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 経済産業省と東京証券取引所は2月21日、「健康経営銘柄2017」を選定、公表した。不動産業界から大京、建設業界から大和ハウス工業が選ばれた。

 「健康経営」とは、従業員などの健康管理を経営的な視点で考えて戦略的に実践することで、従業員の活力や生産性の向上など組織の活性化がもたらされ、中長期的な業績・企業価値の向上の実現が期待され、企業価値を重視する投資家に対し、魅力ある企業として紹介するもの。第3回目となる今回は24業種から24社が選定された。

 また、経済産業省が今年度より開始した健康経営優良法人認定制度の「健康経営優良法人2017(大規模法人部門)~ホワイト500~」には住宅・不動産業界からは住友不動産販売、住友林業、大京、大和ハウス工業、東急不動産ホールディングス、東急不動産、東急リバブル、平和不動産、三井不動産、三菱地所が選ばれた。

 

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「パークホームズ豊洲 ザ レジデンス」

 三井不動産レジデンシャルは2月20日、江東区豊洲の大規模マンション「パークホームズ豊洲 ザ レジデンス」の竣工プレス見学会をおこなった。残りはわずか2戸。690戸を2年間で売る力はすごい。同社は第3四半期決算で完成在庫は185戸と発表したが、今期計上戸数5,450戸のうちわずか3.4%だ。同業他社と比べ群を抜いて少ない。

◇       ◆     ◇

 今日(2月21日)は、同社のとても美しい「パークコート一番町」の記事を書くのに全精力を注ぎ込み、精も根も尽き果てた。これ以上書くのはしんどいが、一昨年7月、「人気も納得のレベルの高さ」という見出しの記事が間違いでなかったことを確認した。共用施設が素晴らしい。われわれはもっと共用部分の価値を評価しなければならないと改めて思った。

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オーナーズラウンジ

◇       ◆     ◇

 もう2戸しかないので、あれこれ書かない。一昨年の記事を参照していただきたい。そのときの記事で「これから分譲されるある大手デベロッパーの物件は坪300万円をはるかに突破するはずだ」とある「坪300万円」は「坪400万円」の誤り。(文意からすれば坪400万円であることは理解されると思うが)。また、「坪単価320万円」と書いたのは「坪単価324万円」に訂正します。

 その時の記事で書かなかった共用部分について。感心したのは2階部分に喫煙室と+αルーム(リラックスとタタミの2つ)を設けていることだ。嫌煙運動の高まりの中で、マンションの共用部分(バルコニーも含めるケースもあり)での喫煙を禁止するデベロッパーがほとんどだが、同社は喫煙者も少なからずいることから大規模マンションにはきちんと設置する。これは同社くらいではないか。+αルームもなかなかいい提案だ。

 このほかゲストダイニングは広く、オーナーズラウンジには本物ではないが、暖炉のゆらぎを体験できる設備が設えてあった。

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ゲストダイニング

人気も納得のレベルの高さ 「パークホームズ豊洲ザ レジデンス」(2015/7/31)

 

 

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「浜田山モデルハウス」

 細田工務店は3月4日(土)、京王井の頭線浜田山駅近くにスマートハウスのモデルハウスをオープンする。オープンに先駆けて2月20日、メディアに公開した。

 「浜田山モデルハウス」は浜田山駅から徒歩3分、杉並区高井戸3丁目に位置する在来工法2階建て。延べ床面積は約118㎡。

 同社の注文住宅「木ここち 杢」の上位仕様であるUA値0.56以下を確保した高気密・高断熱のエコサーマルを採用し、木のぬくもりと肌触りがいい無垢材を床などにふんだんに用いているのが特徴。Iot、ZEHの技術が体感できる。

 玄関ホールは屋外と室内のつながりを意識して広い土間空間を設置。正面には琉球畳仕上げの和室を設え、畳の周囲は無垢材のナグリ調仕上げ。障子の奥には坪庭を用意。階段は3層フロアをつなぐオープン形式。

