三菱地所レジ&モリモト 敷地1000坪超の1低層「自由が丘」1期20戸が完売
「ザ・パークハウス自由が丘ディアナコート」
三菱地所レジデンスとモリモトは7月1日、目黒区自由が丘アドレスの第一種低層住居専用地域に位置する「ザ・パークハウス自由が丘ディアナコート」第1期20戸を6月20日に抽選販売した結果、最高6倍、平均2.2倍で完売したと発表した。
物件は、東急東横線・大井町線自由が丘駅から徒歩9分、目黒区自由が丘3丁目の第一種低層住居専用地域に位置する敷地面積約3,619㎡、地下1階地上3階建て全44戸(分譲対象外12戸含む)。第1期(20戸)の専有面積は74.72~138.99㎡、価格は11,800万~29,700万円、平均価格は18,795万円。竣工予定は2022年6月下旬。設計・施工は東急建設。
自由が丘駅圏では希少の敷地面積が1,000坪以上の第一種低層住居専用地域に位置すること、生物多様性に貢献する面積29%超の緑を確保しているのが特徴。
物件エントリー数は2,347件、来場者は428件、登録申し込みは44件。
登録者の属性は、居住地は目黒区23%、世田谷区14%、年齢層は30歳代から70歳代まで幅広く、40歳代が最多、職業は会社役員・経営者が28%、会社員26%、医師16%、購入目的は自己居住用がほとんど。
三菱地所レジ・モリモト 自由が丘の1低層マンション 大規模緑化と既存樹木など保存(2021/4/9)
埼玉県初のZEHマンション 総合地所「ルネ上尾」 第1期45戸が即日完売
「ルネ上尾」
総合地所が分譲中の「ルネ上尾」を見学した。埼玉県初の、同社としては2件目のZEHマンションで、5月22日に竣工販売した結果、第1期45戸が即日完売した。同物件も含めこの3年間で3物件365戸が供給されたにもかかわらず人気になっているのは、物件に力があり、上尾駅から徒歩7分、四叉路の対面に上尾市役所があるなど立地条件にも恵まれているからだ。
物件は、JR高崎線・湘南新宿ライン上尾駅から徒歩7分、上尾市宮本町の近隣商業地域・準住居地域・第2種住居地域に位置する10階建て全80戸。専有面積は68.02~81.63㎡、坪単価は200万円。建物は2021年4月に竣工済み。販売代理は長谷工アーベスト。設計・施工は長谷工コーポレーション。
第1期45戸を5月22日に抽選分譲し、即日完売した。これまでの資料請求は約540件、来場者は約180件。来場者の属性は、年代は30歳代が40%、居住地は上尾市が約50%、桶川市が約8%、さいたま市北区が約7%。年収は400万円台が約15%、500万円台が約20%、600万円台が約12%、700万円台が約10%、1,000万円以上も約15%。家族構成は1人が約15%、2人が約45%、3人が約25%、4人が約15%。
現地は、駅からフラットな市役所通りに面しており、対面は上尾市役所。従前は商業ビル。
建物は南西向きで、住戸プランは70戸が3LDKで、10戸が4LDK。主な基本性能・設備仕様は、直床、二重サッシ(室内側は樹脂サッシ・Low-Eガラス)、食洗機、稼働収納「ウゴクロ」、高効率エアコンなど。
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現地、モデルルームを見るまでは坪単価は200万円がアッパーだと思っていた。上尾駅は、大宮駅から2駅だがマンション立地としてはマイナーだ。ZEHは素晴らしいのだが、その良さは説明だけではなかなか伝わらない。そして何よりもこの2年間でタカラレーベンとアンビシャスの2物件で285戸も供給されている。全て需要は吸収されてしまっていると読んだからだ。
ところが、現地とモデルルームを見学して坪単価200万円は〝割安〟だと上方修正した。
