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「クレヴィア綱島」完成予想図

 伊藤忠都市開発が5月下旬に販売するマンション「クレヴィア綱島」のモデルルームを見学した。準工地域ではあるがマンション化が進むエリアの一角で、坪単価は210~220万円に収まりそうだ。旧帝国ホテルの設計を担当したアントニン・レーモンドの設計哲学を受け継いでいる「レーモンド設計事務所」が基本設計(意匠)・デザイン監修を担当している物件でもある。

 物件は、東急東横線綱島駅から徒歩11分、横浜市港北区樽町二丁目に位置する7階建て全97戸の規模。専有面積は55.86~87.66㎡、価格は未定だが70㎡台で4,000万円台~5,000万円台が中心、坪単価は210~220万円になる模様だ。竣工予定は平成27年3月上旬。事業主は同社のほか常陸土地。設計・施工・監理は松村組。設計・デザイン監修はレーモンド設計事務所。

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 立地条件は、綱島駅圏全体にも言えることだが、それほど良好とはいえない。用途地域は準工地域だし、敷地の北側には戸建て風のラブホテルがあるそうだ。記者も、数年前にモリモトが瞬く間に完売した同じ樽町2丁目に位置する「アールブラン綱島」を見学したときに現地周辺を見ている。

 物件の特徴は、やはり「レーモンド設計事務所」が設計・デザイン監修を担当していることだ。同社の物件では「千葉市登戸」「二子玉川」以来だという。最近の他物件では記者も見学している「クリオ武蔵新城」がある。

 敷地が袋地状であるのを逆手にとって、ゲートを設置、歩車分離のアプローチとし、南側の外観は斜めの壁をリズミカルに配することで、格調高い表情を演出している。

 住戸の商品企画では、同社オリジナルの好みによって9タイプが選べる収納「カタス」が標準装備されている。

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 どんどん分譲単価が上昇しているので、分譲単価がいくらになるか注目していた。モリモトの坪単価210万円も記者は安いとは思わなかったが、東横線沿線は他の沿線と比較して相対的にみんな高い。今回、同社が210~220万円に設定するのは十分すぎるくらいよく分かる。

 同社都市住宅事業部長補佐(兼)都市住宅事業部第一課長・大矢聡氏は「230万円でもいけたかもしれないが…」と語ったが、欲張りしないほうがいい。高値追求するなら都心部でやってほしい。3LDK(20坪)で4,500万円というのが第一次取得層の取得限界だ。他の東横沿線ではこの単価で分譲できるマンションはそうないはずだ。

 北側のラブホテルについては何とも言い難い。地元の人は百も承知のようだ。準工とは〝何でも可〟の地域だ。

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中庭

モリモト「アールブラン綱島」 3週間で来場200件超(2010/9/24)

カテゴリ: 2014年度

 住友不動産「グローブアベニュー国立」が建物の高さ20mで7階建てであることを昨日書いた。その理由は同社が自主規制して高さを抑えたためだ。

 現地の用途地域は桜通りから20mまでは第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率300%)、その他は第二種中高層住居専用地域(同60%、同200%)だ。斜線制限はあるが高さ制限はない。建てようと思えばもっと高いマンションも建築可能だ。

 ところが、同市が平成13年に定めた「国立市都市景観形成条例にかかる取扱基準」では、用途地域が商業地域と近隣商業地域の建築物については高さが31mを超えるもの、その他の地域は高さが20mを超えるものについては、学識経験者などで構成される国立市都市景観審議会へ諮問しなければならないことになっている。条例は、「文教都市くにたち」にふさわしく美しい都市景観を守り、育て、つくることが目的だ。

 つまり、高さ20mを超えてマンションを計画する場合は、景観審議会に諮問し、その答申が出る「半年から1年半ぐらい」(都市計画課)までは工事着手できないことになっている。同社は、この期間のリスクを避けるために自主的に高さを20mに抑えたわけだ。

