浜町公園も浜町駅も15~23秒 立地抜群の伊藤忠都市開発「クレヴィア日本橋浜町」
「クレヴィア日本橋浜町」
伊藤忠都市開発「クレヴィア日本橋浜町」、大和ハウス工業「プレミスト日本橋浜町公園」、モリモト「ディアナコート日本橋浜町」を見学した。3物件とも徒歩数分圏内にあるが、立地条件、コンセプトがそれぞれ異なり、ユーザーはどれを選ぶか悩ましいに違いない。
まず、「クレヴィア日本橋浜町」から。物件は、都営新宿線浜町駅から徒歩1分、中央区日本橋浜町2丁目に位置する12階建て全45戸(非分譲住戸18戸含む)。専有面積は40.69~70.42㎡、予定価格は5,400万円台~11,000万円台(最多価格帯9,200万円台)、坪単価は470万円台の半ば。建物は平成28年7月竣工済み。設計・監理はエル設計事務所。デザイン監修はレーモンド設計事務所。施工は村本建設。
現地は、浜町駅A2出口から徒歩1分(30mだから約23秒)、中央区最大の浜町公園まで徒歩1分(20mだから15秒)の東南角地。マンションなどが建っていた敷地。明治座は一つ建物を隔てた同じ通り。
建物は逆梁を採用。デザイン監修にアントニン・レーモンドの志を継ぐ「レーモンド設計事務所」を起用しているのが特徴。住戸プランは40㎡、64㎡、66㎡、70㎡の4通り。キッチン・洗面カウンタートップは御影石、バックカウンター・吊戸棚、ディスポーザ、食洗機、ミストサウナが標準装備。
左後方のビルが明治座
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浜町、人形町駅圏でのマンション分譲はこの10数年間で10数物件を見学したが、このマンションほど立地条件に恵まれた物件はない。公園に近接・隣接したマンションもこの1年間で数物件見学したが、その近さ、開放感、規模などを総合的に評価して、ここが一番だ。このようなマンションは今後もまず供給されない。〝唯一無二〟とはこのような物件のことを言う。
この立地のよさが単価にも反映されているのだが、近隣物件との比較からすればむしろ安いと思えるくらいだ。10数年前に分譲され、人気になった東京建物のマンションでも坪単価は300数十万円だった。最近は軒並み400万円を突破してきており、500万円を突破する物件もあるからだ。
建物が建設される前から地元の人に話題になっていたそうで、同社が竣工売りをするのも勝算があってそう判断したと思われる。40~60㎡台は間違いなく売れると読んだ。この界隈は中央区の中でも突出して人口が増加しており、良し悪しはともかく賑やかな街になってきた。
問題は70㎡のプランだ。地権者との調整があったためか無理に3LDKにしており、収納などにその影響が現れている。価格は1億円くらいになりそうで、となると設備仕様レベルも含め他の浜町や人形町駅圏の物件と競合するのは必至だ。
モデルルーム
広さ=単価の安さと提案力で勝負 大和ハウス「プレミスト日本橋浜町公園」(2016/10/11)
デザイン・プラン・仕様レベル高い モリモト「ディアナコート日本橋浜町」(2016/10/11)
高級住宅街の一角に シニア向けフージャース他「デュオセーヌ緑山」
「デュオセーヌ緑山」
入居が始まったフージャースコーポレーション・ダイヤモンド地所のシニア向け所有権付きマンション「デュオセーヌ緑山」を見学した。天然温泉浴場、レストラン、その他の共用施設が充実しており、レベルの高いマンションだ。約7割が分譲済みというから売れ行きも好調だ。
物件は、小田急線鶴川駅からバス約9分、バス停徒歩2分、町田市三輪緑山1丁目に位置する地下1階地上4階建て全82戸。専有面積は40.23~76.20㎡、現在分譲中の第3期(9戸)の価格は2,898万円~6,498万円。坪単価は250万円。管理運営費(月額)は44,700円~84,600円。食費は自由だが、1日3食(朝食600円 昼食600円 夕食920円)・30日/63,600円。購入条件は満50歳以上(夫婦の場合はどちらかが満50歳以上)で、自身で身の回りの世話ができること。建物は平成28年7月29日竣工済み。施工はりんかい日産建設。管理は国土管理。
