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故・飯沼喜章氏の「お別れの会」(帝国ホテルで)

 急性冠症候群のため平成29年3月3日に死亡した三井不動産代表取締役副社長執行役員・飯沼喜章氏(享年64歳)の「お別れの会」が5月22日、同社が主催して帝国ホテルで行われた。喪主はご令室の飯沼菜保美さん。同社・グループ会社社員を含めた参列者約2,400人が故人と最後の別れを惜しんだ。

 以下は、当日参会者に配布された同社・菰田正信社長の「ご挨拶」の一部。

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◇      ◆     ◇

(前略)

 故人は、昭和50年に慶應義塾大学を卒業後、弊社に入社以来、オフィスビル事業、宅地造成事業、商業施設事業と弊社の基幹事業全般において第一線で活躍した後、平成25年に代表取締役副社長執行役員に就任し、社業と業界の発展に尽力いたしました。

 特に、昭和55年から約20年間にわたり携わった宅地造成事業では、バブル期前後の市況の変動が非常に激しい時期にも拘らず、行政や地権者などの関係者と粘り強く地道な交渉を続けることによって相手の信頼を勝ち取った結果、いくつもの難局を乗り越え、事業を軌道に乗せることに成功いたしました。

 また、平成12年から生涯にわたり担当することとなった商業施設本部では、卓越した感性とリーダーシップを発揮し、商業施設事業を当社の大きな柱に育て上げました。当本部の売上は故人が配属された当初の実に約9倍の規模まで成長しています。

 とりわけ故人の功績は、「人と社会に新しいライフスタイルを提供する」という概念の商業施設に取り入れたことでした。「お客様のニーズの変化」「Eコマースの拡大」「という時代の流れを的確に捉え、商業施設を「買い物をする場」から「豊かで楽しい時間を過ごしていただける場」へと変革させたのです。まさにそれまでの常識を覆す新たな価値創造でした。

(中略)

 こうして振り返りますと「考えるだけでは何も変わらない。サイコロをふってゲームを始めなければ、どんな地の利も活かすことはできず、運も人の縁も引き寄せることはできない。物事を動かすためには、とにかく思い切って行動を起こすことが重要だ。」という故人の一貫した哲学がこのような結果につながったのだと思っております。

 胸に去来する思いは尽きませんが、私どもはこのような故人の遺志を引き継ぎ、更なる事業の発展、社会への貢献に邁進する所存です。

(後略)

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 今春の話題マンション東京建物他の「Brillia Tower代々木公園」の第1期販売概要・スケジュールが決まった。5月20日から登録申し込みを受け付けたのは全195戸の半分以上の116戸にも上る。分譲単価は問い合わせ中だが、最低で412万円、最高は809万円。

 同社は2013年の「池袋」以来、「多摩ニュータウン」「目黒」「東京八重洲」「上野池之端」など毎年のように話題作を供給してきたが、今回の「代々木公園」もまた業界の話題をさらいそうだ。

 第1期(116戸)は、価格6,290万~34,990万円(最多価格帯8,000万円台、9,100万円台)、専有面積50.36~142.79㎡。登録受付期間は平成29年5月20日~平成29年5月28日。29日が抽選日。

〝弱音〟一色の業界に旋風起こせるか 東京建物「Brillia Tower代々木公園」(2017/2/27)

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「グレイプス用賀」

 東京建物と東京建物シニアライフサポートは5月19日、東京都公営企業用地を活用した福祉インフラ整備事業第1号案件のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)「グレイプス用賀」をオープンした。公募により交通局所有の土地を借り受けて施設の整備を行った事業。地域包括ケアシステムの拠点としての役割も担い、保育所と看護小規模多機能型居宅介護事業所が併設されている。

 特徴は、①多世代の福祉支援の拠点となる多様な施設を整備②自立から軽介護の人向けの「レジデンスフロア」と認知症など見守り支援が必要な人向けの「ケアフロア」が選択できる③「ケアフロア」は24時間体制でスタッフが見守るなど「コンシェルジュ」サービス-など。

 物件は、東急田園都市線用賀駅から徒歩7分、世田谷区用賀三丁目に位置する6階建て120戸。専用面積は28.02~73.16(1R 54戸、1LDK 37戸、2LDK 29戸)。月額賃料は142,870~428,250円、月額管理費は39,850円(1人入居)・59,350円(2人入居)。レジデンスフロアの基本サービスは38,880円(1人入居)・66,960円(2人入居)、ケアフロアの基本・見守りサービス費は98,280円(1人入居)・164,160円(2人入居)。食材費は朝食:324円・昼食:540円・夕食:702円・3食30日分:46,980円。

