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「東急グループ記者懇談会」(「ザ・キャピトルホテル東急」で)

  「東急グループ記者懇談会」が11月20日、行われた。初めて出席・取材した。

 参加企業は東急電鉄をはじめ東急不動産ホールディングス、東急不動産、東急コミュニティー、東急リバブル、東急レクリエーション、東急建設、世紀東急建設、東急バス、東急百貨店、東急ストア、東急モールズデベロップメント、東急カード、東急エージェンシー、イッツ・コミュニケーションズ、東急セキュリティ、東急ホテルズの17社。

 当日配布された資料によると、17社の2014年度の売上高総額は2兆1,740億円(うち東急電鉄の連結は1兆670億円)、従業員数は31,500人だ。ほとんどの会社の社長か副社長が出席していた。

 冒頭、挨拶した野本弘文・東急グループ代表(東急電鉄社長)は、二子玉川2期プロジェクトの完成で乗降客が2割増えたことを紹介したあと、渋谷ではヒカリエに次ぐ「渋谷駅街区・東棟」「渋谷駅南街区」などについて触れ、「五輪までに100m超の建物が新たに5本できる。スカイツリーに対抗するわけではないが、日本一訪れたい街にしたい。電力の小売りも開始する。仙台空港の監理運営も行う。来年3月には銀座5丁目プロジェクトも完成する。これからも一丸となって『一つの東急』としての連携を強化していく」などと語った。

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野本・東急電鉄社長

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 「東急グループ」が「東急電鉄グループ」でないのは不思議だが、三井も三菱も住友も具体的な企業名が付されていないのと同じだろう。売上高構成をみても東急電鉄の連結売上げより他社の売上高のほうが大きいので、「東急グループ」と呼ぶのがふさわしいのかもしれない。

 東急グループの経営理念には「自立と共創により、総合力を高め、信頼され愛されるブランドを確立する」とある。東急電鉄が頂点に君臨し支配するのではなく、各企業が連携しながら自立する」ということだろう。

 公共的役割が大きく、人口減少社会の到来で運輸業のみでは成長できないことを見越した戦略なのだろう。

 記者の取材フィールドは住宅・不動産なので、いつも三井、三菱、住友の財閥系御三家と東急不動産グループの事業を比較してみてきた。「自立と共創」の理念からすれば、不動産グループもまた電鉄からの自立を求められていると理解した。他の電鉄系デベロッパーとはここが違うところだ。

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 東急電鉄の1日当たりの乗降客数は約300万人、東急バスは約200万人。合計で約500万人の人が利用している。「乗降客数は一時期減ったことがあるが、沿線居住者が増えており、毎年1~2%増加し続けている」(今村俊夫東急電鉄副社長)。

 これは電鉄会社の大きな強みだ。毎日、これだけの人の〝足〟になっているのだから、利用客をファンにするのは容易なことだ。福祉政策という意味ではなく生活サービスを提供できるという意味で〝ゆりかごから墓場まで〟事業展開できる。

 実際に電鉄会社はそうしたサービスを行っているところがあるが、東急にはそれがないのが不思議なくらいだ。タクシー会社も現在はないようだ。

 それでも〝東急〟の看板は他の私鉄会社を圧倒していると思う。渋谷と横浜を結ぶ東横線沿線は、私鉄沿線の中でもっとも住宅地として人気が高く、マンション単価も相対的に高い。

 田園都市線も〝丘〟〝緑〟〝野〟〝藤〟などの駅名が多く、沿線には東京工大、学芸大、都立大などの大学(駅名)がある。東京都市大と亜細亜大学もグループで経営している。

 これだけ他の私鉄会社より優位な位置を占めながら、不思議とナンバー1の業種がないとずっと思ってきた。

 ところが、そうではない。東急コミュニティーだ。売上高は1,183億円で、日本総合住生活の1,150億円(12年3月期)を上回り、大京アステージの509億円(15年3月期)の倍以上だ。

