「麻布霞町」を超えるか 三井不レジ「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」

「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」外観完成予想図
三井不動産レジデンシャルが7月下旬に分譲する「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」を見学した。「パークマンション」は同社の最高級マンションシリーズで、1968年の第一号「目白パーク・マンション」から46年の歴史がある。これまで供給された物件は今回で60棟目で、記者は20件くらい見学している。見学した中で最高峰は「麻布霞町パークマンション」だと思っているが、今回の物件は総合的に判断して「霞町」を上回るかもしれない。素晴らしい億ションだ。
物件は、東京メトロ南北線・都営大江戸線麻布十番駅から徒歩7分、港区三田2丁目に位置する11階建て全98戸(販売総戸数97戸、事業協力者戸数1戸含む)。専有面積は71.02~176.33㎡。価格は未定。竣工予定は平成平成28年01月下旬。設計・施工・監理は鹿島建設。基本計画・デザイン監修はミサワアソシエイツ一級建築士事務所。
まず立地。敷地はオーストラリア大使館-伊藤忠商事の社宅跡地。敷地北側はオーストラリア大使館、東側は道路を隔てて綱町三井倶楽部、その先にはイタリア大使館、慶大三田キャンパスがある。都心の一等地だ。
この立地条件と、緑が豊富なのが最大の特徴だ。敷地内の巨木はもちろんだが、隣接する道路の街路樹は差し渡し1m以上あると思われるイチョウやスダジイの古木が植わっている。物件名の「ザ フォレスト」がぴったりだ。
基本計画・デザイン監修は三沢亮一氏。先にあげた「麻布霞町パークマンション」を手掛けた建築家だ。基壇部に花崗岩、上層部は4丁掛け山型タイルを配し、伝統的なコーニス、フィンなどを用いて重厚感を演出している。
ランドスケープデザインはダニエル・ガーネス氏。世界的に活躍されている方で、コンセプトは「NECKLACE CONECTION」。既存の石造物や灯籠などの旧蜂須賀邸の遺産を引き継ぎ、8つのガーデンがネックレスのようにつながるよう設計されている。
共用施設の特徴としては、「迎賓館」としての役割を持たせた「プライベートヴィラ如庵」を設置していることだ。テラス、パーティリビング、ベッドルーム、バスコートなどがあり、広さは分からないが100坪はありそうなものだ。
専有部分のインテリアデザインは三沢亮一氏と東利恵氏の2テイスト。家具調度品は自然石や自然木などをふんだんに用い、ほとんどが外国製。「Made in Japan」が確認できたのはTOTOの便器とパナソニックの食洗機くらいだった。
販売を前に問い合わせ・来場が〝殺到〟しているようで、これまでのパークマンションの来場ペースと比べると2倍以上あるそうだ。

模型
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同社の「パークマンション」を見学するのは3年ぶりくらいだが、もっとも興味があるのは「麻布霞町パークマンション」を超えるのかどうかだ。敷地規模は「麻布霞町」に次ぐもので、戸数は「霞町」が92戸だから、今回のほうが多い。
問題の価格。「正式な価格発表まで控えていただきたい」と言われているので書かないが、最低でも1億2,000万円台、最高は7億円台ということから推測していただきたい。単価は「霞町」が坪630万円くらいだったと記憶しているが、こちらはそれよりはるかに高くなるのは間違いない。
億ション住戸も「霞町」は1戸だけ1億円を下回ったが、こちらは全て1億円以上だから、文字通り億ションになる。
「霞町」のモデルルームのイメージは記憶に残っていないので何とも言えないが、機会があったら同社関係者から聞いてみたい。「霞町」のほうがいいという人もいそうだ。もちろん、借景は今回のほうがはるかにいい。。「綱町三井倶楽部」は期間限定でいいから一般に開放してはどうか。マンション購入者は利用できないのか。

