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 野村不動産ホールディングス(野村不HD)と三越伊勢丹ホールディングス(三越伊勢丹HDS)は10月27日、両社相互のブランド価値向上を目的とする包括的業務提携に向けた検討を開始することについて合意したと発表した。

 取り組みの一環として、野村不動産HD 子会社の野村不動産と三越伊勢丹HDS 子会社のエムアイカードは、「野村不動産グループカスタマークラブ会員」向けの提携クレジットカードを発行することで基本合意した。カード発行は2016年秋を予定している。

 今後協議する主な内容は、①両グループの顧客の相互送客②三越伊勢丹グループが推進するMI ポイントプログラムの共有などCRM 強化についての検討③両グループ各社の経営資源を活用した各種サービスの開発・提供-など。

 両社グループは昨年2014年4月、三越伊勢丹不動産に野村不動産が資本参加し、名古屋地区のマンション分譲共同事業を開始した。

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 野村不動産グループは今年7月、分譲マンション「プラウド」のオーナーなどグループと過去に取引したことがあるお客さま約30万件を対象とした「野村不動産グループカスタマークラブ」を発足。

 主なサービスは、仲介取引、リフォームなど野村不動産グループの限定特典、インテリア、旅行、ホテルなど提携企業による限定特典、会員限定イベントへの参加応募など。9月末時点の会員数は約6.7万人。

 提携カードの発行と併せ、三越伊勢丹グループが推進するMI ポイントプログラムに野村不動産グループが参加することによりMI ポイント経済圏を住の分野に拡充し、衣・食・住・遊とお客さまのライフスタイル全般にわたるプレミアムなサービス実現を目指す。

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「クレヴィア文京小石川」完成予想図

 伊藤忠都市開発が先に第1期22戸が即日完売したと発表した「クレヴィア文京小石川」を見学した。モデルルームタイプ(89.40㎡)は1億2,000万円からで、総額で1,000万円はしそうなオプション仕様だったが、確かにすばらしい。即日完売も納得だ。

 物件は、都営地下鉄三田線・大江戸線春日駅から徒歩5分、東京メトロ丸ノ内線・南北線後楽園駅から徒歩6分、文京区小石川3丁目に位置する5階建て全38戸。専有面積は53.98~89.40㎡、坪単価は423万円。竣工予定は2016年9月中旬。販売代理は伊藤忠ハウジング。設計・監理はレーモンド設計事務所。施工は佐藤工業。

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 同社はマンションの供給量は少なくないが、都心物件は意外と少なく、坪単価423万円というのは、今年分譲した「池田山」の400万円を超えるバブル崩壊後では最高単価マンションではないか。

 モデルルームのデザインを担当しているのは三井デザインテックの遠藤瑠衣氏。はほとんどオプション仕様だったが、なるほどと思わせるグレードだった。床は玄関からホール-廊下-リビングの一部まで石張り。エントランス、キッチン、リビングの天井は折り上げ、壁面はアクセントクロス、壁面塗装…ざっと計算したが、オプションの総額は1,000万円を下らないとみた。高額マンションは、このように豪華にするのは賛成だ。

 設計は、1919年(大正8年)旧帝国ホテル設計監理のため、フランク・ロイド・ライトと共に来日したアントニン・レーモンドが1921年(大正10年)に開設したレーモンド設計事務所だった。

 先日のジョサイア・コンドル(綱町三井倶楽部)、フランク・ロイド・ライト(大京の日進の戸建て)に続き、今回がアントニン・レーモンド。この1週間で歴史的な3人の建築家の名に接することができた。東京ミッドタウンの隈研吾氏の「つみきのひろぱ」を入れると4回だ。なんという僥倖か。

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モデルルーム

 国土交通省は、「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」の報告書がとりまとめられたのを受けて、「マンションの管理の適正化に関する指針」及び「マンション標準管理規約」の改正(案)をとりまとめ、パブリックコメント(意見公募)を開始した。

