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東京地裁の判決に関する朝日と毎日の記事

 9月26日付の朝日新聞と毎日新聞の朝刊は、国立市が明和地所のマンション建設をめぐる訴訟で、市が上原公子元市長に対して、市が同社に支払った損害賠償金約3,120万円を支払うよう求めた裁判の判決が25日にあり、東京地裁は「元市長への求償権行使は信義則に反し許されない」として、市の訴えを棄却したと報じた。

 記者は判決文を読んでいないので、以下、新聞報道を基に持論を述べたい。両紙以外の読売、日経、産経は記者がチェックした限りでは全く報じていないし、東京新聞は簡単に報道しているのみだった。

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 明和地所の国立マンション問題には、建設計画が持ち上がったころから深くかかわってきた。記者の人生を変えた問題でもある。

 ここで明確にしたいのは、この国立マンション問題の本質は、同社が市を相手取り、建物の高さ規制を20mとした条例の無効と営業妨害による損害賠償を求めた裁判で、司法は「マンションの建築、販売を阻止することを目的とする行為であり」「地方公共団体とその首長に要請される中立性・公共性を逸脱し、急激かつ強引な行政政策の変更であり、異例かつ執拗な目的達成行為であって、地方公共団体またはその首長として社会通念上許容される限度を逸脱している市長らの行為は明和地所に許されている適法な営業行為を妨害した行為である」(東京高裁判決要旨)ということだ。

 その後2006年3月、最高裁は全面的に明和の主張を認め、市側の敗訴が確定した。市長に明らかに不法行為があったことを認めた。

 今回の「求償権裁判」は、賠償金は市ではなく、条例を制定したときの市長だった上原氏が負担すべきとする2009年の住民訴訟が発端だ。翌10年、東京地裁は市に上原氏への支払いを請求するよう求めた。

 この一審判決を不服として控訴した当時の関口市長は2011年の市長選で落選。当選した佐藤市長は控訴を取り下げた。上原氏が市への支払いを拒否したため、市が上原氏を提訴した。

 ところが、市議会は昨年12月、「元市長個人に請求するのは適当でない」とす上原氏への求償権放棄を決議した。この議会決定に対して佐藤市長は地方自治法に基づき都知事に審査の申し立てを行なわなかった。判決では、求償権放棄の議会決議を無視した市長の対応が問題とされた。

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 市長が代わるごとに市の対応が異なったのと、明和地所が賠償金に相当する額を市に寄付したことで実質的に市の財政的負担がなくなったことなどが問題を分かりにくくしているが、今回の判決は元市長の一連の行動は景観保持という政治理念に基づいて行なったもので、違法性は高くないと判示されたようだ。

 こんがらかった問題をほぐそう。まず、報道にある「業者の市への寄付によって政治的には決着がついていた問題」について。これは明らかに問題のすり替えだ。

 同社の関係者は、「裁判は市の一連の決定の適法性を問うもので、われわれの主張が認められたことで決着を見ている。寄付金は賠償金を補てんする目的ではなかった。当初、教育委員会に出向き『子どものためピアノでも買ってください』と特定寄付を申し出たが、市側から『一般寄付にしてほしい。そうでないのなら受け取らない』と言われ、いろいろ検討した結果、最終的には市と妥協し一般寄付とした」と話している。

 つまり、特定寄付ではなく使途が問われない一般寄付としたことで、賠償金を補てんしたと受け取れるような印象を与えようという当時の市の姿勢がうかがえる。

 求償権とは、債務者の債務を弁済した者が債務者に対して持つ返済請求権のことで、今回の裁判は約3,200万円の債務を弁済した市が、債務者である上原氏に返還を求めるものだ。冒頭でも書いたように、明和が市を訴えた裁判では「中立性・公共性を逸脱」「異例かつ執拗」「社会通念上許容される限度を逸脱」など極めて厳しい文言で上原氏らの違法行為を指弾している。これらの経緯からして、求償権を請求するのは極めて妥当の訴えだ。

