前代未聞 価格「未定(新報)・非開示(週刊住宅)」で販売好調 トーセイの戸建て
小生もそうだが、わが住宅新報と週刊住宅の業界紙の記者の皆さんも大変なようだ。デベロッパーもハウスメーカーも新型コロナの影響を受け、取材も含めほとんど「自粛」している。紙面の大半は各社のニュース・リリースのコピペ記事だ。
読者にしてみれば、毎週毎週、三日遅れどころか一週間、二週間も過去の賞味期限切れの記事を読まされるのはたまったものではないが、購読料金(ほとんどは勤務先の会社が負担)を考えたらまあ許容範囲か。(WEBを軽視しているのは両紙の致命的欠陥だが)
ところが、両紙の先週号には現場取材をしたのではないかと思われる貴重な記事が掲載されていた。トーセイ「THEパームスコートひばりが丘」だ。まずは両紙を読んで頂きたい。太字は小生。
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【住宅新報(6月16日号)】
「トーセイはこのほど、東京都西東京市で、全30戸の戸建て分譲『THEパームスコートひばりが丘』の販売を始めた。国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)を取り入れた同社初のプロジェクトとなる。現地は西武池袋線のひばりヶ丘駅からバスで5分、バス停から徒歩5分で、分譲地の2方向が、西東京いこいの森公園と東京大学の演習林に接しており、緑豊かな立地が特徴だ。第1期として現在4棟を販売中。建物は木造2階建てで、敷地面積は115~123m2。価格は現時点で未定。
新型コロナウイルスの影響で当初予定よりも販売時期が1カ月ほど後ずれし、広告も近隣へのチラシ配布とウェブのみだったが、『予想以上の反響』(同社)だという。隣接市に暮らす子育て世帯からの評価を得た」
【週刊住宅(6月15日号)】
「トーセイが東京都西東京市で開発している新築戸建分譲住宅地『THEパームスコートひばりが丘』(全30棟)の第1期販売(4棟)の滑り出しが好調だ。SDGs(国連が採択した「持続可能な開発目標」)をコンセプトに盛り込んだ同物件は、緊急事態宣言に伴い、販売開始を約1カ月先の6月6日に延期した。宣言解除後の現在も、モデル棟の見学を1クール2組までの完全予約制に限るなど、営業ペースは抑制しているものの、再来場率は約6割に上っている。
第1期販売分は115~124平方メートルの区画に90~95平方メートルの4LDK(現時点で販売価格は非開示)。20代後半から50代の幅広い年代の子育て層から反響があった」
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読者の皆さんは、この記事を読んでどう思われるか。トーセイがSDGsをテーマにしていることはわかる。これはこれで結構だし、いまSDGsに取り組まないデベロッパーはアウトだ。ただ、これがマンションや分譲戸建ての購入検討者に響くかどうかは別問題だ。記事はSDGsをテーマにしたのが効果的だったような印象を与えめる。しかし、果たしてそうか。小生は両方の記事を読んでさっぱり分からなかった。
こんなことは書きたくないが、書かざるを得ない。あまりにもひどいからだ。具体的にそのひどさを示そう。
新報はいつもそうだが、「このほど」(同紙は半月前でも「このほど」と書いた前例がある)「4戸を販売開始」し、「価格は現時点(いつのことか不明)で未定」と書く。それでも「予想以上の反響」と同社のコメントを紹介している。
「価格が未定」の戸建てを4戸販売開始したのが事実なら、これは間違いなく業界初、前代未聞の〝快挙〟だ。不動産公取協の規約はどうなっているのか。「価格未定」のまま販売していいかどうかの規制はないはずだ。あり得ないからだ。売る側も買う側も、そしてそれを報じる業界紙も狂っているとしか言いようがない。
さらに、「予想以上の反響」「隣接市に暮らす子育て世帯からの評価」もよく分からない。予想した数値を示さないと、「反響」の大きさは分からないし、「隣接市の子育て」ということは、練馬区は市ではないから武蔵野市、東久留米市、小平市、新座市からの反響が多いということか。地元ではないのか。これが事実だとすれば、これまた凄いことだ。
一方の週刊住宅は、販売開始時期を6月6日と明示している。当然だ。いつ生まれたのか死んだのか、いつ書いたのか、「いつ」が全てを優先する。ただ、同紙が新聞を印刷したのは6月12日のはずで、12日の時点で4戸の売れ行きを示さないと、何をもって「好調」というのか読者には全然伝わらない。「価格は非開示」といわれたら、小生は記事を書かない。分譲開始した物件の価格を(業界紙に)開示しないデベロッパーとは縁を切る。読者に失礼だ。記者にとって読者が全てだ。
結局、両紙の記事はいったい誰に何のために伝えたかったのか、さっぱりわからない。読者を馬鹿にするのもいい加減にしろといいたい。
コラムニストの小田島隆氏は「ザ・コラム 小田島隆 2006-2014」(晶文社 2016年発行)で次のように書いている。耳が痛いが、本質を衝いている。
「記事を配信するならするで、最低限の取材はするべきだ。逆に、独自の取材ができない事情があるとか、取材する気持ちになれないということなら、配信を断念すべきだ。取材せずにニュースを作成することは、メディアの自殺だ。先方が発表したリーク情報をそのまま垂れ流すだけでは、サツ番の犬小屋記者と何も変わらない。キャンキャン。イエス・ゼイ・キャン。吠えているだけ。何もできない」
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さて、トーセイの「THEパームスコートひばりが丘」。ネットで調べた。バス便ではあるがなかなか住環境はよさそうだ。4棟の価格は「4,920万円~5,860万円」とあった。物件を見ていないので何とも言えないが、価格的にはストライクゾーンだと思う。
都内に比肩するものなし 野村不の戸建て「プラウドシーズンひばりが丘」(2012/9/25)
慣用句か枕詞か なぜか頻繁に登場する「このほど」 不動産業界紙の記事(2017/5/3)
Afterコロナ先取り ポラス「東京5LDK@練馬光が丘」テレワーク想定した企画ヒット

