ナイス 自然災害に備えた「防災の家」発売 断水時でも3日間の飲料水確保
ナイスは9月1日、一戸建住宅商品「パワーホーム」の新シリーズとして、自然災害に備える「防災の家」の販売を開始したと発表した。
高い耐震性や耐風性を確保することで基本性能を高め、災害発生後、ライフラインが途絶した場合にも安心して暮らし続けられるよう自家発電設備や貯水タンクなどの災害対策設備を備えているのが特徴。また、平時から災害発生に備える収納力の確保など提案している。
具体的には、オリジナル接合金物と集成材を組み合わせ、高い構造信頼性を実現する「パワービルド工法」により、日本住宅性能表示基準における耐震等級3を確保。引き違い窓には耐風シャッターを装備。小窓には高い水密性と耐風圧性を確保したアルミ樹脂複合窓を、屋根材には一般的な陶器平板瓦の約半分の重量となる瓦を採用する。
停電の際には太陽光発電と蓄電池とエネファーム(燃料電池)の三つの電池が連携、断水時にも最大36リットル(4人家族の場合の3日分に相当)の飲料水を非常兼用給水栓から取り出せるようにしている。玄関脇の大容量ストレージ、小屋裏収納、ローリングストックパントリーも備える。
大和ハウス工業 大都市圏向け3階建て新商品「skye3(スカイエスリー)」発売

「skye3(スカイエスリー)」
大和ハウス工業は9月1日、大都市圏の狭小敷地にも対応できる重量鉄骨ラーメン構造3階建て新商品「skye3(スカイエスリー)」を発売する。
開発に当たっては、最近の3階建て市場の動向や、3階建て戸建住宅に入居中の社員にアンケート結果を踏まえ、「部屋の広さや間取り」「採光や日当たり」「デザイン」などの声を重視した。
①新たに開発した新「DRF構法」に加え、繰り返しの地震に強い「Σ形制震パネル」を搭載②天井高最大約6mの広がりと明るさを兼ね備えた「Air GranLiving(エアグランリビング)」③業界最小モジュールなどを取り入れることで、限られた敷地を最大限活用できる「敷地対応力」④「skyful design(スカイフルデザイン)」で実現した開放的な内外観デザイン-などが特徴。
販売地域は沖縄県など一部地域を除く全国で、本体工事価格は134.31㎡(40.62坪)の試算プランで89.9万円/坪 (税込 設計料・諸費用等別)。販売目標は年間350棟。
従来の総花的提案から脱却 積水ハウス ライフスタイル型モデル「7stories」開設

「関東 住まいの夢工場」

「小林さんち。」
積水ハウスは8月26日、茨城県古河市にある住まいづくりのテーマパーク「関東 住まいの夢工場」内の7棟のライフスタイル型モデルハウス「みんなの暮らし 7stories」のメディア向け見学会を行った。参加した報道陣は約30人。モデルハウスは予約制で9月1日にオープンする。
「みんなの暮らし 7stories」は「共感」が最大のコンセプトで、従来型の説明的総花的モデルハウスから脱却し、リアルな暮らしを体感できるように名前、家族構成、年齢、職業、趣味、価値観、ライフスタイルなどを具体的に設定し、各家族の暮らしのシーンを表現する空間づくりを行っているのが特徴。
例えば「子育てファミリーの家 小林さんち。」。夫:小林誠(35歳)会社員、妻:恵(35歳)会社員、長女:凛(7歳)、長男:樹(1歳)の家族構成で、共働き夫婦が建てた東京都・若葉台の新築を想定。家族みんなで「衣家事(イエゴト)」を楽しむ空間や子どもがのびのびと遊べる大空間リビング、多様な働き方をサポートする在宅ワークスペースまで居心地よく暮らせる工夫を提案している。
同社住生活研究所長・河崎由美子氏は、「新型コロナの影響で営業スタイルは個別対応型になりつつあるが、今回のモデルハウスはこれまで積み重ねてきた研究所の成果をもとに、向こう10年間楽しめる幸せになれる価値ある住宅をリアルに提案しようというのが本来の狙い」などと開発背景やコンセプトについて語った。
「7stories」の開設により、「関東 住まいの夢工場」は耐震性や断熱性など同社の技術的な強みを展示している技術・構造館と、同研究所が研究を続けている「幸せ住まい」に関する提案をワンストップで体験することができる新しい施設に生まれ変わる。
見学会を実施するにあたって同社は、東京駅と茨城県古河市の関東住まいの夢工場を大型バス2台で送迎したのだが、正席49席に対して二人掛けに一人利用の最大24名という制限を設けるなど万全のコロナ感染予防策を取った。

