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 国土交通省は2月26日、既存住宅の流通の促進を図るための「宅地建物取引業法の一部を改正する法律案」が閣議決定されたと発表した。

 不動産業者に専門家による建物状況調査(インスペクション)の活用を促すことで、売主・買主が安心して取引ができる市場環境を整備するのが主な目的。

 不動産業者が媒介して契約するとき、インスペクションを行う業者のあっせんに関する事項を記載した書面を依頼者に交付し、インスペクションを行った結果を重要事項説明書に記載することを求める。法律が成立してから2年後に施行する予定だ。

 国は、平成25年時点で4兆円の既存住宅市場を平成37年までに8兆円へと倍増させる目標を掲げており、このインスペクションの普及に大きな期待を寄せている。日本不動産鑑定士協会連合会(JAREA)も中古住宅の適正価格を査定するワンストップサービス「住宅ファイル制度」を武器に市場参入機会をうかがっている。

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 結構な法律改正だと思う。インスペクションが脚光を浴びることになってきた。

 問題は、法律案で「国土交通省令で定める者」となっているインスペクション業者をどう規定するかだ。現段階では建物診断のプロである建築士が想定されているが、建築士に限定することに対しては業界内からの反発も予想される。

 例えば、大手ハウスメーカー10社からなる「優良ストック住宅推進協議会」がそうだ。同協議会は2008年に立ち上げられたもので、①住宅履歴②長期点検メンテナンスプログラム③耐震性能-この3つを武器に確実に売買実績を積み上げてきており、独自の査定方式「スムストック査定」にも絶対的な自信を見せている。同協会が認定したスムストック住宅販売士は3,000名を超える。

 このスムストック住宅販売士をインスペクション業者から除外したら大混乱が起きる。同協議会こそがインスペクションの重要性を一貫して主張してきたからだし、戸建て流通のビジネスモデルを構築したのも同協議会だ。国会議員の先生たちも大手ハウスメーカーを敵に回すことはできないはずだ。

 だとすると、「国土交通省令で定める者」とは「建築士、又は国が同等の資格を有する者と認めた者」というような文言に落ち着くはずだ。

 もう一つ、見逃してはならないのが、重要事項の説明に関する宅建業法第35条六の二のロだ。宅建士は「設計図書、点検記録その他の建物の建築及び維持保全の状況に関する書類で国土交通省令で定めるものの保存の状況」について書面を交付して説明しなければならないことになっている。

 これは具体的に何を指すのか不明で、国交省も「これからの検討課題」としている。

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 中古住宅の流通促進を阻む大きな壁は、新築こだわり派の「新築のほうが気持ちがよい」という「気」だ。これがなかなか厄介だ。ベルリンの壁のようなものだったら壊そうと思えば壊せるが、なにしろ「気」は空気のように姿が見えない。この妄信・迷信・信仰・崇拝に似た「見えない壁」をぶち破らないと、中古市場の倍増はうたかたの夢に終る。インスペクションを武器に流通量を倍増させることなど絵空事だ。

 では、この「見えない壁」をどう打破するのか。残念ながらその手だてが見つからない。同じ土俵で戦えるようにするためには、関係者がコツコツと実績を積み上げていく以外にない。〝雨垂れ石を穿つ〟という諺もあるではないか。この変化の機会を捉えたい。不動産流通会社の出番だ。

 希望の光がないわけではない。消費者の意識は変わりつつある。国交省の住宅市場動向調査でもその変化はみてとれる。平成26年度と24年度の数値の変化に注目していただきたい。

 注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンション取得世帯が中古住宅を選ばなかった理由は、平成26年度では「新築のほうが気持ち良いから」が61.3%でもっとも多いのだが、これは平成24年度の73.2%(分譲派)から11.9ポイントも減少している。

 また、中古を選ばなかった理由として2番目に多い「リフォーム費用などで割高になる」は24年度の38.2%から26年度は27.6%へと10.6ポイント減少している。このほか「隠れた不具合が心配だった」は26.3%から24.5%へ、「給排水管などの設備の老朽化が懸念」は20.7%から17.4%へそれぞれ減少するなど、消費者の意識の変化がうかがわれる。

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 個人的な意見を言わせてもらえれば、インスペクションは、「瑕疵の有無を判定するものではなく、瑕疵がないことを保証するものではない」(国土交通省・既存住宅インスペクション・ガイドライン)というのはよくわかるのだが、「検査結果がどの検査事業者が行ったかによらず同様の結果が得られるよう、現時点で得られている知見や一般的に用いられている検査技術等に基づいたものとすること」(同)というのがよく分からない。

 誰が行っても同じ結果しか出ないことを求めるということは、誰もが見て触っても発見できないような問題点を指摘する水準以上の専門家は必要ないということなのか。だとすれば、消費者には選択肢はない。インスペクションは単なる〝安心料〟というのも寂しい。(そんなに報酬はもらっていないという反論がありそうだが)

