大京 間取りや設備を選べるシステム開発「鴨居」のマンションに初導入

「ライオンズ横濱鴨居ザ・リゾーティア」完成予想図
大京は8月26日、多様化するライフスタイルに応えるため、マンション専有部の間取りや設備を選べる「WHITE CANVAS SYSTEM(ホワイトキャンバスシステム)」を開発し、「ライオンズ横濱鴨居ザ・リゾーティア」に初導入すると発表した。
同システムは、「東京ガス都市生活研究所」と協力して開発したもので、性別や年代、子どもの有無、子どもの年齢などの属性や家族構成別に様々なライフスタイルに合わせた間取りを選択し、それをベースに室内設備の仕様までカスタマイズできるようにした。6つの間取りプランと3つの収納空間、キッチンやバスルームなどの室内設備を自由に組み合わせることができる。今後、物件の特性に合わせて同システムを順次採用していく。
「ライオンズ横濱鴨居ザ・リゾーティア」は、JR横浜線鴨居駅から徒歩12分、横浜市緑区白山一丁目に位置する7階建て全99戸。専有面積は60.47~80.45㎡、価格は未定。竣工予定は2016年6月30日。
コスモスイニシア 新ブランド第一弾「イニシアクラウド二子玉川」公開

「イニシアクラウド二子玉川 イースト・ウエスト」完成予想図
コスモスイニシアは8月25日、新しいマンションブランド「INITIA CLOUD(イニシアクラウド)」の第一弾「イニシアクラウド二子玉川」のモデルルーム見学会を一般公開に先駆け報道陣向けに行った。第2種低層住居に位置する41戸の規模で、5つのコンセプトと3つのテーマが盛り込まれており、ありきたりのプランに飽き飽きしているユーザーの心を捕えそうなマンションだ。分譲は10~11月の予定。
先行分譲する「イニシアクラウド二子玉川 イースト」は、東急田園都市線二子玉川駅から徒歩22分(バス7分徒歩6分)、世田谷区岡本二丁目の第2種低層住居専用地域(高さ制限12m)に位置する4階建て41戸(ウエストとあわせ2棟67戸)。専有面積は77.19~98.34㎡、価格は未定だが坪単価は約295万円の予定。竣工予定は平成28年1月下旬。施工はライト工業。
現地は、丸子川が近くに流れ、その北側には国分寺崖線が走る住宅地の一角。敷地は元果樹園で、四方が道路に囲まれている。住戸プランは西南西向きと東北東向きで、ワイドスパンの77㎡の3LDKが中心。
間取りはクランクインの玄関がほとんどで、ライフスタイルやライフステージによって間取りが変えられるのが大きな特徴。各居室はスライドウォール・引き戸を開閉することで1LDKから3LDKまで自在にレイアウトできる。
また、テーマの一つでもある「タッチ」では、リビングドアはナグリ調仕上げにしたり、床は凹凸のある木目調フローリングにしたりして、素材感や自然の肌触りが味わえるように工夫を凝らしている。キッチン、洗面所、玄関収納のカウンタートップはシーザーストーン。引き戸はソフトクローズ機能付き。
このほか、コンセプトを生かすようキッチンも含めた全居室に床暖房を設置し、ベランダのバルコニーは隔壁で仕切るのではなく独立性を確保しているのが珍しい。食洗機、リビングの物干しポールも標準装備。

LDK モデルルーム
◇ ◆ ◇
まず、単価。駅から距離がややあるので坪300万円はしないだろうが、280万円で果たして分譲するかと必死で頭を回転させていたが、坪295万円と聞いて落ち着くところに落ち着いたと納得した。
坪単価を300万円以下に抑える一方で、居住面積を3LDKではやや広めの77㎡を確保しているのがミソだ。グロスで7,000万円を切るような価格設定だと思う。
「INITIA CLOUD(イニシアクラウド)」のコンセプトはしっかり伝えられていると思う。間取りを自由自在に変更できるのも、木のぬくもり・優しさを感じさせる素材の採用も、ここ数年の時代の流れだ。ありきたりのプランでは満足しない層にターゲットを当てたのは正解だろう。全居室が冷暖房付きで、独立型バルコニー付きというマンションなどそうないはずだ。
ひとつだけ、主寝室くらいは独立型で遮音性に配慮してもいいのではないかと考えたが、販売担当者によると、「2枚引き戸を壁にするには30~40万円くらいの費用で済むが、逆に壁を引き戸に変更する場合はその3倍の費用がかかる」とのことだった。なるほど、よく考えたものだ。