 同社はマンションとビルの管理が中心で、12月に開業する「JPタワー名古屋」の管理業務を受託する。同社の強みは技術力だと常々思っていた。従業員約13,000人のうち宅建士、管理業務主任者、建築士、マンション管理士などの資格保有者は約14,000人(重複含む)に達する。岡本潮社長は「本気で採用・教育している。そのうちに圧倒的なナンバー一になる」と話した。

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「ザ・キャピトルホテル東急」(新しくなった「パレスホテル東京」も素晴らしいが、現時点で日本資本のホテルでは記者は「ザ・キャピトルホテル東急」がトップクラスだと思う。隈研吾氏らしいデザインがふんだんに施されており、隠れ家的な雰囲気もある)

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 業界ナンバー1企業は少ないかもしれないが、記者は東急設計コンサルタント、石勝エクステリア、東急ハンズなどとともに東急エージェンシーはずっと気になっている会社だ。東急グループのブランディング戦略の中核企業だと思っている。

 そこで、桑原常泰社長に聞いた。「当社はハウスエージェンシーではない。東急グループ関係の売り上げは全体の4分の1以下だ。東急グループに横串を差し、BtoBからその先のBtoCも当然視野に入れている」とのことだ。この会社の動きにも注目したい。

 東急不動産グループについてはいつも取材しているのでおおよその動きは分かる。植村仁・東急不動産社長には分譲戸建てに力を入れてほしいとお願いし、榊真二・東急リバブル社長とは「女性活躍」について花を咲かせた。

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 読者の皆さんは2014年度 第25回 ミズノスポーツライター賞を受賞した「洲崎球場のポール際」(講談社)という本をご存知か。

 選評には「文句なく面白い。忘れられた洲崎球場についての著者の探索は、当時の新聞雑誌の渉猟はもとより、資料や古地図を当たり、川上はじめ生存者の証言を聞き(特に試合を見た当時の少年たちの話が貴重)、新聞の載った球場の航空写真をもとに復元模型まで作ってしまうのである。文章は読みやすく(少し凝り過ぎの表現もあるが)、試合の様子など、新聞記事をもとにしているだけに迫真の表現である」とある。

 著者は東急電鉄社長室広報部広報課長・森田創氏だ。お父さんは三重県津市の出身だそうで、森田氏を紹介してもらった東急不動産の広報担当・Iさんも記者も三重県出身なので大いに盛り上がった。今度買って読もう。

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森田氏

 

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「もみの樹・渋谷本町」

 大和ハウス工業グループの大和ハウスライフサポートは12月1日、渋谷区本町に介護付有料老人ホーム「もみの樹・渋谷本町」をオープンする。

 「もみの樹・渋谷本町」は5階建て57室。専用面積は18.04~20.22㎡(全てワンルーム)。入居金は、一時金方式が1,015万~3,600万円(非課税)、月払い方式が590,600円(税込)。月額利用料は264,600円(税込)(管理費157,680円、特別サービス費58,320円、食費48,600円)。

 新宿副都心の夜景が眺められる最上階の5階には全面ガラス張りのメインダイニングや機能訓練室、理美容室を設置。屋上庭園も設けている。

 1階には、地域住民との交流ができるコミュニケーションスペースを設け、地域住民向けのセミナーやサークル活動なども開催する予定。また、初めての取り組みとして、大和ハウス工業が提案する5種類の介護支援用ロボットや機器を導入し、先進的なケアに取り組む。

 同社は現在、介護付有料老人ホーム「もみの樹」シリーズを3施設、自立型有料老人ホームと介護付有料老人ホームが併設された「ネオ・サミット」シリーズを2施設、計5施設を運営している。

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1階エントランスホール

 東京建物が11月16日付で「Brillia Towers 目黒」全661戸が最高倍率43倍、平均4.1倍で完売したというニュースをリリースした。今年4月以降のモデルルーム来場者は約1万組に達し、平均1億1,434万円のマンションがわずか4カ月で完売したというのは前代未聞だ。