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 これまでことあるごとに建築物の絶対高さ制限はやめるべきと書いてきた。今回も同様だ。国立市が高さを商業エリアで31m、その他の地域で20mにそれぞれ抑えるきっかけとなったのは明和地所の超高層マンション計画だった。

 当時、市は「大学通りのイチョウ並木に調和するよう」指導は行っていたが、高さそのものについての規制はなかった。そこで記者は、当時の上原公子市長にインタビューした際、「市長、イチョウ並木と調和する建築物とはいったいどの程度の高さですか」と聞いた。市長は一瞬考えた末、「イチョウやサクラは20mくらいですからその程度じゃないですか」と答えた。その後、この20mが独り歩きし、条例にも盛り込まれることとなった。この答弁を引き出してしまったことは今でも忸怩たる思いがする。返ってくる答えが分からない質問はしてはならないという禁を記者は犯してしまったのだ。

 いうまでもなく、美しい都市景観としての建物がイチョウやサクラ、ケヤキ、クスなどの街路樹と同じ高さでなければならない合理的な理由など一つもない。一方でスカイツリー、東京タワー、京都の五重塔を醜いという人はほとんどいないし、牛久や大船の大仏、あちこちにある山上の風力発電塔も異議を唱える人は少数派だ。いったいわれわれは何を根拠に美醜を分けるのか。ノミの夫婦はほほえましいのかそうでないのか。

 高さ規制を緩和すればマンションの居住性は高まるはずだ。そうすれば公開空地を広く取ることができるし、市民に開放もできる。もし日影規制をいうのであれば、自己日影や複合日影についても考えるべきだ。

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 「文教都市くにたち」は、住宅地としても人気が高い。記者も「大学通り」のイチョウ、サクラ並木は都内でも屈指の美しさだと思う。

 久々にこの「大学通り」を歩いておやっと思ったことがある。並木に沿って植えられているサツキ、ツツジの剪定が十分でなく伸び放題になっており、際も不揃いだった。緑地帯も雑草がかなり生えていた。市民の誇りである美しい並木が泣いていた。

 市にこのことを聞いたら、今年度から予算を計上して剪定していくとのことだった。いままで放置していたのは何だといいたい。国立市は多摩エリアでは武蔵野市に次いで1人当たりの市民税納税額が多い。樹木の剪定費など微々たるものではないのか。

 市政に呼応しているのかしていないのか、これまたよくわからないのが一橋大学のキャンパスだ。外周は剪定などやったことがないような、誰がどう見てもお化け屋敷だ。荒れるに任せている。東大だって樹齢100年もありそうなケヤキをぶった切っているように、たいしたことはやっていないが、同大学は東大の向こうを張って〝あるがまま〟が美しいとでも思っているのだろうか。環境とか景観とかにはまったく関心がないようだ。しっかり刈り込んでいる国立高校や桐朋学園とは対照的だ。

 ついでに調べたら、平成24年度の市税延滞金は平成15年と比べると約3倍の2,923万円に増加し、市税減免も1,071万円から2,770万円へ増えている。それでも市の担当者は「市税の収納率は多摩エリアトップ」と話した。〝ほっといてくれ〟-一部の富裕層とそれに同調する普通の住民のしわぶきが聞こえてくる不思議な街が国立だ。

住友不「国立」 気になる単価 野村不「立川」とも競合(2014/5/6)

カテゴリ: 2014年度

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「グローブアベニュー国立」完成予想図

 住友不動産の「グローブアベニュー国立」を見学した。国立駅圏では5棟目の大規模マンションで、街並みが美しい「大学通り」からは徒歩2分。価格がいくらになるか注目の物件だ。

 物件は、JR中央本線国立駅から徒歩18分、またはJR南武線谷保駅から徒歩8分、国立市富士見台二丁目に位置する7階建て全277戸の規模。専有面積 は54.92~87.04㎡、価格は未定。竣工予定は平成27年2月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売開始は6月中旬。

