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「シティタワー葵」完成予想図

住友不動産は28日、東海圏初のマンション総合展示場「総合マンションギャラリー」を報道陣に公開し、地下鉄栄駅徒歩圏内で最大級のタワーマンション「シティタワー葵」の概要を説明した。

ギャラリーは、名古屋市営地下鉄東山線・名城線・名港線栄駅から徒歩3分、名古屋市中区新栄2丁目10番地、NTT栄ビル1階(西館)に設置。対面のサンシティビル15階に設けるモデルルームなどとあわせ広さは約760㎡。29日にオープンする。

2011年から首都圏で、2014年から関西圏でそれぞれ展開している「総合マンションギャラリー」は今回で9館目となる。

「シティタワー葵」は、名古屋市営地下鉄東山線新栄町駅から徒歩4分・同桜通線高岳駅から徒歩6分、名古屋市東区葵一丁目に位置する敷地面積約4,598㎡、延床面積約33,896㎡の20階建て全354戸。専有面積は58.8788.68㎡。価格は未定。設計・施工は長谷工コーポレーション。竣工予定は202010月下旬。モデルルームオープンは32日。

主な特徴は、①栄駅徒歩圏内最大級のタワーマンション②尾張徳川家御下屋敷跡③総合設計制度適用④総戸数の約8割となる駐車場284台分確保⑤2つのゲストルームなど多彩な共用施設⑥ガラスカーテンウォールの外観-など。

東海支店長・竹田晃氏は、「名古屋のGDPは大阪を抜き2位。人口も増加しており、リニアがトリガーとなり経済・社会構造も劇的に変化する。名古屋市も人口増に備えるべく規制緩和も含めて都市計画を進めており、他都市に負けないけん引力となっている。市のマンション市場規模は年間3,000戸くらいでシュリンクしているが、当社は年間300400戸くらいの良質なマンションをコンスタントに供給し、トップシェアを狙う」と話した。

また、総合マンションギャラリー栄館館長・康本裕次氏は「まだ具体的にマンション購入を決めていない、絞り込めていないお客さまに対してワンストップで様々な提案を行えるようにする。『葵』はフラッグシップとなる物件」と語った。

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春の庭

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 三重県出身の記者は、竹田氏と康本氏から名古屋弁が発せられることに期待し、ずっと二人の口ばかりを見つめていた。昔の東海圏は地域意識が強く、よそ者を受け入れない風土があった。電力は中部電力というのは当然だが、新聞は中日新聞と中日スポーツ(記者の小さい頃は伊勢新聞)、銀行は東海銀行(百五銀行)、デパートは松坂屋(三重は三交デパート)が圧倒的なシェアを誇っていた。よそ者の住友はそんな風土を取り込み、言葉でもって慰撫するであろうと読んだからだ。

 しかし、待てど暮らせど、二人から名古屋弁の名の字も発せられず、香りすらも漂わなかった。質問した報道陣もみんな東京弁を使った。

 たまらず記者は「名古屋弁で話してもらえへんか」(これ名古屋弁じゃなく伊勢の言葉)と注文したが、「わたしは山形出身。名古屋弁は難しい」(竹田氏)「わたしも関西」(康本氏)とつれない返事。

 それにしても、どうして名古屋圏のマンションは、東京や大阪資本に牛耳られているのか。トップシェアは野村不動産だそうで、大阪のプレサンスコーポレーションが第一次取得層向けでリードしているとか。「葵」もトヨタのディーラー跡地というではないか。名鉄不動産、三交不動産はどうした。どえりゃあ、負けてるとちゃうんか〟。

 取材後、名古屋弁を仕入れた。「カギをかう」(掛ける)「けった」(自転車)「ほかす」(捨てる)…。同業の記者から聞いたのだが、関西圏ではオプションは「まけときなはれ」、つまりタダにしろといわれるのだそうだ。

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「コンセプトルーム」イメージ図

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 価格、設備仕様などはモデルルームがオープンされていないし、名古屋の市場が全く分からないので書きようがないが、キッチン天板は御影石、直床で天井高は2500ミリ、複層ペアガラスなどになるという。

 総合設計制度の認定(容積率400%⇒560%)を受けているのは評価できる。昨年見学した坪350万円の積水ハウス「御園座タワー」がそうだという。その近くで近鉄不動産が定借のマンションを坪260万円くらいで分譲するそうだ。「葵」の坪単価は300万円を超えないと見るのは同業の記者の弁。

和の格式と伝統の継承を 隈研吾氏監修の御園座タワー完成 積水ハウス・御園座(2018/1/8

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「クリオ練馬ガーデンマークス」完成予想図

 明和地所が分譲開始した「クリオ練馬ガーデンマークス」28戸と「クリオ練馬北町」60戸を見学した。それぞれ地域特性を生かした商品企画で、好調なスタートを切った。

 「練馬」は、西武池袋線練馬駅北口から徒歩7分、練馬区桜台4丁目の第一種中高層住居専用地域に位置する6階建て全28戸。専有面積は45.04~90.33㎡。坪単価は300万円台の前半。入居予定は2020年4月上旬。竣工予定は2020年3月下旬。設計はいしばし設計。施工は岩田地崎建設。

 「練馬北町」は、東武東上線東武練馬駅から徒歩6分、練馬区北町1丁目の近隣商業・準工業に位置する10階建て全60戸。専有面積は54.75~71.90㎡。坪単価は280万円前後。竣工予定は2020年3月下旬。設計はオームラ建築設計。施工は岩田地崎建設。