 しかし、このリリースが出たとき、記者は「1億円以上住戸は365戸となり、これまで販売されたマンションのうち最多戸数」という文言が引っかかった。そうではないという直観だ。

 その後、ずっとこのことが頭から離れなかった。同社がデータの根拠として挙げたのはMRCの1993年以降の調査だった。

 記者はそれより多いのではと真っ先に考えたのは「広尾ガーデンヒルズ」だった。昭和57年から分譲開始された全1,181戸の規模で、平均単価は350万円くらいだった。30坪で億ションになるので、ひょっとすると億住戸は300戸を超えるのではないかと思った。

 もう一つは、2007年から分譲された定期借地権付きの三井不動産レジデンシャル・三菱地所レジデンス「広尾ガーデンフォレスト」だ。全630戸で単価は坪533万円。こちらも過半は億ションだったはずだ。

 そこで、MRCと他の民間調査会社、「広尾」の売主の1社である三井不動産に問い合わせた。その結果、三井不動産からは「詳しいデータはなく、担当者が一つ一つ調べた結果、『広尾ガーデンヒルズ』は億住戸が百数十戸しかないが、『広尾ガーデンフォレスト』は400戸以上あるようだ」との回答が得られた。

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 記者は東建のリリースに異議を申し立てるつもりは全くない。「目黒」の驚異的な売れ行きは今後もずっとマンションの歴史のなかに刻み込まれることだろう。

 しかし、事実は事実として正確を期したい。現時点で億住戸がもっとも多い分譲マンションは「Brillia Towers 目黒」ではなくて「広尾ガーデンフォレスト」ではないか。この点についてMRCにも問い合わせた。同社は「『広尾ガーデンフォレスト』は定期借地権付きなので、データから除外している」とのことだった。「分譲マンション」から定期借地権付きを除くかどうかは見解が異なるかもしれないが、記者は定借も「分譲マンション」だと解釈している。

 「広尾ガーデンフォレスト」は分譲開始時に「究極の億ション」と記事にしたが、いまでもそれは変わらないと思う。設備仕様はこのマンションを上回る物件は後にも先にも供給されていない。記者がもっとも好きな億ションは三井不動産「麻布霞町パークマンション」だと思っているが…。

究極の億ション 三井&三菱「広尾ガーデンフォレスト」(2007/2/23)

 野村不動産は11月24日、「金町六丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」の市街地再開発組合の設立認可を受けて、参加組合員として事業参画すると発表した。

 計画地は、JR常磐線金町駅・京成線京成金町駅前の敷地面積約2,650㎡。建物は21階建て延べ床面積約約25,085㎡。施工は戸田建設。

 同事業は、2006年6月に「金町六丁目3・5番街区市街地再開発準備組合」が設立されてスタート。同社は2008年7月に事業協力者として選定されて以降、本再開発事業に関わってきた。組合設立認可を受け住宅保留床を取得。マンション約180戸を整備する。

 旭化成建材は11月24日、過去10年間に同社が施工した杭打ち工事3,040件に追加調査した12件を加えた3,052件の調査結果をまとめ国土交通省に報告。データ流用は、前回報告(11月13日)の266件から、追加調査で判明した6件を含め94件増え360件となった。

 データ流用が多いのは東京都73件(前回51件)、北海道50件(同26件)、神奈川県35件(同30件)、埼玉県31件(同26件)、千葉県23件(同23件)、愛知県23件(同21件)など。前回は546件が継続調査中で、118件が調査不明となっていた。調査不明は今回も変わらず118件のまま。

 同社の報告を受け、石井国交相は同日、「今回の報告により、旭化成建材がくい工事を施工した物件に関して、13日に報告があったものを含め、360件のデータ流用が行われていたことは、極めて遺憾。既にデータ流用が判明した物件も含めて、早急に安全性の確認を行うよう指示している」とコメントした。