「ガブリエルさんち。」

「外山さんち。」

「山本さんち。」

「紫門さんち。」

「内藤さんち。」

「森さんち。」

河崎氏
◇ ◆ ◇
「7stories」のモデルハウスを一つひとつ紹介する余裕はないが、コンセプトである「共感」を呼ぶものであるのは間違いない。全体的には、同社の1棟単価は4,000万円近いことからも分かるようにアッパーミドル・富裕層がメインターゲットになりそうだが、〝小道具〟がまたなかなかいい。
「紫門さんち。」には新車なら1,000万円はするポルシェの1998年996型の中古車がガレージに展示されている。担当者が「びっくりするほど安く買えた」と話したので、「成約者におまけで付けたらどうか」と聞いたら「車は売りません」とのことだった。
同社のヒット外壁材「ダインコンクリート」をリビングダイニング内に取り込んだ「外山さんち。」の提案にははっとさせられた。これは文句なしにいい。他社も真似るのは必至とみた。
「内藤さんち。」「ガブリエルさんち。」「山本さんち。」に設えてある楽器、書籍、日本酒、ウイスキーなどもコンセプトにぴったりだ。「ガブリエルさんち。」には「獺祭」などの名酒がずらり並べられており、食卓には記者の大好きなアユの塩焼きが7匹(もちろんフェイク)も盛られていた。記者が食べるのは1匹300円くらいの養殖ものだが、天然ものだったら1匹2,000円以上する。うらやましい。お客さんと話し出したら止まらなくなるかもしれない。
ネーミングもいい。カレンダーは1週間(7日)が基本だし、カラスの子は七つ(羽)、ウルトラマンもセブンだ。北斗七星、七賢人、春も秋も七草、七味唐辛子、七人の侍…みんな七だ。
絵画が趣味で酒をこよなく愛す71歳の小生も自分の好みと、記者としての冷静な視点から「7stories」を評価した。
どれもこれもコンセプトが明確で甲乙つけがたいが、好みからいえば「アートと暮らす家 紫門さんち。」、「音楽を愉しむ家 内藤さんち。」、「和の感性を大切にする家 ガブリエルさんち。」を高く評価した。
平屋住宅の「アクティブシニアの家 山本さんち。」もいいが、過剰な造作家具などが気になり、せっかくの庭・緑を生かしていない間取りもマイナス材料だ。3階建ての「グリーンと暮らす家 森さんち。」は敷地面積が狭い都心居住の人には評価されるはずだ。「三世代家族の家 外山さんち。」は、子どもとの同居を望まない小生は対象外とした。孫に話して聞かせる自分の歴史などない。
記者としての視点でいえば、「子育てファミリーの家 小林さんち。」がもっとも優れていると思った。家事動線を考慮してキッチンの裏側にも作業スペースを設けたプランがよく、坪単価は70~80万円くらいの坪単価も共感を呼ぶはずだ。
そして、何よりもよかったのは、住生活研究所課長・木野村昭彦氏(41)の堂に入る説明だった。開口一番「リアルを表現した」の短い言葉で特徴を言い切った。子どもとの接し方を話したのを聞いて学校の先生経験者かと思ったほどだし、洗濯物を取り込み、アイロン掛けする〝主夫〟を演じて見せたのには絶句した。
小生も〝主夫〟を約10年やったので、家事労働の大変さは分かっている。なぜそんな芸当ができるのか本人に聞いたら、「うちは完全フルタイムの共働きなので、家事は妻と出来る限り平等に分担していて、私も妻と同様に料理や洗濯も普通にこなします。アイロンに関しては妻はあまりせず、主に私が担当しています」と話した。
なるほど。実践の裏付けがあるから説得力がある。木野村氏はこれまで商品開発部門を担当されてきたようだ。営業を担当したら他人の2倍は売れるのではないか。
〝話術〟では、「和の感性を大切にする家 ガブリエルさんち。」を担当した沢辺泰代氏がとびぬけていた。日本文学を研究する大学教授の〝ガブリエルさん〟は実在する人ではないかと思えるほど、具体的でさもありそうな話をすらすらと語った。沢辺さんもまたどんな顧客に対しても適切な対応できる能力の持ち主だ。(経歴を聞けばよかった)
ハウスメーカーの住宅展示場やデベロッパーのマンションモデルルームは、いったい誰が住むのだろうと首をかしげざるをえない現実離れした提案も多い(とくにフェイクの造花・観葉植物)。顧客が見えていないのだ。「7stories」がモデルハウスのあり方を変えるかもしれない。シズル(sizzle)は住宅にも当てはまる。大変勉強になった見学会だった。