 前者は、1995年以降わずか4物件しか供給がなく、住居系に限れば2物件しか事例がない駅北口の物件。周囲はほとんどが戸建て。

 住環境のよさに加え、多くの住戸が7.6mのワイドスパンであることから人気になっており、1月26日の第1期8戸が即日完売した。

 後者は、立地は近商・準工だが、北側道路に面した一部住戸を除き、日照・眺望条件は悪くない。価格も軒並み坪単価300万円を超えてきている西武池袋線の物件と比較し抑制気味だ。1月26日の第1期9戸が即日完売した。

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 「練馬」は、敷地は高さ規制60mの東南角地。住戸は東向きと南向きが半々。よくぞこれほど恵まれた土地(元邸宅)を仕入れられたものだ。仕入れ担当者に〝あっぱれ〟を献上したい。

 プランがまたいい。ほとんどの住戸が全室採光で、間口は7m以上。売れるのは当然だ。

 「練馬北町」は、現地を見たとき完売まで時間がかかると思ったが、日照にやや難のある東向き住戸は専用庭付きとし、地域特性を考慮したグロス抑制型中心なのに納得もした。

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「クリオ練馬ガーデンマークス」の現地(手前が南側)

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「クリオ練馬北町」の現地(手前が北側)
 


 

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「レーベン本厚木THE MASTERS TOWER」完成予想図

 三菱地所レジデンス、総合地所、大和ハウス工業に続いて今回が最後のタカラレーベン「レーベン本厚木THE MASTERS TOWER」を紹介する。他社物件にはない1LDK・2LDKの住戸が約4割あるのが特徴だ。北東向きだが、このプランは競合がないだけに圧勝か。単価もそれほど高くないと見た。

 物件は、小田急小田原線本厚木駅北口から徒歩4分、厚木市中町四丁目に位置する19階建て全134戸。専有面積は34.14~115.54㎡、予定価格は1,900万円台~8,900万円台(最多価格帯4,300万円台)。竣工予定は2020年8月末。設計・監理は三輪設計。施工は大末建設。デザイン監修はウイ・アンド・エフヴィジョンの石倉雅俊氏。インテリアデザインはM-nessの遠坂麻理子氏。販売開始は2月下旬。

 現地は、前回書いた大和ハウス工業のマンションの隣接地。同じ並びなので日影の影響は受けない。

 建物はメインの南東向き62・65・68・71・78㎡がそれぞれ1スパンの80戸と、82~115㎡のプレミアム住戸6戸、北東向きの34・40・58㎡の1LDK~2LDKが48戸の構成。

 主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2500ミリ(10階まで)~2600ミリ(11階以上)、たからの水など。

 販売担当者は「モデルルームを公開したのはうちが一番遅く、1月の初めから。それでも来場は先週末まで120組。プレミアムもお客さまが付いている。大和ハウスさんはもっと高くなると思っていましたが…当社の価格はこれから決めます」と話していた。

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 坪単価はまだ決めていないようだが、最低価格は34㎡の1LDKで1,900万円台というから単価は200万円を切りそうだ。他社物件にはこのタイプがないから圧勝か。プレミアム住戸も最高で8,900万円台というからMAXでも坪260万円か。

 大和ハウスと同じ南東向きの80戸の競合は避けられない。価格を決めるのは市場だから、競合はお客さんに有利に働く。単価は意外と高くならないとみた。

食洗器はオプション。記者は共働きファミリーには必須アイテムだと考えるが、同社の調査では意外と使わないユーザーが多いとか。

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モデルルーム

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 3物件を見学し終えたのが17:00前。朝から何も食べていなかったので、駅前の洋食レストランに入った。ビールと店頭に飾られていた写真のカキフライ5個を頼もうとしたら「単品のカキフライは1個からでも大丈夫です」と言われた。それで3個だけ頼み、タバコを吸うために店を出た。

 戻ると、椅子の背もたれに掛けておいたくたびれたコートに布ナプキンが被せられていた。これに感動した。ナプキンは絹製だった。

 しかも、女性スタッフがまた美しい。まるで白磁のような色白の楚々とした姿に、久米の仙人が神通力を失ったように記者は色(これは「いろ」)を失った。

 このおもてなしに、わが多摩センターはマンション単価で敵わないのは当然で、何もかも完全に負けたと思った。そんな店は京王プラザホテルしかないし、京王プラザも最近は若い女性スタッフがめっきり少なくなった。以前は心臓が止まるくらい素晴らしくきれいな女性がいた。

 あとで調べ驚いた。厚木市の人口は約22.4万人だが、男性が約11.6万人なのに対し、女性は10.8万人と男性が上回っていたことだ。都県別では神奈川県や埼玉県、愛知県などでは男性の比率が高いことは知っていたが、これは生産人口が多いということか。

 わが多摩市の人口は約14.8万人で、うち男性は7.3万人、女性は7.6万人と女性が多い。多分お年寄りの。これから多摩ニュータウン再生シンポの取材だ。

お客さまの評価高い〟 プレミスト・大和 激化する本厚木のマンション販売戦 中(2019/2/1)

〝先行逃げ切りだ〟 絶好調スタート ルネ総合 激化する本厚木のマンション販売戦 上(2019/2/1)