まず、現地。駅東口から幅員15m以上ありそうな市役所通りをまっすぐ歩くと、ほどなくとても印象的な「スカイブルー乳白色」のガラス手すりの外観が目に入ってくる。四交路の対面にある市役所のほかには高層建築物はないので、端正なこのマンションがひと際目立つ。足元の植栽も豊かで、瞬時にそのデザインにほれ込んだ。外観だけでも、いかにこの物件に力を注いでいるかが伝わってくる。
ZEHマンションのよさについては省くが、嬉しかったのは二重サッシの居室側には樹脂サッシ・Low-Eガラスが採用されていることだった。関係者ならアルミサッシと樹脂サッシの断熱性は全く異なることはご存じのはずだ。
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コロナを避けるため、いつものようにコンビニでおにぎり1個と糖質ゼロの缶ビールを買って、駅から1、2分の市役所通りから一歩入った100坪近くありそうな小公園で食べた。敷地内にはレンガ張りの三角屋根の立派なトイレのほか、ヒマラヤスギ、イチョウ、モミジなどの樹木や滑り台などもあった。
土地は宮本町内会が所有しているとあったので、課税状況を調べるために市役所に寄った。担当部署では「個人情報なので、固定資産税、都市計画税などの課税がどのようになっているか公表できない。土地の所有関係などは登記簿などで調べていただきたい」と予想された答えが返ってきた。
住宅地図には「宮本児童公園」となっているので、課税は間違いなく非課税だろう。
嬉しかったのは、上尾市と西武ライオンズは2018年に「フレンドリーシティ」契約を締結しており、写真のような垂れ幕や等身大の森選手の看板などが設置されていたことだ。西武ライオンズのホームページによると、埼玉県内では2018年時点で31市町村と同様の協定を締結している。
〝住むなら埼玉〟〝住めば埼玉〟〝埼玉に住もう〟
「宮本児童公園」
市役所内
4~5層ありそうな市役所の吹き抜け空間
吹き抜け空間に掲げられている西武の横断幕
地所レジから専有卸受け分譲 タカラレーベン「上尾」1年で全183戸完売の勢い(2019/7/30)
タカラレーベン 所在地が全て異なる「北戸田駅」3物件 立地よく販売好調
「レーベン北戸田 ATOMOS」
タカラレーベンが分譲中のJR埼京線「北戸田駅」圏3物件を見学した。駅から徒歩12分の「レーベン北戸田 ATOMOS」72戸、駅から徒歩9分の「レーベン北戸田 LUMINOUS」33戸、駅から徒歩7分の「レーベン北戸田 SOLID」36戸だが、何と3物件の所在地は「レーベン北戸田 ATOMOS」(以下、「さいたま」)がさいたま市、「レーベン北戸田 LUMINOUS」(以下、「戸田」)が戸田市、「レーベン北戸田 SOLID」(以下、「蕨」)が蕨市と全て異なっている。自社物件どうしで共食い共倒れになりはしないかと心配したが、そんなことにはならず、3月から分譲開始した3物件合わせて141戸のうちすでに67%に当たる94戸が成約済みだ。3物件とも立地条件のいいのが好調の要因の一つと見た。
「さいたま」は、JR埼京線北戸田駅から徒歩12分、さいたま市南区辻7丁目の準工業地域に位置する15階建て全72戸。専有面積は62.92~76.05㎡。竣工予定は2022年3月上旬。設計・監理・施工は埼玉建興。
「戸田」は、JR埼京線北戸田駅から徒歩9分、戸田市戸田都市計画事業新曽第一土地区画整理事業地内の第一種中高層住居専用地域に位置する8階建て全33戸。専有面積は66.71~74.99㎡、竣工予定は2021年9月下旬。設計・監理・施工は埼玉建興。
「蕨」は、JR埼京線北戸田駅から徒歩7分、蕨市蕨都市計画事業錦町土地区画整理事業地内の第一種住居地域に位置する5階建て全36戸。専有面積は57.13~76.55㎡。竣工予定は2021年9月中旬。売主は同社のほか三信住建。設計・監理はデベロップデザイン一級建築士事務所。施工は埼玉建興。