建設地
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モデルルームで採用されている建具家具の面材、調度品などについて紹介できないのが残念だ。通常は同社の販売担当者から話が聞けるのだが、前述したように想定をはるかに上回る来場者があるので対応できないとのことで、今回は一人で見学した。
設備仕様は、これまで見学してきた多くの億ションでも見てきたものだが、他社物件と異なるのは全体として「品がある」ことだ。すべて本物志向。一流ホテルのスイート並みとみて間違いない。
主なブランドを紹介すると浴槽は「JAXSON」、水回りは「DURAVUT」、キッチンは「GAGGENAU」など。家具建具の面材はブビンガだと思ったがどうだろう。磁器・食器類はあまり興味がないが、マイセンやらミントンやら世界的に知られているブランドばかりだったのだろう。
すごい人気になっているのは、もちろん実需だろうが、相続税・贈与税の改正をにらんだ「節税対策」として富裕層の関心を呼んでいるのも一因だろう。

エントリーゲート
住友不動産 「南大塚」のマンションに電動式「デザインウォールキッチン」初採用

「セントラルプレイス南大塚」完成予想図
住友不動産は6月30日、豊島区南大塚一丁目に完成したコンパクトマンション「セントラルプレイス南大塚」に、生活感の漂うキッチンを隠しスタイリッシュな飾り棚にできる電動式の「デザインウォールキッチン」を初採用したと発表した。
「デザインウォールキッチン」は、電動式の開閉扉を閉めるとシンクやカウンターまわりが隠れ、生活感を消し去って、“飾り棚”へと早変わりするもの。
同社は「魅せる収納とすることで空間全体をリビング・ダイニングとして使用でき、より一層空間的『ゆとり』が得られ、生活の満足感を高めてくれる」としている。
物件は、JR山手線大塚駅から徒歩6 分、豊島区南大塚1丁目に位置する9階建て全35戸。専有面積は34.82~41.98㎡。竣工は平成26 年5 月。設計・施工は三井住友建設。

「デザインウォールキッチン」の開閉前後
大和ハウス他 旧ひばりが丘団地で初の分譲マンション 単価は167万円

「ひばりが丘フィールズ1番街」完成予想図
三交不動産「プレイスひばりが丘」は坪単価210~220万円
西武池袋線駅圏の2物件、大和ハウス・コスモスイニシア・オリックス不動産「ひばりが丘フィールズ1番街」と三交不動産「プレイスひばりが丘」を見学した。前者は駅から徒歩18分(バス6分徒歩2分)で坪単価167万円の大型物件、後者は駅から徒歩10分で坪単価は210~220万円の中規模物件。価格上昇局面で結果はどう出るか。
前者は、UR都市機構の賃貸団地「ひばりが丘団地」の建て替え・再開発事業の一環で、UR都市機構が民間企業を事業パートナーとするPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ=官民連携)手法によって街づくりが勧められているもの。計画では3棟全419戸が予定されており、今回はその第一弾。
物件は、11階建て全144戸の規模。専有面積は68.57~89.71㎡、価格は2,990万~5,090万円(最多価格帯3,400万円台・3,500万円台)、坪単価は147万円。竣工予定は平成27年3月下旬。施工は長谷工コーポレーション。基本設計・デザイン監修は入江三宅設計事務所。販売代理は大和ハウス工業、野村不動産アーバンネット。7月19日に全戸が抽選分譲される。
後者は、西東京市谷戸町2丁目に位置する6階建て全42戸の規模。専有面積は64.02~80.91㎡、現在分譲中の1期21戸の価格は4290万円~5,180万円。坪単価は210~220万円。竣工予定は平成26年8月末。施工は木内建設。販売代理は住友不動産販売。
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立地、規模などが全然異なるので単純な比較は出来ないが、まず前者から。
ひばりが丘団地は昭和33年に竣工した敷地面積約34.5ha、180棟全2,714戸の賃貸住宅団地。平成14年から建て替えが始まっていた。道路も広く街路樹や団地内の樹木は素晴らしい景観を形成している。これだけでも十分価値がある。
モデルルームの設備仕様レベルを考えると167万円というのはリーズナブルなものだろう。もっと独創的な商品企画を期待していたのだが、それはなかった。期分けせず一挙に144戸を販売するというのには驚いた。販売担当者は十分手ごたえを感じていた。
後者の単価はやや高いという印象を受けたが、今後の単価上昇を考慮すると相場とも受け止めることができる。都下の郊外部でも徒歩圏マンションが坪200万円を突破してくるのは間違いない。
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ひばりが丘駅圏ではリーマン・ショック前までの10年間くらいで3,000戸近い大量のマンションが供給された。しかし、2007年分譲の西武不動産販売他「HIBARITOWER(ひばりタワー)」(322戸)と2009年分譲の定期借地権付きの東京建物「Brillia City ひばりが丘」(356戸)を最後にほとんど新規供給はないはずだ。
「ひばりタワー」は確か単価は280万円もしなかった。あまりにも安く、他の沿線と比べ割り負けしているのに驚いた。東建の定借は坪単価が140万円くらいで人気になったが、こちらはやはり買いやすさが人気を呼んだのに納得したのを覚えている。

