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「ルピアグランデ柏 ココロリゾート」

 ポラスグループ中央住宅は2月21日、販売好調の「ルピアグランデ柏 ココロリゾート」(全196戸)の最終販売8戸を社内外のスタッフやデザイナーが提案した空間として新たなコーディネートを施した「住まいコレクション」として1月27日から販売開始すると発表した。

 「住まいコレクション」は、顧客ニーズを探るとともに、1棟リノベーションマンション事業などへのデザインの経験値を積むため。販売するのは以下の8戸。
①変化を楽しむ暮らし:スライドテーブルと収納BOXの組み合わせで変化を楽しむ部屋

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「変化を楽しむ暮らし」

②ホームグランピング:ハンモックやテント、アウトドアチェアで、おうちでグランピングの部屋

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「ホームグランピング」

③西海岸リゾート:リゾート感に満ちたインテリアを採用した非日常を味わう部屋
④TSU・NA・GUリビング:回遊性の高い家具配置、親子で楽しめる黒板クロスなど家族がつながる部屋

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「TSU・NA・GU リビング」

⑤ぬくもりのヴィラ:軽井沢をイメージしたリゾートスタイルの部屋。電気暖炉で炎も演出
⑥快眠ウェルネス:エアウィーブのマットレス、森林浴アロマなど快適な睡眠環境を提供の部屋
⑦ソファラウ ンジ:床から壁まで、赤が際立つ3色のスタイリッシュな空間の部屋

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「ソファラウンジ」

⑧夢見るクローゼット:洋室を一部屋まるごとクローゼットにした住まいの部屋

 価格は3,998万~4,498万円、専有面積は70.06~73.45㎡。一般分譲(坪単価160万円)と比べて1戸当たり坪20~40万円くらい、グロスにして500~800万円くらい高い。

 「ルピアグランデ柏 ココロリゾート」は2021年9月の竣工前完売が可能なほど人気を集めている。

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 同社はコロナの感染拡大がなければメディア向け見学会を開く予定だったが、自重したようだ。実物を見学できないのが残念だ。この種のチャレンジは聞いたことがない。もともと商品企画が優れていたからできめる芸当ではあるが、コンセプトを明確に打ち出し、ターゲットを絞り込む販売手法は大賛成だ。一般分譲よりグロスにして500~800万円高いのもうなづける。 

駅距離・準工のハンディものともせず ポラス中央住宅「柏」全196戸ほほ完売(2021/9/29)

カテゴリ: 2021年度

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「プレミスト王子神谷」

大和ハウス工業は218日、販売好調の「プレミスト王子神谷」の第235戸の販売を219日から開始すると発表した。第2期の専有面積は66.9182.58㎡、価格は5,698万~7,098万円。

1135戸の販売開始は昨年124日からで、213日時点で、総戸数227戸のうち57%にあたる131戸を成約。

契約者の属性は、東京23区在住が約90%を占め、北区以外は約半数。年齢層は20代~30代が約50%、40代~50代が約40%、職業は会社員が約70%、公務員が約15%。

同社は、契約者からは最寄り駅から徒歩2分の立地にありながら、遊具も設置されている広大な公園に隣接しているなど、自然を身近に感じられる住環境や、多くの商業施設、医療施設、教育施設が徒歩10分圏内にあり、日常の生活利便性が高い点が評価されているとしている。

これまでの資料請求数は2,300件超、202110月にオープンしたモデルルームへの来場も600件を超えている。

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 添付した記事を参照していただきたい。昨年10月に見学した時点で、「人気は必至」とみて、そのように記事にも書いた。

 単価設定は強気だと思ったが、駅近ながら表通りから一歩入った、隣接地を含め4つの公園が近接している住環境のよさ、商品企画による差別化をアピールできているのが評価されているようだ。

1期は全227戸の約6割の135戸 大和ハウス他「王子神谷」圧倒的な人気(2021/12/3

中高層マンション群の最前列 駅近の公園隣接 大和ハウス「王子神谷」(2021/10/27

 

 

