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「ディアナコート小石川竹早」完成予想図

 モリモトが3月に分譲する「ディアナコート小石川竹早」を見学した。文京区内で過去10年間に供給されたマンションは320棟と少なくはないが、住所が「竹早町」で春日通りに面していないのはこの物件だけで、デザイン性にも優れていることから早期完売は必至だ。

 物件は、東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅から徒歩8分、文京区小石川4丁目に位置する9階建て全75戸。専有面積は39.89~98.35㎡、価格は未定だが坪単価は360万円台になる模様。竣工予定は平成27年10月中旬。設計・監理は日本エーコン一級建築士事務所、デザイン監修はアーキサイトメビウス、施工は森本組。敷地はエーザイが所有していた土地。

 現地は、春日通りから一歩入った吹上坂に面したマンションなどが建ち並ぶ一角。デザイン監修はこれまでも〝成熟した大人の感性をもてなす〟がコンセプトの「ディアナコート」シリーズを多く手掛けてきたアーキサイトメビウス・今井敦氏と建築家・藤原益男氏。建物は白を基調に陰影の深い外観で、エントランス部分には錆石割り肌仕上げ。シンボルツリーとして約9のシマトネリコを配置する。

 モデルルームは約89㎡の億ションタイプ。玄関・ホールの床は大理石張り、壁はアフリカ産「ドンシェ」の突板仕上げ。このほかキッチン、洗面室、出窓などに天然石をふんだんに使用しているのが特徴。

 プランは単身者・DINKS向けのコンパクトタイプから億ションまで33タイプ。平均は約72㎡。

 モデルルームをオープンして2週間で来場者は約120組。スタッフ10人で対応しているが、数週間先まで満席のようだ。

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モデルルーム

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 同社の〝ディアナコート〟シリーズは昨年も今井氏と藤原氏のコンビで「ディアナコート小石川播磨坂」(20戸)が分譲された。見学しようと思っていたが、5週間で完売してしまったため見逃した。コンセプトは「播磨坂」と同じのようで、来場者は異口同音に「素晴らしい」を連発するそうだ。

 来場者が絶賛するのも当然だ。先日見学した同社の「ピアース高田馬場」もハイセンスなデザインと間取り提案が素敵だったが、今回の「小石川竹早」は大人の感性に訴えるデザインだ。

 「ドンシェ」は樺桜に似た温かみのある赤褐色。これはいい。藤原氏がお気に入りの面材だとか。

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エントランス(完成予想図)

単身者・DINKS向けの最高レベルマンション モリモト「ピアース高田馬場」(2014/2/17)

カテゴリ: 2014年度

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「ハミングテラス」完成予想図

 新日鉄興和不動産が分譲中の売れ行き好調マンション「ハミングテラス」を見学した。日暮里・舎人ライナー高野駅から徒歩1分(15m)で坪単価は153万円。東京23区内の駅1分のマンションでこれほど安いマンションはまずない。売れ行きが好調なのもうなずける。

 物件は、日暮里・舎人ライナー高野(こうや)駅から徒歩1分、足立区扇二丁目に位置する15階建て全102戸の規模。専有面積は67.89~87.54㎡、坪単価は153万円。竣工予定は平成27年2月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

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 日暮里・舎人ライナーが開業した平成20年前後には沿線のマンションを結構見学をしたが、最近はまったく見ていない。リーマンショック後は供給も激減したはずだ。すっかり忘れられた沿線になったと思っていた。高野駅圏ではマンション供給はこれまでない空白区であるはずだ。

 ところが、昨年の11月、同社は第1期(30戸)を即日完売したと発表した。第1期の価格は2,898万~4,398万円(最多価格帯3,600万円台、3,700万円台)で、契約者の居住地は足立区が約43%、勤務地は千代田区が約26%、港区が約17%だった。

 記者は、足立区の居住者が5割を切り、勤務地が都心であることに興味を抱いた。「高野」駅を「こうや」駅と読める人はまずいないと思われるくらいマイナーなエリアなのに、都心勤務のサラリーマンがよくぞ購入したものだと思った。

