三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス 新宿御苑」

三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス千代田麹町」

三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス国分寺緑邸」

 「新宿御苑」は、駅から徒歩1分で、道路を挟んですぐに新宿御苑。公園側の住戸の坪単価は600万円くらいになった模様だが、早々と完売した。

 「千代田麹町」は、四ツ谷駅を降りてすぐの麹町大通りと番町文人通りが交差する角地。麹町通りを挟んだ南側は上智大のキャンパス。徒歩2分には雙葉学園、5分には番町小学校、9分には学習院初等科がある。

 「国分寺」は、約20.7haの「日立製作所 中央研究所」の森に隣接し、その借景が眺められる希少物件で、生物多様性の保全に配慮したマンション。

三菱地所レジ「ザ・パークハウス 新宿御苑」 駅にほぼ直結、目の前に新宿御苑(2016/3/29)

今度は上智大キャンパスが借景 三菱地所レジ「ザ・パークハウス 千代田麹町」(2016/2/9)

20haの森が借景 水琴窟も設置 三菱地所レジ「ザ・パークハウス 国分寺緑邸」(2016/1/29)

住友不動産「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の森」

 道路を隔てたほぼ正面に東宮御所の正門。完成すれば眼前に御用地の森が眺められる。門番のおまわりさんに誰何されたらどうしようと、びくびくしながら見学した。これほど見学に緊張したマンションはほかにない。

分譲マンション初、赤坂御用地に隣接「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の森」(2016/1/20)

西日本鉄道「ブラントン日本橋小伝馬町」

 西日本鉄道の新ブランド「ブラントン」の首都圏本格進出第1弾。敷地は68坪だが、全戸が公園に面する絶好の立地。近接する「プラウド日本橋三越前」や「Brillia日本橋三越前」に負けない。残りわずか。

立地は「プラウド」「ブリリア」に負けない 西鉄「ブラントン日本橋小伝馬町」(2016/4/26)

伊藤忠都市開発「クレヴィア日本橋浜町」

 中央区最大の浜町公園まで徒歩1分(20mだから15秒)で、都営新宿線浜町駅A2出口から徒歩1分(30mだから約23秒)。分譲戸数は26戸のみで、竣工売りも納得。早期完売は間違いない。

浜町公園も浜町駅も15~23秒 立地抜群の伊藤忠都市開発「クレヴィア日本橋浜町」(2016/10/11)

住友不動産「シティテラス小金井公園」

 NTT社宅跡地で敷地面積は約3.2ha、全922戸の規模。名門小金井カントリー倶楽部と都内有数の小金井公園に隣接・近接。単価設定は約215万円。武蔵小金井駅直行のシャトルバスが運行される予定。

住友不 小金井カントリーを眼下 「シティテラス小金井公園」は坪215万円(2016/7/26)

【建て替えマンション】

大和ハウス工業「プレミスト大宮氷川参道」

 「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」(円滑化法)に基づく建て替え決議(全員合意)がなされた埼玉県初のマンション。全100戸のうち分譲は62戸で、3月に販売を開始し、1カ月で完売となった。(この物件は見学していない)

大和ハウス 埼玉県初の民間主導による建て替えマンション「大宮氷川参道」が竣工(2016/9/27)

旭化成不動産レジ「ONE AVENUE(ワンアベニュー)一番町文人通り」

 「番町文人通り」に面したマンションとしては36年ぶりの希少物件。隣接地は串田孫一の居住跡で、通りには与謝野鉄幹・晶子、有島武郎、菊池寛、泉鏡花、島崎藤村、藤田嗣治などの居住跡がある。

 廊下-居室-リビングや建具・家具の高さを2.4メートルに揃えた。奇を衒わない玄人好みのオーソドックスな億ション。

激戦の番町エリアの一等地「一番町」 旭化成不レジが「ホーマット」建て替え分譲(2016/6/8)

【シニア向けマンション】

フージャースコーポレーション「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」

フージャースコーポレーション「デュオセーヌ緑山」

 フージャースコーポレーションの所有権付きシニア向けマンション「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」「デュオセーヌ緑山」の売れ行きが好調だ。

 前者は駅から徒歩5分、「ららぽーと柏の葉」に隣接する全266戸で、坪単価は230万円。天然温泉付き浴場のほか共用施設が充実。

 後者は、すでに入居が始まっており、記者が見学した時点で全82戸のうち約7割が契約済みだった。こちらは坪単価250万円。

「ららぽーと」に隣接 坪単価230万円でも人気 シニア向けフージャース「柏の葉」(2016/5/2)

高級住宅街の一角に シニア向けフージャース他「デュオセーヌ緑山」(2016/10/11)

【郊外健闘マンション】

ポラス中央住宅「ルピアコート川口戸塚」

 埼玉高速鉄道戸塚安行駅から徒歩2分の全200戸。キッチンとダイニングカウンターを一体にした「ピアキッチン」を約4割の住戸に標準装備。坪単価158万円も割安感がある。

 約半年で122戸を供給して110戸を契約済み。今の市況を考えると大健闘。2017年3月の引き渡しまで7割の140戸に乗せられるか。

ポラスグループ 埼玉高速沿線でマンション強化200戸の「川口戸塚」分譲開始(2016/7/30)

【コンパクトマンション】

三井不動産レジデンシャル「パークリュクス白金高輪」他

 三菱地所が〝参戦〟を決めるなど全員参加型になりつつあるコンパクトマンション市場だが、売れ行き・実績では三井不動産レジデンシャルが圧倒。中でも絶好調なのが「パークリュクス白金高輪」だ。

 坪単価450万円の全160戸(事業協力者住戸8戸含む)だが、ゴールデンウィークに契約を開始し、残りは3戸のみ。23~26㎡の1Kタイプが100戸超で全体の約7割を占める。購入者は全体としては実需と投資が半々。

 坪単価400万円の「パークリュクス渋谷西原」69戸も、年末まで約8割が契約済み。こちらも実需に投資需要も取り込んでいる。

三井不レジ コンパクト「白金高輪」「渋谷西原」 投資需要も取り込み絶好調(2016/12/20)

明和地所「ラベルヴィ市ヶ谷」他

 新ブランド「ラベルヴィ」の第一弾が早期完売したのをはじめ、「王子」「川崎南幸町」「武蔵小杉」なども好調。

 ブランド名がお洒落だ。「La belle vie(ラベルヴィ)」はフランス語で「美しい生活」「美しい人生」という意味だが「ボレロ」や「展覧会の絵」などでよく知られた作曲家ラヴェルから採ったようでもあり、また「四季」の作曲家ヴィヴァルディを想像させる。

明和地所コンパクトの新ブランド〝ラベルヴィ〟「市ヶ谷」で第一弾(2016/1/4)

【用途変更マンション】

関電不動産開発「シエリア湘南辻堂」

 関電不動産開発の首都圏第1弾。辻堂駅から徒歩4分の商・住複合開発の全352戸の規模で、敷地は元パナソニックの関連会社の工場跡地。

 従前の用途地域は工業専用地域だったが、用地を取得した同社(前MID都市開発)が個人施行による土地区画整理事業を行い、第一種住居地域に用途変更した全国的にも珍しいマンション。地域・行政・開発事業者の協働によるコミュニティ「茅ヶ崎モデル」の構築を目指す。

 7月の第1期分譲から年末までに220戸前後が販売済みだ。

首都圏第1弾「シエリア湘南辻堂」第1~3期1次199戸が登録完売 関電不動産開発(2016/11/8)

カテゴリ: 2016年度
 

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