カテゴリ: 2021年度

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「ザ・パークハウス大宮吉敷町翠邸」

 三地所レジデンスは2月18日、大宮駅圏の「ザ・パークハウス」第4弾となる「ザ・パークハウス大宮吉敷町翠邸」のメディア向けモデルルーム内覧会を行い、オンラインプロジェクト説明会を2月23日に開始すると発表した。

 物件は、JR京浜東北線さいたま新都心駅から徒歩9分、JR大宮駅から徒歩13分、さいたま市大宮区吉敷町2丁目の商業地域に位置する19階建て全106戸(分譲対象外住戸12戸含む)。専有面積は57.74~73.20㎡、価格は未定だが、坪単価は305~310万円になる模様。竣工予定は2023年12月上旬。施工は川口土木建築工業。分譲開始は4月下旬の予定。これまで950件超のエントリーがあるという。

 現地は、大宮駅とさいたま新都心駅の2駅が利用可能の旧中山道に面したマンションなどが建ち並ぶ商業地域の一角。敷地東側には、道路を挟んで2020年4月分譲済みの同社の「ザ・パークハウス大宮吉敷町」が立地する。

 主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、浴室タオル掛け2か所など。住戸は全戸南西向き。

 「SDGs先進度」で全国1 位のさいたま市にふさわしいマンションを目指しているのが特徴。同社で初めてエントランス庇裏、ラウンジ天井・格子壁などに埼玉県産の準不燃加工を施した杉材を採用するほか、型枠コンクリートパネルには持続可能性に配慮した調達基準に合致した木材の使用、戸別宅配ロッカーの設置、地元産の食材を利用した地産地消の食配ステーションサービスなどの取り組みを行う。また、さいたま市職員による出張出前講座を開催し、販売員を対象としたSDGsに関するさいたま市の取り組みに関する出張出前研修会も実施した。パンフレットをなくすなど、ペーパーレス化にも取り組んでいる。

 内覧会で同社第一計画部長・浦崎康弘氏は、「これまでの大宮周辺の開発で得られた実績や知見などを活かし、大宮のランドマークとなるような象徴的な建物を目指す」と語った。

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エントランス

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ラウンジ

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モデルルーム

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 三菱地所グループは長期経営計画「Sustainable Development Goals 2030」でESG経営をさらに強化することを打ち出しているが、このマンションもその具体的な取り組みの一つであることをアピールする内覧会だと理解した。SDGsをこれほど強調したマンション内覧会は同社も含めて記者の記憶はない。

 価格と商品企画について。坪単価は隣接する「ザ・パークハウス大宮吉敷町」の260万円を突破するのは間違いないと思っていた。坪300万円以下もありうるとみていたが、前立ての影響をそれほど受けない立地条件を考えると300万円突破も頷ける。設備仕様レベルも低くないと思う。

 71㎡のモデルルームは、キッチンと一体化したカウンター・テーブルの提案がいい。値段は数十万円(もっと高いか)だろうか。サッシ高は2100ミリか(確認するのを忘れた)。複層ガラスだが、一般的なサッシより値段は高いのは間違いない。浴室のタオル掛けもちゃんと2か所ついていた(マンション検討者に一言。最近、これを1つに減らしたり、全然付けなかったりする物件が増えている。細かいことだが、こんなところに〝ステルス値上げ〟が潜んでいる。しっかりチェックすることだ。三菱地所レジデンスの立派なのは、そんな姑息なことをしないことだ)

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現地(右後方のマンションが「ザ・パークハウス大宮吉敷町」)

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現地近くの氷川参道

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JRさいたま新都心の男子トイレ入り口の観葉植物(説明書きには「JR東日本グリーンパートナーズで働く障がいを持つスタッフが手入れをしています」とあった)
 

カテゴリ: 2021年度

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「コスモスイニシア南森町ギャラリー<Good enough Gallery>」

 コスモスイニシアは2月15日、大阪大学大学院経済学研究科・松村真宏教授の監修のもと、大阪市の分譲マンション「イニシア大手前」(84戸)のモデルルーム「コスモスイニシア南森町ギャラリー<Good enough Gallery>」に近隣住民も気軽に立ち寄れるカフェを併設し、ごみのポイ捨て行動をなくす取り組み「Good enough Garden」を開始したと発表した。

