清水、三井不、青山メイン、ポラスが決勝T進出 日曜ブロック予選5日目結果
7回完封勝ちした青山メイン小松崎投手
決勝トーナメント進出8チーム全て決まる-第26回RBA野球大会日曜ブロック予選トーナメント5日目が8月31日、三郷・産経グラウンドで3試合が行われ、5-2で鹿島建設を倒した清水建設、1-0で旭化成リフォームを下した青山メインランド、8-5でサンフロンティア不動産を破った三井不動産がそれぞれ決勝トーナメント進出を決めた。予定されていた東京建物-ポラスはポラスが不戦勝。この結果、先に決勝T進出を決めているケンコーポレーション、タイセイ・ハウジー、三井不動産レジデンシャル、日本駐車場開発とともに決勝トーナメント進出8チームが全て出揃った。決勝Tは9月21日(日)から始まる予定。( )内は記者のレーティング。
清水建設が相手守備の乱れをつき逆転勝ち。先発の中島が6回を2失点完投。鹿島は本職がアメフトの仲田が初先発、粘投したが味方が足を引っ張った。上野が2ランを放った。
三井不動産が効果的な集中打でサンフロンティア不動産を下した。2回に山本が満塁から走者一掃の3塁打を放ち、6回には相澤がまたも満塁から走者一掃の2塁打を放った。相澤は5失点したが6回完投。サンフロは周東が力投したが、走者を貯めて痛打を浴びた。鹿工-中大の内村は2安打を放った。
0-0で迎えた7回の最終回、青山メインランドが犠飛で挙げた1点を右の下手投げ小松崎が守りきって接戦にケリをつけた。小松崎が許した安打は内野安打の1本のみ。旭化成リフォームの左腕の下手投げ結城は互角に投げたが、打線の援護がなかった。
東京建物(77)-ポラス(80) ポラスの不戦勝
将来は野球の選手より体操選手か(清水建設・本間監督とお子さん)
東京建物が次戦に出場 本日の試合は中止
本日8月30日、南千住野球場で行われる予定だった東京建物-コスモスイニシア戦はグラウンド不良のため中止となり、双方が話し合った結果、東京建物を勝者として次戦のポラス戦に出場することを決めた。コスモスイニシアは1戦も出場することなく予選敗退が決まった。
日曜ブロック5日目 どっちも勝て 記者の〝勝っ手〟予想
日曜ブロック決勝トーナメント進出8チームのうち残りは4チーム。31日に行われる試合で勝ったほうが決勝Tに進出し、負けたほうは予選敗退が決まる。例によって記者の〝勝っ手〟予想。( )内は記者のレーティング。
【東京建物(77)-コスモイニシア(68)】-ポラス(80)
東京建物-コスモスイニシアの試合は30日に行われる予定で、順当なら東京建物だろう。東建は数年前まで〝出ると負け〟を繰り返していたチームだが、慶大卒の生出、同志社大卒の村部が加入してチームは一変。決勝T争いを演じられるチームになった。村部は不動産鑑定士の試験で欠場するかもしれないが、生出で必勝態勢。相手がポラスでも最少失点に抑える力はある。問題は守りだ。
ポラスは今年から投げている折笠がいい。予選の後半は連投の疲れからかピリッとしなかったが、ここは休養十分。夏バテがなければスイスイ投げるか。ポラスが優勢とみた。
鹿島建設(76)-清水建設(82)
大手ゼネコン同士の対決となった。ここはお互い面子、意地にかけても負けられない。総力戦になるはずだ。
やや地力で上回るのが清水。エース田村は万全の態勢で臨むはず。打線は小寺を中心に機動力もある。治下は期待を裏切り続けているが、わが故郷三重の独立リーグ元三重スリーアローズにも籍を置いていたことがある元プロ。肉離れで戦線を離脱していたが、そろそろ結果を残すか。
鹿島はやや劣勢だが、エース豊田の転勤の後を受けて投げている高島が元気。清水を最少失点に抑える力はある。打線が奮起すれば勝機も生まれる。カギは中原と見た。
三井不動産(82)-サンフロンティア不動産(78)