 共用部はフロント・ラウンジ・ダイニング・プライベートダイニング・テラス・厨房・シアタールーム・リラクゼーションルーム・娯楽室・多目的室・応接室・相談室・屋上テラス・コミュニティラウンジ・共同浴室・機械浴室など。

 管理運営は東京建物シニアライフサポート。医療連携は医療法人社団はなまる会・やさしい手。施工はフジタ。

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エントランス

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 同社がサ高住の第一弾「グレイプス浅草」を竣工させたのが2009年12月。以来、16物件1,271戸(計画中含む)まで増やし、グループの有料老人ホームも4物件215戸(計画中含む)運営している。着々と地歩を固めている印象を受けた。同社は高齢者向け住宅事業の拡大・サービス強化のため、介護人材派遣会社のケアライクの全株を4月1日付で取得している。

 今回の物件は、東急不動産が先に竣工させた「グランクレール世田谷中町」と競合しているのではないかと聞いたら、「ほとんど競合はない。数千万円の支払いが必要な一時金払い方式と異なり、月額方式のほうがハードルが低いと考えていらっしゃる方が多い」とのことで、オープン時までに30戸の契約を済ませているようだ。

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グレイブスホール

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モデルルーム

東急不動産 「世代循環型」の街づくり「世田谷中町プロジェクト」一部完成(2017/4/28)

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「居住者セミナー」(南青山・新青山ビルで)

 三菱地所コミュニティは5月21日、同社が管理するマンション居住者を対象とした「居住者セミナー」を開いた。

 午前の部は危機管理アドバイザー・国崎信江氏の「熊本地震の教訓からマンションの防災対策を考える」講演が、午後の部は収納王子コジマジック(小島弘章氏)の「収納王子コジマジックの笑って学べる収納セミナー」が行われた。それぞれ約100名が参加した。午後の部は参加希望が多かったため追加講演を行い、約80名が参加。「防災」や「収納」に対する関心の高さをうかがわせた。

 午前の部に参加した横須賀市の大規模マンション管理組合理事(60歳代)は、「大変参考になった。これまで備蓄品を蓄えることばかりに力を注いできたが、トイレ、風呂、洗濯などをどうするかの課題が見えた。高齢者も増えてきているので、準避難所として申請して自助で対応できるようにしていきたい」と話した。

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国崎氏(左)と小島氏

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 セミナーが行われた会場は、1カ月前まで弊社が事務所を置いていた港区南青山の新青山ビルだった。昼の休憩時間に地階に降りたら、よく利用していたカフェ「EL GRECO」が開いていた。

 土曜・日曜日は休みではないかと思ったが、小森珠子社長が「あら、久しぶりね。今日は特別のコンサートの日で店は休みですけどコーヒーだけならどうぞ」と招き入れてくれた。コービーもごちそうになった。

 「EL GRECO」は、16~17世紀に活躍したスペインの宗教画家・エルグレコにふさわしいクラシックで家庭的な雰囲気がする店だ。昼食では家庭料理が食べられる。

 この日のコンサート「響の宴」では、チェコで学び、国内外で活躍するテノール・井出則太郎氏、バイオリン・遠藤万理氏、ピアノ・井出愛氏による「コモレスク(ドヴォルシャーク)」「サロン風ポルカによる第3番(スメタナ)」「モラヴィア民謡」「愛の挨拶(エルガー)」「アヴェ・マリア(シューベルト)」などが演奏された。

 青山1丁目駅に降り立ったらぜひどうぞ。記者のお薦めだ。

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「EL GRECO」

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「ヴェレーナシティ 東京イーストガーデンズ」完成予想図

 大和地所レジデンスが分譲中の「ヴェレーナシティ 東京イーストガーデンズ」を見学した。南砂町駅から徒歩12分だが、駅から南砂三丁目公園-イオンの商業施設-仙台堀川公園を通れるアクセスがよく、敷地南側は東高校のグラウンド、東北側は小学校という立地。価格も間違いなく割安感がある。

