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「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」(左は53㎡、右は63㎡)

 三井不動産レジデンシャルは、二世帯隣居を想定した隣り合った2つの住戸を連結した「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」を開発、現在分譲中のマンション「パークタワー新川崎」で供給を開始した。同じ提案は同社の「武蔵小杉」のタワーマンションでも採用されたことがある。

 「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」は、隣り合った2つの住戸を「ツグドア」でつなぐことによって、2つの家族間の程良い距離感を保ちつつ、住戸間の行き来を容易にし、また将来の暮らしの変化への対応を可能にするもの。

 発売に至った背景として同社は、高齢社会の進展によって介護の不安が高まる一方、共働き世帯の増加によって待機児童の問題が生じており、それらの問題に対応するため近居や二世帯居住へのニーズが高まっているとし、「パークタワー新川崎」の1期購入者の中にも親子で同時に購入した人が複数見られたとしている。

 また、「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」は住戸間の「ツグドア」を開閉することで多用な住まい方が可能とし、将来的には完全に分離して一方を賃貸や売却することも可能という。

◇    ◆   ◇

 〝ツグイエ〟は同社の「武蔵小杉」に次ぎ2回目だ。これまでマンションデベロッパーがどうして行なってこなかったのか不思議なくらいだが、まったくなかったわけではない。

 記者の記憶ではもっとも早く同一のマンションでの同居・隣居・近居の提案を行なったのは東急不動産の「東急ドエル・ステージ21磯子」(全243戸)だ。磯子駅からバス便の高台に位置する住戸面積20~40坪くらいの高級マンションで、同居・隣居・近居型を提案したマンションとして話題となった。分譲されたのは平成2年ころで、坪単価は300万円くらいしていた。親子で購入すれば1億円以上だ。その直後、バブルがはじけ販売は長期化したはずで、どれだけ同居・隣居・近居として分譲されたかは分からない。
 もう一つは、横浜に本社を構えるリッチライフが展開する「リッチライフプラン」だ。ファミリータイプのマンションの隣にドアで繋がったワンルームを設置したもので、ワンルームにはミニキッチン、バス、トイレなどが付いている。小さいほうの部屋は賃貸にしたり趣味室にしたり、2世帯が同居もできるようにしている。小さいほうを賃貸することでその収入をローン返済に充てることも可能というものだ。これまで500戸くらいが供給されている。

 隣居を条件に分譲されたマンションも武蔵小杉で分譲されたことがある。10数年前の栄泉不動産「フォルスコート武蔵小杉」(20戸)だ。1フロアの隣接した2戸をセットで販売した。これもどれだけの隣居派が購入したかは不明だが、2戸で7,000万円はしたはずだ。

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  「二世帯住宅」といえば戸建てメーカーの旭化成ホームズの独壇場だが、三井不動産レジデンシャルがマンションで打ち出したことで、他社も追随するのではないか。戸建てでできてマンションにできないはずはないと思う。

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「パークタワー新川崎」完成予想図

商・住一体の三井不レジ「パークタワー新川崎」(2013/10/3)
 

 

 

カテゴリ: 2014年度

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「クレヴィア原宿」完成予想図

 伊藤忠都市開発が分譲中の「クレヴィア原宿」を見学した。原宿駅では供給が少ない面積が広めのDINKS・ファミリー向けが中心で、1期24戸が即日完売した。

 物件は、JR山手線原宿駅から徒歩9分、東京メトロ副都心線北参道駅から徒歩3分、渋谷区千駄ヶ谷三丁目に位置する14階建て全57戸。専有面積は33.68~94.03㎡。1期2次(15戸)の価格は3,960万~10,580万円(最多価格帯6,900万円台・7,600万円台)。坪単価385万円。竣工予定は平成27年2月下旬。施工は佐藤工業。

