〝打てるもんなら、うってみろ〟井原(荒海とは対照的にまだ少年のようなあどけなさが残る。RBAのアイドルになるか)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
スターツ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0 | 7 | ||
ポラス | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
〝これは打てない〟ポラスの主砲清水も脱帽
清水が見逃し三振した場面
スターツがポラスを一蹴。これまで期待をことごとく裏切ってきた新戦力の井原が8者連続含む14個の三振を奪う快刀乱麻の活躍をみせた。ポラスは沈黙。手も足も出なかった。岩瀬投手も自爆した。
1点を追うスターツは5回、2死から4連続四死球で同点。6回には4つの四死球に3番野口の本塁打など打者一巡の猛攻で一挙6点を挙げ試合を決めた。
23歳の専大松戸出身の井原投手は威力のあるストレートでポラス打線を牛耳った。2回に1失点したあと4回2死まで8者連続三振を含む14個の三振を奪った。
ポラスは2回、5番清水の3塁打と続く斉藤の適時打で1点を先取したが、その後は三振の山を築いた。
せっかく今季は初めて女性が応援に駆け付けたのに…どうしたポラス
○井原 自分の名前を世界に広めたい(入社2年目。その前に宅建の試験も頑張ってほしい)
○荒海 井原はこれまで2回くらい先発したが、コントロールが悪く、わたしに交代していた
●清水 俺は打ったが、あれは打てない
●ナイン 高屋が全て悪い
●高屋(26) 宅建猛勉強中。仕事が終ってから毎日4時間、勉強している。自信? もちろん、模擬試験の平均点は30点(30点じゃ危ないのでは。まだ1カ月ある。死にもの狂いで頑張れ)
すっとぼける高屋
〝俺が殊勲者、その前の打席でもヒットを打ったんだ〟満面の笑みを浮かべるナイス横澤
既報のように、伊藤忠ハウジング-ナイスの一戦は、2度の延長サドンデスの末、ファウルかインプレーかの判断を双方のチームが勝手に下した結果、訳の分からない、あっけない幕切れでナイスがサヨナラ勝ちした。その場面を振り返ってみた。
◇ ◆ ◇
延長サドンデス7回の裏、スコアは5-5、ナイスの攻撃で1死満塁。打席は横澤。梅澤が強振した打球は力なく投手と1塁の間に転がった。横澤は足に当たったと判断したようで走らなかった。主審は何のジャッジも下さなかった。
その間にナイスの3塁走者・佐藤はするすると本塁めがけ走り出した。双方の選手は「ファウル? 」「ウェア? 」を叫んだが、それでも主審は明確なジャッジを下さなかった(と記者は見た)。
佐藤選手が本塁に突っ込むのを見た伊藤忠の投手だったか1塁手があわててキャッチャーに送球したがセーフの判定。横澤もあわてて1塁に走りだしたが、アウトとなった。横澤がアウトになる前に佐藤はホームを踏んだので、当然、佐藤のホームインは認められナイスのサヨナラ勝ちが成立した。
さて、このシーンで問題はどこにあるのか、記者なりに考えてみた。
結論から先に述べると、主審は「ファウル」のコールをしなかったのだから、インプレー。横澤は走るべきだったし、当然、佐藤も走るべき。
この場合、伊藤忠が「ファウルではないか」と主審にリクエストする権利はないにしろ、声を上げで抗議するのは当然。そこで主審は球審を集めて協議すべきだったが、伊藤忠はそれほど強硬に抗議しなかった。
横澤が敵も味方も欺くことを考えていたとはとても思えない。梅澤は正直者だ。詐欺師にはなれない。それが証拠に、試合が決まってから横澤は「つま先に当たった。ファウルじゃないの? 」といぶかった。
足に当たったことをアピールもせず、かといって走りもしなかった横澤の信じられないボーンヘッド、大ちょんぼが敵も味方も思考停止させ、結果的にナイスを決勝Tに導き、伊藤忠を奈落の底に突き落とした。
ここで教訓。審判は神様。ボールデッドになる前は全力でプレーすることだ。もちろん、横澤には「足に当たったよ」とアピールする権限は付与されていないし、勝利をフイにする正直者にも横澤はなれないはずだ。
まるで傍観者のように成り行きを見つめる横澤(ホームインするのは佐藤)
◇ ◆ ◇
昨日は、もう一つ不思議な判定があった。東急ホームズ-大和ハウス戦だったか、カウント3-2から投手が投げたボールはホームベースに当たり、大きく弾んでバックネットを越えた。この時点で、ボールデッドになったのだが、打者走者は1塁にとどめられた。
記者は、暴投となった時点ではインプレーだから当然に2塁進塁が与えられるべきだと思う。野球ルールもその通りになっているはずだ。主審によると「ルールで決まっている」とのことだった。つまり、神宮外苑ではバックネットをボールが越えても進塁が許されないケースがあることを認識すべきだ。
しかし、これも主審によって進塁が認められるかもしれないので、とにかく早合点しないで、主審や審判のジャッジが下るまでは全力でプレーすることをお勧めする。
RBA野球大会決勝トーナメント抽選会&RBA女子会(ヒルトン東京で)