 ここでは、「マンション標準管理規約(単棟型)及び同コメントの改正案」の管理費に含まれるものを定義した第27条と、管理組合の業務を定めた第32条について、記者の考えを紹介する。

 改正案では次のように記載されている。やや長いが引用する。

 ② 従来、本条第10号に掲げる管理費の使途及び第32条の管理組合の業務として、「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成(に要する費用)」が掲げられていた。これは、日常的なトラブルの未然防止や大規模修繕工事等の円滑な実施などに資するコミュニティ形成について、マンションの管理という管理組合の目的の範囲内で行われることを前提に規定していたものである。しかしながら、「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成」との表現には、定義のあいまいさから拡大解釈の懸念があり、とりわけ、管理組合と自治会、町内会等とを混同することにより、自治会費を管理費として一体で徴収し自治会費を払っている事例や、自治会的な活動への管理費の支出をめぐる意見対立やトラブル等が生じている実態もあった。一方、管理組合による従来の活動の中でいわゆるコミュニティ活動と称して行われていたもののうち、例えば、マンションやその周辺における美化や清掃、景観形成、防災・防犯活動、生活ルールの調整等で、その経費に見合ったマンションの資産価値の向上がもたらされる活動は、それが区分所有法第3条に定める管理組合の目的である「建物並びにその敷地及び附属施設の管理」の範囲内で行われる限りにおいて可能である。

 以上を明確にするため、第27条第10号及び第32条第15号を削除するとともに、第32 条第12号を「マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務」と改めることとした。

 (略)

 ③ 管理組合は、区分所有法第3条に基づき、区分所有者全員で構成される強制加入の団体であり、居住者が任意加入する地縁団体である自治会、町内会等とは異なる性格の団体であることから、管理組合と自治会、町内会等との活動を混同することのないよう注意する必要がある。

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 改正案は「『地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成』との表現には、定義のあいまいさから拡大解釈の懸念」があるとし、「管理組合と自治会、町内会等とを混同」していることから、混同を避ける意味で、第27条10号及び第32条第15号(その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務)を削除するとともに、第32条第12号を「マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務」と改めるとしている。

 その一方で、「マンションやその周辺における美化や清掃、景観形成、防災・防犯活動、生活ルールの調整等で、その経費に見合ったマンションの資産価値の向上がもたらされる活動は、それが区分所有法第3条に定める管理組合の目的である『建物並びにその敷地及び附属施設の管理』の範囲内で行われる限りにおいて可能である」ともしている。

 前段の部分は是非はともかくとして分かりいい。問題は後段の部分だ。極めてわかりづらい。

 例えば街の美観・清掃活動を行い、慰労・懇親会に1万円の経費で酒食を提供するとしよう。この場合、その経費に見合ったマンションの資産価値の向上が実現したかどうかと問われれば、どれだけの人がそれを客観的に証明できるだろうか。結局は、管理費の目的外使用と指摘されるのを恐れてやらなくなってしまうのではないか。「親睦を目的とする飲食の経費などは、マンションの管理業務の範囲を超える」と言われたら、様々な行事はお茶か水だけの(これもただではないが)実に味気ないものになり、すぐに解散ということになりかねない。管理組合は前段と後段の解釈を巡ってジレンマに陥るのは必至だ。役員のなり手不足どころか、やる気をそぐ動きを助長しないか心配だ。

 コミュニティとは何かという根本的な問題もあるし、国が管理組合という集合住宅居住者のコミュニティ活動に足かせをはめていいかどうかも疑問だ。

 多くの管理組合が実施している餅つき、夏祭りはもちろん、わが国では古くから七夕祭り、お月見、クリスマス(最近はハローウィンも加わったようだが)などが年中行事として行われている。これは文化だ。文化がすたれば地域コミュニティは間違いなく崩壊する。