3物件ともデザイン監修はウイ・アンド・エフヴィジョン石倉雅俊氏、インテリアはデザイナー遠坂麻理子氏。
モデルルームオープンは1月からで、契約開始は3月。これまでに「さいたま」は50戸、「戸田」は25戸、「蕨」は19戸が成約済み。
基本性能・設備仕様は、3物件とも二重床・二重天井、食洗機、たからの水など。パナソニックの天井埋込形ナノイー発生機「エアイー」を標準装備しており、床、建具、壁などには抗菌・抗ウイルス効果があるものを採用している。
同社マンション事業本部営業推進事業部第2営業統括部・三澤譲氏は、「用地取得は別々ですが、同時に分譲することで、販売コストを削減し、利益も按分できるので、その分だけお客さんにも還元できます。『戸田』と『蕨』は地元中心ですが、『さいたま』はさいたま市に地縁のない方からも反応が多いのが特徴です。販売状況は偏りもなく極めて順調。営業体制は7名で、週末の4席3サイクルは全て満席です」などと語っている。
モデルルーム
モデルルーム
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販売が好調なのはよくわかる。3物件ともじっくり時間をかけて見学した。「北戸田」は工場街のイメージが強いが、そんなことはなかった。
「さいたま」は駅からややあるが、広い道路を挟んだ隣接地は小学校。子育て環境は申し分ない。駅までのアクセスも途中桜並木などがありいい。単価も抑制気味だ。
「戸田」は、通学区の芦原小学校まで徒歩4分。区画整理事業地内なので住環境も悪くない。
「蕨」は、敷地裏側は戸田市。前面道路は交通量がそれほど多くなく、公園も近接。3物件の中で単価が一番高いのも納得だ。
モデルルームもよくできている。昨年見学した物件でも書いたが、昔のようにとがったところがなく、洗練されている。他社物件との差別化が出来ているはずだ。
「レーベン北戸田 ATOMOS」
「レーベン北戸田 LUMINOUS」
「レーベン北戸田 SOLID」
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「快適」「安心」「健康」「美容」を実現するという浄活水装置「たからの水」は、十数年前の発売当初から記事にしてきた。しかし、いくらその良さをアピールしても、経験しないとわからないので、次のように書いた。
「同社の売りの一つである実用新案登録済みの浄活水システム『たからの水』『マイクロバブルトルネード02(浴槽)』をもっと具体的に見える形でアピールしてほしいということだ。いわゆる〝見える化〟を進めてほしい。
コーヒーでも豆腐でもいい。水道水と『たからの水』を使用したのとではどれぐらい味が変るのか試飲・試食してもらったらどうか。まさか『マイクロバブルトルネードO2(浴槽)』の入浴ショーをやるわけにはいかないだろうが、少なくとも営業マンは全員体験すべきだろう。百聞は一見に如かず。いくらパンフレットなどで説明しても、営業マン自らが体験していなければ、パンフレット以上に説明しようがないではないか。風呂嫌いの記者などは『湯船につかるだけで垢が取れやすい』マイクロバブルトルネードO2に是非入ってみたいものだ」と。
その後、「たからの水」はモデルルームで何度も見てきたが、入浴ショーは一度も行っていないはずだ。ところがこの日、販売担当の三澤氏に勧められるままに、「たからの水」のシャワーを右手の甲に受けた。
その結果の写真がこれだ。今に始まったことではないが、みみず腫れのようにでたらめに血管(パソコンは最初に「欠陥」と変換した)が浮き出ているのが分かるはずだが、汚い手を見せるのがもちろん目的ではない。血管が浮き出るのは加齢によるものと言われている。
左手と右手を見比べていただきたい。左手より右手のほうの色がやや薄くなっているのがお分かりか。ごしごし垢を落としたわけではないのに、何と肌の色は白くなったではないか。この年になって肌の色などどうでもいいが、これは女性におすすめだ。凄いというほかない。三澤氏は「しばらくすると肌がすべすべするはず」と言ったが、年を取りすぎたためか、そんなことはなかった。