レーティングは三井不動産が上位だが、このチームはいつも選手が集まるかどうかの不安を抱える。相澤が投げればまず負けない。他の投手だと危ない。東大卒の新人浅井の登板もあるかもしれないが未知数。
サンフロンティア不動産はだれが投げるか分からないが、継投策に出るのは間違いない。二宮は抑えも利かなくなった。ここは鹿工-中大の新人内村に掛けるしかない。相澤を打てるのは内村くらい。実現したらこの対決は見ものだ。内村は相澤のスライダーを打てるか。
青山メインランド(81)-旭化成リフォーム(78)
青山メインランドがやや優勢とみた。先発は前試合で好投した小松崎か北野か。君島もいる。吉井はさすがに衰えた。えげつないシュートどころか、外のストレートはシュート回転して絶好球になる。打線は並みがあるが破壊力がある。
旭化成リフォームは左腕の下手投げ結城に掛けるしかない。結城は初戦で素晴らしいピッチングを披露したが、投げるごとに調子落ちしていたのが気になる。調子を取り戻せば相手打線を翻弄するか。打線は金田、金子を中心に互角に戦える。
16強最後の椅子はエイブル 二松学舎の先輩荒川卓が攻守に大活躍
本塁打を放ったエイブル荒川卓
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
エイブル | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 3 | |||
ちばリハウス | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
16強最後の椅子はエイブル-両チームの都合で延期になっていた水曜ブロック予選トーナメント最終戦、エイブル-ちばリハウスが8月20日、神宮外苑軟式野球場で行われ、エイブルが坂木の決勝打で決勝トーナメント進出を決めた。斉藤-田口とつなぎ1失点に抑えた。敗れたちばリハウスは敗退が決まった。
エイブル斉藤(左)とちばリハウス篠原
0-0で迎えた4回、エイブルはこの回先頭の4番荒川卓が右翼越え本塁打して先制。同点に追いつかれた5回には1死から1番相馬が右中間3塁打し、続く坂木が中堅前に運び勝ち越し。6回にも2つの敵失で1点を追加した。放った安打は6安打。
先発の新人斉藤は立ち上がり2四球を与えたが、2回から立ち直り、疲れの見えた4回に2安打を浴び1失点で降板。5回、6回は田口が無難に抑えた。
ちばリは一歩及ばず。4回、この回先頭の4番桑迫がチーム初安打の内野安打で出塁。続く香取も右翼前に運んだが、相手右翼手の荒川卓の好返球でライトゴロ。6番白井の左翼前安打で桑迫が帰り同点に。しかし、その後は四球の走者を出したのみで万事休す。
エース篠原は初回、3打者とも投手ゴロに打ち取るなど絶好の立ち上がりを見せたが、3回あたりから制球力が怪しくなった。36歳のベテランにはさすがに酷暑は堪えたか。
○堀内監督 16強に最後に滑り込んだ。1戦1戦大事に戦っていくだけ
○荒川卓 これじゃどこまで戦えるか…
二松学舎だ荒川卓だ先制弾に2塁打と好守で刺殺
弟の荒川直(左)に秘策を授ける荒川卓(弟は関東一出身)
春の選抜には4度出場しているが、これまで10回も決勝戦に進出しながら代表になれなかった東東京の二松学舎大付属が夏の大会で初めて甲子園進出を果たしたが、10年前、選抜代表として甲子園に出場し5番を打った荒川卓(28)が後輩の活躍に応えたのかエールを送ったのか大活躍した。
まず2回。この回の先頭打者としてチーム初安打となる左翼超え2塁打で口火を切った。しかし、「3盗を狙ったが、無死2塁から盗塁は無謀だった。相手の投手が上手だった」と振り返ったように、牽制アウト。