 物件は、東京メトロ東西線南砂町駅から徒歩12分、江東区東砂7丁目に位置する13階建て全128戸。専有面積は66.00~83.42㎡。5月下旬に分譲する第1期1次(7戸)の予定価格は3,900万円台〜5,900万円台。坪単価は260万円前後。竣工予定は2018年7月中旬。設計・監理はスタイレックス。施工は風越建設。

 現地は準工地域だが、敷地南側は東高校、東側は保育園、小学校がある。建物は南向きと東向きの配棟。壁面・屋上緑化などランドスケープに力を入れており、コーナーサッシ付き、奥行き4mのオープンエアリビング、専用庭付きが約30戸。

 基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、メーターモジュールの廊下、御影石キッチンカウンター、食洗機、ミストサウナなど。

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オープンエアリビング

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 いつものように坪単価を考えた。かつては220~230万円が相場だが、今では最低で250万円、最高で300万円と読んだ。しかし、坪300万円では販売に苦労するだろうから280万円が妥当ではないかと考えた。

 同社販売担当者から坪単価は260万円前後に落ち着きそうだと聞き、モデルルームの設備仕様レベルなどを見て、これは割安感があると判断した。南砂町駅圏は都心へ10数分の距離圏ではあるがマンションの供給は意外と少なく、この10年間で大規模なものは3棟くらいしかなく、公園や商業施設、教育施設が周辺に揃っていることなどもプラスに働くはずだ。間違いなく竣工までに完売するとみた。

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エントランス

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小沼会長(左)と小沼社長

 機械レンタル・コンサルティングのアクティオが5月15日、創業50周年の記者発表会を行った。

 冒頭、同社代表取締役会長兼CEO・小沼光雄氏は「今日5月15日はわたしの80歳の誕生日。1964年の東京オリンピックの年に独立して会社を立ち上げた。設立50周年を迎え、41社グループ約7,300名の社員にまで成長させることができた。これから5年10年先をどうするか、そのためにホールディングス化した」と語った。

 続いて、同社代表取締役社長兼COO・小沼直人氏が、今後の重点課題として①事業エリア・シェアの拡大②専門性の高いレンタルビジネスの強化③ICT、AIの活用-の3つを上げた。

 その後、関係者約1,300名を招いて懇親会を行い、約300名の同社社員は同社ロゴが入った赤のネクタイで参加者を迎えた。

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「クレヴィア金沢八景THE BAY」完成予想図

 40年近くマンションを見続けてきているが、こんなマンション見たことがない。駅近&海側の伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景THE BAY」だ。京急・金沢八景駅から徒歩3分で、敷地南側はすぐ平潟湾。バルコニーから竿を投げれば魚が釣れるような近さだ。海好きにはたまらないマンションだ。この価値をどう伝えるか。

 物件は、京急本線・京急逗子線金沢八景駅から徒歩3分、金沢シーサイドライン金沢八景駅から徒歩1分、横浜市金沢区瀬戸に位置する10階建て全72戸(販売対象住戸69戸、事業協力者住戸3戸、他に事業協力者店舗2区画)。専有面積は56.41~89.88㎡、価格は未定だが、坪単価は270~280万円になる模様。竣工予定は平成30年7月中旬。設計・監理はIAO竹田設計。施工は若築建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。販売開始は7月下旬。

 現地は、駅周辺で土地区画整理事業や金沢シーサイドラインの延伸工事が行われている金沢八景駅から徒歩3分。敷地南側がすぐ平潟湾、東側は横浜市の史跡・琵琶島神社参道に隣接。道路を挟んだ対面が瀬戸神社の森。物件のすぐ近くには立派な料亭・千代本があるが、ここ1年くらいは営業していないようだ。

 建物は1フロア8戸で、1戸を除き平潟湾に面している。最上階の6戸は15.13~35.84㎡のオーシャンテラス付き。1階にベイフロントラウンジ、プライベートテラス、2階に「キッチンスタジオ(集会室)」が設置されている。

 同社は、①街の情報発信②地域への貢献③マンション完成後の入居者同士のコミュニティ形成支援、地域とのつながりを育む取り組みとして、「金沢八景うみまちLABO」を発足し、活動を開始している。

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 マンションの取材で金沢八景駅に着くと必ず立ち寄るのが琵琶島だ。北条政子が近江の竹生島から勧請した弁天が祀られており、300年前の延宝年間の高潮で立ち枯れた柏槇(びゃくしん)の枯木が時代を偲ばせてくれる。

