旭化成不動産レジ わが国初の分譲マンション「宮益坂」建て替えへ

「宮益坂ビルディング」(左が現在、右が完成予想図)
旭化成不動産レジデンスは2月9日、わが国初の分譲マンションと言われる「宮益坂ビルディング」(渋谷区)の建て替えの着工に向けた準備がほぼ終了したと発表した。
宮益坂ビルディングは「渋谷ヒカリエ」に隣接する都心の一等地に位置し、区分所有法が制定(1962年・昭和37年)される以前の1953年(昭和28年)に東京都が分譲。わが国の分譲マンションの先駆けとも言える地上11階地下1階建ての建物。2基のエレベーター(当初はエレベーターガールが操作)、セントラル方式による暖房、ビル内の交換手による電話、ダストシュート、メールシュートなど当時の最先端設備を備えた超高級住宅として注目された。
当初は1階が店舗、2~4階が事務所、5階以上が住宅として分譲されたが、住宅部分の事務所化・賃貸化が進み、近年は区分所有者がほとんど居住していない状況となっていた。
建物の高経年化に伴い外壁や給排水管などの老朽化が深刻化する中、約25年前から「宮益坂ビルを考える会」などによる建て替えの検討が始まっていたが、合意形成活動の難しさ、借地権や共用部の名義残り問題など複雑な権利関係の整理などのため建替え決議成立までに長い年月を要した。
2011年に同社が事業協力者に選定され、2012年に建替え決議が成立。今春には権利変換手続き後に解体着手する予定。2019年に竣工予定で、住宅は152戸が予定されている。
今度は上智大キャンパスが借景 三菱地所レジ「ザ・パークハウス 千代田麹町」

「ザ・パークハウス 千代田麹町」完成予想図
三菱地所レジデンスは2月8日、JR四ツ谷駅から徒歩2分、上智大学キャンパスを借景にしたマンション「ザ・パークハウス 千代田麹町」の記者見学会を行った。12月にモデルルームをオープンして以来、これまで約400件の来場がある。分譲開始は2月中旬で、人気は必至だ。
物件は、JR中央線四ツ谷駅から徒歩2分、千代田区麹町6丁目に位置する17階建て全77戸(事業協力者住戸18戸含む)。専有面積は41.98~133.42㎡、価格は未定。竣工予定は2017年11月上旬。施工は東急建設。従前敷地は事務所・住宅の複合。
現地は、四ツ谷駅を降りてすぐの麹町大通りと番町文人通りが交差する角地。麹町通りを挟んだ南側は上智大のキャンパス。徒歩2分には雙葉学園、5分には番町小学校、9分には学習院初等科がある。藤田嗣治、島崎藤村の居住跡もすぐ近くにある。
建物は等価交換方式で建てられ、地下1階から地上5階までは事務所・店舗、住居は6階以上。メインの南西向きが71㎡以上のファミリー向きで、北東、北西向きは40~50㎡台のコンパクトタイプ。内廊下方式を採用している。
モデルルームは南西向きの100㎡のタイプ。一部オプション仕様もあるが、建具・面材に大理石・御影石の天然石、突板をふんだんに用いた高級仕上げ。