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1階フロア

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2階フロア

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 同社は今年1月創業70周年を迎えた。ハウスメーカーの歴史としてはミサワホームや積水ハウスより古いという。その同社の今年1月に創業70周年を迎えた同社のモデルハウスがここだけというのにいささか驚いた(本社にある注文住宅のコンセプトルームは見ているが)。

 もう展示場だけで集客する時代は終わったような気もするが、他のメーカーと互角以上に競える技術力があるのだからどんどんお客さんにアピールする取り組みをやってほしい。このモデルハウスもUA値0.56以下をクリアしているだけに基本性能は高い。

 同社の匠の技がふんだんに盛り込まれていた傑作「グローイングスクエア杉並和泉」を紹介する。

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2階フロア

匠の技を見た 語り尽くせぬ魅力 細田工務店「グローイングスクエア杉並和泉」(2008/2/6)

 

 

 昨日(2月20日)、総理大臣官邸で第1回「ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議」が行われ「ユニバーサルデザイン2020行動計画」が決まった。内閣府のホームページによると、安倍総理は次のように述べた。

 「昨年、リオデジャネイロ大会が日本選手団の大活躍により幕を閉じました。檜舞台で圧倒的なパフォーマンスを見せるパラリンピアンの姿に、障害者スポーツには人や社会を元気にする力がある、改めてこう思いました。
 次は東京大会です。これを世界一の大会とすべく、準備を加速させる必要があります。
 さらに、東京パラリンピック競技大会を契機として、障害のある人もない人と同じように夢を追い可能性や能力をもっと生かすことができる社会、共生社会を実現し、大会の最大のレガシーの一つとしてまいります。
 (中略)
 行動計画においては、特に今後、障害のある人に関する施策の検討及び評価に当たって、障害のある人が委員等に参画し障害のある人の視点を施策に反映させること、学習指導要領改正を通じ全ての子供たちへの『心のバリアフリー』教育の実施、街づくりのユニバーサルデザインに関する法律を含む諸制度の見直しに着手していただきたいと思います。

 関係閣僚はリーダシップを発揮し、大会の成功、 そしてその後共生社会の実現に向けて、この行動計画に基づき施策を実施していただくようお願いいたします」

◇       ◆     ◇

 この閣僚会議の取材案内のメールが先週末内閣府から届いた。おかしいとは思ったのだが、事務局のメールには「『街づくり分科会』『心のバリアフリー分科会』をご取材いただきました報道関係者様で、お名刺を頂戴した方を対象に送らせていただいております」とあったので、間違いないのだろうと考え首相官邸に向かった。安倍総理がどのように話されるか興味があったからだ。

 ところが、行ってみると玄関で10数分待たされた挙句、門前払いを食らった。記者クラブに加盟している報道機関のみに配信するメールを誤って記者にも送ってしまったというのが広報担当の説明だった。喧嘩してもしようがないのですごすごと引き上げた。

 この問題については多くの方が指摘しているので書かないが、悪しき記者クラブ制度は撤廃すべきだ。隗より始めよ。ユニバーサルデザインどころか、取材のバリアすら官庁も報道機関も取っ払えないでいるではないか。

 会議の模様は動画も配信されたので見た。安倍総理が話されたのは3分間くらいか。その間、ハトがえさをついばむように何度も下を向かれた。自分の言葉で話してほしかった。

 一つ言いたいのは、取り組みの動機だ。東京オリンピックを契機というのはいかがなものか。総理ご自身が話したようにユニバーサルデザインは、障がい者も健常者も大人も子どもも老いも若きもみんなが使いやすい施設や商品、情報をデザインすることだ。オリンピックが終わったらみんな忘れないようにしていただきたい。

 もう一つ、肝心なことを言い忘れた。子どもたちへの「心のバリアフリー」教育を実施するとのことだ。これはこれで結構だが、そもそも子どもに障がい者を差別する「バリア」などあるのだろうか。バリアを築くのはわれわれ大人であり地域だ。ここから改善しないといけない。