現地は、昭和60年代から平成の初期にかけて野村不動産が開発した高級住宅街「鶴川緑山」住宅地の一角で、敷地は大手企業の社員寮跡地。
地階の1フロアがほとんど共用部分に充てられており、天然温泉浴場、レストラン、多目的室、娯楽室、シアタールーム、ヘアサロン、囲碁・将棋ルーム、ビリヤードコーナーなどがある。
生活サポートとして365日24時間見守りサポートが受けられるほか、医療・看護サポート、介護サポートが受けられる。
約1年前から分譲されており、これまで約7割が契約済み。単身者と夫婦の購入割合は6:4。
エントランス
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フージャースコーポの所有権付きシニア専用マンションを見学・取材するのは今回で3物件4度目だ。このマンションは竣工時点で約7割が成約済みだから「所有権付き」がかなり浸透・理解されてきたようだ。高齢者の選択肢の幅が広がるのはとてもいいことだ。
住環境がよく、温泉が毎日利用でき、食事もレストランでできるというのは最高にいい。共用施設も充実している。
仮に購入条件から年齢制限を取り払えば一般のファミリーは購入しないだろうかを考えた。やはり管理運営費は高いと考えるだろうか。お年寄りと一緒に住みたくないと考えるだろうか。それとも豪華な共用施設が利用でき、至れり尽くせりのサービスを受けられることを可とし、管理運営費を妥当とするだろうか。
記者は逆にお金があっても年寄りだけのマンションには住みたくない。なんだか世間から疎外されているようで嫌だ。嫌われても若い女性のはつらつとした姿を毎日見ていたい。
エントランスホール(左)と2層吹き抜けラウンジ
前面道路(バブル期には戸建ては1億円をはるかに超えていた)
「モリモトのデザインコード」 2016年グッドデザイン賞を受賞
2016年グッドデザイン賞を受賞した「ディアナコート祐天寺翠景」
昨日と今日で6つのマンションを見学取材した。若いころは1日に3物件、4物件を見学していたが、さすがに最近は1、2件くらいだ。フットワークがなくなってきたのと、デベロッパーの対応も厳しくなってきたからだ(かつてはアポなしでも対応するところが多かった)。
6物件はいずれも特徴があり、今すぐに記事にしたいのだが、その前にモリモトが今年のグッドデザイン賞で受賞した3案件のうちの一つ「モリモトのデザインコード」について触れたい。
今年のグッドデザイン賞は応募4,085件の中から1,229件が受賞した。住宅・不動産業界からもその関連を含めると50社くらいが受賞した。記者にも各社からメールで受賞のリリースがたくさん送られてきた。
しかし、各社の受賞作を一つひとつ紹介するには1日かかっても紹介しきれないのですべて書かないことに決めた。この場を借りて、紹介できなかったことをお詫びしたい。(「グッドデザイン大賞」候補に小田急電鉄とブルースタジオの「ホシノタニ団地」がノミネートされたのを喜びたい。団地だけでなく、地域の再生・活性化につながるはずだし、それが評価された)
なのに、どうして「モリモトのデザインコード」だけを紹介するのか。答えはただ一つ、同社のマンションが好きなのだ。〝本物〟を追求する姿勢を応援したいからだ。大手と伍して戦えるマンションデベロッパーはここしかない。
グッドデザイン賞のエントリー概要には次のようにある。
「住まう人の人生を豊かにし、街の価値となっていく。私たちモリモトが創造するのは個人、そして社会の財産となる住まい。土地を厳選し、その場所の魅力を十二分に引き出すマンションをつくることです。物件ごとに、手づくりするように、緻密につくりあげていく。唯一であることが基本であり、だからこそ住まう人それぞれにとってかけがえのないものとなる」
具体的な仕様はこうだ。
「フレームを一から検討し、最適な間取りをひとつずつ計画し『快適な住環境を提供する』。その特徴として『ワイドスパン』『逆梁』『ハイサッシ』『内廊下』『多種多様な住戸プラン』などを採用し、都心の限られた敷地においても周辺環境への配慮をしながら『快適な住環境』を獲得できるマンションブランドを目指している」
