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「抗ウイルス・きれい空気提案」イメージ

 大和ハウスは10月29日、ニューノーマル時代を見据えた住まい提案第二弾「抗ウイルス・きれい空気提案」を11月1日から開始すると発表した。

 「抗ウイルス」と「換気」に着目し、床や壁、天井、家具、カーテンにいたるまで家中まるごと抗ウイルス化する「吸着性光触媒コーティング」と、換気と空気清浄ができる「空気浄化e f(イーエフ・excellent fresh」を組み合わせたもの。

 「吸着性光触媒コーティング」は、同社と奈良県立医科大学、一般社団法人MBTコンソーシアム、キャンディルがウイルスに対する99%以上の抑制効果を共同で検証・確認したコーティング材。ウイルスなどの有害物質を常時吸着する「アパタイト」と、光に反応する光触媒作用をもつ「二酸化チタン」を組み合わせた「アパタイト被覆二酸化チタン」が24時間働き分解し、太陽光や蛍光灯、LED照明などを当てることで、抗ウイルス効果を発揮する。 防カビや防汚、消臭にも効果を発揮する。

 提案は沖縄を除く全国が対象。キャンペーンとして11月1日~2020年12月25日まで、戸建住宅の建物請負契約または戸建分譲住宅の売買契約を締結した顧客に「抗ウイルス・きれい空気提案」のうち「吸着性光触媒コーティング」を特別価格11万円(税込)で提供する。

 URLは以下の通り。

https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/lifestyle/antiviral/index.html

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「アパタイト被覆二酸化チタン」イメージ

◇       ◆     ◇

 先週は添付した記事の通り、日機装が開発した空間除菌消臭装置「深紫外線LED」とエキスパンド光触媒フィルターを「エアロテック-UV」に装備することでウイルスの除去、消臭とVOCの除去、アレルゲンの除去を可能にする三菱地所ホーム「新・エアロテック-UV」を取材したばかりだ。

 専門的な知識がまったくない記者はよく分からないが、三菱地所ホームの「新・エアロテック-UV」と大和ハウス工業の「吸着性光触媒コーティング」「空気浄化e f(イーエフ・excellent fresh」を組み合わせたらどうなるのだろうか。

 個人的には、麻薬探知犬のようにウイルスを見つけたらワンワンと警告音を発するとともに撃退するロボットを開発できないのかと思うがどうだろう。「吸着性光触媒コーティング」を衣服やマスクに塗りたくればどうなるのか。

after&withコロナに即応 三菱地所ホーム ウイルス除去に効果的な新商品など発売(2020/10/21)

カテゴリ: 2020年度

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「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」

 三井不動産は10月27日、ヒルトンの最上級ラグジュアリーブランド「ウォルドーフ・アストリア・ホテルズ&リゾーツ」の日本初となる「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」のブランディング及びマネジメント契約を締結したと発表した。

 2021年度工事着工予定の敷地面積約18,990㎡、延床面積約380,300㎡の「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」におけるオフィス、商業店舗、サービスアパートメントなどの複合施設の39階~47階まで9フロアに展開。

 60㎡以上のキングルーム含め全197室の客室に3つのレストランとウォルドーフ・アストリアの象徴でもあるラウンジ&バー「ピーコック・アレー」のほか屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルを備える予定。建物竣工は2025年度。

カテゴリ: 2020年度

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越谷市長賞 四枝祥理さん「未来の巨大なキャンピングカーハウス」

 ポラスグループは10月26日、未就学児を対象にした「第2回ポラスグループおえかきコンクール」(主催:ポラスグループ、後援:越谷市)の各賞を発表した。

 今回のテーマは「住んでみたい夢の家・街」で、全国25都道府県73市区町村(埼玉県内12市町村420作品)から前回の328点を上回る808点(有効作品数804点)の応募があった。このうち「越谷市長賞」「審査員長賞」など225点を入賞作として選んだ。

 10月に予定していた「表彰式」は新型コロナの感染拡大を防止するため中止したが、審査風景や受賞作品の動画を10月31日にポラスグループホームページに公開するほか、11月3日(午前10:00~午後5:00、最終日は午後2:00まで)まで応募があった全作品の展示会を越谷市中央市民会館で行う。