共同宣言(案)は変 「ユニバーサルデザイン2020連絡会議」(2016/12/19)

 

 

 

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「パークコート一番町」完成予想図

 三井不動産レジデンシャルが分譲中の免震「パークコート一番町」を見学した。モデルルームを見た瞬間、その美しさに声を失った。かつて10年くらい前、鹿島建設の「加賀ガーデンハイツ」を見たとき〝こんな美しいマンション見たことない〟と直截的な表現で記事を書き、それなりの反響があったのだが、二番煎じでは面白くないので今回は美人に例える。

 美人といえば三大美女としてクレオパトラ、楊貴妃、小野小町があげられるが、クレオパトラも楊貴妃もどこか男を狂わすイメージが強いし、小野小町を記者は知らない。

 なので、心が美しいという絶対条件付きで女優に例えるなら吉永小百合さんか八千草薫さんクラスだ。亡くなった原節子さんを加えてもいいかもしれない。デザインを担当したハシハラヒロコデザイン事務所の芦原弘子氏はもちろんだが、加えないと何かとさし障りがあるかみさんは除く。(吉永さんは美人じゃないという人もいるが)

 ここまで書けばもう説明などいらないのだが、とにかく美しい。一部の隙もない。全体を淡いベージュで統一し、余分な縦や横のラインをそぎ落とし、すっきりしたデザインに仕上げているのが特徴だ。絵画でいえば小磯良平の淡彩の美人画だ。

 床とキッチン・洗面カウンタートツプは同じ御影石を使用し、フルフラットの奥行き2mのバルコニーにまで同じ天然石を敷き詰めている。

 バスルームの演出がまたすごい(のかどうかわからないが)。外から見ると、奥の浴室のシャワーヘッドを中心に左右に向かい合うように洗面化粧台を配置。三面化粧台のガラスはスライド式として、クリニーク、ジョンマスター、シャネルなどの化粧品を見せるようにしている。クローゼットはガラス張りとして、こちらもまた見せるようにしている。

 このほか、収納やシステムキッチンの面材などは突板の鋸目仕上げにし、壁は漆喰調のクロス。天井は間接照明の折上げ仕上げ。ドアノブは握り球を使用。

 これまで芦原弘子氏のモデルルームをいくつか見ているが、今回の作品は完全に新境地を開いたといってよい。もう一つ、美人が登場する小説をあげるなら、映画は見ていないが中里恒子「時雨の記」の堀川多江だ。

 美しいのはモデルルームだけではない。外観・共用部デザインを担当したのは、あの「木材会館」や「パークコート千代田富士見ザタワー」などを担当された日建設計の山梨知彦氏で、これまた美しい。外観フォルムは黄金比を採用しており、シンメトリックで縦と横の線からなるグリットラインが印象的で端正な表情に仕上げている。外壁の一部にロートアイアン調のアルミ格子を張るなどお洒落心も盛り込んでいる。照明計画は数々の賞を受賞している富田泰行氏。

 もう一つ、パンフレットを見るまで気が付かなかったのだが、このマンションは調理器具を3つ口ガス、ガス2・ガス1、ガス1・IH2、IH2・IH2の4つの中からセレクトできるようにしている。これが素晴らしい。記者は10年くらい前からこの〝ハイブリッド〟システムをどこが採用するかずっと注目していたのだが、多分今回が初めてだ。さすが三井だ。

◇       ◆     ◇

 肝心の物件紹介が後になったが、物件は東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩3分・麹町駅から徒歩5分、都営地下鉄新宿線市ヶ谷駅から徒歩8分、千代田区一番町に位置する15階建て全79戸(販売は60戸、事業協力者販売住戸19戸)。今週末に分譲される第2期(10戸)の専有面積は75.67~113.84㎡、予定価格は1億3,400万円~2億2,300万円(最多価格帯1億7,000万円台)。坪単価は630万円。施工は三井住友建設。入居予定は平成31年1月月下旬。