9月10日(木)に行われたRBA野球大会決勝トーナメント抽選会&RBA女子会の会場で拾った各チームのコメント、声を紹介します。カラオケ大会もあったので聞きづらく、みんな酒が入っていたようなので、コメントの真偽のほどは分かりません。よって、試合に参考になるかならないか、その責任も負いません。(順不同、敬称略)
【水曜ブロック】
伊藤忠ハウジング(杉山&森田) (決勝T進出へはナイスに勝たないといけないが)投げるのは渡辺に小出がいる。神は投げない。僕(杉山)は抑えの野手。どこでも守れる(ナイスには勝つのが当然の口ぶり)
伊藤忠ハウジング森田(左)と杉山
オープンハウス(佐藤監督他) (積水ハウス京葉との予選が残っているが)雨天続きで練習ができていない。京葉さんの生田さんとは戦ったことがない。よく知らない(ととぼけたが、佐藤監督ほど他チームの戦力を把握している監督はいない。積水京葉は不戦敗が決定)
三井不動産リアルティ(安西監督他) (松浦投手ってどんな球歴の持ち主? )それはまだ言えない。ミサワ戦で痛打を浴びた? あれは最悪。あんなことはない。試合まで時間があるので調整する。水野? 水野は仕事が忙しく今季は無理かも。石谷? 捕手はもう一人いる
三井不動産リアルティ
旭化成ホームズ(山本監督他) 穴がない? 隙だらけですよ。僕(今野)も4番(久保田のことか)も必死ですよ。積水神奈川の斉藤? いい打者ですよ(久保田はカラオケ大会の採点で77点しか獲得できず参加者の中で最少得点。三井リアルの石谷もひどかったが、何と97点。機械が壊れているんじゃないかと思った)
三井リアル安西監督(左)と旭化成ホームズ今野 左の写真は久保田
積水ハウス京葉(竹内他) 生田? 大丈夫(といったが不安的中。オープンハウス戦は不戦敗が決定)
積水ハウス京葉
積和不動産 (積水ハウスから無償トレードの)寺島は出ますよ。この前も彼のファインプレーで勝った。小田川? 彼も新居を購入してやる気十分
積和不動産
東急リバブル(河野他) 投手難? 僕(河野)はセンターを守っているから猪股さんの投球がよく分かる。真っ直ぐがいいから変化球が決まる。僕? 投げられるがストライクが入らない
野村不動産アーバンネット(RBA顧問・金畑氏他) どう、うちはベスト8に入れるかね(うーん、積水ハウスさんよりは強いと思いますが、積水神奈川さんは強い)
金畑氏(左)と女性マネージャー
積水ハウス神奈川(中野他) 僕はライト。〝いい〟って書いてくれたじゃないですか。斉藤は調子を上げている。秋山は調整中
積水ハウス神奈川
【日曜ブロック】
清水建設(小寺他) 田村さんが頑張れば、僕(小寺)も調子いいので頑張る
清水建設
ケンコーポ(田辺監督他) 羽中田? オーストラリアに研修。いつ帰ってくるか分からない。小笠原? 涼しくなるから頑張ってくれるはず
〝ダメ、ダメ、撮らないでよ〟ケンコーポ小笠原
ミサワホーム(塩島監督他) (中村さんはどうしてそんなに真っ黒なの)子どもの野球と仕事ですよ。この前、僕がいなかったから勝てたなんて書いたでしょ(わたしが言ったのじゃありません)うちはくじ運が強い。このゴッドハンドで決勝Tまで進出したんです(塩島)それより、彼女(マネージャー)はライトが守れる。球も砲丸投げじゃなくてちゃんと投げられる。女性を選手として出せば3点くらいアドバンテージくれない? (久米大会委員長に聞いたが、首を縦に振らなかった)
ミサワホーム
タイセイ・ハウジー(渡辺他) 体重? 125キロ 身長? 190センチ 腹回り? 100センチ。野球? 僕は水泳部。ドームに進出したら出る。落合さんの後輩(落合さんとは秋田工業出身のあの落合さんだが、この体型では代打も代走も無理。何をするのだろう)
〝俺は相撲取りじゃないぞ〟タイセイ渡辺
日本駐車場開発(大沼他) 今回はマジで勝てそう。僕は練習試合含めて打率4割。本塁打2本。投手は石郷岡がいい。目指すはドーム。本気ですよ。カラオケのエース藤原を抽選会に連れてきた(当面の敵タイセイ・ハウジーに勝てるか)
トーシンパートナーズ(田中監督他) (5年ぶり復帰だが)今年はいけそう
トーシンパートナーズ
青山メインランド(石井監督&山梨) (旭化成リフォーム戦では幻のホームランだったが)あれは完全に入っていた。特別枠? 複雑な気持ちだが、出るからには勝ちに行く
青山メイン
旭化成リフォーム(江上監督他) 決勝は西井を投げさせる。言ったでしょ、尽誠学園ですよ。右のサイドスロー。結城? 結城もいい。抑えで使う。もちろんドームを目指す(西井の投球ホームまで公開し予告先発。大丈夫か)
旭化成リフォーム
三井不動産(浅井他) 今年はドーム目指す(浅井)ムードメーカーだが、投手としてデビューする(中野)素晴らしい選手のみなさんと同席できてとても嬉しい(マネージャーの吉田さん。隣はケンコーポの小笠原)
三井不動産 左から吉田さん、中野、浅井
【RBA女子会 参加者コメント】
・楽しいです
・おいしいです
・カラオケが楽しい。みんな上手
・野球と関係各手もカラオケなどで楽しめる
・おいしいものいっぱい食べられる
・ごはんがおいしい
・他社の方と交流ができる
・カラオケが楽しい
・「アナと雪の女王」を歌った人が良かった
・賑やかで楽しい
・今までにない新しい企画!