 報道では、上原氏は「景観を守りたいという政治理念に対し、民意の裏付けがあるということを認めてもらったことが一番ありがたい」と述べたそうだが、政治理念の実現のためには「社会通念上許容される限度を逸脱」してもいいのかと問いたい。

 上原氏はまた市長個人に求償権を求めることは「市民に応えようとする首長を萎縮させてしまう」と主張しているようだが、違法行為を行なった本人が言うべきことではない。市民の要求に応えるためには法を犯してもいいといっているようなものだ。

 今回の判決について市は「判決内容を精査して、控訴するか検討する」としているようだが、とことん争うべきだ。むしろ求償権を放棄することは行政の不作為として責任を問われかねない。

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 記者がどうして上原元市長と国立市を糾弾するのかだが、法治国家として許せない不法行為を行なったことはもちろんだが、もう一つ大きな理由がある。それは、明和のマンション計画の対案として裁判に提出した事業計画プランがあまりにもデベロッパーやユーザーを馬鹿にしたものだったからだ。

 市の対案では、高さを明和の計画の半分以下にしても同じ戸数、同じ面積を確保できるとし、事業採算的にも十分成り立つものとしていた。

 しかし、そんなことができるはずがないことは素人でもわかる。明和のプランも立派なものではなかったが、市のプランはいわゆるようかん切りの単調なもので、プライバシーを全く考慮しない住戸間のお見合い、自己日影などが随所にあり、およそ商品と思えない劣悪以下の代物だった。

 そのようなプランをどう表現していいか分からず、同僚の記者などに聞いた結果、ある若手の記者が「刑務所マンションはどうですか」と言った。記者は刑務所がどのような構造になっているか知らなかったが、さもありなんとして「市の対案は刑務所マンション」と見出しにつけた。

 権力が公金を使って「刑務所マンション」を提示して、その合理性を主張することが許せなかった。デベロッパーやユーザーに対する挑発であり愚弄するものだと感じた。その後の経緯については触れない。

“市民の味方”の国立市議さん 「国立の都市景観」を語ってほしい(2014/6/11)

「国立裁判」全て終結 明和地所が全面勝訴したが…(2008/3/13)

 

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 三井不動産リアルティは、9 月30日から「相続税つなぎ融資」を実施する。同社の仲介店舗で不動産売買契約を締結し、残金決済までの間に相続税納付期日が到来する場合、相続税納税資金、相続登記費用、税務申告費用などの費用を1億円まで融資する。

 2015 年以降、税制改正により相続税の基礎控除が引き下げられ、課税対象者が大幅に増えることが予想されることに対応したサービス。

カテゴリ: 2014年度

 野村不動産アーバンネットは9月30日、第2回ノムコム「おうち川柳」コンテストの入賞作品を発表した。

 「グランプリ」は「税、税と 息も絶えだえ ウチの家計」(川柳まじんさん)「準グランプリ」は「高台が 決めてで買って 売る理由」(Okadaさん)、「老い二人 しゃべる家電と 同居する」(黒飛さん)、「孫ができ考え方も祖父と(ソフト)なる」(宮本さん)。

 同コンテストは、不動産情報サイト「ノムコム」の「おうちに帰ろ」で実施している川柳で「おうち(家)や家族への思い」を楽しく発見してもらうキャンペーン。2,649句の応募があった。入賞作品は川柳キャンペーンサイトhttp://www.nomu.com/ouchi/enjoy/senryu/で。

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 国土交通省は9月30日、平成26年8月の住宅着工動向をまとめ発表。新設住宅は73,771戸で、前年同月比12.5%減、6か月連続の減少となった。利用関係別の内訳は持家が24,250戸(前年同月比22.7%減、7か月連続の減少)、貸家が28,435戸(同3.8%減、2か月連続の減少)、分譲住宅が20,669戸(同10.3%減、7か月連続の減少)。分譲住宅の内訳はマンションが10,188戸(同6.8%減、7か月連続の減少)、一戸建住宅が10,299戸(同14.1%減、4か月連続の減少)。

 首都圏マンションは4,940戸(同20.3%減)で、都県別の内訳は東京都が3,577戸(同16.3%減)、神奈川県が747戸(同45.0%減)、埼玉県が520戸(同63.5%増)、千葉県が96戸(同61.9%減)。

