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東急不動産 自然界に近い音の快適空間をマンションに初採用


 東急不動産は6月25日、ビクターエンタテインメントとコラボレーションし、森や川、海などの自然音が体感できるハイレゾリューション・サウンド・システムによるSpace Sound Design Solution 「KooNe (クーネ)」を同社のマンション「BRANZ (ブランズ)」に導入すると発表。同システムの分譲マンションへの導入は業界初。

 「KooNe」は、「豊かな自然音(森、川、海などの音)を再現するハイレゾリューションと呼ばれる超高音質・広帯域のクオリティのサウンドと、より自然に音が耳に届く間接音響空間を構築することで聴覚を中心とした “ 居心地の良い空間 ” を創造する空間音響デザインソリューション」のこと。「単なるBGMとは異なり音を自然界に近い状態の高周波で届ける」ことができるという。

 この「KooNe」を「BRANZ」の情報発信拠点である「BRANZ ギャラリー」(渋谷区)に設置。来場者が体感できるようにした。今年12月にモデルルームオープンする大規模マンション「ブランズシティ品川勝島」(356戸)の共用部1階の「ラウンジ」にも導入する予定。

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 これだけでは何のことかよく分からないので、近く「BRANZ ギャラリー」で体感し紹介したい。「高周波で届ける」というのは、人間には聞こえない音も届けると言うことか。 

カテゴリ: 2013年度

総合地所「ルネ北浦和」 第1期25戸が即日完売

トイレを含むドアは全てプッシュプルを採用


「ルネ北浦和」完成予想図


 総合地所が分譲中のマンション「ルネ北浦和」が好調な売れ行きを見せている。6月9日に第1期として全60戸のうち25戸を分譲して即日完売。引き続き先着順で分譲している。

 物件は、 JR 京浜東北線北浦和駅から徒歩8分、さいたま市浦和区北浦和2丁目に位置する15階建て全60戸。専有面積は68.21~92.48㎡、現在分譲中の8戸の価格は3,360万~5,240万円(最多価格帯4,100万円台)、坪単価182万円。竣工予定は平成26年2月中旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。

 現地は、浦高通りに面しており、北浦和小学校、本太中学校、県立浦和高校に近接した文教エリアの一角。

 コンセプトは「堅牢・適応・快適・共生」。100年快適に暮らせるようコンクリートの強度を高め、リフォームする場合の費用負担を抑えるため「自在壁」を採用しているのが特徴。従来どおりだと壁の取り外し取り付け費用として80万円かかったのが、40万円ぐらいに抑えられるという。エネルギーの「見える化」も進め、シンボルツリーに浦高と同じイチョウを配する。また、居室は引き戸を多用、トイレを含むドアの把手は全て長谷工コーポレーションが開発したプッシュプル把手を採用している。


居室、トイレなどのプッシュプルドア

カテゴリ: 2013年度

三井不動産レジデンシャル・野村不動産「キャピタルゲートプレイス」

記録的な高単価マンションの第1期販売戸数322戸



「キャピタルゲートプレイス」完成予想図

好調マンション市況を反映


 三井不動産レジデンシャルと野村不動産は6月25日、中央区月島1丁目の駅直結53階建て大規模再開発マ ンション「キャピタルゲートプレイス」(702戸)の第1期販売を6月29日(土)から開始すると発表した。第1期分譲は販売戸数495戸の65%で、坪 単価300万円を越える高額マンションしとてはリーマン・ショック後では最多販売戸数となる。人気になるのは必至だ。

 物件は、東京メトロ有楽町線・都営大江戸線月島駅から徒歩1分、中央区月島1丁目に位置する53階建て全702戸((事業協力者住戸 207戸含む)の規模。専有面積は40.12~114.43㎡、第1期の価格は3,750万~16,930万円(最多価格帯4,200万円台・7,800 万円台)、坪単価は330万円。竣工予定は <ザ・タワー> が平成27年7月中旬、<ザ・レジデンス> が平成25年8月下旬。設計は安井建築設計事務所・清水建設。施工は清水建設。