「ガブリエルさんち。」の書棚

「ガブリエルさんち。」の食卓

「外山さんち。」のリビングダイニング
積水ハウス 古河に2億円「イズ・ステージ」と1.2億円「グラヴィス・ヴィラ」(2016/7/17)
野村不 With・Afterコロナに対応 オーダー感覚のカスタムメイドシステム 戸建に導入
野村不動産は8月19日、分譲戸建ブランド「プラウドシーズン」にWith/Afterコロナ時代に対応した自由度の高いプラン変更・設備や仕様の幅広いセレクトを可能にした「カスタムメイドシステム」の提供を開始すると発表した。
「カスタムメイドシステム」は、同社の分譲マンション事業の「オーダーメイド」のノウハウなどを生かした新たな取り組みで、従来の建売戸建では対応が難しかったプラン(間取り・部屋タイプ)の選択、外部・内装仕様のセレクト、カラーセレクト、一部オーダーメイドなどを容易にするもの。有償のオーダーチョイスにも対応する。
最初に導入するのは10月からモデルハウスをオープンする「プラウドシーズン三鷹エアステージ」全12戸。同物件ではリビング・ダイニングの天井高を約2.9m、サッシ高を約2.4m確保した「Air Livi(エアリビ!)」を採用する。
菊池建設 坪単価50万円からの一次取得層向け新商品「もくぴっと」受注開始

施工イメージ
ナイスグループの菊池建設は8月19日、一次取得者層をメインターゲットにした坪単価50万円からの新商品「もくぴっと」の受注・設計・施工を8月から開始したと発表した。
1955年(昭和30年)の創業以来手がけてきた「檜造り・檜の家」を代表とする木造軸組み注文住宅の顧客拡大を狙ったもので、建物面積(施工面積)×坪単価=建物価格と分かりやすくし、これまではオプションだったリビングの「構造梁現し」と「無垢の床板(杉または檜)」 を標準仕様とする。
販売エリアは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・静岡県の1都4県。価格は28坪で57万円、30坪で56万円、32坪で54万円、37坪で50万円。「土間ピット」「リビングセット」「リモートピット」など大工が作るオリジナル家具「木のピット」が選べる。
積水ハウス afterコロナの新コンセプトモデル発売 最大スパン1階7m 2階10m

1階の大空間
積水ハウスは8月4日、アフターコロナに対応したライフスタイル提案を盛り込んだ戸建住宅の新コンセプトモデル「ファミリースイートおうちプレミアム」を発売したと発表した。同日、オンライン記者発表会で発表した。同社の鉄骨戸建住宅、木造戸建住宅「シャーウッド」の全商品で展開する。
「ファミリースイートおうちプレミアム」は、「自分たちらしい暮らし」を望むミレニアル世代を主なターゲットに置いた商品で、仕切りのない大空間リビング「ファミリースイート」に、「在宅ワーク」「おうちでフィットネス」「うちdeバル」などを提案している。
高い耐震性と設計自由度、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)にも対応可能な優れた断熱性などの先進技術を採用することで、1階は最大幅5m、2.7mの天井高まで達する大開口と最大スパン7m、2階は最大スパン10mの柱や壁のない大空間「ファミリースイート」を実現した。
また、お客さま自身で「ファミリースイート」のプランを作成し、SNSで発信をしたり、360度ビューのVR作成を依頼したりするこができるWEBツール「おうちで幸せプランニング」を提供する。
「ファミリースイート」は2018年10月に販売開始し、これまで戸建て採用率が59%(2020年2〜7月)に達しているヒット商品。

