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「マストクレリアン神楽坂」

 積水ハウスは4月24日、多世代交流型賃貸マンション「マストクレリアン神楽坂」の記者見学会を行った。事業者メヂカルフレンド社のコンペで選ばれたもので、サービス付き高齢者向け住宅(45戸)と、子育て向け賃貸住宅(71戸)を併設した賃貸マンション。

 医療・介護関係の出版社であるメヂカルフレンド社の小倉隆宏専務は、「5つの企業グループによるコンペで積水さんを選んだのは、第一にサ高住と子育て賃貸の『きがなの街』の提案に共感か持てたこと、第二に賃貸のノウハウを持たない当社にとって一括借り上げは安心であること、第三に積水さんの情熱に背中を押してもらったこと。スピード感をもって高い満足度をいただいた」などと話した。

 また、積水ハウス常務執行役員の堀内容介氏らは、立地適性に応じて自立型のサ高住を中心に共存型も手掛けていくと語った。

 同社は、現在、全国で供給されたサ高住177,824戸のうち5.37%に当たる9,564戸を供給しており、2014年度の受注額は665億円。2020年までに5,000戸の供給を目指す。

 「マストクレリアン神楽坂」は、東京メトロ神楽坂駅から徒歩6分の10階建て全116戸。完成は平成27年2月。サ高住の専用面積は52.49~85.67㎡、賃料は19.1万~27.0万円/月。管理費は25.万円。生活支援サービス費は1名入居が3.1万円/月、2人入居の場合1人付き1.5万円/月。食費は朝食が500円、夕食が800円。現在、25戸が契約・入居申込済み。

 賃貸は、同じ面積で賃料は約18万~29万円。40戸が契約・申込済み。企業の社宅がほとんど。

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屋上テラス

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食堂

◇       ◆     ◇

 記者は、個人的に高齢者ばかりのマンションには住みたくない。サ高住には何だか姥捨て山のイメージが付きまとう。やはり若い世代も住むマンションのほうがいい。

その意味で、同社の「古河庭園」もそうだったが、今回の「神楽坂」はいい。金持ちも貧乏人も歳よりも若者も子どもも一緒に住むのが街だ。今後の大規模な「江古田3丁目」にも期待したい。

◇       ◆     ◇

 〝これはいい〟と思ったのは、賃貸のサッシクレセントが子どもの手が届かないところに設置されており、物干し竿が天井ではなくサッシ枠から引き出すように設けられていたことだ。よく工夫されている。「オークス」製。難点は、使用するときはカーテンが物干し竿の外側(サッシ側)から閉められないこと。部屋の中が丸見えになる。すっぽりかぶせれば、外から物干し竿と洗濯物が外から浮かび上がる。これは具合が悪いのでは。

 一つ解せないのが食事代。サ高住の居住者は500円と800円なのに、どうして賃貸居住者は1,000円と1,300円なのか。その日は明快な説明がなかった。先ほどフロントに問い合わせたら、サ高住の居住者はサービス費から支払っている部分だけ安いのだそうだ。これで納得。しかし、朝食代が1,000円というのは高いのでは。

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物干し竿(収納されている状態)

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引き出した状態

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「Brillia 日本橋三越前」

 「Brillia THE TOKYO YAESU AVENUE」と同じビルにモデルルームを設けた東京建物「Brillia 日本橋三越前」を見学した。

 物件は、東京メトロ銀座線三越前駅から徒歩6分、または東京メトロ日比谷線小伝馬町駅から徒歩2分、中央区日本橋本町3丁目に位置する12階建て44戸。専有面積は51.21~72.75㎡、価格は未定だが、坪単価は380万円強になる模様。竣工予定は平成28年10月下旬。施工は飛島建設。販売開始は6月下旬。

 現地は、先に完売した野村不動産「プラウド日本橋三越前」と目と鼻の先。元問屋街の一角。

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リビング・ダイニング

◇     ◆   ◇

 同社の女性を中心とした商品企画プロジェクトチーム「Bloomoi(ブルーモア)」のアイデアがふんだんに盛り込まれたマンションだ。意表をつく提案が随所に施されている。