マンション杭打ちデータ流用問題 闇の多重下請け構造浮き彫りに(2015/11/16)

 

 

 

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「キッズマンションまなび隊」(「ザ・ステージオ」で)

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植栽枡へ花の植え付けを終えたあとの記念写真

 野村不動産は11 月23日(月・祝)、野村不動産パートナーズと共同して親子向けのワークショップ「キッズマンションまなび隊」を首都圏の8物件で同時開催した。

 「キッズマンションまなび隊」は、同社が分譲したマンションに居住する親子を対象に、子どもたちが住まいに愛着を持ち、気持ちよく暮らすためのルールを考えるきっかけづくりを目的として開催するもの。

 同社が報道陣に公開した「ザ・ステージオ(足立区西新井栄町/550戸)では、小学1~3年生中心の子どもたちは紙芝居でマンション管理業務を学んだあと、共用部分への花の植え付け体験から清掃作業や受水槽の点検・防災倉庫見学などを2時間掛けて行なった。

 イベント後、子どもたちは「ゴミを捨てない」「あと片づけをする」「危ないところへいかない」「挨拶をする」ことなど感想の声を上げた。

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植栽枡にパンジーなどを植えつける子どもたち

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受水槽を見学する参加者

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防災倉庫でナマハゲ(野村不動産パートナーズ)から飲料水の説明を受けるチュータ(子どもたち)

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 子どもたちにとっては理解するにはやや難しすぎたように感じたが、勤労感謝の日にマンションをきれいに保つために働いている人や、飲む水がどこから各家庭に給水されるのかを学ぶのは意義のあることだ。親にとっても、交流するきっかけにもなったのではないか。

 「ザ・ステージオ」が分譲されたのは2005年。価格上昇が顕在化する前で坪単価は180万円だった。その2年後の2007年には隣接地でオリックス不動産が坪単価220~230万円で「レコシティ」を分譲開始した。その翌年、リーマン・ショックに見舞われた。

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「ザ・ステージオ」

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「北欧ハウスヴィレッジ川越~フレデリクスベア~」モデルハウス

 ケイアイスター不動産は11月21日、同社の戸建て分譲としては最大規模全98棟の「北欧ハウスヴィレッジ川越~フレデリクスベア~」街開きを開催した。23日までの3日間で約1,400人の来場者を見込む。

 物件は、東武東上線上福岡駅から徒歩20分、川越市大字下松原字鶴見野に位置する全98棟。1期1次(5棟)の土地面積は100.00~120.00㎡、建物面積は101.01~107.64㎡、予定価格は2,900万円台~3,700万円台。建物は木造在来工法2階建て。平成27年10月完成済み。

 現地は、尚美学園跡地。全体敷地は南東から北西方向へ緩やかな傾斜が掛かっており、北東-南西軸が長い長方形。

 商品企画について同社デザイン部・堀口幸昌氏は、「当初計画では117戸だったが、検討を重ね98戸に落ち着いた。安心・安全の商品コンセプトに集会所を設けることでコミュニティにも配慮した。住宅基本性能をあげるため樹脂サッシを採用。住宅の断熱性能を示すUA値は0.6にした。全体完成は来年7月で、来年度末までには完売したい」と話した。

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「塾」がテーマのモデルハウスのリビング

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 堀口氏が「来年度末までに(約1年4カ月)で完売したい」と強気な発言をしたのには驚いた。東武東上線の戸建て市場についてはよく分からないが、最寄駅から徒歩20分(現地のすぐ前にバス停があり、駅までは数分か)の立地では年間30~40戸販売が常識ではないかと思ったからだ。絶対的な価格の安さと基本性能の高さで差別化ができていると読んでいるのだろう。

 街づくりでは、提供公園に隣接して集会所を設け、自治会を設立して居住者が街の維持管理を行う仕組みをつくることがいいと思った。

 約6mのメイン道路が交差する部分と、道路につなぐ約2m幅の路地空間はインターロッキング舗装とし、路地にはLED照明を埋め込んでいる。路地の両端約50センチは居住者の敷地だが、その部分に植栽を施し、管理組合が管理するようにするという。

