積水ハウス 平成29年1月期決算 売上高、営業利益とも過去最高
積水ハウスは3月9日、平成29年1月期決算を発表。売上高2兆269億円(前期比9.0%増)、営業利益1,841億円(同23.1%増)、経常利益1,909億円(同18.9%増)、当期純利益1,218億円(同44.5%増)となり、2017年1月期が最終年度となる中期経営計画は当初計画を上回り、売上高、営業利益とも過去最高となった。
主力の戸建事業は売上高が前期比2.7%減となったが、営業利益は4.9%増加した。他の賃貸住宅、リフォーム、フィー事業などのストック事業の営業利益は二ケタ台の伸び率となった。分譲住宅、マンション事業はそれぞれ26.0%、72.0%の減益となった。
次期予想は売上高2兆1,440億円(当期比5.8%増)、営業利益1,920億円 (同4.3%増)、経常利益1,960億円(同2.6%増)、当期純利益1,280億円(同5.0%増)。
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同社は3月9日、2017年度(平成30年1月期)を初年度とし、2019年度(同32年1月期)を最終年度とする第4次中期経営計画を策定。
第3次中期経営計画(2014~2016)が当初計画を上回ったことから、本計画では、IoT・AIに代表されるIT技術の飛躍的な進化、地球温暖化や高齢化に求められる住宅需要の変化、インバウンド需要の拡大や東京オリンピック開催などわが国経済の情勢や事業環境が大きく変化するととらまえ、基本方針を「BEYOND 2020 に向けた“住”関連ビジネスの基盤づくり」とした。
新たな事業領域の拡大を目指すとともに国際事業を大きな柱の1つとし、財務基盤の強化を図る。
最終年度となる平成32年1月期では、売上高2兆3,830億円、営業利益2,300億円、当期純利益1,490億円、営業利益率9.7%を目指す。
東急不動産HD社長・大隈郁仁氏が東急不動産社長を兼務 東急不・植村社長は副会長へ
大隈氏
東急不動産ホールディングスは3月8日、グループマネジメント体制を強化するため機構改革と執行役員体制制度を変更すると発表した。これに伴い、4月1日付で同社代表取締役社長・大隈郁仁氏が東急不動産の代表取締役を兼務する。
東急不動産代表取締役社長・植村仁氏は東急不動産ホールディングス執行役員兼東急不動産代表取締役副会長に就任する。
大隈氏は、昭和33年8月生まれ。広島県出身。昭和57年3月、横浜市立大学卒、同年4月、東急不動産入社。平成16年4月、資産活用事業本部 ファンド推進部 統括部長、同20年4月、執行役員 ビル事業本部長、同26年4月、取締役専務執行役員、同26年4月、東急不動産取締役就任。
旭化成ホームズ社長に川畑文俊専務、池田英輔社長は取締役会長へ
川畑氏
旭化成は3月8日、役員などの異動について発表。4月1日付で常務執行役員に旭化成ホームズ取締役兼専務執行役員・川畑文俊氏が就任する。川畑氏は旭化成ホームズ代表取締役社長と旭化成建材取締役も兼務する。
専務執行役員で旭化成ホームズ代表取締役社長・池田英輔氏は旭化成ホームズ取締役会長に就任する。
川畑氏は1958年(昭和33年)6月3日生まれ。58歳。大阪府出身。1982年3月、関西学院大学法学部卒。同年4月、旭化成工業(現、旭化成)入社。2003年4月、住宅カンパニー東京第三営業部長。2012年4月、旭化成ホームズ執行役員兼東京営業本部長。2013年4月、旭化成ホームズ取締役兼常務執行役員。2016年4月、現職就任。
野村不動産HD 介護住宅事業へ参入 創生事業団と業務提携
野村不動産ホールディングスは3月1日、創生事業団(本社:福岡市、代表:伊東鐘賛氏)と業務提携し、創生事業団の100%子会社であるJAPANライフデザイン(本社:港区、代表:伊東鐘賛氏)へ第三者割当増資の引受け(議決権割合49%)を行い、資本提携契約を結んだと発表した。