地元富裕層を中心に人気 坪単価260万円の三菱地所レジ「本厚木タワー」(2019/1/16)

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「プレミスト本厚木」完成予想図

 「ルネ本厚木」に続いて大和ハウス工業が2月2日にモデルルームをオープンする「プレミスト本厚木」を紹介する。緑をふんだんに配置し、プッシュプルドア、IH、引き戸の多用など細かな点にも工夫を凝らしている商品企画が特徴だ。

 物件は、小田急電鉄小田原線本厚木駅から徒歩4分、厚木市中町4丁目に位置する19階建て全144戸。専有面積は65.17~85.20㎡、価格は未定だが、坪単価は210~220万円くらいになる模様。竣工予定は2020年11月中旬。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。販売開始は3月中旬予定。

 現地は、旧イトーヨーカ堂本厚木店跡地で、三方道路の角地。全体で約3,971㎡だったうちの約56%を同社が地主から取得。残りの別の地主が所有していた約1,737㎡をタカラレーベンが取得した。

 建物は東南向きで、青山フラワーマーケットの空間デザイン部「parkERs」を起用し、外周のフロントガーデンやガーデンラウンジ、インナーガーデンなどに本物の緑を配し、癒しを演出する。

 主な基本性能・設備仕様は、IHクッキングヒーター、ディスポーザー、ソフトクローズ機能付き引き戸全室採用、プッシュプルドア、スロップシンクなど。

 販売責任者の東京本店マンション事業部・東本剛氏は、「大激戦だが、各物件がよく色分け(住み分け)されている。当社はDINKSや共働きファミリー、アクティブシニア層にターゲットを置き、本物の緑を共用部分に多用するなどほっとできる空間を提案する。事前案内会では、お客さまから『大和さんのがいちばんいい』という言葉をたくさん頂戴している」と話した。

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 東本氏は、本厚木駅圏の販売合戦について「戦国時代」と称し、「お客さまからしっかりヒアリングし、その方のライフスタイルに最適な物件を勧める。当社の物件もよく説明はするが、お金持ちには地所さんを、ファミリーには総合地所さんをといった具合に」と語った。

 普通なら他社の欠点をあげつらい、自社物件の優位性をアピールするはずだが、東本氏はそんな各社が消耗するような売り方はしないと明言した。久々に本物の営業マンに出会ったような清々しい心地がした。また別の販売現場でお会いしたい。

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 マンションギャラリーに入ったとたん、雲の上に上ったようなハイな気分になった。長い間〝フェイクをやめよ〟と言い続けてきたことが報われ、同じ考えの人もいるのだと思うと嬉しさがこみ上げてきた。

 写真を見ていただきたい。何と天井からポトスが吊り下げられているではないか。他の接遇スペースやモデルルームもすべてほんものの観葉植物が飾られていた。

 もう多くを語らない。一昨年の同社グループのコスモスイニシアの戸建て「練馬田柄」、昨年4月のマンションモデルルームの記事、今年1月の同社の3階建てモデルハウス「森が家」の記事を読んでいただきたい。

 添付するポトスの写真は、記者の机の上に置いているものだ。業者の方がオフィスの観葉植物を剪定しに来たとき、枝が伸びたポトスを切っていたのをもらったものだ。つまりただ。もう10カ月くらい経過する。水遣りは2週間に一度くらいで十分。肥料もいらない。根腐れも起こさない。

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販売事務所に吊り下げられていたポトス

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記者の机の上のポトス

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 アマゾンのスマートスピーカー「アレクサ」を全戸に導入するのも特徴の一つだ。「OK Google」でもそうしたのだが、「アレクサ あなたはいくつ? 男? 女? 」と聞いたら「分かりません」だった。また、「このマンションは売れますか? 」と尋ねたら「難しくて答えられません」と返事した。

 家電操作は得意かもしれないが、自分の性別、年齢が分からず、主人(大和ハウス)の売るマンションの販売予測もできないようじゃ大したことないね。

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ガーデンラウンジ

〝先行逃げ切りだ〟 絶好調スタート ルネ総合 激化する本厚木のマンション販売戦 上(2019/2/1)

大和ハウス 都市ストレスを解放する3階建て木造モデル「森が家」販売(2019/1/18)

パーク・コーポとコラボ 空間デザイン秀逸 コスモスイニシアの戸建て「練馬田柄」(2017/11/7)

1週間に5件 全て売れ行き好調 マンション・戸建ての販売現場に本物の生花・観葉植物(2018/4/19)

 

 

 

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「ルネ本厚木」完成予想図

 〝マンション相模川の乱〟に突入-神奈川県央の中核都市・厚木市の小田急線本厚木駅圏で激しいマンション販売合戦が展開されている。昨年末にファミリー向け総合地所他「ルネ本厚木」222戸が第1期100戸完売の狼煙を挙げると、年初には〝駅近〟の三菱地所レジデンス他「ザ・パークハウス本厚木タワー」163戸が富裕層のプライドをくすぐる戦法で応戦。すると大和ハウス工業「プレミスト本厚木」144戸が〝癒し〟を旗幟に掲げ、DINKS、DEWKS層の心を揺さぶる作戦で参戦。さらにまた、大和と隣り合う中堅の雄・タカラレーベンは「レーベン本厚木THE TOWER of PEAKS」134戸を投入。1L・2Lの需要を独り占めしようと企図する。このほか戸建てトップの一建設も43戸を分譲する予定で、その数トータルで約700戸。

