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「キュープラザ二子玉川」

 東急不動産と東急不動産SCマネジメントは4月28日、都市型商業施設ブランド「キュープラザ」の4番目の施設である「キュープラザ二子玉川」をオープンする。26日、施設がメディアに公開された。

 「キュープラザ二子玉川」は、東急田園都市線・大井町線二子玉川駅から徒歩1分の3階建て延べ床面積約2,521㎡。

 エリア初の「Climbing Gym Fish and Bird(クライミングジム フィッシュアンドバード)」やピザ料理などが楽しめる新業態の「CHICAMA(チカマ)」など4店舗からなる。

 外観は枕木とレールをイメージした外装とし、建物の随所に在来種の草花をうえるなど環境にも配慮しているのが特徴。

 同社と東京急行電鉄は先に、両社が運営する二子玉川駅直結の商業施設「二子玉川ライズ・ショッピングセンター」の2016年度の売上高は403.9億円、来館者数は3,121万人となり、全館グランドオープンした2015年度を上回り過去最高を記録したと発表している。

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「CHICAMA(チカマ)」
◇       ◆     ◇

 Climbing Gym Fish and Birdでデモンストレーションを見学した。所長の酒井悠さん(26)は沖縄国体にも出場しているプロで、記者の「当然東京オリンピックを目指すのでしょ」という誘導質問に「イエス」と答えた。このほか4人の全日本クラスの選手がヤモリかサルのような格好で難題をクリアした。

 小さい頃は10mくらいの柿の木など平気で登った記者も体験したかったが、落ちて怪我でもしたら「自己責任」といわれそうでやめた。

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酒井氏(色男だが容姿は競技に関係ないとか)

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みなさん全日本クラスとか(たしか右端の人はワールドカップ優勝者)

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東京本社1階ロビーに設置された「天井高ひろがり体感ブース」 

 大和ハウス工業は4月25日、同社が2014年1月に発売した天井高2.72mの「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」が好評であることを受け、天井高をさらに8㎝伸ばし2.80mにした「天井高ひろがり体感ブース」を東京本社1階ロビーに設置し、報道陣に公開した。4月29日から7月まで期間限定で一般にも公開する。一般的な住宅の天井高2.4mのリビング空間と隣り合わせにして、その違いが一目見てわかるようにしている。

 「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」の構造をいじることなく天井高を8㎝上げるプランバリエーションを追加することで「2.80mフラット天井」「2.80m折上天井」を実現。費用は10畳大で約10万円。天井高を高くしたことに伴い建具も天井一杯に伸ばす。サッシ高も上げる。

 「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」の天井高2.72mの採用率は2016年10月から2017年3月末の時点で約75%に達している。2014年に発売して以来、累計の販売棟数は約10,000棟。

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 マンションも戸建ても天井高が高いほうがいいに決まっている。記者は見学の際、その天井高を必ずチェックする。

 同社もそうだが、ポラスはずっと以前から1階のリビング天井高を2.7m確保してきた。その旨パンフレットなどにも記載しているが、分譲戸建てのモデルハウスではほとんど〝その差〟を見せる工夫などしていない。「せめてテープでも貼ったらどうか」と提案したことがあるが、やっていない。

 後発の大和ハウスが期間限定ではあるが、その差を〝見える化〟した。ハウスメーカーの天井高競争は間違いなく激化する。ついでに言えば、同社は2階バルコニーのマタギ部分をフラット化して久しい。これも天井高を上げたのと同等の効果がある。もっとアピールしていい。

 

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「パークタワー晴海」完成予想図

 三井不動産レジデンシャルは4月25日、今後の市場動向を占う意味で注目されるマンション「パークタワー晴海」の記者見学会を行った。残念ながら取材不足。核心に触れることができなかった。

 物件は、東京メトロ有楽町線・都営地下鉄大江戸線月島駅から徒歩12分、中央区晴海2丁目に位置する48階建て全1,076戸(他に保育施設1区画、店舗1区画)。専有面積は42.53~121.16㎡、価格は未定。竣工予定は平成31年05月下旬。売主は同社のほか近鉄不動産、JX不動産、新日鉄興和不動産、住友商事。施工は大林組。

 現地は、晴海2丁目の3方が運河、対面が豊洲。2010年に太平洋セメントの工場跡地を取得し、隣接する都が所有していた土地と合わせ開発するもの。隣接地には三菱地所レジデンスと鹿島の「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」(全1,744戸)がある。

