自然素材が見事に調和 モリモト「ディアナコート用賀翠景」

「ディアナコート用賀翠景」完成予想図
モリモトの「ディアナコート用賀翠景」を見学した。同社としては10年ぶりの「用賀」駅圏での供給で、同業他社を含めても供給が少ないエリアということもあってか、ホームページを開設してから1カ月で1,000件以上の反響があるそうだ。人気になるか。
物件は、東急田園都市線用賀駅から徒歩5分、世田谷区用賀4丁目に位置する5階建て全27戸。専有面積は38.76~74.02㎡、価格は未定だが、坪単価は360万円台の半ばになる模様。竣工予定は平成27年8月中旬。設計・監理はスペーステック、デザイン監修はアーキサイトメビウス、カン・デザイニングオフィス。施工は森本組。
現地は、商店街を抜けた戸建てや中層マンションなどが建ち並ぶ住宅街の一角。
デザイン監修はすっかりお馴染みのアーキサイトメビウス(今井敦代表)。前面道路は4mだが、舗道と緑地帯を設けることで建物を5.5mセットバックさせ、緑地帯には水平ラインが印象的なコリドーを設置。外観タイルはベージュ系の3種を組み合わせ、シンプルな仕上げにしている。
住戸プランは角住戸比率を74%にし、ワイドスパンが中心。他の同社の物件と同様、床、壁、建具面材には天然素材を多用しグレード感を演出している。
反響が多いことから、同社は早期完売に自信を見せている。
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今回も道すがら坪単価を予想した。同沿線の近隣物件などと比較しながら「350万円くらいに抑えられればすぐ売れるだろうが、どこも単価がアップしているのでそれでは収まらないだろう」と結論づけた。
単価は360万円台の半ばというから、やはりそうだった。しかし、モデルルームの出来栄えをみてさすがだと思った。設備仕様はまず近隣物件に負けない。
玄関・ホールの床材は「シーキューストーン(Comfort Quick Stone)」と呼ばれる遮音等級取得済みの目地がない天然石複合材を採用。建具・面材はナラ、チーク、ウォールナットを標準装備。床も突板仕上げ。キッチン天板・出窓カウンターはシーザーストーン。ドア把手はイタリア・コロンボ製。主寝室の壁はオプションだが塗装壁。サッシ高さは2.3m。
これだけ天然素材を用いると、お互いが干渉しあいごてごてした感じになるものだが、それがまったくない。カン・デザイニングオフィス(鈴木ふじゑ代表)がコーディネートしたテーブル、ソファ、調度品も含めて見事に調和している。
同社のマンションはほとんど見学しているが、どれも期待を裏切らない。顧客満足度が高いからどんどん〝モリモトファン〟が積みあがっていく。現在、会員は約3万人いるそうだ。増えることがあっても減ることがない。マンションデベロッパーはかくあるべし。
モデルルームは「桜新町」駅近くにあるが、清水総合開発「ヴィークステージ桜新町」(127戸)のモデルルームと呉越同舟。清水総合の物件も立地がよく、坪単価は400万円の大台に乗るのではないか。
次代へ道を開くか「広がる通りみち」 第8回 「三井住空間デザイン賞」