 現地は、国立駅南口から真っ直ぐ伸びた大学通りを歩き、桜通りとの交差点を右に折れたところ。旧NTTの社宅跡地。

 敷地は南北軸が長い長方形で、南側は桜通りに面している。用途地域は桜通りから20mまでは第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率300%)、その他 は第二種中高層住居専用地域(同60%、同200%)。建物の高さは20m、住棟はコの字型で、西向きが中心。敷地北側には高さ44mの明和地所「クリオ レミントン国立」が建っている。

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大学通り

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 なぜこのマンションの高さが20mなのかについては改めて書くことにして、ここでは価格予想に絞る。

 記者は、販売担当者が話に乗ってこないのを承知で「坪200万円はどうですか」と鎌をかけた。案の定、全然相手にしてもらえなかった。記者だって坪200万円の安値になるとは全然思っていないが、担当者は口を堅く閉ざしたままだった。

 よって、単価予想はあくまで記者の判断によるものだ。当たる確率は7割くらいだと思っていただきたい。

 目安になるのは、北側にある明和のマンションだ。詳細は省くが、明和が東京海上から用地を取得した平成11年から国立市との事前協議-住民の反対運動- 建築確認をめぐる争い-地区計画による高さ規制-裁判-結審までずっと取材してきた。当初、同社が予定していた販売単価は坪210~230万円だった。

 当時と今とでは状況が異なるが、ユーザーの取得能力など総合的に判断して今回も坪230~240万円になると読んだ。

 この単価予想にはもうひとつ指標がある。同社の販売担当者が「競合するのは野村さんの立川」と語ったように、野村不動産の立川駅前の再開発タワーマンションの単価がいくらになるかだ。双方の駆け引きが単価設定に大きな影響を与える。

 「立川」が坪300万円を超えてくるようだと「国立」も高値追求できるだろうが、「立川」は坪300万円を超えないと記者は見ている。坪285~290万円ではないか。となると「国立」もアッパーで240万円くらいに落ち着くというのが記者の読みだ。

 いま、デベロッパー各社は競合物件の価格に非常にナーバスになっている。相手に高値をつけてもらえば、自社のマンションも高く設定できるからだ。

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エントランス

住友不動産 明和地所の国立マンションの隣接地に7階建て277戸(2014/4/24)

カテゴリ: 2014年度

 野村不動産アーバンネットは5月1日、2013年度中古マンション「人気の駅ランキング」を発表した。「広尾」が前年5位から1位に躍進し、2位が「品川」、3位は「恵比寿」。ベスト10は全て都内。都内以外でベスト20に入っているのは神奈川県「溝の口」の19位のみ。

 調査は、2013年4月から2014年3月までに同社の不動産情報サイト「ノムコム」に掲載された中古マンションへの問い合わせ数を駅ごとに集計したもの。

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 結果はなかなか興味深いものではある。「広尾」がとうして1位になったのかよく分からない。昨年は都心の一等地での億ションの供給が少なかったことと関係があるのかどうか。

 ベスト10までは全て都心部。前年29位の渋谷が7位に、18位の「大崎」が10位に上昇しているのが注目される。「渋谷」は「ヒカリエ」効果か再開発期待か。「大崎」は大規模新規が供給されたためだろう。

 「住みたい街」として毎年のようにトップとなる「吉祥寺」が17位に沈み、いつも上位にランクされる「吉祥寺」「自由が丘」「横浜」「武蔵小杉」などがベスト20にも入っていないのは解せない。「辰巳」が前年17位から14位に上昇したのは「湾岸人気」につられたものだろうが、これも不思議。

 結局は「人気」というより、新規とのからみなどで上下しているということだろう。上位にランクされていないところで記者のお勧めはもちろんわが街「多摩センター」だが、都内では「小金井」「国分寺」「立川」「調布」「石神井公園」、神奈川県では「相模大野」「上大岡」「たまプラーザ」「青葉台」「橋本」、埼玉県では「志木」「ふじみ野」「川越」、千葉県では「流山おおたかの森」「柏の葉キャンパス」「柏」「千葉ニュータウン中央」か。