 現地は明治通りに面しており、敷地南側にはこのマンションと同程度の高さのビルが建っており、住戸は西向きと北向きが中心。コンパクトタイプの1LDK(33~34㎡)が10戸のほかは40㎡台から70㎡台の住戸が中心。1期24戸では広めのDINKS向けが人気になった。

 同じエリアでは三井不動産レジデンシャルが昨年分譲した北参道駅前の「パークリュクス渋谷北参道」(67戸、坪単価371万円)が即日完売している。

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「(仮称)カワサキミライク-川崎未来区-」完成予想図

 住友不動産は2月8日から川崎市の大規模マンション「(仮称)カワサキミライク-川崎未来区-」(地上7 階建て・総戸数257 戸)の事前案内会を開始する。

 物件は、京急大師線鈴木町駅から徒歩5 分、川崎市川崎区大師駅前2丁目に位置する7階建て257戸。専有面積は65.78~81.36㎡。竣工予定は平成27 年1 月。施工は長谷工コーポレーション。

 物件が位置する多摩川沿いエリアは川崎市の「豊かな自然環境を備えた、人・モノ・情報などが集積する産業の創造と賑わいの拠点形成」を目指した「多摩川リバーサイド地区整備構想」が計画されている。隣の港町駅前では京浜急行電鉄と大和ハウス工業による大規模マンション「Riverie(リヴァリエ)」(3棟総戸数1,408 戸)の建設が進められている。

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「プラウドシティ仙川」

 野村不動産が2月下旬から3月上旬に分譲する「プラウドシティ仙川」を見学した。バルコニー前面に低層住宅街が広がる高台立地で、アッパーミドル層に人気を呼びそうだ。

 物件は、京王線仙川駅から徒歩7分、またはつつじヶ丘駅から徒歩10分、調布市仙川町2丁目に位置する敷地面積約10,000㎡の9階建て(建築基準法上は地上8階建・地下1階建)275戸の規模。専有面積は70.12~88.31㎡、価格は未定だが坪単価は260~270万円になる模様。竣工予定は平成27年4月中旬。施工は長谷工コーポレーション。

 現地は榮太樓飴の工場があったため用途地域は準工地域だが、準工に指定されているのはこの敷地のみで、全住戸の約7割を占める南西向き住戸の前面は第一種低層住居専用地域。敷地南側はキユーピーの本社・研究所・見学施設からなる「仙川キューポート」。

 設備仕様は、キッチンカウンターが御影石、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナなどが標準装備。玄関収納は高級感がある「ラクモア・シューズボックス」。ドアは四方が額縁のようになっている四方框ドアが採用されている。

 昨年末から予約制でモデルルームが公開されており、これまで400件以上の来場があり、予約はほとんど満席。第1期分譲は150戸くらいになりそうだ。

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 仙川をご存じない方には分かってもらえないかもしれないが、長く京王線に住む記者は調布や府中に劣らないいい街だと思う。この20年で街は一変した。安藤忠雄マンションが坪300万円になるのも納得できる。おしゃれな店もたくさんできた。

 坪単価260万円~270万円というのは決して安くないが、アッパーミドルの子育てファミリーにはいいマンションだ。「桜上水」には同社も売主になっている「桜上水ガーデンズ」があるが、どちらを選ぶか悩ましい。桜上水は急行停車駅で、仙川は各駅なので単価差にして50万円以上の差はある。

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 これまでもことあるごとに書いてきたことだが、行政に一言。建築物の高さ規制についてだ。ここも高さ規制は25mに抑えられている。百歩譲って高さ規制を可としよう。しかし、どうして合理的な理由のない5m刻みなのか。一般的にマンションの階高は3mだ。規制をかけるなら3の倍数、18m-21m-24m-27mとすべきだし、居住性の高いものを誘導するなら3.1mとか3.2m刻みにするべきだ。

 規制を緩めれば地価をあげる要因にはなるが、その分、戸数を増やすことで分譲価格を下げることもできるし居住性の高いマンションも建てられる。ぜひとも絶対高さ規制は根本的に見直してほしい。今回のマンションが建基法では地上8階建て、地下1階建てとなっているのもこの規制のためだ。リビングの天井高は2450ミリとなっているのももちろん規制のせいだ。