 モデルハウスは3棟。「北欧ハウス」のコンセプトはいまひとつよく分からないが、「塾」をテーマにした1棟はリビングの壁面が書棚になっており、寺子屋のような和室の提案があり面白い。階段ステッフは全て15段。

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提供公園と建設中の集会所

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 住宅地の目の前のバス停に近所の人らしい年配の方ががいたので、声を掛けた。「ヘーベルタウンは5,500万円でも売れた。ここ(ケイアイスター不動産の住宅地)は造成にお金がかかっているので、価格を抑えるのに苦労したはずだ。4,000万円以上じゃ売れないね」などとその方は話した。確かに対面の住宅地には旭化成ホームズの「へーベルハウス」らしい建物がたくさん建っていた。

 「ずいぶんお詳しいですね」と話したら、「僕は旭化成ホームズの社員だったんだ」ということだった。

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 提供公園について一言。公園のほぼ中央には樹高約5mのシラカシがシンボルツリーとして植えられている。堀口氏は、「市の指導では、落葉樹はダメで、シラカシも枯れやすく根が張るから難色を示した。ハナミズキはいいと言われた」と話した。

 提供公園は市が管理するから管理しやすい木や遊具にするよう指導するのはよく分かる。しかし、シラカシが枯れやすいというのは納得できない。落葉樹はダメなのに、落葉樹のハナミズキがどうしていいのかも理解不能だ。

 シラカシはほっといても高さ20mには育つ。逆にハナミズキは繊細な木で、枯れることもある。花はきれいだが、秋から春先までは落葉するから貧相な姿をさらけ出す。成木でも樹高は数mくらいにしかならない。シンボルツリーにはやや貧弱だ。

 ハナミズキといえば、最寄駅の上福岡駅西口からまっすぐ伸びる道路の街路樹はハナミズキだった。ほとんど落葉し、枯れてしまったのか植栽舛はところどころ黒く塗り込まれていた。

 先日、ポラスのリノベーションマンションを見学した我孫子市天王台の街路樹クスノキは青々と茂っていた。街路樹は街の価値を左右する。余計なことだが、埼玉県は総じて街路樹が貧しい。

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街びらきイベント

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ナイスホームの「パワーホーム」モデルハウス

 このところ一戸建て事業を強化しているナイスグループのナイスホームが11月21日、同社としては初めてのモデルハウスを住宅展示場「tvkハウジングプラザ横浜」にオープンした。横浜を中心とするエリアの戸建て派の需要を開拓するのが狙いで、同社グループが2010年に開発した長期優良住宅の基準を超える基本性能を持つ「パワーホーム」の高性能・健康配慮を売りにリーズナブルな価格設定で差別化を図っている。オープンに先立つ20日、報道陣向けに説明会・見学会を行った。

 「パワーホーム」は、住宅性能評価の「耐震等級」「断熱等性能等級」「一次エネルギー消費量等級」「劣化対策等級」「維持管理対策等級」で最高ランクの基準を満たし、国が定める「長期優良住宅」の認定基準を超える性能を持つ。

 施工も楽で工期が短くて済み、釘は一切使用せず、同社が独自に開発した強度と粘りを兼ね備えた接続金物のみを用いて組み立てる構法を採用。解体も接続金物を外せば簡単に解体できる特徴を持つ。

 説明会で挨拶した同社社長・勝間田清敏社長(ナイス取締役常務)は、「パワーホームはこれまで神奈川県の5カ所の『街かどモデルハウス』で紹介してきたが、今回、日本一の展示場に拠点をオープンすることができてワクワクしている。65年前に材木屋としてスタートしたDNAは生きており、トレーサビリティを含めて一気通貫、ワンストップでやれるところは当社以外ない。また、世界的な潮流として木材のよさが見直されてきており、エコで安心・安全、健康志向の流れを加速させる」などと話した。