・歌がみんなうまい
・なつかしい歌もあった
・「女性活躍」の記事がいい(記者が書いたんです)
・ユニーク
・他の会社の人と会ったことないので新鮮
・得点が最低だった人の歌がよかった(歌ったのは旭化成ホームズの独身で32歳の主砲の久保田です)
王者同士で呉越同舟(旭化成リフォームとケン・コーポレーション)
カラオケ大会
RBA野球抽選会の清水建設の参加者(右が小寺)
青山メインランドの小松崎投手や旭化成リフォームの結城投手が聞いたら〝余計なお世話〟と言うか〝打てるものなら打ってみよ〟と一笑に付すかどうかしらないが、清水建設のかつてのエース兼主砲、いまは肩が壊れているので打つだけの小寺選手が下手投げ攻略法をぶち上げた。
RBA野球大会抽選会が終った後にホテルの喫煙所でばったり出会った。小寺は「青山メインと対決したい。選手はみんな野球をよく知っている」と切り出し、「下手投げの小松崎? みんな球を線で追うからダメなんだよ。点で打つようにすれば上手投げだろうと下手投げだろうと一緒だよ」
なるほど。プロ野球の名選手は〝球が止まって見える〟だの〝来た球を打つだけ〟だのと名言を吐いたが、〝球は点で打つ〟-小寺のこの言葉もひょっとすると名言なのかもしれない。
だがしかし、このまま小寺の野球理論を鵜呑みにするわけにはいかない。なぜなら、プロの世界でも下手投げの名投手は杉浦正、高橋直樹、松沼博久、皆川睦雄、山田久志、渡辺俊介…数としては圧倒的に少数派だがそれぞれ球界に名を遺したし、わが贔屓の西武・牧田和久氏も現役で頑張っているのだが、下手投げだから成功するのかしないのかその根拠は曖昧だし、その逆に、上手投げのほうが下手投げより有利というデータなどない。
結局は、打者は下手投げのフォームに幻惑されて、そしてまた浮き上がるような球に馴れないから打てないのだろうという、当たり障りのない結論に達するのだが…。野球の経験が乏しい記者にはさっぱり分からない。
まあしかし、その疑問に小寺自身が解答するはずだ。清水建設は、決勝T初戦で旭化成リフォームと対決するが、旭化成の先発は下手投げの結城ではなく、横手投げの西井だそうだ。「上からだろうが下からだろうが関係ない」とうそぶく小寺には「横投げ」も関係ないはずだ。小寺が勝つか西井が勝つか、いまから楽しみだ。勝ったほうがドーム進出を決めるか。
◇ ◆ ◇
ちょっと待ってよ、小寺さん。今朝、元ロッテの里崎さんが、西武の秋山選手の打撃が開眼したのはバットを高く掲げていたのを低くし、ボールを「点」で打つより「線」で捉えるようになったからと解説していましたよ。点で打つのは下手投げにしか通用しないのですか。ひょっとしたら、酒に酔ったせいで迷言を吐いたのでは?
本日(9月2日)、大宮健保グラウンドで行われる予定だったRBA水曜ブロック予選5日目の試合は雨天のため全て中止になり、次週(9日)に延期となりました。
次週の日時、グラウンドは未定です。
翌日(10日)が決勝トーナメント抽選会です。
日程の都合で決勝トーナメント進出16チームのうち8チームが決まっていない水曜ブロック予選5日目が9月2日、行われる。例によって記者のどっちも〝勝って〟予想。( )内は記者のレーティング。
住友林業(82)-積和不動産(76)
住林がやや優勢。石井が投げられないのは歴然としているが、中宇祢投手がリスト戦で好投。若手新戦力の加入もあり、古豪復活の兆しが見える。
積和は宇田川が先発か、それとも積水ハウスから「戦力外でクビ」になった寺島か。寺島は投げる気十分。ひょっとしたら番狂わせがあるかも。打線も援護したい。
オープンハウス(87)-積水ハウス京葉(82)
開幕時は双方とも優勝戦線に食い込むかと思われたが、積水京葉のエース生田は絶不調というか投げられる状態ではない。完全に〝宅建〟のプレッシャーに押しつぶされている。あのふてぶてしさはどこに行ったのか。残念至極。
オープンハウスも旭化成ホームズに惨敗するなど、情けない限り。しかし、川崎は前2試合で12回を投げ、奪三振は27個。獅子奮迅の活躍を見せている。謝敷もそろそろ打って存在感をアピールするか。今野は好調とみた。
長谷工グループ(78)-オークラヤ住宅(78)
レーティングが並んだ。大接戦、大混戦必至だ。長谷工はいつになく梅垣が元気。後藤も復活した。大谷の奥さんも旦那にはっぱをかけ、ムードは上げ潮。
オークラヤもリストやエイブルには惨敗したが、長谷工相手なら互角に戦える。丸山は発奮するか。
ミサワホーム東京(88)-ちばリハウス(77)
ミサワ東京が優勢。エース古市がピリッとしないが、ここは必勝態勢。総力で予選突破を図るはず。
ちばリハウスの苦戦は免れない。予選の初戦で1-7と惨敗しているのも不安材料。ただ、この時の篠原の自責点は1のみ。しっかり守りたい。
伊藤忠ハウジング(78⇒81.5)-ナイス(82⇒81)
伊藤忠は調子に波があり、強いのか弱いのかよく分からない。渡辺が本気で投げれば打たれないはずだが…。渡辺の奮起にかけてレーティングを81.5に引き上げた。
ナイスは新人の山本投手がいい。本格派投手だ。ただ、ポラス戦で肩を痛めたようで不安もある。レーティングを1引き下げた。打線では稲見がチームを引っ張る。レーティングを変更したのは吉と出るか凶と出るか。