 相模川向こうの海老名駅圏でも約2,000戸のマンション販売が佳境に入っており、市場は何やら相模川を挟んだ陣取り合戦の様相を呈している。

 関係者は、厚木市は日産、ソニー、日立、NTTなどの研究所が多く、財政も健全で自立型の市場を形成し、ここ4~5年間はマンションの供給が途絶えていることからマグマは溜まっていると楽観視するが、相模川向こうの海老名市からの需要は見込み薄で、年間150~200戸が販売の限度という見方では一致しており、どこも自陣の引き締めに懸命で、他社の動向に神経をとがらせている。

 いったいどこが抜け出すか、割を食うのはどこか、それとも血を血で洗う乱戦となり最悪の共倒れになるのか。ここは高みの見物-おっと、これは失礼。みんながwin-winのハッピーな結果になることを祈りつつ、昨日(31日)見学した「ルネ本厚木」「プレミスト本厚木」「レーベン本厚木」の順に、見たまま聞いたままを紹介する。提灯持ちにはならないが、火に油を注ぐような記事にはしないつもりだが…。     

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 「うちは先行逃げ切り」-この日、メディア向けに「ルネ本厚木」の見学会を行った総合地所の広報担当者が本音ともとれる冗談を放った。そして販売責任者も控えめではあったが「腕」とつぶやいた。この二人の言葉に物件の特性、自信のほどが全て示されている。

 物件は、小田急電鉄小田原線本厚木駅から徒歩6分、厚木市田村町に位置する15階建て全222戸。第2期の専有面積は60.99〜82.27㎡、価格は3,538万~4,968万円(最多価格帯3,900万円台)。坪単価は195万円。竣工予定は2020年2月。設計・施工は長谷工コーポレーション。売主は同社(事業比率50%)のほか東急不動産(同30%)・西日本鉄道(同20)の3社。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地の用途地域は容積率400%の商業地域。敷地は旧イトーヨーカ堂厚木店の駐車場だったところで、イトーヨーカ堂が閉店し、この駐車場に新たな店舗を建設する際に長谷工コーポレーションが敷地の一部を譲り受けて、同社グループの総合地所などがマンションを建設することになったもの。幅員約3.6mの道路(建設工事に伴い約6mに拡幅)を挟んだ南側は住居系用途。土地は戸建てなどに細分化されているため、高い建物が建つ可能性は少ない。敷地北側の隣接地は4層のイトーヨーカ堂の店舗が今春開業する。

 分譲開始は昨年11月。第1期100戸を完売したのをはじめ、これまでに供給した133戸のうち120戸が成約済みと絶好調。

 来場・成約とも約70%が厚木市内居住者。成約者の年齢層は30歳代が36%(来場は33%)、40歳代30%(同24%)、60歳代~18%(同23%)。年収帯は400万円台19%(同15%)、600万円台15%(同15%)、500万円台11%(同13%)。

 建物は東西軸に細長い全戸南向き。子育てファミリー層をメインターゲットにしており、共用施設には「育てるレジデンス」の意を込めた〝イクレジ〟として「知・食・読・音・色・遊・木・眠」の8つの要素からなる「八育」を盛り込む。

 また、イトーヨーカ堂と提携し、電子マネー「nanaco」の機能が付いた居住者限定カードを採用。様々な特典が受けられるようにしている。

 主な基本性能・設備仕様は、パッシブデザインの玄関ドア脇の窓、キッチンバックカウンター、扁平梁と連窓の2.15mハイサッシ、4本の柱全てアウトフレーム、可変間仕切りシステム「ウゴクロ」が2スパン(28戸)、ディスポーザー、食洗機など。

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キッズスペース

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 いつものことながら、微に入り細をうがつ説明資料を配布する総合地所の見学会に頭が下がる。今回は特に「用地取得額 非公開」とあったのに記者は敏感に反応した。これは間違いなく〝格安〟で取得できたのだと読んだ。

 スーパーの適正床面積は分からないが、イトーヨーカ堂は南側にマンションが建ったほうがコストを下げられ、事業採算もアップすると考えたのではないか。

 好調なスタートを切ったのもよくわかる。郊外型で外廊下側もアウトフレームにしているのは最近では極めて珍しい。スパンも全体的に広めで、角住戸はコーナーサッシ付きだった。

 「全戸南向き」も説得力がある。関係者から住宅地図を見せられたが、ほぼ全域が京都の町家のように東西軸が短く南北に長い区画割になっていた。つまり、これまで建設されたマンションは南向きが極めて少ないことを見ただけで分かるようにしていた。ここにも「腕」が隠されている。

 気になったのは、60歳以上の来場者比率は23%を占めながら、成約比率では18%に下がり、年収700万円以上の来場比率も12%だったのが、成約比率では11%未満になっていることだ。子育てファミリー層だけでなく、多様なニーズに応えるプランも盛り込んでもよかったのではないか。

 先行逃げ切りといっても、競馬に例えれば向こう正面、山なら五合目だ。勝負は4コーナー、八合目を回ったあたりだろう。そこでまた鞭を揮えるか。

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パーティ イメージ図

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 これはおまけ。どうでもいいことも。1つ目。77㎡のモデルルームはよくできていた。しかし、リビングのほぼ中央にフェイクであることが明らかな観葉植物が置かれていた。これは何度も書いてきた。本物とフェイクを並べたら、みんなフェイクに見える。いかがか。