 さらに言えば、いったいぜんたい「宅建士」「建築士」「鑑定士」(ハウスメーカーが組織するスムストック住宅販売士もある)の「士」が3人も4人も揃わないと中古住宅の質が担保されない、安心・安全な取引ができないというのは考えてみれば情けない。みんなその費用を消費者に負担させようというは理解されないと思う。

不動産鑑定士業界、「住宅」評価に注力 不動産価値にお墨付き(2015/12/22)

「スムストックの認知度と販売士がカギ」 優良ストック住宅協・和田会長(2015/8/27)

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「縁木舎」

 ブルースタジオが企画・設計監理を担当した築32年の軽量鉄骨造2階建てアパートの1棟リノベーションプロジェクト「縁木舎」を見学し、植栽計画を担当したエーピーデザイン社長・正木覚氏から武蔵野の生態系を学ぶ「まち歩きトーク」に参加した。

 物件は、JR 中央総武線・京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩18分(小田急バス明星学園前停留所から徒歩3分)、三鷹市井の頭5丁目に位置する敷地面積520.37㎡、延べ床面積282.76 ㎡の軽量鉄骨造2階建て全9戸。専用面積は21 ㎡、33㎡、42㎡、53㎡。既存建物竣工年は1982年4月。リノベーション竣工年は2016年1月。企画・設計監理はブルースタジオ。施工は有限会社キューブワンハウジング。植栽計画はエービーデザイン。

 現地は、井の頭公園を抜けた中高級住宅が建ち並ぶ第一種低層住居専用地域の一角。従前の建物は1982年に大手ハスウメーカーによって建てられた1戸約21㎡のアパート。築年数が経過するとともに競争力を失い、約6万円だった賃料は約5万円まで下げざるを得ない状況になっていた。

 昨年、この状況をどうするかの検討が始まり、敷地内に自生したムクなどの樹木を残す環境に優しく人にも優しい同社の提案が受け入れられ、1棟リノベーションすることが決まった。

 リノベーションにあたっては、環境共生を重視するため敷地内のムクなどの既存樹を極力残し、新たにコナラ、シラカシの高木や草花を植栽。プランはニーズの変化に対応して2戸を1戸にした41㎡のタイプを増やし、床材・面材にクルミ、オーク、カエデ材を多用しているのが特徴。

 賃料は建築当初を上回る7万円くらいに設定したにもかかわらず、これまでに約8割の入居が決まっている。

 「まち歩きトーク」では、冷たい雨が降る中、正木氏の案内で入居者や若い人たちが春の芽吹きを体感した。正木氏は初代JAG ( ジャパンガーデンデザイナーズ協会) 会長で、「青豆ハウス」などブルースタジオの物件の植栽計画を数多く担当している。

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2部屋を1部屋にリノベーション

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庭(手前はウッドデッキの縁)

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 内覧会が始まったのは午前11時。「まち歩きトーク」は午後1時30分から。この間、喫茶店などないから冷たい小雨が降る中、街をさまようしかなかった。「帰ろうかな」とも思ったが、春の芽吹きを堪能し、香りを胸いっぱいに吸い込みたいという欲望が勝った。約1時間の「まち歩きトーク」で拾った話を紹介する。

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正木氏

「歩くことは半分仕事」

 「縁木舎」で正木氏から「春をさがしに」のテーマについて説明を受けたあと、井の頭公園に向かった。正木氏が背負っている大きなリュックからホタルのように明滅する光が漏れていた。何だろうと思い聞いた。「迷子にならないように…というのは嘘で、いつも外を歩くのでぶつかられないように」ということだった。

 「先生、そんなに出歩くんですか」「歩くことは半分仕事のようなもの。自分が植えた樹木などは一本一本、育ち方を確認している」「先生、記者の仕事も同じです。どれだけ歩くかです」

●「ミツバチグリを見て僕の世界観は変わった」

 井の頭公園に入ってまもなく、若い女性参加者が「春の芽吹きを感じますね、先生」と語りかけ、「そうですね」と正木氏は応じた。嗅覚まで老化した記者は「ただの落ち葉の匂いじゃないですかね」と余計なことをしゃべってしまった。

 もう一つ。すぐ側に玉川上水が流れる緑道で正木氏はドキリとする言葉を発した。

 「大学2年生のとき(正木氏は現在63歳)、黄色い可憐な花をつけた〝ミツバフグリ〟に出逢って僕の世界観が変わった。植物が話しかけてくるようで、人間とつながっていることを悟った」

 若い女性がたくさんいる中で、よくぞ堂々と恥ずかしげもなくそんな言葉を口にできるものだと驚いた記者は、先生より2倍も3倍も大きな声で「先生、ミツバフグリって何ですか」と聞いた。正木氏は「フグリじゃない。ミツバチグリ」「……」(家に帰ってミツバチグリを調べた。よく見る野草だった。見学者が二人の会話を聞いていなかったのを祈るのみだ)

 それにしても、20歳にもなって野の草花に心を奪われる正木氏はなんて繊細な心の持主なのだろうとうらやましくなった。記者などは10歳の頃に春の芽吹きを感じた。正木氏は単に晩生だったのか。