「東京5LDK@練馬光が丘」
ポラスグループの中央グリーン開発は6月19日、練馬区光が丘の分譲戸建て「東京5LDK@練馬光が丘」を報道陣に公開した。都営大江戸線光が丘駅から徒歩23分の立地と、新型コロナの拡大という大きなハンディを抱えながら、昨年末の分譲開始から現在までに全23戸のうち17戸が成約済みで、今年末の竣工までに完売する見通しだ。「afterコロナ」を先取りした商品企画がヒットした。
物件は、都営大江戸線光が丘駅からバス8分徒歩4分(徒歩24分)の建ぺい率50% 容積率100%の第一種低層住居専用地域に位置する全23戸。敷地面積は100.00~119.99㎡、建物面積は91.22~105.81㎡、価格は4,980万 〜 6,250万円。構造・工法は木造2階建(在来工法)。施工はポラテック。全棟完成は今年末の予定で、約半数が竣工済み。
昨年12月14日にモデルハウスをオープン。成約状況は12月が3棟、1月が1棟、2月が2棟、3月が5棟、4月が2棟、5~6月が各2棟。成約者は20歳代からの共働き夫婦が中心。物件ホームページへのアクセス数は同社グループでベスト3にランクされているという。広域からの問い合わせが多いのも特徴。
土地面積110.00㎡、建物面積100.19㎡、価格6,250万円のモデルハウスは17畳大のLDKとキッチンから見通せる位置に3.5畳大の書斎コーナーを設置し、2階には6畳大の主寝室(隣接する5.2畳大の居室と一体利用できるよう提案)、4.7畳大、4.5畳大の居室を設置。居室は夫と妻がそれぞれ自分の居場所として利用できるよう家具などを配置。価格は家具付き。
同社ブランディング課マネージャー・杉山秀明氏は、「用地を取得した1年半前から企画を練った。社内からいろいろ声を集めた結果〝部屋は子どもに取られ、テレビの主導権も奪われる。自分の居場所がない〟ことがヒントになった。ならば、自分の居場所をつくろうではないかと。5LDKは多くの社員の共感を呼んだ。間取り変更は可動間仕切りで十分対応できる。テレワークも想定したスペースを盛り込んだモデルハウスは、コロナ禍が結果的に追い風になった」と話した。
設計を担当した同社設計部企画設計課参事・諸橋健二氏は、「一低層の建ぺい率、斜線制限のほか緑化基準など厳しい条件があったが、多様なニーズに応えられるよう全棟バリエーションを変えた」と語った。
販売を担当する同社和光事業所営業課課長・三瓶良樹氏は、「当社の光が丘駅圏の物件供給は10件目で、駅から遠いのは最初に説明するが、コンセプトを説明し、納得してもらっている。全世帯の方から〝間取りがいい〟という評価を得ている。都内の物件は月に1棟の成約スピードだが、この物件は月に3棟ペース。残りも順調に推移するはず」と販売に自信を見せている。(三瓶氏はRBA野球に参加しているポラスグループの6番打者で3塁手。