積水ハウス(76)-セキスイハイム不動産(76)
互角。どっちに転ぶかやってみないと分からない。積水は打線が好調だが、投手がいない。ある程度の失点覚悟で、打ち合いに持ち込みたい。
セキスイハイムは新人の井上投手の活躍で決勝T進出へあと一歩に迫った。東急リバブル戦でもよく投げた。普通に守れば最少失点に抑えられる。
スターツ(77)-ポラス(80)
ポラスがやや優勢。今年の岩瀬はいつものような安定感はないが、ここは負ければ予選敗退。必勝態勢で臨むはず。かわいい女性マネージャーの加入で主砲清水も奮起するか。
東急ホームズ(71)-大和ハウス工業(72)
レーティング下位同士の戦い。その日の調子、やる気が勝敗を分ける。初陣・東急ホームズはムードメーカー稲木がチームを鼓舞して決勝T進出を果たすか。
大和ハウスも後がない。これまでの戦い振りからしたら苦戦するが、あのオープンハウス謝敷と息も詰まりそうな、大谷と中村の対決のような好勝負を演じたトミーこと冨永が大阪から遠征すれば、互角以上に戦える。
タイセイ・ハウジー 貞池(7月12日のRBA野球大会から)
タイセイ・ハウジーが2年振り4度目優勝-第28回不動産健保野球大会準決勝戦2試合と決勝戦が7月29日、大宮健保グラウンドで行われ、RBA野球大会にも参加しているタイセイ・ハウジーが青山メインランドを7回8-7で下し、2年振り4度目の優勝を飾った。準決勝戦でケンコーポ相手に7回完投した貞池が後半の3イニングを3失点に抑えた。内山が4打数4安打、先制の本塁打を放った。
タイセイは3回、内山が先制弾。4回には一挙7点を奪い、試合を優位に進めた。先発は山崎で3回3分の0を投げ、2番手は野呂が1回、5回から貞池が投げた。
青山メインは3回に2点、4回に2点、5回に3点と追い上げたが、追い付けなかった。小松崎が先発したが、4回に捕まった。小松崎は26日のRBA野球大会でも7回、準決勝でも2イニング投げており、中2日で13イニングを投げたことになる。
タイセイは準決勝戦で、昨年の覇者ケンコーポを3-2で破った。1回にケンコーポが1点先制したが、タイセイは4回、高橋が2点3塁打を放ち逆転。5回にも1死3塁から内山のボテボテの投手ゴロの間に3塁走者の千葉政が還り1点追加。貞池は7回2失点完投。ケンコーポは小笠原が7回を投げきったが報われず。
準決勝戦のもう1試合、青山メインランド-グローバル・リンク・マネジメントは青山メインが8-1で勝利した。津久井-小松崎とつないだ。
○近藤 殊勲者はやはり貞池。打者では山内がよくやった。ダブルベッダーで両チームともばてていた
●山梨 準決勝では元ヤクルトの又野をバントやエンドランで攻略した
グローバル・リンク・マネジメントに元ヤクルトの又野
グローバル・リンク・マネジメントは昨年までヤクルトの内野手として在籍していた又野が投げたようだ。又野は北海道北照高校出身。エースで4番として活躍し、甲子園にも春夏出場、ともに本塁打を放っている。2010年、ドラフトでヤクルトに4位で指名され入団。1軍の出場がないまま昨年戦力外通告を受けた。
その又野を攻略した青山メインも強い。RBAのレベルの高さを示してくれて記者も嬉しい。中2日で13イニングを投げた小松崎に拍手を送りたい。
渡辺の2塁打で生還した日駐 板澤
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
日本駐車場開発 | 0 | 1 | 1 | 6 | 4 | 12 | ||||
サンフロンティア不動産 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
サンフロンティア 投手難 今年も課題克服できず
末次(左)と内村
日駐が先制、中押し、ダメ押しと効果的に加点してサンフロを一蹴。石郷岡が好投。2年連続して決勝T進出を決めた。サンフロは1安打に抑えられ完敗。
日駐は2回、5番山本が先制弾。3回には、この回先頭の9番桑原が死球で出塁したあとの2死1、3塁から4番大沼が適時打を放ち1点。4回にもこの回先頭の6番松内が四球で出塁したあとの2死1、2塁から敵失で1追加、さらに3番渡辺の2点2塁打も飛び出しこの回4点。5回には、この回から登板した2番手年盛、3番手荻野からも大量6点を挙げ相手の息の根を止めた。
先発の石郷岡は4回を1安打の好投。最後は板前が2失点したが楽勝。
サンフロはいいところがなかった。放った安打は2回の年盛の1安打のみ。3番末次、4番内村もノーヒット。
先発の鳥村、2番手年盛、3番手荻野も失点を重ねた。抑えの二宮監督は所用で欠場。今年も投手難の課題は解消されなかった。
〇木田監督 うち? ひょっとしたら強いのかも(主審から「ナイス スピーチ」の声が飛んだ。関西弁でナインを叱咤激励したのがよかったのか。確かに、あの関西弁は相手の気勢をそぐ効果があるかもしれない)
〇石郷岡 最初から飛ばした。末次、内村には気を遣った
〇大沼 私もちゃんと役割を果たしたでしょ
●野崎監督代行 打てなさすぎ。1安打ではどうしょうもない
●小林 社長からも(野球ができる社員を)採用しろと言われている(トライアスロンにあれだけ力を入れているのだから、末次、内村並みの力がある投手を補強すれは4強にはいける)