ラウンジ
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さて、問題の坪単価。同社は「未定」としており、四ツ谷駅圏のマンション分譲事例はほとんど皆無で難しいのだが、ズバリ「630万円。アッパーで650万円」と予想した。外れたら謝るほかないのだが、そんなに外れていないという自信はある。もちろん南西向きの高層階のプランは700万円、800万円になっても不思議ではない。
借景が素晴らしいマンションは、つい最近、約20haの日立製作所中央研究所の森に隣接した三菱地所レジデンスの「国分寺」を見たばかりだが、今回は約4.7haの上智大四谷キャンパスだ。「国分寺」と比べれば面積・緑量は少ないが、千代田区民は調査・研究目的なら図書館の利用も可能だ。名門校もそろっており、文京エリアともいえる立地条件だ。
プランもいい。南西向きの住戸は間口が約8~10mのワイドスパンだ。コンパクトタイプも間口が広く、採光も取れている。モデルルームの3m×1mのオープンシステムキッチンと突板キャビネットが最高に素晴らしい。システムキッチンに飾られていたカサブランカは造花だったが、リビングテーブルに置かれていた「GLENMORANGIE」のスコッチは173年ものだった。と、書いたのだが、いくら何でも173年ものヴィンテージウイスキーがあるはずがないと思い調べたら、173年前、つまり1843年に生まれたのが「GLENMORANGIE」社ということだった。
来場者の数からして一挙販売もあるかもしれないと思ったが、2期以上に期分けして分譲するそうだ。

エントランス
元町仲通りの中心地 販売好調 インテリックス「リシャール横濱元町」

「リシャール横濱元町」完成予想図
リノベーションマンション最大手のインテリックスの自社分譲マンション「リシャール横濱元町」を見学した。先に書いた「クレヴィア豊洲」同様、実際に見学しないといけないことをつくづく感じた。なかなかいいマンションだ。
物件は、みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩5分、又はJR京浜東北線・根岸線石川町駅から徒歩7分、横浜市中区元町3丁目に位置する地下1階地上8階建て全23戸。専有面積は24.51~53.89㎡、価格は2,497万~5,428万円、坪単価は330万円。竣工予定は平成28年4月末。基本設計はインテリックス空間設計。全体設計・監理は朝倉崇夫都市建築設計事務所、ファサードデザインはレーモンド設計事務所。施工は風越建設。
1月上旬から分譲を開始しており、これまで約100組の来場があり、12戸が契約・申し込み済み。
現地は横濱元町商店街の元町通りと元町仲通りの2方に面しており、建物ファサードデザインがレーモンド設計事務所というのが特徴。地下1階から3階までが店舗・事務所で、住戸は4階からというコンパクトマンション。
住戸プランは、引き戸を多用して居住スペースを有効に使っているほか、お洒落な洗面室を採用するなど、単身者・DINKSを意識したカラーデザインとなっている。

モデルルーム
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同社の自社分譲マンションは「奥沢」「田園調布」「碑文谷」に次ぐ4棟目だ。記者は第一弾の「奥沢」を見学しており、今回は商品企画などに進歩はあるのか、「横濱元町」「レーモンド設計事務所」の看板に偽りがないかどうか確認をするために見学した。
驚いたのは立地だ。見学する前に現地の地図を見たのだが、地図が小さく、建物は高速道路沿いに見えた。内心、最悪の立地かもしれないと思ったのだが、そうではなかった。高速道路から一歩入った「元町仲通り」の中心地だった。販売担当者に聞いたら、「元町アドレス」のマンション分譲は20年以上も遡らないとないという。
さらに驚いたのは、元町商店街は地区計画で建築物の外観デザイン、店舗の用途、営業時間などの制限を設け、良好な環境を保全していることだ。いかがわしい店舗などは一切建てられない。自らの街は自らでつくる地区計画の見本のようなエリアにこのマンションは建つ。
商品企画もいい。コンパクトマンションであるために居住スペースは限られているが、トイレを含めたソフトクローズ機能付きの引き戸の多用やお洒落なデザインの洗面室が採用されていた。
レーモンド設計といっても一般の方は知らない人も多いだろうが、あの帝国ホテルを設計したフランク・ロイド・ライトとともに来日したアントニン・レーモンドのDNAを継承する設計事務所だ。端正なガラスデザインファサードが印象的だ。
「単価が高い」という印象を受ける人もいるかもしれないが、それは「元町」を知らない人だ。販売担当者によると「価格が高いという方はほとんどいない。来場者の多くは元町エリアをよく知っている人」とのことだった。
販売好調に味を占めて自社マンション事業を強化するのではないかと思ったが、同社はそれを否定した。これは正解。やみくもに拡大してもいいことはない。立地を厳選して、年間1棟くらいの供給がいいペースではないか。