「プレイスひばりが丘」完成予想図
フージャース・総合地所「ルネ新白岡駅前」1期50戸が完売

「ルネ新白岡駅前」完成予想図
フージャースコーポレーションと総合地所が両社のJVマンション「ルネ新白岡駅前」第1期1次~3次50戸が完売したと発表した。
「ルネ新白岡駅前」は、JR宇都宮線・湘南新宿ライン新白岡駅から徒歩1分の11階建て全124戸。両社は完売の理由として「駅1分という立地と、駅前でありながら日当たりの良い恵まれた住環境という、利便性・資産性・住環境を兼ね備える高い希少性と、専有部分のゆとりの広さ、充実した収納や水周りの使い勝手の良さといった女性目線のものづくり」が評価されたとしている。
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このマンションの見学会が行なわれたとき、駅1分と坪単価130万円弱という安さ、新規供給マンションとしては14年ぶりという〝空白区〟であることからコンスタンとに売れるだろうとは思った。
あれから3カ月で50戸を成約できたのは、これからの第一次取得層向けのマンションの市場動向を占う意味で興味深い。価格を極力抑え、独自の商品企画をどれだけアピールできるかにかかっている。
大成有楽不動産 「金町」エリアで2物件224戸 単価は割安感あり

「オーベル金町レジデンス」完成予想図
大成有楽不動産の「オーベル金町レジデンス」と「オーベル金町エアーズ」を見学した。双方で224戸だ。同社のマンションについては、この1~2年間、かなり見学しているが、収納、キッチンなどの商品企画がどんどんよくなってきている。業界でもトップクラスだと思う。今回の2物件も設備仕様などはこれまで見学してきたものと変わらないが、坪単価が都内では希少といえる180万円以下というのが最大のポイントだ。ユーザーにどこまでアピールできるか。
前者は、JR常磐線金町駅から徒歩11分、葛飾区新宿6丁目の大規模開発エリアに位置する5階建て全117戸。専有面積は76.80~96.23㎡、価格は未定だが、坪単価は180万円前後に落ち着く模様。竣工予定は平成27年1月下旬。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。分譲開始は7月。
後者は、JR常磐線金町駅から徒歩10分・京成金町線京成金町駅、柴又駅から徒歩9分、葛飾区柴又三丁目に位置する11階建て全107戸。専有面積は65.74~86.30㎡、1期(35戸)の価格は3,290万〜4,980万円(最多価格帯3,500万円台・3,800万円台)、坪単価は177万円。竣工予定は平成27年1月下旬。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。すでに分譲が始まっている。
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まず前者から。現地は、同社のマンションのほか住友不動産の中高層マンションなどの住宅ゾーン、生活利便施設、東京理科大と広大な葛飾にいじゅくみらい公園を中心とする文化・教育・公園ゾーン、都市型工場・研究所ゾーンで構成される約33.3haの大規模複合開発エリアに位置している。
同社のマンションは、東京理科大に道路を隔てて隣接しており、広々とした空間と同大学のカフェや学生食堂など(一部制限等があり)も、図書館や学食なども利用できるのが魅力だ。全体として平置駐車場など敷地をゆったり活用している上、居住面積が広いのも特徴。
後者は、金町駅10分圏であり、京成線の柴又駅も9分と利用可能。線路際ではあるが、それほど電車の運行本数が多くなく、また、準工地域ではあるが街路樹も美しい。嫌悪施設などはない。
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問題の価格だが、記者は前者の坪単価は200万円近くしても不思議でないと思っていた。後者は「柴又」は全国区ではあるが、いま一つマイナーな駅なので坪単価は180万円くらいだろうと思っていた。
この予想と比べると前者はかなり割安感がある。住友不動産がいくらで分譲するかだが、用地取得額からいって間違いなく同社のマンションよりは高くなる。後者はいい線だと思う。
マンション建築費の上昇はまだ序の口だ。断定的には言えないが、これからどんどん上がると予測せざるを得ない。第一次取得層にとっては厳しい時代になりそうだ。立地条件などはより郊外に広げざるを得ないだろう。リーマンショックの前もそうだったが、やがて23区から坪単価180万円以下のエリアは消えるのではないか。