 まず、「おそうじ浴槽」。浴槽に洗剤入れが付いており、洗剤を入れるだけで自動的に浴槽を洗う機能付きのものだ。担当者の話をよく聞いていなかったので、てっきり浴槽に浸かるだけで身体を洗ってくれるノーベル賞級の発明かと思ったが、そうではなかったのは残念だが、これはいい。主婦(主夫)の家事労働の負担を軽減してくれる。どこのメーカーか知らないが、ここまでやるなら浴室全体を自動的に洗う商品を開発すべきだ。

 プレミスト機能付きの便座もいい。便座に座るだけで便器にミストが噴(糞?)霧され、汚れが付きにくいものだという。これも掃除する人でないとそのよさは分からないはずだ。

 部屋干しスペースにもなる床に人工芝を張り、天井に物干しポールを設置したコンサバトリー(サンルーム)も業界初の提案だろう。パターの練習もできる。

 これらよりすごい提案は、土間スペースの提案だ。狭い空間に多目的に利用できるスペースを確保した大胆なアイデアがいい。

 もう一つ、玄関から直接キッチン、居室、趣味室に入れるよう工夫したプランもいい。逆梁を巧みに利用してカウンターをキッチン、リビング、居室に設けているのもなかなかのアイデアだ。

 ただ一つ気になることがある。最近の若い女性の間にはお酒を飲みながら調理をすることが流行っていると「Bloomoe(ブルーモア)」の責任者から聞いたが、これって単なる〝キッチンドランカー〟ではないのか。酒を飲みながら調理したら味など分からなくなるし、アル中にならないか。記者はそんな女性を何人も知っている。

 野村不動産の「プラウド日本橋三越前」に勝てるかどうかは書かない。これはユーザーが判断することだし、そんなことを書いたらそのうちにマンションの取材などできなくなってしまう。

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キッチンからリビング・居室の方向

驚!問い合わせ4500件突破 「プラウド日本橋三越前」(2015/2/27)

 

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「Brillia THE TOKYO YAESU AVENUE」 

  東京建物は4月24日、東京駅徒歩圏初のタワーマンション、旧キリンホールディングス本社跡地プロジェクト「Brillia THE TOKYO YAESU AVENUE」と、同社の女性社員が中心の商品企画チーム「Bloomoi(ブルーモア)」の声を反映させた「Brillia日本橋三越前」のモデルルーム見学会を行った。

 双方とも見どころいっぱいのマンションだが、「日本橋三越前」より「東京駅徒歩圏初」の話題性と駅力に敬意を表して前者から先に紹介する。

 「Brillia THE TOKYO YAESU AVENUE」は、JR東京駅から徒歩16分、またはJR京葉線八丁堀駅から徒歩1分、中央区新川2丁目に位置する30階建て全387戸。専有面積は40.93~120.08㎡、価格は4,000万円台~2億円台、坪単価は450万円の予定。設計・施工は三井住友建設。管理は東京建物アメニティサポート。竣工予定は平成29年11月上旬。事業主は同社(事業比率80%)のほか三菱地所レジデンス(同20%)。

 物件の特徴は、何と言ってもまず東京駅から歩ける初の大規模タワーマンションであること。敷地面積は約3,000㎡。総合設計制度の適用を受け、地区の建築物の高さ規制(38m、または50m)を大幅に超える100mを実現。敷地の約50%を公開空地とするとともに、1階の外壁の半分近く約200㎡を壁面緑化した。建物は免震工法を採用している。

 昨年12月から物件ホームページを開設しているが、これまでに中央、港、江東区居住者を中心に資料請求は約5,000件にのぼり、4月25日のモデルルーム見学予約数は1,000件を突破している。

 コンパクトタイプは10%くらいで、海外からの投資は少ないという。「目黒」との競合もあまりないというのもうなずける。需要層は異なるはずだ。

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エントランスロビー

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 まず、坪単価から。記者は同社の「目黒」が坪600万円と聞いてから羅針盤を失った船のように相場観が狂ってしまった。

 なので自信はないが、見学前は坪480万円と予想した。「東京駅徒歩圏」と考えれば「目黒」をはるかに上回るだろうが、「八丁堀駅圏」とみれば、他の中央区の晴海などのタワーマンションと比較すればそんなに高値は付けられないし、同社はそこまで強気の価格設定はしないと読んだ。

 さて、本日の見学会。28階、29階の100㎡以上(18戸)プレミアム住戸でも坪単価は600万円、平均で450万円というのは新価格ではあるが、記者予想を下回った。相当安いと思った。