現地(合成写真)
コストパフォーマンス高い 伊藤忠都市開発他「クレヴィア豊洲」

「クレヴィア豊洲」完成予想図
伊藤忠都市開発(事業比率65%)・セコムホームライフ(同30%)・三信住建(同5%)が2月下旬に分譲する「クレヴィア豊洲」を見学した。マンション業界初のオキュラスリフトを活用した体験型マンションギャラリーが話題となっているが、記者はコストパフォーマンスが高いマンションとして評価したい。
物件は、東京メトロ有楽町線豊洲駅から徒歩11分、江東区東雲1丁目に位置する14階建て133戸。専有面積は56.37~83.44㎡、価格は未定だが坪単価は285万円前後の予定。竣工予定は2017年2月下旬。設計・施工は大末建設。
現地は、豊洲駅と東雲駅のほぼ中間で、目の前に24時間営業のイオン東雲店があり、その背後に東雲のタワーマンション群がある。
建物は全戸南向きで、ユーティリティシンク、食洗機、ディスポーザ、バックカウンター・吊戸棚、ミストサウナ、セコム・セキュリティ収納庫などが標準装備。メインの間取りは70㎡の3LDKだが、間口は6300ミリ以上。二重床・二重天井。
マンションギャラリーでは、世界初の感情認識パーソナルロボット「Pepper(ペッパー)」が出迎えてくれるほか、オリジナルユニットセレクトシステム「TSUKURIE(作る+家)」によるプランセレクト、最新の3DヘッドマウントディスプレイOculus Rift(オキュラスリフト)を活用した体感型バーチャルモデルルームなどが用意されているのも特徴。
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体感型マンションギャラリーについてはプレスリリースを参照していただきたい。記者はマンションのプレスリリースをそのまま記事にすることはほとんどない。記者の役割は、商品を提供する企業と消費者をつなぐことで、企業の意図とはまた違った視点、つまり消費者の視点が欠かせないと思っている。
その観点からいえば、プレスリリースはあくまでプレス向きに発信するもので、直接消費者にアピールするものではない。どれだけ巧みな宣伝をしようが、それをコピー&ペーストして記事にしようが、肝心の商品企画が劣っていれば消費者の心をとらえることはできない。商品の良し悪しは現場に足を運ばないとわからない。
今回の場合でいえば、285万円前後の坪単価と設備仕様レベルを秤にかけ、極めてコストパフォーマンスが高いことを発見した。商品価値が高いからこそ、世界初の体験型マンションギャラリーが生きてくる。
記者は個人的には湾岸が好きになれないのだが、今回のマンションは若年層には受けるのではないか。通学区の有明小・中学連携も人気があるそうだ。豊洲駅のマンション相場は坪300万円をはるかに突破しており、これから分譲されるタワーマンションは400万円を超えるのは間違いない。