「オーベル金町エアーズ」
アパ 頂上戦略を軌道修正 坪800万円超えで単価トップ目指す
「アパホテル<半蔵門平河町>」の開業テープカットに臨む元谷外志雄代表(左)とアパホテル・元谷芙美子社長
アパが2010年4月~2015年3月までの中期5カ年計画「SUMMIT5・頂上戦略」で掲げた「都心3区(千代田・中央・港)で供給ナンバー一」を軌道修正し、今後は同社のフラッグシップ「ザ・コノエ」の高級路線に特化し、坪800万円超の分譲単価で頂上を目指す。
同社グループ・元谷外志雄代表は、6月24日行われた同社の「SUMMIT5」計画に基づく都内20棟目のホテル「アパホテル<半蔵門平河町>」の開業セレモニーの会場で、「都内の土地が上昇し建築費も高騰しており、マンションの事業環境は厳しくなってきた。地元金沢などの地方はファミリー型を供給していくが、都内では『ザ・コノエ』の高級路線に転換する」と語った。
また、アパホーム・沖田良一社長は、「『代官山』(109戸)は坪600万円を超えるし、用地取得済みの『三田綱町』(45戸)も『西麻布』(16戸)は坪800万円を超える予定」と話した。このほか同社は「一番町」(32戸)「隼町」(24戸)も用地取得済み。
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東急東横線代官山駅前の「代官山」プロジェクトは当初は坪600万円台の半ばと見られていたが、もっと高くなる可能性も出てきた。モデルルームは今秋オープンの予定。さらに「三田綱町」や「西麻布」で坪800万円を超えれば、リーマン・ショック後の首都圏最高値マンション、三菱地所レジデンス「ザ・パークハウスグラン千鳥ケ淵」の坪800万円を超えることになる。
ただ、三井不動産レジデンシャルはミッドタウンに近接するエリアで隈研吾氏の設計によるマンションを予定しており、こちらは坪1,000万円超となる可能性がある。都心部のマンションの高値競争は益々激化する。
三井不レジ他 田町の「GLOBAL FRONT TOWER」が人気 坪単価は330万円

「GLOBAL FRONT TOWER」完成予想図
三井不動産レジデンシャルは6月17日、日本土地建物、伊藤忠商事、伊藤忠都市開発、清水建設と開発を進めている港区芝浦一丁目のタワーマンション「GLOBAL FRONT TOWER」(全883戸)の第一期380戸の登録受付を6月28日から開始すると発表した。来場者は2,000組に達しており、人気は必至だ。最高価格の1億8,200万円の住戸にも5組の購入希望が入っている。
物件は、JR田町駅から徒歩10分、港区芝浦1丁目に位置する34階建て全883戸の規模。専有面積は42.01~120.11㎡、価格は3,700万円台~18,200万円台(最多価格帯5,500万円台・6,400万円台)、坪単価は330万円。設計・施工は清水建設。竣工予定は平成28年1月下旬。事業費率は三井不動産レジデンシャルが45%で、他社は未公表。6月28日から登録申し込みを受け付ける。
現地は、田町駅前の再開発事業「田町駅東口北地区土地区画整理事業」から徒歩4分のヤナセ本社跡地。総合設計制度を利用し敷地面積約10,000㎡の半分以上を公開空地とし、建物は港区最大級の免震タワーマンション。1階部分に認可保育園が入居するほか、再開発エリアに移転する予定の「愛育病院」とも連携する。このほか、各フロアに全戸分のトランクルームを設け、住戸内のリビングダイニングエアコン、キッチンカップボード、天然御影石キッチン天板などが標準装備。天井高は約2600ミリ。