 また、ナイス取締役執行役員住宅事業本部長・木暮博雄氏は、「これまでパワーホームは地方都市を中心に販売してきたが、これからは『健康』をテーマに加えて販売していく」と力を込めた。

 モデルハウスは、3階建てで、1階は同社が仲介店で行っている出入りが自由な〝オープンカフェ〟スタイルを採っており、自由に入ってコーヒーなどが飲めるほか、土地なしユーザーへは土地情報の提供も行う。モデルハウス部分は2階・3階で延べ床面積は126.69㎡。等身大の大きさと設備仕様が特徴。リビング天井は表しの梁、フローリングは2ミリの挽き板、外部デッキは無垢のウッドデッキを使用しているのが特徴。建物標準価格は2,180万円。

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勝間田氏(左)と木暮氏

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 同社の〝やる気〟度をアピールする説明会・見学会だった。報道陣には見学会後、パワーホームがいかに簡単に組み立てられるか、接合金具がどのようなものかを見せる「パワービルド工法の建て方実演」も行った。

 スカート、ハイヒール姿の女性2人を含む数人の同社社員がいとも簡単に組み立て、「素人でも組み立てられる」と木暮氏が話したことが嘘ではないことを証明した。

 使用されている接合金物は、EUの基準適合マークCE(日本のJISマークのようなもの)を取得したもので、雨にぬれてもさびにくいスグレモノのようだ。

 肝心の販売目標などについては、発言予定時間20分を6分もオーバーして熱弁をふるった勝間田氏も「まずは展示場の手ごたえを見てから」と明言を避けた。10棟なのか200棟なのか、それ以下なのかそれ以上なのか記者もさっぱり分からない。

 しかし、〝入りやすい〟〝等身大〟は効果を発揮するのではないか。「tvkハウジングプラザ横浜」には大手ハウスメーカーを中心に66棟のモデルハウスが展示されており、年間の来場者数は約12万人だ。

 取材の前後約1時間を使用してほとんどのモデルハウスの外観デザインを中心に見て回った。

 記者は木造ファンなので、明らかに鉄やコンクリートでできていると思わせる住宅の評価を低くし、木造の良さがよくアピールできているものを高く評価した。基準は単純、好きか嫌いかだ。

 その結果、もっともいいと思ったのは三井ホームの等身大モデル(64)だ。同社のデザイン力にはいつもだが惚れ惚れする。次が住友不動産(80)。これもシックで格子が美しい。3位がアキュラホーム(23)。広い間口で、落ち着きがある。ほかでは積水ハウスのシャーウッド(60)、スウェーデンハウス(67)、一条工務店(38)、イシカワ(33)、住友林業(51)などがよかった。ナイスホーム(29)もベスト10には入る。ミサワホームは鉄骨系(67)がよかった。

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 取材とは関係ないが、勝間田氏の挨拶を聞きながら記者は「へえっ、そんなこともあるのか」と、故・勝間田清一社会党委員長とよく似た名前に興味を持った。

 取材後、勝間田氏本人に確認した。勝間田氏は「住んでいるところが一緒だった。御殿場です。姻戚関係があるかどうかはわかりません」と答えた。しかし、「うちのスタッフは勝間田清一が誰なのかほとんど知る者はいない」とのことだった。

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パワービルド工法の建て方実演(耐力壁ジャパンカップに出場したら施工の簡単さ、解体の速度は間違いなくナンバー1)

ナイス、横浜市・慶大と連携して「スマートウェルネス体感パビリオン」(2015/10/20)

 

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「リストガーデン オーレリアン深沢」

 同社初の「セロエネルギー・ハウス(ZEH)」が「リストガーデン オーレリアン深沢」だ。

 物件は、東急大井町線等々力駅から徒歩18分、東急田園都市線桜新町駅から徒歩20分、世田谷区深沢5丁目に位置する全5戸。土地面積は94.79~100.48㎡、建物面積は85.28~93.57㎡、現在分譲中の住戸(3戸)は7,688万円・8,198万円・8,398万円。構造は2×6工法2階建て。建物は竣工済み。