左から三瓶氏、杉山氏、諸橋氏
ポラス延長制す 三瓶が決勝打 岩瀬3度の満塁しのぐ エイブル11残塁(2016/7/14)
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モデルハウスを見学する前、一服を兼ね、いつものように価格予想をした。工事中の職人さんと「皆さんは夜の街行きます? 」「全然行かない」などと談笑しながら、「これ、いくらですかね。わたしは5,000万円くらいなら売れると思いますが…」と話したら、ほぼその通りだった。
驚いたのは、やはり「東京5LDK」だった。言うまでもないことだが、首都圏の分譲戸建ては、たまに3LDKもあるがほとんどが4LDKだ。5LDKなど聞いたことがない。ファミリーマンションは3LDKが主力だが、居住面積が確保できないので2LDKタイプがかなり増えている。
なので、建物面積約30坪で「5LDK」というのにはさすがにびっくりした。が、同時に納得もした。完全に盲点を突かれたと思った。本来考えないといけないことをズバリ指摘されたという意味だ。
富裕層には「東京5LDK」などは全然響かない。いわば当たり前だし、部屋数など問題ではない。しかし、このところの地価・建築費の上昇で、23区内のマンションは軒並み坪300万円となり、デベロッパーも売れないのが分かっているから、苦肉の策としてお蔵入りしていたはずの昭和の時代の3LDK=18坪をこっそりと引き出してきた。
庶民にとって「東京5LDK」は夢のまた夢だ。それぞれの居室は狭いが、ポラスは夢のまた夢を実現した。家を売る商売は〝夢を売る〟商売でもある。
「東京」もヒントだ。先にも書いたが、東京(23区)で普通のファミリーがゆとりある住宅を取得するのは絶望的になってきた。「東京」ではなく、〝越谷の5LDK〟だったら、果たしてここまで注目されるか。若年層に響くキャッチフレーズ、ネーミングも重要ということをこの物件は示している。
〝自分の居場所〟づくりというコンセプトはよく分かる。ミレニアル世代が何を考えているかはよく分からないが、夫も妻も(子どももそうか)一人になれる空間を求めている。ましてや新型コロナは否応なくテレワークを強いる。
モデルハウスは新型コロナを想定して作ったのではないというが、1階の書斎スペース(家具は約20万円相当)も2階の個室もafterコロナにぴったりだと思う。成約者全員が「間取りがいい」と評価したのもうなずける。

モデルハウス(右側が書斎コーナー)

