機械レンタルのアクティオが創業50周年 小沼会長80歳の誕生日に記者会見・懇親会
小沼会長(左)と小沼社長
機械レンタル・コンサルティングのアクティオが5月15日、創業50周年の記者発表会を行った。
冒頭、同社代表取締役会長兼CEO・小沼光雄氏は「今日5月15日はわたしの80歳の誕生日。1964年の東京オリンピックの年に独立して会社を立ち上げた。設立50周年を迎え、41社グループ約7,300名の社員にまで成長させることができた。これから5年10年先をどうするか、そのためにホールディングス化した」と語った。
続いて、同社代表取締役社長兼COO・小沼直人氏が、今後の重点課題として①事業エリア・シェアの拡大②専門性の高いレンタルビジネスの強化③ICT、AIの活用-の3つを上げた。
その後、関係者約1,300名を招いて懇親会を行い、約300名の同社社員は同社ロゴが入った赤のネクタイで参加者を迎えた。
駅近&海側 こんなマンション見たことない 伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景」
「クレヴィア金沢八景THE BAY」完成予想図
40年近くマンションを見続けてきているが、こんなマンション見たことがない。駅近&海側の伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景THE BAY」だ。京急・金沢八景駅から徒歩3分で、敷地南側はすぐ平潟湾。バルコニーから竿を投げれば魚が釣れるような近さだ。海好きにはたまらないマンションだ。この価値をどう伝えるか。
物件は、京急本線・京急逗子線金沢八景駅から徒歩3分、金沢シーサイドライン金沢八景駅から徒歩1分、横浜市金沢区瀬戸に位置する10階建て全72戸(販売対象住戸69戸、事業協力者住戸3戸、他に事業協力者店舗2区画)。専有面積は56.41~89.88㎡、価格は未定だが、坪単価は270~280万円になる模様。竣工予定は平成30年7月中旬。設計・監理はIAO竹田設計。施工は若築建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。販売開始は7月下旬。
現地は、駅周辺で土地区画整理事業や金沢シーサイドラインの延伸工事が行われている金沢八景駅から徒歩3分。敷地南側がすぐ平潟湾、東側は横浜市の史跡・琵琶島神社参道に隣接。道路を挟んだ対面が瀬戸神社の森。物件のすぐ近くには立派な料亭・千代本があるが、ここ1年くらいは営業していないようだ。
建物は1フロア8戸で、1戸を除き平潟湾に面している。最上階の6戸は15.13~35.84㎡のオーシャンテラス付き。1階にベイフロントラウンジ、プライベートテラス、2階に「キッチンスタジオ(集会室)」が設置されている。
同社は、①街の情報発信②地域への貢献③マンション完成後の入居者同士のコミュニティ形成支援、地域とのつながりを育む取り組みとして、「金沢八景うみまちLABO」を発足し、活動を開始している。
◇ ◆ ◇
マンションの取材で金沢八景駅に着くと必ず立ち寄るのが琵琶島だ。北条政子が近江の竹生島から勧請した弁天が祀られており、300年前の延宝年間の高潮で立ち枯れた柏槇(びゃくしん)の枯木が時代を偲ばせてくれる。
この日も数十分間タバコを吸いながら海を眺めた。水面は穏やかで、護岸のそばでスズキらしき魚がたくさん泳いでおり、一羽のウミウが〝もぐり〟を繰り返していた。時間はゆったりと流れていた。
冒頭で「こんなマンション見たことない」と書いたが、駅近&海側マンションは今回の物件以外ないはずだ。
神奈川県の海に近いマンションでは、長谷工不動産が分譲した「モアクレストマリンシティ金沢文庫」を真っ先に思い出すが、海までは数分かかったはずだし、駅までは徒歩14分もあった。日神不動産の「日神パレステージ大津コスタミア」は海がすぐだったが、駅までは5分だった。
◇ ◆ ◇
現地を見て坪単価は250万円と読んだ。近接する東急不動産「ブランズ金沢八景」、三井不動産レジデンシャル「パークホームズ金沢八景」よりはるかに立地が優れているからだ。しかし、価格はもっと高くなりそうで坪270~280万円くらいになる可能性が高い。確かに唯一無二のこの価値が分かる人には理解されるかもしれない。
施工が埋立・浚渫、護岸・防波堤工事を得意とするいわゆるマリコンの若築建設であることも物件の特殊性を物語っている。工事費は安くないはずだ。