「広がる通りみち」(バルコニーに向かって狭まっているように見えるが、実際は逆)※写真提供は雑誌「新建築」
三井不動産レジデンシャルは10月23日、第8回三井住空間デザインコンペ最優秀賞「三井住空間デザイン賞」を受賞した一級建築士・小野裕美氏(29)の作品「広がる通りみち」を、このほど完成したマンション「パークホームズLaLa新三郷」で報道陣向けに公開した。作品は4,280万円(83㎡)で一般に分譲される。
「広がる通りみち」は、玄関を入ってバルコニー側に向かって扇状に広がる空間「通りみち」を中央に配し、その左右に「水回り」と「寝室」をレイアウト。自然の光と風を取り込むとともに、すべての空間が緩やかにつながり、家族同士の気配が感じ取れる間取りになっているのが特徴。開き戸はトイレ以外になく、すべて引き戸を採用。カラーリングは白が基調で、巾木、ドア枠も目立たないようすっきり仕上げている。
小野氏は、「家族それぞれが空間をフレキシブルに使えるようシンプルにし、居室は窓を閉じたり開けたりしてゆるやかにつながるよう工夫した。自然の光と風を取り込む環境も確保した」と受賞の喜びを語った。
三井住空間デザインコンペは、同社が分譲する物件を対象に、新たなニーズを生み出すテーマに添って実際に住むことを前提にして提案を求めるもので、審査員は渡辺真理・法大教授など4名。今回は第8回目。テーマは「現代の共働き夫婦の子育て住宅」で588作品(応募登録1,185件)の応募があった。
審査員の渡辺氏は、「昨今、子ども部屋ひとつとっても、個人のプライバシーのための〝個室〟ではなく〝個室=孤室〟となってしまっているように感じます…かつてはプライバシー性の高まりを受けて個室へ向かって間取りが、時代背景とともに変化し再び『家族としての居場所』が見直されてきています。今後は建築デザインにおいても間取りにとらわれず、開かれた居住空間の提案が求められるのではないかと見ています」とコメントを寄せた。
同社は近く9回目のテーマを発表し作品の公募を行う。近く分譲する「豊洲」のマンションにはこれまでの受賞作のエッセンスをプランに盛り込むという。

小野氏
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素晴らしい作品だと思う。白を基調にしたカラーリングが素敵だ。玄関を入ってすぐ不思議な空間に導き入れられたが、違和感はなかった。小野氏は「目の錯覚を利用した」と話したように、見事に小野氏の企てにはまってしまった。60㎝角のタイルを全面に敷いているのもいい。巾木、ドア枠、把手のデザインもすっきりしていていい。
しかし、限られたマンションの居住面積の中でホールや廊下をどうするかは永遠のテーマだろう。その意味で、小野氏の作品は示唆するところが多い。
バルコニー側に向かって扇状に広げる、つまり長方形の空間に斜めの線を入れ、3つの居室を台形状にするのは普通常識では考えられないはずだが、「通りみち」の強烈なコンセプトを前にして審査員の方もだまるしかなかったのだろう。
記事を書きながら魯迅の好きな言葉「地上にはもともと道はない。歩く人が多くなれば、それが道となるのだ」を思い出した。このプランは次代につなぐ道になるかもしれない。小野氏は普通のマンションで育ったそうだ。
価格4,280万円(坪単価168万円)は、小野氏が選んだ家具付きでもあり割安感がある。