 特徴は、①月島駅直結・徒歩1分②地上約187m・53階建ての商住一体の複合再開発③ランドマーク性と地域に調和したデザインを両 立した外観・共用空間デザイン、照明計画④スカイラウンジやウェルネススタジオなどの充実した共用部とソフトサービス⑤東京都マンション環境性能表示、全 項目で最高評価の三つ星-など。

 発表会に臨んだ三井不動産レジデンシャル都市開発一部長・山田貴夫氏は、「駅直結の高いポテンシャルを持ったマンション。忙しい人の 時間を大切にする人向けにプランを練ってきた。予想以上の反響で、問い合わせは昨年の11月以降で9,000件を越え、4月からの来場者は2,500件を 超えている。第1期の戸数は分譲戸数の6割を超える322戸だが、登録即日完売できる」と語った。

 また、野村不動産住宅事業部プロジェクト事業推進部副部長・笹本和孝氏は、「平成17年に事業参画してから竣工までを含めると約10年の時間をかけるプロジェクト。200名を越える地権者やコンサル、地元とも一緒に作り上げた。特別の想いがある」と述べた。

外観

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 記者はデザインに惚れ込んだ。外観デザインは三井不動産レジデンシャルのマンションを多く手掛けている建築家の添田浩氏。白を基調にアクセントカラーとして「ヴァンダイクブラウン」のマリオンが実に美しい。思ったとおり、「ヴァンダイクブラウン」はあの中世の宮廷画家が好んだ色に由来する。とにかく品がある。基壇部のデザインがまたいい。

 頭頂部の「フライングコーニス」もいい。頭頂部のデザインでは記者はオリックス不動産の「お台場」のティアラに惚れ込んだことがあるが、今回のデザインは気品がある。ライテ


外観

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 まず、第1期の販売戸数の多さ。断定はできないが、おそらく坪単価300万円を越える高額マンションで一挙に322戸も供給するのはリーマン・ショック後ではこのマンションが初めて。三井不動産レジデンシャル「飯田橋」は単価が476万円だが、第1期は255戸だし、野村不動産「武蔵小杉」の第1期は310戸だが、単価は300万円を切っている。リーマン・ショック前にさかのぼってもこれだけ一挙に販売したマンションはそうないはずだ。この戸数と単価だけでもこのマンションりの人気の高さがうかがえる。

 分譲単価について。記者は坪単価は300万円をはるかに突破するだろうが、350万円はないと見ていたがその通りとなった。ユーザーも「安い」と考えているかどうかはともかくリーズナブルと考えているだろう。億ションは17戸。これにも納得だ。月島も勝どきも富裕層が好んで億ションに住むエリアだとは考えづらいが、ここは「大川端リバーシティ」の入居者が検討しているという。設備仕様はこの単価レベルにある。

 物件のネーミングについて。「キャピタルゲートプレイス」も分からないではないが、〝キャピタル〟は「キャピタルマークタワー」があるし、過去には中堅デベロッパーの「キャピタルマンション」がたくさん供給された。かといって「キャピタルゲインマンション月島」では公取協から呼び出しがかかるのは間違いない。いっそのこと三井不動産レジデンシャルのブランド「パークタワー」と野村不動産のブランド「プラウド」をくっつけ「パークタワープラウド月島」とでもしたらどうだろう。語呂もいい。ずっと記憶に残るだろうし、両社の幹部も「面白いじゃないか」とOKを出したのではないか(そんなわけはないか)。最近のマンションは横文字が多すぎてどこのマンションかさっぱり分からない。

 事業比率について。両社は「事業比率は非公開」としているが、監事会社は三井不レジ。建築家の添田氏は三井不レジのマンションを多く担当している(野村不動産はないのではないか)。モデルルームのキッチンなどは明らかに三井不レジ。 72 ㎡のモデルルームには「土間」が付いているが、これは野村不動産が「中野」で好評だった土間付きと少し似ている。このことから事業比率を推測していただきたい。


ザ・ガーデン

カテゴリ: 2013年度

大成有楽不動産

多摩市のマンション入居者交流会に約4割が参加

 


ラウンジコンサート

 

 大成有楽不動産は6月18日、同社が分譲・管理しているマンション「オーベルグランディオ多摩中央公園」(多摩市・358戸)で入居者交流会「まちびらき交流イベント」を6月2日に開催し、入居者の約4割(142世帯 346名)が参加したと発表した。