 2つ目。玄関を入ってシューズインクロークを開けたら鳥の声が聞こえた。ウグイスでもホトトギスでもヒバリでもなかった。スズメではなかったか。マイクが仕込まれていた。寝室は麝香の香りがするかと予想したが、無音無臭だった。吉永小百合さんのシカの〝フン フン フン〟でも流したらどうか。

 3つ目。若い女性担当者が「八育」の説明をした。他の7つは全て音読みだったのに、「色育」だけは「いろいく」と湯桶読みした。記者はうろたえ恥ずかしくなった。周りの同業記者から「そんなに過剰反応するのはあなただけ」とたしなめられた。そうかなあ。

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建設現場(右がイトーヨーカ堂)

地元富裕層を中心に人気 坪単価260万円の三菱地所レジ「本厚木タワー」(2019/1/16)

 

 

 

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「クリオ レジダンス横濱ベイサイド」完成予想図

 明和地所が1月26日から分譲開始した「クリオ レジダンス横濱ベイサイド」を見学した。JR東神奈川駅から徒歩13分の全149戸。再開発が予定されているエリアの一角で、第1期1次15戸は10戸が成約し、残りも予約が入るなど好調なスタートを切った。

 物件は、JR京浜東北線・横浜線東神奈川駅から徒歩13分、横浜市神奈川区星野町の工業専用地域に位置する11階建て全167戸(住戸149戸、事業協力者住戸16戸、事業協力者店舗1戸、管理事務室1戸)。第1期1次(15戸)の専有面積は66.52~105.61㎡、価格は4,982.4万~8,989.4万円(最多価格帯5,600万円台)。入居予定は2020年3月下旬。設計は啓建築設計。施工は三井住友建設。

 現地はスーパーの敷地跡地。用途地域は工業専用地域だが、都市再生特別地区に指定されていることから用途、日影などの規制は受けない。敷地南側は公園。

 近接地の約7.5haでは「高島駅北地区土地区画整理事業」の都市計画決定、組合設立も認可されており、42~52階建てトリプルタワーマンションが建設されることになっている。事業地内にあるJR貨物線は旅客用として利用する構想も浮上している。また、みなとみらい地区(約1.6キロ)まで徒歩や自転車で行けるよう舗道が整備される予定。

 建物はL字型で東向きと南向きが中心。冬至時には、敷地東南側に建つ「コットンハーバータワーズ」の日影の影響を受けるそうだ。1階にはスーパーマーケットが設置予定。

 主な基本性能・設備仕様は、ディスポーザー、食洗機、2200ミリハイサッシ、ワイドスパンなど。スパンが8.7m以上の100㎡以上は27戸。

クリオライフスタイルサロン横浜の前田崇裕氏は、「エリアの将来像が明確になっておらず浸透もしていませんが、価格についてはみなさん値ごろだと思っていらっしゃる」と話した。

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 値付けが難しい。同社も迷ったかもしれない。東京建物が2年前、東神奈川駅前で分譲したマンションの坪単価は約350万円。瞬く間に売れた。しかし、これは参考外。立地がまるで異なる。

 10年くらい前にJFE都市開発、三菱地所、野村不動産の3社による「コットンハーバータワーズ」4棟926戸は坪単価160万円で、こちらもあっという間に売れた。これとの比較も難しい。時代が異なる。

 頼りになるのはみなとみらい21地区や横浜駅圏のマンションは軒並み坪400万円を突破してきており、横浜市外でも利便性の高い物件は坪300万円を超えてきていることだ。

 区画整理事業地内で建設される三井不動産レジデンシャルとJRのタワーマンション3棟は1棟500戸として1,500戸くらいになると思われるが、間違いなく坪300万円を超えるはずだ。仮に貨物線が旅客用として供用されるようになったら、価格はさらに跳ね上がる。

 今回の同社の単価ははじいていただきたい。記者はびっくりした。〝安い〟という意味で。みなさんはいくらの値を付けるか。

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現地(手前が公園)

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 この物件のためにリニューアルした2つある常設モデルルームのうち一つは約100㎡。デザイン監修は、昨日のモリモト「高津」でも書いたカン・デザインオフィスの鈴木ふじゑ氏だ。同氏を起用するのは「クリオ駒沢公園」「横濱ザ・マークス」以来だそうで、これだけでもいかに力が入っているかがうかがえる。

 間口が9mくらいあり、コットンハーバーをイメージした白を基調としたマットなデザインが美しい。

  一つだけ納得できなかったのは廊下のデザインウォールだ。白と対照をなす黒のガラス素材を使用したもので、壁そのものは美しい。光の反射具合や見る角度によって微妙に変化した。黒というより濃い藍色にも見えた。ドアノブは全て壁面までセットバックされていたのもいい。

 しかし、その壁面にアトランダムにスパティフィラムのような観葉植物の文様がはめ込まれていたのを見て、すぐ記者は不要だと思った。これはオプションだし好みの問題だが、鈴木氏のファンの一人である記者は容認できない。なにもないほうがいい。