マンション管理協 新理事長に岡本潮氏(東急コミュニティー会長) 山根氏は相談役
理事長就任の挨拶をする岡本氏(同協会で)
マンション管理業協会は5月18日、理事会を開き同日付で新しい理事長に岡本潮氏(東急コミュニティー会長)を選んだ。山根弘美理事長(大和ライフネクスト会長)は相談役に就任した。相談役の黒住昌昭氏は退任した。
岡本氏は昭和24年9月15日生まれ。同49年3月、東京大学農学部卒。同年4月、東急不動産入社。平成23年4月、同社副社長、同26年2月、東急コミュニティー取締役、同26年4月、同社社長、同28年4月、同社会長。同28年6月、同協会副理事長。
◇ ◆ ◇
記者は他の取材があり、恒例の記者懇親会に遅刻した。着いたときは岡本氏が起立して何か話されていた。机上の理事出席者名簿には「理事長 岡本潮(東急コミュニティー)」とあったので、理事長が交代したことを初めて知った。
懇親会後、山根氏は「社業が忙しく専念する」と退任の理由を語った。関係者などによると就任5年間で、マンション標準管理規約の改正、コミュニティ条項の明確化などが成し遂げられたことなどから区切りをつけた模様だ。(定款上は理事及び監事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時総会の終結の時までとし、再任を妨げないとある)
岡本氏は、記者団の質問に対して「言葉は適当ではないかもしれないが、マンション管理は階層でいえばデベロップメントの下支え的な位置にランクされている。一方で、約630万戸あるマンションストックで管理業はハード・ソフト両面でデベロッパーとの関係、コンプライアンス、ガバナンスも含め事業体としてきちんと整備しないといけない」などと業界の地位向上が急務であることを強調した。
また、マンションの建物と居住者の〝老い〟の問題、管理員の人手不足に対応するために、IT化が避けられないとし、私見として女性・高齢者・外国人をどう活用するかだと語った。協会の枠を超え行政などとの連携も不可欠とした。
◇ ◆ ◇
岡本新理事長が管理員を含む業界の地位向上に真剣に取り組む姿勢であることは最近の記者懇親会での発言でよくわかる。管理員の待遇改善は待ったなしだと思う。「マンション管理を魅力ある仕事にしないといけない」と岡本氏も語ったが、コミュニティなどというビジネスに馴染まないサービスをどう正当なフィーとして確立するのかも大きな課題だ。
マンション管理協 管理員の待遇改善を重要課題に 呼称も変えてほしい(2017/3/24)
コスモスイニシア アパートメントホテル10棟進行中 1,500室目指す
イメージ図
コスモスイニシアは5月17日、2017年3月期決算説明・中長期事業戦略説明会を行った。高木嘉幸社長が主力のマンション事業や最近力を入れているソリューション事業などについて説明した。
マンション事業については稿を改めるとして、記者が注目しているのはアパートメントホテル事業だ。
これについて同社は1月、ニュース・リリースで①東京・京都・大阪エリアで、ターミナル駅周辺等交通利便性が高い立地②客室数40室程度の比較的小規模なものから事業化③4名以上でも快適に過ごせる、1室40㎡程度中心。寝室とリビング・ダイニング空間を全室に確保④暮らすように滞在することが可能な、ミニキッチンと食器及び調理器具を常備⑤客室は「和」を意識-などが特徴としている。
この日は、10棟のプロジェクトが進行中として、「上野」40室、「赤坂」40室、「日本橋」32室、「京都」42室、「八丁堀」66室など474室を明らかにした。高木社長は「ルーム単価は約3万円。圧倒的な利便性と安全性を確保して、近い将来1,500室の供給と運営を目指す」と語った。
◇ ◆ ◇
アパートメントホテルがどのようなものかわからないのだが、各社が取り組んでいるサービスアパートメントは基本住宅で、アパートメントホテルは建築確認の手続きではホテルとのことだった。海外では結構あるという。
もっとも速く竣工するものは来年の2月だから、しっかり取材してレポートしたい。1室40㎡というのがいい。宿泊予算や目的にもよるが、そのようなニーズは間違いなくある。連泊などの希望者には掃除やリネンを省いて料金を安くするサービスも行うようだ。客室は「和」をデザインするというが、外資系ホテルのような東南アジアか無国籍風のデザインになるのか。そうだとしたら日本人を意識していないということか。
