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梅津氏

 卓越した商品企画で話題を提供してきた〝ルネ〟ブランドの総合地所が、長谷工グループ入りして丸3年目を迎える。昨年は創業40周年の年だった。これまで供給した住宅は約65,000戸。この40年の歴史のうちバブル崩壊後の30年間を分譲一筋に歩んできた同社執行役員事業部長・梅津英司氏(52)にこれまでの仕事と今後について話を聞いた。

◇       ◆     ◇

 同社がどのようなデベロッパーであるかを少し紹介する。

 創業は昭和52年5月。安宅産業の住宅部門の営業を継承して設立された。同59年9月に現社名に変更。平成11年10月に永昌不動産を、同21年6月にトータルハウジングをそれぞれ合併。同27年5月、長谷工グループ入りした。

 これまで分譲マンションは〝ルネ〟シリーズで約43,000戸、戸建ては約2,400戸、合わせて約65,000戸の住宅を供給している。データはないが、これほどの住宅を供給しているデベロッパーは20社あるかないかだ。

 同社が業界に存在感を示したのは昭和61年竣工の「ルネ門前仲町」(467戸)「ルネ蕨」(192戸)「ルネ蒲田」(216戸)「ルネ新宿御苑プラザ」(303戸)の4物件だ。

 記者はこの4物件を全て取材している。分譲開始はマンション不況から抜け出す昭和60年ころで、同社は商品企画で業界をリードした。

 鮮明に覚えているのは、「蒲田」の物件で、施工トップの長谷工コーポレーション(当時、長谷川工務店)と設計に東急設計コンサルタントを起用して、卓越した商品企画に仕上げたことだ。1階住戸を専用駐車場付きとしたのは業界初ではなかったか。「新宿御苑」は基本性能・設備仕様をアップさせたコンパクトマンションの草分け的な物件で、申し込みが殺到した。

 前身が商社だけあって〝いいとこ取り〟に長けていると感嘆したものだ。

 梅津氏は平成2年の9月入社だ。「わたしが入社したころは、土地を見ないで買い付けしていた物件もありました」と当時の状況を梅津氏は振り返る。

 ところが、まさに頂上に上ったとたんに梯子を外されるようにバブルは崩壊する。平成2年9月の首都圏マンション月間契約率は2年8か月ぶりに70%を割った。

 「わたしが担当した最初の物件は綾瀬駅からバス便の、所在地は八潮市の『ルネ綾瀬』。全48戸のうち約8割に申し込みが入ったのですが、キャンセルが続出し、結局売れたのは4戸のみでした。坪単価は250万円? いえそこまでいきませんでした。ワイドスパンのいい物件だったんですが…。それから戸別チラシ配布や銀行、業者回りなどに明け暮れました」

 「チラシの配布は戸別ですから、公団住宅は大変でした。エレベーターがなく、階段を上り下りしなければなりませんでしたから。頭は使わなくて済んだのですが、さすがに疲れましたね。いまは懐かしいですが…」

 そこから塗炭の苦しみが始まるが、同社が破綻しなかったのは、メインバンクの住友銀行とのパイプが太かったからに違いない。

 そして平成12年、「ルネアクシアム」(721戸)が業界を唖然とさせた。「半分も売れない」と読んでいた業界関係者をあざ笑うかのように、何と全戸を一挙に販売し、6,510組の来場者を集め平均4.8倍の競争倍率で即日完売した。一挙供給の即日完売戸数の多さでは昨年の「ザ・タワー横浜北仲」第1期の730戸がバブル崩壊後では最多だが、それまで17年間この記録は破られなかった。

 「あれはすごかったですね。東武鉄道野田線新船橋駅から徒歩10分、当時は周辺に何もなかったですからね。普段静かな町が、土日は大渋滞になりました」

 人気の要因は、坪単価110万円台という価格の安さもあったが、需要を喚起するため、タレントで画家の城戸真亜子氏や映画監督の崔洋一氏など数人の専門家のアイデアを盛り込んだ企画が見事にヒットした。