2階大空間
◇ ◆ ◇
この種のafterコロナの「新しい生活様式」を提案する各社の商品が出そろったような気がする。同社の「うちdeバル」と「おうちで幸せプランニング」が他社にはない提案ではないか。
オンライン記者発表会で最初に登壇し、商品開発の背景などについて説明した同社住生活研究所長・河崎由美子氏にはまた〝目も彩〟な赤のスーツを期待したのだが、この日は濃紺たった。なるほど〝目も愛(藍)〟か。そんな質問をしたら顰蹙ものだろうと、沈黙を守った。

「うちdeバル」

「在宅ワーク」
積水ハウスが新商品 「LDK発想」から脱却 約30畳大の〝ファミリースイート〟提案(2018/10/4)
〝幸せ(人間愛)〟のさらなる追求に期待 積水ハウスがわが国初の「幸せ」研究所(2018/7/27)
三井ホーム 共働きのニーズを満たす新商品「chou chou COOL(シュシュ クール)」

「chou chou COOL(シュシュ クール)」
三井ホームは7月16日、2010年に発売して以来、累計で3,000棟を超えるロングセラー商品「chou chou CHARM(シュシュ チャーム)」に、最近のトレンドや共働き世帯のニーズを取り込んだ新モデル「chou chou COOL(シュシュ クール)」を7月18日から販売開始すると発表した。
〝あったらいいな〟を叶える家がコンセプトで、新型コロナ禍でニーズが高まっている夫婦がそれぞれ目的に応じて利用できる複数のテレワークスペース「TPOワークスペース」のほか、ちょっとした作業に適した「プチ・リュクス」や、家事ラクを実現する空間構成、無垢材などを多用したボタニカルな空間デザインを提案。ZEH、全館空調などにも対応する。
〝シュシュ〟は「お気に入り」を〝プチ・リュクス〟は「小さな贅沢」をそれぞれ意味するフランス語。
販売対象は沖縄を除く全国で、プロトプランの本体工事価格(施工床面積39.56坪)は31,094,000円(坪単価78.6万円)。

「TPOワークスペース」(左がクローズタイプ、右がセミクローズタイプ)
三井ホーム 環境にも家族にもうれしい新商品「chou chou with ECO(シュシュ ウィズ エコ)」(2011/12/22)
アキュラホーム Webセミナー「得するマイホーム勉強会」に8,571組視聴

同社のマイホーム応援キャンペーン
アキュラホームは7月12日、ZOOMによるWebセミナー「得するマイホーム勉強会」を開催。視聴者は8,571組に達した。
お笑いコンビクワバタオハラのボケ担当のくわばたりえさんをゲストに迎え、ウィズコロナ時代の新生活様式に対応した「新生活様式の家」のトータル提案を行っているアキュラホームモラージュ菖蒲展示場(埼玉県久喜市)から生中継でその内容を伝え、総額1億円、最大800万円の建築資金プレゼントキャンペーンへの応募を呼び掛けた。
最後に登場した同社宮沢俊哉社長は「(この種のイベントが)これからの新しいビジネスモデルになるかもしれない」と手応えを感じていた。
◇ ◆ ◇
同社のZOOMによるイベントの視聴は今回で4回目だ。最初と3回目で〝お笑いタレント〟〝吉本芸人〟が登場したのにも驚いたが、今回もお笑い芸人のくわばたりえさんがゲストとして出演。〝ボケ〟に徹しきり、三半規管をかき乱すトーンの高い歓声を発し続けたのに、初めて見る小生は面食らってしまった。かみさんに言わせると「知らないのはあなただけ」の有名人らしい。
対応したのは前回と同じ商品企画担当者だった。これで2回目ということもあり学習されたのか、語りは堂にいっていた。
2,100万円の「新生活様式の家」を35年ローンで購入すると〝何と家賃並みの月額56,500円で提供します〟〝さらに太陽光売電システムを利用すれば月々39,800円の返済になります〟〝キャンペーンは宝くじより当選確率は高いですよ。今日視聴された方は当選確率2倍で案内させていただきます〟〝さらにですね、7月に契約された方全てにウイルスをシャットアウトするオゾンシステムをプレゼントします〟などと畳みかけた。
この提案に対して、くわばたさんは〝うあっ、東京の駐車場料金並みじゃないですか〟などと感嘆の声を上げて応えていた。
このイベントを8,571組の方が視聴したという。このうち何組がキャンペーンに応募するのだろうか。テレビショッピングのように家をうる時代が来るのか。
吉本筋肉芸人100人もアキュラホームの最強壁に完敗ZOOM中継に7,500人視聴(2020/6/27)
調整区域の市民農園付き200㎡邸宅 ポラス「ハナミズキ春日部・藤塚」企画秀逸