 「まちびらき交流イベント」はマンション共用施設のお披露目と入居者同士が知り合いになるきっかけづくりを目的として、初めて「住生活総合サービス室」が主体となって開催。当日は「ラウンジコンサート」、「カーデニングセミナー」、「読み聞かせコーナー」など入居者交流の場を多数設け、同社が作成した「自助のための防災マニュアル『家族防災』」の説明会も行った。

 同社は2013年4月、マンション入居者向けの新サービスの企画・推進などを行う専門部署「住生活総合サービス室」をマンション管理本部内に新設した。

 

防災グッズ説明会 入居者情報交換メッセージ展
 
ガーデニング講習会

 

カテゴリ: 2013年度

ハイブリッド免制震など初ものづくし、満艦飾マンション

「東京ワンダフルプロジェクト SKYZ TOWER&GARDEN」

 


「東京ワンダフルプロジェクト SKYZ TOWER&GARDEN」完成予想図

 

 三井不動産レジデンシャル、東京建物、三菱地所レジデンス、東急不動産、住友不動産、野村不動産の大手デベロッパー6社が勢ぞろいした豊洲の「東京ワンダフルプロジェクト SKYZ TOWER&GARDEN」(全1,110戸)のモデルルームを見学した。長いマンションの歴史の中で大手6社が結集するのは初めてであり、日本初のハイブリット免制震システムにはじまり、地中熱利用、天体観測ドームの設置、販売センターとしては過去最大級のゲストサロン、さらには全16ページにもわたるニュースリリースの量の多さなど、初ものずくしの満艦飾のマンションだ。

 物件は、東京メトロ有楽町線豊洲駅から徒歩12分、ゆりかもめ新豊洲駅から徒歩5分、江東区豊洲六丁目に位置する44階建て全 1,110戸。専有面積は53.25~130.92㎡、予定価格は3,500万円台~1億3,900万円台(最多価格帯5,500万円台)、坪単価は 250~260万円。竣工予定は平成26年8月下旬。設計は清水建設。外観デザインは光井純氏。

 豊洲新市場をはじめ分譲住宅や賃貸住宅、業務、商業、公益施設など約110haに及ぶ開発が進む豊洲ふ頭の一画に位置し、そのリーディングプロジェクトとして位置づけられているプロジェクトで、敷地面積は約3.2haもある。今回のマンションのほかに550戸のマンションと幼保連携型の認定こども園も予定されている。全体で住宅規模は1,660戸にのぼる。

 主な特徴は、①初の総合デベロッパー6社による共同分譲②デザイン性、眺望、緑量に優れた地上約150mのトライスタータワー③光井純氏をはじめ国内外で活躍する建築家による外観・共用空間デザインと天体望遠鏡の設置④地中熱利用など自然エネルギーの活用⑤日本初のシミズ・トライスター型ハイブリッド免制震システムの採用--などで長期優良住宅認定を取得しており、都の「マンション環境性能表示」制度で満点の星3つ(15個)を獲得している。


天体観測ドーム

 

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 このマンションは、先週に記者発表会があり、すでに各社がいろいろ書いていることについてはあまり触れない。記者はうっかりして参加できなかったのだ。

 まず、大手6社の共同分譲について。過去、3社共同というのは真っ先に三井不動産レジデンシャル・野村不動産・三菱地所の「ザ・センター東京」を思い出すし、4社も三井不動産レジデンシャル・野村不動産・三菱地所・東京建物の「ザ・豊洲タワー」がある。5社共同というのは記者の記憶ではない。海浜幕張の「パティオス」は各社が分譲しているが、これは共同というより〝競演〟だった。

 今回、大手が揃い踏みしたのは、震災後の厳しい状況下でみんなが手を組んで湾岸の市場を盛り上げようということで意見一致したと見られる。本音としては避けたいが、かといって乗り遅れたくないという心理も働いたのではないか。6社とも豊洲エリアでは供給実績があり、今後も周辺でたくさん供給する。メンバーに外れたら今後の展開に影響を及ぼしかねない。