 その後、〝モックン〟こと本木雅弘氏を起用して人気になった三菱地所レジデンス「Wコンフォート」などの〝タレントマンション〟が続々供給されるようになった。歴史をつくったマンションだった。

 現在の商品企画の参考にもなりそうなので、もう少し具体的に物件の特性について触れておく。特徴は、①全住戸の35%が100㎡以上、90㎡以上は6割以上②スラブ厚は29センチ③崔監督は〝女人禁制・18歳未満立ち入り禁止〟の〝男のラウンジ〟を提案④外周部は幅5mの歩道と2列の桜並木を整備⑤託児施設を設置⑥100%自走式駐車場⑦販売代理はプラン別に長谷工アーベストと三井不動産リアルティ(当時、三井不動産販売-など。

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当時の記事

 「どうしてそんなことができたかと言えば、当社の社員は旧安宅を始めいろいろな会社からの個性派集団、寄せ集め集団で、しかも仕入れから企画-販売まで一気通貫でやってきましたので、みんなプロ意識が強く、アイデアマン揃いでした。

 永昌不動産が分譲したバス便の全戸100㎡の『津田沼』もそうですし、『ルネ御殿山』も代表作です。大浴場付きは10棟くらい供給しました。1999年竣工の全488戸の『アクアフォレスタルネ稲毛』、2003年竣工の全758戸の『東京サーハウス』、2009年竣工の全191戸の『リージェントハウス大森西』なども印象に残る物件です。『稲毛』はビオトープなどを採用して環境共生に取り組んだ物件ですし、『サーハウス』は大浴場付きで共用部に高級家具のカッシーナを約8セット設置しました。『大森西』には400万円かけて本物の火を使った暖炉を採用するなどこだわりました。カネがかかってもいいものを造ろう、入居者が満足していただけること、それが何よりの広告だという文化がありました」

 梅津氏の口からは次々と記憶に残るマンションの名前が飛び出した。

 記者も「津田沼」や「東京サーハウス」はよく覚えている。「津田沼」は常識では考えられないプランがヒットした。「サーハウス」は今では当たり前だが、当時は最先端の「健康」をテーマにしたマンションだった。

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即日完売を報じた「週刊住宅」721戸はこの月の埼玉県の全供給物件の戸数と同じとある

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 戸建てについても触れておきたい。同社は約30年間にわたって全1,261戸の「白岡ニュータウン」を開発・分譲してきたが、そのノウハウを2016年分譲の「ルネテラス船橋」(34棟)に注ぎ込んでヒットした。

 詳細は当時の記事を参照していただきたいが、梅津氏は戸建てについても次のように語った。

 「戸建ても強化します。狙いは都心の高額ですが、(用地が)買えているのは郊外で、思いと実際は若干異なるのですが、『白岡』や『船橋』のような街をきちっとつくったものを供給していきたい」

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◇       ◆     ◇

 今後の事業展開について、梅津氏は「これまで情報を共有する、継承するという風土がやや欠けていた」と反省し、次のように締めくくった。

 「いま当社グループはかなり意識が変わってきました。エンジンがかかったともいえます。商品企画に関する研究会を頻繁に行っています。今後も他社にないもの、総合地所らしいものを提供していきます。ライバル? 仲間もたくさんいますので、名前は伏せていただきたいのですが〇〇には負けませんよ」と。

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 梅津氏は「RBA野球は出たり出なかったり。あれはどこと戦ったときか(三井のリハウス戦)。小雨が降る日で、うちの投手が四死球ばかり出すので球が飛んでこなかった。仕方がないのでグラウンドの四葉のクローバーを摘んでいた」と話したので、RBA野球についても触れざるを得ない。

 RBA野球大会は今年で30周年を迎えるが、同社チームはこれまで23回出場しており、通算成績は29勝45敗、勝率は.392。参加当初は好投手・長島を擁し、強豪チームにも互角の成績を残していたが、年を重ねるごとに選手の高齢化が進み勝てなくなった。2011年、三菱地所ホーム相手に15-0の5回コールド勝ちを収めるが、これは実に5年ぶりの勝利だった。梅津氏は5番ファーストとして出場、3打数2安打3打点の活躍をしている。