左は子ども部屋を想定した居室。右は「広がる通りみち」(これも形状が分からないのが残念)※写真提供は雑誌「新建築」

主寝室(壁とベッドの狭まりようで変形居室であることが分かる)※写真提供は雑誌「新建築」

完成した「パークホームズLaLa新三郷」
本物の億ション 森トラスト「フォレセーヌ赤坂檜坂」

「フォレセーヌ赤坂檜坂」完成予想図
森トラストが11月下旬より分譲を予定している億ション「フォレセーヌ赤坂檜坂」を見学した。全54戸(非分譲13戸)が1億円以上で、全97戸が億住戸だった三井不動産レジデンシャル「パークマンション三田綱町ザフォレスト」とともに今年の高額マンションでは双璧をなす好物件だ。
物件は、東京メトロ日比谷線・都営地下鉄大江戸線六本木駅から徒歩6分、港区赤坂6丁目に位置する地下2階地上7階建て全54戸(非分譲13戸)。今回販売対象となる住戸の専有面積は73.46~170.46㎡、価格は1.1~4.7億円、記者の予想では坪単価は850~900万円とみた。竣工予定は平成28年1月下旬。設計・監理は日建ハウジングシステム、施工は前田建設工業。販売代理は三菱地所レジデンス。
最大の特徴は、ミッドタウン周辺ではヒルトップの位置にあり、敷地北側方向には氷川神社を含めた森が望める一等地であることだ。
建物は免震工法を採用。1階の3住戸は専用ガレージ付き。地下の駐車場から専用のらせん階段を上って住戸にアプローチできる。共用部分には縦格子のロートアイアンを多用。エントランス奥のコリドーには金沢「箔一」の職人による2m角の銀箔を用いた飾り壁が設置される。防災面では72時間対応の非常用発電機、防災井戸も設置する。
住戸プランは、北側の借景を生かすよう4階以上には大きなルーフテラスを設置。最上階の7階は1住戸のみで専有面積は239㎡、ルーフテラスは約100㎡。設備仕様ではウォールナットの面材を床・壁・ドアなどに採用。ドアは一部ナグリ仕上げ(オプション)。玄関・ホール、キッチン天板、洗面カウンター、浴室床・壁には天然御影石を用いている。とくに玄関・ホールの御影石は金箔をちりばめたような「スターギャラクシー」と呼ばれる御影石が採用されている。
これまで反響は800~900件。このうち6~7割の人がこの現地を知っており、極めて認知度が高いそうだ。敷地は高級賃貸の戸建てが建っていたところで、同社は2008年に用地を取得している。

景観(右下が物件完成予想図)
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間違いなく本物の億ションだ。この界隈のマンションで最近見学したのは2年前に分譲されたモリモト・東急不動産・近鉄不動産「ミッドガーデン赤坂氷川」(135戸)がある。こちらは敷地が不整形で谷の部分にあったために坪単価は400万円を切っていたが、今回は立地がまったく異なる。
氷川神社を含めた周辺の緑豊かな借景も見事だ。もちろんミッドタウンの檜町公園も歩いて約1分である。
さて問題の単価。同社はいくらになるか明かさなかったが、平均で850万円が妥当な線だろうと思う。公開していない最上階や「非分譲」としている上層階部分も含めると900万円くらいでないか。最上階は10億円の価値があるかもしれない。こんなことを書くと怒られるかもしれないが、三菱地所レジデンス「千鳥ヶ淵」は皇居が見下ろせた。今回は深い周辺の緑がわが庭のように見渡せる。その価値を換算したらやはりこちらに軍配を上げざるを得ない。なにしろ東京のど真ん中だ。
ついでながら書くが、三井不動産レジデンシャルは今回の物件よりややミッドタウン寄りの「ヴァンガード」跡地に隈研吾氏の設計によるマンションを来年あたりに分譲するはずだ。記者は坪単価1,000万円でも驚かない。
ブリヂストンも近くで社宅を改築中だが、分譲にはならないという。一般社員向けの賃料もリーズナブルなもので、役員用でもないという。

車寄せ(左)とコリドー(完成予想図)

エントランスラウンジ(完成予想図)

モデルルーム リビング

モデルルーム キッチン

モデルルーム 茶室
住友不動産 「大井1丁目」の再開発組合設立認可 住宅は約650戸

「大井一丁目南第1地区第一種市街地再開発事業」完成予想図
住友不動産が参加している「大井一丁目南第1地区第一種市街地再開発事業」が平成26年10月16日付けで再開発組合の設立認可を受けた。
JR大井町駅西側に位置し、細分化された敷地の統合と建物の共同化によって土地の高度利用を図り、区画道路や広場などを整備することで、市街地環境の改善と防災性の強化を図る。
施行面積は約0.8ha、建物は29階建て、住宅は約650戸を予定。平成28年7月に着工し、完成は平成31年2月の予定。総事業費は約261億円。
光井純氏デザイン監修 オープンハウス「南青山」 上々スタート