 昨年12月から事前案内会を実施しており、これまで第1期・第1期2次まで39戸が分譲済み。

 現地は、番町エリアでももっとも地位が高いとされる一番町中央通り〝表〟道路に面した一等地。ホーマットの跡地だ。

 販売を担当する同社都市開発一部営業室のパークコート一番町番町サロン所長・大栗裕樹氏は「番町エリアでの分譲は今回で5棟目。南向きは底堅い需要がある100㎡前後のプラントとし、北側住戸はこのエリアでは少なく、しかも潜在的な需要が多い75㎡としました。価格(単価)は安いと思われるかもしれませんが、我々は適正な価格だと考えています。虚飾を排したデザインが共感を呼んでいます」と語った。

◇       ◆     ◇

 もう何も言うまい。やはり高額マンションの商品企画№1は三井不動産レジデンシャルだ。ハイブリッド調理器具と芦原弘子氏、山梨知彦氏に拍手喝さい。

 ついでだ。もう時効だから書くが、記者は吉永小百合さんが昔買ったマンションを2つ知っている。そのうちの一つが三井不動産レジデンシャル(当時は三井不動産)のマンションだった。

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エントランス

 東日本旅客鉄道、三井不動産、三菱地所の3社は2月24日(金)、東京駅、日本橋、丸の内エリアが連携した「東京エキマチ×プレミアムフライデー」を実施するが、3エリアを中継で繋いで同時に乾杯をする「東京エキマチ乾杯」の各エリアにゲストとして榊原定征日本経済団体連合会会長(東京駅エリア)、安倍昭恵総理大臣夫人(日本橋エリア)、小池百合子東京都知事(丸の内エリア)が出席することが予定されている。

 時間はそれぞれ16:00~16:15。場所は東京駅エリアが東京ステーションホテル ゲストラウンジ「アトリウム」、日本橋エリアが日本橋室町豊年萬福、丸の内エリアが三菱一号館美術館カフェ1894。

 東京駅エリアには東日本旅客鉄道・冨田哲郎社長、日本橋エリアには三井不動産・菰田正信社長、丸の内エリアには三菱地所・杉山博孝社長がそれぞれ出席する予定。

◇       ◆     ◇

 記者は当日午後からプレミアムフライデーを取材する予定だが、さてどこに行けばいいのか。一番行きたいのは榊原会長の東京駅だが、取材でお世話になっている三井も三菱も行かないわけにいかない。どうせなら3人一緒で3カ所を巡ってほしい。

JR東日本・三井不動産・三菱地所 プレミアムフライデー初日2/24(金)連携(2017/2/7)

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「グレイプス立石」

 東京建物の子会社・東京建物シニアライフサポートは2月16日、葛飾区最大規模となる総戸数96戸のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)「グレイプス立石」を2月28日から開業すると発表。同日、報道陣に公開した。

 葛飾区内にある588室のサ高住のうち40㎡以上の広さを確保しているものは21戸しかないが、同社は40戸確保して差別化を図っているほか、身体の状態や介護の状況によってサービス内容を選択できる「ケアフロア(2F)」と「レジデンスフロア(3F-6F)」を設置し選択の幅を広げ、食事スペースもケアフロアとレジデンスフロア入居者で分けたのが特徴。日比谷花壇と連携し、身体や精神機能の維持・回復、生活の向上を図る園芸療法を導入する。また、1階には同社初の自社運営のデイサービス「グレイブスデイズ立石」を併設する。

 記者見学会に臨んだ同社・加藤久利社長は、「2009年の第一号以来これまで10物件837戸を供給し、予定物件を含めると1,000戸を突破する。昨年オープンした『辻堂西海岸』(158戸)も120室の申し込みがあるように、稼働物件はいずれも順調に推移している。これまでの経験からワンルームの稼働スピードを上げるとか、認知症入居者の退去・対応をどうするか、入居者の身体機能に応じたサービスをどう提供するかが課題で、『立石』ではその課題解決に向けた取り組みを行なう」と語った。