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ミツバチグリ

●「竹炭を土中に埋めるときは気持ちが浄化された」

 芝生と枕木を敷いた駐車場の土中には大量の竹炭が埋められている。炭は土中で腐ることもなく保水性が高いために樹木の根が寄ってきて地盤をスプリング状態にするので、駐車場をコンクリで固めなくてもいいことを証明するためにそうしたという。オーナーの意向とも一致したそうだ。

 「竹炭を改良材として土中に埋めるとき、職人さんの顔がどんどん晴れやかになっていった。わたしも気持ちが浄化されていくような体験をした」と正木氏は振り返った。

「自然林⇒落葉樹⇒常緑樹へ変る自然の摂理」

 「もともと自然林は人間の手が加えられないと鎮守の森のようになるが、その過程で成長の早い二次林、落葉樹が主体となる現象が起こる。里山では木を伐採し薪炭にしたり落ち葉を肥料として集めたりするので地力が衰え、やせた土地でも育つアカマツ林となる。江戸時代の浮世絵などは松ばかりが描かれているのはそのせい」

 なるほど。石油が薪炭に取って代わってから50年。これから植生はどうなるのか。大量に発生している松枯れとは関係あるのか。

●ドングリは子育てをしない?

 季節になるとドングリはたくさんの実を落とす。しかし、そのドングリの実は親のドングリの樹が元気なうちはほとんど発芽しないのだそうだ。親が伐採されたり倒れたりしたときにのみ発芽するという。親は子を育てない、子は親の死を待つ…これも自然界の摂理か、親子間の無駄な争いを避け共倒れにならないということかもしれない。

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玉川上水の緑道

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「ボゥ ヴィラージュ浦和美園グランディール・セゾン」

 ポラスグループの中央住宅マインドスクェア事業部は2月26日、さいたま市の大規模再開発エリア「みそのウイングシティ」で分譲を開始した戸建分譲住宅「ボゥ ヴィラージュ浦和美園グランディール・セゾン」の記者見学会を行った。Jリーグ「浦和レッズ」のホームスタジアムでもある「埼玉スタジアム2002」へ徒歩14分の全91区画で、2月20日に分譲開始した結果、第1期1次(6戸)と同2次(6戸)の合計12戸が即日完売した。

 物件は、埼玉高速鉄道浦和美園駅から徒歩20分、さいたま市岩槻区釣上に位置する開発面積約16,000㎡。第1期の土地面積は150.04~151.10㎡、建物面積は91.35~98.95㎡、価格は3,280万~4,180万円(最多価格帯3,300万円台)。構造は2×4工法2階建て。

 現地は、総開発面積約313ha、計画人口約3.1万人の埼玉県・さいたま市・都市再生機構(UR)が共同で開発を進めている「みそのウイングシティ」の一角で、埼玉スタジアムや順天堂大学医学部付属病院(2020年開業予定)のほか大型商業施設、小・中学校の新設が計画されているエリアに位置。開発地はURから取得したもの。

 建物の外観デザインは、2006年に分譲して人気になった〝ボゥ ヴィラージュ〟(フランス語で美しい村の意味)シリーズの第1弾「ボゥ ヴィラージュ美園」(172戸)と同様、フランススタイルの街並みが特徴。今回は、北フランスのハーフティンバー様式をモチーフにした「ノルマンディースタイル」を北側へ、地中海リゾートを望む家々がモチーフの「プロヴァンススタイル」を南側へ、パリの統一感のある街並みをモチーフにした「イル・ド・フランススタイル」を中央に配置。統一感を保ちながら、景観の変化を楽しむことができる「歩きたくなる街」を提案している。敷地面積はすべて150㎡以上で、2台分のカースペースを確保している。

 発表会に臨んだ同社取締役マインドスクェア事業部長・金児正治氏は、「第一弾の『ボゥ ヴィラージュ美園』は3日間徹夜で並ぶ人が出るほどの人気で早期完売できた。今回は今後の開発が期待されるエリア。モデルハウスは期ごとにお客さまのニーズを取り込んだ進化型にしていく。街づくりを通じて今後ともこの沿線を盛り上げ、応援していく」と語った。

 また、金児氏は直近の戸建て市場についても触れ、「お客さんの絶対数はそれほど多くはないが、マンションの価格が高くなっているので戸建ての割安感がでてきた。コストは抑えられているし、仕入れのプレーヤーは減ってきている。消費増税も控えているが、今後の販売には自信を持っている。この2月の当社の戸建て販売棟数は236戸に達し、平成25年4月の225戸を上回る単月の過去最高記録を更新した」と話した。

 物件の反響数は184組で、来場者数は3週間で52組。来場者の居住地は8割が川口市やさいたま市だが、東京、神奈川からもそれぞれ1割集客している。販売担当者は、「第一弾の『美園』から来場された方々が一様に進化ぶりに驚かれている。手ごたえ十分。1年間で早期完売したい」などと話した。

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モデルハウス(サッシと天井のほぼ中間に通常の戸建ての天井がくる)