 同社は審査員総評として①どの作品もクリエイティブで、大人の発想を上回る作品がたくさんあり、多様な感性を感じることができました②昨年より応募作品数が多く、応募エリアも広がり、結果として全体的に絵画のレベルが高まったように感じました③自由な発想で描かれた生き生きとした絵が多くありました。今後も色々なことに興味や関心を持って、絵に生かしてもらいたいと思いました-などの声を紹介した。

 また、高橋努・越谷市長は「今年の市長賞につきましては、福岡県の四枝祥理さんの『未来の巨大なキャンピングカーハウス』を選ばせていただきました。四枝さんの作品は、全ての作品のなかで、大変夢の詰まった魅力的な家で、住んでみたい気持ちになりました」とコメントを寄せた。

 中内晃次郎・ポラスクループ代表は、「今年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、お子様にとっては我慢の生活が続いていると思いますが、このコンクールを通して子どもたちの創造力や表現力の成長に繋がればと願っております」と挨拶文で語っている。

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審査風景

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ポラス審査員賞 岩崎虹心さん「おはなのおうち」

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 記者は一昨日、木住協の「作文コンクール」の記事を書いた。昨日はプロのアーティストの制作現場を公開する三菱地所のイベントを紹介した。そして本日は「おえかきコンクール」だ。「作文コンクール」の応募が激減しているのに暗澹たる気持ちになったが、「おえかきコンクール」が盛況なのに少し安堵した。審査員や高橋市長、中内代表がそれぞれコメントされている通り、みんな素晴らしいのだろうと思う。

 プレス・リリースに紹介されている5作品の中では、4歳の四枝さんの作品が記者も一番好きだ。画面から飛び出しそうな迫力に圧倒される。色使いも抜群だ。ピカソが生きていたら激賞したはずだ。

 もう一つ、ポラス審査員賞を受賞した5歳の岩崎虹心さんの「おはなのおうち」がまたいい。記者は画家・絹谷幸二氏の大ファンなのだが、絹谷氏も岩崎さんと同じようにいつも太陽や虹を描く。岩崎さん、ぜひ絹谷氏のアフレスコ絵画を観てほしい。才能が爆発するかもしれない。

 ポラスグループの審査員は野村壮一郎氏と大湖正之氏とある。大湖氏は存じ上げないが(戸建ては見たことがあるかもしれないが)野村氏が手掛けた素晴らしい案件をたくさん見学している。建物をデザインするのも絵を観るのも同じだ。心が通じたようでとてもうれしい。

 記者は子どもの才能を摘み取るのは、既成概念の檻の中に閉じ込めようとする、あるいはまた金銭こそが最上の価値であると決めつける、さらにまた劣情を催す八頭身の八方美人こそが美の殿堂に祭り上げる大人と社会のゆがんだものの見方にあると思っている。

 その証拠を示そう。添付した油絵は小生の作品だ。小さいころから〝上手〟とおだてられたばかりに、大人に褒められる絵を描いてきた結果がこれだ。70歳を超えてもこの程度だ。絵画に専念していたら美術賞の一つや二つものにしたかもしれない。

 だから、同社が分け隔てなく全作品の展示会を行うのも大賛成だ。入賞しなかった作品の中にこそダイヤモンドのようにきらりと輝く、人知を超えた真実の美がきっと存在する。

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小生の6号の油絵(赤いのは林檎でも玉ねぎでもない。柘榴です)

藤元氏も藤崎氏も〝超割安〟3人のアーティストが制作・展示・販売11/1まで

どうなる国語教育 応募数は3年前から84%減少 木住協 第23回作文コンクール

カテゴリ: 2020年度

 青木茂建築工房は「一般社団法人リファイニング建築・都市再生協会」を立ち上げ、法人会員・個人会員の募集を開始する。

 リファイニング建築に関する情報発信、解体・完成見学会、講演会などで技術の普及を図り、評価・認定制度を構築し、金融機関に長期融資制度の整備を促すのが目的で、地方公共団体との連携も進めていく。