 マンション居住者(管理組合)が、地域のコミュニティにどうかかわるかは居住者(管理組合)の主体的な判断に委ねるべきだ。主体者が自主的に判断する、これが自治だ。多様な管理形態があってしかるべきだし、それぞれの管理組合の創意工夫がそのマンションの市場での価値を高めることにつながると思う。国が細かな点まで関与する問題ではない。

 マンションの資産価値はどうしたら向上できるのかという難問も横たわる。

 ユーザーがマンションを購入する際の選考ポイントとなるのはもちろんそのマンションの基本性能、居住性能だが、それだけではない。周辺の居住環境、地域の防災・防犯意識、そのたあらゆる要素を総合的に判断して決断する。街のポテンシャルが低下すれば、その街に存在するすべてのマンションの資産評価は下がる。

 そうならないよう、街のポテンシャルを向上させるためにも、管理組合は町内会や商店街、PTAなどと共に主体者として行政とも連携を図り、コミュニティ活動に積極的にかかわっていくべきだと考える。マンション単体では資産の維持・向上を図るのは限界がある。

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 そもそも、今回の「検討会」は多くの現場の多様な声を無視、封殺し、一部の委員のみの意見を反映させたもので、審議は極めて非民主的に行われてきた。

 このことについてはその都度記事にしてきた。オブザーバーの反対意見に対して、「しどろもどろなそんな意見では、わたしの(講義)では不可(単位はやらないという意味か)」と恫喝した委員もいた。 「検討会」は、多くの異なった意見・考えを持つ有識者から意見を聞き、どう調整してとりまとめを行うかが本来の姿だと考えるが、これでは単に「意見を聞き置く」セレモニーに過ぎない。なのに、どうして論議に3年も(2年半の中断あり)時間をかけるのか。

 この2年半の間に何があったのか、記者は知る由もないが、この検討会を主導した人たちは、管理が困難なマンションについては、欧米で採用されている「第三者管理方式」を積極的に導入すべきという論陣も張った。議決権についても専有持分比率だけでは不十分で、価格価値で判断してはどうかという意見も飛び出した。

 仲間意識とか思いやり、絆などは一顧だにせず、ものごとを合理的か否かしか考えない、こういう人たちのことを新自由主義者、ネオリベラリストと呼ぶのだろうかといま考えている。

 積水ハウスは10月26日、同社の生態系に配慮した庭づくり・まちづくり提案「5本の樹」計画が「第3回プラチナ大賞」(主催:プラチナ構想ネットワーク、発起人代表:小宮山宏氏)の最上位である大賞・経済産業大臣賞を受賞したと発表した。

 受賞理由は、「5本の樹」計画は、『プラチナ社会』実現に向けた取り組みをビジネスを通じて実践していることが評価できる。このように企業には社会課題を解決する潜在力があるが、まだまだその潜在能力は十分に活かされていない。『5本の樹』計画は、企業による社会課題解決の今後の可能性を示すもの」とされた。

 「5本の樹」計画は2001年度から実施しており、、地域の生き物が利用しやすい「在来種」の植物を顧客の庭や分譲地などに植えることで、生き物と触れあって命の重さを肌で感じたり、鳴く虫の声や鳥のさえずり、四季折々の花の移ろいなどで季節を感じたり、生き物や植物によって豊かさを実感できる住まいやまちの創造を目指す取り組み。2014年度の累計植栽本数が1,100万本を超えた。

 「プラチナ大賞」は、「課題先進国」である我が国が課題解決して目指すべき「プラチナ社会」の実現に向け、イノベーションによる新産業の創出やアイディア溢れる方策などにより社会や地域の課題を解決している自治体や企業などの取り組みを表彰するもの。

 東急リバブルは10月23日、女性営業職の活躍推進の一環として、産前産後のモチベーション維持と営業継続を支援するための新制度「営業職キャリアパスプログラム」を導入したと発表した。