 建物は大林組の日本初のDFS・ハイブリッド免震構造を採用。デザイン監修は光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所。外構コンセプトデザインはオリエンタルランド。

 約19,000㎡の敷地の外構部を「イマジネーションランド」、屋内共用部を「イマジネーションランド」と見立て、内と外をつなぐ不思議な空間をデザインしているのが特徴。アウトドアメーカーのスノーピークス、遊具メーカーの「ボールネンド」とコラボしたソフトサービスを用意するほか、月島駅へのシャトルバスも運行する。

 モデルルームは4タイプ。それぞれ明確なコンセプトが特徴。シアターは映像に合わせて座席が動く360°体験型シアター。

 昨年9月からの問い合わせは約6,000件、3月18日から4月2日までの事前案内会来場者は約1,200件。サロンのキャパシティいっぱいの反響だという。モデルルームは5月3日に一般公開する。

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360°イマジネーションシアター

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水憩テラス

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冒険の森

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 まず価格。2~3年前から坪単価は最低で330万円、アッパーで350万円と読んでいた。いまもそれは変わらない。しかし、競合必至の住友不動産「(仮称)東京ベイ トリプルタワープロジェクト」(全1,539戸)がどうなるかが読めない。こちらはゆりかもめ有明駅から徒歩3分、江東区有明の商住複合開発だ。強気な値付けをするのは間違いない。坪300万円をはるかに突破するはずだ。

 モデルルームは4タイプ。スノーピークスが提案している67㎡のタイプはコンセプトが明確でなかなかいい。床、壁などは無垢材を使用しており、オプション仕様は総額500万円くらいだそうだ。

 この他、「海」「光」「森」をテーマにしたモデルルームもそれぞれ思い切った提案がなされている。バックカウンター・吊戸棚も標準仕様だ。シャトルバスの詳細は未定だが、かなりインパクトがあると思う。

 ユーザーは駅からややある中央区晴海の三井不動産レジデンシャルを選ぶか、駅から3分の住友不動産を選ぶか。価格次第だろうが、これは相当悩ましい選択になる。中央区が江東区より安い値付けはありえないと思うが…どうなるか。三井VS住友の引くに引けない押すに押せないメンツをかけた綱引きもまた見ものではあるが…。

 住友不動産も記者発表会を行うと聞いているのでしっかり取材したい。

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スノーピークモデルルーム

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 完全に取材不足。余裕をもって出かけたが、アクセスを間違って結局1時間近くさまよった。現地についてすぐシアター。これがいけなかった。

 シアターの座席数は32席もある大きなもので、ディズニーの仕掛けと同じように映像に合わせて座席が上下に動き、空を飛ぶクジラの背中に乗って物件の共用部分などを見て回るようになっていた。映像が360度回転するので、クジラに自在に操られ、浮遊しているような感覚を覚えた。

 普段ならどういうこともないのだが、記者は先週の土曜日と日曜日、3.11で900名を超える犠牲者を出した宮城県名取市で行われたポラスの復興支援阿波踊りを密着取材してきたばかりだ。もっとも被害が甚大だった閖上地区の被災画像や語り部の生々しい話をきいた。取材の疲労で月曜日は1日寝込んだ。

 シアターの座席がガタンと動いたとき体が反応した。逃げ出したくなった。気持ちが悪くなった。ずっと避難口を探していた。もう落ち着いて見ていられなくなった。

 シアターから解放された後も、渡された端末タブレットもまったく使い方が分からない。すごい情報が盛り込まれているのは容易に想像がついたが、操作できないので記事にしようがない。片手にタブレットを持っているとメモも取れない。

 さらにまた、同じ時間帯に東急不動産の「世田谷中町プロジェクト」の見学も予定していたので、気もそぞろ、1時間で取材を切り上げた。

 シアターに翻弄され、タブレットに気を取られ、なんだかしどろもどろの記事になってしまった。申し訳ない。

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「海」がテーマのモデルルーム

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「光」がテーマのモデルルーム

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「森」がテーマのモデルルーム

住友不動産 「有明北3-1」容積率1種当たり42万円の安値で取得(2012/12/22)

「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」完成・完売(2016/4/14)

三菱地所レジデンス 全1744戸の「ザ・パークハウス晴海タワー」(2013/5/30)

 

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「南三陸ハマーレ歌津」街びらきセレモニー

 ナイスは4月24日、建築家・隈研吾氏が設計した宮城県南三陸町の仮設商店街「伊里前福幸商店街」の移転新築施設「南三陸ハマーレ歌津」が完成、4月23日に街びらきセレモニーを行ったと発表した。