世界初の感情認識パーソナルロボット「Pepper(ペッパー)」
わが国初のツーバイフォー6階建て実験棟 完成へ

「ツーバイフォー6階建て実大実験棟HRT-Project」(つくば市で)
日本ツーバイフォー建築協会は2月4日、国立研究開発法人・建築研究所と共同で研究・建設を進めている茨城県つくば市の「ツーバイフォー6階建て実大実験棟HRT-Project」を関係者に公開した。
再生可能な循環資源である木材の利用促進に寄与するとともに、ツーバイフォー工法の新たな展開にチャレンジするリーディングプロジェクトとして位置付けられているもので、ツーバイフォー工法による木造の6階建てはわが国初。今春に国交大臣認定を受け、様々な実験・検証を経たのち実用化を目指す。
建物は延べ床面積206.09㎡、高さ17.309㎡。施工は西武建設。完成は平成28年3月。アメリカ針葉樹協議会、岡山高次木材加工協同組合、カナダ林産業審議会など多くの団体・企業が協力。国土交通省の補助も受けている。
6階建て1、2階部分に使用する外壁・間仕切り壁には壁倍率14倍相当が必要なため、新たな間仕切り壁を開発、構造用合板の両面(12ミリ)張り(通常は片面9ミリ張り)、釘打ち本数、釘長の増加を図っている。
また、6階建て建築物の実現に必要な2時間耐火壁・床(3~6階は1時間耐火壁・床)を適用し、様々な検証を行い、建築基準法に基づく大臣認定を取得、普及につなげていく。床はCLT、ストレストスキンパネル、LVL、I型ジョイント、平行弦トラスを採用。
同協会会長・市川俊英氏(三井ホーム社長)は、「国交省や海外も含め多くの団体・企業の協力で実現したわが国初のリーディングプロジェクト。高い耐火性、強度を備えており、1~2年後には実用化したい。良質で環境に優しい木の住宅の普及に貢献していく」などと語った。

1階天井に用いられている岡山県産のスギによるCLT

1、2階部分の外壁見本
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木造による中層建築物の実現に一歩近づいた。市川会長も「1~2年後には実用化したい」と意欲を見せ、建築研究所・坂本雄三理事長も「木造住宅は世界的にも注目されている」と、大きな流れであることを強調した。関係者はCLTが普及すればツーバイフォーによるオール国産も可能になると話した。
現場の隣接地ではCLT協議会のCLT棟も建築中で、3月には完成する。CLTは接合に難点があるとされていたが、解消されたようだ。ツーバイフォー6階建てと同時に4月には公開される。
一つ残念だったのは、ツーバイ6階建ての外壁はサイディング仕上げだったことだ。耐火・防火基準を満たすためにはやむを得ないことなのだろうが、木の良さ・美しさを覆い隠すことにはどうしても納得できない。
2時間耐火も厳しすぎる。実験棟の1~2階の壁は表も裏もボードが3枚も張られ、全体で壁の厚さは約30センチもあった。大都市では火災が発生すれば数分で消防車が駆けつけるではないか。一律に規制するのではなく、地域、用途などによって柔軟に対応すべきだろうと思う。木造建築物はわが国の文化だ。厳しい規制は文化の衰退につながる。

CLT棟

手前の建物がCLT棟、右後方がツーバイ6階建て
柏の葉キャンパス地区 低炭素モデル都市としてAPECのコンペで銀賞

表彰式の様子(アメリカ合衆国ホノルル市、現地時間2015 年12 月15 日)
柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)は2月4日、柏の葉アーバンデザインセンターを拠点に、公・民・学が連携して「環境共生都市」の実現を目指す柏の葉キャンパス地区が、アジア太平洋経済協力(APEC)「2015 ESCI ベスト・プラクティス・アワード」の「ローカーボンモデルタウン」部門にて銀賞を受賞したと発表した。
「ESCI(エネルギー・スマートコミュニティ・イニシアティブ)」は、APECの加盟国や地域が連携し、効率的な交通、省エネビル、スマートグリッド、ローカーボンモデルタウンなどの分野で、事例やノウハウの共有を進めており、各分野で優れた取り組みを実践する組織について、毎年「ESCI ベスト・プラクティス・アワード」として表彰している。
柏の葉キャンパス地区は、環境共生都市として進めている低炭素化への総合的な取り組みが評価され受賞となった。
三菱地所レジ・西日本鉄道 約28haの公園に隣接した福岡「桜坂」322戸