 国交省は、持家は昨年10月からの受注減が続き、分譲マンションは都心部でのマンションの適地が少なく、建築費の上昇など複合的な要因が着工減に影響を与えているとしている。

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 これほど住宅着工が落ち込むとは思っていなかったが、中長期的な視点からすれば、首都圏マンションは年間4~5万戸(25年度は67,012戸)というのが適正な戸数ではないかと思う。大手デベロッパーの寡占が加速しており、中小デベロッパーはジリ貧の一途をたどっている。今後もこの図式は変わらない。

 大手がカバーできないエリアは中古マンションなどがフォローする市場に移行するのではと記者はみている。

 

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「おいでよ!南山」

 先日書いた「スカイテラス南山/南山東部土地区画整理事業」地内でいよいよマンションの分譲が始まるが、一般社団エリアマネジメント南山と野村不動産は9月28日、南山のまちづくりや歴史・生活を学ぶイベント「おいでよ!南山」を行った。地元居住者だけでなく、調布、三鷹、世田谷なども多く約500人が集まった。

エリアマネジメントとは何かを紹介するコーナー、ワークショップ、いなぎマルシェミニコンサート、南山眺望体験ツアーなどが行われた。

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宇野氏

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 RBA野球の取材があったため、記者が駆け付けた時にはイベントは終了していた。エリアマネジメント里山・宇野健一代表によると参加者は500人にも上ったそうだ。

 先日最先端の都市生活のトレンドを話し合う「GOOD DISTANCE東京メディアセッション」で紹介された、エルメスのバーキンやらカルティエのサントス、PRADAのスニーカーなどで着飾った「イマドキな家族」は、関係者によるとほとんどいなかったという。

 記者は「稲城のナシ入りビーフシチュー」が食べたかったがすでに売り切れ。地元の農家が提供した100円で摘み放題の無農薬の小松菜を関係者に摘んでもらって帰って食べたのだが、家族に「無農薬って虫がいる。あなた洗う? 」と言われた。この前、1個600円のナシを2個買ったが、「高いわよ」と怒られた。「もう何も買わないで」とも言われた。これって「家事ハラ」ではないのか。買って怒られないのは多摩センターのケーキだけ。

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記者が買った小松菜を摘んでくれる関係者(菜園はマンション居住者にも開放するのだとか)

市街化区域編入から44年稲城・南山の区画整理で分譲開始(2014/9/25)

 

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 最初に断わっておく。記者は1日に1箱だからヘビースモーカーではないが、酒と同様、タバコなしでは生きられないと思っている一人だ。他人に迷惑を及ぼさないようマナーには気を付けなければならないが、基本的に喫煙は人権だと思っている。そういう立場で、専用使用が認められているマンションのバルコニーなどでの喫煙の是非について書くことをご了承いただきたい。

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 マンション管理業協会(管理協)が「平成25年度 苦情解決事例集」(A4判20ページ)を発行した。その中に「バルコニーでの喫煙と管理規約等との関係について」の所見が掲載されている。

 そこには「喫煙は個人の趣味・嗜好であり個人の自由に委ねられるべき事項とする考えがある一方、タバコの煙が喫煙者のみならず、周辺で煙を吸い込む者の健康にも悪影響を及ぼす恐れがあること、一般的にタバコの煙を嫌う者が多くいること、喫煙場所を限定するビルや施設がかなり多くなっていること等は公知の事実でもあり、(管理規約)使用細則で制定するには不合理と解することは困難であろう」とし、「喫煙者からは強い反対も予想される…慎重に検討を進めるなど丁寧な対応が望まれる」としている。

 つまり、バルコニーなど専用使用権があるバルコニーや専用庭などの共用部分での禁煙条項を盛り込むことは、しっかり対応すれば可能という立場だ。

 管理協が管理受託している全国のマンションは約107,000棟、約551万戸だ。全ストック約601万戸の約92%を占める。この業界がこのような判断を下したとなると、今後バルコニーなど共用部分での禁煙が加速するのは間違いない。