 入会申し込みなどは11月末に同社ホームページで公開する予定で、個人会員は入会金なし、年会費10,000円、法人会員(団体)は入会金30,000円、年会費1口(3名)120,000円。

 同社は発足の背景について、「リファイニング建築(再生建築)は、老朽化した建築物を再生・長寿命化させる建築手法で、既存躯体の80%以上を再利用し、新築に比べ産業廃棄物は約6割の減少、CO2の発生量も約8割の減少と環境に優しい建築手法で、25年以上のノウハウの蓄積があり、金融機関との提携などの取り組みも10年近くとなっています。また、社会的な環境は、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みが、政府・行政はもとより一般企業でも活動の中心的課題の一つに据えられており、国内外ともに取り組みの強化が図られるなど大きく変化しています」としている。

 問い合わせは、同社内 協会事務局TEL:03-5789-0488(担当:青木、吉川)、Mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。へ。


 

カテゴリ: 2020年度

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before(左)とafter

 青木茂建築工房は10月25日、「目黒クリニックビルリファイニング工事」解体見学会を行った。コロナ禍で来場制限を行ったが、定員40人×3回は全て満席となった。

 計画は、昭和44年に建設された築51年の老朽化した4階建て(建基法では地下2階地上2階建て)鉄筋コンクリート造を耐震補強、設備更新、内外装を一新し、建物の長寿命化を図りながら現行の建築基準法に適合したクリニックとするもの。

 建築確認については、従前建物を用途変更するが、特殊建築物に該当しないため第三者機関による法適合調査によって改修後の適法性を確保しているため、確認申請は行っていない。

 構造については、既存不適格建築物であるため、改修後の耐震性を確保するため耐震診断、耐震評定を取得する。改修に伴い既存耐震壁の余分な部分を撤去し、開口部の位置を変更しているが、新たに補強壁を設けるなどして耐震性を担保する。このほか、新たにエレベーターを設置し設備も一新。耐用年数も官公庁ビル並みの50年としている。

 計画コンセプトは、1棟全体を検診センターにするため居室配置が自由に行えるメリットを生かし、光と風を取り込む計画としている。

 計画について説明した同社取締役福岡事務所副所長・佐藤信氏は、「リファイニングは①遵法性②耐震性③耐用年数を明確に把握するのが重要。今回は全体で1,000か所以上の改修ポイント候補を設定し、一つひとつ検証しながら適法性、耐震性などを確保した。開口部の確保なども自由で、下2層では解体作業を行いながら上2層は仕上げ工事ができるなと施工期間も大幅に短縮できる」などと語った。

 青木茂氏は弟子に全て任せているのか、「地震時は当然ながら、躯体の長期健全性、長寿命を確保することに重点を置いた。耐用年数を50年に設定したが、結果が出るころは私は死んでいる。多分大丈夫」などと軽口を叩いた。37歳という佐藤氏に「先生の後継者? 」と尋ねたら「いつも怒られてばっかり」と返ってきた。

 計画地は、JR目黒駅から徒歩7分、品川区上大崎3丁目に位置する敷地面積約608㎡、1969年(昭和44年)竣工の鉄筋コンクリート造(地下2階地上2階建て) 延べ床面積約1,371㎡。従前は礼拝所+事務所だったのを診療所とする。設計は青木茂建築工房(意匠)、金箱構造設計事務所(構造)、ZO設計室(設備)。施工は日本建設。監理は青木茂建築工房。

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青木氏(左)と佐藤氏

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現場 1階部分

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4階部分

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改修候補を示すマーキング

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 青木茂先生の「リファイニング」は10回以上取材している。今回も説明は極めて明快だったが、何が何だかさっぱり分からないのはいつもの通り。至るところに落書きのような数字やら線が描かれているのは意味があることらしい。

 今のマンションでは当たり前になっているボイドスラブの実際も初めて見た。確かに穴が開いていた。佐藤氏によると「当時の建築物としては珍しい」とのことだった。

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ボイドスラブ

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現場

安藤忠雄氏を超えた? 青木茂氏×三井不 「氷川台」リファイニング見学会に200人超(2020/9/16)