 物件は、京成押上線京成立石駅から徒歩10分、葛飾区立石二丁目に位置する6階建て全96戸(他に訪問介護事業所・居宅介護支援事業所・通所介護事業所)。専用面積は19.30~51.48㎡、月額賃料は45,730円~256,750円、月額管理費は36,350円(浴室あり)・41,350円(浴室なし)、基本サービス(税込)は38,880円(1人入居)・65,880円(2人入居)、見守りサービス費(税込)は59,400円(1人入居) 、食材費(税込)は朝食:324円・昼食:540円・夕食:540円・3食30日分:42,120円。共用部はフロント・ダイニング・プライベートダイニング・厨房・応接室・相談室・コミュニティラウンジ・屋上テラス・共同浴室・機械浴室・洗濯室・防災備蓄倉庫など。事業主は東京建物、貸主・管理運営は東京建物シニアライフサポート。医療連携は医療法人社団 悠翔会。設計・監理・施工はフジタ。

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エントランスホール

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エントランスホール

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グレイブスホール

◇       ◆     ◇

 居室を自立・軽介護の人向けの「レジデンスフロア」と、介護が必要な人向けの「ケアフロア」に分け、食事場所も分けたのは大正解だ。記者は特養と有料老人ホームに体験宿泊したのでよくわかるのだが、健常者が要介護度の高い方と一緒に食事するのは避けたほうがいいと思う。馴れればいいかもしれないが、まず食事がのどを通らない(要介護の人は自立型の人をどう思っているかわからないが)。

 こんなことを書くと〝差別〟だという人がいるかもしれないが、それぞれが落ち着いた環境と雰囲気で食事くらいしたい。

 設備仕様では、1階のホールには江戸組子や格子のデザインが施され、共用部分、食堂の床は突板仕様だったのが目を引いた。介護浴室はストレッチャーに横たわると浴槽が浮上するタイプで、ケアする人もラクではないかと思った。デイサービスの機械浴槽は按摩器のように腰かけたままで浴槽に入ることができ、四方八方から泡が飛び出すスグレモノだ。そのまま体を洗う機能はついていないのが残念。

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屋上テラス

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デイサービス浴室

◇       ◆     ◇

 これは業界全体の課題だろうが、住宅の質、設備仕様、サービス内容が一目瞭然となるような情報提供システムは開発できないかということだ。

 記者は分譲マンションならデベロッパーの名前や物件概要を見ただけでおおよその検討がつくが、玉石混交のサ高住の中から優れた物件を探すのは容易ではないはずだ。良否は皆目見当がつかないのではないか。居室以外の共用施設の広さ(いわゆるレンタプル比率)を明確にするとか、サービスの質の〝見える化〟を進めてほしい。格付けはどうだろう。

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モデルルーム(レジデンス)

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「Brillia Tower代々木公園CLASSY」完成予想図

 東京建物は2月17日、代々木公園駅と代々木八幡駅からそれぞれ徒歩2分の免震タワーマンション「Brillia Tower代々木公園CLASSY」のモデルルームを2月18日にオープンすると発表。報道陣に事前に公開した。これまでの資料請求件数は約4,500件にのぼっており、来場予定組数も900件を突破するなど高い反響を呼んでいる。この日、気象庁は関東地方で春一番が吹いたと発表しが、ここにきて〝弱気〟一色のマンション業界に〝代々木旋風〟を巻き起こすことができるか。この春一番の注目物件だ。

 物件は、東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩2分、小田急小田原線代々木八幡駅から徒歩2分、渋谷区富ヶ谷1丁目に位置する19階建て全195戸。専有面積は50.36~142.79㎡、予定価格は6,000万円台~3億円台、坪単価は500万円台の予定。竣工予定は平成31年1月下旬。施工は清水建設。売主は同社のほか住友商事。分譲開始は5月の予定。