手前の主寝室とその奥の居室は2枚引き戸で開閉できるようになっている

手前のリビングと隣接の居室は3枚引き戸で開閉できる

玄関・ホール(クランクイン型となっている)
コスモスイニシア 「‘柔らかさ’のある住まい」テーマの新ブランド「INITIA CLOUD」(2015/6/30)
野村不動産 武蔵小金井駅前の再開発に参画 マンション690戸建設へ

「武蔵小金井駅南口第2地区第一種市街地再開発事業」完成予想図
野村不動産は8月21日、「武蔵小金井駅南口第2地区第一種市街地再開発事業」の市街地再開発組合の設立認可を受け、参加組合員として事業参画すると発表した。
同事業は、小金井市の総合拠点である武蔵小金井駅前に相応しい土地利用のため1970年頃から第1地区も含めたまちづくり組織活動が行われており、2012年3月に事業が完了した第1地区と連続した一体的なまちづくりを目指すもの。2012年4月に市街地再開発準備組合を設立し、2014年8月の都市計画決定を経て、今回、再開発組合の設立が東京都より認可された。
同事業地はJR中央線武蔵小金井駅から徒歩3分、地域に開かれた公共空地・空間を整備し、地区全体の回遊性やにぎわいの創出、住環境や地域の防災性の向上を図る。
建物は地上22階・地上27階建て延床面積約110,000㎡の高層ツインタワーマンションで、戸数は約690戸。2018年春に分譲開始予定。2020年に全体完成予定。施工は清水建設。
パッシブとスマートを融合した大京「港北ニュータウン」完成

「ライオンズ港北ニュータウン ローレルコート」
大京は8月20日、パッシブとスマートを融合した次世代環境共生住宅「ライオンズ港北ニュータウン ローレルコート」が完成したのに伴い竣工お披露目会を行った。同社はもともと環境共生に積極的に取り組んできたデベロッパーだが、〝ここまでやるか〟とうなってしまった。素晴らしいマンションだ。
このマンションについては、分譲前の記者発表会の記事を書いているのでそちらも参照していただきたい。横浜市営地下鉄グリーンライン北山田駅から徒歩12分の7階建て全221戸ですべて完売している。
港北ニュータウンのまちづくり方針に沿って総延長約15㎞の緑豊かな幹線〝グリーン・マトリックス〟の風景を敷地内に再現したのが特徴で、総延長100mのせせらぎの道・ビオトープを設置、緑地率は約30%確保し、約3,700本の在来種の植栽を施している。
屋上に設置した25kwのソーラーパネルで発電した電力は44kwの蓄電池に蓄え、その電力を利用して深さ約90mの井戸水のポンプを稼働させ、せせらぎ・ビオトープ、草花の自動灌水、エントランスや中庭のウォーターカーテンへの利用、防災井戸に利用している。
緑をたくさん確保することで、風の流れを促しクールスポットを醸成し、さらにまた専有部の高機能吸気口、通気ルーバー、換気機能付き玄関ドアを装備することで、一般的なマンションの約4倍の換気量を確保し、真夏の室温を4.9℃引き下げる効果をもたらした。
光りと水、緑、スマートを融合させたことで年間約180万円の管理費の節約となり、1㎡当たり約149円という管理費を設定することができた。
同社はまた、「としまエコミューゼタウン」を設計した「ランドスケープ・+」と協力して自然環境・生物多様性保全に対する取り組みも行い、向こう3年間の持続可能な生態系配慮型植栽管理のスケジューリングを済ませている。
こうした取り組みは、集合住宅では初の「いきもの共生事業所認証」を取得した。