カテゴリ: 2014年度

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「ザ・パークハウス上野」完成予想図

 三菱地所レジデンスが5~6月に分譲開始する「ザ・パークハウス上野」を見学した。同潤会アパートとして最後まで残っていた「上野下アパート」の建て替えマンションで、東西軸が長い敷地形状を生かした全戸南向きのワイドスパンプランがいい。

 物件は、東京メトロ銀座線稲荷町駅から徒歩1分、またはJR山手線・京浜東北線上野駅から徒歩8分、台東区東上野5丁目に位置する14階建て全128戸(事業協力者住戸52戸含む)。専有面積は25.17~75.26㎡、価格は未定だが、坪単価は280万円台になる模様。竣工予定は平成27年8月下旬。施工は東亜建設工業。

 現地は、稲荷町駅から徒歩1分だが、表通りから一歩入ったところで、すぐ近くに銭湯があるようにまだ下町の風情が残るところ。用途地域は商業地域で、前面道路の幅員は6m。前建の影響は受けるが、高層建物は1棟くらいしかない。

 敷地が東西軸に細長い形状を生かしたプランが最大の特徴。1階は駐車場や店舗、共用施設で、2~5階まではコンパクトタイプが中心。6階以上の62㎡プランでも間口は約8.5mのものや、75㎡では12.8mのものもある。全住戸の6割ある逆梁タイプにはバルコニーに花台を設置しているのも特徴のひとつ。

 2週間前に予約制の事前案内会を開始したばかりだが、平日でも全て満席。約100組の来場者がある。

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 説明を受けたのは同社街開発事業部主任・上村剛司氏。「単価はいくらですか」と聞いたら、「いくらだと思いますか」と返された。「坪275万円はどうですか」と答えたら、上村氏はしばし沈黙。顔には「そんなに安いはずないでしょ」と書いてあった。

 記者だってそんな反応が返ってくるのは百も承知、千の風だ。鎌をかけたわけではなく、ストレート勝負で聞いたのだが、皆もの上がる春の風をしっかり読んでいる。そこで「290万円でも高い」と返した。上村氏は「まだ決まっていませんが…」と即答はしなかったが、当たらずとも遠からず。280万円台に落ち着くことを匂わせた。いい線だ。

 台東区の人は、「320万円の武蔵小杉よりどうしてそんなに安いのか」と抗議するかもしれないが、新幹線の始発駅を東京に奪われてから23年。あのころから上野の地盤沈下は始まり、加速している。「ああ上野駅」「上野発の夜行列車…」 演歌のメッカはかつて昔だ。最後の砦というべき常磐線・高崎線・宇都宮線も来年には東京乗り入れになるのではなかったか。山手線で坪300万円以下のマンションが買える-これが上野のいいところだ。

 三菱地所レジデンスは、「18坪の3LDKですが、ワイドスパンなので70㎡の機能があります」とは言わないだろうが、それに近いことはアピールしていい。

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75㎡のプラン

最後の同潤会「上野下アパート」 三菱地所レジデンスが現地見学会(2013/5/8)

 

カテゴリ: 2014年度

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「ライオンズ柏旭町サーパスレジデンス」完成予想図

 大京と穴吹工務店は4月24日、千葉県柏市の両社初の共同事業マンション「ライオンズ柏旭町サーパスレジデンス」の記者見学会を行った。この物件を含め柏市内では3物件350戸(非分譲26戸含む)を供給することになっており、今回はその第一弾。

 物件は、JR常磐線・東武野田線柏駅から徒歩5分、柏市旭町3丁目に位置する15階建て全42戸の規模。専有面積は61.10~73.33㎡、予定価格は2,900万円台~4,300万円台(最多価格帯3,900万円台)、坪単価は170万円台の後半の予定。竣工予定は平成27年9月18日。施工は穴吹工務店。設計は穴吹エンジニアリング。分譲は6月中旬。

 現地は商業地域と第1種住居地域にまたがるエリアで、建物は白が基調の南西向き。プランは1フロア3戸で、角住戸比率が66%。前面には第一種住居の東葛飾高校の敷地や住宅街が広がっている。南東側は水戸街道が走っており、サッシは旭硝子の防音・断熱性能が高い新製品「マイミュート」が採用されている。