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 開発当事者はどう考えているかわからないが、記者は開発スピードが遅いのにいらだちすら覚える。2006~2007年にかけて「イオンモール浦和美園」がオープンし、同社の「美園」、東急不動産他の「センターフィールド浦和美園(657戸)が分譲・竣工したまではよかったが、その後は駅周辺の整備は遅々として進んでいないという印象を受ける。喫茶店は駅徒歩10分圏に一つもない。2020年のオリンピック開催までに様々な施設ができるようだが、原野に「埼玉スタジアム」がぽつんと建っている風景は異様だ。駅から20分も歩かされるサッカーファンは文句を言わないのか。

 それにしても、スタジアムとほぼ同じ距離圏にあるこの物件を1年間で販売するというスピードは驚きだ。記者は年間せいぜい50戸だろうと予想したが、これがポラスの力なのだろう。

 「力」といえば、同社の物件を見るごとに〝どうして天井高が2.7mもあるのにそれをアピールしないのか〟と考えていたが、今回はしっかりと〝見える化〟を図っていた。

 モデルハウス4棟のうち1棟は同社がスポンサーになっている浦和レッズカラーになっている。ファンはたまらないのだろう。そこまでやるなら、西武ライオンズカラーもやってほしい。

 ともあれ、この物件が街の開発スピードを上げるための起爆剤になってほしい。

ポラス「ボゥ ヴィラージュ美園」早期完売へ(2006/5/20)

 

 

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「東急不動産ホールディングス グループ記者懇親会」(ザ・キャピトル東急ホテルで)

 東急不動産ホールディングスグループは2月26日、恒例の「第37回 東急不動産ホールディングス グループ記者懇親会」をザ・キャピトル東急ホテルで開催。「東急プラザ銀座」の開業を目前に控え、ビッグプロジェクトも目白押しであることから会は盛り上がりを見せた。

 冒頭、同社・大隈郁仁社長は、「年初から株価の乱高下、原油安などいろいろな出来事が起き、マンション市場は、価格の上昇により来場者減や販売速度の鈍化など足元は若干気になる状況にあり、少し注意しなければならないが、グループ全体として業績を伸ばしていきたい。『東急プラザ銀座』も3月31日に開業することが決まった。グループの総力を挙げて文化・情報の発信拠点にしたい」などと語った。

 そのあと、4月1日付で東急コミュニティー・岡本潮社長が同社会長に、同社・雑賀克英取締役が同社社長に就任することが発表され、それぞれが挨拶。

 会の締めに登壇した東急不動産HD・金指潔会長は、グループのビッグプロジェクトが目白押しで、花を咲かせつつあることから、「景気の『気』は気持ちの『気』。(気持ちのいい記事を)どんどん書いてください。当社グループの業績はおそらく今の2倍、3倍…(『言い過ぎ』との大隅社長からの声が飛び)1.5倍くらいには早い段階で到達する」と、機嫌がよかった。

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大隈氏

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 大きな会場(舞台)を二つに区切り、参加者をスムーズに誘導して会を成功に導く演出が光った。会が始まってから約30分間、私語は全く交されず、挨拶やムービーに参加者を集中させた。

 会場を二つに区切に、参加者をメインの舞台に移動させて空いた舞台は同社グループの事業を紹介するコーナーに早変わり。記者は東急スポーツオアシスの体感コーナーに釘付けになった。平塚秀昭社長直々に「バランス・ボール」の使い方を教わった。

 平塚社長はこの5年間、執務中でも使い続けており、同社の多くの社員も使用しているという。バランスを崩しそうだが、ボールの下に輪っかを敷くことで安定し、馴れれば全く問題がないという。腹筋が鍛えられ、背筋が伸び、居眠りするのを防ぐ効果もあるそうだ。価格は5,500円。オフィス用の椅子として使えるかも。東急ハンズや通販などで販売されている。

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「バランス・ボール」を実演する平塚社長

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被災地復興イベント(参議院会館で)

 東急コミュニティーは2月24~26日、同社がPFI事業として管理運営を受託している参議院議員会館で東日本大震災の被災地3県(岩手県・宮城県・福島県)の復興を支援するイベントを開催した。昨年に引き続き2回目で、被災地産食材を使用した料理を食堂で提供したほか、写真パネル展、物産展などを行った。

 今回は、新たな取り組みとして同社と復興庁との共同企画で福島県立福島高等学校スーパーサイエンス部の生徒を招待し、福島の「放射線量」及び「食の風評被害」に関する研究発表を開催した。

 同社はマンション管理のほか、オフィスビルや商業施設などの施設管理・運営や指定管理者制度、PFI(Private Finance Initiative)などのPPP(Public-Private Partnerships)にも積極的に取り組んでいる。最近では「JPタワー名古屋」の管理受託を受けたほか、「仙台空港特定運営事業」の運営受託を東急グループの一員として受けている。

 PPPは今後も拡大を続けるものと見られており、その市場規模は数兆円に上ると予測されている。

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 イベント初日の24日、別の取材のついでだったが、会場をのぞいてみた。担当者によると、多くの国会議員も利用したそうだ。