美しい公衆トイレ 発信できた 安藤忠雄氏/世界からオファー 日本財団プロジェクト(2020/9/15)

大和ハウス工業「平和台」 同社初の「ZEH-M Ready」 申し込み殺到 早期完売へ(2020/9/15)

三井不動産×青木茂建築工房 リファイニング「初台」で見学会 過去記事も紹介(2019//12/8)

駅4分の1低層 息をのむほど美しいサペリの建具 三菱地所レジ「代々木上原」(2018/12/14)

省エネ対策に感服 三井不動産+青木茂建築工房 「林マンション」リファイニング完成(2018/3/30)

青木茂建築工房×ミサワホーム 「千代田富士見」のリファイニング見学会に450名(2018/3/1)

リファイニング建築の考案者 首都大学東京特任教授・青木茂氏が退官へ 記念講演会(2018/2/13)

ミサワホーム&青木茂建築工房 千代田区富士見のリファイニング建築見学会に250名(2017/11/9)

三井不&青木茂建築工房 築52年の市場性ない共同住宅をリファイニングで再生(2017/10/16)

三井不動産&青木茂建築工房 練馬区のリファイニング見学会に200名(2017/3/27)

築44年の寄宿舎をリファイニング手法で賃貸に一新 見学者100名超 青木茂建築工房(2016/12/21)

建築の魔術師・青木リファイニングの真髄を見た 「竹本邸」完成見学会(2015/11/17)

「リファイニング」に熱い視線60坪の建物見学に250人殺到 青木茂建築工房(2015/3/11)

リファイニング建築のすごさを見た 「千駄ヶ谷 緑苑ハウス」完成(2014/3/24)

全てが腑に落ちる 首都大学東京「リーディングプロジェクト最終成果報告会」(20143/19)

再生建築学の設置を 青木茂氏が三井不動産のセミナーで語る(2013/12/10)

千駄ヶ谷のリファイニング建築に見学者300人(2013/11/12)

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藤元氏の大作「Gravities/BW#3」

 先日(10月23日)、「ソノ アイダ#有楽町」の第3弾企画「ARTIST STUDIO ACTIVITIES」の制作現場を見学した。

 藤元明氏の了解を得て作品を写真に収めた。記者の腕とカメラの性能では本物の素晴らしさに迫れないのが残念だが、山水画のような白と黒の塗料を流したような絵画はどこか山水画のようでもあり、海洋ごみを芸術に仕立て上げ、さらにまた作品の制作過程でできた余分な塗料を素焼きの有田焼の壺に張り付ける感性には唖然とするほかなく、「塗料を風で飛ばした」(藤元氏)微細な線描画(と呼べるのかどうか)は人間業とはとても思えない。

 最初に見学したときは〝大工〟さんと一緒ではないかと思った藤崎了一氏だが、ショーウインドウに飾られた「塗料を流した」(藤崎氏)作品がまた素晴らしい。「何でも作品に取り込む」藤崎氏も只者ではない。

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「Gravities/BW#3」部分

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藤元氏の別の作品 部分

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素焼きの壺に塗料を張り付けた藤元氏の作品

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藤崎氏の作品(ショーウインドウの中なのでうまく撮影できなかったのが残念)

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 小生も油絵をたしなみ、絵画展にはよく足を運ぶので多少の審美眼はあるつもりだ。マンションの坪単価を的中させるのと同じだ。

 藤崎氏の作品には値段が張り出されていた。1点50,000で、3点セットだと150,000円。これは安い!洋室でも和室でもしっくり馴染む。三菱地所に買い上げられる前に購入されることをお勧めする。

 国際ビル1階に展示されていた藤元氏の作品「Gravities/BW#3」は60万円(税別)とあった。1940×1620×40ミリの大作だけに10帖間でも飾るのは難しいかもしれないが、値段は1号当たりに換算すると超割安だ。こちらも三菱地所に買い占められる前に買うべし。海洋ごみをモチーフにした作品は小生のような並みの神経の持ち主は二の足を踏むかもしれないが…。まあ、芸術品とはそのようなものだ。万人受けするものなどそう呼べない。