この提案に対して、審査委員の評価は「快適な住環境を提供するために実践されてきた、応募企業のマンションのデザインコードをまとめたものである。デザインコードの一つ一つが理にかなったものであり、それがバリエーション豊かに実現されていることが伺える」とある。
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概要や仕様の一つひとつはモリモトの専売特許ではない。〝うちも同じ提案を行っている〟という声が聞こえそうだ。審査員の評価もまた実にそっけないものだ。グッドデザイン賞の第2次審査では現物を審査することもあるが、基本的には行っていない。実際にものを見ないで評価するのもどうかと思うが、やむをえない。
「モリモトのデザインコード」を理解するためには、完成したマンションやモデルルームでの提案を見るしかない。
グッドデザイン賞の概要には、不動産企画部企画グループの7名のデザイナー「想い」が寄せられている。そこには「もはや固定化されてしまったマンションのつくり方に対して風穴を開け、住まい手に対しても選択肢が広がればと考えています」とある。
昨日今日見た6物件の中の一つが、モリモトの「ディアナコート日本橋浜町」だ。記事は日を改めて書くが、極めてデザイン性が高く、モデルルームは間違いなく〝本物〟を志向するユーザーの望み・欲求を満たすはずだ。ここにも「マンションの常識を覆す、風穴を開けようとするデザイナーの「想い」が込められている。
神楽坂の路地空間を共用部に演出 三菱地所レジ「ザ・パークハウス山吹神楽坂」
「ザ・パークハウス山吹神楽坂」完成予想図
三菱地所レジデンスが10月8日(土)から分譲開始する「ザ・パークハウス山吹神楽坂」を見学した。神楽坂駅圏では希少の100戸超の大規模マンションで、「和」のテイストをふんだんに盛り込んだ物件だ。
物件は、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅から徒歩4分、東京メトロ東西線神楽坂駅から徒歩7分、新宿区山吹町に位置する13階建て全108戸(事業協力者22戸含む)の規模。専有面積は60.30~94.95㎡、第1期(38戸)の価格は6,540万~14,490万円(最多価格帯7,600万円台・7,900万円台)、坪単価は400万円。抽選日は10月16日(日)。竣工予定は2017年11月下旬。施工は熊谷組。
現地は、江戸川橋通りに面しており、道路に面した西向き住戸は商業地域、やや奥まった南向き住戸は準工業立地。
〝光の長屋門〟をイメージした建物エントランスは別棟になっており、竹林の中庭が垣間見えるように工夫しているのが特徴。前庭に竹をふんだんに配し、2層吹き抜け部分にはガラスウォールを、壁は杉板の質感を現したコンクリートや櫛引壁をそれぞれ採用している。
住戸プランは60~75㎡が中心で、キッチン・洗面カウンタートップは御影石、バックカウンター・吊戸棚、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナが標準装備。
エントランス
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大手マンションデベロッパーで構成されるマンションポータルサイト MAJOR7(メジャーセブン)が先に発表した第23回「住んでみたい街ランキング」首都圏ベスト20から「神楽坂」が消えた。2004年の第1回では13位で、昨年もかろうじて20位に入っていたのに、これはどういうことか。
ランキングはアンケートによるもので、その時々の大手デベロッパーの供給物件に左右される傾向があり、「神楽坂」では大規模物件はほとんど供給されなくなってきたことが影響しているのだろう。最近では丸紅とモリモトが昨年分譲した「グランスイート神楽坂ピアース」(118戸)以来だ。
とはいえ、「神楽坂」の人気が落ちてきているわけではないと思う。分譲単価は他のエリアに引っ張られたこともあるが400万円を突破する。今回はそのストライクゾーンの低めだ。専有面積も圧縮気味だ。第1期の38戸というのも今の市況を考えれば納得だ。エントランスは神楽坂の路地を入った高級料亭のようだ。