 ところがその翌年の2012年、RBA野球大会の中で〝燦然〟と輝く〝不名誉〟な大記録を2つも打ち立てた。

 一つは対住友林業の試合。0-21の大敗を喫したのだが、何と制限時間1時間半の大半を守らされ、住林の打者は3~4回打席に立っているのに、同社は6人しか回ってこなかった。つまり7~9番打者は1度も打席に立つことなく敗れた。これは前代未聞の大会記録だ。

 もう一つは、三井リハウス東京戦で大会記録の0-36で敗れたのだが、1イニング28打者連続出塁、28打者連続得点(プロ野球記録は14者連続)というこれまた空前絶後の大会記録を樹立した。三井の打者の打席数は49なのに対し同社は13。三井は9番打者も5回打席に立ったが、同社の5番打者以下は1打席しか巡ってこなかった。雨中の中、ずぶぬれになって守らされた。

 これに懲りたのか、同社は2015年から出場しなくなった。梅津氏は「長谷工のチームに出てもいいとみんなに言っている」というが、さて…復活はあるか。

敷地延長の難点を解消したプラン光る 総合地所「ルネテラス船橋」(2016/10/1)

総合地所 建築家とコラボ シンプルで端正なデザイン、大胆提案に注目(2016/4/28)

リハウス 大会記録の1試合36点&1イニング28連続得点(2011/8/4)

住林〝大笑〟2回で32打席21得点18四死球選ぶ(2012/6/21)

カテゴリ: 2018年度

 三井不動産リアルティは4月3日、不動産流通業「三井のリハウス」のフランチャイズ会社を完全子会社化することで4月1日をもって直営体制に完全移行したと発表した。移行により全国直営仲介店舗数は259 店舗から279 店舗となった。

 完全移行は、顧客ニーズが高度化、複雑化、多様化しており、質の高いサービスと対応が求められる時代となったためとしている。

 子会社化したのはちばリハウス、神奈川南リハウス、西愛知リハウス、西三河リハウスの4社。

カテゴリ: 2018年度

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4月2日付日経新聞 住友不動産販売の広告

 わが西武ライオンズが3年ぶりに開幕3連勝を飾り、これまたわが故郷・三重県の三重高校が選抜高校野球で49年ぶりのベスト4進出を決めた。記者は朝から晩まで11時間、一滴の酒も飲まずカップラーメン一杯だけで、ハラハラドキドキ、テレビにくぎ付け、野球観戦に酔いしれた。

 その翌日、4月2日付日経新聞の住友不動産販売の全面カラー広告に、何と西武の菊池雄星投手がサッカーの中村俊輔選手とバスケットボールの田臥勇太選手と並んでいるではないか。

 キャッチコピーは〝プロだから、頼りになる。〟菊池投手も住友販売の広告に載るような世界に通用する投手になったかと思うと感無量だ。

 住友販売はヤクルトのスポンサーだったような気がするが、どうやらここ2年低迷するツバクローに嫌気がさし、〝頼りになる〟西武ファンに寝返ったようだ。

 非常に結構なことだ。記者も住友販売を応援しよう。〝野球は西武 不動産は住友〟。えっ、西武プロパティーズ? 西武不動産販売が不動産流通事業から撤退して18年になる。いまでもあれは間違っていたと思う。

理解できない西武不動産流通の解散決議(2009/1/9)

カテゴリ: 2018年度

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仲井社長 

 積水ハウス代表取締役社長・仲井嘉浩氏は4月1日、同社グループ入社式で次のように述べた。新入社員は同社487人、グループ会社179人の合計666人。うち613人が入社式に参加した。

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 積水ハウスグループへの入社おめでとうございます。新しい仲間ができてうれしい、わくわくしているというのが、ちょうど30年前に皆さん側の席にいた私の率直な気持ちです。