●末次 僕も内村もまだまだ(中大卒の先輩後輩)
●内村 今日勝てば決勝Tで投げるつもりでいた。鹿工? いつの間にか負けていた(スポーツ紙が大騒ぎした鹿児島工業のエース)
先制弾を放った山本
好投した石郷岡(右)
タイムリーを放った大沼
〝俺だって高校球児だ〟関学卒の木田監督
決勝T進出を決めた旭化成リフォーム
終盤ミスを連発して試合を盛り上げた旭化成福島(左)と土屋 土下座してナインに謝っていた
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
旭化成リフォーム | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | ||
青山メインランド | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
青山メイン 小松崎 被安打2も失策に泣く
青山メイン 小松崎
旭化成リフォームが5回、1死から内野安打をきっかけに2つの敵失で得た3点を守りきり、風間-結城の継投で逃げ切った。昨年の借りを返した。応援に駆けつけた森田敏晴社長の声援に応えた。青山メインは6回の1死満塁、7回の無死1、2塁の好機に敵失で得た1点にとどまった。小松崎の好投が報われず。
0-0で迎えた5回、旭化成は1死から8番黒山がチーム2本目の内野安打で出塁。続く時田は敵失で生き、1番土屋も四球で満塁と攻め立て、2番水島の投手ゴロがエラーとなり走者がすべて還った。放った安打はこの回の黒山と初回の土屋の内野安打2本のみだった。
先発の風間は4回を1安打好投。5回から登板した左腕結城はピンチの連続で、6、7回はアップアップだったが、何とか1失点に抑えた。
青山メインは惜敗。下手投げの小松崎は7回を2安打に抑え、6つの三振を奪ったが、失策に泣いた。
打線は5回、2死から9番中尾が四球で出塁、続く1番平野がチーム初安打を放ったが、後続が続かず。6回には1死から三者連続四球のチャンスに7番、8番が凡退。7回にも無死から死球と2つの敵失で1点を返し、なおも1死2、3塁の好機に4番、5番が凡退した。最後はみんな力みすぎていた。
〇江上監督 風間と結城がよく投げた。ドームまであと2勝。頑張ろう(と、試合後ナインにはっぱをかけた。7回、2死から死球で出塁した福島が2盗に成功、3盗を試みたが、動くのが速すぎて3塁で牽制アウトになったのを責めたが、記者は3盗はありだと思った。打者は金田だが、意表をつく攻撃はいい。ただやはり早く動きすぎた)
〇土屋 球がすべった。今月は売りますよ(最終回、1死からショートフライを落球。1死後は強い当たりのショートゴロを捕球したまではよかったが、2塁に悪送球してピンチを広げた。ひたすらナインに誤っていた。帰り際、仕事で借りを返すつもりか「今月は売りますよ」と吠えた。これを見ていた森田社長は「おもろいやつやな」と一言)
〇森田社長 (野球はお好きですか? )阪神です。そうでます。コテコテですわ。昨日、平居さんと会いましたわ(旭化成ホームズグループには阪神ファンが多い。記者はアンチ巨人で、セはどこでもいいが、どうしてファンはあそこまで入れ込むのかまったく理解できない)
●山梨 主審はぐるぐる手を回したじゃないですか。あそこで2点入っていれば…。昨日、私の母校・北海高校が4年ぶりに甲子園を決めた。全国最多の36回目ですよ(よほど悔しかったのか、涙目になっていた)
旭化成リフォーム 風間
勝利した瞬間 旭化成リフォーム結城
結城の健闘をたたえる江上監督(左)
応援に駆け付けた旭化成リフォーム森田社長(右)と経営管理センター長・吉岡健一氏
青山メイン 山梨(いつも審判に泣かされるのはなぜか、記者もわからない)
青山メイン 下手投げ小松崎が1安打完封 旭化成結城は無念(2014/8/31)
生還した西田を迎える田中監督
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
トーシンパートナーズ | 3 | 1 | 0 | 4 | 14 | 22 | ||||
野村不動産パートナーズ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
5年ぶり復帰したトーシンパートナーズが圧勝。猪俣-塚越の継投も決まった。野村は竹内の1発のみ。小村の苦心の投球が通じなかった。
トーシンは初回、先頭の山上が死球、盗塁を決めたあと2番上林の適時打で1点。続く3番西田の中堅越え2塁打で1点、さらに敵失でこの回3点。2回には安 打で出塁した9番高橋を上林が安打して1点追加。4回には高橋から山上、上林、西田が連続四球で押し出し。続く4番笹本の適時打などで4点を加えた。5回 には14点(記録なし)を奪った。
先発の猪俣が4回を1失点。最後は塚越が抑えた。
野村は2回、2番竹内が本塁打を放った1点のみ。最後は羽尾が投げたのか、14点もとられた。30分くらい守らされたのではないか。
〇岩本ヘッドコーチ 決勝トーナメントは選手が揃えば接戦に持ち込める(初参加の第15回大会は優勝したが、今回は優勝する力はないとみたがどうか)