 単価についてはリーズナブルなものだろう。中央区アドレスの晴海が274万円だから上値が抑えられている。いくら豊洲が人気だからといってそれより上回るのはありえない。かといって東雲などよりは高くなるのもまた当然だ。

 いわゆる億ションは最上階の6戸だけにとどまるようだ。これは正解。いくら眺望がいいとはいえ、江東区豊洲の億ションではステイタスはそれほどない。問題は戸数の多さだ。単価が異なるのであまり競合しないかもしれないが、晴海では三菱地所レジデンスのほか住友不動産が着工したし、三井不動産レジデンシャルのタワーマンションもある。月島では三井不動産レジデンシャルと野村不動産の物件があるし、勝どきでは再開発マンションもある。戸数は数千戸。人ごとながら大丈夫かといいたくなる。


プール

 

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 幹事会社に三井不動産レジデンシャルがなっているように、商品企画は明らかに同社のものだ。光井純氏を外観デザインに起用したのがその表れだ。光井氏は同社の首都圏のマンションで10物件以上手掛けている。ベージュなとのアースカラー、マリオン、頭頂部などを見ればすぐ光井氏の作品であることが分かるぐらい記者も好きだ。トライスター型の形状も、光井氏が「芝浦アイランド」で採用したのと同じだ。

 このほか三井不動産レジデンシャル以外の光井氏が手掛けたマンションでは東京建物の3物件を知っているが、ほかは単独ではないのではないか。

 モデルルームタイプで75㎡台のものがあったが、これも同社が考えたプランだろう。LDKを中央に配し、主寝室(7.2畳大)とマルチルーム(9.2畳大)をそれぞれ左右に配したプランだ。これに似たプランを記者は武蔵小杉で見ており、「これはいい」としっかり頭の中に叩き込んだ。それが今回のプランになったのではないか。担当者に聞いたらこのプランが一番人気だという。プランに特許はないはずだから、同業他社もこれを真似るといい。絶対にヒットする。

 それにしても光井氏も含む〝オール三井〟のマンションで、一番得をするのはどこだろう。三井不動産レジデンシャルの事業比率は50%もないようだ。

 

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 約10分のシアターがなかなかだ。イメージキャラクターの俳優・江口洋介さんは全然知らなかったが、もう40年も昔にヒットしたルイ・アームストロングの名曲「この素晴らしき世界」(What a Wonderful World=歌手は日本の女性だった)がBGMとしてずっと流れたので、その意図はよく分かった。

 3.11以降はこのような癒し、絆をテーマにしたシアターが主流になりつつある。5面シアター、2層のエスカレータを登りながら星空を再現してみせる仕掛けも若い人には理解されるだろうと思った。


マルチルーム

カテゴリ: 2013年度

「鹿島の品格」を見た「テラス武蔵野中町」 売れ行きも好調

 


「テラス武蔵野中町」完成予想図

 

 鹿島建設が分譲中の普通転借地権付きマンション「テラス武蔵野中町」を見学した。「鹿島の品格」をここでも実感した。5月上旬から販売開始されており、激戦のエリアでこれまで全148戸のうち80数戸が販売され、約9割が契約済みというから売れ行きも好調だ。

 物件は、中央線三鷹駅から徒歩10分、武蔵野市中町3丁目に位置する5階建て全148戸。専有面積は52.65~85.80㎡、現在分譲中の住戸(9戸)の価格は4,030万~6,420万円(最多価格帯5,500万円台)。月額地代は7,897円~11,868円、保証金は189,528円~284,832円。竣工予定は平成26年2月上旬。設計・施工は鹿島建設。販売代理は三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス。

 現地はも駅北口からかたらいの道(文化会館通り)をまっすぐ進んだもくせい公園の南側に立地。用途地域は準工だが、マンション化が進んでいるエリアだ。

 建物はウエストテラス、センターテラス、イーストテラス、パークテラスの4棟構成で、柱や梁型が少ない壁式工法を採用。各住戸は敷地の南側に8階建てのマンションが建っているために西向きや東向きが中心。イーストテラスとセンターテラスの間には中庭を設置し、太陽光発電のほか、風・光・緑を取り込むため全部で7カ所にボイド(ライトコート)を設置したほか、中庭の散水には雨水を利用し、敷地の一部に環境に配慮した「レインガーデン」を設置している。

