都の新型コロナ感染者 月曜日としては過去最多の392人 「医療の緊急事態」宣言
12月21日の東京都の新型コロナ感染者は392人となり、月曜日の感染者としてはこれまで最多だった11月23日の314人を上回り過去最多を更新した。感染経路不明者は256人(不明率65.3%)だった。
感染拡大が続く中、日本医師会など9つの医療関係団体は合同記者会見を開き「医療の緊急事態」を宣言し、感染防止対策に協力を呼びかけた。
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どうして感染者が激増しているのか全く分からない。今回の第3波は、第2波で多数を占めた20代、30代だけでなく年少者、中高年の感染者が増加しているのが特徴で、都などは家庭内感染の増加をその理由の一つにしている。
なるほどと思う。第1波では院内感染などで高齢者の感染者が多かったが、その後は年少者、高齢者の感染者は若年層ほど多くはなかった。つまり、家庭内にウイルス菌が持ち込まれなかったとも理解できる。家庭内でウイルスが自然発生するわけがないからだ。(感染経路不明率が50%を超えているのだから、ここを解明すればまた違った傾向が現れるかもしれない)
それにしても増え方が異常だ。イギリスを中心に増えている感染力が強い変異種がわが国でも発生したのか、猛暑に耐えたコロナが冬を迎えて本来の力を発揮しだしたのか。Go Toの停止を決めたのが遅すぎたことだけは確かなような気がする。
増え方からすると、今週末の感染者数は過去最多を更新する可能性が高い。
三菱地所などJV9社 「(仮称)うめきた2期地区開発事業」の工事着手
鳥瞰完成予想図
三菱地所を代表とするうめきた2期開発事業者JV9社は12月21日、「(仮称)うめきた2期地区開発事業」工事に着手したと発表した。大阪駅北口に広がる都市公園約45,000㎡を含む地区面積約91,150㎡の業務・商業・居住・宿泊・中核機能を備えたプロジェクトで、先行まちびらきは2024年夏ごろ。
JV9社は、2017年12月に都市再生機構が行った事業者募集で選定され、その後大阪府、大阪市などと協働して計画が進められてきた。
プロジェクトは、「南地区民間宅地」「都市公園」「北地区民間宅地」の3つのゾーンに分かれており、駅に直結する「南地区」には、51階建て延べ床面積約93,000㎡の分譲棟(約600戸)と28階建て東棟と39階建て西棟の延べ床面積約314,250㎡の賃貸棟、駅前の「都市公園」は約45,000㎡、グランフロント大阪と直結する「北地区」には47階建て延べ床面積約85,000㎡の分譲棟(約600戸)と26階建て延べ床面積約64,200㎡の賃貸棟が建設される。ホテルは南街区のスーパーラグジュアリー約250室を含め、南街区と北街区合わせて約1,030室。
全体デザインは世界的に活躍するGGN。設計全体統括は日建設計と三菱地所設計。南街区の賃貸棟の設計は三菱地所設計、日建設計、大林組、竹中工務店。北街区の設計は日建設計、竹中工務店。双方の施工は大林組・竹中工務店。南街区と北街区の分譲棟の設計、施工は未定。全体開業は2027年度の予定。
現況写真(撮影:UR都市機構)
狭域図
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来年のことですら鬼に笑われるというのに、プランも設計も施工も未定の分譲棟の価格を予想するのは至難の業だが、三菱地所の「TOKYO TORCH(東京駅前常盤橋プロジェクト)」が完成するのも2027年だ。ここには分譲棟はないが、記者は仮に建設したら坪単価は3,000万円でも安いと考えている。
大阪はその半値というのはちょっと無理で、3分の1の坪1,000万円でとうか。外れたら大恥をかくことになるが、その責任の半分は大阪府と大阪市にあると思う。ポテンシャルを劇的に変える起爆剤に間違いなくなる。天童よしみさんが〝負けたらあかん東京に〟と熱唱しているではないか。2018年に分譲された大和ハウス工業「プレミスト梅田」が大阪市最高値でも坪400万円に届かなかったのが不思議でならない。