 発表会に臨んだ穴吹工務店東日本支店長・竹本勝氏は、「昨年4月に当社が大京グループ入りして初めての共同事業マンション。土地を仕入れたのは当社で、設計、施工も担当する。大京さんのスペックを搭載し、シナジー効果を発揮する。これまで柏市内では両社で23棟1,492戸の供給実績があり、この物件を含めもう1物件を共同事業で、もう一つの再開発物件は大京さんが単独で分譲する」と話した。

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 両社には申し訳ないが、記者の関心事はこのマンションではなく、大京が5月にも発表会を予定している再開発の「ライオンズタワー柏」にある。免震の27階建て全265戸(非分譲26戸含む)で、施工は竹中工務店だ。

 同社はいくらになるか公表していないが、記者は最低で坪230万円と読んだ。240万円を超えるかどうかだ。超えても驚かないが、補助金もあるのでまず超えないと思う。

 ユーザーだってこちらのタワーが気になって判断できないだろうが、単価が異なる。

カテゴリ: 2014年度

 住友不動産は4月24日、建設中のマンション「グローブアベニュー国立」も事前案内会を4月26日から開始すると発表した。

 物件は、JR国立駅から徒歩18分、国立市富士見台2丁目に位置する7階建て全277戸。専有面積は54.92~87.04㎡。竣工予定は平成27年2月。設計・施工は長谷工コーポレーション。

 3方向が公道に面する約9,100㎡の整形敷地で、同社独自の設備・配管集約システム「S-マルチコア」を採用、最大約2.48の天井高、ダブルアウトフレームなどが特徴。

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 このマンション計画は全く知らなかった。驚いたのは、かつて明和地所が建設した「クリオレミントンヴィレッジ国立」(14階建て343戸、高さ44m)の南隣にあることだ。明和地所のマンションについては、別掲の記事を参照していただきたいが、記者が前職を辞めるきっかけになったマンションだ。

 今回、住友不動産が建設しているエリアには地区計画が定められておらず、建築物の高さ規制はない。あるのは斜線制限のみだ。それなのにどうして7階建て(1層を3mとすると21m)に抑えたのか。必ず現地取材してレポートしたい。

「国立裁判」明和地所〝圧勝〟に思う(2004/11/8)

カテゴリ: 2014年度

 住友不動産は4月24日、地上53階建て全800戸の「シティタワー武蔵小杉」第1期185戸のうち175戸を契約したと発表した。

 物件は、JR横須賀線・湘南新宿ライン、東急東横線・目黒線武蔵小杉駅から徒歩4分の53階建て全800戸。専有面積は55.23~72.35㎡。竣工予定は平成28年1月。設計・施工は前田建設工業。

 第1期の価格は5.290万~7,690万円(最多価格帯6,700万円台=70㎡台)、坪単価は320万円。今回分譲したのは価格が高い部分と比較的低い部分。契約者の居住エリアは川崎市中原区・幸区、横浜市港北区で約50%、東京都内ほかが約50%。

 昨年11月にモデルルームをオープンして以来、これまで約1,600組の来場者を集めている。2期分譲は5月下旬。

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 坪単価に仰天した。同社が記者見学会を行った時点で、坪単価は三井不動産レジデンシャルや野村不動産などの物件とほぼ同じか若干高い185万~290万円台の前半だろうと読んだ。まさか300万円を大きく上回るとは全く考えなかった。

 これまで分譲された同駅圏の最高値の物件より約10%のアップだ。上昇率よりも坪当たり30万円も高いのにただただ驚くばかりだ。これは「新価格」の序章に過ぎないのか。

「70平米でも75~80平米と同様の居住性能」 住友不「武蔵小杉」(2013/10/24)

 

カテゴリ: 2014年度

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「王子飛鳥山ザ・ファーストタワー&レジデンス」完成予想図