運河に面した外観
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まず単価。記者は鹿島建設他「勝どきザ・タワー」を取材したとき、記事にはしなかったが坪単価は350万円の価値があると判断した。ただ、戸数が1,420戸と多いのと競合物件もあることから320~330万円くらいになると予想した。しかし、1期500戸は307万円に落ちついたと聞いてびっくりした。人気になったことで、2期以降はどう価格設定するか分からないが、まさか値上げはしないはずだ。
「勝どき」との比較で、今回のマンションも高値追及するなら坪350万円もあると予想したが、三井不動産レジデンシャルは抑え気味に値付けするだろうからアッパーで340万円くらいだろうと思っていた。330万円は極めてリーズナブルな値段だろう。確実に売ることを最優先した値付けとみた。
1期は380戸になるが、来場者が2,000組に達していることから人気は必至だ。最高価格の住戸1億8,200万円(120㎡)もすでに5組の購入希望が入っているというから、これはもう完全にバブルだ。ただ、この最高価格住戸の坪単価は500万円だ。リーマンショック前はタワーマンションの最上階は軒並み600~700万円をつけたので、富裕層は「買い得」と思っているのかもしれない。来場者の居住地は港区が40%、年代は30歳代~40歳代が75%、持ち家比率は40%、年収1,000万円以上が50%。
各住戸のプランはワイドスパンが中心で、居住性能は高い。天井高は2600ミリ。小家族の入居を想定した80㎡台のモデルルームもよくできている。

エントランス
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「勝どきザ・タワー」との単純な比較はできないが、今回の見学会では担当者は、「『勝どき』の所在地は中央区勝どきで、最寄り駅は大江戸線のみ。こちらの住所は港区芝浦で、最寄り駅は6駅。利便性が全く異なる」と優位性を強調した。
どちらを選択するかはユーザー次第なのでこれ以上書かない。面白いのは1フロアの住戸の多さだ。図面集をみたら標準階はほぼ1フロア29~30戸あった。小規模マンションが34層にわたって建設されるわけだ。1フロアの過去最多住戸のタワーマンションはどこか分からないが、「勝どきザ・タワー」は53階建てなので単純に総戸数で割ると約27戸だ。今回のマンションか「勝どき」が1フロア最多戸数タワーマンションであるのはほぼ間違いない。

非日常を演出した最高価格住戸のモデルルーム(左がリビング、右が主寝室)

80㎡のモデルルーム
リビタ 一棟丸ごとリノベーション「つくば春日」 30坪で施工は鹿島

「リアージュつくば春日」完成予想図
リビタの一棟丸ごとリノベーションマンション「リアージュつくば春日」を見学した。平成3年に完成した大手企業の社宅を全面リノベしたもので、建物は敷地の20%しか使っておらず、まるで公園の中に建っているようなマンションで、専有面積は平均100㎡ほど。
物件は、つくばエクスプレスつくば駅から徒歩16分、つくば市春日1丁目に位置する14階建て全54戸の規模。専有面積は第一期99.76㎡~120.87㎡、現在分譲中の1期2次(5戸)の価格は3,498万~4,298万円。坪単価は121万円。既存建物の完成は平成3年2月。施工は鹿島建設。改修竣工予定は平成26年9月末。改修工事施工は東京建物アメニティサポート(共用部分)、住環境ジャパン(専有部)。販売代理はトリニティ・イデア。
建物は武田薬品工業の社宅として利用されていたもので、敷地面積約3,700㎡のうち建築面積は約670㎡。わずか20%しか建物は建っていない。敷地の北側は公園のような緑地が整備されている。
コミュニティ形成がコンセプトの一つで、広い敷地を利用して会話が楽しめる「ぐるっと広場」、収穫もできるシェア菜園、木陰のデッキを屋外に配置。屋内にはギャラリー、ライブラリー、アトリエなどの共用施設を設置する。
内装は自由に設計変更できるタイプもあり、モデルルームのひとつは玄関を入ってすぐに手洗いを設け、キッチン、リビングは筑波山が見える北側に配置、フローリングは無垢材、アクセントにコンクリートブロックを使用した個性的なものも用意している。