 当社グループの仕事は、人々の暮らしに不可欠な衣食住のうちの「住」を通じて社会に貢献でき、お客様を「幸せにできる」素晴らしい仕事です。そして住宅は地球上に皆さんの仕事の成果として残ります。このような経験は、他の仕事ではなかなか味わえません。当社の企業理念の根本哲学「人間愛」に「相手の幸せを願い、その喜びを我が喜びとする」と書かれているように、お客様の幸せを心から願って、仕事をしていただきたいと思います。これを忘れなければ必ず成果は出ます。

 皆さんは新入社員ですが、私自身も社長としては新任です。私には「住宅を通じてお客様にもっと幸せを提供する」という夢があり、日々必死で勉強しています。当社はトップレベルの住宅の「安全性」やネット・ゼロ・エネルギー・ハウスをはじめとする「環境配慮」「快適性」などを追求してきました。今後、もう一段上の幸せを提供するために、IoTなどの先進技術の導入やハードだけでなく、新たなサービスの提供などが考えられます。皆さんも「夢」を持って働いてほしいと思います。

 皆さんは今日から社会人であり、住宅のプロとしての自覚が必要です。どのような職業でもプロであり続けるためには、生涯にわたって勉強しなければなりません。住宅の建築法規や性能、資金計画、ライフサイクルコストなど、学ぶべきことはたくさんありますので、焦らずに 計画的にコツコツ勉強してください。成功のためには、マラソンのように一つのことに長い間じっくりと取り組んで 「やり抜くこと」が何よりも大切です。

 人生100年時代には、住宅や土地などの「有形資産」だけでなく、家族や友人、健康、スキルなどの「無形資産」が大切です。当社も働き方改革を推進しています。メリハリをつけて一生懸命に働いて、オフの時間も家族や友人との時間を大事にしたり、習いごとをするなど、仕事と同じように自分の時間にもエネルギーを使ってください。これらがすべて自らの人生の財産となる「無形資産」になります。

 当社は、グループ会社間の連携に力を入れています。これから皆さんはそれぞれ配属先で異なる業務に就きますが、グループで連携し、情報共有することでより、お客様により良い提案ができ、大きな成果を上げることができます。

 本日は、積水ハウス、積和不動産、積水ハウスリフォームの新入社員が参加していますが、グループを超えた同期のつながりも大切にしてください。私自身もそうでしたが、つらい壁に当たった時、きっと支えになってくれるはずです。共に必死に勉強して、積水ハウスグループを発展させていきましょう。

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髙橋氏

 東京急行電鉄は3月27日、2018年度を初年度とする中期3か年経営計画を発表した。

 現行の中期3か年経営計画を目標通りに達成したことを受け、次期計画では“Make the Sustainable Growth”(持続可能な成長をめざして)をスローガンに掲げ、サステナブルな「街づくり」「企業づくり」「人づくり」の「3つのサステナブル」を進める。鉄道事業では安全・安定輸送の確保、混雑緩和など快適性向上の取り組みを強化し、都市開発では「渋谷ストリーム」「渋谷スクランブルスクエア東棟」「南町田グランベリーパーク」などを開業させる。

 経営指標として、2020年度の東急EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却費+固定資産除却費+受取利息配当+持分法投資損益)2,064億円(2017年度見込み比18.4%増)、営業利益970億円(同16.9%増)、有利子負債率5.3倍(2017年度見込5.6倍)、自己資本比率8.4%(同10.6%)を目標とする。

 人事異動も発表。4月1日付で取締役専務執行役員・髙橋和夫氏が代表取締役社長に、代表取締役社長・野本弘文氏は代表取締役にそれぞれ就任する。

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 他の取材があったため、懇親会から出席した。冒頭、4月1日付で代表取締役社長に就任する髙橋氏は、記者発表会で十分話したためか、「中計はわたしが責任者としてまとめた。酒が入れば舌が滑らかになるかもしれない」などと笑わせ、具体的なことは話さなかった。