 規模が異なり、ランドスケープが素晴らしい「目黒」とは単純比較はできないが、住戸の設備仕様はこちらが上だと思った。キッチン天板はアフリカ・アンゴラの貴重な御影石「ステラブル」で、バックカウンターも標準装備。リビングドアなどは突板の浮造り仕上げ。天井高は2600㎜以上。他の標準タイプもキッチン天板はカナダの「カレドニア」御影石を採用しており、全体的にグレードは高い。

 キッチンも特徴の一つ。「Bloomoi(ブルーモア)」とキリンビールの女性社員とが「働く女性がもっと幸せになる住まい」グループインタビューを実施して編み出したのが「お酒が楽しめる空間」だ。3種のプランが提案されていた。バックカウンターも3種とも無償でセレクトできる。

 これは取材する時間が少なかったのでよく分からなかったが、女性も「(調理をし)ながら飲む」のが流行っており、その空間を提案したという(キッチンドランカーとどう違うのかは不明)。そのうちの「スマートスタイル」は天板の立ち上がりを30㎝強とり、様々な調理アイテムが収納できるように工夫されていた。これはいい。

 共用部分のデザインでは、今をときめく今井敦氏や2016年竣工の銀座松坂屋再開発「銀座6丁目プロジェクト」の使用行施設の内装デザイナーに決定しているグエナエル・ニコラ氏などを起用。力が入っていることが伝わってくる。

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壁面緑化

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 「丸の内」と言えば三菱地所であるように、「八重洲」と言えば東京建物だ。お膝元であるだけに、相当力が入っていることが伝わってくるマンションだ。それを示す余談をいくつか。

 まず、壁面緑化。200㎡という面積がどの程度のものか示すデータはないが、仮に高さを2mとすると100mだ。これほど大きい壁面緑化を施したマンションはまずないはずだ。

 販売センターは、グエナエル・ニコラ氏がデザインしたエントランスロビーをそのまま再現したもので、これもなかなかいいのだが、記者が驚いたのは報道陣にふるまわれたお茶だった。

 どこのマンション見学会でもお茶や水がふるまわれ、たまに「ボルヴィック」「エビアン」なども出されるが、ほとんどはペットボトルだ。今回もお茶のペットボトルだったのだが、いつものとはラベルが異なっていた。「キリン別格日本冠茶」(かぶせちゃと読むそうだ)とあった。

 記者は普段ペットボトルのお茶など飲まないし買ったこともないので、このお茶がどのようなものか全く分からなかった。すでに1.8キロ入りの水のペットボトルくらいはありそうな重いパンフレットをもらっていたので持ち帰るのも嫌だったが、いくらするのか調べようと持ち帰った。若い女性にあげたので飲まなかったが、普通のお茶の1.5倍くらいの216円だった。

 マンション建築費は数年前と比べ1.5倍くらいに上昇しているが、まさか同社はこのお茶の上昇分を分譲価格に上乗せしていないだろう。単価の安さからすれば、ひょっとしたらキリンからただでもらったものかもしれない。

 そういえば、おなじみずほグループの大成有楽不動産の「品川勝島」マンション見学会では〝“コーヒーメーカーのフェラーリ〟と呼ばれる「LA-CIMBALI(ラ・チンバリー)」で淹れたコーヒーを頂いた。マスコミ対応でも双方は競っているのか。

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ゲストルーム

 長谷工コーポレーションは4月23日、同社と同社の子会社である不二建設が総合地所の全株式を取得し、子会社化したと発表した。

 総合地所は昭和52年に創業以来、首都圏と関西圏で「ルネ」シリーズでマンションや戸建て事業を展開しており、これまでマンションは約6.4万戸を供給。最近はソリューション事業、賃貸管理業、アセットマネジメント事業にも力を入れてきた。

 長谷工コーポは、同社グループの56万戸を超える施工実績と、総合地所のデベロッパーとしてお客さまと直接かかわってきたノウハウが融合することで相乗効果が高いと判断して株式取得を決議したとしている。

 総合地所の平成26年度3月期の売上高は38,787百万円、営業利益は924百万円、経常利益は772百万円。

◇       ◆     ◇

 このニュースには驚いた。記者は新米のころ、安宅産業が破たんし、その住宅部門の営業を承継し、安宅地所を設立したとき、古いビルの一室で当時の役員に取材し、デベロッパーとして独立する決意を聞いた。それからずっと取材してきたし、応援もてきた。その後、同社はレベルの高いマンションを供給してきた。