「オープンレジデンシア南青山」完成予想図
オープンハウス・ディベロップメントが分譲開始した「オープンレジデンシア南青山」を見学した。建築家・光井純氏がデザイン監修を行っており、新たに渋谷にオープンしたモデルルームも秀逸だ。
物件は、東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線表参道駅から徒歩4分、港区南青山三丁目に位置する9階建て全33戸。第1期(13戸)の専有面積は40.59~82.55㎡、価格は6,783万~12,043万円(最多価格帯8,500万円台)、坪単価は475万円。10月19日に抽選分譲が行われ、11戸に申し込みが入った。販売代理はオープンハウス。設計・監理は長谷建築設計事務所。施工はファーストコーポレーション。竣工予定は平成27年9月下旬。
現地は、青山通りから一歩入ったところで、北側には賃貸マンション予定地があり、その北側は現在工事が行われている東急不動産の「表参道計画」。
モデルルームは渋谷・常設モデルルームを今回分譲のため新たに改装したもので、一部オプションも含まれるが、シーザーストーンを玄関・ホール、キッチン天板、バックカウンターに標準装備。洗面はDURAVIT、ガラスのリビングドアはオプションだが150万円もする高価なもので、居室のドア把手はイタリア・コロンボ製のような気がした。

現地(看板がかかっているところがエントランス、建物はその右側に建つ。手前右側は高級賃貸)
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同社のマンションは低層の「レジデンス」もマンションタイプの「レジデンシア」も結構取材してきた。都心・準都心に特化し、土地は不整形なものが多いが、その不利な立地条件を逆手にとって一定のユーザーに支持されているメゾネットタイプにするなど圧倒的な価格の安さ・割安感で好調を維持してきた。
メゾネットタイプについては、業界記者の中には「長屋」だとか「駐車場がない」とかかなり批判的に見ている人が多いが、記者は「あなたたち、ちゃんと見なさい」といいたい。中堅デベロッパーが大手と戦うには同じ手法では歯が立たない。工夫を凝らさないとまず売れない。同社が2008年に第一号を供給してからこれまで60棟を超える。しっかりビジネスモデルを構築した。
とはいえ、今回の「南青山」はやはり気になった。一般的な物件だったら、間違いなく坪単価は600万円くらいになるはずだが、同社のこれまでの手法で果たして大丈夫かと正直思った。光井純氏をデザイン監修に起用したのは正解だが、光井氏のブランド力に応えられる商品企画であるかどうかを確認するのが今回の取材目的だった。
先にも書いたが、立地はたしかにいま一つだが、デザイン・設備仕様は単価の安さからして素晴らしいものだと思う。駐車場がないのはネックにならないかと担当者に聞いたら、「青山通りにでればタクシーはすぐ拾える。ネックにはあまりなっていません」とのことだった。
参考までに。光井氏がこれまで手掛けたマンションの設計・デザイン監修は三井不動産レジデンシャルが圧倒的に多く、20物件近くあるはずだ。他のデベロッパーでは東京建物が3物件くらいある。中堅デベロッパーではフージャースコーポレーションの「府中」がそうだった。失礼ながら「府中」の購入者が光井氏を知っているかどうかはやや疑問に思ったが、これもなかなかいいデザインだった。
光井氏によるデザイン監修マンションは、オープンハウスとしては「目白」「青葉台」(渋谷)に次いで3件目のプロジェクトだそうだ。

モデルルーム(LDK)

モデルルーム(廊下)
リノベーションマンションが中古流通を促進 インテリックス
中古マンションを個人から仕入れ、内装を施しアフターサービス保証付きで販売する「リノヴェックスマンション」事業を行っているインテリックスが、リノベーションマンションが中古流通市場を促進しているというアンケート調査結果をまとめ発表した。
購入時の重視点とリノヴェックスマンションの満足度を調査したもので、「立地条件」「マンション構造条件」「マンションソフト条件」「専有部リノベーション条件」の38項目の中から、「購入検討時に重視した点」「購入時に妥協できた点」「入居後に気に入っている点」として当てはまるものをそれぞれ5点選んでもらった。
これによると、検討時に重視していた「築年数」は、入居後の設備や内装の更新により気にならなくなり、高い満足度を得ている結果が出たとしている。
集計対象は2006年8月~2014年3月末までの約2,300件。同社の2014年5月末までのリノヴェックスマンション販売累計戸数は14,500戸。
さすが都施行の再開発 環境がいい新日鉄興和不「リビオ新宿ザ・レジデンス」