 もちろん、即日完売の要因は「駅1分」という近さと、3LDKで3,000万円の半ばという価格の安さだ。販売担当者も「来場者の6割は地元以外。北区、豊島区、大田区や千葉、埼玉方面も多い。ほとんどの人は初めて降りる駅のようだ」と話したことがすべてを物語っている。現地周辺にはコンビニはあるが、飲食店や喫茶店など商業施設はほとんどない。購入者はそんな不便さはもちろん百も承知の上だろう。

 単価を低く抑えられたのは、第一に土地代が安かったのだろうが、もう一つは住空間をカスタマイズできる「One’s Select」を採用していることだ。これは、〝過剰〟な設備を廃し、グレードの高いアイテムはオプションで変更できるものだ。追加費用はローンに組み入れることができるのも特徴だ。

 このため、下足入れなどは同社がモデルルームで提案している数十万円のものを選ぶ人と、ホームセンターなどで販売されている数万円のものを自ら購入する人の割合は半々だという。

 消費増税と建築費の上昇による分譲価格の上昇で第一次取得層の住宅取得はますます難しくなる。少しでも購入価格を抑えられる「One’s Select」はよく理解できる。

 このところのマンション価格上昇で、23区内の駅近ならまず坪単価は200万円を下らないだろうし、駅力のあるエリアなら250万円以上だろう。まだまだこれからも上昇すると考えているはずだ。ここは坪で50~100万円、20坪で1,000万~2,000万円は安い。〝購入するなら今しかない〟と考えたのだろう。

 その後もコンスタントに売れており、現在までに約7割が契約済みだ。

 一駅先の「江北(こうほく)」駅ではタカラレーベンも「TOKYO ECOSMA PROJECT」(127戸)を分譲する。こちらの単価はもっと高くなりそうだ。

カテゴリ: 2014年度

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「オーベル代々木上原」完成予想図

 大成有楽不動産は2月19日、等価交換マンション「オーベル代々木上原」が販売開始2カ月で完売したと発表した。

 物件は、小田急小田原線代々木八幡駅から徒歩3分、渋谷区上原一丁目に位置する5階建て46戸(一般分譲38戸、事業協力者住戸8戸)。専有面積は41.91~73.29㎡、価格は4,470万~9,170万円。竣工は2013年10月。設計・監理は安宅設計。施工は青木あすなろ建設。

 人気の要因として同社は、「駅周辺の利便性と閑静な住環境を兼ね備える『上原一丁目』住所では16年ぶりの供給」だったことをあげている。問い合わせは1,700件を超え、総来場者は約480件。

カテゴリ: 2014年度

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「ライオンズ横浜上大岡ガーデシティザ・イースト&ザ・ウェスト」完成予想図

 大京は2月19日、マンション業界で初めて「スマートコミュニTV」を採用した「ライオンズ横浜上大岡ガーデシティザ・イースト&ザ・ウェスト」の記者見学会を行った。

 物件は、横浜市営地下鉄ブルーライン上大岡駅から徒歩12分、横浜市南区別所1丁目に位置する6階建て2棟全147 戸。専有面積は57.75~85.82㎡。ザ・イーストの予定価格は4,100万円台~(58㎡台)、4,500万円台~(70㎡台)、坪単価は230万円台。入居開始予定は平成27 年2月27日。設計は東畑建築事務所。施工は佐藤工業。

 スマートコミュニTVは、テレビのHDMI入力端子に専用機器を接続するだけでマンションの電子掲示板ディスプレイとして利用できる、ファミリーネット・ジャパンが提供するマンション一括型の情報配信サービス。エネルギーの見える化を可能にするほか、入居者の生活利便施設の情報、マンション内のイベント、点検・設備交換情報などの配信も行うことによりコミュニティ形成を円滑に行う役割を担っている。