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小生の油絵6号

3人のアーティストが制作・展示・販売する現場見学 丸の内・国際ビル1階(2020/10/10)

 

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優勝したアキュラ・チーム匠「閃~ヒラメキ~」(左) 右は指定張力団網中組「渡部弦」(東京大学)

 壁-1グランプリ実行委員会が主催する第3回「壁-1グランプリ(カベワンGP)」が10月25日、埼玉県行田市のものつくり大学で開催され、アキュラ・チーム匠「閃~ヒラメキ~」がトーナメントと総合優勝の2冠を獲得した。同社は前身の「木造耐力壁ジャパンカップ」から数えて4年連続、通算7回目の総合優勝で、過去最多優勝記録となった。また2010年以来史上2度目の二冠獲得となった。

 壁-1グランプリ(カベワンGP)は、実物大の木造耐力壁を組立て、2体ずつ足元を固定した状態で桁を互いに引き合わせ、どちらか一方の壁が破壊するまで行う対戦形式のトーナメント大会。

 タイトルは、材料の安価性、加工技術、組立方法、解体方法、デザイン・意匠性、耐震性など総合点の最も高いチームに贈られる「グランプリ優勝(総合優勝)」と、一番強かった壁が受賞する「トーナメント優勝」の2通り。

 トーナメント決勝戦はアキュラ・チーム匠「閃~ヒラメキ~」VS 指定張力団網中組「渡部弦」(東京大学) となり、アキュラ・チーム匠が序盤から終始優勢を保ち、試合開始の10分後の4時13分、40キロニュートンの加重の段階で指定張力団網中組が〝バキッ、バキッ、ギブアップ〟(変形が大きく、試合続行不可能の状態か)。タオルが投入された。

 審査の結果、総合優勝部門もアキュラ・チーム匠が獲得。また、デザイン部門賞、加工施工部門賞、オーディエンス部門賞も受賞するなど、タイトルを総なめしたアキュラ・チーム匠は、この日が61歳の誕生日というチームの構成員でもある東大大学院木質材料学研究室教授・稲山正弘氏にこれ以上ないプレゼントを贈った。

 表彰式でアキュラホーム・宮沢俊哉社長は「紙一重、運だけで勝てた」と喜びを語った。

 決勝戦の前に行われた準決勝第一試合は、アキュラ・チーム匠が日本建築専門学校「多貫ちver1.02」の独立柱柱脚を破壊して勝利。準決勝第二試合は、指定張力団網中組「渡部弦」がリベンジャーズ(前田建設工業)「Le:WaLL」の柱を破壊して勝利。

 参加チームはチーム匠(アキュラ+稲山先生+篠原商店)、前田建設工業、東京大学、滋賀職業能力開発短期大学校、ものつくり大学、日本建築専門学校、東北能開大、沖縄職業能力開発大学校の8チーム。

 主催者を代表して東大大学院 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 助教・落合陽氏は来年も継続して大会を行うことを約束した。

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アキュラ・チーム匠(前列右から3人目が宮沢氏、4人目が稲山氏)

◇      ◆     ◇

 記者は3時過ぎから事務局が生配信しているyoutubeを視聴した。だしぬけに前田建設工業とともに「指定張力団網中組」なるおどろおどろしい文字が目に飛び込んできた。映像では勝敗は分からなかったが、前田建設の壁は破壊されたとのことで、指定張力団網中組が勝利したという。

 この指定張力団網中組は何者だ。王者アキュラ・チーム匠に差し向けられたヒットマンか。それにしても下馬評では優勝候補の一角と目されていた前田建設は情けない。名前にビビったか。

 しかし、指定-は強そうなのは名前だけだった。準決勝戦の段階でかなりダメージを受けていたようで、アキュラ・チーム匠に赤子の手をひねるように引き倒された。情けない!何者だ!お前は!名を名乗れ!所詮、闇社会でしか生きられない意気地なしか。