「リビオ新宿ザ・レジデンス」完成予想図
新日鉄興和不動産のマンション「リビオ新宿ザ・レジデンス」を見学した。狭い道路の解消と木造住宅が密集している防災上の問題を解決するために進められている約4.7haの再開発エリアの最終段階のマンションだ。
物件は、東京メトロ丸ノ内線・都営大江戸線中野坂上駅から徒歩6分・東京メトロ丸ノ内線西新宿駅から徒歩8分、新宿区北新宿二丁目に位置する6階建て全103戸。専有面積は37.38~72.69㎡、第2章1期(20戸)の価格は4,800万円~7,800万円(最多価格帯6,300万円台)、分譲済み第1章23戸の坪単価は340万円。竣工予定は平成27年3月下旬。設計・施工・監修は淺沼組。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、青梅街道と神田川が交差するエリアで進められている約4.7haの東京都施行による「北新宿地区第二種市街地再開発事業」地内に位置。全体で9棟が予定されている商業・業務棟、住宅棟などのうち7棟が完成済み。今回のマンションとやはり新日鉄興和不動産が建設する賃貸住宅棟を残すのみとなっている。
マンションは都の事業コンペに当選して建てられるもので、「地域防災拠点となり得る共同住宅」というのがコンセプト。法定建蔽率90%・容積率400%の商業地であるにもかかわらず後背地の日照などを配慮して建物は6階建てとし、建物の建蔽率は48%、容積率は182%に抑えているのが大きな特徴だ。
帰宅困難者の受け入れなどを想定し、敷地の一部を「地域防災拠点」として開放する予定で、「かまどベンチ」「浄水ポンプ」「マンホールトイレ」なども整備する。
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このエリアの再開発マンション第1弾として2011年に三菱地所レジデンス他「ザ・パークハウス新宿タワー」が分譲されたときは、質は高いがファミリー層をどう取り込むのだろうと考えたが、今回、現地を見学して住環境が整っていたのには正直驚いた。さすが都の施行による再開発事業だ。
幹線道路から一歩入っており、近くに神田川も流れる。ファミリーでも十分住めると思った。青梅街道も税務署通りもきれいに整備された。単価もリーズナブルなものだと思う。
今後、青梅街道を挟んだ西新宿五丁目では三菱地所レジデンスの60階建てタワーマンションなど再開発マンションなどが続々建設される。5年、10年後はどのような街になるのか。

右側奥のシートが掛かっている部分が分譲マンション(左側は賃貸マンション)
西新宿の日本最高峰60階建て976戸 三菱地所レジなど再開発起工式(2014/5/12)
満点☆3つ 三菱地所レジデンス・平和不動産「ザ・パークハウス新宿タワー」(2011/1/12)
野村不動産 京都初のプラウド 坪単価は370万円 高いのか安いのか

「プラウド京都麩屋町御池」完成予想図
野村不動産が京都初の“プラウド”マンション「プラウド京都麩屋町御池」を分譲する。京都市営地下鉄東西線京都市役所前駅から徒歩4分の10階建て全43戸。専有面積は67.34~104.10㎡。価格は未定だが、坪単価は370万円。設計・施工・監理は野村建設工業。入居予定は平成28年3月下旬。
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同社は9日に記者発表を行ったが、記者は参加していないので何とも言えないが、京都は好きで結構行っているし、リッツ・カールトンの見学会があったときも周辺をみている。
坪単価はやはりびっくりしたが、今後供給される一等地のマンションは坪500万円を超えるというから、こんなものかとも思う。バブル期は熱海のリゾートマンションだって坪400~500万円がざらだった。購入する人は東京や大阪などの富裕層が相当数占めるのではないか。設備仕様は同社の東京の都心部の物件とどうなのだろう。
住友不動産 三鷹台団地の建て替え・再生の最終章「吉祥寺南」