ビオトープ

ビオトープ

せせらぎの道

〝ホワイトカーテン〟
◇ ◆ ◇
環境共生住宅(マンション)についてはかなり取材してきた。いま思い出すのは、その走りともいうべき埼玉県住宅供給公社の「グローブコート大宮南中野」や、同社の物件で言えば「グリーンティアラ星が丘」、「フォレストレイクひばりが丘」(381戸)などだが、今回の物件は10年前の「ひばりヶ丘」と比べ規模がそれほど大きくないにも関わらず、環境共生に取り組む姿勢、意気込みは勝るとも劣らない。
まず、目に飛び込んできたのが、エントランス部分の植栽と〝ホワイトカーテン〟と呼ぶ井戸水を利用した水のカーテンだった。高さは約3m、幅は20mはあっただろうか、それこそ滝のように勢いよく水が水盤に落ち、水音を立てていた。ホテルならいざ知らず、このような演出がされているマンションを初めてみた。水音はガラス越しにカフェテラス・ライブラリーコーナーまで聞こえた。同じような水のカーテンはエントランスホールの奥の中庭にも設置されていた。毎日、26トン(夏場、冬場は7トン)の井戸水をソーラーパネルの電力によって汲み上げているからこそできる演出だ。ある高額マンションでは、せっかくのカスケードは管理費がかさむことから止められていたのを見ている。
せせらぎの道とそれに続くビオトープも立派なものだ。水源となる場所にはオブジェが設けられており、冷たい水が湧き出ていた。井戸水は鉄分が多く飲用水としては利用できないとのことだったが、あの懐かしい井戸水の匂いがした。メダカやヤゴが棲めるのだから人体に害はないと思う。
在来種ばかりの植栽、高さ3m幅5mのエントランス周りの壁面緑化、駐車場の壁面緑化、駐輪場屋根の緑化、近隣にも開放する藤棚付きの広場の提案もいい。丸いコンクリ製のテーブルは防災かまどにも早変わりするとのことだった。
この日は、同社グループの社員約200人も見学に訪れたそうで、同社の環境共生の取り組みをしっかり共有できたのではないか。社員は胸を張っていい。

カフェテラス・ライブラリーコーナー

井戸水が湧き出るオブジェ

住民にも公開する公園
創業30周年の明和地所 「クリオ青葉台」で廊下幅1.5m実現

「クリオ青葉台」完成予想図
明和地所が分譲中の「クリオ青葉台」を見学した。東急田園都市線青葉台駅から徒歩5分の住居系エリアに立地するレベルの高い全34戸のマンションで、4月末から分譲開始しているが、残り5戸と販売も好調だ。
物件は、東急田園都市線青葉台駅から徒歩5分、横浜市青葉区榎が丘の第1種住居地域に立地する6階建て全34戸。専有面積は60.22~84.61㎡、現在、先着順で分譲している住戸(5戸)の価格は5,476万~7,994万円(60.50~82.71㎡)、坪単価は286万円。入居予定は平成28年6月下旬。設計はいしばし設計。施工は大勝。
4月末のゴールデンウィークから販売が始まっており、現在、残りは5戸。戸建てからの買い替えや買い増しが多いのが特徴という。
建物は南向きが中心で、建物の外周を緑で覆い、エントランス部分には鉄平石を配しているのが特徴だ。キッチンや洗面化粧台はカラーセレクト・デザインセレクト・アイテムセレクトが無償で選べる〝conomi〟を採用している。
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リーズナブルな単価を聞いて、80㎡台のモデルルームを見学してすぐ、人気になるのが分かった。モデルルームはリビングももちろん大事だが、記者は玄関を入ったときの印象を重視する。
このマンションのいいところは玄関とそれに続くホール・廊下にある。廊下幅は何と約1.5mもあった。メーターモジュールの廊下幅を確保しているマンションが少なくなっているとき、この広さを確保しているのにびっくりした。トイレも含めドアノブは壁面まで後退させるか、引き戸を採用していた。
廊下幅が広いのはこのモデルルームだけでなく、60㎡台でも960ミリ(芯心)確保し、1130ミリというのが中心だ。
キッチンもいい。カウンターはステンレスで、食洗機もバックカウンターも吊戸棚も標準。間取りプランでは、主寝室にDEN(約1.4畳大)を設置するとともに、娘との同居を想定した親子で使えるクローゼット(約2畳大)を提案しているのがいい。
最近のモデルルームは子育てを意識したものが多いが、主人や主婦の居場所をもっとデベロッパーは考えるべきだ。その点で、このモデルルームは双方の心をくすぐる工夫を凝らしている。だからこそ、戸建てからの買い替え・買い増しの潜在的な需要を掘り起こしたのだろうと思う。