 建物外観は、自然の風合いを持った柔らかい色彩を基調に、低層部にはレンガ調・サンドベージュ、ダークグレーのタイルやマリオンなどで深い陰影を演出。

 商品企画では、「太陽光全量売電システム」と「電力一括購入サービス」「エネルギーの見える化」を組み合わせる「スマートシステム」を採用して最大21%の節電効果を図るのが特徴。また、専用庭は専用カーポート付きや基本セレクト4タイプに3種類のオプションが選べる「プラスフィールドガーデン」を提案。自然の力を生かした「新・パッシブデザイン」なども盛り込んでいる。

 これまで160組の来場があり、分譲は3月から。反響者の年齢は30~40代が中心だが、60代も20%あるという。

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「スマートコミュニTV」概念図
 

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 物件の売りものの「スマートコミュニTV」は説明を聞いてもよく分からなかったが、簡単に言えば、従来では「見える化」の情報はパソコンやタブレットでしか見られなかったものが、テレビの画面で見えるようにしたのが最大の特徴とのことだった。

 これを発展させれば、テレビでPCの映画を見たり新聞を読んだりすることができるのだろうし、スポーツ観戦しながら友達と戦況をチャットのように語り合ったり、それこそテレビ電話など双方向の情報伝達も可能になるのだろう。すごい時代がやってきたものだ。

 単価はやや高い気がしないわけではないが、70㎡台が中心というからグロス価格を抑えて建築費高騰に対応しているようだ。新・パッシブデザインも同業他社より抜き出ており、キッチン天板に天然御影石を採用するなど全体的な設備仕様レベルも高い。駅からフラットなアプローチもアピールできるか。

 

 

カテゴリ: 2014年度

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「ピアース高田馬場」完成予想図

 モリモトが3月に分譲する予定の「ピアース高田馬場」を見学した。駅から徒歩4分の立地で、敷地の東南側に東電の変電所があるために高い建物が建つ可能性が小さく、住戸プラン、デザインの出来が出色。単身者・DINKS向けとしては最高レベルのマンションだ。

 物件は、JR山手線高田馬場駅から徒歩4分、新宿区高田馬場3丁目の準工業に位置する7階建て全52戸。専有面積は25.11~70.33㎡、価格は未定だが、坪単価は340万円ぐらいになる模様。施工は松村組。竣工予定は平成27年6月中旬。設計・監理は庵都市建築設計事務所。デザイン監修はプランテック総合計画事務所、清野燿聖事務所。

 現地は早稲田通りから1歩入った住工混在エリア。敷地は南北軸が長い長方形で、東京電力の社宅跡地。敷地東側は4m道路を挟んで東電の変電所がある。敷地南側は、約5.7mの道路を挟んで中層ビルなどが建ち並んでいるが、日照は確保されそうで、駅近の割にはまずまずの住環境だ。

 最大の特徴は、広告表示に〝ハイエンドデザインマンション〟と謳っているようにデザイン意匠や使い勝手が優れていることだ。デザイン監修に大江匡氏と清野燿聖氏を起用していることからも力の注ぎようがうかがわれる。

 玄関・廊下は天然石張りで、キッチン天板はフィオレストーン、キッチンキャビネット、食洗機、ドラム式洗濯乾燥機などは標準装備。床は木目調のフローリングで、サッシは2.3m。

 先週末からモデルルームをオープン。大雪に見舞われたが、約30件の来場があり、来場者からは高い評価を得たようだ。

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エントランス

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 正直に書くと、最初現地を見たときの記者の単価予想は「坪300万円でも厳しい」だった。敷地の東側には明日にでも高い建物が建ちそうな空き地があったからだ。現地が準工であることは知らなかったが、商業系のエリアだとすれば日照が全然確保できないと判断した。