同社は、中長期経営計画で新たな成長領域の1つに高齢者住宅事業を加え、2015年4月に野村不動産ウェルネスを設立。サービス付き高齢者向け住宅への参入準備を進めている。創生会グループとの業務提携、資本提携は介護住宅事業参入への一環。
JAPANライフデザインは首都圏の調布(72室)、不動前(61室)、六郷土手(41室)の介護付有料老人ホームを運営している。
積水ハ「グリーン ファースト ゼロ」 第26回地球環境大賞「経済産業大臣賞」受賞
積水ハウスは2月28日、第26回地球環境大賞(主催:フジサンケイグループ、後援:経済産業省、環境省、文部科学省、国土交通省、農 林水産省、一般社団法人日本経済団体連合会)で同社のネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の取り組み「グリーン ファースト ゼロ」が評価され「経済産業大臣賞」を受賞したと発表した。
大和ハウス プレミアムフライデー 午後有休スタート 遠足気分のグループも
12時過ぎ、続々退社する大和ハウス社員(飯田橋の東京本社ビル)
大和ハウス工業は2月24日(金)、経済産業省が推進する国民運動「プレミアムフライデー」の取り組みを実施した。国が推奨する「遅くとも午後3 時までの業務終了」の一歩先を行く「午後有休」の「プレミアムフライデー」を実施した。今後、原則として偶数月の最終金曜日の就業時間を「9~18時」から全社一律で「8~17時」に変更し、午後は半日有休とする。東京本社の対象者は約2,200名。
この日、千代田区飯田橋の東京本店では、午後12時過ぎから続々社員が退社した。10数人に感想などを聞いたがほとんどが肯定的に捉えており、「事前に準備したので仕事への影響はない」という声がほとんどだった。まるで遠足にでも行くように部署ごとの食事会に出かける若い社員が目立った。役員クラスの年齢層は少なかった。
注目される「有休」取得率だが、ビルの出口は飯田橋方面と水道橋方面に向かう2カ所にあり、記者が午後12時から13時まで水道橋方面に向かう社員にインタビューした印象では半数は微妙で、40%くらいではないかと思われる。同社広報は「数字が出るまで時間がかかる」としている。
午後1時過ぎ、東京ドームホテルのレストランに行き「普段とお客さんの入りはどうですか」と尋ねたが、「いつもと同じですね」と期待外れの様子だった。
以下、社員のコメント。
〝まるで遠足気分〟20代独身4人組
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30代独身男性 家に帰り、家族と出掛けるつもり。制度はいいこと
30歳と20代の独身女性2人組 テレビで話題になっていたのでワクワクしていました。営業事務です。社内はばたばたしていた感じはありましたが大丈夫。普段は定時で帰っています。これから一緒に昼ごはん。
45歳既婚男性 子ども3人の5人家族です。今日は子どもの行事があり出席したあとみんなで食事。家族サービスができるので制度を利用したい
29歳独身男性 家に帰って出かける予定。非常にいいこと。あらかじめ計画を立てるので仕事への影響はない
20代独身4人組 みんな設計担当。今から食事会。設計は期限があるがスパンが長い仕事。6時間を1カ月に分散すれば問題は少ない
20代独身女性 結構きつかったが、やってやれないことはない。昨日に済ませられることは済ませた。いつも定時で帰っている
37歳既婚男性 RBA野球でお世話になっています。いつも記事読んでいます。仕事はちゃんとやってきました。問題ない。子どもは小学1年と1歳。いい制度。野球? この3年間行っていないが…監督は動けなくなってきた(逆に声を掛けられた)