 「南三陸ハマーレ歌津」は、東日本大震災の津波により被災した伊里前商店街があった国道45号沿いの5メートル程嵩上げされた海抜約7mの高台造成地約5,200㎡に完成。建物は木造平屋建て延べ床面積約672㎡。

 同社グループオリジナルの金物接合を用いた木造軸組工法(パワービルド工法)を採用。来訪者の手に触れる部分にはできるだけ地元の木材を使いたいという隈氏の意向を受け、外壁及び下屋部分のポーチ柱には地元の「南三陸杉」を採用。外壁には、地元の製材事業者、丸平木材が製材した木材が用いられている。

 近くには小中学校や防災集団移転団地などがあり、同施設は地域コミュニティーの中核的機能を担いつつ観光交流拠点となる。

 同社は、地元建設会社の志津川建設と山庄建設とで組成した「ナイス ・ 志津川 ・ 山庄 特定建設工事共同企業体」の代表として参画したほか、木質化企画や材料調達、構造躯体材のプレカット加工、施工などに携わった。

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ナイスが事業参画 隈研吾氏が設計した南三陸町「さんさん商店街」オープン(2017/3/6)

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「グラン レ・ジェイド渋谷富ヶ谷」(12階相当から渋谷方面を望む)

 日本エスコンがゴールデンウィーク明けに分譲する「グラン レ・ジェイド渋谷富ヶ谷」を見学した。東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩5分、1フロア2戸の全25戸(但し最上階は住戸連結プランの選択もでき24戸に変更の可能性あり)だが、敷地南側に富ヶ谷-神山町-松濤の第一種低層住居専用地域が広がる恵まれた立地を最大限に引き出したプランが光る好物件だ。

 物件は、東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩5分、小田急小田原線代々木八幡駅から徒歩5分、渋谷区富ヶ谷1丁目の第一種低層住居専用地域・第二種住居地域に位置する地上12階・地下1階建て全25戸(最上階住戸連結時は24戸)。専有面積は47.71~125.55㎡(最上階住戸連結の場合)。坪単価は下層階と上層階ではかなり差があるが、平均すると500万円前後か。竣工予定は平成30年2月末。設計・監理は創建築設計事務所。施工は奈良建設。

 現地は、代々木公園駅からの商業系用途と、渋谷方面からだと松濤-神山町-富ヶ谷と続く高級住宅街の間に位置する。敷地南側は第一種低層住居専用地域。

 建物は1フロア2戸で、40㎡台後半の1LDKと50~60㎡台の2LDK、70㎡台後半の3LDKで構成される。用途が第一種低層住居専用地域にある敷地南側にゆったりしたアプローチを設け、両脇の植え込みに孟宗竹などを植え高級感を演出。全戸に5.11㎡(1.54坪)~8.85㎡(2.67坪)のホワイエ(屋内廊下)が付くのが特徴。

 住戸プランは、小規模ながらディスポーザを標準装備し、天然御影石キッチン・パウダールームカウンター、食洗機、ミストサウナ、グローエ水栓、ハーマン製コンロなどを採用。

 同社開発事業本部東京開発事業部東京企画販売グループサブマネージャー・畑山秀樹氏は「おかげさまで資料請求は1,800件を突破。4月8日にモデルルームをオープンして以来、来場は70組を超える。ギャラリーは4卓しかありませんがゴールデンウィークまでの週末は全て満席。2駅2路線利用可能な駅近の利便性や、山手通りから一本奥に入り車の音も聞こえづらく南面に第一種低層住居専用地域が広がる良好な住環境、拘りの設備仕様もお客様から評価が高く早期完売への手応えを感じている。」と話している。

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◇      ◆     ◇

 昨年は同社の「グラン レ・ジェイド若松河田」の商品企画に驚いたが、今回は1フロア2戸の小規模宅地物件ながら、立地条件とその価値を最大限に引き出している企画力が光る。

 エレベーターは両開きの”2戸1”で住戸の玄関前に専用使用権付きのホワイエを設置したのがいい。セキュリティーがかかったエレベーターで直接アクセスするエレベーターホールとして、住戸の独立性とプライバシー性を高める空間となっている。

 住戸プランもいい。1LDKタイプは北向きや下層階に限られるケースが多いが、5階以上の1LDK(約47.71㎡)は柱型がでず、開口・採光窓は6カ所もある。3LDKは全居室開口窓付き。