「住んでみたい街ランキング」といえば、今年、前年30位の「東京」が15位に、前年41位の「渋谷」が16位に浮上した。「東京」や「渋谷」がこれまでベスト20に入っていたかどうかは調べないとわからないが、おそらく初めてのランクインだろうと思う。三菱地所はその気がないようだが、記者は「東京」(丸の内)でマンションが分譲されれば坪3,000万円はすると読んでいる。
ラウンジと中庭の竹林
三菱地所レジデンス 丸の内にコンパクトマンションの常設モデル
三菱地所レジデンスが今秋末にも千代田区丸の内にコンパクトマンションの常設モデルルームをオープンする。
同社は今年の5月、コンパクト系の間取り(ワンルームや1LDK)を中心としたマンションの1戸単位からの分譲事業で、マンションへの投資・運用や、自己居住またはセカンドハウス向けとして年間200戸~300戸程度を供給していくと発表した。
同時に会員募集を開始するとともにセミナーを実施してきた。ほとんどが満席状態で、でこれまで約300組の集客があるという。分譲するのは千代田区、港区、渋谷区、品川区などの都心部。
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大手デベロッパーでコンパクトマンションを継続して分譲してきたのは三井不動産レジデンシャルくらいで、同社の参入が注目されている。
同社が予定している供給エリアは坪単価が最低でも300万円、高いところは400万円をはるかに突破してくる。千代田区などは500万円でも難しいのではないか。実需のニーズは高いが、10坪(33㎡)で5,000万円にもなる。単身者の取得限界を超えつつある。投資の場合でも、表面利回りはせいぜい5%、実質利回りは2~3%くらいだろう。
高単価のコンパクトマンションでは、先にモリモトが分譲した坪単価440~450万円の「下北沢」は全32戸が即日完売した。同社のコンパクトはどのような商品企画なのだろう。
モリモト「ピアース下北沢」 坪440~450万円でもコンパクトが人気
「ピアース下北沢」完成予想図
モリモトの「ピアース下北沢」が好調な売れ行きを見せている。小田急線・京王線下北沢駅から徒歩5分の全37戸で、坪440~450万円の高単価ではあるが、若者を中心に人気が高い下北沢の駅近で、敷地南側が第一種低層住居専用地域の住環境の良さ、設備仕様の高さなどから先に供給したコンパクトの1Rと1LDKの第1期32戸が即日完売。残りの2LDKは10月中旬から11月上旬に分譲される。
物件は、京王井の頭線・小田急線下北沢駅から徒歩5分(2019年度末に開設予定の駅出入り口から徒歩4分)、世田谷区代沢5丁目の第一種中高層住居専用地域に位置する5階建て全37戸。第1期2次の専有面積は50.28~75.04㎡、坪単価は440~450万円の予定。竣工予定は平成29年7月上旬。設計・監理 は庵都市建築設計事務所。デザイン監修はフレグライン建築設計。施工は冨士工。
現地は、下北沢の商業エリアから外れた北下がりの第一種中高層住居専用地域に立地。敷地南側の道路を挟んだエリアは第一種低層住居専用地域。
モデルルームは設置されておらず、同社の本社機能があった「代官山ギャラリー」に模型とサンプルコーナーがあるのみだが、人気の高い住宅地の駅近で、しかも1LDK中心のマンションの供給は過去20年にさかのぼっても供給がないこと、設備仕様レベルが高いことなどから25.20~39.95㎡のワンルーム・1LDKが即日完売した。
残りの2LDK5戸のうち地階と1階のメゾネットタイプ4戸(67~75㎡)は価格を抑える模様で、億ションにはならないようだ。
販売を担当する同社のプロジェクトマネージャー・小檜山晃氏は、「下北沢にはコンパクト系の供給がありそうでないことから、設計(ロット割)を変更して南側にも各39・38・39・39㎡のプランを盛り込んだのが評価された。南側に道路があるので1階でも日照が確保され、上層階は高台の住宅地が展望できる。設備仕様は『ディアナコート浜田山』がベースになっており、リビングドアは突板、床は挽き板。2LDKも売れそう」と話している。