 マンションギャラリーは、Osaka Metro 谷町線南森町駅から徒歩1分にあり、周辺に商業施設が多く、ゴミのポイ捨てが目立っていることから、「無理やり行動を変えさせようとするのではなく、つい行動を変えたくなるように仕向ける」“仕掛学”を提唱している松村教授の監修のもと、マンションギャラリー前に花や木を植えたプランターを置き、“水やりをしてもらう仕掛け”を施している。また、カフェ内にはパネルと投票札を設置し、マンションギャラリー前に植える植物の種類について投票してもらい、もっとも票数が多かった「ハーブ」を採用した。

 1月18日からプランターを設置したことで、設置前に見られたたばこの吸い殻や空き缶などのポイ捨てが、設置以降はほとんど見られなくなったとしている。

 同社は新築分譲マンションの建設エリアで、すごしかたを街から考える活動「マチカツ」に取り組んでおり、今回の活動もその一環。

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 面白い取り組みだ。この種の取り組みでは、〝立ちション〟をなくすため地蔵さんを置いたらそのような行動を取る人がなくなったという話を聞いている。

 不動産業界ではサンフロンティア不動産やケン・コーポレーション、山万、日新ハウジングなどの社員による地域清掃活動が知られており、ナイスは仲介店舗に「住まいるCafe」を併設している。マンションギャラリーにそのような仕掛けを施した事例などないのではないか。首都圏でもやってほしい。

波瀾万丈の「平成」掉尾飾る〝中央線の不死鳥〟日新ハウジング・平山喜朗社長(71)(2019/4/30)

ナイス 常識破りの「住まいるCafe」来館者は前年度比8倍増9.6万人(2014/4/3)

カテゴリ: 2021年度

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は210日、首都圏の20221月度の流通市場動向をまとめ発表した。

中古マンションの成約件数は2,760件(前年同月比20.7%減)、成約坪単価211.8万円(同11.5%上昇)、成約価格は4,149万円(同10.0%上昇)、専有面積は64.65㎡(同1.3%縮小)。

地域別では、成約件数はすべての地域で減少。東京都区部と横浜・川崎市、神奈川県他は前年比で2割を超える大幅減となった。成約単価はすべての地域が前年比で上昇が続き、東京都区部は21か月連続、横浜・川崎市と埼玉県は20 か月連続、千葉県は18か月連続で前年同月を上回った。

中古戸建住宅は、成約件数は前年比17.9%減の2ケタ減となり、成約価格は前年比で7.0%上昇し、2011月から15か月連続で前年同月を上回った。土地面積は前年比で3.8%縮小、建物面積は同マイナス 0.2%となった。

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ONE 札幌ステーションタワー」

大和ハウス工業は28日、参加組合員として事業参画している「札幌駅北口81地区市街地再開発組合」の中心をなす札幌市最大・最高層の分譲マンション「ONE 札幌ステーションタワー」(48階建て624戸)の記者発表会を行った。記者はオンラインで参加した。

物件は、地下鉄東豊線・南北線さっぽろ駅から徒歩2分、札幌市北区北8条西1丁目に位置する48階建て全624戸(一般分譲対象外住戸82戸含む)。専有面積は44.81227.99㎡、売主は同社(事業比率35%)のほか住友不動産(25)、東急不動産(同25%)、NIPPO(同15%)。設計・監理は大成建設・ドーコン。施工は大成建設・伊藤組土建・スターツCAM共同企業体。着工は20207月。竣工予定は202312月。

物件の1階~3階は商業施設、2階・3階は芸術・文化施設、5階にはテレワークもできる個室ブースを備えた「オーナーズラウンジ」や「コミュニティラウンジ」「オーナーズサロン」、23階・24階の「ゲストルーム」は 6戸用意。29階には「スカイラウンジ」と「パーティールーム」を設ける。一般分譲住戸は1LDK4LDKまで60以上のプランを用意し、高層階には天井高2.7mのプレミアム住戸を設けている。

30階以上の第1244戸の登録申し込みを20211127日~124日に受け付け、これまでに226戸を成約している。専有面積は49.69227.99㎡、価格は5,160万~5億円(最多価格帯9,300万円台)、平均坪単価415万円。78戸が億ション。