「シティテラス吉祥寺南」完成予想図
住友不動産は10月10日、三鷹台団地の建て替え・再生プロジェクトの最終章マンション「シティテラス吉祥寺南」のマンションギャラリーを11月1日にグランドオープンすると発表した。価格は未定だが、坪単価は260万円台に収まる模様だ。
物件は、京王井の頭線三鷹台駅から徒歩12分、三鷹市牟礼三丁目に位置する6階建て5棟全268戸の規模。専有面積は67.11~85.68㎡、価格は未定だが70㎡で南西向きが5,000万円台の後半、東向きが5,000万円台前後、坪単価は260万円台になる模様。竣工予定は平成27年10月中旬。施工は三井住友建設。
現地は、昭和30年代に建設された旧住宅公団の「三鷹台団地」の一角。平成9年から建て替え・再生が行われており、同社は平成23年に用地をUR都市機構から取得した。敷地面積は約16,000㎡、容積率は120%で、地区計画で高さ規制も20mに抑えられている。敷地南側は第一種低層住居専用地域。
空地率は45%、緑地面積は約3,600㎡の緑豊かなランドスケープが特徴で、既存樹のケヤキ4本をシンボルツリーとして残し、新たに約2万本の樹木を植樹する。
外観は、落ち着いた色調のタイルとコンクリート打ち放しの対比を演出し、バルコニーはガラス手すりを採用。一部の住棟には直線的なラインのパーゴラを設け、重厚感を醸し出す。
住戸プランは70㎡台が中心で、全住戸とも玄関は横入りタイプ。カスタムオーダーメイドも一部対応する。

外観
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このマンションが建つ敷地は2年前、大京「ライオンズ三鷹台」を取材したとき見ており、何が建つのだろうと思っていた土地だ。大京のマンションは坪単価220万円くらいだったので、今回はいくらになるかが最大の関心事だった。同社は単価を明らかにしなかったが、坪260万円台になる模様で想定内に収まりそうだ。三鷹駅圏ではべらぼうな単価になると聞いているので、この程度では全然驚かない。
一般サラリーマンの取得限界にきているが、専有面積も70㎡台が中心だから5,000~6,000万円台中心になるはずだ。
驚いたのは全住戸の玄関が横入りだったことだ。昨日書いたコスモスイニシア「イニシア武蔵新城ハウス」(124戸)も全戸が横入りだったので、これはデベロッパーもゼネコンも今後はこのようなプランを多く採用するのだろうと思った。いいことは真似たほうがいい。
高さ規制は納得がいかない。今日も国立マンション裁判の記事で書いたし、大京の「三鷹台」の記事でも書いているので省略するが、高さ規制をあと1m高くして21mにしたら7階建てが可能になり、価格が下げられるし広さも天井高も確保できる(土地代がそれだけ高くなることもあるが)。せめて質の高い建築物は規制を緩和すべきだ。
ものはついでだ。この際、言っておく。明和地所の国立問題が起きたとき、記者は業界をあげて高さ規制を阻止すべきだと思った。業界団体に「これは国立対明和の問題ではない。業界全体の問題だ。対岸の火事視すべきでない」と詰め寄ったが、相手にされなかった。その結果は皆さんご存知の通りだ。