 記者が注目したのは3点。1点目はどうして同社を含めて電鉄会社がいま元気なのか、2点目は東急不動産との役割分担・連携をどう進めるのか、3点目は渋谷の再開発、沿線の大規模団地の再生・活性化をどうするかだ。

 3点目については、渋谷再開発には1,200億円(2018-2022年合計で1,350億円)を投資するほか、田園都市線の南町田など5つのリモデル開発を進め、向こう3年で約800億円(同1,200億円)を投資する。

 1点目と2点目について髙橋氏は「そもそも鉄道と開発が事業の柱だった。他の電鉄会社とは勝つとか負けるとかではなくて収益構造を重視していく。東急不動産とは渋谷の再開発を中心にできるだけ一緒にやっていく」と話した。

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 大変失礼だが、鉄道会社は〝地味〟というイメージしかない。わが西武ライオンズの鉄道も、50年近く住む京王も他の電鉄会社もデパートでは三越伊勢丹や高島屋に圧倒的に負けていると思う。

 マンションもそうだ。最近は相鉄や京急、さらには阪急や京阪電鉄が度肝を吹く商品企画のマンションを分譲しだしたが、電鉄会社全体としてデザイン性・商品企画は大手デベロッパーに引けを取る。

 東急電鉄は昨年分譲の「ドレッセWIZEたまプラーザ」はよかったが、まだまだ東急不動産には負けると思っているが、この日、都市創造本部長兼開発事業部長、運営事業部長の肩書を持つ取締役執行役員・髙橋俊之氏(4月1日付で常務執行役員 都市創造本部 渋谷戦略事業部長に就任予定)の目もあやなネクタイに記者の目が点になった。〝これはただ者ではない〟と。

 他の記者と歓談していたのに割って入って「わたしのネクタイも安物ではありませんが、最高に素敵なネクタイですね」と話したら、「これは確か娘にプレゼントされたもの」と裏返し「TAYA」のブランドであることを示した(記者はもちろん髙橋氏も「TAYA」がなんであるか知らなかったはず。娘さんをほめるべきか)。

 人は見てくれで判断すべきではないと思うが、ネクタイは髙橋氏の娘さんか東急ハンズにコーディネートしてもらったらどうか。マンションの商品企画・デザインは専門家を起用すべきだ。

 その髙橋氏に紹介してもらったのが、取締役専務執行役員・渡邊功氏だ。渡邊氏からは抱腹絶倒の話を聞いたが、「個人情報だからね。書いちゃダメ」と何度もダメ押しをされたので書けないのが残念。

 もう一つヨイショ。懇親会場のサ・キャピトルホテル東急は最高にデザインがいいホテルだ。

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髙橋氏(左)と渡邊氏

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髙橋氏のネクタイ(人には好みがありますが)

圧倒的人気 「CASBEE横浜」S評価 東急電鉄他「ドレッセWISEたまプラーザ」(2017/8/23)

 


 

カテゴリ: 2017年度

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 東急リバブルは3月20日、「女性の職業 生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、厚生労働大臣より「えるぼし」最高位の“三段階目”の認定を受けたと発表した。

 「えるぼし」認定は、2016年4月1日に施行された女性活躍推進法により、一般事業主行動計画の策定と届出を行った企業のうち厚生労働省が示す基準を満たし、女性の活躍推進に関する状況が優良な企業に対して厚生労働大臣が認定する制度。

  同社は、「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの評価項目すべてで最高評価の認定を取得した。

 このほか、住宅・不動産業界ではヒューリックと東急コミュニティーが最高評価認定を受けている。

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仲井社長(左)と阿部会長

 積水ハウス取締役相談役・和田勇氏が1月24日の取締役会で代表取締役会長兼CEOを退任し、4月末の定時株主総会で取締役を退任することになった分譲マンション用地取得に関する事故について、同社代表取締役社長・仲井嘉浩氏と同社代表取締役会長・阿部俊則氏は3月9日行われた2018年度経営計画説明会で、再発防止と信頼回復に向け不退転の覚悟で取り組むと話した。