都市公園南エリア
南街区賃貸棟
三菱地所 「CLT PARK HARUMI」「ウッドデザイン賞2020」林野庁長官賞受賞
「CLT PARK HARUMI」
三菱地所は12月21日、「ウッドデザイン賞2020」受賞191作品のうち「CLT PARK HARUMI」がライフスタイルデザイン部門「優秀賞(林野庁長官賞)」を受賞し、「PARK WOOD office iwamotocho」も同部門で受賞したと発表した。
「CLT PARK HARUMI」の受賞ポイントは、「CLT のショーケースとして、子どもや来場者が木に触れその魅力を感じることができる空間。多様な工法による多様な空間、端材を使ったテーブルやスツールなど、随所に木を感じられる仕掛けを施している。地域材を活用し、都心で使用した後、解体移築し、また里帰りさせるという木造建築ならではの都市と地方を結ぶ循環型経済モデルとしても独創的な取組」であることとされている。
同社は昨年、日本初となる中高層木材ハイブリッド建築物の「PARK WOOD 高森」が「最優秀賞(農林水産大臣賞)」を受賞しており、2年連続しての上位賞受賞となった。
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「CLT PARK HARUMI」は当初の予定通り解体され、岡山県真庭市に移され新たな形で展示・公開される。晴海で展示したのは国内外の東京オリンピック観戦客向けも目的の一つだったので、コロナの影響で実現しなかったのは残念だ。
「Grow with Google ラーニングセンター」
「PARK WOOD office iwamotocho」
東急リバブル 投資用オフィス第一号「代々木」竣工・販売終了
東急リバブルは12月21日、自社開発の投資用オフィスの第一号物件が竣工し12月に販売が完了したと発表した。
同社は、2018年から「L’tia((ルティア))シリーズとして小規模店舗やホテルの投資用不動産の開発販売事業を展開しており、2019年10月にオフィスを商品ラインナップに加えた。今回の物件がその第一弾。
生活スタイル研究所が企画・建築デザインを担当。明治通り沿いの視認性の高さを活かし、RC打ち放しにガラスのカーテンウォールと木調フレームを組み合わせた外観デザインが特徴。
物件は、JR代々木駅から徒歩4分、渋谷区千駄ヶ谷五丁目に位置する10階建て延べ床面積約1,122㎡の全10区画(店舗1区画、事務所9区画)。設計はCo-Co Design 一級建築士事務所。施工は増岡組。企画・建築デザインはスタイル研究所。竣工は2020年11月11日。
コロナきっかけに「集中へ」から「分散へ」舵取り 隈研吾氏 日経の記事を読んで
12月19日付「日経新聞」朝刊に、「セルフメイドの空間」と題する建築家・隈研吾氏の一文が掲載されていた。コロナをきっかけに、建築手法を従来の「集中へ」から「分散へ」大きくかじを切った決断は、都市と田舎(地方)、資本と労働、持続可能、ワークライフバランスなどの視点からも示唆するものが多い。
隈氏は、人類が歩んできた建築空間の歴史とは「集中へ」という一語に尽き、「集中へ」のベクトルは、平面的には「都市化」であり、立体的には「高層化」であったとし、「その行きついた先は20世紀初頭に登場した高層オフィスビルであり、その閉じた箱で働くことが社会のヒエラルキーの上位にいることを意味し、だれも疑わなかった。しかし、『集中』が心身ともにいかなるストレスを与えていたかを、今回のコロナが気づかせてくれた」という。
「それに気づいた」隈氏は「まず自分がやっている設計事務所から『分散へ』の大転換を踏み出し」、田舎の工事現場と東京の事務所とを往復する従来のやり方は「サスティナブル(持続可能)でなかった」と考え、ロックダウンをきっかけに、現場の担当者達に、『田舎に住んじゃえよ』と、東京からの脱出を勧めた」
「すると何人かが、待ってましたとばかりに実際に田舎に移住したのである(中略)富山の山の中に酒蔵を建てるプロジェクト担当者は(中略)近くに住む紙漉きの職人さんと親しくなって、自分で紙漉きの技を習得し、その酒蔵に使う和紙を、自分で漉き始めたのである」