書斎コーナー

モデルハウスプラン

「夫の部屋」(左)と「妻の部屋」

モデルハウス


外構
横浜ハウスクエア 業界初の個人情報を伏せて見学できる匿名ツアー
日本住宅情報交流センターは6月18日、新型コロナウイルスの影響により一時中断していた業界初の「名前の記入が不要な、モデルハウス見学ツアー」を「ハウスクエア横浜」(横浜市都筑区)で6月から再開したと発表した。
同ツアーは、多くの顧客アンケートから「モデルハウスの見学で、もっとも困惑するのは、見学後の営業連絡である」という声が寄せられていることに対応するもので、モデルハウスの見学の際に名前や世帯構成、年収などの個人情報の記入を求めていた業界の慣例をなくした。実現するまで9カ月かけ検討し、ハウスメーカー各社の協力を得て今年3月に開始した。
来場者はコンシェルジュによる案内、説明が受けられる。
日本住情報交流センターは横浜市が出資する、中立的な立場で住宅展示場の賃貸及び管理運営、住まいに関するイベント、シンポジウムなどを主な事業とする。
ハウスクエア横浜は、横浜市営地下鉄ブルーライン中川駅から徒歩2分、モデルハウス22区画のほか4階建て「住まいの情報館」、リフォーム、リノベーションのショップ・ショールーム、カーテンや壁紙の実物サンプルに触れることができるライブラリーが備わっている。
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こんないいサービスが行われていることを全然知らなかった。不動産流通研究所の記者の方からニュース・リリースを紹介してもらった。
記者はもう30年も昔から、きれいな女性による対応は実に慇懃ではあるが、実際は住所、名前、家族構成、連絡先、勤務先、年収、購読紙誌、希望の間取り、予算、資金計画などありとあらゆる個人情報を記入しないと〝見せないぞ〟と迫る、無礼極まりない顧客を丸裸にする〝アンケート調査〟はやめるべきと主張してきた。
主張するきっかけは、マンションの現場営業マンの接客・接遇の実態を探るため〝客のふり〟をして取材したときだった。断っておくが、小生は取材する際〝客のふり〟など全くしない。営業マンは同じ業界に身を置く〝仲間〟だ。そんな失礼なことはしない。
なぜ、このときは〝客のふり〟をしたのか。そうしないと現実の接客・接遇を知ることができなかったからだ。今でもあのとき対応してもらった営業マンとデベロッパーには失礼なことをしたと思っている。
当時、記者は女房を亡くした直後で、家族関係・構成の欄に〝独身〟〝未婚〟〝既婚〟〝死別〟のどれを書けばいいのか戸惑った。同時に、こんな無神経なことを堂々と行うのかと怒りがこみ上げたのをいまでも思い出す。様々な事情で本当のことを書けない人はたくさんいるはずだ。
腹が立ったのはまだある。お客さんを〝丸裸〟にしながら、パンフレットに記載されていること以上の情報を持ち合わせていない営業マンがたくさんいることだった。とても恥ずかしく情けなくなった。
顧客情報の収集は、メモ(いまメモをとる営業担当者は少ないはず)を片手に物件を説明しながら聞き出せばいいことだ。それがプロの営業マンだ。お客さんだって本当に物件を検討しているなら、事実を話し相談に乗ってもらうことを希望するはずだ。
最近はどのような接客・接遇を行っているかは知らない。昔のようなことはないと思うが、いまだに価格にオンされる〝商品券プレゼント〟をほとんどのデベロッパーは行っているのではないか。いわゆる〝歩留まり率〟がなかなか上がらないのは商品企画もさることながら、幾分かは接客・接遇態勢に問題があると思っている。
長々と余分なことを書いたが、横浜ハウスクエアは住宅展示場の新たなビジネスモデルになる可能性を秘めていると思う。コンシェルジュのレベルが問われるが…。取材を申し込もうかしら。
小田急不「リーフィア南大沢」第1・2期47区画完売 第3期モデルオープンへ

「リーフィア南大沢ガーデンズ」(昨年4月撮影)
小田急不動産は6月16日、八王子市鑓水の総開発面積約5ha、全185区画の「リーフィア南大沢ガーデンズ」第1期・第2期(47区画)の販売が完了したのに伴い、第3期13区画のモデルホームを7月18日(土)にオープンし、8月上旬に販売すると発表した。
2019年5月にモデルホームをオープンして以来、これまで287組の来場があり、第1期(24区画)、第2期(23区画)の合計47区画を2020年4月20日(月)までに全て引渡し完了した。
購入者は30代のファミリーが中心で、全体の60%が八王子市・町田市・相模原市からの住み替え。「自然豊かなロケーション」、「大規模住宅ならではの綺麗な街並み」、「デザイン性が高い集会所」などが高い評価を得たという。
物件は、京王相模原線多摩境駅から徒歩16分、八王子市鑓水2丁目に位置する全総区画数185区画(同社117区画・住友林業26区画・大和ハウス42区画)。第3期13区画の土地面積は172.13㎡~173.93㎡、建物面積は95.64㎡~106.18㎡、価格は4,200万円台~。施工は細田工務店。
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売れ行きがいいのは今年2月、同社の「祖師ヶ谷大蔵」を取材したときなに聞いていた。その時点でほとんど完売状態だった。
良否を判断するのはユーザーだが、住宅の質、住環境などは一級品だ。今後、テレワーク、時差出勤が拡大するのも間違いなく、どのような評価を受けるか注目したい。
小田急不「リーフィア南大沢〈ガーデンズ〉」「GW街びらきFESTA」4/30まで(2019/4/28)
ヴェール脱ぐ 全185区画、敷地170㎡以上の小田急不「リーフィア南大沢ガーデンズ」(2019/4/17)
アーチ型天井と列柱の無柱空間に驚嘆 旭化成ホームズ 「新宿」に富裕層向けモデル