 妊娠・出産・育児を伴う営業職のための制度で、産休開始予定日が属する期については「営業職」、「事務職」から処遇の選択が可能になり、育児休業から復帰後は、営業目標の軽減が受けられる期間を従来の1年間から子が小学校3年生末になるまで延長した。

 同社は近年、女性営業職が増加傾向にあり、2015年10月時点で、全営業職に占める女性営業職の割合は約14%となり、今年4月に新卒採用した総合職に占める女性の割合は23.6%に達した。

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「アリオンテラス大宮日進 美景(みかげ)の街」

 大京が10月22日から販売を開始した一戸建てブランド「アリオンテラス(ALION TERRACE)」の第10弾「アリオンテラス大宮日進 美景(みかげ)の街」を見学した。JR川越線日進駅から徒歩6分の全5戸で、モデルハウスを除く4棟は青田売りにもかかわらず当日だけで4戸に申し込みが入った。

 物件は、JR川越線日進駅から徒歩6分、さいたま市北区日進町2丁目に位置する全5戸。敷地面積は83.84~101.82㎡、建物面積は94.69~121.24㎡、価格は3,980万~5,030万円。施工はイトーピアホーム(2×4工法)。

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 同社の一戸建ては、近鉄不動産との共同分譲を除いて2011年の第1弾「横濱山手」(7戸)から第2弾「芦花公園」(8戸)、第4弾「妙蓮寺」(9戸)を見学したが、その後はやめてしまった。

 悪くはないのだが、いま一つ商品企画が甘く、デザイン的にも差別化が徹底できていないと失望したからだ。

 今回の「大宮日進」は、マイナーな駅でもあるので心配したのだが、モデルハウスは抜群の出来だった。一見して惚れ込んだ。

 デザインを担当したのは、アレス建築設計事務所・平田川奈氏。外観はフランク・ロイド・ライトの水平ラインをモチーフにした重厚感のあるもので、出窓、窓柱、壁ふかしの陰影や三連窓が美しい。「美景の街」と名付けたのもよく分かる。

 内装もいい。玄関のクローゼットとリビングの出窓カウンターは本物そっくりのメラミン塗装、建具・面材は「木を超える美しさと機能性」が売りのパナソニック「VERITIS(ベリティス)」を採用しているのが特徴。

 販売担当者によると、大手デベロッパーによる一戸建ての供給は最近ほとんどなく、8年振りとのことだった。マンションからの買い替えもあるという。

 同社の一戸建てが進化しているのを確認できた。

 国土交通省は10月21日、「マンションの管理の適正化に関する指針」及び「マンション標準管理規約」の改正(案)に関するパブリックコメントを開始すると発表した。期間は平成27年10月21日(水)から平成27年11月19日(木)まで。

 最終とりまとめで示されたマンション標準管理規約の改正について、業界関係者やマンション管理組合がどのような反応を見せるかが注目される。

 国交省は改正案の概要の一つとして「コミュニティ条項等の再整理」をあげ、「防災・防犯、美化・清掃などのコミュニティ活動は可能であることを明確にし、判例も踏まえた条項として各業務を再整理。(第27条、第32条)」としている。

標準規約からマンションコミュニティー条項が消える? 国交省の検討会(2015/2/27)

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「イニシア練馬豊玉」モデルルーム

 コスモスイニシアは10月22日、本格的なDIYによる住まいづくりをテーマにしたマンション「イニシア練馬豊玉」を販売すると発表した。日本初の体験型DIYショップ「DIY FACTORY」を運営する大都とのコラボレーションによるもので、"Design It Your Sense"がコンセプトテーマ。

 セルフデコアドバイザーによる無償の「セルフデコレーションサービス」を実施し、DIYサポートをはじめマンション内の1住戸を「セルフデコファクトリー(DIY工房)」として入居開始後約4カ月間開放。DIYイベントやワークショップを実施する。