 現地は、山手通りと井の頭通りの交差点に立地。代々木公園には徒歩5分、渋谷、原宿も歩こうと思えば20分圏。

 建物は免震構造を採用。東京都の総合設計制度の適用により、エリアの高さ制限は40mから60mへ、容積率は400%から620%へそれぞれ緩和されている。空地率は約50%。東側が代々木公園方面で、西側は遠く富士山が眺望できる。基準階は1フロア11~12戸。最上階の7戸はプレミアム仕様。建物中央部に設備を集約し、屋上に蓋をすることで内廊下方式に近い仕様となる。

 発表会に臨んだ同社執行役員住宅事業部長・菊池隆氏は、「渋谷、原宿も徒歩圏、代々木公園へ徒歩5分の都市と緑が融合した免震タワーマンション。3年前に用地を取得してから企画を練り、都の総合設計制度の適用も受けた。デザインには各専門家を起用した。当社のフラッグシップにする」と話した。

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屋上テラス

◇       ◆     ◇

 いま業界は〝弱音〟一色。そんな中、都心の高額物件でよく売れているのは三井不動産レジデンシャルの「パークコート浜離宮 ザ タワー」と「パークコート一番町」だ。「浜離宮」は浜離宮恩賜庭園がすぐそばで、「一番町」は皇居に近接。単価は前者が約600万円、後者も意外と安そうで600万円台か(来週見学予定)。

 この2物件に対抗できるかどうかがこの物件の見どころだ。皇居に近い「一番町」を超えるのは失礼だが、徳川将軍家の狩場だった「浜離宮」が相手なら、こちらは明治天皇を祀る明治神宮が徒歩圏だ。引けは取らない。

 そればかりか、同社はここ数年「多摩ニュータウン」「池袋」「目黒」「東京八重洲」「上野池之端」などで業界をリードしてきた。とくに「目黒」では一挙にマンション相場を引き上げた。その貢献度は大きい。今回の「代々木公園」は低迷市場に活を入れられるかどうかが注目されている。

 記者はとことん高値追及してほしいと思う。それだけの条件は揃っている。

 ただ、「浜離宮」に勝てるか(単価が600万円という意味だが)となると、自信がない。相手は再開発計画が目白押しの浜松町が徒歩圏で、汐留に隣接している強みがある。

 こちらも渋谷、原宿が徒歩圏で、表参道まで電車で数分という立地は負けないような気がするが、同社はそんな強気ではないような口ぶりだった。報道陣から当然のように単価がいくらかの質問が飛んだが、菊池氏は「何しろモデルルームオープンは明日から。お客さまの声を聞いてみないと…500万円台としかお答えできない」と言葉を濁した。

 500万円台ということは510万円もそうだし590万円もそうだ。これでは記事の書きようがない。なので、以下は記者の独断と偏見であることを承知で読んでいただきたい。

 ズバリ坪単価は550~580万円と読んだ。港区や中央区などでは軒並み坪400万円を突破しており、立地が恵まれているわけでないのに500万円を超えている物件も少なくない。並みの物件とは比べものにならないほどこちらのほうが価値は高い-これがその根拠だ。(「目黒」は大外れだった)

 しかし、「浜離宮」の600万円に届くかどうかは自信が持てない。限りなく600万円に近付けるためには、物件の総合的な価値をきちんと伝えることが求められる。

 その最大の価値、総合設計制度について少し触れたい。総合設計制度は、公開空地を確保し、住宅性能や環境性能が優れた建築物については高さ規制や容積率を緩和する制度だが、平成22年に大幅に改正されて以降の東京都の許可件数は激減している。

 改正前の平成20年は改正を前にした駆け込みもあり30件に上ったが、平成22年には10件に減り、その後は23年8件、24年5件、25年4件、26年10件、27年7件、28年3件で推移。この5年間で許可された29件のうち用途が住宅なのは13件しかない。この13件のうち2件が同社の「上野池之端」と「代々木公園」だ。希少価値は高い。