 思い出すのは、昭和58年当時のマンション不況期のころだったか。長谷工コーポレーション(当時長谷川工務店)もデベロッパーから敬遠されていた。「長谷工ブランド」では売れなくなったからだ。「長谷工隠し」という、マンションの広告から施工する同社の名前を掲載せず、建築現場のシートの「HK」マークを別のシートで覆い隠したこともあった。

 ところが、当時の安宅地所は施工・施工は長谷川工務店だったが、商品企画に確か日建ハウジングだったか東急設計だったかを絡ませ、素晴らしい「ルネ蒲田」(214戸)を分譲して早期完売した。うる覚えだが、1階部分の住戸は専用駐車場付きとしたはずだ。

 同じころ分譲した「ルネ蕨」(342戸)もふんだんに樹木を植え、これも早期完売した。「ルネ御苑プラザ」(301戸)は、それまでの投資用マンションとは全く異なるレベルの高いコンパクトだった。

 当時も圧倒的に施工費が安かった長谷工と設計・企画を分離することで、双方のいいところ取りをしたのが同社だった。コラボの走りだ。さすが商社(系)だと思ったものだ。マンション不況を脱出するのに同社がどれほど貢献したか言い尽くせない。日本ランディックとともにマンション商品企画を牽引した(三井不動産も頑張ったがこれは当然)。

 昭和21年設立の不二建設も由緒ある会社だ。今後、不二建設と総合地所の統合もあるかもしれないが、記者としては「不二総合」なり「総合不二」(やや語呂がよくないか)を残してほしい。

 

 

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さすがみなさんオリンピックカラーが勢ぞろい(マンダリン・オリエンタル東京で)

 先ほど、三菱地所ホームの記者発表会場となった新丸ビル10階会議室の「竹」に気を取られたことを書いたが、今度は、先日、三井不動産の東京オリンピックゴールドパートナー決定の記者発表会に登場した蒼井優さんの着物について書く。

 あの時、記者は蒼井優さんが着ていた着物に目が吸い寄せられた。申し訳ないが、蒼井優さんという名前は聞いたことがあるが、どなたが蒼井さんか、どの三井不動産のCMに登場しているのか全然分からない。発表会場となったマンダリンホテルも広く、目が悪いので容姿も容貌もさっぱり判別できなかった。

 ところが、深い藍か紺色(正確にはそう見えた)の和服が素晴らしく、ほっそりした体型によく似合った。あの森氏もすっかり引き立て役に成り下がっていた。「凛」という言葉はこのような姿の人の形容にふさわしい。マンションなどに使っていただきたくない。あの鹿島の「加賀」のマンションだけは「凛」を付けてもいいと思うが…。

 そこで、この4月で異動になったが、これまで大変お世話になった同社の前広報担当Hさんに「Hさん、お願いだから最後の手助けと思って、あの蒼井さんが着ていらっしゃる着物が何か聞いてほしい」とお願いした。

 その回答が本日あったのだ。Hさんに感謝申し上げるのはもちろん、答えていただいた蒼井さんにも心からお礼を申し上げます。いま、ネットで蒼井さんがどのような方か調べます…申し訳ございません。オフィシャルWEBでお顔を拝見しましたが、どこのどなたか、どんなドラマに出ていらっしゃるのかさっぱり分かりません。わたしはほとんど西武の試合しか見ません。

 わたしが知らなくたってどうでもいいのです。それよりここからが本題。Hさんの調査によると、蒼井さんがお召しになっていた着物は「八丈織」で、帯は「経錦(たてにしき)」、作者は人間国宝の北村武資氏だった。

 北村氏の作品はネットで公開されている。記者の視力はメガネをかけていても左右とも0.6。それでも蒼井さんの着物のレベルが違うことを見抜く心眼があるのだといいたいが、これは嘘。

 そう言えば、あの時の菰田社長が着ていたスーツは黒で、ネクタイはオリンピック第2エンブレムと一緒の赤だった。赤は佐藤さんのドレス、白は田中さんのドレス、青は森氏のネクタイ、黄色はなかったが、アジア=日本人そのものだからなくてもいいのだ。ひょっとしたら蒼井さんの和服は組織委員会の花をモチーフにしたエンブレムに用いられている「江戸むらさき」なのかもしれない。