「RAUMFREX(ラウムフレックス)」
6月5日に発売開始されたばかりの旭化成ホームズの富裕層向けフラッグシップモデルハウス「RAUMFREX(ラウムフレックス)」を見学した。他社モデルのほぼ2倍の敷地に建つ2階建て約120坪の大空間は圧巻。特徴の一つである「ボールト&コラム様式」を目の当たりにしてしばし絶句した。「ハウジングステージ新宿」に富裕層向けモデルハウスが出揃った。
モデルハウスは、JR新大久保駅から徒歩2分、旧ロッテ工場跡地約10,000㎡に昨年4月に誕生した「ハウジングステージ新宿」の一角にある。敷地面積は819.09㎡(247.77坪)で、建物面積は1階が219.27㎡(66.33坪)、2階が177.73㎡(53.76坪)の延床面積397.00㎡(120.09坪)。
この敷地規模と延床面積の大きさが特徴の一つだ。一般的な総合住宅展示場の1区画の面積は70~100坪くらいで、同じ階数であれば各社のモデルハウスもほぼ横並びになる。
ところが、今回の同社のモデルハウスは隣り合う2区画分に1棟建設されており、敷地面積は他社の約2倍、延床面積も一回り広い。同じ2階建ての三菱地所ホームは約223㎡だし、3階建てでも積水ハウスは261㎡、住友林業は278㎡なので、いかに旭化成ホームズのモデルハウスが広いかが分かる。5階建てのパナソニックホームズの約415㎡とほぼ匹敵する広さだ。
どうしてそうなったかの経緯は不明だ。当初、「ハウジングステージ新宿」の予定区画数は20区画とされていたが、旭化成ホームズが2区画分に1棟建設したため結果的に全19区画になった。
「RAUMFREX」のもう一つの特徴は、外観デザインに75mm厚と100mm厚の異なる外壁パネルを併置させることで深い陰影をつけ、圧倒的な広さを最大限に生かしたプランになっていることだ。例えば、1階の玄関-ホール-ラウンジ-SOHO-書棚や、2階のLDKは50~60帖大はある。主寝室は22.6帖大だ。キッチンカウンターは幅約6m。
さらに、この大空間を際立たせているのが、アーチ型天井と列柱を配した「ボールト&コラム様式」と最大天井高3.36m(標準2.72m)の立体空間だ。列柱は構造柱をデザインとして取り込み、アーチ形の天井「ボールト」を連続させ意匠美を演出し、カラーリングも白とグレーのモノトーンとすることで、家具や建具、アートなどと調和するシンプルで上品な無柱空間を実現している。
モデルハウスを見学しながら、2013年に発売開始した同社の約456㎡(138坪)の富裕層向け第一弾「ヘーベルハウス FREX RESIDENCE(フレックス レジデンス)」と比較した。想定坪単価は今回が150万円で、第一弾が200万円と差があるように設備仕様レベルがやや異なる。豪華さを選ぶか上質な空間を優先するか人それぞれだ。記者は互角と見た。どちらかといえば派手さ・豪華さを競う他社のモデルハウスとは一線を画す。
第一弾は年間30棟くらい受注してきたそうで、第二弾と合わせて倍増となるか。