 この日も数十分間タバコを吸いながら海を眺めた。水面は穏やかで、護岸のそばでスズキらしき魚がたくさん泳いでおり、一羽のウミウが〝もぐり〟を繰り返していた。時間はゆったりと流れていた。

 冒頭で「こんなマンション見たことない」と書いたが、駅近&海側マンションは今回の物件以外ないはずだ。

 神奈川県の海に近いマンションでは、長谷工不動産が分譲した「モアクレストマリンシティ金沢文庫」を真っ先に思い出すが、海までは数分かかったはずだし、駅までは徒歩14分もあった。日神不動産の「日神パレステージ大津コスタミア」は海がすぐだったが、駅までは5分だった。

◇       ◆     ◇

 現地を見て坪単価は250万円と読んだ。近接する東急不動産「ブランズ金沢八景」、三井不動産レジデンシャル「パークホームズ金沢八景」よりはるかに立地が優れているからだ。しかし、価格はもっと高くなりそうで坪270~280万円くらいになる可能性が高い。確かに唯一無二のこの価値が分かる人には理解されるかもしれない。

 施工が埋立・浚渫、護岸・防波堤工事を得意とするいわゆるマリコンの若築建設であることも物件の特殊性を物語っている。工事費は安くないはずだ。

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再開発が進む駅前で第1期分譲 三井不レジ「金沢八景」(2015/3/10)

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理事長就任の挨拶をする岡本氏(同協会で)

 マンション管理業協会は5月18日、理事会を開き同日付で新しい理事長に岡本潮氏(東急コミュニティー会長)を選んだ。山根弘美理事長(大和ライフネクスト会長)は相談役に就任した。相談役の黒住昌昭氏は退任した。

 岡本氏は昭和24年9月15日生まれ。同49年3月、東京大学農学部卒。同年4月、東急不動産入社。平成23年4月、同社副社長、同26年2月、東急コミュニティー取締役、同26年4月、同社社長、同28年4月、同社会長。同28年6月、同協会副理事長。

◇       ◆     ◇

 記者は他の取材があり、恒例の記者懇親会に遅刻した。着いたときは岡本氏が起立して何か話されていた。机上の理事出席者名簿には「理事長 岡本潮(東急コミュニティー)」とあったので、理事長が交代したことを初めて知った。

 懇親会後、山根氏は「社業が忙しく専念する」と退任の理由を語った。関係者などによると就任5年間で、マンション標準管理規約の改正、コミュニティ条項の明確化などが成し遂げられたことなどから区切りをつけた模様だ。(定款上は理事及び監事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時総会の終結の時までとし、再任を妨げないとある)

 岡本氏は、記者団の質問に対して「言葉は適当ではないかもしれないが、マンション管理は階層でいえばデベロップメントの下支え的な位置にランクされている。一方で、約630万戸あるマンションストックで管理業はハード・ソフト両面でデベロッパーとの関係、コンプライアンス、ガバナンスも含め事業体としてきちんと整備しないといけない」などと業界の地位向上が急務であることを強調した。

 また、マンションの建物と居住者の〝老い〟の問題、管理員の人手不足に対応するために、IT化が避けられないとし、私見として女性・高齢者・外国人をどう活用するかだと語った。協会の枠を超え行政などとの連携も不可欠とした。

◇      ◆     ◇

 岡本新理事長が管理員を含む業界の地位向上に真剣に取り組む姿勢であることは最近の記者懇親会での発言でよくわかる。管理員の待遇改善は待ったなしだと思う。「マンション管理を魅力ある仕事にしないといけない」と岡本氏も語ったが、コミュニティなどというビジネスに馴染まないサービスをどう正当なフィーとして確立するのかも大きな課題だ。

マンション管理協 管理員の待遇改善を重要課題に 呼称も変えてほしい(2017/3/24)

 

 

 

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 コスモスイニシアは5月17日、2017年3月期決算説明・中長期事業戦略説明会を行った。高木嘉幸社長が主力のマンション事業や最近力を入れているソリューション事業などについて説明した。

 マンション事業については稿を改めるとして、記者が注目しているのはアパートメントホテル事業だ。

 これについて同社は1月、ニュース・リリースで①東京・京都・大阪エリアで、ターミナル駅周辺等交通利便性が高い立地②客室数40室程度の比較的小規模なものから事業化③4名以上でも快適に過ごせる、1室40㎡程度中心。寝室とリビング・ダイニング空間を全室に確保④暮らすように滞在することが可能な、ミニキッチンと食器及び調理器具を常備⑤客室は「和」を意識-などが特徴としている。