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エントランス

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「グランディーノ多摩ニュータウン永山」 

 大京グループの大京リアルドが2月上旬に分譲する1棟リノベーションマンション「グランディーノ多摩ニュータウン永山」を見学した。1棟リノベーションブランド「グランディーノ」シリーズの第2 弾で、平成5年に完成したJTBの社宅を全面的に改装し、大京のオリジナルキッチン「L’s KICHEN」などを標準装備したレベルの高いマンションだ。

 物件は、小田急多摩線小田急永山・京王相模原線京王永山駅から徒歩11 分、多摩市馬引沢2 丁目に位置する6階建て全30戸。専有面積は30.19~78.39㎡、第1期(8戸)の価格は2,580万~3,150万円(専有面積74.87~78.39㎡)、坪単価は120万円。既存建物は1993 年5 月竣工済み。既存建物の設計・監理は交通公社不動産、改修工事の設計・監理は共同エンジニアリング。既存建物の施工は大林組、改修工事の施工は大末建設(共用部)・パナソニックES集合住宅エンジニアリング(専用部)。改修竣工は2013年12月。

 物件概要で分かるように、大手企業の社宅として利用されていたもので、賃貸仕様ではなく〝分譲〟に匹敵する仕様である点だ。販売担当者によると、社宅は幹部社員ように建設されたもので、面積も広めのファミリータイプが中心で、オートロックが採用されており、駐車場も屋内。リビングの天井高は最低2550ミリ。施工は大林組だ。2010年に大規模修繕済み。

 改修にあたっては、デューデリジェンスを行ったうえで、新築のライオンズマンションと同様の設備仕様に変更している。食洗機は標準装備で、キッチンのカウンタートップは御影石。古い建物である痕跡は和室や浴室の段差くらいだ。

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 分譲単価は割安感がある。仮に、旧社宅並みの新築マンションをこれから建設しようとすれば坪単価は最低でも150万円はするはずだ。新築より700万円くらい安い〝バブル仕様〟であることをアピールできるかにかかっている。来場者は1週間で30組を突破しているという。

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 大成有楽不動産はマンションブランド「OBER(オーベル)」の価値向上を目指し、今年1月から新たなコンセプトに基づく商品やサービスを提供するリブランディングをスタートさせたが、そのプロジェクトチームの責任者、同社マンション開発本部企画部管理室室長・土肥(どひ)健作氏に話を聞いた。

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 同社は平成24年4月、大成建設グループの大成サービスと有楽土地が合併して誕生したが、旧有楽土地の設立は昭和28年。これまでのマンション分譲戸数は39,000戸を超え、管理戸数は102,000戸を突破している老舗企業だ。

 リブランディングは2年半前から検討を始めていたもので、満を持しての今回の発表となった。土肥氏がチームリーダーで、同社社長室経営企画部広報室室長・小林久視氏がサブリーダーを務めている。その狙い、背景などについて土肥氏は次のように語った。

 「マンション事業は大手の寡占化が進んでおり、今後も加速する。当社も生き残りをかけてこのプロジェクトをスタートさせました。社内から『うちの売りは何か』など声を聴いたのはもちろん、一般からは4,000件くらいのアンケート調査を行いました。結果は愕然とするものでした。4万戸近い業界でも上位の実績を持ちながら、認知度は極めて低いことを思い知らされました。あぐらをかいていた部分もありました。売り上げが伸びていたときも財産として残せませんでした」