その汚名をすぐ返上した。4回だ。この回も先頭打者として左打席に立ち、今度は思い切り叩いた球は右翼超え本塁打となり1点先制。「いやいや、チョンボを帳消しにしただけ」と本人に笑顔はなかったが、これだけでは終わらなかった。
4回裏の右翼手としての守りだ。無死から相手4番が内野安打で出塁。続く5番も右翼前安打と思われたが、荒川卓は猛然と突っ込み打者走者を1塁刺殺。続く6番打者が左翼前安打しただけに、終わってみれば相手に流れる動きを阻止した好プレーが光った。
試合は結局、荒川卓の攻守にわたる活躍で決勝T進出を決めた。
この日、後輩は優勝候補ともいわれる沖縄尚学と11時から3回戦を戦っており、試合終了時点で3-4と負けていた。後輩は4回に5-4と逆転したが、6回に同点に追いつかれ、9回にサヨナラ負けした。
荒川卓が選抜に出場したのは2004年。5番でセンター。チームは1回戦で大阪桐蔭に0-5で敗れている。
荒川卓を迎えるベンチ
星稜を下し八強に進んだ八戸学院光星出身の中村(左)と3点目のホームを踏んだ代走の相川
初回に8点取りながら大垣日大に逆転負けした藤代出身の坂本(左)と決勝打を放った農大二高出身の坂木
白井の安打で同点のホームを踏むちばリハウス桑迫
ちばリハウス白井
戦力拮抗 旭化成ホームズ中心に各チームが迫る 水曜後半戦展望
5年ぶりに決勝T進出を決めた野村アーバン
RBA野球水曜ブロックは決勝トーナメント進出16チームのうち15チームが決まった。残りの1チームはちばリハウス-エイブルの勝者。予選では住友不動産販売が王者旭化成ホームズを破る大波乱があり、強豪のリストが早々と予選敗退。住友林業、オープンハウスもシード権を失った。シード権を獲得したのは伊藤忠ハウジング、三井不動産リアルティ、住友不動産販売、ミサワホーム東京。前半戦を振り返るとともに後半戦を占った。
伊藤忠、住友不販、三井リアル、ミサワ東京がシード権
住友不販 伊藤
今年で26回目を迎えたRBA野球大会は、この10年間のうち8度の総合優勝を飾っている水曜ブロックの旭化成ホームズと、総合優勝1回と総合準優勝7回を誇る日曜ブロックのケン・コーポレーションが無類の強さを発揮しているが、あとは大混戦。野球大会が業界に認知されてきたこともあり、各チームの戦力が年々拮抗してきており、今年の予選トーナメントは波乱が続出した。
過去10年間で勝利数が70に対して負けがわずか3試合の旭化成ホームズが初戦でいきなり住友不動産販売に敗れ、強豪のリストは不戦敗を含む2連敗でまさかの予選敗退。毎年優勝戦線に絡む住友林業、昨年準優勝のオープンハウス、一昨年優勝した積水ハウス京葉も予選で1敗し、無敗チームが決勝トーナメント初戦の4強対決が避けられるシード権を失った。
伊藤忠ハウジング大倉
この結果、無敗で勝ち上がったのは住友不販、三井不動産リアルティ、ミサワホーム東京、伊藤忠ハウジングの4チーム。
住友不販は〝大物食い〟として知られたチームで、第10回大会では準優勝している。今年はエース伊藤が旭化成ホームズを2点に抑えた勢いが不気味。打線はやや迫力に欠けるのが課題。
三井リアルは強さと弱さが同居しているチーム。強豪と互角に戦うと思えば、〝格下〟にもコロッと負けるチーム。今年はエース水野が好調で、打線も上下ムラがない。悲願の優勝を狙っている。勢いはこのチームか。
三井リアル水野
ミサワ東京は、酒田南-東洋大の高橋、明大中野-明大の米山、日大鶴ヶ丘-日大の谷屋、佼成-東農大の渋井など新人が大活躍。高橋は積水京葉の生田から快打を、米山はサヨナラ打を、谷屋はオープンハウス生田から先頭打者本塁打を放った。渋井は積水京葉を3安打に抑え完投勝ちした。内村監督は〝野球を通じて会社を盛り上げると〟燃えている。投打とも充実しており、旭化成を追うのはこのチームか。