 午後4時50分の段階でも指定-の本名は不明。解体にも手間取っており、うち一人は女性の模様。虚勢を張るから負けるんだ。けがだけはしないように、早く解散したほうがいい。事情を知らないパトカーが駆け付けたらどうするのだ。あっ、今解体時間は11分2秒と発表された。これでは総合優勝も危ないのでは。

 午後5時5分。アキュラの壁の解体開始。スタッフ3人は60歳以上とか。寄る年波には勝てないか、金物を抜く音は〝ジジイ、ジジイ〟と聞こえる。壁材はヒノキか。カシノキのようにも見える。表面が美しいのはカンナ社長が削ったからか。

 おっと、速い!解体完了まで4分13秒だ。

 ポラス、三井ホームはどうした。名前がない。敵前逃亡か。これまた情けない。

 6時前に行われた表彰式の段階で、指定-は東京大学チームであることが判明した。〝師弟対決〟とあったので、どうやら稲山先生の弟子のチームのようだ。敗れたとはいえ、審査員などからの評価は高かった。来年は師匠を倒して、恩に報いるべきだ。

 この日は、22年前に開始した「耐力壁ジャパンカップ」以来大会を主導してきたアキュラ・チーム匠のメンバーでもある東大大学院木質材料学研究室教授・稲山正弘氏の誕生日(61歳か)であることも報告された。

 稲山氏は「後継者が育ってきたので道を譲り、これからは出場者に徹して参加していきたい。これまで下支えしていただいた日本建築専門学校、ものつくり大学、東大の学生さんなどに感謝したい。拍手を送りたいのは私のほう」などと語った。

チーム匠がグランプリ 初参加の三井ホームはトーナメント制す 第1回「カベワン」(2019/9/18)


 

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 日本木造住宅産業協会(木住協)は10月24日、第23回「木のあるくらし作文コンクール表彰式」を行った。新型コロナの感染拡大を防ぐため、初めてのオンラインによる表彰式となった。表彰式の模様はメディアなど関係者にも公開された。

◇       ◆     ◇

 記者はこれまでこの表彰式を8回くらい取材している。会場は毎年、水道橋の住宅金融支援機構「すまい・るホール」で行われてきた。

 途中休憩はあるが、午後の1時から5時ころまで、20人くらいの小学生が読み上げる原稿用紙にして2~3枚の作文を必死になってメモする作業は相当疲れる。それでも取材を続けてきたのは、小生は木造のファンであることも理由の一つではあるが、文字を読み、書き、朗読するのは人格形成に欠かせない教育の基本だし、子どもたちの無垢で豊かな感受性に直に触れたいからだ。

 記事も一人でも多くの関係者に読んでもらおうと心を込めて書いてきたつもりだ。その甲斐があったのかどうか、拙い記事であるにもかかわらず、毎回5,000~6,000件のアクセスがあった。

 しかし、昨年は取材を止めることにした。主催者から受賞者へのインタビューや写真撮影、年齢などについて公表を差し控えるようとの要請を受けたためだ。生の声を聞き、それを記事にすることに意味・価値があると信じる小生は、そんな要請はとうてい受け入れられないと判断した。

 そして今回。表彰式はオンライン方式で行われたので視聴することにした。時間は午後2時から3時までの1時間で、午後9時まではアーカイブで何度でも聴けることになっていた。

 いつでも聴ける-これがオンラインのいいところだが、西武ライオンズファン歴60年超の小生は〝後で聴けばいいや〟と野球中継を優先したのがいけなかった。試合はソフトバンクに完ぺきに抑えられ、九分九厘負けを覚悟した。そのとたん、中村選手の逆転満塁本塁打で劇的な勝利を飾った。後は祝宴になだれ込んだ。宴もたけなわのころには表彰式の中継はぷつんと遮断された。中身の半分も聴けなかった。