働く男性必読! 「名もなき家事」を妻に押しつけるな 大和ハウス調査
大和ハウス工業は5月12日、共働き夫婦の「家事」に関する意識調査をまとめ発表した。20歳代から40歳代の男女各300名から回答を得たもので、夫婦の家事参加に対する意識のギャップだけではなく、「家事」の定義についても夫婦で異なる実態などが浮き彫りになった。主な要点は次の通り。
①「やってるつもり」 !?夫の家事参加率、夫「3:7」→妻「1:9」と大きなギャップ 妻で最も多い回答は「夫1割:妻9割」と家事参加の割合を答えているにもかかわらず、夫は「夫3割:妻7割」と大きな隔たり
②夫が家事とも思ってない「名もなき家事」の存在…「家事の定義」そのものに夫婦のギャップあり 一般的にどこの家庭でもやっている家の仕事30項目について、「家事と思うか」を聞くと、18項目で妻の家事認識が高く、逆に、夫が多い項目は11項目。夫が家事だと認識していない「名もなき家事」の存在が明らかに
③これでも「3割参加」?「家事を妻よりも多くやってる」割合、夫「1割」家事30項目のうち、「実際にやっている」割合は9割で妻の方が多く、夫の方が多いものはわずか4項目と1割程度
④「分かっちゃいるけどやってない」 !?夫の家事への「認識」と「実践」にも大きな差が 夫は「アイロン掛けをする」で、86.3%の人が認識も、実行しているのは30.3%。「脱いだ服をしまわない」、「脱いだ靴を並べない」など基本的なことすらしない夫が、一定の割合いることも
⑤「名もなき家事」の負担は9割がやっぱり「妻」 「名もなき家事」を一番やっているのは妻が86.5%と圧倒的に1位。妻自身も96.3%が「妻(自分)」と回答
◇ ◆ ◇
この種のアンケートはずいぶん読んできたつもりだが、12ページに及ぶ調査結果に頭をどやされたような気がした。とくに「名もなき家事」なるフレーズにドキリとさせられた。
「名もなき家事」はNPO法人tadaima!が最初に用いた言葉のようで、「食事の前に食卓を拭く」「靴を磨く」「トイレットペーパーがなくなったときに買いに行く」「手洗い場のタオルを取り替える」「脱ぎっぱなしの服をクローゼットやタンスにしまう」など、夫が「家事」と思っていないことを妻は「家事」と認識しており、この隔たりが妻の不満・ストレスにつながるとしている。
いくつか妻がイラッとする事例を紹介する。「夕飯を食べ終え、全ての食器を洗いもう寝る寸前だったのに、夫が夜食にカップラーメンを食べ始め、使った箸をシンクに置きっぱなしだったこと。それくらい自分で洗えよとイライラした」(20代の女性)「脱ぎっぱなしのパジャマを畳むこと。何回言っても脱ぎっぱなしです」(30代女性)「自分でやった後始末は自分でしてほしい」(40代女性)
◇ ◆ ◇
働く男性諸君! この調査結果は熟読したほうがいい。安倍総理の改憲メッセージよりこっちのほうが大事だ。「名もなき家事」を妻に押し付けていると、そのうち間違いなく粗大ごみとして捨てられる。
家事に悩む共働き家族の円滑な家事参加を応援する動画が大和ハウスグループ公式チャンネルネル(https://youtu.be/OgaBU_TecVY)で公開されている。
「岩沙会長の旭日大綬章受賞はわれわれの誇り」 国交省国土政策局長・藤井氏
岩沙氏(左)と藤井氏(ホテルオークラ別館で)
不動産協会相談役の岩沙弘道氏(三井不動産会長)が今年春の叙勲で旭日大綬章を受賞したことが5月17日の不動産協会の定時総会後の懇親会でもひとしきり話題になった。記者も「会長、おめでとうございます」とあいさつしたら、隣にいた国土交通省国土政策局長・藤井健氏が「岩沙さんの受賞はわれわれ行政担当者にとっても誇り」と話した。そこでお二人のツーショット。
◇ ◆ ◇
〝岩沙ファン〟の記者にとってもこんなうれしいことはない。5月9日に皇居で行われた親授式に他の受章者5名と共に岩沙氏も出席。天皇陛下からは「これからも健康に留意され、国と社会のために尽力していただきたい」とのお言葉を頂いたそうだ。
春の叙勲 三井不会長・岩沙弘道氏が旭日大綬章 明大名誉教授・百瀬氏は瑞宝中綬章(2017/4/30)
三井不動産・岩沙社長が経団連副会長に 八面六臂の活躍を期待(2008/2/1)
有言実行〟岩沙社長 目標達成に自信みせる(2007/5/10)
「デフレ脱却には都市と地方の活力向上が不可欠」 不動産協会・菰田新理事長
不動産協会総会(ホテルオークラ別館で)