「ザ・パークハウス桜坂サンリヤン」完成予想図
三菱地所レジデンスと西日本鉄道は2月2日、福岡市中央区桜坂において開発を進めている「ザ・パークハウス桜坂サンリヤン」のモデルルームを2月6日(土)にグランドオープンすると発表した。
同物件は、両社による九州初の共同プロジェクトで、福岡市地下鉄七隈線桜坂駅から徒歩3分、約28万㎡の森が広がる南公園に隣接する全322戸の大規模マンション。福岡市「南公園」に隣接し、単一物件として中央区最大となる13,000㎡超の敷地にて、大規模物件ならではの建物空間・屋外空間を活用し、多彩な共用施設を配置する。
また、「都心で森と暮らす」という価値創出のために、南公園の森から連続する自然林を1,600㎡以上保存するのに加え、新たに樹木を植え再生する緑地を含めて敷地の40%以上となる緑地率を確保。生物多様性に関する外部機関認証「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)集合住宅版」を九州で初めて取得した。
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三菱地所レジデンスの公園隣接マンションについては先日、約20haもの日立製作所中央研究所に隣接する「ザ・パークハウス国分寺緑邸」の記事を書いたが、今度は約28haの公園に隣接するという。
西鉄の戸建てとマンションを10数年前に見学して、そのレベルの高いのに驚いたことがあるが、最近の九州圏のマンション市場は全く分からない。
関係者によると福岡エリアはこの1年で都心供給が激増しており、今後予定の急激な供給増も見込まれているようだ。今回の322戸という戸数は、東京だと1,000戸くらいを供給する市場インパクトがあるようだ。販売単価は福岡の高額物件としての200~250万円くらいになるという。
相当力が入っているマンションのようだ。売れ行きがどうなるか。長崎の市街地で坪単価180万円のマンションが売れているという話を同業の記者から最近聞いた。
旭化成リフォーム 玉石混交の世界に一石 住宅の買取・再販に参入

南柏の外観
旭化成リフォームは2月3日、旭化成ホームズが過去に供給した戸建住宅「ヘーベルハウス」を買い取り、構造躯体だけのスケルトン状態にして販売する新しいスタイル「フレーム・ヘーベルハウス」の買取・再販の試行を開始したのに伴い、報道陣にスケルトン住宅を公開した。
今回の取組みは、耐用年数60年のヘーベルハウスの特性を活かし、概ね築20年以上の中古住宅を30年耐用仕様に更新した上で、内部の内装・設備(インフィル)を全て解体・撤去した構造躯体(スケルトン)状態で販売し、同時にオーダーメイドによるインフィル改装リフォームを請負うもの。購入者にとっては、構造躯体を直接目視して購入できることと、内部はオーダーメイドにより好みの間取りと最新仕様の設備にできることが特徴。
発表会に臨んだ同社・森田敏晴社長は、「新築より中古という時代の流れの中で、これまでは当社と旭化成ホームズグループの旭化成不動産レジデンスの仲介との連携がうまくできていなかった。へーベルハウスの特性を生かし、ワンストップで買主にサービスを提供できないかと立ち上げた。工期も約2カ月で済む。業界初の試みなのでどこまで受け入れられるか未知数だが、どんどんアピールしていきたい」と話した。
今回販売する物件は、常磐線南柏駅から徒歩13分、千葉県流山市西松ヶ丘に位置。敷地面積は33.49坪、建物はヘーベルハウスキュービック(軽量鉄骨陸屋根2階建て)築21年、延べ床面積は32.25坪。販売価格は土地価格が1,427万円、建物価格が1,210万円、リフォーム工事費が1,040万円、外構費用が293万円の合計3,970万円(税込み)。
同社は、仮に同じ条件で32坪の新築のヘーベルハウスを建築した場合の諸費用等を含めた総額を3000万円程度と仮定すると、約2~3割リーズナブルな価格で提供できるとしている。
窓の位置はコストがかかるので移動できないが、サッシのガラスは複層ガラスへの変更は工事費も含めて10万円以内で収まるという。