販売事務所にはナノイーの体験コーナーもあったが、体験しなかった。タバコの匂いを消してくれるそうだ。加齢臭はどうなるのか聞かなかった。
「たからの水」を浴びた右手がややきれいになっているのがお分かりか
駅で見かけた雌の1歳の犬(人に触られるのが大好きとかで、すぐはしたなく路上に寝転んだ。記者も触ってみた。もち肌ではなくサメ肌だったので鳥肌が立った。「たからの水」を浴びたらいいかも)
JR西日本プロパティーズ プレディア「都筑ふれあいの丘」「あざみ野」好調
「プレディア都筑ふれあいの丘」
JR西日本プロパティーズ(Jプロ)が分譲中の「プレディア都筑ふれあいの丘」と「プレディアあざみ野」を見学した。前者は駅から徒歩3分の全37戸で、竣工販売の第1期1次19戸と第1期2次7戸がほぼ完売見込み。後者は駅から徒歩10分の全54戸で、第1期27戸が即日完売し、第1期2次3戸も完売。双方とも好調な売れ行きを見せている。
「都筑ふれあいの丘」は、横浜市営地下鉄グリーンライン都筑ふれあいの丘駅から徒歩3分、横浜市都筑区葛が谷の近隣商業地域に位置する7階建て全37戸。専有面積は36.72~70.11㎡、6月26日(土)に抽選販売される第1期2次(7戸)の価格は3,128万円〜5,788万円。坪単価は257万円。建物は2021年4月22日に竣工済。施工は風越建設。販売代理は長谷工アーベストで、モデルルームオープンは4月29日。
現地は、幅員8mはありそうな桜並木とレンガタイル敷の舗道に面しており、建物標準階1フロア6戸構成で、南向きと北向きがそれぞれ3戸。角住戸比率は64%。主な基本性能は、直床、リビング天井高2450ミリ、食洗機、御影石キッチン天板、食器棚標準装備など。
「あざみ野」は、横浜市営地下鉄ブルーライン中川駅から徒歩10分、東急田園都市線あざみ野駅から徒歩15分、横浜市青葉区荏田町の準住居地域に位置する7階建て全54戸。専有面積は57.48〜72.66㎡。7月分譲予定の次期(戸数未定)の専有面積は60.98〜72.66㎡、予定価格は4,300万円台〜5,400万円台(最多価格帯4,800万円台)。坪単価は236万円。竣工予定は2022年2月下旬。設計・施工は新日本建設。販売代理は野村不動産ソリューションズ。
5月22日に分譲した第1期27戸、6月12日に分譲した第1期2次3戸はともに完売。
現地は、中高層マンションなどが建ち並ぶエリアの一角。建物は建築デザイナー・空間デザイナーの共演による「日本庭園」をテーマとしたランドスケープデザイン、「モダン・ジャパニーズ」をテーマにした照明デザインを採用。共用部にコワーキングスペースを設置。住戸プランは60㎡台の3LDKが中心で、田園都市線には競合物件が多いことから価格を抑制しているのが特徴。
オンライン個別相談会などの対応により顧客の絞り込みを行った結果、来場者約100件に占める成約者の割合(歩留まり率)が約3割に達している。
販売担当の野村不動産ソリューションズ プロジェクト営業本部住宅販売一部専任課長・石川広勝氏は、「モデルルームでの顧客対応は一般的に3~4時間かかるが、コロナ禍でオンライン商談を導入した結果、1回目のプロジェクト説明会と、それ以降の個別相談会を実施し、価格情報も当初の段階で伝えていることなどから商談時間を大幅に短縮できている。それが歩留まり率のアップにつながっている」と語った。
「プレディアあざみ野」
◇ ◆ ◇