 ブランドの棄損、業績への影響はないかというメディアの質問に対し、阿部会長は「(事故の影響を)何とか最小限にとどめている。問題は社員がどう考えているかだが、先の本部長会議でも説明したし、来週には社長とわたしで広島と東北に行って対話を行う予定だ。胸襟を開いてとにかく前向きにやっていく。ガバナンス改革を進め、若い社長をサポートしていく。今後10年、20年後、今回の問題が転機になったと言われるように不退転の覚悟で臨む」と語った。

 仲井社長は「(事故は)あってはならないこと。再発防止に努め、信頼の回復に邁進していく。業績に影響がでないようにしたい」と述べた。

 同社はまた、ガバナンス体制の強化として、代表取締役の70歳定年制の導入、女性社外役員の登用、取締役会の透明性、活性化、経営会議の設置などを決めたと発表した。

 この問題については、3月6日付の「分譲マンション用地の取引事故に関する経緯概要等のご報告」と「当社取締役会の議事に関する報道について」の情報開示を行っている。

 取引事故については「リスク情報への対応は非常に拙劣であったと評価せざるを得ず、地面師側の犯行が狡猾で大胆であったこともあり、本社のリスク管理部門までもが、現場の先入観に左右されてしまい…痛恨の事態に至った」としている。

和解の道を探ってほしい 積水ハウス・和田勇会長「解任」報道に接して(2018/2/26)

積水ハウス マンション購入代金63億円 詐取される 所有権移転登記できず(2017/8/2)

 

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福田氏

 野村不動産ホールディングスは3月2日、グループ各社の人事異動を発表。野村不動産パートナーズの新しい社長に野村不動産取締役兼専務執行役員で野村不動産ホールディングス執行役員の福田明弘氏が就任し、代表取締役社長兼社長執行役員・黒川勇治氏は退任し、同社顧問に就任する。また、野村不動産アーバンネット取締役会長・宮島青史氏は退任する。いずれも4月1日付。

 福田氏は1959年5月13日生(58歳)、東京都出身。1984年(昭和59年)3月慶應義塾大学経済学部卒業、同年4月野村不動産入社。住宅カンパニー戸建事業部長、執行役員、常務執行役員などを経て、2016年から現職。

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平野氏

 長谷工コーポレーションは3月1日、長谷工リアルエステートの新社長に長谷工コーポレーション取締役兼常務執行役員・平野富士雄氏が、長谷工リアルエステート社長・中田秀樹氏は同社会長にそれぞれ4月1日付で就任すると発表した。

 平野氏は、1956年(昭和31年)3月生まれ61歳。1979年(同54年)3月、専修大学卒。同年4月、長谷川工務店(現長谷工コーポレーション)入社。東京支店不動産2部部長、第一事業部参与事業部長などを経て2008年4月、執行役員に、2012年4月、常務執行役員に、2014年6月、取締役兼常務執行役員に就任。

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安藤忠雄氏(左)と和田氏(「wホテル」の記者会見で。仲裁役は安藤氏以外ない)

 積水ハウスのトップ人事について、当時会長だった取締役相談役・和田勇氏は「世代交代」ではなく「解任」だったという報道が波紋を広げている。日経新聞が最初に報じたとき、その記事内容からして「解任」は事実だろうと判断した。和田氏ファンの記者は相当のショックを受けた。