契約者は、年齢は30代が約8%、40代が約22%、50代以上が約 70%、家族数は12人が約70%、・居住地は北海道内が約70%(うち市内が約55%)、北海道外(主に首都圏)が約30%。用途は実需が45%、セカンドハウスが40%、投資が15%。

再開発事業は、JR札幌駅北口から約200mに位置する開発面積約2.1haの大規模複合再開発プロジェクトで、マンションのほかオフィス・商業施設・多目的ホール(劇場)などからなるA棟と、ホテルからなるB棟の2棟で構成。札幌駅北口の活性化と札幌の玄関口に相応しい都市空間の形成を目指す。

発表会で再開発組合理事長・田中重明氏は、「スタートは30年以上前の1988年。その後、経済状況の変化などに左右され、紆余曲折があった。2014年に都市計画の決定があり、2019年の組合設立に至った。北口は北大のキャンパスにも近い住宅地。街づくりに貢献したい」と語った。

大和ハウス工業執行役員マンション事業本部長・富樫紀夫氏は、「4社の力を結集したプロジェクト。市では今後再開発ラッシュが続くが、その皮切りとして、新しい札幌の顔としていいスタートを切りたい。再開発組合の30年の想いをつなげたい」と述べた。

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オーナーズラウンジ

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ゲストルーム デラックスツイン

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 仙台と米沢市、蔵王より北には一度も行ったことがなく、札幌のマンション市場はさっぱり分からないが、坪単価はいくらになるかはとても興味があった。

 横浜駅直結マンションの第1期が坪単価700万円を突破し、大阪・堂島は坪560万円、名古屋駅圏も坪400万円なので、札幌駅ともつながる最高峰ならこの単価もありかなと思う。

 契約者の30%が首都圏居住者を中心とする道外というのもよく理解できる。断熱性能が気になったが、醜悪な顔を晒したくはなかったので、質問は控えた。

カテゴリ: 2021年度

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「リージア曙橋」

小田急不動産は2月4日、賃貸マンション〝リージア〟シリーズ「リージア曙橋」が竣工したのに伴うメディア向け内覧会を行い、2月8日から募集を開始すると発表した。

 物件は、都営新宿線曙橋駅から徒歩2分、新宿区片町2丁目に位置する13階建て全78戸。間取り(戸数)・専用面積・賃料は1K(65戸)・25.90~26.62㎡・11.5万~12.9万円、1LDK(11戸)・47.06㎡・22.2万~26.0万円、2LDK(2戸)・51.81㎡・31.0万~32.0万円。竣工は2022年2月。

 現地は、靖国通りに面しており、道路を挟んだ対面には中央大学市ヶ谷キャンパスと、その先には防衛省庁舎があり、曙橋駅のほか丸の内線四谷三丁目、JR市ヶ谷駅が徒歩圏。

 単身者やDINKSの居住者の利便性を高めるため、全戸キーレスのスマートロックを採用し、建物引き込み最大10Gbpsのインターネット環境を整えた。1階には新宿の付置義務により63台分の駐輪場を整備したほか、2階には1LDK1戸分の有料駐輪場を設置し、最上階には屋上テラスを設けている。

 同社は2029年度までに「賃貸業の資産規模1,000億円」を目指しており、小田急線以外の東京都心部での賃貸事業を強化する。

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屋上テラス

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エントランスホール

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有料駐輪場(奥に見える1畳大の個室タイプの月額賃料は6,000円とか)

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 賃貸マンションのことはよく分からないが、現地の交通利便性、開放感などから判断して分譲マンションなら坪単価は最低で500万円、高値追求するなら580万円でも売れると判断した。同社も分譲事業と〝はかり〟にかけたようだが、資産として保有するほうを選択したようだ。