スケルトン
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売主にも買主にもわかりやすい買取・再販だ。一口に不動産の買取・再販といっても、最大手のインテリックスからスターマイカ、ラ・アトレ、先日上場したムゲンエステートなどの上場会社もあれば、マンション1室を買い取って販売する業者まで、つかみどころがない玉石混交の世界だ。しかも、買い取り物件をどこまでリフォームしているかもよくわからない。
参入障壁もほとんどない。宅建の免許を持っていればどこでもできるので、実態はどこも把握していない。記者は1,000社くらいではないかと予想しているのだが、自信はない。
とはいえ、業として継続して行っていく上では課題も多いとされる。
同社が行った住宅購入予定者(サンプル1,000件、うち持家52%、賃貸48%)を対象に行った調査では、中古住宅は「購入価格を安く抑えられそう」59.2%、「同じ予算で広い家に住めそう」39.1%などと評価している一方で、「設備が老朽化していそう」38.8%、「隠れたところに不具合がありそう」35.8%、「購入後に不具合がありそう」31.1%などと回答したようにマイナスイメージも強い。
このマイナスイメージを払しょくできていない業界側の問題もある。全宅連が昨年会員向けに行ったアンケート調査(有効回答516社)では、買取・再販を行ったのは22.9%で、①瑕疵担保責任が重い②かくれた瑕疵が多く業者が負う責任が大きすぎる③再販時にクレーム多く無駄が多くなった④リフォーム(水まわり)の金額が高いので良い物ができない⑤販売価格での値引対象(リフォーム費用)となっている⑥建物の構造等を充分調査の上、購入するが、インスぺクションをして購入する必要あり-などの声が上がっている。
そんな世界に同社は一石を投じることになった。
へーベルハウスは年間600件くらいが中古市場で流通しており、そのうち33%の約200件は旭化成不動産レジデンスが仲介しているという。成約に結びつかない査定も含めると400~600件ということだった。
この33%という捕捉率が高いのか低いのか判断材料はないが、新しいサービスの提供で高めようということだろう。前述の調査で同社のスケルトン販売について聞いたところ、1,000人のうち76.4%の人が「検討意向」を示したことでも、同社の狙いは的中したといえる。土地と建物の価格査定が明確で、「家を作る」プロセスの楽しさをアピールできれば飛躍的に件数を伸ばせる可能性を秘めている。
同社は試行段階であるため具体的な数値目標は上げていないが、当面は年間5~10件くらい、近い将来は100件、200件まで伸ばしたい意向だ。
ターゲットはへーベルハウスの展示場への年間来場者約10万件のうち約7割の土地なしユーザーだ。営業マンによる年間約7,000件のオーナー訪問などによって買取・再販に関する情報を収集していくという。
東急不動産 ランドスケープデザインがいい「ブランズシティ久が原」

「ブランズシティ久が原」完成予想図
東急不動産が2月下旬に分譲する「ブランズシティ久が原」を見学した。久が原駅と鵜の木駅のほぼ中間に位置する大規模マンションで、ランドスケープデザインが優れており、全体として設備仕様レベルが高いのが特徴だ。
物件は、東急池上線久が原駅から徒歩4分、または東急多摩川線鵜の木駅から徒歩5分、大田区鵜の木一丁目に位置する12階建て全278戸の規模。専有面積は56.40~94.83㎡、価格は未定だが坪単価は320~330万円くらいになる模様。竣工予定は平成29年1月下旬。施工は大豊建設。設計・監理はデザインネットワークス。
現地は、久が原駅からだと駅前の商店街を抜けた環八通りに面した一角。敷地面積は約8,400㎡。敷地全体を提供公園や「オークプロムナード」など緑で囲い、敷地中央には「ディライトガーデン」を配し、緩やかな傾斜を生かしせせらぎも設ける。既存樹の一部も残している。駐輪場の屋根の緑化も施している。
建物はコの字型に配棟。外壁の一部にはハンドメイドタイルを貼り、ガラス手すりには和紙の文様が施されている。
住戸プランの特徴は、全戸にマルチストレージを設置しているほか、キッチン・トイレ・洗面のカウンタートップは御影石。このほかユーティリティシンク、ディスポーザー、食洗機、ハンス・グローエの水栓などが標準装備。
来場者の声としては、設備仕様についての評価が高いという。