 少しは復興支援に協力しなければと思い、「南部美人」の純米大吟醸4合瓶と、人気だというピーチとリンゴのジュースを買った。

 家に持って帰ったら、かみさんに「高ぃ! まあ、復興支援だからいいか」と言われた。ピーチとリンゴジュースを買ったのは正解だった。

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参院会館の食堂で提供されたご当地人気メニューの一つ

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販売された酒・ジュース類

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「第1回ホームステージャー交流会」(参院会館で)

 日本ホームステージング協会(代表理事:杉之原冨士子氏)は2月24日、「第1回ホームステージャー交流会」を参議院議員会館内で行い、これまでの活動報告、活用事例報告のほか、空き家問題に関する国交省によるレクチャーを受けた。定員50名を超える参加者が集まった。

 「ホームステージング」とは、同協会のホームページによると、「売却予定の自宅の資産価値を高め、より早くより高く売却するために専門のコーディネーターが家具や小物を含めたトータルコーディネートでインテリアを魅力的に演出し、不動産売買のお手伝いするサービス」のことで、「米国では、30年以上前から当たり前のように行われており、職業として社会的に定着しているという。

 同協会は2013年8月に設立され、1日の受講と認定試験に合格した「2級」と、より専門的な知識と実践的な提案力を養う2日間の講座と認定試験に合格した「1級」の「ホームステージャー」がこれまで191名誕生している。

 会では冒頭、杉之原氏が活動報告を行い、今後講習会を大阪、名古屋、川崎などで開催し、9月には世界規模のイベントを東京で行うことなどを発表。「アメリカと同じように活躍できる環境を整えていきたい」などと語った。

 活用事例では、有限会社アルテシテ代表取締役・小塚陽子氏とポラスグループ中央住宅マインドスクェア事業部主任・前田大樹氏がそれぞれ報告。小塚氏は横浜中華街の街づくりにかかわったことや、わが国でもっとも人口の少ない「町」の山梨県早川町の町おこしなどについて報告。前田氏は、同社の戸建て住宅のモデルハウスのコーディネートを担当し、ことごとく早期完売に結び付けたことなどを語った。

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杉之原氏

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 交流会では、企業会員としてホームステージャーの育成に力を入れているLIXIL住生活ソリューションの住まいと暮らしサービス部課長代理・岡秀昭氏や三井不動産リフォーム執行役員・池田冬彦氏など不動産流通会社関係者が参加。参院議員で公認会計士・税理士・行政書士の資格を持つ竹谷とし子氏(公明党)も2級ホームステージャーとして参加していた。以下、各氏のコメント。

 岡氏 これからソフトサービスを重視していく。講習会は3月の1回だけを予定していたが、全国から開催してほしいという要望が多く、地方でも開催していく。すべてが定員満席

 池田氏  野村さん(野村不動産アーバンネット)がすでに始めており、当社もリフォームを含めた中古住宅流通の促進に力を入れていく

 小塚氏 街づくりや住宅の仕事は多岐にわたっている。「ホームステージャー」は一言でその仕事の内容が言い表せるのがいい

 前田氏 (記者が「販促の達人」とほめたことに対して)とてもうれしい。私の出身地は空家等対策計画を策定する予定になっている東京都新島村。以前は3,500人くらいいた人口は3,000人くらいに減り、人口流出が止まらない。村とも連絡を取り何とかしたい

 竹谷氏 社会の課題を解決するため現場を知ろうと2級を取得した。空き家問題など課題をチャンスに変えていきたい

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前田氏

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1級ホームステージャーとして認定を受けた9名のうちの7名の方たち(前列左が小塚氏)

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竹谷氏

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 交流会後、会場を移した懇親会では、たくさんの料理のほかお茶、ジュース、コーラなどかテーブルに置かれていた。酒はなかった。女性参加者が多いのでそうしたのかと思ったが、そうではなく、会館の会議室は全て禁酒となっているからだった。交流会に参加していた竹谷議員にその理由を聞いたら、「前例がないから」ということだった。

 参院会館事務局にも確認した。「利用案内」パンフレットには、館内の飲食店・売店から持ち込んでいいのは「酒類を除くもの」と明記されている。

 もちろん会議中に酒を飲むのは問題だが、会議後の懇親会・交流会などでは酒くらい飲んでいいのではないか。酒がダメというのであれば、コーラだってジュースだって、ケーキ類、その他添加物だらけの食べ物だって体にいいはずがない。酒を飲むことで会をぶち壊すような人は参加する資格がないし、国民の代表たる国会議員の先生が集まる会館の会議室での禁酒を明記しなければならないのは情けない。出すか出さないかは会を主催する先生や団体の判断に任せるべきではないか。なんだか20歳未満の子ども扱いをされているようで気分が悪かった。

 酒によって(酔って)問題を起こしたくないという先生や官僚のことなかれ主義がそうさせているのだろうが、そんなことをやっているからどんどん政治から国民が離れていくのではないか。禁酒と言えば、マンション管理組合のコミュニティ活動の苦労さん会などに酒を出すなと主張した学者先生がいた。