 近鉄不動産(事業比率45%)、京阪電鉄不動産(同45%)、長谷工コーポレーション(同10%)の3社は4月22日、JR京浜東北線王子駅から徒歩1分の「王子飛鳥山ザ・ファーストタワー&レジデンス」のプロジェクト説明会&モデルルーム見学会を行なった。

 物件は、京浜東北線王子(南口)駅から徒歩1分、または東京メトロ南北線王子駅から徒歩4分、北区堀船1丁目に位置する29階建てタワー棟230戸、7階建てレジデンス棟55戸の合計285戸の規模。専有面積は35.02~86.00㎡、価格は未定。竣工予定はタワー棟が平成28年1月上旬、レジデンス棟が平成26年11月中旬。販売代理は野村不動産アーバンネット、長谷工アーベスト。設計・施工は長谷工コーポレーション。

 現地は、王子駅前の一等地。線路を挟んだ対面には飛鳥山公園が広がる。建物は制震工法を採用。南向き中心とせず、南西・南東向き住戸を多くするよう配棟し、角の部分を雁行させることで角住戸比率を72%に高めているのが特徴で、天井高は約2,700ミリ。

 これまで2,200件の反響を集め、5月3日からモデルルームを一般公開する。1期分譲は120戸の予定。

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飛鳥山公園の桜

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 この数年、一部を除く首都圏の電鉄(系)会社はマンションや戸建て事業に力を入れているが、関西の電鉄会社も首都圏市場に参戦、攻勢を強めている。この「王子飛鳥山」は、大手の独壇場になっている「駅前のタワーマンション」に大きな楔を打ち込む注目マンションだ。

 一等地であるのは間違いない。広告表示は「駅から徒歩1分」だが、20mだから15秒だ。しかも、駅の反対側の20mには飛鳥山公園。これほど恵まれたマンションはまずない。問題はいったいいくらになるか、これが最大の関心事だ。記者は坪単価が300万円を超えるかどうかをずっと考えた。

 記者の記憶では、ここ数年、北区内では野村不動産が2010年に分譲した「プラウドシティ赤羽」の坪265万円と、やはり野村不動産が2012年に分譲した「プラウド王子本町」の坪275万円が最高値だ。

 立地条件からしてこの2物件を上回るのは確実だし、設備仕様をあげ高値挑戦する手もある。しかし、坪300万円超、つまり70㎡台で6,000万円を大きく超えても売れる購買力が北区にあるとはどうしても思えない。近鉄も京阪も長谷工も商才に長けた大阪の会社だ。そんな冒険はしないと読んだ。「北区最高値」の名声より、確実に実利を取るとみた。そこで導き出した単価は290万円だ。

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飛鳥山公園

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 モデルルームを見て、記者の予想が的中すると確信した。記者発表会で誰も手を挙げなかったら質問しようと思っていたが、他の記者が聞いてくれた。坪単価はまだ決まっていないらしく、関係者は明言しなかった。

 ここで登場したのが、近鉄不動産常務取締役首都圏事業本部長・田中孝昭氏だ。田中常務は、のらりくらり記者団の質問をはぐらかすような首都圏のデベロッパー幹部ではなかった。スタッフにレジデンス棟とタワー棟の価格差を語らせた。 

 田中常務は現在のマンション市場にも言及。「首都圏は建築費の上昇で用地取得が難しくなってきた。大阪も名古屋も同様。利益を落とさざるを得なくなってきた。関西では頭を取っていくが(入札に負けない)、その他のエリアでは他の大手とバーターで共同事業を推進していく」と語った。

 リップサービスも忘れない。「このマンションは取得が半年遅れていたら、間違いなく坪300万円を超える。他のデベロッパーには頑張ってくれ(単価を引き上げてほしいという意味)と言われているが…まあ、竣工までに売れればいい。これから新価格マンションが続々出てくるし、秋には新々価格も供給されるはず」と、真っ向勝負のストレートを投げた。首都圏デベロッパーの記者発表会ではまずこんなやりとりは聞けない。