 住戸内はすっきりしたデザインで、廊下幅は一部を除きメーターモジュールを採用。内法で113×150の大型サイズのトイレを採用している住戸もある。床は天然木のような感触が得られるフローリング材だ。オプションを極力少なくしているのも特徴だ。駐車場も駐輪場も地下に設置している。地主さんは、同社のマンション敷地をはじめ一帯を所有しているお寺さんだという。

 

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 記者は鹿島のマンションを見るのが好きだ。鹿島ファンといってもいい。これまで同社の自社マンションはほとんど見学してきた。基本性能はもちろんだが、とにかく品格がある。美しい。建築家の丹下健三が「美しいもののみが機能的である」と言ったそうだが、鹿島のマンションにそれが当たる。

 今回のマンションでも建築美にこだわった仕掛けが施されている。例えば中庭に面した住戸の目隠しアルミルーバー。その間隔をアトランダム(とはいえきちんと計算しているのだそうだが)に配しているのがそうだ。見る方向、角度によって表情をかえる。強度や耐食性に優れた粉体塗装の玄関扉を採用しているのもその一つだ。

 一つ残念なのは、同社の最近のマンションはほとんどが富裕層向けかアッパーミドルをターゲットにした物件であることだ。一次取得層が買える坪単価にして200万円を切る、できれば150万円ぐらいのマンションを分譲して欲しいのだが、どうもその期待はかなえられそうにない。

 今回、物件の説明をしてもらった同社開発事業本部事業部次長・村松達也氏も「郊外部で最近分譲されているような単価の安いマンションは当社はコスト的になかなか難しい。今回のマンションも借地権付きなので割安感があるとお客さんも判断されているようで、多くの方に購入いただいていますが、当社の社員はなかなか買えない」と苦笑した。

 鹿島の経営陣の皆さん! どうか御社の社員が入社10年目ぐらいで買えるような自社マンションを分譲してください(10年ぐらい前の千葉みなとは素晴らしかった)。

 

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 武蔵野市は平成26年1~2月をめどに建築物の絶対高さ規制を都市計画決定する予定だ。同社のマンションのある地域は23mと17mなる(敷地が5,000㎡以上なので26mと20mまで認定により緩和される特例もあるが、5階建てなので全然問題なし)。隣接する8階建てのマンションは既存不適格建築物になる可能性が高い(建て替え時には現行のまま建てられる緩和措置もある)。

 それにしても高さの刻み方が商業地を除く地域が17m(緩和で20m)、20m(同23m)、23m(同26~38m)、26m(同 29~38m)、商業地が40m(同48m)、50m(同60m)となるのはさっぱり理解できない。記者は規制をかけるならマンションなどはワンフロアを3.1~3.4mとし、その倍数で規制すべきだと思う。そうすれば良好なストックが形成されるはずだ。


エントランスホール

カテゴリ: 2013年度

埼玉県で2件目の免震&長期優良住宅認定

三井不レジ・大栄不「パークホームズ LaLa 新三郷」

 


「パークホームズ LaLa 新三郷」完成予想図

 

 三井不動産レジデンシャル(事業比率80%)と大栄不動産(同20%)は6月11日、埼玉県三郷市新三郷ららシティ内で開発中のマン ション「パークホームズ LaLa 新三郷」のモデルルーム見学会を行い、販売を7月中旬に開始すると発表した。三井住友建設の新構法「架構集約型免震構造」を採用し「長期優良住宅認定」を 取得した。埼玉県で免震構造を採用し長期優良を取得したのは野村不動産「プラウド大宮」に次ぎ2件目。

 物件は、JR武蔵野線新三郷駅から徒歩3分、三郷市新三郷ららシティ2丁目に位置する19階建て全250戸。専有面積は 69.58~83.93㎡、予定価格は2,800万円台~4,200万円台(最多価格帯3,200万円台)、坪単価150万円。竣工予定は平成26年9月 中旬。設計・施工は三井住友建設。