 内覧会では、賃貸マンションの1Kなどの狭いタイプのリーシングが芳しくないことが話題に上った。コロナ影響だという。

 なるほど。昨日も記事に書いたのだが、都のデータによると、令和4年1月1日現在の東京都の人口は推計で13,988,129人となり、前年より9,872人(-0.07%)減少した。23区は9,671,141人で、前年より8,508人(-0.09%)の減少となっている。物件が所在する新宿区の2月1日現在の人口は約34.1万人で、前年同月比4,570人(1.3%)も減少している。区の外国人の流失はすさまじく、2月1日現在の人口は33,611人で、令和2年2月の42,466人から実に8,855人(20.9%)も減少している。

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 屋上テラスに上がった途端、同業のY記者が「バブルの塔だ」と叫んだ。屋上から南西方向にそびえたっているタワーマンションのことだった。記者もすぐ思い出した。物件は見学しており、記事にも書いたことがある。坪単価は1,000万円だったか2,000万円だったか思い出せないのだが、施工は竹中工務店だった。分譲時期は運悪くバブル崩壊のときで、売主が破綻したために、しばらく野ざらしになっていたために、マスコミが「バブルの塔」とはしゃぎたてたマンションだ。(このようなマンションは他にもたくさんあったので別に珍しいことではなかった)。

 記者もそうだが、Yさんも歳をとったものだ。よくぞ30年以上も前のマンションを覚えていたものだ。二人以外はだれも何のことやらさっぱり理解できなかったのではないか。

 参考までに紹介する。皆さんは豊田商事事件をご存じか。ご存じないだろう。被害総額が2,000億円とも言われた詐欺事件だった。その詐欺集団の会長がマスコミが取材している最中に刺殺されるという事件も発生した。

 その後、豊田商事は破産するのだが、何と会長が刺殺された後、本人名義のこの「バブルの塔」と同じくらいの値段の四谷のマンションの所有権が移転されたのを記者は登記簿で確認した。背筋が寒くなったのを思い出す。

 関係のないことを徒然なるままに書き連ねたが、本日、3度目のワクチン接種を受けました。デベロッパー広報の皆さん、現地取材をお願いいたします。現場取材ができないのは堪えます。

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屋上テラスから(右端に見えるのが「バブルの塔」と呼ばれたマンション)

価格高騰の23区から脱出 広さ・住環境求めて周辺市へ転出 総務省の人口移動報告(2022/2/3)

カテゴリ: 2021年度

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国土交通省表.png

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 東京カンテイは1月31日、「マンションデータ白書2021」を発表。首都圏の新築マンションの供給戸数は前年比7.2%増の41,409戸で、1戸当たり平均価格は6,304万円となり前年の5,641万円より11.8%上昇、平均専有面積は61.79㎡となり前年の55.07㎡より12.2%増加し、平均坪単価は337.3万円となり前年の338.6万円より0.4%減少した。

 また、中古マンションの平均価格は3,715万円となり前年の3,487万円から6.5%上昇し、平均専有面積は58.94㎡となり前年の61.95㎡から4.9%縮小し、坪単価は208.4万円となり前年の186.1万円から12.0%上昇した。

 新築マンションの価格が2ケタ上昇したのは、前年の2020年は新型コロナの影響で高額物件の供給が絞り込まれたことと、ワンルームマンションの供給比率が相対的に高まったためとしている。

 平均専有面積が拡大したのは、30㎡未満の供給比率が2020年は20.6%だったのに対し、2021年は13.2%に減少したことなどが要因としている。

 専有面積については、70㎡台の供給比率は過去三年間で38.7%⇒32.9%⇒32.6%と減少傾向を示し、50㎡台は7.6%⇒8.4%⇒9.0%と拡大しており、60㎡台も2020年の18.4%から2021年は23.0%へ増加しているとしている。

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 同社発表の供給戸数が先に発表した不動産経済研究所の33,636戸より7,773戸多いのは、不動研は調査対象を30㎡以上としているためで、その差が出たものと思われる。

 よって、この7,773戸がワンルームなど単身者用・投資用と思われるが、首都圏分譲マンションの着工戸数が年間5~6万戸台で推移(2021年は5万戸割れ)していることからして、1万戸以上がデータには反映されていない。その要因として、記者は再開発マンションなどの地権者向けや事業協力者向けに年間数千戸が充当されており、さらに分譲から賃貸への用途変更、リートなどへの一括売却も相当数に上っているからだと思う。