 こういう人たちはみんな会場や目的によって着る物を変える。さすがだ。記者は着たきり雀だ。「人は身なりでなく中身だ」といっても誰も聞いてくれない。

三井不動産13社目の東京オリンピックゴールドパートナーに(2015/4/20)

 

 三菱地所ホームは4月23日、全館空調システム「エアロテック」の販売20周年を機に、建物販売価格は据え置きで、「オリジナルHEMS(ヘムス)」と「太陽光発電システム(1.8kW)」をツーバイフォー工法(木造)の注文住宅に標準搭載すると発表。同時に、都心部の富裕層向けに木造、鉄筋、コンクリート、鉄骨など工法を問わない特別注文住宅「エクストラ」を担当する設計チームも設置したと発表した。

 「エアロテック」は、同業他社に先駆けて同社が1995年に発売開始した1棟まるごとの空調をコントロールするシステム。同社の試算によれば、45坪換算で発売当初の一般住宅の年間冷暖房費が約20万円だったのに対し「エアロテック」は約12.1万円と大幅に光熱費を削減した。現在は、一般住宅が約10.7万円に対し、「エアロテック」は約6.36万円となっている。

 今回標準搭載する商品は、バージョンアップとコストダウンにより実現したもので、太陽光発電パネル10枚(67.5万円)を追加し、エネファーム(88万円)を搭載することで-12.6GJ(エネルギー量を測る国際単位)の「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)」を実現する。

 「エクストラ」設計チームは、同社の非木造建築で20年以上の実績・経験のあるプロを結集。都心部の富裕層やこだわり層の多様なニーズ応えていく。坪単価150万円以上の高額住宅にも対応する「Platinum selection」(プラチナセレクション)部門も新設する。

 発表会に臨んだ加藤博文社長は、「当社は知名度も低く、年間500~600戸くらいの受注しかないが、〝便利・安心・安全〟に対する熱い取り組みは誰にも負けないし、全館空調のパイオニアの自負もある。富裕層向けやリフォームにも力を入れ、2014年度の売上高280億円、リフォーム30億円を2020年にはそれぞれ380億円、100億円に引き上げる筋肉質の組織を構築する」と話した。

◇       ◆     ◇

 加藤社長は数分間のあいさつの中で、「自負している」「誰にも負けない」「他社にはない」「うちだけ」などを連発した。

 記者もうなずいた。同社が「エアロテック」を発売して、ある大手デベロッパーが分譲戸建てに採用したのを見学して〝間違いなくヒットする〟と確信したのを覚えている。同社の営業マンから「お客さんのミリ単位の要求に応えられるのはうちだけ」という話も聞いている。

 それだけ素晴らしい商品と〝三菱地所〟のブランドを背負いながら、他社に圧倒的に負ける年間500~600戸というのはいかにも少なすぎる。

 少なすぎるということは、飛躍的に伸びる可能性も秘めているということだ。同社にエールを送りたい。工法を問わない特別チームもいい。お客さんは工法などにそれほどこだわっていないと思う。ハイブリット工法だ。(〝やっぱり表面・肌は木がいい〟と思ってくれると嬉しいのだが)

◇      ◆     ◇

 発表会が行われた新丸ビル10階の会場に入った途端に記者は落ち着きをなくした。

 何と用意されたテーブルは精緻な竹製ではないか。座った椅子も竹製だ。椅子も机も竹製というのは、飲み屋以外経験がない。

 もう、会見はそっちのけで、どこの竹だろうか、地所ホームは国産材の利用に力を入れているので国産だろうか、いやそんなことはない中国だろう、三井の億ションには竹が用いられていたが地所はなかったはずだ、机は折り曲げできないのか、パイプ机と比べたらどれくらい高いのか、お尻が痛いのが難点だ、昔お金持ちの同級生の女の子は座布団を敷いた、田舎の竹は今が旬のはずだが…などと思考が右往左往。