 アクセントをつけるなら足元に白砂や波、貝殻などを控えめに散りばめたほうがいいのでは。

 前田氏と同社の女性広報担当者とこの問題についてしばし論議もしたが、二人は「好みがあるので…」と言葉を濁した。

 100㎡のモデルルームにも注文を一つ二つ。同社は大和地所レジデンスとともに100㎡マンションで業界をリードしてきた。ディスポーザーを業界で初めて標準装備したのも同社だ。二重床・二重天井、リビング天井高2500ミリ、フラットサッシ、メーターモジュール廊下幅は標準装備にし、死守してほしい。

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廊下(写真では見づらいが、葉っぱの文様が散りばめられている)

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リビング(ペンダントの裏には花の文様がある。ライトの下のカサブランカは家庭では絶対置かないフェイク)

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模型(実際は全体がもっと白い。完成予想図よりも美しい)

立地・プランがいい 価格も妥当で人気必死 東京建物「Brillia Tower 横浜東神奈川」(2017/4/18)

明和地所「クリオ駒沢公園」 全53戸のうち10戸は億ションかプレミアム仕様(2015/10/30)

明和地所 フラッグシップ「横濱ザ・マークス」 神奈川県初の低炭素認定「綱島」(2017/3/9)

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「アールブラン高津レジデンス」完成予想図

 モリモトの「アールブラン高津レジデンス」を見学した。もともと同駅圏での供給が多い同社の10件目の物件で、高さ規制が20mのエリアであることから近隣物件はほとんどが地階を設け7階建ての直床なのに対し、6階建ての二重床・ワイドスパンプランにすることで差別化を図っている。第1期は半分くらい供給する模様だ。

 物件は、東急田園都市線・大井町線高津駅から徒歩11分、川崎市高津区北見方1丁目に位置する6階建て全88戸。専有面積は54.64~77.70㎡、予定価格は3,900万円台~6,500万円台(最多価格帯4,200万円台)、坪単価は270万円弱。完成予定は2020年1月下旬。設計・監理はIAO竹田設計。デザイン監修はSKM設計計画事務所。施工は新日本建設。分譲開始は2月中旬の予定。

 現地は、敷地の西側一部が府中街道に面しているが、騒音を遮断する反射ガラスを採用。全体の5~6割を占める南側は4m道路に面し、その先は低層の住宅街。

 建物はL字型で、住戸プランはワイドスパンが特徴。専有面積50~60㎡台には6m前後のスパンの住戸は26戸あるが、その他の60~70㎡台は最低でも6.4m確保し、中心は7m台、最大は11.5㎡としている。

 階高は約3mでリビング天井高は2400~2450mmだが、二重床・二重天井、玄関・廊下・洗面所は磁器質タイル、食洗器、一部壁面は木調パネル張り仕上げ。

 販売担当の定方鋼太氏は、「他物件との競合もあるが、南側が住宅街で、ワイドスパン、二重床・二重天井のプランに対する評価が高い。第1期は半分くらい行けそう」と自信を見せていた。

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西側外観

◇       ◆     ◇

 数年前の同社の物件だったらキッチン天板は御影石を採用していたはずだが、今回は人造大理石だ。建築費上昇がこの物件にも反映されている。

 だが、しかし、いつものことだがプランがいい。どれほどいいか。パンフレット資料にある「アウトフレーム工法×ワイドスパン設計によるプラン」を紹介する。次のようにある。

 「間口を広げ、正方形に近い間取りにすることで廊下部分を短く無駄を排除し、居室の有効面積を広げます。一般的な70㎡台の間取りと比較して、本物件の64㎡の住戸は有効生活面積がより広くなります」

 そして、一般的な間口が6.2mの72㎡と、同社の間口が7.2mの64㎡の間取り図が例示されており、前者の生活有効面積が35.2畳大であるのに対し、後者は36.2畳大としている。

 つまり、専有面積が約4.8畳小さいにもかかわらず、生活有効面積は逆に約1畳広いとしている。当たらずとも遠からずだと思う。最近はみんな右に倣え。70㎡台でもスパンは6mくらいが幅を利かせている。いかがなものか。

 モデルルームは72㎡。8.5mスパンに圧倒されるはずだ。デザイン監修はカン・デザインオフィスの鈴木ふじゑ氏。これまたいつもそうだが、ベージュを基調にしたカラーリングがいい。玄関・廊下などのタイルはまだ発売されていないもので、限りなく自然石に近いものを採用しているという。

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モデルルーム

カテゴリ: 2018年度

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「千住ザ・タワー」完成予想図

 三菱地所レジデンスは1月23日、3月上旬に分譲予定の再開発タワーマンション「千住ザ・タワー」の記者見学会を行った。最近の〝北千住人気〟を反映してか、坪単価は300万円台の後半に設定するようだ。

 物件は、東京メトロ千代田線北千住駅から徒歩3分、JR常磐線、東京メトロ日比谷線、東武スカイツリーライン、 つくばエクスプレス北千住駅から徒歩4分、足立区千住1丁目に位置する敷地面積約3,419㎡の30階建て全184戸(事業協力者住戸5戸含む)。専有面積は25.20~110.24㎡、価格は未定だが、坪単価は300万円台の後半になる模様。竣工予定は2020年12月下旬。設計・監理は梓設計。施工はフジタ。売主は同社のほか三菱倉庫、杉本興業。