 さらに問題なのは、マンションを分譲するデベロッパーが原始規約で「禁煙条項」を盛り込んでいることだ。

 記者はいくつかのデベロッパーに、原始規約にバルコニーなど共用部分での禁煙条項を盛り込んでいるかどうかを聞いた。

 いやな結果を導き出すのは目に見えていたが、やはりその通りだった。「答えられない」とするデベロッパーもあったが、「共用部分等において喫煙をしてはならない」「火器使用禁止」としているところがほとんどのようだ(ライターが火器かどうか疑わしいが)。その是非をめぐって社内で激論が交わされたところもあるが、容認派は否認派に押し切られたようだ。

 区分所有法における「共同の利益」とは、タバコを吸う人も嫌いな人も双方の権利を最大限に生かすことで、規制でもっていずれかの権利を抑制することではない。本来的に多数決論理はなじまないはずだ。賛否両論が存在する場合は、原始規約などで定めず、居住者の判断に委ねるのが筋ではないか。

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 マンションデベロッパーも管理会社も「コミュニティ支援」「絆」が大きなテーマになっている。大変結構なことだ。しかし、その一方でコミュニティを分断し、無縁社会を助長してきた責任の一端もあるのではないかと記者は考えている。

 端的な例はペット条項だ。かつてほとんどのマンションはペット飼育不可だった。20数年前、記者は「横浜ペット裁判」を取材したが、共同住宅でもペット飼育は可能と考え、「ペット飼育を認めるべき」と主張した。しかし、当時の大手管理会社各社は「規約」を盾に首を縦に振らなかった。その後、「ペット不可は人権問題」という批判の高まりや、販売促進のためにペット飼育を可とした。ペット飼育者の人権を考えてではなかったことを指摘したい。

 苦情に対する対応もしかり。上下階の音、ピアノの音、風鈴の音、スズムシの音、新聞配達の音、廊下を歩く音、ハイヒールの音などがうるさいという苦情に対して管理組合(管理会社)は「ルールを守りましよう」としか言わない。事なかれ主義を貫いている。結果、〝向こう三軒両隣〟〝秋深き 隣は何をする人ぞ〟は完全に死語と化した。

 このままではマンションはそれこそ息をひそめなければならず、息がつまることになりはしないかと危惧している。

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 嫌煙運動に対する反論もしておく。まず「健康」について。タバコががんなど疾病の原因になりうることは承知している。しかし、厚労省などの「疫学」を基にした指摘は納得できない。吸う人と吸わない人の病気の発症率は根拠が希薄だ。車の排気ガス、大気汚染、酒の飲みすぎ、甘い物の食べ過ぎ、ストレス、遺伝などの要因もあるからだし、そもそも閾値(いきち)など存在しないではないか。

 そんなに健康を考えるのなら、車の排気ガスの規制強化、食品・清涼飲料水の砂糖の含有量規制や課税も行ってはどうかと思う。

 「受動喫煙」について。これは喫煙者も気を付けなければならない。病気との因果関係がはっきりしないにしろ「嫌い」と言われればそれまでだ。嫌われないようマナーは大事にしなければならない。マンションなどでは喫煙者と非喫煙者が日常的に気楽に話し合える場を確保すべきだろう。クレームの原因のほとんどはコミュニケーション不足にある。

 もう一つ、タバコの税金について。税率は国税と地方税、消費税込で約65%。1日に1箱420円のタバコを吸うと年間では約10万円の税金を納める計算だ。平成26年度の税収予算額は2兆1,385億円だ。住宅メーカー大和ハウスの売上高2兆7,000億円(26年3月期)には及ばないが、農水省の26年度予算額2兆3,000億円とそれほど変わらない。

 こんなことを書くと、喫煙による経済損失を言う人もいるが、全然説得力がない。屁理屈としか思えない。最近、宮崎駿監督の「風立ちぬ」に喫煙シーンがあるとクレームをつけた日本禁煙学会は単に目立とうとしただけではないのか。