「ハナミズキ春日部・藤塚」平屋タイプ 価格は3,380万円
ポラスグループ中央住宅は7月3日、埼玉県春日部市の古利根川沿いの市民農園利用権付き、全戸敷地面積200㎡超の分譲住宅「ハナミズキ春日部・藤塚」(全22戸)の販売を開始した。その前日(2日)、モデルハウス3棟を報道陣に公開した。調整区域の特性を最大限に引き出した商品企画が優れている。
物件は、東武スカイツリーライン一ノ割駅から徒歩23分、春日部市藤塚に位置する敷地面積約5,830㎡(建ぺい率60%、容積率200%)。第1期(10戸)の土地面積は200.26~231.65㎡、建物面積は91.50~107.36㎡、価格は2,880万~3,580万円(税込)。
現地は、田畑が残る市街化調整区域の開発許可、農地転用許可を得て宅地造成・建設・分譲するもの。敷地近くには古利根川が流れている。
分譲地の隣地に約300㎡の市民農園を確保。当初5年間は同社が農家との農園利用契約を結び、利用料を負担する。引き渡し後2年間は農家の協力を得て「農のある暮らし」をサポートする。
敷地面積は全戸200㎡以上、隣棟間隔1m以上、開発道路幅員6mで、平屋住戸を5戸用意している。
コンセプトは「日本の暮らしを見直し、心豊かな暮らしを」。軒を出した外観スタイルや化粧梁・畳・障子などの室内素材は和を感じるデザインとし、住戸内は突板を使用したフローリング、化粧柱、木パネルなど自然素材を多用。各住戸の庭にはポタジェ(家庭菜園)も設置している。
住民同士のコミュニティ形成を図るため管理組合を結成し、ワークショップやイベントも開催していく。春日部市初の住民間の「景観協定」も締結予定。
同社取締役戸建分譲第一事業部 事業部長・成瀬進氏は、「農園利用権付きの分譲は当社初。在宅勤務、テレワークが今後増え、こうした〝田舎暮らし〟の雰囲気も楽しめるニーズはあるので販売に期待している」と話し、同社戸建分譲設計本部 設計二部 営業企画設計課課長・池ノ谷崇行氏は「牧歌的な雰囲気がある地域の特性・文化を取り込めた」と語った。販売担当の同社戸建分譲第一事業部 営業課課長・竹入正治氏によると、6月20日から案内会を実施しており、これまで14件の来場があり、2件が成約見込みという。
同社はまた、直近の分譲戸建ての成約状況についても説明。契約棟数は4月は前年比75.4%、5月は112.3%、6月は121.1%と伸びている。