 こうした反省を踏まえ、徹底したリブランディングに取り組んできた。

 「リブランディングに当たってはインナーブランディングが重要と考え、ワーキングチームも構成を変えたりして社員の意識改革や業務改善に取り組んできました。これからはファサード、エントランス、外構などに当社独自のデザインコンセプトを盛り込んでいきますし、品質管理においては1000項目にものぼる品質のチェックを全ての現場で実施する等、独自の品質管理体制『オーベルクオリティコード』を徹底していきます。コミュニティサポートのための部署を設けましたし、居住者向けのワンストップサービスも行っていきます。これからが勝負です」

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 同社の知名度やブランドの認知度の低さにはびっくりもしたが、さもありなんとも思った。記者は約35年間、マンションを取材してきた。もちろん同社のマンションもたくさん見学してきたはずだ。ところが、同社の「売りは何か」と聞かれてもとっさには出てこない。ユニバーサルデザインに早くから取り組んできたこととか、物件ではオードリー・ヘップバーンを起用した「ティアラシティ」、都のマンション環境性能表示で高い評価を得た「桜堤庭園フェイシア」、昨年見学した出色の「オーベル蘆花公園」くらいしかない。

 なぜなのか。考えてみてもよく分からない。元々は東証2部にも上場していた数少ない不動産ポストの老舗企業でありながら、会社の顔ともいうべき広報の部署がなかったのも一因かもしれないが、結局は「大成のブランドや歴史があるということに依存してきた」という土肥氏の言葉に行きつく。

 そうした体質を一掃するために、インナーブランディングを徹底したというのは納得だ。社員の意識を変えないとこうした試みは成功しない。土肥氏と同じことを言った人がいる。昨年10月からリブランディング「野村の仲介+」を開始した野村不動産アーバンネットの執行役員 流通事業本部営業推進部長・神園徹氏だ。神園氏は「当社の売りはサービス。インナーブランディングを徹底しないと効果を挙げられない」と。

 もう一つ、土肥氏が語った「施工会社がどこでも当社の品質管理を徹底する」ことも極めて重要だと思う。土肥氏に話しを聞いた2日前、三井不動産レジデンシャルの「パークホームズ築地」の記者発表会があり、施工が長谷工コーポレーションであったため、ある記者が「どうして長谷工コーポレーションなのか」という質問をした。これに対して同社開発事業本部都市開発二部長・村裕太氏は土肥氏と同じように答えた。「施工がどこでも三井のマンションです」と。

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「O-range STORAGE(オレンジ収納)」

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 リブランディングを具現化した商品・提案を現在分譲中の「オーベルグランディオ千住大橋エアーズ」で見た。シアターの冒頭には「オーベル メッセージムービー」が流れた。ユーザーの声を商品企画に生かす「O-range LABO(オレンジラボ)」では「O-range KITCHEN(オレンジキッチン)」「O-range STORAGE(オレンジ収納)」がモデルルームで提案されていた。

 一つひとつは紹介できないが、「オレンジワゴン」「シンクフロントレール」「サポートカウンター」「マルチシューズシェルフ」「マルチクローゼット」などはスグレモノだ。記者が推奨する「物干しポール」もついていた。

 「オレンジワゴン」「シンクフロントレール」「マルチクローゼット」は他社にはないものだ。とくに「マルチクローゼット」には「長押」のような使い方ができるのには驚いた。

 「キッチン」「収納」は先行するデベロッパーと肩を並べるどころかそれ以上かもしれない。第三弾も準備中と聞いた。間違いなく同社は変わることを実感した。

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「O-range KITCHEN(オレンジキッチン)」

大成有楽不動産 「OBER(オーベル)」リブランディングをスタート(2014/1/8)
 

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 オリックスは1月17日、同社が保有する大京の優先株すべてを普通株式に転換することによって、議決権ベースでの所有割合を31.7%から64.1%に増やし、大京を同社の連結子会社にすると発表した。

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 同社が2005年、経営再建中だった大京の支援に乗り出した時点でこのような連結子会社化は予想されたことだが、これによっていわゆる独立系だった大京、ダイア建設(大和地所の子会社)、コスモスイニシア(大和ハウスの連結子会社)、藤和不動産(三菱地所レジデンスに吸収合併)全てが他社の子会社になったことになる。これも時代の流れか。