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 視点を変えてタバコは文化について。チャーチルやマッカーサーのパイプ姿に屈辱感や劣等感を感じたのは記者だけではないだろうが、吉田茂のパイプは様になっており、チェ・ゲバラ、カストロは当時の時代の空気を映した。タバコをくわえる松本清張は絵になった。

 小説・エッセーでは、開高健には「たばこの本棚」というアンソロジーがあるし、團伊玖磨は「パイプのけむり」を何年にもわたって書き続けた。同世代作家、白川道氏の小説には必ずと言っていいほど喫煙場面が登場する。

 映画もそうだ。わが国の昔の映画もハリウッド映画も小道具として必ずタバコが使われた。オードリー・ヘップバーンは名作「ティファニーで朝食を」でタバコを吸ったではないか。これはガムでは具合が悪い。絵画もしかり。江戸時代の美人画にはキセルが粋な姿として描かれているし、セザンヌ、ルノワールもパイプをくわえた人物画を描いている。

 このようにタバコは、良し悪しはともかくわが国にしっかり根づいている文化だ。度を越した禁煙・嫌煙運動は日本文化の否定につながる。マンションデベロッパーや管理会社はその流れに乗ろうというのか。

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 東京都港区の平成26年7月1日現在の課税標準額が1,000万円の納税者は過去最高の17,830人(前年比978人増)となり、全納税者に占める割合は14.0%(同0.5ポイント増)となった。

 課税標準額とは、所得税や住民税を課す際の対象となる額のことで、給与所得、退職所得、山林所得などの総所得から社会保険料控除、配偶者控除、扶養控除、基礎控除などを差し引いた額を指す。

 港区では、これまで課税標準額が1,000万円以上の納税者がもっとも多かったのは平成21年度の17,752人(構成比15.0%)。リーマン・ショックの影響などで22年には16,135人(同13.7%)に減少したが、その後、漸増していた。

 平成26年7月1日現在の課税標準額が1,000万円の層の総所得金額は1兆776億円で、これも過去最高となった。単純に17,830人で割ると6,000万円だ。区全体の所得割額は約649億円で、このうち課税標準額1,000万円の層の所得割額は約436億円。区の納税者の14%に当たる層が全体の67.3%の税金を納めていることになる。

 高額納税者が増えている要因はデータだけでは分からないが、景気回復による所得増、株高、富裕層の転入、贈与などが考えられる。

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 記者は港区内でお金持ちが増えている要因の一つに外国人、とくに米国人の増加が要因の一つと仮説を立てた。

 平成20年ころ、港区に住む米国人は約5,000人を超えていたが、リーマン・ショックや東日本大震災の影響もあってか平成23年には4,000人くらいに減っていた。記者は米国経済の回復やアベノミクス効果で持ち直していると考えたのだ。

 ところが、これが大外れ。平成26年7月現在の米国人は3,342人だ。この5年間で3割以上も減少している。減った米国人はどこに行ったのか。この理由が全く分からない。港区に住むお金持ち外国人は巷間言われるように米国人ではなく、中国やシンガポールなどの東南アジアの人たちか。

 そこで、中国、韓国・朝鮮の港区居住者を調べた。何と双方ともリーマン・ショックも東日本大震災も関係なしに増え続けており、今年7月現在、中国人は3,580人、韓国・朝鮮人は3,587人だ。米国人を逆転しているではないか。平成20年ころは中国人も韓国・朝鮮人もともに米国人の半数しかいなかった。

 

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右から土屋氏、平居氏、一人置いて初代監督の堀井慶一氏(2013/11/22 ヒルトン東京)

 旭化成元代表取締役副社長で旭化成ホームズ元代表取締役会長の土屋友二(つちや ゆうじ)氏が9月15日、肺炎のため都内の病院で死去した。享年78歳。葬儀は近親者で行われた。喪主は妻雍子(ちかこ)さん。

 和歌山県出身で昭和34年、東大卒。同年、旭化成入社。平成5年、住宅事業部門長、同10年、代表取締役副社長、同13年、住宅カンパニー社長、同14年、旭化成ホームズ代表取締役会長などを務めた。