読者の皆さんは、2008年に開業した横浜市営地下鉄グリーンライン都筑ふれあいの丘駅をご存じか。記者はまったく知らなかった。駅に降りたとたん、いかにもUR都市機構が整備したと思われるゆったりした街並みが形成されているのにも驚いた。販売担当の長谷工アーベストによると、「この街に住んだら他に移れない」と居住者がいうほど住環境のいいのが特徴で、一部の近隣商業エリアにマンションなどが建っているほかは、駅から数分も歩くと第一種低層住居専用地域の戸建て住宅街が広がっている。
話を聞き、いつものように坪単価を予想した。先に見学した「あざみ野」が坪236万円だったので、それよりは若干安いとみて230万円と見たのだが、257万円だったので大外れ。郊外部のマンションでこれほど予想を大幅に外したのは記憶にないくらいだ。
言い訳はしたくないが、この街を全然知らなかったことが最大の理由だ。
さらに言えば、人気が高いという駅前の大型商業施設「OK(オーケー)」を知らなかったことも響いた。昼から「あざみ野」で頂いたお茶を少ししか飲んでいなかったので、ビールでも飲もうと取材後「OK(オーケー)」に寄った。1階の店舗は広く、隈なく回ってもビールなど売っておらず、店の人に聞いたら2階だというので2階に上った。
しかし、ボックス・ケース入りはたくさんあるのに冷えたビールなど1本も売っていないではないか。ケース入りをたくさんカートに入れていた利用者に訪ねた。「冷えたビールはどこですか? 」「さぁ、見たことない」仕方なく、また店の人に聞いた。「冷えたビール欲しいんですが? 」「ここはスーパーじゃありません。ディスカウントショップです」「…」この間、10分は無駄になった。やむを得ずコンビニで糖質ゼロの缶ビールを買って、路地裏で飲んだ。
「プレディア都筑ふれあいの丘」の北側舗道
◇ ◆ ◇
駅は知らなかったが、駅から徒歩4分の2000年竣工の「藤和ライブタウンセンター南」はよく知っている。全162戸の低層マンションで、〝ペット飼育可〟の走りの物件だった。よく売れた。さらにまた、ここには圧倒的人気になった伊藤忠都市開発「タンタタウン」もある。
もう一つ、「都筑区」について。記事も添付する。これはパンフレットにも記載されているが、同区は「暮らしやすさ」が第1位のほか、景観のよさ、自然の豊かさ、子育て環境、歴史的公園面積でも市民意識調査でトップの評価を得ている。
里山を所有し維持管理も行う 小田急不他「橋本」に高い評価 バス便の難点克服
「リーフィアレジデンス橋本」
小田急不動産は6月23日、大規模マンション「リーフィアレジデンス橋本」が竣工したのに伴うメディア向け内覧会を行った。JR・京王相模原線橋本駅からバス便の全425戸で、分譲開始から1年半で約9割を成約するなど極めて好調に推移している。敷地内の里山を所有し、維持管理も行うというほとんど前例のない企画がヒットした。
物件は、JR横浜線・京王相模原線橋本駅から徒歩19分(バス3分、バス停徒歩3分)の町田市小山ヶ丘六丁目に位置する敷地面積約21,850㎡、12階建て全425戸。平均専有面積は78.7㎡。最多価格帯は3,300万円台、坪単価は150万円。売主は同社(事業比率50%)のほか、積水ハウス(同40%)、神鋼不動産(同10%)。設計・施工は長谷工コーポレーション。竣工は2021年4月。
2019年12月から販売を開始し、当初は町田市、相模原市などの地元中心だったのが、昨年6月以降は広域からの集客ができており、これまでに累計来場者は2,000件を突破し、約9割が成約済みとなるなど好調に推移している。
約21,850㎡の敷地の4割を占める「民有緑地」=「里山」の保全・維持管理を居住者が行うという提案が支持された。行政、環境シンクタンクとの協議や緑地内の環境調査などを重ね、20201月に「いきもの共生事業所認証(ABINC=エイビンク)」の「優秀賞」を受賞している。