 大手デベロッパーの寡占化が進んでいるマンション市場では、中堅デベロッパーはなかなか好立地の大規模用地を取得できないだろうが、反面、大手が手を出しづらい今回のような小規模宅地物件でマンションに求められる理想を具現化できるのは柔軟な発想力を持つ日本エスコンならではと言えるだろう。

ライトコート付きのプラン秀 日本エスコン 首都圏初の〝グラン〟「若松町」(2016/11/4)

 

 

 

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「ザ・パークハウス ステージ奥沢東玉川」

 三菱地所レジデンスが分譲中の一戸建て「ザ・パークハウス ステージ奥沢東玉川」を見学した。三菱地所ホームが施工した全21戸で、昨秋から分譲を開始し、これまでに14戸か成約済みだ。

 物件は、東急池上線雪が谷大塚駅から徒歩8分、世田谷区東玉川1丁目に位置する三菱銀行の社宅跡地の全21戸。現在分譲中(5戸)の土地面積は102.78~120.87㎡、建物面積は97.00~102.67㎡、価格は89,800,000円~108,800,000円。構造は木造枠組工法(2×4工法)2階建て。建物は昨年7月完成済み。施工は三菱地所ホーム。

 現地は、一戸建てが建ち並ぶ緩やかな傾斜地の一角。開発道路は一部インターロッキング舗装。21戸のうち4戸は三菱地所ホームの全館空調「エアロテック」が装備されていたがすでに販売済み。

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モデルハウス

◇       ◆     ◇

 恥ずかしいことだが、同社の分譲一戸建てを見学するのはいつ以来か。記憶にない。首都圏では「金沢文庫パークタウン」以来か。

 なぜか、これは記者が怠慢だったことよりも、同社がバブル崩壊後供給しなくなったせいのほうが大きい。同社は2013年秋に一戸建てシリーズ「ザ・パークハウス ステージ」を立ち上げるとプレス・リリースしたが、その時点でも〝本気〟で都市型戸建て市場に参入するとは思えなかった。同社によると、2013年度から16年度までの供給実績は201戸だ。年間にして約50戸のペースだ。

 トップを走る三井不動産レジデンシャルが年間700~900戸くらい供給しているのと雲泥の差だ。三井レジは、バブル崩壊後いち早く面開発からの撤退を決め、その代わりに回転率の速い都市型戸建てを継続して供給してきた。

 この差が出ている格好だ。価格が価格で市場の反映とは言え、三菱地所ともあろうものが全21戸の戸建てを売るのに1年くらいかかるとは情けない。かつてリーマン・ショックの直後、三井レジが同じ石川台駅が最寄り駅の1億円前後の「ファインコート」を1カ月くらいで完売したのを取材して記事にしている。デザインもそうだが、緑量が圧倒的に異なると思った。

 しかし、同社とていつも三井の後塵を拝するわけにはいかないはずだ。起死回生の主客を転倒させる武器は「エアロテック」だと確信する。「エネファーム」「ZEH」をしのぐインパクトがある。これのよさは経験しないとわからない。全ての供給物件に採用して他社との差別化を図ってほしい。企画-施工-販売ともオール三菱で挑めば三井と互角に戦えると見たがどうだろう。

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「ブラントン神楽坂」完成予想図

 西日本鉄道の「ブラントン神楽坂」と「ブラントン蔵前」を見学した。同社の首都圏マンション事業強化の第2弾でコンパクトプランが中心。

 「神楽坂」は、東京メトロ東西線神楽坂駅から徒歩5分、新宿区東五軒町に位置する7階建て全20戸。専有面積は34.05~85.20㎡、価格は未定だが坪単価は450万円くらいになる模様。竣工予定は平成30年2月下旬。施工はライト工業。設計・監理はスタイレックス。販売代理は伊藤忠ハウジング。販売開始は6月中旬。

 「蔵前」は、都営浅草線蔵前駅から徒歩1分、台東区蔵前2丁目に位置する15階建て全45戸。専有面積は  26.93~65.77㎡、価格は未定だが坪単価は300万円台の半ばになる模様。竣工予定は平成30年7月下旬。施工は加賀田組。販売代理は東急リバブル。分譲開始は6月中旬。