エントランス

リビング

アーチ形の天井「ボールト」

階段室
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残念だったのは、建具・家具、間仕切り、パーティション、アート、アメニティなどの仕様レベルが分からなかったことだ。
アメニティなどは皆目見当がつかなかったので、写真に収めネットで調べてみた。洗面室に置かれていたギリシャ・コルク島のバージンオリーブ100%の石けん「ピュアホワイト」は100gで600円とあった。その価値が分からないので、かみさんに聞いてみた。「うちの(小生が使う)石けんいくら? 」「100円」「(ピュアホワイトの画像を見せて)これ、どう? 」「知ってるわよ。買ったことあるもん。知らないのはあなただけ。羊羹みたいになっていて1個6,000円。切って使う。高いから一度でやめた」「…」
一つだけよく分かったのはトイレだ。TOTOの戸建て用最上位の「NEOREST」が採用されていた。実に美しかった。価格は100万円とみたが、付属品を含めるともっと高いか。通常のマンションはせいぜい25万円だから、どれほど高いかが分かるはずだ。(浴室はJAXSONだった)
【追加】 同社から「2区画分に1棟建てたのは、邸宅・ダイナミックな空間を実現するためには2区画が必要であったためで、ホール正面のアートの表面仕上げは本物のイタリア製の木の素材。バール材を象嵌(ゾウガン)貼りしたもの。階段室のパーティションの素材は銅、スチール製の階段の素材は鉄で、溶融亜鉛メッキした後、リン酸亜鉛処理を施したもの。ミラノサローネのトレンドを盛り込んで設計している」との回答があった。

ラウンジからホール望む

玄関・ホール・ラウンジ

玄関正面の鎖状パーティション
旭化成ホームズも参戦 「ハウジングステージ新宿」に富裕層向け第2弾モデルハウス(2020/6/6)
地所ホーム、積水ハウスと富裕層向け三重奏・三つ巴 三井ホームの新大久保モデル
旭化成ホームズ 成城に富裕層向けモデルハウス(2013/5/22)
坪254万円 設備仕様は最高レベル 三菱地所ホーム 新宿(新大久保)にモデルハウス(2019/6/5)
東急リバブル 自社マンション「ルジェンテ」や販売代理物件でオンライン接客導入
東急リバブルは6月12日、自社のマンションブランド「ルジェンテ」シリーズと販売受託マンション、新築戸建てにオンライン接客を6月13日(土)から全国の全36物件で導入すると発表した。
45分も時間超過 Zoomオンライン「郊外住宅地フォーラム」に参加者400人
本日(6月6日)行われた、大和ハウス工業、ミサワホーム、東急不動産R&Dセンター、東京大学先端科学技術研究センターの4者によるZoomオンライン「郊外住宅地再生フォーラム2020」を視聴した。報告者・パネラーは異口同音にwith&Afterコロナの郊外住宅地の持続可能性を語った。参加者は400名で、予定の2時間を45分も超過した。
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事例で紹介された大和ハウス工業「上郷ネオポリス」(横浜市栄区)、ミサワホーム「オナーズヒルズ新百合ヶ丘」(川崎市麻生区)、東急不動産「高麗武蔵台」(埼玉県日高市)は全て見学・取材しており、登場された先生、各社の担当者も存じ上げている人が少なくなく、とても分かりやすかった。
テーマは「郊外住宅地の再生」だから当然だろう。報告者、パネラーはほとんど郊外住宅地の特徴である低層低密、緑のネットワーク、人材の宝庫などを武器にwith&Afterコロナでの価値観の変化、テレワークの進展、IoTの活用などにより持続可能性に期待を寄せた。
「上郷ネオポリス」では、大和ハウスから公園を利用した移動販売、住宅をリノベした〝旬のレストラン〟化、シェアハウス、食品ロスの取り組みなどが紹介された。第一種低層住居専用地域では用途規制が厳しいが、どのようにして店舗化するのか聞きたかった。
「オナーズヒルズ新百合ヶ丘」では小田急バスと連携してオンデマンド交通の研究を行っていると報告された。こちらもどうしたらコストをかけずに効率的な移動システムを築くことができるのかものすごく興味がある。
「高麗武蔵台」では、リノベ住宅や空き店舗をコワーキングプレイスにする事例が報告された。コワーキングプレイスは完成したら取材したい。
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いつもそうだが、とても面白かったのは明治大学・園田眞理子教授の話だった。園田教授は「(劣勢の郊外住宅地は)逆転満塁ホームランを打つ可能性がある」とし、地域住民が株主になって地域事業会社を立ち上げるべしと語った。
このときちょうど、オンラインだから可能なのだが、わが西武ライオンズと中日の練習試合が中継されていた。西武が劣勢で、誰かが逆転サヨナラホームランを打つのではないかと期待していたのだが、そうはならなかった。
園田教授には具体的にどうしたら起死回生の逆転サヨナラ満塁弾を打てるかもう少し聞きたかった。添付した「さくら茶屋」は稀有な成功事例だ。
面白い話をもう一つ。どなただったか、郊外住宅地は「人材が豊富だが、(われら団塊世代のことを指したのか)仲が悪い」と語り、園田教授は「金もある」と混ぜっ返した。この金はあるが仲が悪い人材をどう結び付けるのか。旗振り・コーディネーターが不足しているように思う。
率直な感想を言えば、「上郷」「新百合ヶ丘」「高麗武蔵台」はどこも大手デベロッパー・ハウスメーカーが開発したレベルの高い住宅地だ。東京大学 教授・大月敏雄氏が紹介した京王不動産「めじろ台」も、飛び入りで参加された東京藝術大学准教授・藤村龍至氏が先頭に立って再生に取り組んでいる「鳩山ニュータウン」もしかり。インフラが整備されているから取り組みやすいのではないか。
記者は、行政からも大学からも見放された郊外住宅地を見ている。〝死に体〟になりつつある〝限界集落〟をどう救うのか、考えただけで絶望的になる。
さらに言えば、参加者約500人の中から質問は70人を超えた。凄い数字だ。しかし、質問に対する報告者・パネラーの回答は少なかった。せっかくのオンラインセミナーなのだから、参加者と一緒に考えるようにしてもよかったのではないか。次回以降に生かしてほしい。
Zoomによる郊外住宅再生フォーラム(6/6) 大和ハウス・ミサワ・東急不・東大(2020/6/2)
郊外住宅団地の再生モデルへ 大和ハウス「上郷ネオポリス」コミュニティ施設完成(2019/10/30)
課題山積のマンション・戸建て 再生・活性化の道示す 国交省 住宅団地の再生検討会(2019/4/1)
鳩山NT活性化を「私自身がアート」藝大卒・菅沼朋香氏「ニュー喫茶 幻」開業(2019/3/23)
〝生きた実験場〟〝やるしかない〟 多摩NT再生 第6回シンポ 藤村氏もエール(2019/2/8)
〝羽ばたけないかごの鳥〟国交省 団地再生検討会 エアコンなし 議論白熱 30度超に(2018/6/8)
住民主導のもう一つの「奇跡の街」 横浜・金沢文庫 西柴団地「さくら茶屋」見学(2018/2/14)
「里山資本主義」の次は園田眞理子・明大教授「ご当地資本・主義」 3住研究会(2017/4/3)
限りなく限界集落に近い首都圏の郊外団地 人口4割減 55歳以上の人口比率は48.7%(2012/7/27)
旭化成ホームズも参戦 「ハウジングステージ新宿」に富裕層向け第2弾モデルハウス