不動産協会は5月17日、定時総会を開催した。新理事長に就任した菰田正信氏(三井不動産社長)のあいさつ文を紹介する。
菰田理事長
本日、不動産協会の理事長に就任いたしました菰田でございます。
開会にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
本日は、公務ご多忙中にもかかわらず、末松信介国土交通副大臣をはじめ、政務三役の皆様方にご出席賜りますとともに、日頃からご支援、ご協力をいただいております関係省庁や友好団体、報道関係の皆様、多数のご出席をいただき、誠にありがとうございます。
本日の総会で役員の改選が行われ、私、菰田が理事長に就任させていただくこととなりました。
重責ではありますが、不動産業界のさらなる発展に向けて、全力を尽くしてまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
また、木村前理事長には、会長に、岩沙前会長には、相談役にご就任いただきました。お二人には、今後とも高い見地からご指導いただき、引き続き協会の活動にお力添えいただきたいと考えております。
さて、我が国の経済は、緩やかな回復を続けておりますが、世界経済については様々なリスクを抱えており、先行きの見通しは不透明な状態です。そうした中、デフレ脱却を確実なものとしていくためには、都市と地方のさらなる活力向上が不可欠です。
経済の力強い成長を実現するためには、地方創生の推進とともに、それを牽引する大都市の国際競争力を高めていかなければならなりません。
また、良好な住宅ストックを形成するために、建替などによる新規ストックの供給と既存住宅の活用はともに重要で、まさに車の両輪です。
さらに、新技術の進展、働き方や価値観の変化といった時代の動きにもしっかりと対応していく必要があります。
こうした観点から、今年度は次の活動に重点的に取り組んでまいります。
第1に、時代を先取りするまちづくりの推進や、柔軟な都市政策の実現に向けた活動です。
具体的には、用途の複合化への対応や、エリアマネジメント活動の充実、再開発事業の円滑化などに取り組んでまいります。
第2に、豊かな住生活の実現に向けた活動です。
良好な住宅ストックの形成を図るために、マンション建替方策の改善や、新技術の活用などによる質の高い住宅の供給促進に努めてまいります。
また、少子化や高齢化の進展を踏まえ、近居や二地域居住の推進など、多様化する住宅ニーズに対応するために必要な施策について検討いたします。
第3に、税制改正に関する取組みです。
平成30年度税制改正については、土地の固定資産税の負担調整措置や新築住宅の固定資産税の軽減など重要な特例が期限切れを迎えますので、延長の実現に向けて積極的に活動してまいります。
また、地方創生や生産性の向上などの政策推進に必要な税制の検討を行い、要望してまいります。
そのほか、環境への取組みや不動産業の事業環境整備を引き続き進めてまいります。
また、AI、IoT、ビッグデータの活用やそれに伴う経済・社会の変化が見込まれる中で、不動産事業やまちづくりとの関連について研究していきたいと考えています。
不動産協会としては、これらの活動を通じ、魅力的なまちづくりや豊かな住生活の実現、さらには我が国経済の成長に貢献していきたいと思っております。
最後に、本日ご参集の皆様方の当協会へのご支援・ご指導をお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
野村不HD 中井会長も沓掛社長も買収報道に「ノーコメント」
不動産協会の定時総会が5月17日行われた。同協会相談役の岩沙弘道氏(前会長、三井不動産会長)が今年春の叙勲で旭日大綬章を受賞し、同協会の新しい理事長に菰田正信氏(三井不動産社長)が、前理事長の木村惠司氏(三菱地所取締役)が会長にそれぞれ就任するなど話題が多い総会となったが、先週末、日本郵政が野村不動産ホールディングスの買収を検討するとのニュースが会場内でも大きな話題となった。
記者も〝時の人〟野村不HD会長・中井加明三氏と同社社長・沓掛英二氏にコメントを求めたのだが予想通り空振りに終わった。
中井氏に「わたしは野村不HDにとって千載一遇のチャンス、相思相愛と書いたがどうですか」と尋ねたら「ほう、そういう見方もあるかね。ノーコメント」と断られた。