モデルルーム
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同社は今年で創業30周年を迎えた。記者は創業の経緯から今日までずっと同社を取材し続けてきた。創業してすぐにバブルが崩壊したが、同社はそれほど影響を受けなかった。それどころか、100㎡の〝ㇾミントンハウス〟に象徴されるように商品企画で業界をリードするまで成長した。しかし、あの〝国立問題〟をきっかけに同社は長い迷路にはまり込んでしまった。
今回の物件を見学して、その長いトンネルから同社が抜け出すのではないかという予感がした。1.5m幅の廊下だ。かつての同社にはそのようなチャレンジ精神が満ちていた。何かをつかむきっかけになってほしい。この物件のほか最近供給した「東小金井」「大島」「清瀬」なども売れ行きは極めて順調に推移しているという。今後の商品企画に期待したい。

エントランス
三菱地所レジデンス 52物件目の賃貸「ザ・パークハビオ 横浜山手」竣工

「ザ・パークハビオ 横浜山手」
三菱地所レジデンスは8月6日、横浜市中区の賃貸マンション「ザ・パークハビオ 横浜山手」が7 月31日に竣工したと発表した。
同社は今年4月、それまで三菱地所が「PARK HABIO(パークハビオ)」ブランドとして展開してきた賃貸住宅事業を承継し、ブランド名も「The Park habio(ザ・パークハビオ)」に改称。前身のパークハビオブランドも含め今回が52物件目。
「ザ・パークハビオ 横浜山手」は、JR 根岸線石川町駅から徒歩2 分の7階建て76戸。専用面積は25.72~59.45㎡。月額賃料は9.8万~22.9万円(管理費別)。
先の「単価上昇…」の記事は削除 異なるデータを同列で扱ったミス
8月5日付で書いた「単価上昇を専有圧縮で覆い隠す近畿圏のマンション/長谷工総研「CRI」データ」の記事について、マンションの調査に詳しい方から次のような指摘を受けた。
首都圏のマンションには投資用のワンルームのデータが入っておらず、それに対して近畿圏についてはワンルームのデータも入っており、調査対象が異なるものを同列にして論じられないと。
記者もこれにはうっかりしていた。長谷工総研のデータの基礎テータは不動産経済研究所に依拠しているのだが、同研究所は首都圏マンションについてはワンルームを除外して集計しているのは記者も知っていた。近畿圏もそうなっているのだろうと勝手に判断していた。ただし、長谷工総研のデータにはその旨の記載がない。
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ご指摘を頂いた方に感謝するとともに、誤解を与えた読者と関西圏の皆さんにはお詫びいたします。よって、先に書いた記事は削除しますが、異なるデータを同列に扱うととんでもない結果を招くという見本になりますので、履歴情報として掲載します。
それにしても近畿圏のマンションの専有面積が大幅に縮小しているのはそれだけ投資用のマンションが激増しているということなのか。長谷工総研もデータの扱い方について検討しているようだ。是非ともそうしていただきたい。
不動産〝今は買い時〟を〝そう思わない〟が上回る 野村アーバン調査
〝今は買い時〟が減少-野村不動産アーバンネットは8月6日、同社の不動産情報サイト「ノムコム」(http://www.nomu.com/)の会員を対象とした「住宅購入に関する意識調査(第9回)」の結果を発表。不動産の買い時感については「買い時だと思う」「どちらかと言えば買い時だと思う」を合わせ46.2%となり、前回調査(2015年1月)と比べると7.3ポイント減少した。「買い時だと思わない」の回答は29.7%で前回調査から5.9ポイント増加した。
買い時だと思う理由については、「住宅ローンの金利が低水準」64.4%(前回比9ポイント減)、「今後、10%への消費税引き上げが予定されている」40.2%(前回比1.3ポイント減)に続き、「今後、不動産価格が上がると思われる」が39.6%。
買い時だと思わない理由は、「不動産価格が高くなった」がもっとも多く64.9%と前回比で16.9ポイント増加した。
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記者は、不動産は金融商品ではなく、買わずにいられない事情があるから購入するのであるから、その時々の市況より購入動機のほうが優先されるという意味で〝いつでも買い時〟だと思っているのだが、〝買い時だと思わない〟人のほうが〝買い時だと思う〟人を上回ったのは注視しなければならない。