 それにしても一昨日はリッツ・カールトンの個室トイレや宴会場の設備仕様に気を取られ、昨日は三井ホームの自腹の「カフェ×90」に浮足立った。今日は竹だ。

 会見後、会場でもらった「ECOOZZERIA」(エコッツェリア協会)のパンフレットをもらった。2007年5月に設立された社団法人だ。いい仕事をしている。同業の記者の食事の誘いがなければ受付の女性からじっくり説明を聞いていたのに…残念。

 

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「SONOMA(ソノマ)」

 三井ホームは4月22日、「健康住宅」がキーワードのフリー設計商品「SONOMA(ソノマ)」を4月25日(土)から沖縄を除く全国で発売すると発表した。

 「暮らし方から考えるオーダーメイド」をコンセプトに、ポスト団塊ジュニア世代を中心とする30歳代から40歳代前半の「無理をせず等身大で生活する。しかし自分の好きなことにはとことんこだわる」という価値観を意識し開発したオーダーメイド住宅。

 外観の素材には防・耐火処理をほどこした木を随所に採用したほか、北欧の木製サッシ、北米のウエスタンレッドシダーの内装材、木製バルコニー、木製プランター、レンガ、ガラスなど自然素材を多用。

 プランニングでは、セミクローズなデッキ、家族と友達などと一緒に使えるキッチン、ゆったりくつろげるピットリビング、こだわりのプチ・スポット、ひとりの時間を過ごせるプチ・リュクス、プチ・ライブラリーなど、新世代の「好き」に訴求する提案を行っている。

 昨年12月から流山おおたかの森モデルハウスで公開しており、3月までに20棟を契約済み。

 延べ床面積180.89㎡(54.71坪)のプロトタイプの本体工事価格は32,169,000円(坪単価587千円)から。年間販売目標は200棟。

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リビング

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 記者は、同社商品開発部長・天池英男氏が商品開発の経緯について語り始めたときの「カフェ×90」に敏感に反応した。天池氏は、商品開発担当者が自腹を切って約90カ所のカフェめぐりをし、商品企画に生かしたと話した。。同じような話は「川越」の住宅展示場でも聞いた。川越では丹念に街を歩いたという。

 カフェを90カ所もめぐるというのは大変な作業だ。いったい何人がどれだけの日時をかけたのか聞いた。天池氏は「約6カ月間で、担当者は2人。うち1人が9割くらいを回った」と話した。

 さもありなん。たくさんの人が見て回ったら、みんな考え方が異なるはずだから、万国旗、積み木の部屋のようなプランになる。中心となる担当者は少ないほうがいい。

 自腹というのもいい。会社のお金だとどうしても「すぐに成果を出さないと」といったプレッシャーがかかるし、結果、万人受けする当たり障りのないものしかできない。自腹だと、何の制約を受けない自由な発想ができ、おもしろいプランが生まれるのだろうと思う。

 記者も同じだ。昨日はSBIモーゲージの取材でリッツ・カールトンのことを書いたが、記者は〝究極のマンション〟はホテルだと思っているので、名だたるホテルは自腹で利用するようにしている。どこを見ようが見まいが勝手だし、勝手だからこそ意外なものが見えてくる。

 天池氏は面白いことをもう一つ話した。その9割がたのカフェめぐりをした担当者はどこをチェックするのかという問いに、「ディティールはあまり見ない。全体の空気感みたいなものを捕える」と話した。

 なるほど、〝木を見て森を見ず〟とはよく言ったものだ。機会があったらモデルハウスを見学しよう。その9割がたを見た担当者は4月に異動になったという。これまた残念。そういう人に会いたい。

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プチ・ガレージ

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プチ・ライブラリー

 宅地建物取引士の試験とどちらが難しいか分かりませんが、不動産流通近代化センターが「不動産流通促進センター」へ名称変更したことに関して、次の4つの設問のうち正しいものを1つ選んでください。

(1) 業界紙Aは、同センターが4月17日、「記事として公開するのは4月20日以降」という縛りをかけて業界紙誌に発表したので、名称変更は「4月17日付」として4月21日号(20日発売)で記事にした。

(2) 業界紙Bは、4月20日号で(20日発売)で「不動産流通近代化センターは、1980年設立からの名称を『不動産流通推進センター』に変更する」と記事にした。

(3) 業界誌Cは、「不動産流通近代化センターは20日、団体名を新名称『(公財)不動産流通推進センター』に変更した」と4月20日のWEBで記事にした。

(4) RBAの記者は、「公益財団法人不動産流通近代化センターは4月20日、同センターの名称を4月1日付で『不動産流通推進センター』に変更したとホームページ上で発表した」と4月20日に書いた。