伊藤忠ハウジングは伏兵的な存在。脆さもあるが、今年は城西大カルテットが大活躍。マンション販売部隊の部長を務める杉山を筆頭に渡辺、大倉、神がチームを引っ張る。RBAの名物男・面高も〝絶口調〟。虎視眈々とドームを狙っている。
左からミサワ東京の谷屋、高橋、米山、渋井
旭化成、オープンハウス、積水京葉も差はなし
旭化成ホームズ今野
この4チームにRBA屈指の好投手今野を擁す旭化成、快速投手川崎に強力新人が加入したオープンハウス、怪物生田投手がいる積水京葉などが迫る。4チームとはほとんど差はない。
旭化成ホームズは初戦に新戦力の篠永を先発させ住友不販に敗れはしたが、その後は今野が登板、ほぼ完ぺきに抑えた。オークラヤ戦では打者3人を10球で三者三振に斬って取ったのは圧巻だった。打線も好調だ。主役はやはりこのチームか。
オープンハウスはエース川崎に、京都成章-立命大-社会人の大島が加入。このほかにも大阪桐蔭-明大の謝敷、関大一-関大の隅田も加入した。佐藤監督も「揃えばすごいメンバーが組める」と自信をのぞかせている。
オープンハウス川崎(左)と大島
積水ハウス京葉ももちろん優勝が狙える。生田はしばしば打たれるシーンもあったが、後半戦に備えてくるはず。打線は生田と〝おにぎりくん〟佐藤が元気だ。
これらに住友林業、野村不動産アーバンネット、ポラス、東急リバブルが追う展開か。住林には、新人の安房-中大の石井健が加入。安房では21世紀枠として甲子園にも出場している。ただ、エース石井厚が弱気なコメントを連発しているのが気になる材料。肩を痛めているのではないか。左腕宮田がどこまで復活するか。
積水京葉 生田
5年ぶりに決勝T進出を決めた野村アーバンは2年目茂木が好調。三根監督も短いイニングなら投げられる。打線が援護したい。
ポラスはエース岩瀬が孤軍奮闘。どこと戦っても互角に投げる。打線は清水以外に安定した選手がいないのがどうか。
東急リバブルは谷貝投手が安定しているが、三井リアルに完敗したように、強豪と戦ったときにどうか。
積水ハウス、ミサワ神奈川、スミカ、パナホーム、エイブル、ちばリハウスは総合力でやや力不足とみたが、組み合わせ次第で8強はあるか。
ポラス岩瀬
ミサワ古市
1強ケンコーポ追うのはどこか 日曜ブロック後半戦展望
ケンコーポ小笠原
第26回RBA野球大会日曜ブロックベスト8は4チームが決定し、残り4チームは8月31日に行われる試合で決定する。現段階では3連勝で予選を突破したケン・コーポレーションの強さが目立ち、あとはどんぐりの背比べ。どこがケンコーポへの挑戦権を獲得するか混とんとしている。前半戦を振り返り、後半を展望した。
2番手は三井、清水、青山メイン、タイセイ、ポラス
三井不動産 相澤
ケンコーポが今年も圧倒的な強さを発揮している。エース小笠原が好調を維持しているのと、打線も上下むらなく打てているからだ。
小笠原は昨年、登板過多からこの時期に肉離れを発症した。RBAだけでなく、毎年7月に行われている不動産健保野球大会にも掛け持ちで参加しており、小笠原は1週間で3試合投げることもある。
小笠原はもうすぐ29歳。さすがの怪物もこれだけ連投が続けば故障が発生するのは当然。
今年も連戦が続けば危ないと思われたが、相手関係もあってここまでは無難に投げている。本塁打も放った。ストレートの威力が衰え変化球に頼るシーンもみられるが、どこと戦っても最少失点に抑える力がある。
打線も小田を筆頭に羽中田、大原が好調。予選の最終戦では7番の土田が2発を放つなど抜け目がない。
ケンコーポを追うチームはどこか。前半戦の戦いからしてその候補の一番手は三井不動産か清水建設か。
三井不動産はまだサンフロンティア不動産との最終戦が残っているが、エース相澤が投げればまず勝ち上がりそうだ。肩痛は抱えているが、変化球のキレが抜群。さすが慶大時代6大学の公式戦で9勝した投手だ。44歳にしてようやく結婚にこぎつけた細井監督のためにも負けられない。