記者はアッパーミドルの取得限界は20坪で6,000万円、第一次取得層の取得限界は20坪で4,000万円とみているのだが、実際にはこれをどんどん超えてきている。それでも売れているのは、「まだまだ上がる」「今買わないと買えなくなる」という期待感と不安感が複雑に入り混じり、結果としてユーザーを煽り立てているからだ。
近鉄不・三井レジ「BLUE HARBOR TOWER みなとみらい」第1期184戸が即完
近鉄不動産と三井不動産レジデンシャルは8月6日、「みなとみらい21地区」“最後”の住宅街区で建設中のマンション「BLUE HARBOR TOWER みなとみらい」(全305戸)の第1期184戸が最高22倍、平均3.1倍で即日完売したと発表した。
第1期の価格は4,368万~2億3,990万円(最多価格帯8,200万円台)、坪単価410万円(最高坪単価は661万円)。今年2月からの資料請求は約6,700件、来場は約2,300件。
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これまたすごい売れ行きだが、やはり坪単価の高さに驚いた。先に東急不動産が即日完売したと発表した「ブランズタワーみなとみらい」は坪440万円、そして今回が410万円。
この調子だと、バブル期がそうだったように、これからは期分けするごとに坪単価が上昇することをユーザーは覚悟しなければならない。記者はアッパーミドルの取得限界も超えていると思うのだが、この勢いは止まらないのか。
単価上昇を専有圧縮で覆い隠す近畿圏のマンション/長谷工総研「CRI」データ
先の「単価上昇…」の記事は削除 異なるデータを同列で扱ったミス(2015/8/7)
記者が知らなかっただけなのだが、長谷工総合研究所から毎月送られてくる「CRI(Comprehensive Real-estate Information)」の8月号を読んでいてびっくりした。特集記事「2015年上半期 不動産市場の現状と展望」と「DATA FILE(マンション市場動向)」に出ていた近畿圏の価格動向と平均単価、平均面積に関する数字だった。
今年上半期(1~6月)の平均価格は、首都圏の5,256万円に対して近畿圏は3,634万円で、首都圏の約70%というのは納得できるのだが、平均面積は首都圏が70.31㎡であるのに対し近畿圏は64.61㎡だった。首都圏より10%近くも狭い。
マンションの専有面積は地価や建築費、その他市況により変動しており、調整弁的な役割を果たしてきた。昭和50~60年代の前半にかけては20坪(66㎡)の3LDKが目安だった。その後、バブルの発生・崩壊で拡大・縮小はしたけれども、居住性の向上を求めるユーザーのニーズに押されるように少しずつではあるが専有面積は広くなってきた。3LDKといえば74㎡くらいが標準だ。
しかし、ここ数年の建築費の高騰で面積は縮小傾向にある。これは首都圏も近畿圏も変わらない傾向だろうと思っていた。
それでも3LDKの機能を果たすには70㎡が限界で、それ以上の専有圧縮はどこかを犠牲にしなければ造れないだろうし、居住性でも問題があるとみている。首都圏では2012年の平均が70.43㎡だから、この3年間で0.12㎡(0.2%)しか縮小していない。一方で、建築費は2012年比で16.0%、平均価格は15.8%とそれぞれ上昇している。
つまり、首都圏では建築費の上昇はそのまま価格に反映されており、専有圧縮も全体としてはそれほどでもないということが分かる。
ところが近畿圏では様相が異なる。2012年の平均面積は2012年の70.06㎡から今年上半期は前述したように64.61㎡へ実に5.45㎡(7.8%)も縮小している。府県別でも大阪府は68.46㎡から62.31㎡へ9.0%、兵庫県は73.72㎡から65.97㎡へと10.5%縮小している。
面積の推移と分譲単価、平均価格との関係を見てみると、分譲単価は坪162万円から185万円(14.5%)へと上昇しているが、平均価格は3,438万円から3,634万円へと5.7%しか上昇していない。消費税の増税分を差し引くと実質的には3%程度しか上昇していないことになる。地価・建築費の上昇を分譲価格へそのまま転嫁せず、専有圧縮によって価格を維持している図式がくっきりと浮かび上がる。神戸市では単価が6.2%上昇しているのに価格は逆に10.6%下落し、面積は15.8%も縮小している。
この首都圏と近畿圏の差はどういうことか。これには、住まいに対する考え方や地域・所得格差など様々な要因が絡み合っているのだろうが、やはり関西人の気質に起因するのではないかと考えてしまう。
価格の大幅上昇を見せかけ上はそれほど感じさせないというか〝えらいすんまへん。工事費が上がった分だけ面積を狭くさせてもらいました〟とあからさまに言うデベロッパーと、〝スカートと一緒や。丈が多少短くてもええやないか〟と笑い飛ばす鷹揚な関西人が見えてくるのだが…。