303号室モデルルーム

804号室 モデルルーム
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極めてレベルの高いマンションだ。新築時の原設計は鹿島。見事なシンメトリーを描いた建物が、既存樹のケヤキの大木が10本はありそうなまるで公園のような敷地の中に建っていた。当時の施主である武田薬品と設計を担当した鹿島がどのような意図で社宅を建てたかが伝わってくるようだった。
リノベーション後は、エントランスを入ると右と左に分かれてサブエントランスが設けられており、中央からは北側の緑地に抜けられるように設計されていた。
前出のモデルルームは地元の建築家、とりやまあきこさんが担当。パンフレットで「フラットな100㎡の真っ白なキャンパスなら、戸建てに勝る豊かな暮らしを描けるかもしれない」と語っている。記者は、広い玄関を入ってすぐに手洗いコーナーがあるのに度肝を抜かれてしまった。注文住宅なら分からないではないが、このようなプランを受け入れたリビタの心の広さを見た。「スタイルオーダーコース」を担当する古谷デザイン建築設計事務所の提案もいい。固定観念にとらわれないプラン提案がユーザーに支持されているのだろう。
駅からはややあるがすでに10戸近くに申し込みが入っており、完売までにはそれほど時間はかからないと見た。市内の公務員宿舎の売却方針が決定され、その受け皿として新築やこのようなリノベーションマンションが市場を賑わすことになりそうだ。

304号室リビング
中古マンション アクセストップは「ワールドシティタワーズ」 ノムコム調査

「ワールドシティタワーズ」
野村不動産アーバンネットは6月11日、不動産情報サイト「ノムコム」上に「2013年度中古マンションライブラリー人気ランキング」を発表した。
ランキングは、中古マンション約2万棟の情報を紹介する「中古マンションライブラリー」に2013年4月~2014年3月までのアクセス数をマンション別に集計したもの。
トップは「ワールドシティタワーズ」(全2,090戸)、2位は「広尾ガーデンヒルズ」(全1,181戸)、3位は「東京ツインパークス」(全1,000戸)となった。
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住友不動産が分譲した「ワールドシティタワーズ」は、最上階がオークションになったのはマスコミも取り上げ話題になったがが、トップというのは意外な感じがした。さすが億ションの代名詞「広尾ガーデンヒルズ」だ。風格がある。こんなマンションはもう分譲されないだろう。昭和57年の第1期分譲は平均坪単価が300万円を切っていたのは信じられないだろう。「東京ツインパークス」も「ワールドシティ」同様、港区のマンションだ。これも分譲時は平均10倍を超える人気を呼んだのではなかったか。
興味深いのは、神奈川県トップで首都圏全体でも7位にランクされた日本綜合地所の100㎡マンション「レイディアントシティ横濱カルティエ」だ。
埼玉県トップの「プラウド武蔵浦和」、千葉県トップの「プラウドタワー稲毛」は納得。ほとんど即日完売したのには記者も驚いた。
埼玉県の「サクラディア」はあれほど売れ行きが悪かったのに2位とはよく分からない。あとはみんな取材したときが思い出されて懐かしい。記者が推奨するのは億ションでは「麻布霞町パークマンション」だし、広さでは平均120㎡の「パークシティ東京ベイ新浦安」だ。