日本ホームステージング協会 「ホームステージャー1級」第1期生6名誕生(2015/8/26)

 

 

 

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左から百合本氏、北原氏、三井不動産ベンチャー共創事業部長・菅原晶氏

 三井不動産は2月23日、本業強化・事業領域拡大に向け新産業を創造するため、総額50億円のコーポレートベンチャーキャピタルファンド(事業会社が自己資金によってベンチャー企業に対して投資活動を行う機能を有するファンド)「31VENTURES Global Innovation Fund 1号」を独立系ベンチャーキャピタル最大手のグローバル・ブレインと共同で設立したと発表した。

  また、これまでのベンチャー企業向けオフィスの運営やビジネス支援を統合・強化し、「資金」「コミュニティ」「支援」の3つの柱でベンチャー企業との共創を目指す。

  「31VENTURES Global Innovation Fund 1号」の運用期間は10年。対象地域は日本を中心とする北米、欧州、イスラエル、アジア諸国。

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 同社はもう20年以上も前から様々なベンチャーオフィスを運営しており、昨年4月、「ベンチャー共創事業部」を立ち上げた時点で、このような展開になるのは予想されたが、総額50億円の投資額の多さに驚いた。額については、記者発表会で同社取締役専務執行役員・北原義一氏は「本気度を示した額」と述べた。

 それ以上に驚いたのは、北原氏の挨拶だった。ベンチャー共創事業に賭ける意気込み、ビジョンを熱く語った。歯切れがよく、魅力的な語彙が飛び交った。何事もビジョン、哲学がないと成功しない。久々に感動的な挨拶を聞いた。以下に紹介する。

 「当社の事業の柱であるオフィス、商業施設、分譲住宅を野球に例えるなら3番、4番、5番のクリーンアップ。しかし、これが20年先、30年先、永遠に続くわけではない」と切り出し、「ダーウィンは『変化に順応できるものが生き残る』といったが、それだけでは十分でない。変化の後追いだけでは進歩はない。そのためには、異端、異能を重視し、柔軟性のある社会に変えないといけない」

 「社会を切り開くのは既存のベンチャーの専売特許でもない。当社のオフィス・商業施設のネットワークは約5,500社の50万人、60万人にのぼる。こうしたオフィスワーカーのベンチャースピリットを覚醒させ、化学反応、爆発を誘引したい。そこから新しい産業が生まれるかもしれない。わたしはワクワクしている」

 「もう一つ重要なのは、短期的利益を求めず、中長期的視点で育てていくということだ。いまの(原油価格が下落し、株価が乱高下を続けている)経済状況は投機マネーによるものだ。金融によるマネーゲームは付加価値を生まない。格差を生むだけだ」

 「われわれは歯を食いしばって中小企業を育てていく。並大抵の努力で報われる社会でもない。『魔の川、死の谷、ダーウィンの海』が待ち受ける。この困難を乗り切るために、わたしたちは経営資源を生かしベンチャーをサポートしていく。一緒に挑んでいく。日本の発展に寄与したい。さらには未来の子どもたちの笑顔のためにも取り組んでいく。真に豊かな社会を実現する、これこそがベンチャースピリットそのもの」

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 「ワクワクしている」という言葉は北原氏から3度、パートナーのグローバル・ブレイン百合本安彦社長から1度、都合4度発せられた。記者もワクワクして聞いていた。

 北原氏も百合本氏もワクワクしたのは、この事業が無限の可能性を秘めており、三井不動産の膨大なネットワークを駆使すれば、夢が夢でなくなる現実味を帯びているからだろう。

 北原氏が記者団に「御社の強みは何か」と問われ、「国内最大級のネットワークだ」と答えた。挨拶でも述べたようにオフィス、商業施設の「B to B」のネットワークは5,500社50万人にも及ぶ。

 これに対して、「B to C」の分譲事業はマンション・戸建てで年間6,000戸くらいを供給しており、毎年積みあがっていく。潜在的な顧客はその数倍だ。さらに三井不動産リアルティの仲介事業、三井不動産レジデンシャルサービスの管理事業、三井ホームの注文住宅事業などが加わる。これらも潜在的な顧客を加えると年間数十万人に達するはずだ。

 ここで重要なのは、これらのネットワークはネットなどで構築したものではなく「フェース ツー フェース」がベースになっているということだ。これこそ他社(他業界)が真似のできない最大の強みだ。

 同社の「ベンチャー共創事業」が他のデベロッパーを刺激し、それこそ「一億総活躍」社会を実現していく原動力になることを願いたい。

 

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 大和ハウスグループのデザインアークは2月22日、2013年から開発を進めてきた新規事業プロジェクト「Transight(トランサイト)」のコンセプトモデルを発表。報道陣と関係者に公開した。

 同社の事業領域である建材、インテリア、レンタル&オフィス事業だけでなく、あらゆる産業・商品がスマート化、IoT(自動認識、自動制御、遠隔計測など)化していく環境下で、新しいビジネスモデルを構築することで産業界のリデザインを牽引しようという狙いだ。