平屋タイプのリビングダイニング

古利根川に面したモデルハウス

古利根川が眺められるリビングダイニング

2号棟モデルハウス(天井裏はシナ合板の挽板)
◇ ◆ ◇
小池都知事の〝都県跨ぎは自粛を〟との要請を忠実に守っていたので、この日(7月2日)、荒川を超えて春日部・一ノ割の同社の分譲戸建てを取材見学したのは、3月27日の同社グループの住宅品質保証の木造新築ビルを取材して以来、実に3か月ぶりの〝都県跨ぎ〟だった。
40年以上の記者生活で3カ月以上も都外に出なかったのは初めてだったが、実に楽しい取材ができた。一ノ割駅から車で案内してもらった現地のすぐそばを流れる「古利根川」は濁っており(流域にはオイカワが棲むと聞いたが、ここではないはず)、わが故郷・三重県の日本一綺麗な「宮川」とは比べようもなかったが、そのほかの田園風景はほぼ同じだった。
すぐ市街化調整区域だろうと見当をつけたらその通りだった。読者の皆さんもご存じだろうが、許可が必要ない農林漁業者の自宅などの例外を除き調整区域での開発行為、とくに住宅用途は厳しい規制がかけられている。
同社は都市計画法第29条に基づく開発許可、農地転用許可を受けて造成・建築するもので法的にはまったく問題ない。
ただ、埼玉県は昔から規制が緩く、都市計画法第34条1号で定める調整区域内に居住する者の日常生活のために必要な店舗(いわゆる1号店舗)が昭和50年代から60年代にかけて数百棟建設された。それらの本屋、八百屋、雑貨屋、呉服屋などの〝店舗〟がいまどうなっているのかとても興味がある。(調整区域内の住宅、店舗の売買は自由だが、再建築は基本的に不可)
それにしても、先日は練馬区の30坪の〝東京5LDK〟を分譲して人気になり、今度は春日部の調整区域で200㎡の平屋を供給するという同社の地域特性を生かした商品企画力に感服するほかない。
モデルハウス3棟はそれぞれ甲乙つけがたく、設備仕様など質の上でも水準以上であるのは間違いない。平屋のこう配屋根天井高は約4mあり、古利根川に面した住宅はまるで別荘だ。外構もしっかり造り込んでいる。
反響は地元から約半数で、広域からも少なくないというのも理解できる。〝田舎暮らし〟に惹かれる層は一定数いるはずで、間違いなく売れると読んだ。
老婆心ながら、コロナの影響で〝田舎暮らし〟もいいなと考えている人に一つ忠告したい。佐藤春夫ではないが、「都会」より「田園」のほうがはるかに「憂鬱」だ。
もはや田舎の里山はクマ、イノシシ、シカ、サルなどの獣に支配されており、主客が転倒した世界であることを認識すべきだ。怖いのは彼らが運んでくるヤマヒルだ。マダニ、スズメバチ、マムシなども里山を徘徊しており、山頂の風力発電は生態系を狂わせている。田舎暮らしは断じて楽園ではない。〝そんなはずはなかったと〟失楽園となるのは必至だ。
それでも田舎暮らしにあこがれ、東京を脱出し地方へ移住を希望するのであれば、決断する前に丸山健二「田舎暮らしに殺されない法」を読むことを勧める。読めばたちまち自らの甘い料簡に気が付くはずだ。
せいぜい春日部・一ノ割の疑似〝田舎暮らし〟で満足すべきだ。よしんば野菜ができたとしても、収穫する前にサルに盗られることはないだろうから。

平屋タイプ外構

賃借する農園ではない隣接地の畑(左)と古利根川(〝飛び込め〟と女性スタッフに声を掛けたが)

報道陣にプレゼントされた性別・年齢不詳のキャラクター「ポラ猫」より目立つ同社広報マン青柳氏
Afterコロナ先取り ポラス「東京5LDK@練馬光が丘」テレワーク想定した企画ヒット(2020/6/19)
なぜだ! 都心9区にないのに中央区と港区には市街化調整区域がある(2020/2/14)
まるでアート 圧倒的な空間提案と日本の匠の技多用 アキュラホーム 新宿展示場