●小村監督 夜は大丈夫なのだが(毎年、暮れに行われる管理会社4社による総当たりの大会では2連覇中。ナイターで行われるケースが多い)
●羽尾 管理会社の大会で投げすぎちゃった
トーシン 猪俣
〝痛ててっ、ダメ〟〝邪魔だから起きろよ〟足がつった西田を介抱しているのかいたぶっているのか トーシンナイン
野村不動産パートナーズ 小村
野村 竹内
〝俺が浅井だ〟決勝の3ランを放った三井不動産 浅井(写真は新人の昨年のもの)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
鹿島建設 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | ||||
三井不動産 | 2 | 0 | 3 | 0 | X | 5 |
鹿島 かつての主砲 田中が〝引退〟表明 引き際に記念の一発
ゆっくりグラウンドを一周する鹿島 田中(後方はユニフォームの下を忘れてきた苅北)
三井不動産が同点の3回、浅井が決勝3ランを放った。先発室谷がひじの故障で降板したあとを2番手の相澤が鹿島打線を抑えた。鹿島は〝引退〟を宣言した田中が一発を放ったが、及ばず。
三井は初回、先頭の大坪が安打し、続く斎藤の2塁打で1点先制。そのあともパスボールで斎藤が還りこの回2点。同点に追いつかれた3回は、無死から5番中野、6番南光院を走者において7番浅井が3ランを放った。
先発の室谷は2回、一発を浴び、そのあとも安打を打たれたときヒジを故障。ここで登板した相澤は自らのエラーで1失点したが、その後は抑えた。
三井と相性の悪い鹿島は2回、引退を表明した田中が左翼越え本塁打。3回には2死から3番福本が2塁打を放ち、続く小林勇の何でもない投手ゴロを相澤が1塁に悪送球して同点に追いついたが、そのあとすぐに引き離された。高原が投げたが抑えられなかった。
●田中 引退試合で本塁打したことはちゃんと書いてね
●室谷 大丈夫? 大丈夫じゃない(今季は絶望とみた)
何でもない投手ゴロを1塁悪送球してうずくまる三井 相澤
「初めて参加したが、ユニフォームの下を忘れてきちゃった。広報担当です」 鹿島 苅北(かりきた)
「引退試合で一発放ったことはちゃんと書いてね」 鹿島 田中
青山メイン 大飛球を飛ばした石井
〝事件〟が起きたのは6回裏、青山メインの攻撃。1死から4番の北野が死球を選び、左打席には主砲の石井。明らかに一発を狙っていた。カウントは3-1だったか、強振したバットから弾かれた球は右翼ライン際に飛び、土手をはるかに超えた。
1塁塁審は高々と手を挙げ、球審も手を回した。ここで、旭化成リフォームから「ファウルではないか」と声があがった。両審判が協議した結果、ファウルと判定が覆された。石井は結局四球を選び満塁となった。
◇ ◆ ◇
記者はこのとき、旭化成のベンチから見ていた。石井の破壊力はよく知っている。ものすごい当たりだった。日曜ブロックであそこまで飛ばせる野手はそういない。
しかし、打球はファウルのようにも見えた。インフィールドかファウルかは反対側からみるとよく分かるものだ。前日、西武ライオンズの外崎の左翼際の当たりを巡って最初審判はファウルの判定を下した。田辺監督がベンチを飛び出し、ビデオ判定の結果、本塁打と認定された。映し出されたビデオでは、3塁側からだとポールを巻いたかどうか判別できないが、1塁側からだと入っていたのがよく見えた。
今回もそれと同じだ。青山メインのベンチからだと本塁打に見えたのではないか。
解せないのは、やはり責任審判の球審が手を回した行為だ。審判はコンマ何秒かの判断を求められる。誤審も当然ある。あのとき、主審はどうしてホームランを示す手を回したのか。今でもよく分からない。球審の位置からだったら、100m離れていようがフェアかファウルかは20㎝もあれば判断できるのではないか。分からなければボールデッドにして審判で協議すればいい。
一球一打に選手はそれこそ命がけになる。だから野球は面白いのだ。記者は25年間、試合に集中したからこそ一杯の水で何時間も取材できたし、不思議だが大事に至るようなボールの直撃を受けたことがない(いつも怖いと思っているが)。審判も一球一打に命がけで臨んでほしい。
試合後、山梨は「あれはない」と涙声で話したが、判定が覆るはずはない。
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参考までに。記者は小学生のとき、同時はセーフかアウトかで悩み、当時、西鉄の主砲だった中西太氏に往復はがきで手紙を書き、判断を仰いだ。中西氏から返事をもらったが、どっちかは書かれておらず、サインだけ書かれていた。
記者の理解では、野球に同時はない。審判の判断がすべて。競馬や競輪には同時同着があり、スポーツの世界でも同タイムがある。野球にストライク、ボール、アウト、セーフにコンピュータを導入したら面白くなるか。
決勝T進出を決めた旭化成リフォーム
終盤ミスを連発して試合を盛り上げた旭化成福島(左)と土屋 土下座してナインに謝っていた
第27回RBA野球大会日曜ブロック5日目が7月26日、大宮健保グラウンドで4試合が行われ、サンフロンティア不動産にコールド勝ちした日本駐車場開発、野村不動産パートナーズに大勝したトーシンパートナーズ、鹿島建設を破った三井不動産、青山メインランドを接戦で下した旭化成リフォームがそれ ぞれ決勝トーナメントに勝ち進んだ。敗れたチームは予選敗退。これで決勝T進出8チームが全て出揃った。( )内の数字は記者のレーティング。