 前者はいつも〝住みたい街〟の上位にランクされる神楽坂のマンションなどが多く建ち並ぶ一角。建物は標準階1フロア3戸で、角住戸比率は60%。東南向き。

 後者は蔵前駅から徒歩1分(13m)。建物は江戸小紋をイメージさせる格子デザインの外観が印象的。1フロア3戸の東南向き。3方接道の角住戸比率は60%。

◇       ◆     ◇

 同社の首都圏本格進出第一弾のマンション「ブラントン日本橋小伝馬町」を昨年の今頃に見学した。その立地のよさとよく考えられたプランに驚き、第2弾、第3弾も必ず見学しようと決めていた。

 今回の2物件はいずれもコンパクト系なので、モデルルームはかなり女性を意識したデザインであるのが特徴だ。

 どこがいいのかよくわからないのだが、女性が化粧しやすい-うまく化ける三面鏡が設えてあった。鏡の境、つまり縦2列にLED照明が組み込まれていた。調光機能もついていた。使い方は聞かなかったが、おそらく宴会用、出社用、デート用とそれぞれ用途に応じて朝用、昼用、夜用などと光の加減(化粧の映え具合)を変えられるものに違いない。浴室にも同じようなLED照明がついていた。

 全体的な設備仕様は他社のコンパクトマンションとそれほど変わらなかった。価格は「蔵前」に注目したい。今のところ未定だが、価格次第では早期完売するかもしれない。「神楽坂」は妥当な価格だ。

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 記者が西鉄⇒西武ファンであることは「小伝馬町」の記事でも書いたが、同社のブランド〝ブラントン〟については訂正しなければならない。記者はてっきり英語の〝bright〟(輝くなど)から取った造語だと思っていたが、そうではなくてフランス語の「白」を意味する「blanc」と英語の「town」(街)を組み合わせた造語のようだ。

 いずれにしろ、大手デベロッパーに引けを取らない響きのいいブランドであることには変わりはない。

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「ブラントン蔵前」

立地は「プラウド」「ブリリア」に負けない 西鉄「ブラントン日本橋小伝馬町」(2016/4/26)

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「プラウドシティ塚口」

 野村不動産・JR西日本不動産開発・長谷工コーポレーションは4月19日、兵庫県尼崎市のJR宝塚線塚口駅前複合再開発の「ZUTTOCITY(ズットシティ)」内にある「プラウドシティ塚口」(1,200戸)の最終街区となる「マークスカイ」のモデルルームを4月29日(土)よりオープンすると発表した。

 「プラウドシティ塚口」は2015年3月から分譲開始し、これまでに814戸を成約しており、成約戸数の多さでは近畿圏№1だという。

 最寄り塚口駅からJR大阪駅まで約10分、総開発面積約8.4haの関西最大級となる駅前複合再開発プロジェクトで、尼崎市認定のスマートコミュニティへの取り組み、2017年4月にオープンした民間保育施設などが子育て世帯を中心に評価されているという。

 「プラウドシティ塚口マークスカイ」は15階建て全366戸。専有面積は69.00~94.80㎡、入居時期2018年3月下旬。施工は長谷工コーポレーション。

◇       ◆     ◇

 近畿圏のマンション市場は全くわからない。2年間の成約戸数814戸は№1と言われても、そんなものかというほかない。坪単価は170万円くらいか。埼玉県の大宮駅以遠、千葉県の千葉駅以遠でやっと供給されるような単価だ。その単価で大阪駅へ10分とは…。

 

 

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「(仮称)近鉄博多ビル」

 近鉄不動産と近鉄・都ホテルズは4月19日、福岡市博多区の「博多都ホテル」建て替えの計画案「(仮称)近鉄博多ビル」の概要を公表した。

 福岡市の掲げる「アジアの交流拠点都市」形成に貢献するため博多駅筑紫口駅前の新たなランドマークとなるビルを建設するとしており、外観コンセプトは「緑と水と光のビル」とし、壁面や最上階に水が流れ落ちる滝や緑を設置し、「見える滝」「見える緑」を演出する。

 ホテルは、客室数約200室、客室面積30㎡超とし、最上階にはレストランや日帰り入浴も可能な温泉を利用した屋外温泉スパ・屋内浴場などを設ける。

 また、地下階では地下鉄コンコースと接続し、 立体的な歩行者ネットワークを形成するとともに、地下駐輪場を整備する。2019年のラグビーワールドカップ開催前の開業を目指す。地下3階地上13階建て。