エントランス
コスモスイニシア 創業40周年の「武蔵新城」30年前の「シカク」蘇る
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「イニシア武蔵新城ハウス」
コスモスイニシアが11月に分譲する「イニシア武蔵新城ハウス」を見学した。同社の創業40周年を記念するフラッグシッププロジェクトで、その冠にたがわぬ好物件だ。
物件は、JR南武線武蔵新城駅から徒歩8分、川崎市中原区下新城3丁目に位置する5階建て全124戸。専有面積は70.08~85.79㎡、価格は未定だが、坪単価は231万円の予定。竣工予定は平成27年7月下旬。設計・監理はコスモスイニシア一級建築士事務所/コスモスデザイン。施工はライト工業。
テーマは「やさしいシカク」-パンフレットなどには、その意味として「住む人にとってやさしい住まいって、どんなカタチ? それは空間から柱や梁の凸凹をなくした、フラットで、伸びやかな自由空間」とある。
この言葉通り、リビング、居室、コーナー、天井、壁などの面に一切柱型や梁型が出ていない。カーテンボックスも埋め込み型にしてすっきりさせ、廊下と居室ドアの引き戸の高さも2400ミリにし、収納なども天井まですっきり収まるように工夫している。
特徴はこれだけではない。玄関は全て横入り型とし、下足入れ下部には業界初と思われる内倒し窓を設置。専有面積は70㎡台が中心だが、居室はほぼ正方形の5畳大とし、それぞれがフレキシブルに使えたり、シェアしたり可変性を持たせたりして住まい方の提案を行っている。外廊下側の窓は壁面より1mセットバックさせ、その上部は花台、下部は室外機置場としている。外廊下とバルコニーの床は新製品という木目調シート張り。
二重床二重天井で、フローリングの遮音性能はLL-40。床は有償だがチェリー、メイプル、オークに変更も可能。キッチンカウンターは最近珍しいステンレス製。食洗機も標準装備で、水栓はグローエ。カラーリングは白が基調。
建物のエントランス左官職人・久住有生氏による「土の壁」を採用。壁は左官コテ仕上げも多用している。
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すっきりした住空間
◇ ◆ ◇
今回の物件が創業40周年の記念マンションだということはモデルルームを見学するまで知らなかったが、同社野球部の選手から「ぜひ武蔵新城をみてほしい」と言われていた物件だ。
同社の40年のマンションの歴史で、真っ先に思い出すのは「コスモ蕨」だ。昭和60年に完成した12階建て150戸のマンションで、当時の社名はリクルートコスモス。最大の特徴は住戸プランが7900×7650=60㎡、つまりほとんど正方形の間取りで、南面に3室を確保し、廊下スペースをほとんどなくすことで60㎡でありながら居住性を高めていたことにある。
記者はこれに驚愕した。高層マンションにこのような商品企画を持ち込んだのは同社が初めてだった。リクルート系のデベロッパーとして末恐ろしさを感じた。
あれから30年余。同社には紆余曲折があったので、当時の社員が残っているかどうかわからないが、記者はあのキュービックプランと今回の「シカク」が1本の線としてつながった。面白いことに、今回のマンションの5畳大の居室もほとんど四角だ。「シカク」とは「四角」ではないか、それとも「死角」、つまり盲点となっていたものをあぶりだすという狙いか。
先につらつらと書いたように商品企画が秀逸だ。下足入れの窓は換気と脱臭に効果があるはずだ。ステンレスのキッチンカウンターは美しい。洗面所のデザインもいい。とにかく美しいマンションだ。
おまけに坪単価について。販売事務所で真っ先に環境開発やらリクルートの上場の話しやらをした後、いつものように単刀直入に「坪単価230万円でどうですか」と聞いた。答えは「231万円」だった。読者のみなさんは嘘だろうと思うかもしれないが、聞いたとき広報担当者と販売担当の3人の方がいた。まさかズバリ的中するとは思わなかったが、これが記者の相場観だ。
それからプランを見たのだが、単価と商品企画を総合的に評価すれば、これは間違いなく売れる。駅の反対側には野村不動産の「プラウド」もある。こちらは見ることができなかったので何とも言えないが、コスモスイニシアが勝っても驚かない。
川崎市には注文をつけたい。ここの用途地域は第一種中高層住居専用地域(建蔽率60%、容積率200%)だが、高さ規制も15mと定められている。公開空地を確保することなどを条件に高さ規制を緩和すれば、もっと素晴らしいプランのマンションになるし、街づくりにも貢献する。高さ規制の是非をもういちど官民が考えるべきだ。
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キッチン
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洗面