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 正解は(4)。記者は同センターが20日に発表したホームページには名称変更の日付が入っていなかったので、電話で問い合わせ「4月1日付で変更した」と聞いたので、そのまま書いた。(最近は耳も遠くなり、「ツイタチ」あるいは「イチニチ」を「ジュウヒチニチ」「ハツカ」と聞き間違えたのかと心配だった)

  (1)は完全な誤り。誤報。正確に書くなら「同センターは4月17日、業界紙各社向けに名称変更を発表した」とすべきだった。それにしても、名称変更の日付を聞かず、勝手に17日にしたのは論外。

  (2)も誤り。「名称を変更する」では、いったいいつ変更するのか全く不明。20日付の新聞だからというのは理由にならない。5W1Hは子どもでも知っている常識。

  (3)も誤り。同センターが「20日以降に発表」という縛りをかけてはいるが、名称変更の日付とは別問題。書くのなら「…20日、…変更したと発表した」とすべきだった。しかし、これでもいつ変更したのかは読者に伝えていない。

◇      ◆     ◇

 なぜ、業界紙の内情をさらけ出すような恥ずかしいことを書くのか。それはやはり日々生起するニュースの年月、日時は大変重要だからだ。配布されるニュース・リリースを引き写すだけだからこんなミスが出る。少し考えれば、絶対に起こさないミスだ。

 日付などどうでもいいという向きがいるかもしれないが、とんでもないことだ。記者は4月6日生まれだが、もし4月1日、エプリルフールに生まれていたら、悪がきがいた一つ上の学年に編入されていたはずで、間違いなくいじめにあっていた。人生が変わったかもしれない。

 というのも、学校教育法(第17条)では、「保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから…小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う」とある。つまり、4月1日生まれの子どもが満6歳になるのは3月31日で、翌日以降の最初の学年に編入される。ところが4月2日生まれだと、満6歳になった時点ですでに新年度に入っているから、新入学はその翌年になるという計算だ。

 このように1日違えば大変なことになる場合もあるし、17日や20日など中途半端な日にちを法人が名称変更日に設定することなど普通はあり得ない。業界紙のみなさんはわが業界の公益団体に「近代化」が付されていたのをどのように思っていたのか。記者はわがこと、大げさに言えば息子の誕生日を忘れないくらいの重要なことと考えていた。

 「近代化」が消えたのは、あの8月15日と同様、歴史的な出来事だ。真珠湾攻撃もちゃんと日時を間違えずに米国に通告していれば、今日まで尾を引くことはなかったはずだ。

「近代化」が消えた近代化センターが「不動産流通推進センター」に名称変更(2015/4/22)

 

 

 野村不動産アーバンネットは4月21日、第3回「ありがとう、わたしの家」キャンペーンの入賞エピソードを決定・発表した。

 キャンペーンは、不動産情報サイト「ノムコム」で、「家と家族に関する思い出」のエピソードと関連する写真を募集し、入賞エピソードを選定・紹介するもので今回は全国から229点のエピソードの応募があった。

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 グランプリ(JCBギフトカード10万円分)に輝いた「家の力と家族のちから~無限大」(ちむちむさん、神奈川県)がいい。夫の介護を抑制された筆致で描いているのが却って読者に感動を与える。ノーベル賞作家が書いた介護小説よりいい。ただ一点。人生が暗転する場面で「青天の霹靂」はないのではないか。

 しかし、このような文章を読むと、デベロッパーもハウスメーカーも不動産流通会社も役割は重大で、われわれ記者もいい加減な記事は書けないと思う。胸が締め付けられる。やや長いが、一部を以下に引用する。

 全文はこちらhttp://www.nomu.com/arigato/

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 昭和二十八年、今から六十年以上も前に、僅か十一歳の時、母親を亡くした夫は、それ以来ずっと、父親と五人の男兄弟の家族で育ったからか、私と結婚して二人の娘に恵まれてからは、尋常でないくらい娘達を大切にした。
 転んでケガをさせてはいけない、熱いものに触れて火傷をさせてはいけない、ブランコもスベリ台も目を離してはいけない、とそれは大事にした。
 同時に、娘達の言うことは何でも聞き、欲しがる物はできる限り与え、勿論、大きな声で叱ったことなど一度もない。
 まさに“掌中の珠”のように慈しんでいた。