清水 田村
清水はエース田村が昨年ほどではないのが気がかりだが、総合力ではケンコーポに引けを取らない。主砲小寺も好調。元独立リーグの治下は病み上がりだが、2年目で真価が問われる。
強いのか弱いのか分からないのがタイセイ・ハウジーと青山メイン。
タイセイ千葉英
タイセイは投手力がカギだ。新戦力の貞池に注目したい。2年前、韓国で行われたろうあ者アジア大会のオールジャパンのメンバーとして同僚の野呂とともに出場。前試合で好投した。強豪と対決してどうか。打線は兄弟のような元ベイスターズの千葉英と、西武-ロッテの涌井の横浜高校時代の2番手だった千葉政が元気。投手を打線で援護できればドームも見えてくる。
青山メインは毎年、あと一歩で敗退している。チームとして機能しないところがある。投手力は北野、君島、小松崎らに元ベイスターズ吉井もいる。打線は主砲の石井を中心に下位打線も力がある。
ポラス折笠
これらにポラスが迫る。31歳の左腕折笠は球威があり、コントロールも抜群。清水戦では田村と互角に投げ合った。相変わらずの貧打だが、打線が奮起すればドームも夢ではない。
あとのチームはよほど運に恵まれないと勝ち残れないと見た。
まず初陣の日本駐車場開発。まだ戦力が読めない部分があるが、千葉工大の新戦力大沼投手が不気味な存在だ。前試合の鹿島戦で6回をオール変化球で2失点(自責点ゼロ)に切り抜けた。ストレートは肩痛で投げられないようだが、後半戦は投げるのか。
日駐 大沼
サンフロンティア不動産は三井不動産に勝てば決勝T進出するが、頼れる投手がいない。ただ、鹿児島工業-中大の内村は只者でないことを証明した。初戦では痛烈なサヨナラ打を放ち、前試合では初回、いきなり3ランを放った。相澤のスライダーを打てるか。中大では外野だったことから判断して投げられないと見た。
三井不動産レジデンシャルはやや恵まれた。投手は長谷川、遠藤、内山ら数は揃っているが、絶対的なエースがいない。打線も核になる打者がいない。
旭化成リフォーム、鹿島建設、東京建物、コスモスイニシアは予選を突破することができるか。
旭化成リフォームは左腕結城の頑張り次第。打線が援護したい。鹿島は高島がよく投げているが、打線に迫力がない。東建は生出が東建不販から戻ったが、チームの総合力でやや劣る。久々復帰のコスモスイニシアはまだ1試合も戦っていない。
サンフロンティア不動産内村
怪物小笠原ですら打たれる ましてや凡人記者の誤字・脱字は…
ケンコーポの怪物小笠原
怪物小笠原も人の子だ。昨年の今ごろ、連投の疲れで肉離れを発症した。決勝T初戦の青山メイン戦ではチームは5-4で薄氷のサヨナラ勝ちとなったが、小笠原は3発を浴びた。
そして今年。登板過多が懸念された。この時期になると不動産健保大会との掛け持ちで1週間に3~4試合をこなし、小笠原も3試合くらい投げる。先週、小笠原はボソッとつぶやいた。「ぼくはマーくんより投げている」
記者はドキッとした。これは、ひょっとしたら負けたときの予防線、言い訳を用意しているのではないかと。小笠原もマーくんのようについに戦線離脱かと。
小笠原の投球はこの1、2年、変化球の割合が50%を超える試合も目立つようになってきた。ストレートと見せかけて変化球で討ち取れるのは直球に力があってこそで、まだまだ小笠原の直球は並みはずれた威力がある。しかし、直球だけでは抑えられないと本人が悟ったのか、リードする羽中田の知恵かよく分からないが、おそらく双方が合意した戦略なのだろう。
それでも気になるのは登板過多だ。小笠原ももうすぐ29歳。〝お肌の曲がり角〟はとっくに過ぎている。このあたりで急速に衰える選手をたくさん見てきている。水曜ブロックの今野は30歳くらいから連投しなくなった。ケンコーポは、小笠原が負けたときの言い訳として「登板過多」と言わせないためにも若手の投手をもう一人育てることが急務だ。