 皆さん、申し訳ない。なので書くことはないのだが、一つ、二つ言わせていただきたい。

 一つは表彰式の長さだ。コンクールには国土交通省・文部科学省・農林水産省・環境省・外務省・住宅金融支援機構・朝日学生新聞社の各賞を設け、さらには特別賞やら木住協の各ブロック彰など数十作品を表彰するのに、わずか1時間のオンライン表彰式に短縮するのはいかがなものか。作文が読み上げられたのも2作品くらいではなかったか。

 市川晃・同協会会長(住友林業会長)も「甲乙つけがたい優れた作品ばかり」と称えたではないか。審査委員長のイラストレーター・はせがわゆうじ氏も「作文は人が中心。しっかり観察して感性を磨いていただきたい」旨の挨拶をされた。長ければいいというものでもないだろうが、工夫が必要だ。参加者の記憶に残るようなものにしてほしい。

 もう一つは、作文コンクールそのもののあり方だ。プレス・リリースには「国内657校に加え、特別支援学校11校、海外からはニュージーランド・オーストラリア・インドネシアの3ヶ国3校から、合計3,674点の応募をいただきました」とある。記者はこの数字に愕然とした。2017年の22,778点、2018年の10,882点、2019年の8,611点と比べると信じられないような激減ぶりだ。

 今年は新型コロナの影響もあるのだろうが、3年前と比べると約84%も減少している。

 全国にどれほどの作文コンクールが行われているか小生は知る由もないが、作文コンクールの応募件数の激減は全国的な傾向だと聞いた。教職員と子どもの負担を軽くするためのようだ。

 このまま突き進んだらわが国の国語教育はどうなるのか。オンライン授業が加速したら子どもたちはキーボードで文字を叩きだすようになるのか。「醤油」「檸檬」「薔薇」「憂鬱」「魑魅魍魎」-みんなパソコンが瞬時にはじき出す時代になるのか。空恐ろしい。他の団体も含め作文コンクールのあり方を再検討すべきではないか。

中身は最高だが…応募半減 木住協 第21回「木のあるくらし」作文コンクール表彰式(2018/10/27)

木造建築物は不遇・暗黒の50年か、進化の50年か 木住協の懇親会で考えたこと(2018/5/26)

応募作2万点超 木住協 第20回「木の家・こんな家に住みたい」作文コンクール表彰式(2017/10/29)

木住協 第19回「木の家・こんな家に住みたい」作文コンクールに応募2万件超(2016/10/31)

木住協 第17回「木の家・こんな家に住みたい」作文コンクールに最多応募24,000作(2014/10/26)

カテゴリ: 2020年度

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発行:扶桑社
著者名:西口彩乃
判型:四六判 240ページ
定価:1540円(本体1400円+税)
発売日:2020/10/16

 取材源は明かせないが、既報のアキュラホーム広報担当・西口彩乃さんが著した「木のストロー」(扶桑社)を同社・宮沢俊哉社長は事前に読んでいないことが分かった。

 出版初日に手渡され、自宅に帰ってから3時間かけて読んだそうで、その翌日、「みんなの苦労がストレートに伝わってきて、泣けてしょうがなかった。もし、事前にチェックしていたら、カットを要求する部分もあったかもしれない」と関係者に漏らしたそうだ。

◇       ◆     ◇

 小生は、書籍紹介の記事で「読みだしたらもうどうにも止まらない。どうしてこんな内輪話まで〝赤裸々〟に暴露するのだろうと驚きもした。実に面白い。プレス・リリースは嘘ではなかった」と書いたが、よくぞ宮沢社長が出版を認めたものだとも思った。

 宮沢社長がチェックしなかったのは大正解だし、内容に深く関わっていないのもいい。

 宮沢社長が登場する場面は少ない。西口さんと「堀越課長」が呼ばれた酒席で、「夜の食事会は和やかな雰囲気だった。社長お気に入りのローストビーフの店で、社長の大好きな赤ワインで乾杯。とても上機嫌な社長に、木のストローの相談をしたい気持ちが喉元までこみあげた。それをぐっと抑え、仕事やプライベートの話などをして楽しく過ごした」(19ページ)とあるくらいだ。