 発表会の終了後、記者は食い下がった。ストレートで球を投げ返した。「常務、平均では坪300万円を超えないということですよね」という質問に、田中常務は「このマンションは坪単価では語れない。飛鳥山が望める住戸とそうでない住戸を平均して価値を量るのは適当ではない」と答えた。名答だ。まさかここで変化球を投げられるとは夢にも思わなかった。相手は役者が2枚も3枚も上だった。

 この質疑応答・やりとりで、読者の皆さんは売り値がいくらになるか想像できるはずだ。最大の専有面積も86㎡に抑えていることでも、販売戦略が読み取れる。

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モデルルーム リビング

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 田中常務は状況の変化を読みながら積極果敢に攻める姿勢を見せたが、京阪電鉄不動産取締役首都圏事業部長・定井和重氏も負けてはいない。

 首都圏での展開について、「近鉄さんと比べたら首都圏は経験が浅いが、今回、近鉄さん長谷工さんと組ませていただいたような取り組みや、第一次取得層向けと都心のコンパクトでアグレッシブに展開していく。今回のようなJVも成長戦略の一つ。積極的にチャレンジしていく」と、意欲を見せた。

 恐るべし、関西の電鉄系デベロッパー。阪急不動産も「ジオ」を積極展開しているし、名古屋圏の名鉄不動産も三交不動産も厳しいときもコンスタントに供給してきた。「大阪都構想」は雲散霧消するか淀川の芥になりそうな気配だが、関西の電鉄系デベロッパーが手を組んだら脅威だ。首都圏でも「頭を取られる」かもしれない。

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モデルルーム ベッドルーム

赤羽の一等地 野村不動産「プラウドシティ赤羽」(2010/10/14)

 

 

カテゴリ: 2014年度

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「勝どきザ・タワー」完成予想図

 鹿島建設(幹事会社)、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、住友商事、野村不動産の5社JVマンション「勝どきザ・タワー」を見学した。わが国のマンションの歴史に残るマンションであるのは間違いない。シアターのパクリだが、「驚きの次元が異なる」素晴らしいマンションだ。

 物件は、都営大江戸線勝どき駅から徒歩6分、中央区勝どき5丁目の敷地面積約10,000㎡に位置する53階建て全1,420戸(事業協力者住戸102戸含む)。専有面積は40.42~120.55㎡、価格は未定。実施設計・施工は鹿島建設。竣工予定は平成28年12月下旬。販売代理は三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、住商建物。販売予定は5月下旬。

 現地は、施行面積約1.9haの「勝どき五丁目地区第一種市街地再開発事業」の一角。再開発の計画が持ち上がったのが平成18年というから、わずか6年で供給にこぎつけた。中央区の指導のもと都や民間の地権者などの決断がこのようなスピード感のある事業となった。この速さは全国的にも珍しいという。

 敷地の南東側には清澄通りを挟んで「ザ・トウキョウ・タワーズ」が建っている。北西方向には隅田川を挟んで浜離宮がある。2016年開通予定の環状2号線・隅田川橋りょうができれば、浜離宮や汐留駅は徒歩圏になる。

 戸数規模は、タワーマンションとしてはわが国最大級で、3方に翼を広げたようなトライスター型としては「芝浦アイランドケープタワー」(同社施工)、「スカイズ」(清水建設施工)ついで首都圏で3棟目。3棟の連結部に制震装置を配置した世界初の「VDコアフレーム構法」を採用したほか、眺望・開放感を妨げない「ダブルチューブ架構」、床の段差を減らす「段差付ハーフPCaスラブ」、快適空間を実現する「逆梁・順梁」の併用など、同社の最新の建築技術を盛り込んでいるのが特徴。

 外観は白を基調としたアウトフレームで構成。角住戸は大きいガラスカーテンウォールを採用し、濃いグレーのデザインで分節することで陰影の深いシャープで凛としたデザインにしている。

 モデルルームは4タイプ。60㎡は単身・DINKSの入居を想定した白が基調のデザイン。最上階の120㎡のプレミアム住戸は天井高が約4mで、天然石、天然木をふんだんに使用した億ション。カップボード、吊戸棚は標準装備。浴室、トイレには緊急呼び出しボタン付き。ゲストルームは6室で、約60㎡のモデルルームはホテルのスィートクラス。