 「Transight」のコンセプトモデルは、縦37cm、横71cm、奥行き45cmのアルミ製のフレーム一つのモジュールとして、用途によって組み合わせることができるもの。各モジュールは通電されており、家電や電子機器を組み合わせることができる。重さは1つのモジュールで5キロもないと思われる。特許を申請中。

 同社は、これから検証を重ね、異業種との共同企画、共同開発を行なっていく。販売時期、価格などは未定。

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 熱い発表会だった。会場の「ヒカリエ」会議室は約40名の報道陣に関係者らで優に100人を超えていた。

 何が発表されるのだろうと固唾を呑んだ。早速、同社・島正登社長が「われわれは大和ハウスグループとして『新しい価値創造の架け橋』になるのが使命。新規プロジェクトはわたしも答えを持っていない。社員への問題提起でもあり、皆さんと一緒に最適の答えを出したい」と投げかけた。

 続いて登壇した同社・嶋田二郎取締役営業本部長は「目指すのは現在の売上高(519億円を2020年までに倍増すること。産業構造のリデザインが急速に進んでおり、既存のルール、考え方では達成できない。新規事業は既存事業に影響を与えない新たなビジネスモデルを構築するために3年構想で立ち上げた」などと話した。まさに第4の柱に育てたいような口ぶりだった。

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 島氏や嶋田氏の話を聞きながら、画期的な大発見、大発明かもと思ったが、冷静に考えた。同じような商品は、身近なものでは子どものレゴ、家庭向けではユニット家具・戸棚・本箱など近いものがある。

 同社のプロジェクトの特徴は、ネジなどを使わず簡単に組み立てたりばらしたりすることができ、通電されていることなどだ。

 この商品が、島社長も話したようにどのような答えを導くのか不明だが、「オープンプラットホーム」にするのは大賛成。使い勝手のいいものにすれば、オフィス・商業ビルなどのディスプレイなどに広く採用されるのではないか。軽量化(1ユニット5キロくらいか)を図れば緊急避難用のテント・小屋などにも使えそうだ。

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「ザ・ヒルトップヴィラ ルネ追浜」完成予想図

 総合地所は2月18日、横須賀市追浜の大規模マンション「ルネ追浜」(総戸数420戸)の最終街区「ザ・ヒルトップヴィラ ルネ追浜」(全107戸)を3月中旬に販売開始すると発表した。このマンションと近接する三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス追浜」(総戸数709戸)と合わせ1,129戸にもなる。人口減少が続く横須賀市では唯一追浜エリアだけが人口が増加しており、双方のマンションは地域の人口増・活性化にも貢献している。

 物件は、京浜急行線追浜駅から徒歩11分、横須賀市追浜東町1丁目に位置する全420戸の規模。今回分譲される最終街区は7階建て107戸。専有面積は67.88~90.52㎡、予定価格は2,500万円台~4,200万円台、坪単価は143万円。設計・施工は長谷工コーポレーション。

 現地は、追浜の海が一望できる高台立地で、26mのスカイエレベータでフラットアプローチを実現。建物は3棟だが、一団地認定を受けているため管理組合は1つで、共用施設などは全住戸で共有する。

 モデルルームは90㎡のタイプで、玄関を入ってすぐに多目的に使用できる約5.4畳大のガレージ、リビング・ダイニングと連続して家族のコミュニティを育む約4.7畳大のスタジオを設置しているのが特徴。カラーリングでは建具・面材・キッチンカウンター・外廊下(一部)などに木目調のシート貼を多用している。

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全景(右側が今回の分譲街区、他は分譲済み)

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 いったい坪単価がいくらになるか注目したのだが、分譲当初の120~130万円よりは上昇しているが、よくぞ143万円でとどまったものだ。土地の取得が古く、施工も最初から決まっていたためこれだけの単価設定ができたようだ。

 モデルルームも思い切った提案がされている。90㎡だからできた提案だが、郊外立地で30坪近い郊外マンションが4,000万円台の前半で取得できるというのはいい。金沢八景の駅近マンションは坪200万円を突破する。価格の安さと環境の良さが大きな武器になるはずだ。

 それにしても、よくぞここまでたどり着けたものだ。この物件と三菱地所レジのマンションを合わせると1,129戸もある。計画が発表されたとき、記者は完売まで10年くらいかかるのではと思ったが、6年くらいで済みそうだ。

 これはすごい。横須賀市はバブルが崩壊してこの20数年間、ずっと人口が減少している。追浜も例外ではなかったはずだ。深刻な状態になっている。人口減に歯止めがかからないエリアで果たして大丈夫かとも危惧した。

 人口の推移を見てみよう。市の平成28年2月1日付の人口は約40.3万人。前年同月比約3,300人減少。平成2年のピーク時の約43.3万人から3万人も減少している。一つの小さな市が消える規模だ。