 資料請求は、昨年11月の受付を開始から約 2,000件、来場者数は3月30日に事前案内会を開始してから約800件にのぼっている。

 特徴は、①「職、住、遊」の機能を持つ街「新三郷ららシティ」の中央に立地②「ららぽーと」「イケア」「コストコ」が揃う充実した ショッピング環境③免震構造の採用と「長期優良住宅認定」の取得④電力一括受電や太陽光発電による電気料金削減、電力消費量の見える化や電力のピークカッ ト-など。

 モデルルームは、「イケア」と「三井デザインテック」がそれぞれプランニングした2タイプが設置されている。

 

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 マンション建設地は、開発当初は商業施設用地とされていたところで、震災後にマンションに変更したようだ。坪単価はほぼ予想したとおりだ。施工が長谷工コーポレーションであれば、越谷レイクタウンや吉川美南駅前のマンションのように140万円ぐらいに収まるのだろうが、三井不動産レジデンシャルは差別化のため同じようなものをつくらないと思っていた。

 しかし、まさか免震で長期優良にするとは考えていなかった。三井住友の新構法は柱や梁型が出にくいもので居室内がすっきりしていていい。競合物件より単価は高いが十分競争できると読んだ。

 この坪単価150万円というのは、おそらくここ10年間では三井不動産レジデンシャルの首都圏所有権マンションで最低単価だと思う。定期借地権付きでは4年前の「橋本レジデンス」が坪130万円だった。

 設備仕様もこの単価では水準以上だと思う。「イケヤ」モデルではオプションだが物干しポールがリビングに取り付けられていたにの嬉しくなった。押入れにアイロン掛けができる作業スペースが設けられていたのには驚いた。

 

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 このほかにも注目すべきことがある。長期優良住宅と「CASBEE」の評価の違いだ。これは改めて書くが、このマンションは免震で長期優良住宅でありながら、環境性能を評価する「CASBEE埼玉」では満点の星5つ(素晴らしい)に1つ欠ける4つ(大変良い)しか獲得できていない。

 同じように168戸が即日完売した野村不動産「プラウド大宮」も免震で長期優良住宅でありながら、「CASBEEさいたま」では「良い」の評価の星3つしか獲得できていない。

 それぞれ評価のモノサシが違うといってしまえばそれまでだが、免震で長期住宅のマンションがCASBEE評価だと「素晴らしい」S評価が得られないのか、さっぱり分からない。「CASBEE埼玉」「CASBEEさいたま」と表記が異なるのは、前者は埼玉県の評価基準によるもので、後者はさいたま市の基準によるものだからだ。

 

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 もう一つ、これはいいという販売活動について。キッチンの食品庫を除くカップボードはオプションになっているのだが、モデルルームに4回来場しスタンプを押してもらうとカップボードがプレゼントされるというのだ。カップボードだって数十万円する。みんな4回足を運ぶのではないかと思った。これまでの約800組の来場者のうち100組ぐらいは4回訪れているようだ。

 〝損して得取れ〟-記者はこのポイント制に三井家発祥の三井高利の商才を見た思いがした。数十万円のカップボードをプレゼントはするが、来場者は「ららぽーと」「イケヤ」「トストコ」できっとお金を落とすという読みだろう。

 

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 もう一つついでに。同社の関係者の挨拶・物件説明のあとの質疑応答で、ある記者が「初めて新三郷駅に降りたが、ららぽーとの店の食事は高い」と話した。これにはびっくりした。何を基準に高いか安いかを判断するのは難しいが、記者などはららぽーとがない頃にマンションの取材で何度も訪ねている。喫茶店も食堂も駅周辺になくて難儀したことがある。食べたくとも食べるところがないのもつらいものだ。

 記者は忙しくて食事を取っていなかったので、見学後ららぽーとのフードコートでカレーライスを食べた。600円だった。量が多くごはんを少し残した。

 280円の牛丼がある時代だから600円は高いのか。記者は一度280円の牛丼を食べたが、「並み!」と大声で叫ばれたときは人格まで貶められたような気分になった。この種の店はブロイラーにされたようで落ち着ついて食べられなくなる。

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オープンハウス マンション好調 今期引渡し予定の500戸全て契約

 


「オープンレジデンス幡ヶ谷テラス」完成予想図

 