 トップ交代は〝変だ〟とは思った。和田氏の功績を考えたら取締役を退くことなどあり得ないからだ。そうだとしても名誉職として残るはずだ。

 それでも「世代交代」を真に受け、記事では「和田会長が退任されると、絶滅危惧種の大阪弁を聞く機会が少なくなるので残念だが」にとどめた。

 しかし、報じられている記事が事実だとすれば、「大阪弁を聞く機会が少なくなる」どころか、その機会はまったくなくなる可能性のほうが高い。

 和田氏は現在、住宅生産団体連合会(住団連)の会長、キッズデザイン協議会の特別顧問、優良ストック住宅推進協議会の代表理事、不動産協会の理事を務めている。

 住宅・不動産業界の団体で所属会社・団体・役職がない人が理事を務めているのは、全国住宅産業協会(全住協)副会長・佐々野俊彦氏(前飯田HD副会長、元東栄住宅社長)以外知らない。この例に倣えば、和田氏がこのまま各団体の長にとどまることは可能かもしれないが、まず無理だろう。これが残念でならない。

 和田氏はご存じのように一昨年、旭日大綬章を受章している。過去、同章を受章している業界人は和田氏を含め奥井功氏(当時積水ハウス会長)、樋口武男氏(大和ハウス工業会長)、岩沙弘道氏(三井不動産会長)の4人しかいない。和田氏は業界の宝だ。和解の道はないのだろうか。

◇       ◆     ◇

 これはメディア・リテラシーの問題でもある。日経新聞の記者はさすがだと思う。和田氏の歯に衣着せぬもの言いからして、夜討ち朝駆けをすれば本人からコメントを取るのは可能かもしれない。和田氏はいつくしむ眼差しでもって「あなたたちの記事は正確でない」とマスコミ批判をよくする。それを逆手にとって「和田さん、御社の発表は事実ですか」と聞けば(日経の記者はそう聞いたはずだ)、和田氏は正直に話すのではないか。

 あの人事について〝不思議〟と思わない他の記者のほうが想像力に欠ける。日経報道の後に朝日、読売、毎日、産経が後追いの記事を書いているが、新しい情報はほとんどない。後追い取材ほどつらい仕事はない。まあ自業自得だが。 

 〝お前はどうなんだ〟と言われるかもしれないが、記者は人への取材は手に負えないとあきらめやってこなかった。記事によっては傷つく人が多いからでもある。

 扇谷正造だったと思う。扇谷はインタビューする相手が作家だったらその著作をすべて読んでから取材したという。人となりがつかめないときは、その人が住む近くの八百屋や魚屋などで情報を得たそうだ。それでもわからないときはその人の家のゴミ箱を漁ったという。そんな取材は絶対できないとあきらめたのだ。

 しかし、企業ビヘイビアに厳しかった〝師〟と仰ぐ故・佐藤美紀雄氏の影響もあり、時としてデベロッパーを批判する記事も書いてきた。

 一つだけ挙げるとすれば、セザールだ。同社は1996年に東証に上場したが、その直後、複数の「マンションの工期の遅れ」を理由に業績予想を大幅に下方修正した。日経新聞にはわずか10数行しか載らなかったが、〝これは絶対おかしい〟とすぐ分かった。「工期の遅れ」でマンションの引き渡しが遅れることなど天変地異以外あり得なかったからだ。

 「工期の遅れではない」という工事会社からの裏付けも取り、〝蹈鞴(たたら)を踏んだセザール〟という見出し(優しい表現を使ったつもり)で同社を批判した。同社は激怒した。営業の責任者に同行を求められた。営業は陳謝した。記者は面従腹背。腹の中でベロを出していた。

 怒ったのは同社だけではない。付録が付いた。伝聞だが、東証も記者ではなく同社のビヘイビアに激怒したようだ。

 同社はその後、2003年に民事再生法を申請し倒産した。その7年間、株価は一度も上場時を上回ったことはなかった。

 いまこうして記事を書いているが、これまで悪意の記事を書いたことはないが、結果としてどれだけ人を傷つける記事を書いてきただろうか。お詫びする以外ない。

 数年前、金商法に問われかねない事実をつかんだが、当事者から「表沙汰にしないで」と言われて記事化を断念した-これは賢明な判断なのか、いまもわからない。記者も因果な商売だ。

「財界賞」は榊原・経団連会長 「経営者賞」に矢野・住林会長 後藤・西武HD社長など(2018/1/21)

 

 

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