 連絡先は旭化成ホームズ総務部広報室、電話03-3344-7115。

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 土屋氏とはRBA野球大会を通じて何度かお話をさせていただいた。昨年11月に行われたRBA野球大会開催25周年記念の懇親会にも旭化成ホームズ・平居正仁社長(現旭化成副社長執行役員)らとともに出席され、次のようなコメントを寄せられた。

 「この大会の草創期に当社はクリエイト5000という中期目標を掲げており、私は背番号5000番のユニフォームを作って野球部を応援していました。今の私の願いは、この背番号5000番をつけてまたグラウンドに立つこと」

 この願いはかなえられなかったが、旭化成ホームズの野球チームはいま2年連続13度目の優勝目指し戦っている。

 RBA野球大会がどのような大会で、旭化成ホームズがどのような位置にいるか紹介する。

 平成元年、第三企画・久米信廣社長が「業界の発展と親睦」を目的に住宅・不動産業界に呼び掛けて始まった。大きな特徴は、住宅・不動産業界だけでなく、不動産流通・販売会社、管理会社、建設会社など業種の垣根を越えて行ってきたことで、毎年50~60社・チームが参加している。

 土・日曜日が定休日の日曜ブロックと水曜日が定休日の水曜ブロックに分かれ、それぞれの優勝戦と総合優勝戦は東京ドームで行われている。試合数は年間100試合くらいにのぼる。優勝チームがオーストラリアや中国に遠征、交流試合や野球教室などを行ったこともある。今年6月には長年の活動に対して国土交通省から表彰状が授与された。

 旭化成ホームズは平成2年の第2回大会から出場しており、総合優勝12回、水曜ブロック優勝13回、通算成績119勝19敗、勝率862(第25回大会まで)の最強チームだ。この10年間で負けたのは4回しかない王者として君臨している。

 しかし、土屋氏が住宅事業部門長に就任したころは〝出ると負け〟状態だった。強豪チームにはいつもコールド負けしていた。

 そんなチームを最強チームに育て上げたのが土屋-平居コンビだ。土屋氏が生みの親であり、平居氏が育ての親だろう。

 平成7年、平居氏が人事担当として慶大野球部監督の後藤寿彦氏を訪ね、「住宅に興味のある部員はいませんか」とお願いし採用ルートを確保してからチームが一変。平成9年の第9回大会で初優勝した。

 この時、土屋氏は専務。よほど嬉しかったのか何と祝勝会をヒルトン東京で行った。記者も参加させていただいた。

 残念ながら会場でどのような話をされたか覚えていないが、その後、優秀な選手がどんどん入社した。記者が嬉しいのは、野球はもちろんだが、仕事でも全国トップレベルの成績を上げている選手がたくさんいることだ。「フォア・ザ・チーム」-野球も仕事も同じだ。

 土屋さん、心からご冥福をお祈りいたします。

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約50人が参加した「ショートスピーチ」

 イヌイ倉庫は9月15日、乾康之・同社社長も参加して中央区月島三丁目のシェア型企業寮「月島荘」の秋まつりを行った。乾社長などのショートスピーチ、パネルディスカッション、「月島荘ごはん」などのイベントが行われた。全644室のうち26社二百十数名が入居済み。入居者の約7割が20歳代で、男女の比率は7:3。

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たこ焼きをつくる居住者

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 「月島荘」がどのようなシェア型企業寮であるかは様々なメディアが取り上げているし、記者も昨年の9月に竣工した際に見学し記事も書いているのでここでは詳細を省くが、乾社長の損得を抜きにした大いなる挑戦の一端を垣間見ることができた…これは正確ではない。乾社長はこのシェア型企業寮構想の実現まで9年間もかけたというのだから、用意周到、考えに考え抜いたに違いない。儲けるためだけなら他の選択肢もあったはずだが、単に住宅を提供するだけでなく人を育て、地域に貢献・還元する価値を十分計算に入れているはずだ。