日本駐車場開発(78) 12-2 サンフロンティア不動産(78⇒79)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
日本駐車場開発 | 0 | 1 | 1 | 6 | 4 | 12 | ||||
サンフロンティア不動産 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
日駐が先制、中押し、ダメ押しと効果的に加点してサンフロを一蹴。石郷岡が好投。2年連続して決勝T進出を決めた。サンフロは1安打に抑えられ完敗。
旭化成リフォーム(84) 3-1 青山メインランド(85)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
旭化成リフォーム | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | ||
青山メインランド | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
旭化成リフォームが5回、1死から内野安打をきっかけに2つの敵失で得た3点を守りきり、風間-結城の継投で逃げ切った。応援に駆けつけた森田敏晴社長の声援に応えた。青山メインは6回の1死満塁、7回の無死1、2塁の好機に敵失で得た1点にとどまった。小松崎の好投が報われず。
トーシンパートナーズ(81) 22-1 野村不動産パートナーズ(73)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
トーシンパートナーズ | 3 | 1 | 0 | 4 | 14 | 22 | ||||
野村不動産パートナーズ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
5年ぶり復帰したトーシンパートナーズが圧勝。猪俣-塚越の継投も決まった。野村は竹内の1発のみ。小村の苦心の投球が通じなかった。
鹿島建設(74) 2-5 三井不動産(86)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
鹿島建設 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | ||||
三井不動産 | 2 | 0 | 3 | 0 | X | 5 |
三井不動産が同点の3回、浅井が決勝3ランを放った。先発室谷がひじの故障で降板したあとを2番手の相澤が鹿島打線を抑えた。鹿島は〝引退〟を宣言した田中が一発を放ったが、及ばず。
〝痛てててっ〟足がつり2塁上でもだえるトーシの主砲西田
庄司氏
神宮外苑軟式野球球場でRBA野球大会の水曜ブロック予選トーナメントの試合があった7月15日夕、取材を終え缶ビールを飲んでいた記者に〝おじさん〟が声をかけてきた。「牧田さん、まだやってんの? 」と。
〝おじさんの〟正体はすぐ分かった。元オリックス外野手で、ケンコーポレーションのエース兼主砲としても活躍した庄司大介氏(41)だ。記者が名づけた〝和製カブレラ〟の面影は薄くなったが、その代わりに照れ屋で人懐っこさに一段と磨きがかかった細目が笑っていた。
昨年の今ごろも同じ場所で実は会っており、「記事にしてもいいか」と聞いたのだが返事がもらえずそのまま担っていたのだが、今回は記事の「事前チェックなしに書いていいよ」という承諾を得たので紹介する。
庄司氏は、何年前から行なっているか知らないが、子どもを対象にした「野球教室」をここ神宮外苑で行なっているのだ。野球場を借りるとお金がかかるからだろう。昨年も今年も「教室」は絵画館前の広場だった。
小学低学年の子どもたちに屈伸運動を終えたあと、「さあ、やろうか」と縄飛びの練習を始めた。側では子どもたちのお母さんが見守っていた。
子どもたちに声をかけた。「ぼく、大きくなったら何になるの? 」 もちろん返ってくる言葉は「野球選手」だ。「庄司先生って、どんな人か知ってる? 」 これももちろん「オリックスの選手。ぼくも先生のようになりたい」。
東大に入学するよりはるかに難しいプロ野球の選手経験者から野球を教わるこの子どもたちがどんな大人になるか、想像するだけで楽しいではないか。記者は以前、RBA関係者に「野球は知的なゲーム。バカじゃできない」と熱っぽく指導していたのが忘れられない。
◇ ◆ ◇
プロ野球経験者で組織する「日本プロ野球OBクラブ」が1994年に設立されてから20年が経過する。「野球界への恩返し」が合言葉で、ボランティア精神で活動しており、その数は約1,500人だという。
これはこれで結構だが、記者はプロ野球経験者の「第二の人生」は、ボランティアではなく正当な報酬が受けられる「セカンドキャリア」のための組織・支援体制を日本野球機構(NPB)が構築すべきだと思っている。
昨年、戦力外・引退したプロ野球選手130人のうちNPBに在籍しているのは48%で、野球関係で働いている人を含めても70%しかない。「不明」は22人もいる。