 マンションギャラリーのシアターは3つ。そのうちのひとつは、模型のような固定装置ではなく、ホログラムシアターによって立体的な画像で視覚的に分かりやすく表現している。巨大ジオラマは5.4×5.8m。主だった建物はほとんど実際の建物と同じように彩色。六本木から豊洲までの都心部を再現している。

 これまで資料請求は約1万件、来場者は約2,000件。同社事業部担当部長・芳賀泰彦氏は、「たくさんの反響をいただいている。価格を決めるのはもうすぐだが、難しい。競合物件もあり、選手村にもたくさんのマンションが建つし、再開発計画も目白押し」と、価格は公表しなかった。

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巨大ジオラマ

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 記者は鹿島のファンだ。これまで同社の自社分譲マンションはほとんど見てきたし、同社施工の主だったマンションも見学してきた。どう客観的に評価しても、マンションを造らせたら同社がナンバー1だと思う。

 その鹿島が先の施工ミスがマスコミに報じられたときはショックを受けた。他の大手2社も相次いで施工ミスをやらかした。情けないとしか言いようがない。ゼネコンはBtoBの業態だが、マンションはBtoCでもある。ユーザーはデベロッパーと同じくらい施工会社を選んでいるということを銘記すべきだ。バブルがはじけたとき同業のほとんどから不動産事業から撤退したのに対し、鹿島だけは継続して行なってきた。それが現在の評価につながっている。

 今回のマンションについては芳賀氏や事業部担当部長・重松諭氏から1時間30分にわたって説明を聞いた。改めて同社の技術の高さと、モノづくりのこだわりを肌で感じた。

 一つひとつは書ききれないが、もっとも驚いたのは巨大ジオラマだ。森ビルの「六本木ヒルズ」のような精緻なものではないが、おそらく製作には1千万円単位の費用がかかっているはずだ。ジオラマごときで〝わが国初〟などと書くべきではないが、これはすごい。

 共用部には凹凸のある採石したままのような石が採用されているが、芳賀氏によると、中国まで担当者が出かけ、実験場を設け、ああでもないこうでもないと選んだものを採用するという。

 モデルルームのデザインもいい。とにかく壁、サッシ、建具の線が美しいのだ。これはいかんとも説明のしようがない。担当者の感性というほかない。

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ホログラムシアター

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 さて、問題の価格。芳賀氏も重松氏も堅い口を閉ざしたままだった。ここは記者の評価・予想ということで読んでいただきたい。

 記者は三菱地所レジデンスと同社のJV「ザ・パークハウス晴海タワーズ」の分譲開始時に、「現段階で最高レベルのマンションとして坪単価320万円の価値があると」書いた。いまでもその評価は変わらない。

 今回は「晴海」をしのぐ。基本性能、設備仕様はともかく、立地条件が「晴海」をはるかにしのぐからだ。このマンションの計画が浮上したとき、記者は南ばかりをみていた。つまり、「ザ・トウキョウ・タワーズ」が南東側に聳え立っているので、住戸によってはその日影が影響し、眺望も損なわれるので、そんなに高く売れないとずっと考えてきた。

 見落としていたのは北側だった。環状2号線が開通すれば、浜離宮が徒歩圏になることなど全然考えていなかった。汐留駅も徒歩圏になる。「汐留」に近いマンションであることが訴求できれば飛躍的に注目度は高まる。トライスター型にしたのはなるほどと思った。これだけ条件が揃えばいくらになるか…価格は市場が決定するのでここでは書かない。

 もう一つ。細かなことだが、建物中央部には「ライトチューブ」と呼ぶ吹抜け空間を設け、太陽光追尾装置によって自然の光を下層階に取り入れる。この太陽光追尾装置はビルなどではかなり採用されているはずだが、マンションでは記者は首都圏では1~2例しかしらない。

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120㎡モデルルーム

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ゲストルーム

カテゴリ: 2014年度
 

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