 ところが、販売事務所でモデルルームを見て、予想はどんどん吊り上った。これまで同社の〝ピアース〟シリーズはたくさん見てきたが、今回のデザイン、商品企画が最高かもしれない。モデルルームの出来が素晴らしかった。格子デザインをあしらったDENの提案もいいし、キッチンの背面からランドリー、浴室、主寝室への動線もいい。ワイドスパンの東側の窓側は腰壁にしてプライバシーにも配慮している。

 見学を終えて、販売事務所の責任者から「いくらになるか知ってますか」と聞かれたので「坪340万円でしょ」と答えた。ぴったりだったようだ。

 同駅圏では、坪単価370万円の大規模タワーマンションも分譲されているが、住戸デザイン・仕様だけならモリモトのマンションが勝っている。グロスを抑制しているので、「高田馬場」が好きなアッパーミドルの単身者・DINKS層にアピールできれば早期完売は間違いない。

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外観

カテゴリ: 2014年度

サステナブル・コミュニティ研究会がアンケート調査

 表札表示は6割、コミュニティ形成活動なしが6割-サステナブル・コミュニティ研究会(代表:三井不動産レジデンシャル)が実施した「マンション・コミュニティに関するアンケート調査」で課題が多いマンション管理の実態が浮き彫りになった。

 調査結果では、コミュニティ形成に関する活動が「特にない」が約60%にのぼり、行事は「年1 回程度」「2~5 回」が約30%、「防災訓練」実施は約40%にとどまった。コミュニティの自己評価については約70%が「良好」となった一方で、「良好とはいえない」が6%あり、課題については「区分所有者高齢化」が約30%、「ルールを守らない居住者増加」も約20%にのぼった。

 同研究会は、「居住者が楽しく・安心して暮らせ、次の世代にも、さらにその次の世代にも住み続けてもらいたいと思えるような地域社会」(サステナブル・コミュニティ)のあり方を外部有識者や団体と共同で研究し、情報ツールやプログラムを通じて、研究成果を社会に発信していく研究会として2011 年7 月に発足。

 アンケート調査は、今後のマンション開発や管理運営に生かすために行ったもので、調査対象は三井不動産グループが管理を行っている関東エリアの約1,600棟の管理組合。回収数は691棟(回収率43%)。

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 記者が注目したのは、コミュニティに関する活動は「特に活動していない」が6割にのぼるなど活発でない一方で、コミュニティの自己評価では「理事会などでの意見が活発」「イベント・行事への参加も積極的」「懇親会や回覧板を通じて名前が分かり挨拶ができる」「問題が発生したらその都度解決するようにしている」ことなどが高い評価を受け、全体として70%が「とても良好」「おおむね良好」としていることだ。

 活動が活発ではないのに、活発な活動を評価する-この相矛盾した回答をどう評価するかだ。また、コミュニティが「良好とはいえない」と回答した6%の少数派が「お互い興味を示さない」「参加意識の欠如、協調性が欠ける」「自分勝手が多い」「共助の関係はほとんどできていない。自助にも不安」と強い不満・不安を示したのと合わせ興味深い。「表札を掲げている住戸は少ない/ない」が32%にも達するなど、いわばコミュニティ拒否派の存在も無視することはできない。

 「共同住宅」という共助なくして財産維持・管理ができないマンションであるにも関わらず「われ関せず」という居住者が少なくない、同床異夢の実態が浮き彫りになった。問題解決は一筋縄ではいかないということだ。この複雑な問題に同研究会はどのような解決策を打ち出すか興味深い。

カテゴリ: 2014年度

 総合地所は2月6日、分譲マンション業界としては日本で初めてT ポイントサービスを導入すると発表した。

 同社が分譲するマンションモデルルームに初めて来場した人に500ポイント、契約した人に10,000ポイントをそれぞれ提供する。

 「T ポイント」は、TSUTAYA 、ファミリーマート、ENEOS、ガスト、ドトールコーヒーショップなどが加盟するわが国最大の共通ポイントサービス。加盟店で買い物をした場合、100 円につき1 ポイントを貯めることができ、1 ポイント=1 円で利用できる。