「広尾ガーデンヒルズ」(左)と「東京ツインパークス」
〝市民の味方〟の国立市議さん 「国立の都市景観」を語ってほしい
道路幅44m、両側に3.6mの歩道と9mの緑地帯が整備されている国立の大学通り。サクラは約200本、イチョウは約120本
昨日6月10日、国立市の市民を名乗る方から記者に電話が入った。記者が5月7日に書いた「住友不動産『グローブアベニュー国立』 高さ20mは自主規制の結果」という見出しの記事で、「高さ20mを超えてマンションを計画する場合は、景観審議会に諮問し、その答申が出る『半年から1年半ぐらい』(都市計画課)までは工事着手できないことになっている。同社は、この期間のリスクを避けるために自主的に高さを20mに抑えたわけだ」という記述が問題だというのだ。
しばらく話したが、要領を得ない。相手の方はいろいろ話された。この問題について6月11日、市役所で市議を交えて話し合うのだという。記者はとっさに「それでは取材させてください」と頼み、了承された。その時点でどのような会合かは見当もつかなかったが、住友不動産の物件を含め、市内で計画されているマンション建設に反対されている方たちの会合だろうとは考えた。
そして当日の6月11日。市議の方お2人と市民の方らしい3人に名刺を渡した。お2人の市議のうち一人は四分五裂、離合集散を繰り返している政党に属されている方で、もう一人は「節を曲げない」ことで知られる革新の〝老舗〟政党の方だった。
市の都市計画課の職員との話し合い会場に入ることは断られたが、事後に話を聞けるものと解した。
待つこと約30分。いざ、取材に入ろうとしたが、機先を制された。前者の方から「どのように書かれるか分からない記者には何も話せない」と有無を言わせず席を立たれた。ゆっくり自己紹介する時間はないだろうと判断して、単刀直入、もう一人の議員さんに「私は皆さんの味方ではありませんが、敵ではありません。是々非々です」「国立のマンションについては明和地所さんを支持しました」と語った。
この「明和を支持した」というのが議員さんの逆鱗に触れたのか、「私は市民の味方。業者の立場の記者に話すことはない」と取材拒否。ここでなにも聞けなければ空振りになる。記者は「いえ、市民の利益と業者の利益は矛盾しません」と言い張ったが無駄だった。「あとで話そう」は「善処する」と同義語だというのは記者だって分かる。
外は土砂降り。
◇ ◆ ◇
なので、今回の議員さんたちの会合がどのようなものだったかは分からない。しかし、住友不動産以外にあるデベロッパーが敷地面積約1,300㎡、延べ床面積約3,000㎡、高さ約20mのマンションを計画している。この計画を俎上に載せようという狙いがあるのではないか。
◇ ◆ ◇
記者は議員の世界については全然知らないが、有権者をみれば握手をするのが議員さんの習性ではないかと思う。今日のA新聞にも「握手は民主主義に通ず? 」の見出し記事が掲載されていた。先日行なわれたマンション管理業協会の懇親会で取材した国会議員さん3人は、求めもしないのに肉体労働者でも物書きでもあり得ない肉厚で生暖かいグローブのような手で華奢な記者の手を強く握られた。女性が手を握られるのを嫌う理由が理解できた。AKB48だって票がほしいから握手会をやるのであって、そうでなければ薄汚い男に手など握られたくないだろう。
国立市議さんも市民の代表であり、政党の代表だ。手を差し伸べないばかりか、話もしないで〝敵〟と決め付けるのはいかがなものだろう。議員さんが言う「市民」とは、単に票が確約された身内だけではないはずだ。
◇ ◆ ◇
お2人の国立市議の方へ。記者は初めてお会いしました。決して「何を書かれるか分からない」という議員さんの個人的なことをお聞きするためにうかがったわけではありません。国立市が誇る「都市景観」はどうあるべきかをお聞きするためです。
「市民の味方」であるはずの議員さんが、「業者の立場の記者」と決めてかかり取材拒否されるのか。その資質を疑います。どうして公党の代表として堂々と自説を語らないのか。絶対に「革新」政党とは呼べません。
記者はビーンボールまがいの球を投げたかもしれませんが、この球を打ち返すのか投げ返すのか、それとも無視されるのか。それは勝手かもしれませんが、自分の都合でしか動かない議員さんは決して市民の味方にはなりえないと申し上げます。
申し添えておきますが、記者は明和地所のマンション問題では、同社は当然ながら当時の上原市長にも市役所職員にも住民の方や集会も公平に取材しました。「国立市の対案プランは〝刑務所マンション〟」という見出しの記事を書きましたが、この記事は裁判で証拠としても採択されています。
◇ ◆ ◇
「国立市都市景観形成条例」には、「(目的)第1条この条例は、国立市の都市景観の形成に関する基本的事項を定めることにより、『文教都市くにたち』にふさわしく美しい都市景観を守り、育て、つくることを目的とする」と謳われている。
また、「(市民等の責務)第7条市民等は、自らが都市景観を形成する主体であることを認識し、互いに協力して積極的に都市景観の形成に寄与するように努めなければならない」とされ、「(事業者の責務)第8条事業者は、自らの責任において、積極的に都市景観の形成に寄与するように努めなければならない」と規定されている。
ほとんど罰則がないのが都市景観を守る側からは問題とされている。
国立駅前