「ディライトガーデン」
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現段階では価格が未定なので何とも言えないが、坪単価は320万~330万円くらいに収まると見た。仮にこの単価であれば、城南エリアでも駅近物件はことごとく坪300万円台の後半から400万円を突破してきている現状を考えると、環八に面しているのは割引だが割安感がある。
ランドスケープデザインがよく、設備仕様レベルも高い。完成すれば素晴らしいものに仕上がるのではないか。パンフレットには日建ハウジングシステムの担当者が登場し、外構などについて語っているが、樹木移植工法に石勝エクステリアの「TPM工法」が採用されているので、日建がプランを担当し、石勝が施工したと思われる。

「オークプロムナード」
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このマンションについては、近隣住民の反対運動がマスコミに報道され、大田区が建築物の絶対高さ規制を検討中ということもありいろいろ論議もされているようだ。
「緑を守れ」という運動は理解できる。しかし、企業も生き延びるためには事業活動を継続して行わなければならず、当然に産廃やCO2排出、環境悪化も伴う。だからこそ各デベロッパーは環境保全、生物多様性、CO2削減に取り組んでいる。個別の事案ではなく、トータルとしてデベロッパーを評価してほしい。
絶対高さ規制については、区が昨年7月30日に開催した都市計画審議会で論議が紛糾し、継続審議することを決定。当初予定していた「平成27年度決定・告示予定」は延期となり、来年度以降に持ち越された。当初の計画通りだと254棟が既存不適格になることが区から報告されている。
小西恭一・都市計画審議会会長はその日の会合で、「本日、18名の内11名出席ということで定足数を満たし、開会していただいたわけですが、専門的な見地から、都市計画の見地から本制度についてさまざまなご指摘、ご意見を伺って、専門的な内容を深めていくという審議会の本来の役割を発揮していただくためには、学識経験の皆様が4名ご欠席という状況は、私ども準備する側の立場といたしまして、非常に不十分な状況」と述べている。
絶対高さ規制には記者は反対で、これまでも何度も触れてきたのであまり書かないが、次の区の規制の目的が理解できない。
「街並みの急激な変化及び高い建物が建つと、日影、風害、眺望とか、圧迫感などいろいろな住環境への影響が考えられます。そうした中で、紛争を未然に防ぐという観点で、各地域においてあらかじめ絶対高さが示されることにより…制限される建築物の高さをイメージしていくことが容易になります。そういったことから、周辺住民間で共有することで…町並み、景観の保持、住環境の悪化を防ぐ」
高さ規制を強化すればマンション紛争が少なくなるのか、そんなデータがあるなら示してほしい。高い建築物がダメというのであれば、どうして街のど真ん中のスカイツリーや東京タワー、五重塔がよくて、山上の仏像も許されるのか。
規制をかけなくても建蔽率・容積率、斜線制限、日影規制などによりおのずと建物の絶対高さは決まってくるし、地区計画でも対応できる。
絶対高さ規制は間違いなくマンションの居住性を低くし、景観も悪化させると思う。今回の同社のマンションでも総合設計制度を弾力的に運用すれば公開空地も生まれ、環境保全や地域のコミュニティにも貢献できると思うが、総合設計制度はどんどんハードルが高くなっている。

和のテイストを盛り込んだラウンジ
三井不動産住宅リース 三井不動産レジデンシャルリースに社名変更
三井不動産住宅リースは2月1日、社名を2016年4月1日付で「三井不動産レジデンシャルリース」に変更すると発表した。
昨年10月1日付で三井不動産の賃貸住宅事業と三井不動産レジデンシャルの分譲住宅事業が統合し、同社が三井不動産レジデンシャルグループの一員となったことに伴う改称。