 同社は期間限定として、2 月8 日(土)~3 月31 日(月)にモデルルームを見学した人に通常500 ポイントのところを2 倍の1,000 ポイントを提供する。

カテゴリ: 2014年度

 

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「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央」

 日本綜合地所が2月に分譲開始する「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央」を見学した。

 現地は、千葉ニュータウン中央駅より徒歩5分圏内で地区計画において定めらている集合住宅地区での、最後のマンションプロジェクトである。

 最大の特徴は、全217戸のうち専有面積100㎡以上のプランが153戸もあること、同社の実用新案登録済みであるリビングと一体として利用できる奥行き約4m広さ約10畳の「オープンエアリビングバルコニー」付きプランが102戸設定されていることである。また、標準装備として、ビッグウォークインクロゼット、食器洗い乾燥機、床暖房、ペアガラスなどを採用している。

 物件は、北総線・成田スカイアクセス線千葉ニュータウン中央駅から徒歩5分、千葉県印西市戸神台一丁目に位置する12階建てと10階建て2棟の全217戸。第1期1次(30戸)の専有面積は100.03~101.42㎡、予定価格は2,900万円台~3,800万円台。全体の坪単価は120万円台の後半になる模様。竣工予定は平成27年2月中旬。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。

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 同社の「オープンエアリビングバルコニー」はたくさん見てきたが、居住面積が100㎡もあると圧巻だ。約20畳のリビングや約4畳のオープンキッチン、約10畳のオープンエアリビングバルコニーを含めると約34畳にもなる。億ションならこれほど広い空間を提案したものはあるが、ファミリータイプではまず同社しかない。

 坪単価は120万円台の後半になるようだが、もちろんオープンエアバルコニーは共用部分なので坪単価には含まれない(共用部分も分譲価格には含まれるが)。いったいこれを金額に換算したらいくらの価値になるのか。相当の額になるのは間違いない。営業マンがどれだけこの価値をアピールできるかにかかっている。このスペースに天然芝を植えられるようすればさらに価値は高まると思う。技術的には可能なはずで、ぜひ同社に検討してほしい。

 もう一つ素晴らしいのは廊下幅だ。幅1.4mというのは同社の「レイディアントシティ横濱」でも採用されていたが、100㎡だとこのような提案ができる。ただ、同社は廊下に隣接した洗面所のクローゼットを大きくしたために、その部分だけ廊下幅が狭まっていた。むしろ廊下としてそのままにし、造りつけの書棚などを提案したほうが使い勝手がさらに良くなると思った。

 さらに、2つの居住棟「スカイ・ヴィラ」と「ブラッサム・ヴィラ」の間には全217邸各1台分の無料平置き駐車場を設置している。この駐車場は使用権付きとなっており駐車場を使用しない所有者は他の区分所有者に賃貸することができる。

 単価も圧倒的に安い。リーマンショック後には千葉の郊外では坪110万円位のマンションが結構分譲されたが、仕様設備はかなり劣っていた。このマンションは居住性能と設備仕様の高さをどうユーザーにアピールできるかがカギを握る。

 もちろん千葉ニュータウンの街がどのような街であるかも伝えなければならない。この点でいえば、多摩市は「多摩ニュータウン」について首都圏の居住者を対象にアンケートを取ったところ、20歳代の若者を中心に「多摩ニュータウン」を知らない人がかなりいたという。われわれの世代には信じられないことだ。

 都市再生機構(UR都市機構)は否定的な側面が強調されているが、優れた居住環境のニュータウンを造ってきていることもわれわれは伝えないといけないのかもしれない。

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リビングダイニング

カテゴリ: 2014年度

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「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」(左は53㎡、右は63㎡)

 三井不動産レジデンシャルは、二世帯隣居を想定した隣り合った2つの住戸を連結した「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」を開発、現在分譲中のマンション「パークタワー新川崎」で供給を開始した。同じ提案は同社の「武蔵小杉」のタワーマンションでも採用されたことがある。