沓掛氏も「ずいぶんマスコミに追いかけられたが、ホームページに発表した通り(本日、一部の報道機関において、当社の買収に関する報道がありましたが、これは当社が発表したものではございません。現時点において開示すべき事項はございませ)。愚直に未来につなぐ街づくりを進めていく」としか語らなかった。
◇ ◆ ◇
記者はニュースを聞いて、野村不HDにとって「郵政の土地は垂涎の的」「千載一遇のチャンス」「(買収は)相思相愛」と書いた。中井氏からも沓掛氏からも何のコメントも引き出せなかったが、記事は間違っていないことを確信した。
一部には、郵政の大規模ビル用地は残っていないのではという声もある。確かにそうかもしれないが、ある業界関係者は「マンション用地は魅力ある。かんぽの宿もある」と話した。あの「かんぽの宿」問題はその後どうなっているのかわからないが、確かにデベロッパーにとってはこれまた垂涎の的だろう。
郵政、野村不の買収検討〟 野村不HD千載一遇チャンス 業界再編の起爆剤に(2017/5/13)
釈然としない国交省の「かんぽの宿」不動産鑑定士に対する処分(2011/8/29)
野村不HD 東証株式市場 ストップ500円高 終値2,528円 大量の買い注文さばけず
日本郵政が野村不動産ホールディングスの買収を検討していることが先週末に報じられたのを受けて5月15日の東証株式市場の野村不HDは買い気配で始まり、結局、大引けは値幅制限いっぱいの前日比500円高の2,528円で比例配分となった。出来高は514,200株。買い注文の8分の1くらいしかさばけなかった。
好決算を発表した三井不動産も前日比109.5円高の2,668.5円で始まり、住友不動産、三菱地所、東京建物、東急不動産、NTT都市開発など不動産株も前日比高でスタートした。
〝郵政、野村不の買収検討〟 野村不HD千載一遇チャンス 業界再編の起爆剤に(2017/5/13)
並以下のチラシでも歩留まり29% 34戸が売れる ポラス「ルピアコート西大宮」
ポラスグループの中央住宅マインドスクェア事業部が5月12日、西大宮駅圏で初の分譲マンション「ルピアコート西大宮」の記者見学会を行った。
モデルルームを4月15日にオープンし、23日に優先分譲として18戸を供給し全て申し込み済み。引き続き29日に44戸を供給し、16戸に申し込みが入ったという。優先分譲と合わせ34戸が成約・申し込み済みだ。来場者は約120件だから、歩留まりは29%に達している。
◇ ◆ ◇
この物件については1カ月前に取材して記事にしているのでさちらを参照していただきたい。付け加えるのは販売状況と坪単価くらいだ。
最初に見学したとき「これほど魅力的なマンションであるにも関わらず、チラシは並以下だ。企画意図が全然表現できていない。記者なら『ルンバだけじゃない。働く主婦に嬉しいこれだけの魅力』とでも見出しにつけて、他社にない少なくとも50くらいのアイテムを盛り込んだチラシにする」と書いた。
そんな並以下のチラシでも120組の来場者があり、34戸の成約・申し込みがあるというのだから、来場者にその良さをアピールできたのだろう。来場者の約半数が分譲戸建ても検討しているというから価値がある。分譲戸建ても玉石混交だから、来場者がどのような戸建てと比較検討したかはわからないが、まちがいなくこのマンションは勝てる。何度もいうが、このマンションの価値をわかりやすくチラシに盛り込んで訴求する必要がある。
価格について。最初の記事では「坪180万円くらいが妥当とはじいたが、予定価格からするともっと低くなる。設備仕様レベルからすれば極めて割安感がある」と書いた。170万円という坪単価は納得だ。大宮以遠でどれだけのマンションが分譲されているかわからないが、このマンションのレベルを超える物件はまずないはずだ。他物件との比較をきちんとできるかどうか。販売力にかかっている。
もう一つ、「ピアキッチン」について。これがスグレモノであることは何度も書いた。標準装備のバックカウンター・収納を含めこれほどの機能をリビング・ダイニング・キッチンに収めようとしたらまず100㎡は必要だが、ここは70㎡台で提案できている。
物件名は出せないが、このピアキッチンとよく似た都心の億ションのモデルルームで見たことがある。
これほど働く主婦の目線に立ったマンションはないポラス「ルピアコート西大宮」(2017/4/12)
ポラス中央住宅・金児正治部長の描く「複合開発」 官との連携欠かせない(2017/5/13)