その素晴らしい出来栄えと担当者のコミュニケーション能力に感嘆した隈氏は、実際の酒蔵のデザインに採用することを決めた。
「集中を反転した先には分散があり、分散はセルフメイドにつながって空間の民主化、すなわち空間を自分自身が作る途が開ける」とし、「そういう方向に舵を切っていけたら、日本の田舎はもっと楽しくなり、都市はもっと風通しのいい場所になるのではないか。その反転に気付いたことが、2020年の最大の収穫であった」と締めくくっている。
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「都市」と「田舎(地方)」の問題(対立)は、昭和40年代に発生し、バブル崩壊によって一挙に噴出した。あまりにも重いテーマだ。「地方創生」など表層的な論議では解決しないと考えるが、ここではさておく。
一つだけ、老婆心ながら田舎育ちの小生だからいえることを指摘したい。富山に移住した担当者のことだ。全国紙に書かれ、紙漉の技を隈先生に絶賛されたからには後戻りができない。
移住は、ひょっとしたら隈先生の厳しい指導から逃れるためか、コロナ感染を恐れたためか、あるいはまた彼女に捨てられた心をいやすためか、そしてまた、美味しい地酒の誘惑に負けたためかしらないが、田舎暮らしは楽ではない。
冬の寒さは格別で、紙漉き作業の晒し、水洗いの作業は過酷だ。北アルプスから一挙に下る川の水の冷たさは、世間の風の冷たさとは比較にならない。夏は逆にとてつもなく暑く、体温超えもしばしばある。春や秋は過ごしやすいと決めてかかるのは危険だ。隈さんから逃れられても本物の熊の襲撃に合うかもしれない。
先生、スタッフに移住を勧めるのも結構ですが、少なくとも3年は試運転期間とし、尻尾を巻いて東京に舞い戻っても暖かく迎えてやっていただきたい。もし、3年我慢できたらこれは只者ではない。先生を超える新建築の伝道師になるかもしれない。
東京都のコロナ感染者5万人突破 20・30代がほぼ半数 70代以上は10%
東京都の新型コロナ感染者は12月18日、累計で50,154人となり、5万人を突破した。
男女別では男性28,698人(比率57.2%):女性21,442人(比率42.8%)。年代では20代が14,387人(比率28.7%)で最多となっており、以下、30代の10,360人(比率20.7%)、40代7,685人(比率15.3%)の順。20代と30代でほぼ半数を占め、70代以上は5,056人(比率10.1%)となっている。
年代・性別では20代男性がもっとも多く7,618人で、以下、20代女性の6,769人、30代男性の6,209人の順。
11月の訪日客は前年同月比97.7%減の5.7万人 最多はベトナムの1.5万人
日本政府観光局(JNTO)は12月16日、2020年11月の訪日外客数を発表。訪日客は前年同月比97.7%減の56,700人となり、14カ月連続して前年同月を下回った。もっとも訪日客が多かったのはベトナムの14,700人で、インドネシア3,400人、中国18,100人の順。
新型コロナの拡大により、政府の検疫強化、査証の無効化などの措置が引き続き取られ、多くの国でも海外渡航制限の措置が取られているため。
しかし、一部の国と日本の間で「ビジネストラック」や「レジデンストラック」の運用が開始されたため、10月以降は徐々に増加している。
2020年1月~11月の訪日客は4,057,200 人で、前年同期比86.2%減となっている。
東急不動産 6番目のリノベ商業施設「キュープラザ新宿三丁目」開業
「キュープラザ新宿三丁目」
東急不動産と東急不動産SCマネジメントは12月18日、既存のビルをリノベーションした商業施設「キュープラザ新宿三丁目」を2020年12月21日(月)に開業すると発表した。東急不動産の都市型商業施設ブランド「キュープラザ」としては6 番目となる。
従前施設はスポーツを中心とした商業施設として開業。2005年にブランドリユースデパートとして2020年3月まで営業していた。