 その用意周到にして大胆な計画は、まず、常識破りの取材対応に如実に表れている。マンションやビルの完成見学会はこれまでもたくさん経験してきたが、入居者から声を聴いたり写真を撮ったりすることはほとんど許されなかった。個人情報保護法が施行されてから異常、過剰といえるほど当事者はナーバスになっている。

 今回も入居者からたいした声は聴けないだろうと思っていたのだが、そうではなかった。ほとんどフリーだった。規制があったのは入居する企業名の公表を避けるということだけで、居住者インタビューは本人の了解さえ得られれば写真を撮ったり名前を公表したりすることも許された。施設内の写真撮影ももちろんOKだった。

 これには驚いた。なによりも自由なのがいい。自由だからこそ規律も規範も生まれてくるし人材も育つ。

 記者は居住者がつくった200円のたこ焼きと500円の「コロッケ、餃子の皮のピザ、サングリア」を頼み、居住者とビールを飲みながらフランクに話した。インタビューを拒否された人は一人もいなかった。3時間は瞬く間に過ぎた。

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「月島荘ごはん」コーナー

 居住者の一人で、世界中の人権侵害を監視し告発する人権NGOで働く女性(30)の話には胸を打たれた。

 この女性は高校のとき父親の勤務の関係で渡米。「渡米するとき日本は好きではなかった。みんな右向け右の日本人気質がいやだった。国連で仕事が出来ればと思っていた。しかし、外から眺めた日本の文化は素晴らしいと考えるようになった。大学は自分の意志で米国を選んだ。日本も世界もハッピーにしたいと」と夢を語った。

 やはり居住者で世界経済フォーラム(ダボス会議)など世界を舞台に活躍している男性も「世界で生起している出来事は他人事じゃない」と語ったが、これからの時代は国際的な感覚の持ち主が求められる。「月島荘」がそのような人材を輩出してくれるのではないかと思うと嬉しくなった。

 取材を終え、帰ろうと喫煙室でタバコを吸いながら話を聞いた3人組がまた素晴らしい。「イヌイさんがハードを造った。ソフトをつくるのは俺たちだ」と話した。

 「月島荘ごはん」の男性スタッフは「料理は何でもできる。完璧に主夫がこなせる。あとは相手だけ」と話したが、これもまたいい。ジェンダーフリーを実践しようという心構えが好きになった。

 普通の賃貸マンションだったら入居者同士の関係は希薄どころかコミュニティは絶対に生まれない。若い人たちがお互い刺激し合い、夢を語れる場があるというのは素晴らしいではないか。

 〝若者、ばか者、よそ者〟が街をつくり、世の中を動かす原動力になることをひしひしと感じた。

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居住者から寄贈された書籍

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月島荘の暮らしを紹介するMovieを見入る参加者

イヌイ倉庫 「企業寮をシェアする」新発想の「月島荘」が竣工(2013/9/29)

カテゴリ: 2014年度

 三井不動産リアルティは9月1日から「空家・空地巡回サービス」を開始した。

 居住していない一戸建て、マンション、土地を顧客に代わって定期的に巡回し、劣化防止・防犯をサポートするサービス。月に1回、メンテナンス確認、雨漏り・カビ確認、通気・換気・郵便物の確認、清掃、庭木の確認などを行い、書面で報告する。

 上記のサービスを行うマンション・戸建ての基本プランは月額7,650円。メンテナンス確認、清掃、庭木の確認のみを行う戸建て・土地のシンプルプランは月額5,400円。

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 この種のサービスがビジネスになるのかどうか記者は分からないが、同じようなサービスは同業では東急リバブルが今年4月から開始しており、住宅管理会社、介護関連の企業も行っているようだ。

 総務省の調査では、全国の住宅に占める空き家は13.5%、820万戸になっており、今後も加速度的に増えると思われる。国や自治体も空き家対策の取り組みを急いでいる。

 記者は一昨年、大量の空き家が発生しているある首都圏の郊外団地を取材したが、〝廃屋〟でも土地に対する固定資産税が大幅に軽減されている。ここにメスを入れない限り空き家は減少しないと思う。一方で空き家の再生・活用も大きなテーマになるはずだ。

カテゴリ: 2014年度
 

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