30~40代既婚女性 わたしのこともう覚えていないでしょ。広報を担当していた〇〇です(この方からも声を掛けられた。確かに独身のときよりずいぶん変わったが、よく覚えている。大変お世話になった。よくできる方だった。お子さんは2人のはず。40代の大台に乗ったかも)
報道陣のインタビューに答える社員
榊原経団連会長は直接国民に呼びかけてほしかった プレミアムフライデー 東京駅(2017/2/24)
酒とさくらに染まる 日本橋 見事なバトンタッチに乾杯 丸の内 プレミアムフライデー(2017/2/25)
2月24日プレミアムフライデー 大和ハウス役員は「仕事」派が優勢(2017/2/23)
ワークスタイルイノベーション取組み粛々と 大和ハウスグループのコスモスイニシア
政府が推進する「プレミアムフライデー」にいち早く反応し、偶数月の最終金曜日は就業時間を「9~18時」から全社一律で「8~17時」に変更し、午後は半日有休とすることを発表した大和ハウス工業だが、グループのコスモスイニシアも負けてはいない。
「政府にたてつくようなことは申し上げられませんが、当社は働き方改革を進めるためワークスタイルイノベーションに取り組んでから2年が経過します。粛々と進めていく」(同社広報)という。
同社は、他社に先駆け経営幹部の多様な人材登用、在宅勤務制度、時短勤務、フレックス勤務、有期雇用から無期雇用へ選択できる「プロ社員」制度などを導入している。
女性活躍推進の取り組みが評価され、一昨年5月には三井住友銀行の「SMBCなでしこ融資」企業にも選ばれた。
大和ハウスの高井基次常務は今日(2月24日)、散歩がてら他社のマンションを見学するというが、分譲マンションとしては初めて「東京都子育て支援住宅認定制度」に認定されたコスモスイニシア「イニシア西新井」を見学リストに追加してはいかがか。これはいいマンションだ。
2月24日プレミアムフライデー 大和ハウス役員は「仕事」派が優勢
大和ハウス工業は2月22日、恒例のマスコミ懇談会を都内のホテルで行った。同社の全15役員が参加し、大勢のメディア関係者も集まって大賑わいとなった。
冒頭、樋口武男会長兼CEOが「いつも10兆円の話をしてみんなから顰蹙を買うが、売上げ10兆円は創業100年の目標。まだ40年ある。どんな商品が喜ばれるかを常に考えないといけない」とあいさつ。
続いて大野直竹社長兼COOが「中期計画は極めて順調に推移している。数字には達成する自信があるが、先行きはなかなか見えない。慎重におごることなく一生懸命やっていく」と乾杯の音頭をとった。
記者がもっとも話したかった相手はもちろんマンション事業担当の高井基次常務執行役員。マンション業界で高井氏を知らないのはモグリ。心間手敏。機を見るに敏。冷静に市況を読みすぐ動く。文字通り背も高い。ずんぐりむっくりの人が多いこの業界で(頭頂部が一際)光る存在だ。
高井氏は「これほど建築費があがってくるとどうしようもない。金曜日は、部下を連れて散歩がてら3~4件マンションの見学。人は自分が見たもの以上のことはできないからね。しっかり見ないと」と話した。
これだけで十分だと考えたが、全役員が揃っているのだから絶好の機会だ。とっさに全役員にプレミアムフライデーの予定を聞くことにした。片っ端から突撃取材を敢行した。そのうち4名のコメントを紹介する。( )は記者。
4名以外では、「妻とデート」「午後はプライベート。翌日は妻と一緒に栃木でゴルフの予定」など方針通り〝プレミアム〟な一日を過ごす役員もいるが、「プレミアムフライデーを発表する前に、仕事の予定を入れていました」「仕事の予定が入っています」などもあり、「仕事」派のほうがやや優勢だった。「役員は対象外」だから当然と言えば当然か。
同社は1月31日、原則として偶数月の最終金曜日は就業時間を「9~18時」から全社一律で「8~17時」に変更し、午後は半日有休とすることを発表した。