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この物件については、1カ月前に取材を申し込んだのだが、坪単価440~450万円でも売れると確信した。道路が狭く、蜘蛛の巣のような雑多な訳が分からない「下北沢」は好きではないが、若いころはよく酒を飲みにもいった。文化の香りのする街でもあり、若い人に人気なのはよく理解できる。
マンションの供給も最近はほとんどないので、多少価格が高くても売れると読んだ。
〝売れる〟と読んだもう一つの理由は設備仕様レベルの高さだ。「ディアナコート浜田山」の記事も読んでいただきたいが、同社の設備仕様の高さは追随を許さない。だからみんな人気になるのだ。
コンパクトは、ファミリーと混在する場合、北向きとか下層階とか条件の悪いところに設けるが、今回は南側に4スパン設置したのも正解だ。
他のコンパクトマンションの企画担当者に言いたい。〝本物〟を目指さないと、目の肥えたセレブにはまず通用しないということを。
フージャース コンパクト積極化100億円体制に 銀座に常設モデル
常設モデルルーム
フージャースホールディングスは9月28日、コンパクトマンションに特化した常設の銀座レジデンスギャラリーを公開するとともに、関係者向けにプロジェクト発表会を行った。
マンションギャラリーは、中央区銀座2-6-4竹中銀座ビルディング3Fで、店舗面積は約120㎡、モデルルームは約40㎡。マンションブランドは「Duo Veel(デュオヴェール)」。年収500万円でも手が届く価格帯なのが特徴。
同社は、単身者やDINKSをターゲットにしたコンパクトマンション事業を事業の柱の一つとして位置づけ、5年後には全体の売上高1,000億円のうち100億円を目指す。
すでに数物件の仕入れが済んでおり、「デュオヴェール渋谷初台」(18戸、坪単価390万円)をはじめ、「飯田橋」(28戸)「田原町」(47戸)「学芸大学」(36戸)「秋葉原」(未定)などで分譲する。
説明会で挨拶した同社企画開発部長・須藤幸弘氏は、「専有面積250坪程度、敷地60坪/容積400%が一つの目安で、借地権付きでもOK。ぜひとも当社に土地情報を提供してください」と、関係者に呼び掛けた。
ギャラリーエントランス
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コンパクトマンションは、バブル崩壊後の平成7、8年ころからブームとなり、大手・中小が入り乱れて販売合戦を展開。同社も10数年前、「デュオ ヒルズ御殿山」(32戸)などを供給したことがある。
その後、乱立状態からやや下火になり、リーマン・ショックで多くのプレーヤーが戦線を離脱したり、破たんしたりしたため一部のデベロッパーの独壇場となっていた。しかし、都心部での価格上昇が顕著になってきた現在、再び過熱状態になりつつある。
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常設のレジデンスギャラリーは東京メトロ銀座線銀座駅の8番出口を降りてすぐ。中央通りに面しており、「ミュウ ミュウ」「ダンヒル」「ティファニー」「ブルガリ」「シャネル」「フェンディ」「ルイ・ブィトン」「洋服の青山」などのブランドが軒を連ねる一角だ。
常設モデルルームはよくできている。約40㎡を確保、玄関収納はブーツが入るようにし、ウォークインクローゼットも広めで、ゆったりくつろげるソファベッドを設置。
ギャラリーの賃料は丸の内の2倍くらいするそうだ。
ギャラリー内
安田不動産「レフィール半蔵門」 リーズナブルな価格で販売も順調
「レフィール半蔵門」
安田不動産が分譲中の「レフィール半蔵門」を見学した。供給が少ないエリアで、半蔵門駅、永田町駅、麹町駅などが利用できることなどから販売も順調に進んでいる。
物件は、東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩3分、有楽町線・半蔵門線・南北線永田町駅から徒歩6分、千代田区平河町1丁目に位置する12階建て全31戸。現在分譲中の住戸の価格は6,070万~19,900万円、専有面積は39.53㎡・66.40㎡・114.00㎡。完成予定は2017年2月下旬。販売代理は三菱地所レジデンス。施工は鍜治田工務店。