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屋上温泉スパ

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 プレス・リリースだけではわからない部分も多いが、間違いなくトップレベルのホテルになる。客室が全て30㎡以上で、屋上に温泉スパ・浴場を設置し、壁面や最上階に水が流れ落ちる滝や緑を演出するのもいい。外資系はともかく、わが国のホテルは宿泊特化型ばかりが花盛りで正直うんざりしていたので、とてもうれしい。

 外観デザインはどこかで見たような気がするが思い出せない。滝や緑の演出は隈研吾氏がデザイン監修した豊島区庁舎との一体開発「Brilliaタワー池袋」とよく似ている。

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低層部

屋上に里山とせせらぎ、格子デザインも美しい 豊島区新庁舎が完成(2013/12/26)

 

 

 

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「(仮称)tvk ecom park」 壁と屋根部分の「コネックトラス」

 三井ホームは4月19日、グループ会社の三井ホームコンポーネントが実質的に施工したテレビ神奈川の多目的倉庫「(仮称)tvk ecom park」が上棟したのに伴いメディア向け見学会を行った。

 施設は、横浜市西区西平沼町6(tvkハウジングプラザ横浜に隣接)に位置する木造枠組壁工法2階建て延床面積約713㎡の準防火建築物。着工は2017年1月、完成予定は2017年6月。建築主はテレビ神奈川。設計はtvk コミュニケーションズ 一級建築士事務所、施工はtvk コミュニケーションズ。部材供給と建て方施工は三井ホームコンポーネント。

 建築主が地球環境にやさしく周辺環境にも調和する建築を希望し、木材を使用した建築工法を望んだために実現した。単なる倉庫でなく事務所も併設した建物で、太陽光発電設備の搭載も視野に入れた緩やかな片流れ屋根が特徴。

 建物全体の高さを抑え、かつ内部の有効率を高めるために耐震性に優れたステンレス製接合金物「コネック」を採用した「コネックトラス構造」とし、吹き抜け部分の最大天井高5.8m、スパン16.2m、長さ18.9mの大空間を実現した。

 同社はまた、2×4材を用いた軸組工法の簡易型倉庫を計画しており、液体ガラスを採用することで現しに見せる工夫も行うことも明らかにした。

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◇       ◆     ◇

 美しい。冒頭の2×6の壁と屋根部分の「コネックトラス」の写真を見ていただきたい。下手な記事などいらない。

 美しさを堪能して帰ろうとしたら、別の記者の方が「コストはどうか」という質問をした。大事なことだ。記者の仕事も含めあらゆる取材対象の〝コスパ〟(コストパフォーマンス)を意識しないといけない。

 しかし、質問した方の「コスト」とは、鉄やコンクリとの比較においてどうかという、つまり鉄やコンクリのモノサシで「木」の値段を計ろうとしている魂胆が透けて見える。

 鉄やコンクリが美しくない、劣っているというのではない。それぞれ美しい。鉄は森羅万象を撥ね返す凛とした美しさがあるし、コンクリは何ごとも吸収してしまいそうな堅牢な美しさがある。

 しかし、木が持つ美しさは単に美しいというだけでなく、人や地球環境にやさしい特長を持つ。そのトータルな美の価値、効用の価値を金額に換算したらはるかに鉄やコンクリに勝る。この価値を念頭に置かないで、鉄やコンクリと比較し〝安いほうがいい〟という結論を出すとすれば、結局は〝賃金だって安いほうがいい〟という極論を導きかねない。極めて危険な思考方法だと思う。

 そこで、法の壁は2×6より厚くて(同社は反論するかもしれないが)無慈悲なのは百も承知で、返ってくる答えも分かっていたが、質問された記者の方にもわかってもらいたくて皮肉を込めて質問した。「着衣のマハもいいが、裸のマハがいいに決まっている。どうして外観はトタン(ガルバニウム鋼板など)にして美しさを覆い隠さないといけないのか」と。担当者は予想した通り「現しにするのはこれから」と答えた。

 さらに言えば、全ての木造を手掛けるメーカーにお願いだ。もうメディアの質問意図を忖度して鉄やコンクリの土俵に素っ裸で上がるような真似は止めていただきたい。(理論武装してという意味ですから誤解しないでください)

 参考までに。先の「コストはどうか」という問いに担当者は「鉄と比較して坪あたり2万円安い」と答えた。もちろん、これには木の美しさや人と地球にやさしい価値は含まれていない。もう一つ言っておきますが、わが第三企画の印刷工場の屋内の壁は本物の杉の無垢材ですからね。

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施工過程

 

 

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