 出版に関わったスタッフも立派だ。社長の意向を忖度などしていたら読者に感動を与えられない。端から屑箱に捨てられるビジネス本になっていたはずだ。

 ここまで赤裸々に書けたのは、同社が非上場であることも理由に挙げられる。宮沢社長に拍手喝采だ。会社は株主だけのものではないし、社員やその家族、取引先、そして社会全体のものだと思う。このような社風を維持し続けていただきたい。公益資本主義は時代の流れではないか。

◇       ◆     ◇

 宮沢社長が事前検閲しなかったことを伝えるのがこの記事の目的だが、もう一つ、書きたいのは「木のストロー」のテレビドラマ化の可能性についてだ。

 「木のストロー」をテレビドラマ化すれば、視聴率が長期低迷・凋落しているフジテレビの起死回生策、例えていえば今日(10月24日)のCSに夢をつなぐ西武・中村選手の逆転満塁本塁打になるのではないかと思う。あらゆる世代に人気の米倉涼子さんが主演のテレビ朝日「ドクターX~外科医・大門未知子~」(観たことはない)を蹴散らすのではないか。

 いま「労働者」「無産階級」「プロレタリアート」という言葉は流行らないだろうから、「オフィスワーカー」「ワーキングウーマン」「ワーク女子」に置き換えた悲喜劇ドラマは万人に受けるのは間違いない。

 キャストも分かりやすい。立命館大学理工学部卒の30歳前後(未既婚かは不明だが多分独身)、小柄でかわいくて、方向音痴で、一見して運動とは無縁のはずなのにチアリーディングのトップ(一番上に上る人か)を務める広報担当の西口さんにぴったりの女優さんはいるはずだ。

 相手はちょっと悩ましい。さしずめ上司と部下の板挟みに右往左往する優柔不断の「堀越課長」だろうが、ラブロマンス風に仕立てるのは無理がある。実在のお二人に〝愛〟が芽生える雰囲気は露ほどもない。ならば、アイガー北壁のよう立ちはだかる女性の「鈴木役員」はどうか。〝女の闘い〟は永遠のテーマの一つだ。

 脇役にも実力派がそろっている。木のストロー開発のきっかけとなった竹田友里さんは実名で登場するのもいいかもしれない。2人が悩みこどを相談するシーンは絵になる。

 「A記者」の役割も大きい。西口さんを罵倒するシーンは迫力がある。なぜか記者という職業の人はすぐ感情を爆発させる人が多い。この種の記者を小生もたくさん知っている。警察を呼ぼうかと思ったこともあるし、「帰れ!」と一喝された人とは今でも口を利かなない。

 横浜市の高橋知宏氏も重要な配役だ。役者としての素養は不明だが、SDGs推進役としてぴったりだ。西口さんが「スーパーマンみたいな方」と書いているように、とても役人とは思えない魅力的な人だ。熱く語るはずだ。

 「木はふってから掃除するんや!」と怒鳴る指導係、「時代も変わったと」呆れかえる支店長も仕事の現場を伝えるには欠かせない人材だ。

 伊藤圭子顧問と前国土交通省・伊藤明子住宅局長は、ここだけはフィクションとして国土交通省の姉妹局長として登場してもらう。

 宮沢社長をどうするかだ。主役でも脇役でもない影の権力者として描くか、些事には関知しない経営者にするか、人情味あふれるカンナ社長そのままにするか。

「ド素人 女子社員の赤裸々の体験」綴る 西口彩乃さん著「木のストロー」発行(2020/10/17)

知の富者か情の賢者か 「姉妹ではありません。国交省の先輩後輩」アキュラ伊藤氏(2018/5/28)

カテゴリ: 2020年度

 日本政府観光局(JNTO)は10月21日、2020年9月の訪日外客数(推計値)が13,700人(前年同月比99.4%減)となり、12か月連続で前年同月を下回ったものの、6か月ぶりに1 万人を超えたと発表した。

 10月1日から、一部の国とビジネス上必要な人材や留学、家族などの在留資格も対象とした「ビジネストラック」や「レジデンストラック」の運用が開始されており、今後の動向が注目される。

カテゴリ: 2020年度
 

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