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記者が2009年10月に庄司氏にインタビューした記事をそのまま以下に再録する。
元オリックス外野手で、ケンコーポレーションのエース兼主砲としても活躍した庄司大介氏(35)と話す機会があった。
庄司氏は東京都出身。1992年、静岡・静清工高時代にエースとして県大会準優勝。国士舘大に進み、卒業後、河合楽器に入社。4番として活躍。都市対抗野球大会にも出場しており、1回戦で敗退したものの本塁打を放っている。
2000年、同社を退社。同年のプロ野球ドラフトでオリックスの9位指名で入団。契約金ゼロ、年俸480万円、道具購入など支度金100万円という条件だったため、マスコミは「いかにもオリックスらしい」と揶揄した。
1軍での出場は2試合で、公式記録は3打数0安打。2001年のシーズン終了後に戦力外通告を受け退団。
ケンコーポレーションには平成16年に入社。19年までRBA野球大会に出場。打力はけた違いで、球をピンポン球のように弾き飛ばした。肩痛を抱えながら投手としても活躍した。この間、ケン・コーポは日曜ブロック優勝を果たしているが、水曜ブロックとの総合優勝戦には1度も勝っていない。
記者は、いかつい風貌とけた違いの打力から〝和製カブレラ〟とあだ名をつけ、元プロのプライドをくすぐるよう挑発的な記事を書き続けた。庄司氏は挑発に応えてくれた。ほとんど投げられる状態ではなかったはずだが、痛み止めのハリなどを打って投げた。
趣味が河合楽器時代に身につけたというピアノの調律というように、優しい一面も持ち合わせていた。現役時代、ファンのサイン要求に積極的に応えていたとインターネットで紹介されていた。
以下、RBA、野球観について語った庄司氏の声を紹介する。
――RBAについて
特別な思い出がある大会だった。歴史が物語っているように、「草野球の甲子園」というような雰囲気があった。出場してすぐ勝てるような大会ではなかった。みんな、会社の看板を背負ってハッスルするという独特の空間があった。
中国の子どもたちに野球を教えるという姿勢にも共感を覚えた。RBAとは、わずかな期間であったが、出会えて嬉しい。今後、お手伝いすることがあれば喜んでお受けしたい。
――対決したRBAのチーム、選手について
旭化成ホームズはいいチーム。僕は投げて勝てなかったし、打てなかった。打席に入って「冷静になろう」と考えるのですが、それって、やっぱり意識していることなんです。投げていても「抑えないと走られる」と意識させられるチームだった。熱くさせるチームだった。投手では木下くん(当時の三井不動産のエース。庄司から三振を奪ったことがある)。スピードもあったし、真っ向から打者に向う姿勢がよかった。
――自らの野球に取り組む姿勢について
いい投手とは、無駄な四死球を出さないこと。出せばエラーで失点するかもしれない。草野球で強くなるにはとにかく制球力を身につけること。打者は、ど真ん中に投げても打ち損じがあるし、野手の正面をつくこともある。野球には一生懸命取り組んで欲しい。野球で頑張れなければ、仕事でも頑張れない。私はRBAといえども全力で頑張った。
――なぜ契約金ゼロで入団したか
僕たち4人が契約金ゼロ入団の1期生で、翌年の4人とあわせ8人が契約金ゼロで入団した。当時、オリックスは批判されたが、プロに入ってレベルの高い野球をしたいという僕らの夢を叶えてくれたことで、批判は心外だった。呼び方は違っても、現在の育成選手制度と同じ。山口くん(巨人)などは〝育成の星〟と呼ばれているじゃないですか。
――ファンを大切にしたとか
僕みたいな2軍暮らしの選手にもファンが応援してくれるんです。嬉しいことでした。時間が許す限りサインには応じました。当時、2~3歳だった子どもとは、ご両親を通じてまだ交流があります。成長して、学校でも野球をやっているという報告を聞いています。
――各地で独立リーグが誕生しているが、待遇はよくないが
みんなプロを目指して命がけで戦っているんです。僕は、プロから戦力外通告を受けた選手もどんどん受け入れるべきだと思います。そこでまた復帰を目指すこともできる。野球はエンターテイメント。「プロって違うよね」とお客さんに言われるようなレベルの高い野球を目指さないといけない。もう一度、野球の原点に立ち返ることも必要。
【庄司氏と同じ2000年のドラフトでプロに入団した選手は83名(内海投手はオリックスに1位指名されたが入団拒否。その後、巨人入り)。現在、現役を続けているのはうち三十数名。もっとも多いのが西武で、中島、帆足、佐藤友、大沼など8人中7人が1軍などで活躍中】
(牧田 司記者 2009年10月8日)
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2000年ドラフトでプロ入りした83人の中で2015年も現役で活躍しているのは阿部(巨人)、内川(ソフトバンク)、中島(オリックス)、牧田(楽天)、畠山(ヤクルト)など10人くらいしかいない。
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