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樋口武男会長兼CEO ぼくの頭の中は365日、24時間休みはありません。金曜日は大阪のロータリーに出るため、午前中は会社に出て、午後はロータリー。ロータリーが終わってから妻と過ごそうと思っていますが、まだ決まっていません。
大野直竹社長兼COO ぼくはノーコメント。社員にはお客様対応をしっかりできているなら休むように言っています。
河合克友副社長 海外から来られる人と会う予定が入っています。(外国語話せるんですか)全然です。プレミアムフライデーは、ぼくが提案しました。とにかくやってみて、問題が起きれば修正すればいいと。
高井基次常務 散歩がてら部下を連れて3件くらいマンションを見学します。人は自分が見たこと以上のことはできませんからね。(どこのマンションですか)それは言えません。
三菱地所 働き方改革推進委員会設置 本社も大手町パークビルに移転
三菱地所は2月16日、従来の長時間労働是正にとどまらず、生産性の向上による新たな価値創造を目的として4月1日付で社長直轄の「働き方改革推進委員会」(委員長:執行役社長)を設置すると発表した。また、2017年度下期に大手町ビルヂングから大手町パークビルディングに本社を移転することを決定した。
働き方改革の主な取り組みとしては、「フリーアドレスの執務スペース」と「多様な空間を備えた共用スペース」により働く場所の選択肢を最大化するほか、「勤務場所制限のないテレワーク制度」の導入、「時間単位有給休暇制度とフレックスタイム制度の併用」、「ペーパーレス化」の推進、「巨大共用スペース」と「内部階段等の社内動線の工夫」、「センサー等IoTを用いた移動データ取得・AI 解析」などを行う。
社員のベストパフォーマンス発揮を支える健康経営の推進としては、「新たな社員食堂」の復活、「カフェテリアプランによる費用補助制度」の導入などを行う。
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大手町パークビルディングの竣工見学会のとき、関係者に「このビルは丸ビルを上回る最高レベル」と話して、「そのつもり」という答えを引き出した。なるほど。そういうことだったのか。いったいどこのフロアになるのか。個人的には皇居を眼下にするようなところは避けてほしいのだが…さて。 本社を移転する大手町パークビルディングは保育所も併設されている。
皇居に隣接 三菱地所 最高級Sクラスの「大手町パークビルディング」竣工(2017/2/14)
三菱地所 新社長に吉田淳一常務 現社長・杉山博孝氏は会長へ
吉田淳一氏
三菱地所は2月16日、取締役兼執行役常務・吉田淳一氏が4月1日付で取締役兼代表執行役執行役社長に就任すると発表した。現取締役兼代表執行役執行役社長・杉山博孝氏は取締役会長に就任する。
吉田氏は1958年5月26日生まれ。1982年4月、東京大学法学部卒。同年4月、同社入社。人事部長、執行役員ビルアセット業務部長などを経て2014年4月、常務執行役員(人事部、総務部、法務・コンプライアンス部、環境・CSR推進部、環境・防災担当)。2016年6月から現職(人事部、総務部、法務・コンプライアンス部担当)。
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同社は同日、吉田氏と杉山氏が同席して記者会見を行ったが、記者は他の取材でその機会を逃した。
しかし、吉田氏のことはよく存じ上げている。一昨年、同社の「空と土プロジェクト酒米づくりツアー」お田植え編を取材したことがあり、当時常務だった吉田氏も参加されており、しばし歓談した。
吉田氏は山口県下関出身だが、肥溜めに落ちたことがあることを知っているのは記者くらいではないか。記者も田んぼの肥溜めに落ちて糞尿まみれになったことがあり、二人で大笑いした。その時の記事を添付する。
“ケロ、ケロ、ケロ”カエルも歓迎 三菱地所・空土プロジェクト田植えツアー(2015/6/3)