現地は、道路を挟んだ対面に国立劇場や最高裁判所がある商業地。マンションは3年に1棟くらいしか供給されない希少立地。建物は東南角地に位置、1フロア3戸で、全戸南向き。道路に面した東側の壁面とエントランスには皇居の石垣と同様の切りはぎ乱積みを採用、基壇部には御影石を張り込んでいる。
今年3月から分譲開始しており、現在、残りは9戸。コンスタントに成約できている。64㎡のタイプが人気になっている。
モデルルームは66㎡のタイプ。全体的に設備仕様レベルは高い。オプションで壁面にウッドパネル、廊下床タイルなどを提案しているが、それほどの費用負担もない。
坪単価も500万円を割っており、ユーザーからもリーズナブルな値段として評価されているようだ。
エントランス
明和地所 「クリオ横濱桜木町」(27戸)販売1カ月でほぼ完売
明和地所の「クリオ横濱桜木町」(27戸)が分譲開始からほぼ1カ月で残り1戸と好調な売れ行きを見せている。
物件は、横浜市営地下鉄ブルーライン桜木町駅から徒歩1分、JR京浜東北線・根岸線桜木町駅から徒歩3分、横浜市中区花咲町2丁目に位置する10階建て全27戸。専有面積は63.46~80.40㎡、現在分譲中の住戸は9,445万円(80.40㎡)。設計はいしばし設計。施工は大勝。竣工は平成30年3月下旬。
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先月上旬、同社の「クリオ杉並高井戸」を取材したとき、この「桜木町」を分譲すると聞き、そのうちに取材することに決めていたが、わずか1カ月で残り1戸になり、物件を紹介する機会がなくなった。
横浜駅から数分のビル内にあるマンションギャラリーは、「クリオ横濱サザンマークス」(29戸)「クリオ横濱天王町」(41戸)など横浜周辺の5物件との共通モデルルームで、好みに合わせて設備仕様が選べる同社の新しいセレクトシステム「conomi(コノミ)」が採用されているのが特徴だ。メイプル、オーク、チェリーなど素材感のある建具・家具が用いられていた。販売担当者は、いずれも販売は順調に進んでいると話していた。
同社は今年5月、2017年3月期を初年度とする3カ年の中期経営計画を策定した。コア事業であるマンション分譲事業を強化し、2019年3月期の売上高580億円(2016年3月期は451億円)、営業利益41億円(同30億円)を目指す。
大和ハウス 埼玉県初の民間主導による建て替えマンション「大宮氷川参道」が竣工
「プレミスト大宮氷川参道」
大和ハウス工業は9月27日、埼玉県初の住民主導により事業化した分譲マンション建て替えプロジェクト「プレミスト大宮氷川参道」(全100戸、うち分譲は62戸)が竣工したと発表した。
これまで埼玉県での建て替えマンションは区画整理事業や道路の拡張工事に伴う事例しかなく、2009年に実施した第三者機関による建物診断・耐震診断の結果、建物の一部で耐震性能を満たしておらず、設備の劣化も見受けられたことから住民主導で建て替えることになったもの。
従前建物は、JR大宮駅から徒歩8分のさいたま市大宮区高鼻1丁目に位置する7階建て全52戸の「大宮高鼻町ハイツ」。専有面積は51.70~93.86㎡で、竣工は1980年。建て替え後は専有面積53.98~109.82㎡、価格3,980万~7,890万円。施工は川口土木建築工業。販売期間は2016年3月~7月。竣工は2016年9月5日。
同社は2011年10月に管理組合から事業協力者に選定され、2013年4月、「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」(円滑化法)に基づく建て替え決議(全員合意)がなされた。
同社は現在、円滑化法を活用したマンション建て替え事業の第2弾として神戸市灘区の「プレミスト六甲道」(14階建て69戸、分譲42戸)の建て替え工事を進めており、2017年3月に竣工する予定。今年3月に販売を開始し、1カ月で完売となった。
同社は今後もマンション建て替え事業を推進し、3年後には年間200戸、売上高100億円を目指す。