 オープンハウスのマンション事業が好調だ。同社の分譲事業を担当するオープンハウス・ディベロップメントの平成25年9月期のマンション引渡し予定の18棟、約500戸が5月末までに全て契約済みとなった。戸数は前期よりほぼ倍増しており、昨年から新規に参入したマンションタイプの「オープンレジデンシア」がそのうちの約半数を占め業績に寄与した。メゾネットタイプの「オープンレジデンスシリーズ」も引き続き好調を維持している。5月だけで6プロジェクトが竣工前に完売した。

 また、直近に分譲した来期計上分の「オープンレジデンシア高輪プレイス」(全70戸)はわずか1カ月半で完売。JR品川駅から徒歩11分の第一種低層住居専用地域に位置しており、坪単価が300万円弱と圧倒的に安く、3LDK・80㎡という周辺エリアにはない品薄感が人気の要因となった。1週間前から分譲を開始した「オープンレジデンシア広尾」(69戸)もすでに約4割の申し込みが入っている。

 同社マンション開発事業部営業本部営業1部部長・川上智宏氏は、「従来のオープンレジデンスシリーズにオープンレジデンシア、オープンレジデンシャルと企画のラインナップが増え、また、エリアを23区内、とりわけ都心・城南エリアに集中して供給することにより、エリア内のボリューム、認知度も確実にアップしてきている」と話している。

 同社調べによると、2012年の事業主新築マンション供給棟数は23区では三井不動産レジデンシャルの17棟に次ぐ16棟で5位につけている。同社マンション開発事業部営業1部3課課長・大河原健太氏は、「供給戸数では圧倒的な差があるが、棟数では大手と互角。ネットなどからのアクセス数が大幅に増えた」と語った。

 オープンハウスの今期連結売上高は過去最高の800億円超を見込んでいる。


「オープンレジデンシア六本木美術館前」完成予想図

カテゴリ: 2013年度

大京リアルド リノベーション事業に参入 「稲毛」で分譲

 


「グランディーノ稲毛海岸」完成予想図

 

 大京グループの不動産流通事業、賃貸管理事業などを手掛ける大京リアルドが1棟マンションのリノベーション事業「グランディーノ」を立ち上げ、第1号となる「グランディーノ稲毛海岸」の棟内モデルルームを6月8日(土)にオープンする。販売開始は6月下旬。

 物件は、京葉線稲毛海岸駅から徒歩5分の4階建て全23戸の元社宅。専有床面積は79.37㎡。既存建物竣工は1986年2月。既存建物設計・監理は梓設計。既存建物施工は東亜建設工業。改修工事設計・監理はアルコデザインスタジオ、セキスイインテリア。改修工事施工は大末建設、セキスイインテリア。

 約1,600㎡の敷地にわずか23戸、空地率約62%という恵まれた既存建物・既存樹を生かし、パッシブなエネルギー環境を実現したのが特徴。保水機能のあるインターロッキング、沿道緑化フェンス、グリーンカーテン、換気框付サッシなども採用した。

 同社は、このほか多摩地区で1棟を取得済みで、年間4~5棟を目標に展開していく。

 


モデルルーム

カテゴリ: 2013年度

三菱地所レジデンス 全1,744戸の「ザ・パークハウス 晴海タワー」

2棟目「ティアロレジデンス」も分譲へ

 


「ザ・パークハウス 晴海タワー」全景(左が「クロノ」、右が「ティアロ」)完成予想図

 

 三菱地所と鹿島建設は5月29日、両社が共同で開発を進めている中央区晴海2丁目の大規模開発「ザ・パークハウス 晴海タワーズ ティアロレジデンス」プロジェクト発表会と「ザ・パークハウス 晴海タワーズ クロノレジデンス」の施工現場見学会を報道陣向けに行なった。5つあるモデルルームのうち1つをリニューアルし、「ティアロレジデンス」のモデルルームとして6月1日からオープンする。分譲は7月上旬。双方で1,744戸の規模となる。

 「ティアロレジデンス」は、東京メトロ有楽町線月島駅から徒歩13分、中央区晴海2丁目に位置する49階建て全861戸。専有面積は43.33~127.79㎡、価格は未定だが、単価は「クロノレジデンス」の既分譲単価273万7,000円より若干高くなる模様。施工は鹿島建設。竣工予定は2016年4月上旬。