 しかし、追浜地区は同社と三菱地所レジデンスのマンションが供給されたことで唯一地区別で人口が増えている。平成28年2月1日現在は約3.1万人で、前年同月比で306人増加。同地区のピーク時の昭和60年は約3.4万人だったので、あと3,000人に迫った。自然減もあるので人口減少に歯止めをかけるのは難しいかもしれないが、そのスピードを鈍らせることはできる。

 マンション居住者が地域と一体となって活性化に取り組んでほしい。購入者の30~40%は市内からの転入だろうから、これからは横浜市からどれだけ呼び寄せることができるかが早期完売のカギだろう。来月は「金沢シーサイドタウン」を見学し、活性化の取り組みを取材することにしている。それもレポートしたい。

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洗面台とキッチン(右側の鏡が前面に出ているのは二人一緒に使え、化粧がしやすいようにしているため。かみさんが化けるのそばで眺めるのはいい気がしないはずだが…)

植栽計画が見事 三菱地所レジデンス「追浜」全棟が完成(2014/12/10)

全709戸の三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス追浜」 先行工区の278戸を分譲開始へ(2011/7/28)

総合地所「ルネ追浜」テーマは「フリスム(自由に住む)」(2011/4/15)

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アイランドキッチン

 東京建物は2月17日、“働く女性がもっと幸せになる住まい”をテーマに約1年間にわたって研究を進めてきた成果「理想のリビング空間」の実物大を新宿・ACTUS新宿店に展示、報道陣に公開した。

 同社が平成24年10月に立ち上げた、10名の女性社員からなるプロジェクト「Bloomoi(ブルーモワ)」と、一般公募による女性参加者10名で構成される「Bloomoi Mates(ブルーモワ メイツ)」が共同で研究を進めてきたもの。

 「理想のリビング空間」は、作り手の思いこみやライフステージにとらわれず、実現性の高い理想の空間を提案しているのが特徴で、「アランドキッチン」「ブルーモワアライブラリー」「ブルーモワポケット」「壁面収納」など6つの提案が約20畳大の空間に展示されている。

 ブルーモワのリーダーである住宅商品管理部商品企画グループ課長代理・野口真利子氏は「夢のようなものでなく、現実的な夢の空間を提案した。トータルでも部分的でもマンションの商品企画に生かしていきたい」と話した。

 「理想のリビング空間」は2月19日(金)~2月28日(日)、ACTUS新宿店(新宿区新宿2-19-1 BYGSビル、都営新宿線・丸の内線新宿三丁目駅C-8出口徒歩1分)2階特設スペースで展示される。

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ブルーモワポケット

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ブルーモワライブラリー

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壁面収納

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 ブルーモワは発足当初から注目し期待もしている。リーダーの野口氏には発足時に取材しており、その後、マンションの販売事務所でもお会いしている。スタッフの一人、住宅営業戦略部マーケティンググループ課長代理・田所照代氏には10年くらい前インタビューし、じっくり話を聞いている。二人ともしっかりしたビジョンを持っておられた。彼女たちが東建を背負っていくのだろうと確信した。

 ブルーモワが存在感を示したのは「Brillia日本橋三越前」だ。男性が企画したら絶対思いつかないような意表をつく提案が随所に盛り込まれていたのに驚嘆した。不特定多数のお客さんに販売するのにはやりすぎではないかと不安も覚えたが、ものの見事に早期完売した。

 そして今回だ。一つひとつは書かないが、カウンタースペースも含め3m×1.2mのアイランドキッチンがいい。来客時には隠せる開き戸付きの「ブルーモワライブラリー」、いつも使うものを収める「ブルーモワポケット」も〝あったらいいな〟と思わせるものだし、お洒落な「壁面収納」はみんなを納得させるものだろう。

 説明会で配布された資料の中には、ブルーモワが企画したアイデアが20点近くA4の紙にびっしり掲載されていた。なるほどというものばかりだ。

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ブルーモワのメンバー(2人は産休中とか)

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ブルーモワ メイツのメンバー

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 これはすべてのデベロッパー社長に対してもだが、同社の佐久間一氏にはお願いがある。佐久間氏が社長に就任した頃だから4年前だ。「女性登用」について質問したことがある。佐久間社長は「中間管理職次第だろう」と応えた。

 正直に言えば、数的に圧倒的優位にある男性の側から女性登用を進言する勇気ある幹部がいるのだろうかと思った。ダイバーシティを積極的に推し進め、業績でも結果を残している企業はほとんど例外なくトップの決断によるものだ。

 人材の育成、女性登用は首相の解散権行使と一緒だ。トップの専権事項だ。佐久間社長にはぜひとも「女性活躍」を推進していただきたい。ブルーモワは女性の力をまざまざと内外に示して見せた。同社には綺羅星のごとく輝く女性がいるに違いない。同社こそ「女性活躍」のトップランナーにふさわしい。

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双方によるミーティング

“プラウド”に挑戦状 ほぼ同じ単価で「Brillia日本橋三越前」(2015/2/27)

東京建物「Bloomoi(ブルーモア)」 第1弾プロジェクト発表(2013/5/29)

東京建物 働く女性の「Bloomoi/ブルーモワ」に期待(2012/11/5)

 

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