さて、ここからが本番、記者の誤字・脱字の言い訳だ。
記者は誤字・脱字が少ない記者だと自負していた。過去形で書かざるを得ないのは悔しいが、校正には自信があった。誤字・脱字が〝わたしを見つけて〟と呼びかけてくる感覚の域まで達していた。10数年間も誰も気が付かなかったノーベル賞作家の大誤訳を記者は発見したことがある。
まあ、こんな自慢話をしてもしようがないが、小笠原よ、記者も人の子。炎熱地獄の中、むき出しの手首を焼かれながら数時間立ちっ放しで、一度に数試合の試合を見て、写真を撮り、コメントを取り、帰って酒を飲みながら記事を書いてごらんなさい。記事を書き、写真の解像度を下げ、トリミングしてホームページにアップするまで1試合に付き1時間かかる。1日に16試合の日があった。ほかにも不動産の記事もあるから量にしたら原稿用紙200~300枚を1か月に書く。売れっ子作家でもこんなに書かないはずだ。
これをぶっ続けるとどうなるか。疲労と加齢による視力の衰えと集中力不足、酒の威力が相乗効果となり、誰が打ったのやら生還したのかが分からなくなり、句読点も濁音や半濁音の区別がつかなくなり、おまけに西武が負けてごらんなさい。一挙に虚脱状態に転化し、生きている意味すら分からなくなる。
それでも小笠原、貴殿は記者の誤字・脱字をなじるか。まあ、いい。ものはついでだ。これまでの記者の最大のミスを紹介しよう。
あれはもう30年くらい昔か。年が改まる1月1日号の新聞で、1年遅れの新聞を刷ってしまったことがある。責任はチェックしなかった記者にあった。もちろんすべて刷り直しになった。馘首にはならなかった。詫び状の一つで済んだのは幸運だった。
ミスとはそんなものだ。あの時もいい記事を書いたと浮かれていたのがミスを生んだ。有頂天と絶望、愛と憎しみ、ストライクとボールは紙一重、表裏一体だ。
もう一つ、記者が経験した抱腹絶倒の誤字・脱字。記者が犯したのではなかったが、ある大手デベロッパーの社長交代の記事で、「新社長・○○」とすべきところを「新社長?○○」と名前の前に「?」を付けてしまった同僚の記者がいた。どうしてそうなったか。その記者はそれまで手書きで原稿用紙に書いていたのだが、パソコン入力に切り替えた。「?」と「・」と「/」が一つのキーボードにあるために起きた想定すべきミスだった。
みんなで大笑いしたが、怒ったのは当然そのデベロッパー。新社長に就任するかどうかわからないという「?」マークをつけられて怒らないほうがおかしい。そのデベロッパーの広告が半年くらい出なかったのではなかったか。
小笠原よ、先生と呼んでいい。頼むから誤字・脱字を見つけたらその都度、連絡していただきたい。記者はあるハウスメーカーの広報担当者にただで記事をチェックしてもらっている。ちゃんと「師匠」呼ばわりしている。小笠原がちゃっんと誤字・脱字を指摘してくれたら「小笠原師匠」と呼ぶことにいささかのためらいもない。〝怪物〟を〝師匠〟にできるなんてこんなうれしいことはない。
ところで、今回のこの記事には誤字・脱字はあるのかないのか。
ケンコーポ コールド勝ち 怪物小笠原が完封 ポラス完敗
ケンコーポ土田
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
ケン・コーポレーション | 2 | 2 | 0 | 0 | 3 | 7 | ||||
ポラス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
(5回コールド)
ケン・コーポレーション5回コールドで圧勝。無敗の3連勝で決勝Tのシード権を獲得した。エース小笠原は被安打3、無四球、7奪三振の好投。土田が2本の本塁打を放った。