 「イニシア練馬豊玉」は、西武池袋線・都営大江戸線練馬駅から徒歩13分の7階建て38戸。11月上旬に分譲する第1期1次(6戸)の価格は4,300万円台~5,500万円台(専有面積67.10~72.02㎡)。

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「綱町三井倶楽部」

 三井ホームグループの三井デザインテックが10月21日、「綱町三井倶楽部」でプレスセミナーを開き、同社が推進するクロスオーバーデザイン」の説明と懇親会を行った。関係者ら約100人が集まった。

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 セミナーでは、同社のデザインラボラトリー所長・見月伸一氏や世代・トレンド評論家・牛窪恵氏ら数人が登壇して「クロスオーバーデザイン」について語り合った。

 「クロスオーバーデザイン」とは、ホテル、住宅、オフィス、商業施設など異なる「モノ」としての空間性質を掛け合わせ、「モノ」の先にある「コト」をデザインすることで、新しい生活体験を提案することと位置付けられている。

 女性の価値観を研究しているという牛窪氏は、「ライフステージが多様化、複雑化しており、エリア格差も広がっている。駅の北と南ではそれこそ文化が異なる。これらをクロスオーバーして観ることが求められている。また、SNSの発達により情報も膨大になっており、その情報をどう空間に落し込んでいくのか、とにかく現場に足を運び、五感で知ることが大事」などと話した。

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懇親会場(天井高は約5m)

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 同社が手がけるマンションや一戸建てのモデルルームデザインは数えきれないほど見学している。デベロッパーはパンフレットなどにその旨を必ず記載することからも、同社のデザイン力が優れていることは身をもって体験している。

 同社ソリューション推進部のチーフデザイナー・山野奈緒氏によると、約30人のデザイナーのうち女性は8割を占めるそうで、同じチーフデザイナーの山口昭彦氏はもっぱら「推進役、調整役」だそうだ。

 「女性活躍」の視点からすれば、この分野は圧倒的に女性が強い。男性諸氏も頑張っていただきたい。

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ロダンの彫塑(このような作品がたくさん展示されていた)

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暖炉(今は使用されていないが、この部屋には3カ所にあった。周囲は大理石。床にも細工がされていた)

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トイレのカウンター(大理石だと思うが、見事なピンク色をしていた)

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 当日は、RBA野球の記事を書くのを優先させたためセミナーには大幅に遅れたのだが記者の目的は他にあった。会場となった三井グループの迎賓館である「綱町三井倶楽部」の建物をとにかく観ることだった。

 建物の敷地面積は約一万坪。完成は大正2年。設計したのは「鹿鳴館」「ニコライ堂」「三菱一~三号館」「大谷美術館(旧古河庭園)」「諸戸清六邸」など、明治から大正にかけて数々の作品を手掛けた英国人建築家のジョサイア・コンドルだ。現存する建物は数えるくらいしかない。「綱町三井倶楽部」はその中の一つだ。

 これまで、外からは何度も眺めたが、建物の中に入ったことはない。三井不動産も記者会見などを行ったことはないはずだ。

 なので、こんな機会は二度と訪れそうもないので、了解を得て写真を撮りまくった。

 懇親会では白ワインを結構飲んだが、料理はサザエのフレンチを2個(サザエは酒と醤油を少し垂らしてそのまま焼くか蒸し焼きにするのが一番おいしい)とイカのオードブルなど2つを食べただけだ。食べる暇も誰かと話す機会などなかった。

 とにかく写真をご覧いただきたい。三井財閥の重鎮がここで客をもてなし歴史をつくってきたのだと思うと言葉が出ない。

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会場の正面はアール状になっているが、ガラスもアール状になっていた

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天井

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庭園に面したテラス

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 左から石井氏、オータパブリケーションズ専務・村上実氏、三井デザインテックソリューション推進部長・馬渡伸之氏、馬渡氏(村上氏と意気投合し撮った写真。女性の方は「名前だけならOK」ということなので肩書はなし)