「AQレジデンス新宿展示場」
アキュラホームの「AQレジデンス新宿展示場」を見学した。新宿区のハウジングステージ新宿に6月12日オープンしたもので、同社の高価格帯ブランド「AQレジデンス」の瀬田、馬込展示場に続く第三弾。
素材には自然石、無垢材、漆喰など内外の自然素材を採用し、日本を代表する匠職人とのコラボレーションにより、土壁や和紙光壁、漆塗りを多用。天空光を巧みに取り込む5層住宅となっている。
エントランスの外部ポーチには、一枚岩の花崗岩や火成岩を採用。吹き抜けには和紙作家堀木エリ子氏が手掛けた高さ5.4mの手漉きの和紙光壁が本磨きの御影石に映り込むように演出。
リビングダイニングには、自然塗料で仕上げた幅29cm長さ2.4mもある一枚もののホワイトオークを使用。アクセントウォールには重厚感のあるフランス産の粘板岩を水の流れをイメージして配置。
ホビールームには、ホワイトオークを燻製しオイル仕上げでフィニッシュしたフロア、ヴィンテージチーク材をダイス状にしたアクセントウォール、昔ながらの藁を使った釜焼き製法のレンガ壁を配し、3.8帖と小さな空間ながらも5.4mの天井高さを確保した空間を演出している。
打合せルームには、天井高3.4mに広がる漆喰壁は石灰と川砂と薄い顔料を絶妙に配合して微妙なグラテーションを演出。フロアは楡(ニレ)の古材を使用。
3階は、外部と内部を一体的なリゾート感に溢れた空間を演出。天井と軒裏には3か月の天日干しにより銀色に変化をさせた南洋材の「メルパウ」を内外の天井に採用。また、壁には石灰岩をアクセントとし、リゾート感を演出。輪島塗り職人・一松春男氏の洗面ボウルを採用。屋上テラスにはジャクソン製の浴槽を設置している。
モデルハウスは木造軸組み工法3階建て延べ面積220.66㎡(66.74坪)。坪単価150万円くらいを想定している。

3階屋上テラス(ジャクソンの浴槽は250万円とか、庇裏は3カ月天日干ししたメルパウ材)

久住氏による土壁

堀木氏による光壁

洗面室(ボウルは一松氏による漆塗り)
◇ ◆ ◇
ハウジングステージ新宿にもう一つの富裕層向けモデルハウスが誕生した。坪単価では254万円の三菱地所ホーム、広さでは120坪の旭化成ホームズだが、アキュラホームは自然素材を多用し、わが国の伝統的な匠の技を惜しげもなく注ぎ込んだアート作品ともいうべきモデルハウスだ。
堀木氏、久住氏、一松氏のそれぞれの作品は見事というほかない。小生はいつもの貧乏人根性を丸出しにし買ったらいくらかを聞いたが、担当者は「値はつけられない」というのですごすごと退却した。久住氏の微妙な土壁は淡路島の砂を用いたものだそうで、高級料亭でも見られるかどうか。しばし見とれた。

キッチン(天空光を巧みに取り込んでいる)

リビング(正面のオブジェはフランス産の粘板岩を採用)
◇ ◆ ◇
同社は〝カンナ社長〟宮沢俊哉氏が広告塔として獅子奮迅の活躍をされており、どちらかといえば一般庶民向けのハウスメーカーというイメージが強い。しかし、富裕層向けとしても市民権を得るような気がする。大手と互角以上に戦えると確信した。
ただ一つ、惜しいと思ったのは外壁だ。大きさにして幅10m×高さ8mの白いフランスの石灰石を素材にした壁はこのままではもったいなさすぎる。映画のスクリーンにもなるので、レプリカでいいから絹谷幸二氏のアフレスコ、ピカソのゲルニカ、ルノワールの裸婦…などを時間ごと日替わりで映し出したら近隣住民からも圧倒的な支持を得られるのではないか。
さらにまた、モデルハウスは総合展示場だけでなく、自社単独で同じものをどこかに建て、1日1組限定で宿泊体験もできるようにしたら成約棟数も激増するのではないか。料理人を呼んで食事付きにでもすれば1泊10万円でも安い。

打ち合わせスペース(床はニレの古材)
アーチ型天井と列柱の無柱空間に驚嘆 旭化成ホームズ 「新宿」に富裕層向けモデル(2020/6/16)