 現地は、地元の人にはよく知られていた商業施設跡地を中心とする千住一丁目地区第一種市街地再開発事業地。周囲は昔ながらの飲み屋街。住・商・育一体の街づくりを進める。

 建物は制震構造を採用。地階から3階までは駐車場、店舗、商業施設で、2階には子育て支援施設も設置される。

 住戸は4階から30階まで。標準階は1フロア6戸構成で、28・29階はプレミアム住戸、最上階は地権者住戸に充当される。

 プランは南向き中心(71%)、内廊下方式、約7.1~10.2mのワイドスパン、角住戸比率58%などが特徴。主な設備仕様は二重床・二重天井、リビング天井高2500mm、ディスポーザー、食洗機、グローエ水栓(プレミアム住戸のみ)など。

 昨年8月から広告を展開しており、これまでに反響は3,300件を突破し、昨年末からのモデルルーム来場者は600件を越えている。地元中心の実需からセカンドハウス、ワンルームタイプ(12戸)には投資需要もあるという。

 同社街開発事業部グループ長・奥木吉香氏は、「当社は2011年から再開発事業や建て替えに注力しており、複合開発も含めこれまで案件は50件以上に上っており、今後も続々竣工してくる。全体の売り上げ構成でも30%になりつつある。この物件もエリアナンバーワンを目指す」と語った。

 マンションギャラリー所長・高崎裕美氏や同社第一販売部の河野祥司氏は価格は未定とした上で、「三井(レジ)さんの坪単価330万円が指標になってはいるが、それより駅に近いしタワーなので、坪単価は300万円の後半を目指したい」(河野氏)と、強気な(記者がそう思っているだけか)姿勢を見せた。

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ゾーニング

◇       ◆     ◇

 単価予想は大外れ。記者は三井不動産レジデンシャルの物件が即日完売した時点で、この物件の坪単価は350万円とはじいていた。ひょっとしたらもう少し高くなるかもとは思っていたが、記事に「この(三井レジの)マンションが好調であることを何より三菱地所レジデンスが喜んでいる。来年(今年になったが)分譲の駅から3分の再開発マンションは坪350万円と読んだ」と書いた手前、沽券にかかわるのでそのままにした。しかし、まさか「300万円台の後半」(いったいいくらか)は予想できなかった。

 若い皆さんは「北千住」が最近人気になっているのはご存じのはずだ。記者も旭化成不動産レジデンスの駅前タワーマンションと丸井などの商業施設が完成し街が一変し、東京メトロとの相互乗り入れ、東武伊勢崎線の複線・複々線などで利便性が高まり、東京藝大、東京未来大、帝京大、東京電機大などの開校でイメージがよくなったのは承知しているし、都心へのアクセスのよさはこれまで何度も書いてきた。

 しかし、かつて〝魔の伊勢崎線〟と書いたように、この沿線はグロス志向が極めて強く、一定の価格を超えると全然売れなかった。昭和57年だったか、あの商品企画で名を馳せた日本ランディックが「パークハイツ越谷」339戸を3,000万円台で分譲し、さっぱり売れず、1戸当たり500万円値引きし、そのあげく同社は転落の一途を辿ったのをみなさんはご存じないだろう。

 いまでこそ同社も住友不動産や野村不動産などの大手も進出しているが、三菱地所レジデンスとしては2005年5月分譲の「パークハウス北千住」(坪単価185万円)が足立区初の物件だった(旧藤和不動産は結構分譲事例があるはず)。

 三井不動産レジデンシャルもこの沿線では苦労している。昭和50年代の今では絶版になっている「パークファミリア」の「越谷」は完売まで相当時間がかかったはずだし、他社が幹事だった「新越谷」も苦戦を強いられた。

 この40年間、この沿線で百数十件の物件を取材しているが(目をつぶっても街を歩けるくらい熟知していた時期もあった)、よく売れたのは10%もないはずだ。

 そんな伊勢崎線(これを書くと怒られる、東武スカイツリーラインか)のサバ定食が500円、あわび1個が988円の街についに北千住初か億ションが20戸くらい分譲される。多摩センターだったら2戸買えるのに…。

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低層部

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 見学会の冒頭、女性の広報担当者が「年明けからマンションは3度目、昨日はAIロボットの見学会で、連日のように取材の呼びかけをいたしまして、申しわけございません」と謝った…いえいえ、こうした現地見学会が記者を育てるのです。参加した全ての記者を代表して小生がお礼したいくらいだ(それにしても前回の「高輪」や昨日のロボットと比べると記者の数は半減だ。この「北千住」を見ずしてマンションは語れない)

 記者の皆さん、現場を見ないとマンションだけでなく世の中の動きを最前線で感じ捉えることはできませんよ。あなたが情報発信者になるか第2次3次のリライターになりさがるのか。決めるのはあなただ。

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同社の記者見学会(男:女の比率は2:3。同社が最近元気なのは女性が頑張っているからではないか)

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長崎産という記者の手より大きい肉厚の大判アジフライ定食が852円(アジは頑張って食べたが、ご飯はおにぎりのように詰まっており、4分の3残した。ソースは売り物ではありません)

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ここに入ったら昼間から飲みたくなりそう。ハワイ・コナ産のあわび1個988円(駅前の「磯丸水産」で)

〝4方良し〟足立区最高値 三井不レジ「パークホームズ北千住」1期78戸が即日完売(2017/11/24)

 