「RAUMFREX(ラウムフレックス)」
旭化成ホームズは6月5日、「へーベルハウス フレックス」シリーズ(重鉄システムラーメン構造)の富裕層向け邸宅フラッグシップモデル「RAUMFREX(ラウムフレックス)」の販売を開始したと発表した。
同社は2013年、富裕層向け「へーベルハウス FREX RESIDENCE(フレックスレジデンス)」を発売し、年間50棟程度の販売で推移している。今回の第2弾はさらに進化させた最高級の邸宅として位置づけられるもの。
「RAUMFREX」の空間デザインは、「ボールト&コラム様式」と呼ぶアーチ型天井と列柱を配した美しく普遍的な建築空間を採用し、天井高は標準で2.72m、最大3.36mとした。
外観デザインは「モジュラーシェル様式」と呼ぶ100㎜厚と75㎜厚の外壁並置と規則的配列による新たな意匠様式を開発。設計手法では、架構体を設計したあとに間取りと設備を組み込む「ハウジングプログラム」と呼ぶコンセプトによって、住宅の長寿命化と構造美・意匠美を叶えた。
JR新大久保駅から徒歩2分の「ハウジングステージ新宿 ラウムフレックス」に設けたモデルハウスは2階建て延べ床面積397.00㎡。坪単価は150万円程度が目安。