 マンション業界は大手の寡占化・再編が進行しており、この流れはまだまだ加速する。オリックスにはオリックス不動産が、大京には穴吹工務店があり、3社のマンション供給量を合わせると4,000戸を突破する。全体的なパイが縮小する中、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、住友不動産、野村不動産の〝4強〟にオリックスグループがどう肉薄するのか。

 このほか東急不動産、東京建物がブランド強化を図っており、新日鉄興和不動産、NTT都市開発なども開発に力を入れている。老舗企業、大成有楽不動産も今年からリブランディングを開始した。面白い展開になってきた。

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「インペリアルガーデン」完成予想図 

 用地取得から10年、「小石川植物園」に隣接する希少の住友不動産「インペリアルガーデン」がいよいよ分譲される。東京火災海上の社宅跡地に建設されるもので、敷地面積約1haの第一種低層住居専用地域に立地する都心では過去にないと思われる低層大規模マンションだ。全167戸のうち半数が億ションとなる見込み。モデルルームは1 月25 日(土)にオープンする。

 物件は、都営三田線千石駅から徒歩9 分・東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅から徒歩9分、文京区千石二丁目に位置する4階建て全167戸の規模。専有面積は70.81~102.16㎡、価格は未定だが、西向きの75㎡台が8,000万円台、90~100㎡台の小石川植物園に面した住戸と南向き住戸が1億円以上になる見込みだ。坪単価は400万円。竣工予定は平成27 年1 月。設計・施工は前田建設工業。

 主な特徴は、①小石川植物園に隣接した第一種低層住居専用地域②敷地面積1万㎡超③南傾斜の高台立地を活かした4 棟構成④2戸1エレベータ採用(一部除く)⑤間取りとインテリアカラーが無償で選択できる「カスタムオーダーマンション」対応-など。

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 同社が用地を取得したあたりから、隣接する小石川植物園の環境・生物多様性を壊すものとして反対運動がずっと展開されてきたマンションだ。

 この点については触れないが、富裕層ならだれもが住みたいと思う都心の低層の一等地だ。同社によると、都心6区で1haを超える規模の低層マンションは過去10数年にさかのぼってもないということだが、都内全域に広げても分譲マンションの全歴史のなかでもそうないはずだ。記者が記憶をたどってみたところ、世田谷区で住友商事が「成城ハイム」を分譲したのを思い出した。分譲は昭和56年で、敷地面積は約13,000㎡だ。しかし、これは総合設計制度の適用を受けたため、低層ではなく高層マンションだった。

 これ以外は思い出せない。これからの物件では三菱地所レジデンスが「中村橋」で分譲するマンションが規模的には住友不動産のものを上回るようだ。

 坪単価も相場だろう。2年前、野村不動産が茗荷谷駅近くで分譲した物件は坪370万円だったが、これはいかにも割安感があった。記者は「『まだ間に合う』借景が見事な野村不動産『プラウド小石川』」という見出しをつけて記事にした。

 今回は戸数も多いので即日完売というわけにはいかないが、問い合わせは3,000件を超えているそうだ。広域集客も期待できる。駐車場は50%なのは驚いた。昔の億ションは1戸1台でも足りなかった。時代は変わったものだ。外観フォルムが美しいのも特徴だ。

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モデルルーム

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「レーベン横浜汐見台ソラノテ(横浜ソラノテPROJECT)」

 タカラレーベンの「レーベン横浜汐見台ソラノテ(横浜ソラノテPROJECT)」を見学した。全192戸が100㎡以上で、太陽光パネルを日本最大級の1,536枚を搭載し、光熱費を約71%節約できるという触れ込みのマンションだ。