 もう一つデザイン・設備仕様レベルについて。ランドスケープデザインに塙ランドスケープデザイン、ファサードデザインに日建ハウジングシステム、アクアリウムアートに深田崇敬氏、共用部空間プロデュースに室賢治氏をそれぞれ起用しているように相当力が入っているのはよく理解できる。

 しかし、モデルルームの設備仕様は-これは最近のマンションすべてにいえることではあるが-それほど高いとは言えない。最上階の100㎡超はフルオーダータイプで、天井高が約2.9m、水回り部分が約2.7mあり、ふんだんに自然石、天然木が使用されている億ション仕様はともかく、他の住戸は天井高が約2.5mで柱や梁型が住戸内に出ているものも少なくない。これをユーザーがどう評価するか…。緩和を受けているとはいえ、建築物の絶対高さを抑える地区計画の弊害がここにもある。

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ランドスケープ

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ラウンジ

 三菱地所は2月16日、従来の長時間労働是正にとどまらず、生産性の向上による新たな価値創造を目的として4月1日付で社長直轄の「働き方改革推進委員会」(委員長:執行役社長)を設置すると発表した。また、2017年度下期に大手町ビルヂングから大手町パークビルディングに本社を移転することを決定した。

 働き方改革の主な取り組みとしては、「フリーアドレスの執務スペース」と「多様な空間を備えた共用スペース」により働く場所の選択肢を最大化するほか、「勤務場所制限のないテレワーク制度」の導入、「時間単位有給休暇制度とフレックスタイム制度の併用」、「ペーパーレス化」の推進、「巨大共用スペース」と「内部階段等の社内動線の工夫」、「センサー等IoTを用いた移動データ取得・AI 解析」などを行う。

 社員のベストパフォーマンス発揮を支える健康経営の推進としては、「新たな社員食堂」の復活、「カフェテリアプランによる費用補助制度」の導入などを行う。

 

◇       ◆     ◇

 大手町パークビルディングの竣工見学会のとき、関係者に「このビルは丸ビルを上回る最高レベル」と話して、「そのつもり」という答えを引き出した。なるほど。そういうことだったのか。いったいどこのフロアになるのか。個人的には皇居を眼下にするようなところは避けてほしいのだが…さて。 本社を移転する大手町パークビルディングは保育所も併設されている。

皇居に隣接 三菱地所 最高級Sクラスの「大手町パークビルディング」竣工(2017/2/14)

 

 

 

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吉田淳一氏

 三菱地所は2月16日、取締役兼執行役常務・吉田淳一氏が4月1日付で取締役兼代表執行役執行役社長に就任すると発表した。現取締役兼代表執行役執行役社長・杉山博孝氏は取締役会長に就任する。

 吉田氏は1958年5月26日生まれ。1982年4月、東京大学法学部卒。同年4月、同社入社。人事部長、執行役員ビルアセット業務部長などを経て2014年4月、常務執行役員(人事部、総務部、法務・コンプライアンス部、環境・CSR推進部、環境・防災担当)。2016年6月から現職(人事部、総務部、法務・コンプライアンス部担当)。

◇      ◆     ◇

 同社は同日、吉田氏と杉山氏が同席して記者会見を行ったが、記者は他の取材でその機会を逃した。

 しかし、吉田氏のことはよく存じ上げている。一昨年、同社の「空と土プロジェクト酒米づくりツアー」お田植え編を取材したことがあり、当時常務だった吉田氏も参加されており、しばし歓談した。

 吉田氏は山口県下関出身だが、肥溜めに落ちたことがあることを知っているのは記者くらいではないか。記者も田んぼの肥溜めに落ちて糞尿まみれになったことがあり、二人で大笑いした。その時の記事を添付する。

 “ケロ、ケロ、ケロ”カエルも歓迎 三菱地所・空土プロジェクト田植えツアー(2015/6/3)

 

 

 

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