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ニュース・リリースをコピペするほかないのが残念。「FREX RESIDENCE(フレックスレジデンス)」は最高に美しかった。他社と比べてもトップクラスだと評価した。今回の新商品はそれより単価はかなり低くなるが、見ていないので何とも言えない。
「ハウジングステージ新宿」の他社のモデルハウスは三菱地所ホーム、三井ホーム、積水ハウス、住友林業などのレベルが高い単価がもっとも高いのは地所ホームの254万円か。
地所ホーム、積水ハウスと富裕層向け三重奏・三つ巴 三井ホームの新大久保モデル(2019/6/27)
旭化成ホームズ 成城に富裕層向けモデルハウス(2013/5/22)
ポラス 中央グリーン開発 オンラインによる分譲住宅入居者イベント好評

レクチャー終了後、草花を植える入居者
ポラスグループの中央グリーン開発は6月3日、先に行ったオンラインによる分譲住宅入居者交流会イベントの模様を報告した。新型コロナウイルスの影響により、移動や集合しての開催が難しいことから、初めてオンラインで開催したもの。
埼玉県越谷市の「パレットコート北越谷 フロードヴィレッジ」(全64戸)では5月17日、3回目となる植栽ワークショップを行った。対象となる25世帯のうち10世帯が参加。
各家庭には事前に植物が配布され、スコップなどの必要な道具も用意され、ピンクアナベルやミニバラ「グリーンアイス」など14種類の植物の土の作り方から、植え方のコツや注意点などがライブ配信された。
参加者からは、「楽しかった」「気温が上昇したので、家の中でレクチャーを受けられるのが良かった」「リアルだと、講師の実演が前の人に隠れて見えない場合があるが、オンラインだと、講師の手もとなども確認できたので良かった」などの声が寄せられた。
2020年4月末から入居を開始した東京都清瀬市の「ママトコ清瀬」(全12棟)」では5月30日、「交流会&整理収納セミナー」を開催。8組が参加し、参加者同士の自己紹介(名前、家族構成、収納について困っていること等)に始まり、整理収納アドバイザーが使い方次第で大きく変わる収納の活用方法をレクチャーした。
参加者からは「オンラインで、最初は不安もありましたが皆さんと交流ができて良かった」「なかなか人と会えない時期に、オンラインで行っていただき、とても楽しく、ためになった」などのコメントが寄せられた。
同社は2001年から入居後のコミュニティ醸成をサポートする「入居者交流会」を開催しており、昨年度は22件のワークショップを実施した。様々なイベントのほか、同時開催で町会説明会、住民による管理組合体制の設立・運営のサポートも行っている。

事前に玄関前に配布された植栽セット

玄関周りの植栽をレクチャーする東邦レオ担当者

講師(東邦レオ社員)は各住戸を見回りアドバイス

整理収納セミナー
大和ハウス工業 テレワークを想定した空間 戸建て用に提案開始

「快適ワークプレイス」

大和ハウス工業は6月1日、新型コロナ後の「ニューノーマル時代」を見据えた住まい提案として、在宅勤務ができる同社オリジナルのテレワークスタイル「快適ワークプレイス」と「つながりワークピット」の提案を開始したと発表した。
「快適ワークプレイス」は、外の音や情報セキュリティを気にせず、仕事に集中できる空間。当社が開発した快適防音室「奏でる家」の技術を採用した。戸建て住宅「奏でる家」はこれまで約2,200棟の導入実績がある。
「つながりワークピット」は、仕事と家事・子育てを効率よく両立させるためにリビングとつなげたマルチスペース。室内窓で家族の気配を感じつつ、ドアの開閉でオンとオフの切り替えを可能にする。戸建住宅「家事シェアハウス」 のアイテムとしても提案を開始かる。
提案価格は、「快適ワークプレイス」が3畳の納戸空間+71.5万円~(税込み)、「つながりワークピット」は3畳の納戸空間+44万円~(税込み)。

「つながりワークピット」
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この新提案は、5月15日に行われたオンライン音声による「マスコミ向けスモールミーティング」で芳井敬一社長が「テレワークに対応した〝一人になれる〟スペースのニーズは高まるはずで、一次取得層向けのマンションや戸建ての商品開発をきちんとやって落ち込みをカバーしていく」などと語ったことの具現化の一つだろう。
間違いなくヒットすると見た。価格的にも仕様レベルからして安いかもしれない。今回は戸建て用だが、マンションにも導入できるはずだ。この種の「テレワーク空間」提案が販売を左右するはずだ。必須アイテムになる。
「ライフジェニック 反響7倍、契約3倍」 大和ハウス・芳井社長 オンライン会見(2020/5/15)