 …平成五年、念願だった家を新築することができた。
 長女が十八、次女が十四歳の時だった。
 設計の段階から、家の間取り、家具の配置、カーテン、インテリアに至るまで、全て私や娘達の思い通り、自由にさせてくれた。
 そんな夫の希望は三つだけ。玄関と浴室は広く、天井はできるだけ高く、そして、夫婦の寝室には、セミダブルのベッドを二つ置くことだった。

 私達にとっては、まさに夢のお城がようやく完成し、親類や友人、知人などお世話になっている人達を招いてのお披露目も一通り済んで、一段落して迎えた新居の一周年記念日。
 夫は居間で、大好きなお酒を楽しむために自ら選んだ徳利とお猪口で、晩酌を楽しみながら「これで、二人の娘達が、いつ結婚相手を連れて来ても大丈夫だね。
 結納は和室でやって、床の間には赤い毛せんを敷いて、昆布やスルメを飾るんだ。
僕達は結納をやってないから、良く勉強しておかないといけないな。」などと、上機嫌で話していた。今振り返ると、このころが幸福の絶頂期だったのかもしれない。

 その三カ月後、文字通り「青天の霹靂」、平成六年九月、突然夫が外出先でくも膜下出血を発症。
 私達の未来予想図は、儚くも予測不可能になってしまった。

 …つい最近になって、やっと月に一回、数日間だけ、渋々ショートステイに行ってくれるようになったのだが「僕を愛しているなら、ショートに行かせないで。」とか、「迷惑かけないようにするから家に居させて。」と、毎月涙目で訴える夫。

 私もつい「行かないで家にいていいよ。」と言いそうになるが、私にとって、ゆっくり入浴できて、夜中も起こされることなく眠れ、撮り溜めしてあるDVDをゆっくり観ることができる、大切な至福の時間になってしまっているので、そこはグッと堪えている。
 結局は、ショートに行く前と帰ってきた日に飲めるお銚子一本のお酒につられて、行ってくれることになるのだが、そんな家好きの夫のことを、いつからか周りの人達が『箱入りパパ』と呼んでくれるようになった。
 夫は嫌がるが、私は結構気に入っている。
 この次生まれ変わっても、また絶対に私と結婚する、と言ってくれる『箱入りパパ』のために私ができることは、夫より一日でも長く生きるための努力をすることだと、改めて肝に銘じている。

◇       ◆     ◇

  野村不動産アーバンネットは4月21日、同社の仲介「野村の仲介+」店舗「大井町センター」を5月1日(金)に開設すると発表した。

 「大井町センター」は、JR京浜東北線・東急大井町線・東京臨海高速鉄道りんかい線「大井町」駅から徒歩2分の区役所通りに面したビルの7階。

 今回の店舗開設により、「野村の仲介+」の部店数は、首都圏60部店・関西圏5部店の計65部店となる。

 

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「LOOP」(ループ)完成予想図

 ポラスグループで賃貸マンション・アパートの請負・建築を手掛けるポラスグランテックは4月から、重量鉄骨造賃貸マンション「LOOP」(ループ)の販売を開始した。

 現在販売している働き盛りの女性が叶えたい4つのライフスタイルを提案した賃貸住宅「Racconto」(ラコント)に続く第2弾で、今回は30~40代の男性がターゲット。

 “究極の癒しの部屋”をテーマに、①外の景色を楽しみながら挽きたての珈琲を楽しめるバルコニーのある部屋②全身を映す姿見や100足以上のくつが収納できる部屋③ボトルボードがあるキッチンを備えた部屋④電動スクリーンに6つのスピーカーがついたシアターセットを内蔵したこだわりの部屋-などを提案している。

 モデルプランは3階建て12戸で、各居室は34.04~37.40㎡。本体工事は10,580万円。年間販売目標は5棟。

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 今の独身男性の好みは分からないが、全身を映す姿見を必要とし、100足以上の靴を持つ男性の職業を知りたい。記者は1000人に1人くらいいるかいないかのある職業と、職業というより趣味・性癖の人しか思い浮かばない。

 しかし、万人受けするプランなどないし、個性的な提案のほうがよほどいいと思う。

 

 

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