 「セロエネルギー・ハウス(ZEH)」は、高気密・高断熱の建物に加え、太陽光発電システムで電力を創り、自分の家で消費するとともに余った電力を電力会社に売ったりして、年間の消費エネルギーより創った電力のほうが多いかあるいはゼロになる住宅のことだ。家の電力を賢く使う「エコハウス」をさらに一歩進めたもので、国は2020年までに新築住宅の平均でZEHを実現する目標を掲げている。

 同社は、そうした動きを先取りして建売住宅にも採用したもの。販売を担当する同社・杉山正樹氏は「気密性を測るC値は0.7~0.4で業界トップクラス。断熱性能も高く、住宅を丸ごと断熱材で覆っている。世田谷区はネットで検索すると600件近くもヒットする建売住宅の激戦地だが、こうした徹底した差別化で早期完売を目指す。値段の高い住戸から2戸売れており、販売は順調」と話していた。

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モデルハウス

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「ZEH」は時代の流れだ。これまで建売住宅にどれだけ採用されているか知らないが、世田谷区では初めてではないか。

周辺には1億どころか10億円もしそうな邸宅がたくさん建ち並んでいる。リストの物件は土地面積が30坪もないが、ZEHは大きな武器になるはずだ。

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「ルピアージュ天王台」

 ポラスグループの戸建てやマンション事業を展開する中央住宅マインドスクェア事業部は11月19日、同社初の一棟リノベーションマンション「ルピアージュ天王台」の記者見学会をおこなった。バブルの絶頂期、平成2年に竣工した三井住友海上の社宅で、施工は清水建設。PC工法のため躯体はいじられていないが、専有面積は約90㎡、中住戸にはすべてライトコートが付いており、当時の質の高さがうかがわれるマンションだ。6つのプラン提案もいい。

 物件は、JR常磐線天王台駅から徒歩10分、千葉県我孫子市柴崎台3丁目の第一種低層住居専用地域に位置する3階建て全24戸。竣工は平成2年3月。施工は清水建設。三井住友海上の社宅として建設された。第1期(8戸)の専有面積は89.99㎡、価格は2,690万円~3,090万円、坪単価は105万円。リノベの施工は川村工営。入居時期は平成28年3月末。

 14日から販売を開始しており、14、15日の2日間で来場者は約60組。契約・申込は5件。

 現地は、クスノキの街路樹が美しい表通りから少し入った閑静な区画整理事業によって街づくりが進められた住宅街。敷地南側は窓先から約7mあり、6m道路に面している。

 建物は今年6月、6社の入札により同社が取得。PC造のため躯体とサッシは従前のものを使用しているが、設備仕様は同社のマンションブランド〝ルピアコート〟と同じものを採用。食洗機、ソフトクローズ機能付き引き戸は標準装備。断熱材は従前の15ミリ厚から25ミリ厚にしている。

 発表会で挨拶した同社取締役・金児正治氏は「2年前から戸建てだけでなくマンション事業も担当するようになったが、当初掲げた①分譲マンション②再開発事業③複合開発④建て替え⑤リノベーションのうち、複合開発と建て替えを除き動き出してきた。リノベマンションは初めてだが、〝オールポラス〟のプロジェクトだ。販売を自社で行うものその一つだが、当社の組織に横串をいれて、それぞれがクォリティを高められるようにした。モデルルームは6タイプを擁したが、それぞれ別の部門が競い合うように企画を任せた。来年春には全50戸の『田無』も見ていただける」と話した。

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「ホビーブースのある家」(ポラスのリフォーム)

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「素材を味わう家」(ポラス暮し科学研究所)

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廊下はメーターモジュールで段差部分をライティングしている「素材を味わう家」(ポラス暮し科学研究所)