 不動研の記事でも書いたのだが、東京カンテイのデータでもマンションの質(専有面積はその一つではあるが)について言及がないのが残念だ。東京カンテイはその他の設備仕様などについても調査しているはずで、データを公表してほしい。

 マンションの質とは直接関連はないが、市場が確実に縮小していることのデータを紹介する。国土交通省の住宅着工データから、全国の市街化区域内の共同住宅(分譲住宅)の10年間の着工戸数、延べ床面積、敷地面積の推移を表とグラフに示したのがそれだ。

 年次によって多少の増減はあるが、ほぼ一貫して戸数も延床面積も敷地面積も減少していることがわかる。

 いずれも2012年を100とすると、着工戸数は85.3%へ減少し、延べ床面積は70.5%へ縮小、敷地面積は66.0%へ落ち込んでいる。

 〝駅近〟がもてはやされる一方で、戸数の落ち込み以上に延床面積(専有面積)、敷地の狭小化が進んでいることがデータにはっきり表れている。

 このデータと、不動研や東京カンテイの価格、面積の推移と比較していただきたい。価格も坪単価もこの10年間でほぼ5割上昇した。その一方で敷地の狭小化、さらに基本性能・設備仕様レベルのダウン・退行を考えると、この先が心配だ。

 住宅購入検討者が中古マンションに目を向けるのがよく分かる。中古マンションも玉石混交だろうが、いまの新築より立地、質が上回る物件がはるかに多いのは間違いない。

気になる質の低下 平均価格、単価とも過去最高2021年首都圏マンション 不動研調べ(2022/1/27)

 


 

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「ルジェンテ日暮里ガーデン」

東急リバブルが分譲中のマンション「ルジェンテ日暮里ガーデン」を見学した。JR日暮里駅から徒歩8分の全24戸(分譲対象20戸)で、今春の引き渡しを前に残り3戸と好調。設備仕様レベルが高く、きめの細かい商品企画が目立つ。

物件は、JR日暮里駅から徒歩8分の荒川区東日暮里5丁目の準工地域(建ぺい率80%、容積率400%)に位置する10階建て全24戸(事業協力者区画4区画含む)。専有面積は35.0365.42㎡、現在分譲中の住戸(3戸)の価格は5,490万~6,290万円(専有面積53.88㎡)、坪単価は360万円。建物は20211116日に竣工済み。引渡し予定は20224月中旬。設計・監理はオーエーシー設計。施工は増岡組。

販売開始は昨年の10月から。11月の竣工までに10戸強が成約しており、12月から建物内にモデルルームを設け販売している。来場者は約80件で、残りは3戸のみ。1LDKタイプは女性に人気で竣工前に完売。

現地は、敷地西側の幅員12mと北側の幅員6メートルに面した角地。道路を挟んだ西側には高い建物がなく、用途地域は準工だが嫌悪施設はほとんどない。住戸は2階からで5階までと9・10階は1フロア3戸、69階は2戸の構成。住戸プランは1LDK35.03㎡)が6戸、その他は53.8865.42㎡のコンパクト・小家族向けファミリータイプ。角住戸比率は約70%。

主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2500ミリ、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、床暖房、LowEガラス(一部除く)、下地補強処理壁(一部除く)、浴室タオル掛けなど。

販売担当の鈴木瞳維(Toi)氏は「これまでは竣工売りが多かったのですが、竣工前販売にチャレンジするためVRなどに力を入れました。収納に工夫を凝らした商品力と立地条件が評価されています。『ルジェンテ』は進化しています」と語っている。

 同社女性広報によると、「ルジェンテ」シリーズは2005年から展開してから今回が33棟目、「長期間在庫を抱える物件はない」そうだ(口調は米倉涼子さんの「私、失敗しないの」とそっくりだったのにドキリとした)。坪単価460万円の「ルジェンテ文京湯島」(73戸)も竣工前に完売したという。そうなの! 