リノベーションに当たっては、従前の特徴ある色合いのH鋼風の柱型やガラスサッシの上にルーバーを設置したデザインを撤去し、高級感のあるアルポリック板や金属板、LED照明を設置することでイメージを一新。東急不動産が展開する会員制シェアオフィス「Business-Airport(ビジネスエアポート)」やクリニック、ドラッグストアなど4店舗が入居する。
施設は、JR新宿駅から徒歩6 分、東京メトロ丸の内線・副都心線、都営地下鉄各線新宿三丁目駅直結、新宿区新宿三丁目に位置する地下2階、地上8階建で延べ床面積約5,980㎡。竣工年月は1994年9月。リノベーション竣工年月は2020年12月。リノベーション施工は淺沼組。施設運営は東急不動産SC マネジメント。
三菱地所レジ 販売業務効率化に「2秒でブッカク!」導入/「2秒でケンガク」お願い
三菱地所レジデンスは12月18日、RENOSY X(リノシークロス)が提供する「2秒でブッカク!」を12月から本格導入したと発表した。
「2秒でブッカク!」は不動産売買に特化した業者間のやり取りをオンライン上で完結するSaaS型システムで、物件問い合わせを効率化し、テレワークでの対応もより容易にするもの。
三菱地所レジデンスは、リノベーション事業部で「2秒でブッカク!」を導入し、物件の販売業務の効率化を進め、RENOSY Xにシステムへのフィードバックを行うことで、RENOSY Xではシステムのアップデートや今後のシステム開発に役立て、不動産業界全体のDXへ貢献していく。
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現場取材が途絶え暇なのと、「2秒でブッカク!」に反応してコピペして書くことにしたのだが、いったい何を書いているのかさっぱり分からない。
〝ブッカク〟には〝ぶっかけうどん〟を連想したのだが、まさか三菱地所がうどん屋を始めるわけがなく、寺社仏閣と関係があるのかとも考えたが、これもすぐに否定した。〝物件確認〟のことであろうと結論づけるまでに1分以上かかった。
それでも物件確認の仕事がどのようなものであるのか見たことがないので、「2秒でブッカク!」の価値が分からない。業界関係者の方は分かるのだろうか。具体的に時間にしたら何時間とでもしてくれたら分かりいいと思うが。
さて、そこでマンションデベロッパーの皆さんにお願いだ。今年はコロナ禍で見学が激減した。ことごとく断られた。見るべきだった物件は数十件にのぼった。
見学の可否、許諾を得るためのメールのやり取りをしなくて済むように、各社が共同してメディア見学サイトを立ち上げていただきたい。名付けて「2秒でケンガク(見学)」。〝いつでも可〟〝〇日なら可〟〝メディア必見〟〝最高グレード〟〝破格の値段〟〝来場殺到〟…などで検索できるようにしたら販促にものすごく効果があると思うがどうだろう。
記者が物件見学をやめたらジャーナリストとしては死に等しい。
12月17日の都の新型コロナ感染者 過去最多の822人 各年代で記録更新
東京都の新型コロナ感染者は822人となり、前日に記録した過去最多の678人を1日で更新した。年代別では20代、80代、90代を除く各年代が過去最多となった。経路不明者は472人で、不明率は57.4%だった。
性別・年代別の過去最多は次の通り。( )内はこれまでの最多記録。
・10歳未満男女 23人(12月9日20人)
・10歳未満男性 13人(12月2日11人)
・10代男女 47人(12月5日23人)
・10代女性 23人(12月5日23人)
・20代女性 106人(12月16日92人)
・30代男女 171人(12月16日123人)
・30代男性 105人(7月31日98人)
・30代女性 64人(12月5日56人)
・40代男女 123人(12月10日111人)
・40代男性 75人(12月16日70人)
・40代女性 48人(11月19日43人)
・50代男女 113人(12月16日94人)
・60代男女 63人(11月28日50人)
・70代男女 43人(11月9日32人)
・90代男性 6人(12月9日6人)