小野社長

 

 プロジェクト発表会で同社・小野真路社長は、「今期の分譲の売上げ予定戸数は6,100戸(前期比34.0%増、今期売上高は2,8880億円で前期比46.6%増を予想)で、三菱地所グループ全体の売上げへの貢献度は高くなると予想している。フラッグシップは千鳥が淵でも予定している。支店も仙台などの免震が好調。海外は私が率先して行なってきた事業。製・販・管のバリューチェーンも一層強化する。『晴海』の1期(クロノレジデンス)は60%の600戸が契約済み。年明けから従来の2倍のピッチの反響がある」などと意気込みを語った。

 「クロノ」はエスペラント語の「王冠」、「ティアロ」は「ティアラ」の意で、都心の輝きという想いが込められている。


左が建設中の「クロノ」、その右が「ティアロ」、その右隣が三井不動産レジデンシャルのマンション予定地(三井も〝頑張って〟とエールを送っているのではないか)

 

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 新たに2期として発表された「ティアロ」と、建設中の「クロノ」とはデザイン監修が同じ世界的な建築家、リチャード・マイヤー氏であるためよく似てはいるが、微妙に異なる。「クロノ」は「織り布」をイメージしており、「ティアロ」は「折り紙」がコンセプト。頭頂部のデザインもやや異なっており、外観も「クロノ」は透明なガラス素材を多用しているのに対して、「ティアロ」は反射ガラスを採用、バルコニーをやや外側に前傾させ、空や景色を映し込めるようにしているのが特徴。

 プランも「クロノ」のお客さんの動向、ニーズを踏まえ4LDKタイプを採用し3LDKタイプも増やした。超高層ならではのワイドスパンも特徴で、60~70㎡タイプでも7~10mぐらいあるものが多い。ビューバスタイプもある。

 

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 シアターで最初に登場したのは「クロノ」のナビゲーターを務めた石川遼選手ではなかった。どこにでもいるような青年だった。記者は俳優やタレントはほとんど知らないが「まさか普通の青年であるはずがない」と思い、同業の記者に聞いたら瑛太氏だった。女性記者などは「石川くんよりずっといい」と話していた。記者が宣伝担当だったら、「ティアロ」にぴったりのオードリー・ヘップバーンの版権を採用する。費用もずっと安く済むはずだ。

 価格・単価については、小野社長は「未定」としか話さなかったが、瀬川修・副社長は「高額住戸を増やしたので、全体としては若干高くなるのどはないか」と語った。

 記者もそうなると予想する。お客さんの評価も「中央区アドレス」というのがもっとも高いということのようだが、記者は中央区アドレスよりも「現時点でもっともレベルの高い」マンションというのが最大の特徴だと思う。駅からやや距離があることを除いて、①南側が運河②ランドスケープデザインが優れている③鹿島の施工で免震④長期優良住宅認定、都の「マンション環境性能評価」制度で満点に星1つ欠ける14個獲得⑤周辺の月島や新豊洲などとの比較からして割安感がある--などだ。利用料金50円を想定しているシャトルバスも武器になるのではないか。

 


免震装置

 

 こうした利点が多いことを考慮すると販売スピードはやや鈍いとも考えるが、「クロノ」は竣工する今年の11月までに売れるのではないかと見ている。販売スピードが鈍いのは、2016年の東京オリンピック招致に失敗し、物件ナビゲーターに決まってから石川選手は全然勝てなくなり、東日本大震災による風評被害が直撃したことなど〝三重苦〟を背負わされたからだ。東京オリンピック招致が決まったらそれこそお客さんが殺到する人気になるはずだ。

 施工現場見学会では、ビルも含むわが国の建築物では最大となる1.6m四方の免新装置などが公開された。免震装置は丸型もあるが、四角のほうが面積も大きくなり、効果も大きくなるという。従来の免震装置の大きさは1.2~1.4mぐらいだという。免震装置は 56 基、ダンパーは12基設置される。

 


晴海ストリートライフ号。7月末までの毎週土日、有楽町~晴海間を運行する

カテゴリ: 2013年度
 

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