 村上氏は、自らのホームページで「一般読者向けの『月刊ザ・ホテル』編集長時代は年間150日国内外のホテル巡りという体力勝負の時代も経験。…現在毎日必ず1回はホテルで食事をすることをラ イフスタイルにしています」とある。記者もホテルは究極のマンションだから、名だたるホテルは見てきているが村上氏は桁違いだ。

 今はガウディの「サグラダ・ファミリア」に何やら提案することを考えているそうだ。余計なお世話だが、毎日、ホテルで食事したら、ガウディどころかガチョウのフォアグラにならないか。お金はどうして工面するのだろう。

「麻布霞町」を超えるか 「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」(2014/7/4)
 

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「目黒本町レジデンス」完成予想図

 トヨタホームが三菱地所レジデンスと共同で分譲中の「目黒本町レジデンス」を見学した。東急目黒線西小山駅から徒歩9分の全46戸で、坪単価が341万円と割安であることもあり、第1期(34戸)のうち23戸が契約済み。好調なスタートを切った。

 物件は、東急目黒線西小山駅から徒歩9分、目黒区目黒本町6丁目に位置する5階建て46戸。専有面積は39.29~72.27㎡、現在分譲中の住戸12戸(49.45~72.27㎡)の価格は4,650万~7,990万円。坪単価は341万円。竣工予定は2016年1月下旬。施工は不二建設。

 現地は、西小山の商店街を抜けたあたりから続く立会川緑道を通って少し入った商・住が混在する地域の一角。

 建物は高さ規制(17m)があり、そのたの斜線制限などのため5階建て(15m)。住戸プランは70㎡台の3LDKが中心で、キッチンカウンターはクォーツストーン、食洗機、ミストサウナ、同社とLIXILなどが7年をかけて共同開発した高通風網戸「クリアミド」が標準装備。引き戸は開閉ともソフトクローズ機能付き。バルコニー床はウッド調のシート貼り。

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 同社が2002年に野村不動産と組んで分譲した「セルシオヒルズすずかけ台」が首都圏で初の物件だった。記者は車のことはちんぷんかんぷんだが、物件名に〝セルシオ〟が付いており、カギをかざすだけで玄関ドアが開いたのにはびっくりした。

 あれから10余年。その間、環境に恵まれた「国分寺ゼルクハウス」「テラス大井町」「プラウド駒場」などいくつかの物件を見学してきたが、三菱地所レジデンスとの共同物件(5件目)は初めて見学する。

 「すずかけ台」の〝セルシオキー〟を見たとき〝かざすのも面倒。開けごまのカギをどこか開発しないだろうか〟と思ったが、いまは近づくだけで車のドアが開くスマートキーが開発されているそうだ。

 設備仕様は坪300万円を突破してくるのだから、一定の水準にあるのは当然のことだとだが、341万円というのはリーズナブルな単価だと思う。周辺の物件は軒並み350万円を突破してきているはずだ。

 記者も道すがら考えた。数年前なら320~330万円がアッパーだが、350万円を超えてくるのだろうか、しかし、いくらなんでも400万円はないだろうと…その350万円を切ったというのはさすが世界の〝トヨタ〟と評価したい。(正直に言えば、これが相場。他が高すぎるのだ)

 同社はハウスメーカー、デベロッパーとしては業界の中位かもしれないが、ユーザーからすれば世界的企業が分譲するマンションと受け止める。都心部はいざ知らず、準都心・郊外では高値追求などしないほうがいい。

 ただし、今回の物件には〝開けごま〟のスマートキーはコスト面などで採用していない。外観や建具・面材のデザインがよく、「クリアミド」は薄絹のようでクリアに見える。プランがいいと思ったコンパクトタイプは1戸を残すのみだ。

 首都圏では今回の物件が13件目だということだが、すべてが大手との共同分譲。今後は単独でできればやり、車の技術を応用したものも取り込みたいという。

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キッチン(木目調のデザインがいい)

 

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