カテゴリ: 2018年度

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「アトラス加賀」オープンテラス

 旭化成不動産レジデンスが近く分譲開始する「アトラス加賀」227戸を見学した。加賀藩前田家下屋敷があった「加賀一丁目」に位置し、三方が石神井公園・加賀公園・板谷公園という稀有な立地で、旭化成不動産レジデンスが国有地の払い下げを受け、研究所としても利用されていた経緯のあるマンションだ。

 物件は、都営地下鉄三田線新板橋駅から徒歩9分、板橋区加賀一丁目に位置する15階建て全227戸。専有面積は72.20~94.91㎡、予定価格は5,800万円台~9,300万円台(最多価格帯6,500万円台)、坪単価は290万円。竣工予定は2020年7月下旬。施工は長谷工コーポレーション。デザイン監修はアーキサイトメビウス。販売開始は2月上旬。

 現地は、敷地北側に桜並木が美しい石神井川、東側に加賀公園、南側に板谷公園という3方が自然・公園という都内でも稀な立地。旭化成グループ創始者・野口遵が後世に残した「野口研究所」として利用されていた由緒ある土地でもある。

 建物は南西向きが135戸、南東向きが79戸という配置で、歴史や自然、地域とのつながりを意識した建物・外構デザインにしている。

 主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、御影石キッチンカウンター、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、スロップシンク付き洗面室、室内物干し金具、Low-Eガラス、ピクチャーレールなど。

 同社開発営業本部販売部第一課・富永高弘氏は「三方向が自然と公園という物件は調べてもなかなか出てこない。稀な物件であるのは間違いない。『加賀』エリアではどこにも負けない立地で、南向きが中心という住棟配置でも優れていると思う。設備仕様もオプションを少なくして、盛り込めるものは全て盛り込んだ」と話している。

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中庭

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 立地がよく、設備仕様レベルが高い物件だ。モデルルームでもっとも驚いたのは洗面室にスロップシンクが備えられていたことだ。この種の企画は初めて見た。

 子どもの靴や上履きの洗濯をされる主婦、あるいは主夫を経験している人ならわかる。寒い冬などに外で洗うのは大変苦痛だ。寒いし冷たいし。泣けてくる。記者は、洗面所で靴を洗うのは抵抗があったが、やむなくそうした。洗濯干しも同じ。だから室内物干しポールも30年前から推奨してきた。

 いまはコストを抑えるためにバルコニーにスロップシンクを設置する物件すら少なくなった。

 公園隣接・近接マンションは最近たくさん見学しているが、3方を自然・公園に囲まれているマンションは、民設民営の東京建物「Brillia L-Sio 萩山」くらいしか思い浮かばない(この物件は公園の中にある)。

 「加賀」といえば、〝これほど美しいマンション見たことない〟と見出しに着けた12年前の鹿島建設「加賀レジデンス」を思い出す。坪単価250万円だった。単価は安いと思ったが、平均90㎡という広さとリーマン・ショックの影響で早期完売とはならなかった。

 しかし、あの感動は忘れられない。近いものでは三井不動産レジデンシャル「パークコート一番町」があることを付け加えておく。

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都の民設公園第1号「萩山 四季の森公園」開園祭り(2009/10/5)

その美しさに声を失った 商品企画も秀逸 三井不レジ「パークコート一番町」(2017/2/21)

これほど〝美しい〟マンション見たことない鹿島建設「加賀レジデンス」(2007/5/18)

集合住宅の最高傑作の一つ 鹿島建設「加賀レジデンス」が完成(2008/9/16)

 

カテゴリ: 2018年度

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「ノブレス日吉WEST」

 「免震以外はやらない」と決めているナイスの免震マンション「ノブレス日吉WEST」を見学した。全92戸のうち残りは27戸。入居開始を2カ月後に控え、販売に拍車がかかるか。

 物件は、横浜市営地下鉄グリーンライン高田駅から徒歩2分、横浜市港北区高田西1丁目に位置する7階建て全92戸。現在分譲中の住戸(27戸)の専有面積は55.65~78.47㎡、価格は4,520万~6,800万円(最多価格帯5,100万円台)、坪単価は270万円。入居予定は平成31年3月末。設計・施工は長谷工コーポレーション。昨秋から分譲開始しており、残りは27戸。

 現地は準工業地域だが、マンションなどの住宅化が進んでおり、敷地南側は戸建てが建ち並んでいる。

 建物は免震構造で、ほとんどか南向き。食洗器、ディスポーザー、良水工房、ミストサウナ、スロップシンクなどが標準。

 残り2カ月で完売するかどうか微妙だが、同社の販売責任者、マンション事業部部長・砂川信之氏は「オールスペックで挑んだ。販売は順調。日吉駅圏では坪300万円を突破してきているので、割安感も出てきた」と鷹揚に構えている。

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モデルルーム リビング

◇       ◆     ◇

 免震マンションは3.11後のタワーマンションでかなり採用されたが、最近はまた少なくなってきた。東洋ゴムやKYBの問題もあるかもしれないが、コストを抑制するためであるのは間違いない。

 板状型マンションで免震を採用しているのは同社のほかではスターツくらいだ。他にあるか記憶をたどっているのだが、2012年の鹿島建設「センチュリーフォレスト」、2013年の大成有楽不動産・大成建設の「オーベル明石町レジデンス」くらいしか思い浮かばない(どこかの高級マンションもそうだった)。それくらい貴重だ。

 最近の〝駅近〟マンションはとんでもない値段が付いている。「免震」の希少性と合わせどうアピールするか。

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