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 いつも通り、単価予想を立てた。最初に考えたのは坪単価100万円だった。駅からの素敵な街路樹を眺め、6つのモデルルームを見学して上方修正した。坪120万円をつける自信はなかった。やはり天井高が2400ミリで、トイレ、バスには段差があること、サッシは単板ガラスだったからだ。

 見学後、105万円という単価を聞いて、同社がこの物件の良さをアピールできれば「3カ月で売れる」という確信を持った。

 従前の建物の基本性能がまず素晴らしい。読者の皆さんは平成2年のマンションの相場などご存じないだろうが、この社宅を分譲していれば間違いなく坪200万円どころか250万円くらいしても売れははずだ。

 居住面積が90㎡で、中住戸にライトコート付き、施工は清水というのは大企業の社宅しかできないレベルの高さだ。廊下幅はメーターモジュールを採用している。今回のリノベはその建物の価値をはるかに高めている。同社はいい物件を仕入れたものだ。目利き力もあると見た。

 天王台というエリアで、これだけの集客、申込みが出来たのは、地域に根ざした事業展開をしてきたからこそだろう。エリアの顧客特性を熟知し、仕入れ、企画、設計、施工、販売までを市場ニーズに合わせて提供できたことが支持を得ているのだ。来場者の91%が我孫子市内からで、物件のある芝崎台からが56%という数字に、地域を知り尽くしていることがうかがわれる。

 販売を担当する同社ソリューション事業部千葉営業部部長・鈴木健一郎氏が「来場者の方から絶妙な値付けと言われた」と話した。これも地域を熟知しているからこそ、目利き力があるからこその言葉だ。

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「カフェ・リビングの家」(住宅資材センター リフォーム部)

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「猫かわいがりの家」(ポラスグランテック)

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 用意されたモデルルームの優劣を自分なりに採点してみた。最初に見た3階の天井高が最大3m近くある「ホビーブースのある家」(ポラスのリフォーム)を100点とした。

 2つ目に見た、これも3階の「素材を味わう家」(ポラス暮し科学研究所)は、水回り部分に段差があるのを逆手にとって、その段差部分のところをライティングする演出を行っていた。さらにオプションだが本物のスギの羽目板を壁に採用していた。とっさに「これが最高」と思い130点とした。

 3つ目の「カフェ・リビングの家」(住宅資材センター リフォーム部)と4つ目の「猫かわいがりの家」(ポラスグランテック)はコンセプトはいいが、記者の好みではない。「猫」は猫のトイレもないし、住居を出入りするところもない。1階で提案すべきだった。よって「猫」は95点、「カフェ」は93点とした。

 5つ目の「mama’sコーナーのある家」(マインドスクウェア事業部マンションDv)は、共働きのファミリーをターゲットにしたプランで、壁にエコカラットを採用し、物干しポールも設置していた。プレゼンを行ったのは2歳のお子さんを抱える西牟田奈津子氏で、これも抜群によかったので、「暮し科学」に次ぐ105点とした。

 最後に見た「モダン和室のある家」(マインドスクェア事業部女性チーム)は、はっきり言えばよく見なかった(質疑応答の時間が迫っているようで、早く見学を終えろというプレッシャーを感じた)。畳コーナーの提案はいいが、キッチンのほぽ中央の壁に洗面、バスに通じる開き戸があったのはいかがなものか。引き戸にできたはずだし、せめてドアは壁と一緒の白にすべきだと思った。なので、こちらは95とする。

 ところがだ。質疑応答で、来場者の一番人気はなんと「モダン和室」で、2番目が「mama’sコーナー」であることを知らされた。記者に見る目がないのか、自信が揺らいできたが、やはり「暮し科学」が最高だ。同社は戸建てがメインだから、段差の部分にライトを当てることなど朝飯前なのだろう。

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「mama’sコーナーのある家」(マインドスクウェア事業部マンションDv)

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「モダン和室のある家」(マインドスクェア事業部女性チーム)

 

 

 

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