ポラスは完敗。メタボの31歳折笠は連投と暑さに負けたのか球威もコントロールもなかった。
○土田 桜美林-青学です。本職はセカンド
○小笠原 僕の火の出るような当たり見た? この前もひどい記事書きましたよね。しかも誤字・脱字だらけ(ひどい記事を書いた覚えはないが、誤字・脱字の指摘には平身低頭するしかない。この件については別掲記事参照)
●成田監督 完敗。完敗。貧打。貧打
初回、ケンコーポ小田が生還
ポラス折笠
ポラス成田(捕手は羽中田)
〝パパ、大丈夫?勝てそうもない相手にまともに投げるなんて無茶よ〟ポラス折笠のお子さん
初陣日駐 無安打で4点逆転勝ち 大沼は全球変化球で完投
日駐 大沼
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
日本駐車場開発 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | |||
鹿島建設 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 |
鹿島 連投高島 終盤に四死球連発で自滅
鹿島 高島
初陣・日本駐車場開発がノーヒットで4点を奪い逆転勝ち。決勝T進出を決めた。2点を追う5快投、石郷岡の内野ゴロで1点差とし、6快投は3四球で満塁とした1死満塁から内野ゴロと連続死球で3点を挙げ逆転。
千葉工大出の大沼が「肩が痛い。軟式に慣れていない」と言いながらスローカーブとスライダーばかりをコーナーに投げ分け、4安打2失点(自責点はゼロ)の完投。試合後は「ストレートを投げたらだれにも負けない。小笠原以上かもしれない」とうそぶいていた。
鹿島は悔やまれる敗戦。豊田に代わって全試合を一人で投げている高原は連戦の疲れからか終盤にコントロールを乱し自滅。打撃陣は相手投手の小沼の緩い球にタイミングを外され2点しか奪えなかった。
○大沼 今日はエラーが出なかった。少ないチャンスを生かした。ストレート? 1球も投げていない
●高島 僕も異動で秋には出られるかどうか
鹿島 安打を放った中原
生還した中原を迎える鹿島ベンチ
〝ここで打ったら、今晩は俺のおごり〟といったかどうか 松内に耳打ちする渡辺
逆転だ!日駐
勝ったぞ!日駐
三井レジが圧勝 初回に山崎の満塁弾など一挙8点
満塁弾を放った三井レジ山崎
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
三井不動産レジデンシャル | 8 | 3 | 2 | 1 | 14 | |||||
旭化成リフォーム | 0 | 0 | 4 | 2 | 6 |
(4回時間切れ)
旭化成リフォーム 技巧派結城 連戦の疲れで痛打浴びる
三井不動産レジデンシャルが圧勝。初回に山崎の満塁弾を含む5安打を相手結城投手に浴びせ一挙8点を奪取して試合を決めた。その後も毎回得点の14点を4回までに挙げた。遠藤が6失点したが、序盤の大量得点に守られ完投。
旭化成リフォームは技巧派結城投手が連戦の疲れからか制球力もキレがなく惨敗。中林が2ランを放ったが、焼け石に水。次戦は青山メインランド。あとがなくなった。
○渡辺監督 山際がいなくても勝てる
○川崎 (慶大の先輩、結城について)たいして話していないですよ。ナインには軟投派としか言ってません(しかし、8点も奪った打者一巡のあと、出塁して盗塁。先輩に遠慮がないのか)
●結城 言うことなし(試合後はいかにも悔しそう)
●金田 うちだって日大豊山の樋口、酒田南の時田など経験だけは負けていない。このTシャツ? もらったんです(桐蔭学院が甲子園に出場した記念のTシャツを着ていた。白と黒の2枚あるそうだ。金田は日大二高)
山崎を迎える川崎(中)と鈴木達(右)
遠藤
旭化成リフォーム中林
中林を迎える旭化成リフォームベンチ
旭化成リフォーム反省会