 この日は、10棟のプロジェクトが進行中として、「上野」40室、「赤坂」40室、「日本橋」32室、「京都」42室、「八丁堀」66室など474室を明らかにした。高木社長は「ルーム単価は約3万円。圧倒的な利便性と安全性を確保して、近い将来1,500室の供給と運営を目指す」と語った。

◇       ◆     ◇

 アパートメントホテルがどのようなものかわからないのだが、各社が取り組んでいるサービスアパートメントは基本住宅で、アパートメントホテルは建築確認の手続きではホテルとのことだった。海外では結構あるという。

 もっとも速く竣工するものは来年の2月だから、しっかり取材してレポートしたい。1室40㎡というのがいい。宿泊予算や目的にもよるが、そのようなニーズは間違いなくある。連泊などの希望者には掃除やリネンを省いて料金を安くするサービスも行うようだ。客室は「和」をデザインするというが、外資系ホテルのような東南アジアか無国籍風のデザインになるのか。そうだとしたら日本人を意識していないということか。

 大和ハウス工業は5月12日、共働き夫婦の「家事」に関する意識調査をまとめ発表した。20歳代から40歳代の男女各300名から回答を得たもので、夫婦の家事参加に対する意識のギャップだけではなく、「家事」の定義についても夫婦で異なる実態などが浮き彫りになった。主な要点は次の通り。

 ①「やってるつもり」 !?夫の家事参加率、夫「3:7」→妻「1:9」と大きなギャップ 妻で最も多い回答は「夫1割:妻9割」と家事参加の割合を答えているにもかかわらず、夫は「夫3割:妻7割」と大きな隔たり

 ②夫が家事とも思ってない「名もなき家事」の存在…「家事の定義」そのものに夫婦のギャップあり 一般的にどこの家庭でもやっている家の仕事30項目について、「家事と思うか」を聞くと、18項目で妻の家事認識が高く、逆に、夫が多い項目は11項目。夫が家事だと認識していない「名もなき家事」の存在が明らかに

 ③これでも「3割参加」?「家事を妻よりも多くやってる」割合、夫「1割」家事30項目のうち、「実際にやっている」割合は9割で妻の方が多く、夫の方が多いものはわずか4項目と1割程度

 ④「分かっちゃいるけどやってない」 !?夫の家事への「認識」と「実践」にも大きな差が 夫は「アイロン掛けをする」で、86.3%の人が認識も、実行しているのは30.3%。「脱いだ服をしまわない」、「脱いだ靴を並べない」など基本的なことすらしない夫が、一定の割合いることも

 ⑤「名もなき家事」の負担は9割がやっぱり「妻」 「名もなき家事」を一番やっているのは妻が86.5%と圧倒的に1位。妻自身も96.3%が「妻(自分)」と回答

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 この種のアンケートはずいぶん読んできたつもりだが、12ページに及ぶ調査結果に頭をどやされたような気がした。とくに「名もなき家事」なるフレーズにドキリとさせられた。

 「名もなき家事」はNPO法人tadaima!が最初に用いた言葉のようで、「食事の前に食卓を拭く」「靴を磨く」「トイレットペーパーがなくなったときに買いに行く」「手洗い場のタオルを取り替える」「脱ぎっぱなしの服をクローゼットやタンスにしまう」など、夫が「家事」と思っていないことを妻は「家事」と認識しており、この隔たりが妻の不満・ストレスにつながるとしている。

 いくつか妻がイラッとする事例を紹介する。「夕飯を食べ終え、全ての食器を洗いもう寝る寸前だったのに、夫が夜食にカップラーメンを食べ始め、使った箸をシンクに置きっぱなしだったこと。それくらい自分で洗えよとイライラした」(20代の女性)「脱ぎっぱなしのパジャマを畳むこと。何回言っても脱ぎっぱなしです」(30代女性)「自分でやった後始末は自分でしてほしい」(40代女性)

◇       ◆     ◇

 働く男性諸君! この調査結果は熟読したほうがいい。安倍総理の改憲メッセージよりこっちのほうが大事だ。「名もなき家事」を妻に押し付けていると、そのうち間違いなく粗大ごみとして捨てられる。

 家事に悩む共働き家族の円滑な家事参加を応援する動画が大和ハウスグループ公式チャンネルネル(https://youtu.be/OgaBU_TecVY)で公開されている。

 

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