 物件は、JR京浜東北線・根岸線磯子駅から徒歩15分、横浜市磯子区汐見台二丁目2-2の風致地区に位置する6階建て全192戸。専有面積は101.83~128.24㎡、2期50戸の最多価格帯は4,700万円台、坪単価は150万円。竣工予定は平成26年11月下旬。施工は飛島建設。敷地は旧東京電力社宅跡地。

 最大の特徴は、全戸が100㎡以上である点だ。これは「汐見台」の約72haが都市計画法の「1団地の住宅施設」に指定されており、建ペイ率・容積率、住宅の規模、道路、公園、公共施設などがこと細かに定められていることによるものだ。

 「汐見台2丁目2-2」は戸数が192戸と決められていることから、同社は全戸100㎡以上にすることを決めた。

 第2の特徴は、太陽光パネルを同社としては最大の1,536枚(これまでは「東鷲宮Ⅲの1,200枚」)を設置し、オール電化と組み合わせることで日本最大級のマンション個別太陽光発電システムを採用していることだ。同社の試算によると、光熱費は約71%節約できるという。

 もう一つは、共用施設に力を入れている点だ。コンシェルジュサービスを行うほか、キッズルーム、アリーナ、ライブラリー、カラオケ&シアターなどだ。駐車場も196台備え、料金も最高2,000円に抑えている。

 昨年10月に友の会優先で50戸を即日完売しており、販売担当者も自信を深めている。戸建て・買い替え検討者の来場も目立つという。

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 大手との競合にどうしたら負けないかを示したマンションだ。

 いま磯子駅圏では、旧プリンスホテル跡地の東京建物他「Brilliaシティタワー横濱磯子」(1,230戸)と、東芝の社宅跡地の野村不動産・三井不動産レジデンシャル・NREG東芝不動産「ヒルコートテラス横浜汐見台」(416戸)が分譲中だ。前者は単価が180万円ぐらいだが、後者は約155万円。タカラレーベンと競合する。

 同じような商品企画では結果は火を見るより明らかだ。同社は「太陽光」が売りではあるが、果たしてそれだけで勝てるか。そこで、同社は「全戸100㎡以上(平均111㎡」」をセールスポイントにした。これはかなりインパクトがある。かつて日本綜合地所が金沢八景で全戸100㎡以上の「グランシティレイディアント横浜」(1,805戸)を早期完売して話題になったが、それとよく似ている。一般サラリーマンにとって「30坪の家」は理想だからだ。隣接する「ヒルコートテラス」は平均88㎡だ。

 どうして100㎡にしたか。これにも理由がある。風致地区で一団地指定があるため戸数は192戸に制限されているが、面積規制はない。100㎡以上としたのは、同社は2年前に同じ「汐見台」で平均100㎡のマンション47戸を早期完売した経験がここで生かされた。これが大きな差別化となった。「ヒルコートテラス」より単価を下げられたのも面積を広くしたからだ。

 全戸を100㎡以上としたことで、リビングは最低15畳大、居室は6畳大、主寝室は8畳大以上として提案することが可能になった。廊下幅はすべてメーターモジュールを採用している。

 「太陽光」だけでない、規制を逆手に取った同社の強かな戦略がうかがえるマンションでもある。

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「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央」完成予想図

 日本綜合地所は1月15日、「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央」のモデルルームをオープンしたと発表した。全217戸のうち100戸が奥行き4mの「オープンエアリビングバルコニー」付きで、100㎡を超える住戸も多く設けている。価格は2,900万円台から。

 物件は。北総線・成田スカイアクセス線千葉ニュータウン中央駅から徒歩5分、千葉県印西市戸神台一丁目に位置する12階建て「スカイヴィラ」119戸と10階建て「ブラッサムヴイラ」98戸の2棟構成。専有面積は80.42~101.42㎡。竣工予定は2015年2月中旬。施工は長谷工コーポレーション。

 100㎡以上の住戸には「Hundred Code」と名付け、リビングルームは20畳以上、主寝室は8畳大以上、玄関・ホールの幅は1.4mなどの10の条件を設定しているのが特徴。

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