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【収納棚+キャットウォーク】

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【テレビボード+装飾収納棚】

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アイロンスペース(WIC)

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マルチバー(SIC)

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 同社の「ルジェンテ」を見学するのは2017年の「本郷三丁目」以来久々だ。確かに進化している。

 現地は昨年、他社物件を取材したときに確認している。表通りの日暮里中央通りから一歩入っており、準工ではあるが嫌悪施設はなく、何よりも前面道路が広く交通量も少ないので、値段によっては早期完売すると予想した。坪単価はズバリ的中。駅近物件では坪単価400万円の事例もあり、高値追求もありうると考えたが、とてもリーズナブルな値付けだと思う。

 強調したいのは基本性能・設備仕様レベルの高さだ。この単価水準でこれほどの仕様レベルを維持しているデベロッパーは3割もないはずだ(あったら手を挙げていただきたい)。

 また、同社は昨年12月にプレス・リリースしたように、きめ細かな商品企画も好調な売れ行きの要因の一つだろう。

リリースには、20204月に不動産開発と新築販売部門の連携強化のため組織を統一し、製販一体による商品開発及び販売力強化を図り、分譲マンション「ルジェンテ」シリーズに、長年の新築販売の経験で培ったお客様目線を商品計画に反映させる企画として「L'and+」(エルアンドプラス)というオリジナル仕様を導入したとある。

 「L'and+」の一つが壁面の下地補強処理だ。10キロくらいの重さに耐えられそうで、キャットウォークや飾り棚などにできるようにしている。寝室の収納にはアイロン掛けなどの作業スペースを確保。シューズインクロークもこの種面積にしては広めだ。

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 同社のTVCMについて。記者は、東急不動産の〝環境先進を、住まいから。〟という正統的なCMもいいが、コミカルなCMが好きだ。人を食った〝オペンホウセ〟がそうだし、〝そうなの!〟を連呼する同社のCMが面白い。最近では〝1円玉を作るのに3円かかる〟というのにも意表を突かれた。〝そうなの? 〟と聞き返したくなるCMなど他にない。

 〝リバブった〟も面白い。同社の仲介部門を通じで売買する人の94%の人がまた利用したいと答えたというのを分かりやすく伝えたものだ。手あかまみれの〝顧客満足度ナンバーワン〟より〝そうなの!〟と子どもに言わせるのがいい。

 鈴木氏の名前がまたいい。「Toi」は中国語では「对」。「そうなの」という意味。(「ダメ」は「不对(プトイ)」)。

必見!抱腹絶倒!手を握ってもらいたくなる 東急リバブルの車内吊り広告(2019/12/26

東急リバブル「ルジェンテ本郷三丁目」 坪単価は400万円強 早期完売か(2017/5/30

カテゴリ: 2021年度

 国土交通省は1月31日、令和3年12月の新設住宅着工をまとめ発表。総戸数は前年同月比4.2%増の68,393戸で、10か月連続の増加となった。利用関係別の内訳は、持家は22,731戸(前年同月比0.4%減、14か月ぶりの減少)、貸家は25,222戸(同3.3%増、10か月連続の増加)、分譲住宅は19,927戸(同13.1%増、3か月連続の増加)。分譲住宅のうちマンションは7,091戸(同15.3%増、2か月連続の増加)、一戸建住宅は12,723戸(同12.4%増、8か月連続の増加)。

 令和3年(1月~12月)では、総戸数は856,484戸(前年比5.0%増)で5年ぶりに前年比増加に転じた。利用関係別では持家が70,666戸(同6.3%増)、貸家が285,575戸(同9.4%増)、分譲住宅が243,944戸(同1.5%増)となり、いずれも増加した。分譲住宅の内訳はマンションが101,292(同6.1%減)、一戸建てが141,094戸(同7.9%増)。マンションと戸建ての比率はマンション41.5%:戸建て58.5%となり、マンション比率は平成21年に戸建てに逆転されてからもっとも低い水準となった。

 首都圏マンションは49,962戸(前年比7.3%減)となり、平成21年の40,041戸以来12年ぶりに4万戸台に落ち込んだ。都県別では東京都が31,221戸(同5.1%減)、神奈川県11,181戸(同15.2%増)、埼玉県が3,975戸(同33.7%減)、千葉県が3,585戸(同32.6%減)。

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