 「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」は、隣り合った2つの住戸を「ツグドア」でつなぐことによって、2つの家族間の程良い距離感を保ちつつ、住戸間の行き来を容易にし、また将来の暮らしの変化への対応を可能にするもの。

 発売に至った背景として同社は、高齢社会の進展によって介護の不安が高まる一方、共働き世帯の増加によって待機児童の問題が生じており、それらの問題に対応するため近居や二世帯居住へのニーズが高まっているとし、「パークタワー新川崎」の1期購入者の中にも親子で同時に購入した人が複数見られたとしている。

 また、「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」は住戸間の「ツグドア」を開閉することで多用な住まい方が可能とし、将来的には完全に分離して一方を賃貸や売却することも可能という。

◇    ◆   ◇

 〝ツグイエ〟は同社の「武蔵小杉」に次ぎ2回目だ。これまでマンションデベロッパーがどうして行なってこなかったのか不思議なくらいだが、まったくなかったわけではない。

 記者の記憶ではもっとも早く同一のマンションでの同居・隣居・近居の提案を行なったのは東急不動産の「東急ドエル・ステージ21磯子」(全243戸)だ。磯子駅からバス便の高台に位置する住戸面積20~40坪くらいの高級マンションで、同居・隣居・近居型を提案したマンションとして話題となった。分譲されたのは平成2年ころで、坪単価は300万円くらいしていた。親子で購入すれば1億円以上だ。その直後、バブルがはじけ販売は長期化したはずで、どれだけ同居・隣居・近居として分譲されたかは分からない。
 もう一つは、横浜に本社を構えるリッチライフが展開する「リッチライフプラン」だ。ファミリータイプのマンションの隣にドアで繋がったワンルームを設置したもので、ワンルームにはミニキッチン、バス、トイレなどが付いている。小さいほうの部屋は賃貸にしたり趣味室にしたり、2世帯が同居もできるようにしている。小さいほうを賃貸することでその収入をローン返済に充てることも可能というものだ。これまで500戸くらいが供給されている。

 隣居を条件に分譲されたマンションも武蔵小杉で分譲されたことがある。10数年前の栄泉不動産「フォルスコート武蔵小杉」(20戸)だ。1フロアの隣接した2戸をセットで販売した。これもどれだけの隣居派が購入したかは不明だが、2戸で7,000万円はしたはずだ。

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  「二世帯住宅」といえば戸建てメーカーの旭化成ホームズの独壇場だが、三井不動産レジデンシャルがマンションで打ち出したことで、他社も追随するのではないか。戸建てでできてマンションにできないはずはないと思う。

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「パークタワー新川崎」完成予想図

商・住一体の三井不レジ「パークタワー新川崎」(2013/10/3)
 

 

 

カテゴリ: 2014年度

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「クレヴィア原宿」完成予想図

 伊藤忠都市開発が分譲中の「クレヴィア原宿」を見学した。原宿駅では供給が少ない面積が広めのDINKS・ファミリー向けが中心で、1期24戸が即日完売した。

 物件は、JR山手線原宿駅から徒歩9分、東京メトロ副都心線北参道駅から徒歩3分、渋谷区千駄ヶ谷三丁目に位置する14階建て全57戸。専有面積は33.68~94.03㎡。1期2次(15戸)の価格は3,960万~10,580万円(最多価格帯6,900万円台・7,600万円台)。坪単価385万円。竣工予定は平成27年2月下旬。施工は佐藤工業。

 現地は明治通りに面しており、敷地南側にはこのマンションと同程度の高さのビルが建っており、住戸は西向きと北向きが中心。コンパクトタイプの1LDK(33~34㎡)が10戸のほかは40㎡台から70㎡台の住戸が中心。1期24戸では広めのDINKS向けが人気になった。

 同じエリアでは三井不動産レジデンシャルが昨年分譲した北参道駅前の「パークリュクス渋谷北参道」(67戸、坪単価371万円)が即日完売している。

カテゴリ: 2014年度
 

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