内覧会に臨んだ同社住宅事業本部開発企画部長・髙橋浩朗氏は、「敷地は小田急電鉄が所有していたのを吸収分割手法により当社が取得したが、事業化するにあたって2つの課題があった。一つは、バス便で400戸を超える需要が果たしてあるのかということ。もう一つは、敷地は市の地区計画による『民有緑地』に指定されており、一切自然の植生に手を加えてはならないという規制があったこと。開発を断念することも考えたが、思い切ってチャレンジした。販売状況は当初の想定をはるかに超えている。自然と共生する取り組みが高い評価を得た」と語った。
「さとやまの森」木道もあるので登るのに苦労しない
「さとやまの森」登り口
フォレストテラス
2層吹き抜けラウンジ(正面にフォレストテラスが額縁絵のように見える)
キッズルーム
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この物件については、同社が2019年10月7日に行った記者内覧会を取材しており、「坪単価は都内ではまずない150万円くらいに落ち着きそうだ」とし、「売れるかどうかは価格もさることながら、カギは『さとやまの森』の魅力をアピールできるかどうかだろうと思う…似たような事例は『フォートンヒルズ』がある。ここは信じられないような売れ行きを示した」と記事に書いた。
分譲価格(単価)は、土地代がただでも建たないような破格値で、大型商業施設が近接するのは訴求力があるが、橋本駅からバス便というのはネックになるはずで、で400戸を超えたら、いかに隣接地に大型商業施設があるとはいえ、売れるのは年間100~150戸として、完売まで3~4年かかるのではないかと予測した。「いきもの共生事業所認証(ABINC=エイビンク)」認証は必ずしも販促につながらないこともこれまでの事例で分かっていた。
そしてまた、当時は「マンションは『駅7分以内』しか買うな!」というプロパガンダが新型コロナのように市場に蔓延していた。下手をすると在庫は根雪のようにずっと残るのではないかと危惧もした。
この日(6月23日)、販売住戸は残り約1割と聞いて安堵した。記者の予想を覆したのは、大型商業施設に隣接し、新型コロナによる〝新しい生活様式〟も大きな要因だろうが、「フォートンヒルズ」と同等かそれ以上の取り組みが自然志向の消費者の心を捉えたからだと思う。高橋氏も「想定外の売れ行き」と語ったように、ここまで売れると考えていなかったようだ。
約21,850㎡の敷地を戸数で割ると、1戸当たりの持ち分は約51㎡。1戸当たりにするとそれほど大きくもないが、これをみんなで所有し、維持管理をし、毎日のように散策したり様々な交流イベントなども行ったりできる〝価値〟はお金には代えられないものがある。維持管理費として1戸当たり月額500円を徴収するというのも妥当な価格のはずだ。
1階部分からの比高差約30mの里山にも上った。枕木などで木道が整備されており、年寄りでも苦もなく登れる。樹木はクヌギが多く、草花を含めて約200種とのことだった。山椒の木がたくさん生えており、タラの木もあるとのことだった。原始規約では喫煙禁止というのはどうかと思うが、飲酒は定めがないので、飲めるはずだ。(入居者の1~2割は喫煙者のはずで、管理組合も喫煙くらい認めてもいいのではないか)
里山は八王子市との市境にもなっており、フェンスの先には八王子市が所有する手つかずの雑木林が広がっていた。
このヤギは記事とは関係ありません。多摩センターの駐車場の雑草狩りに駆り出されているヤギです(「さとやまの森」のイベントに出演させたら受けるはず)
三井不レジ 西新宿5丁目の再開発 権利変換 マンションは470戸
「西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業」
三井不動産レジデンシャルは6月17日、同社が参加組合員として事業参画している「西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業」の権利変換計画が6月16日に東京都から許可を受けたと発表した。
同プロジェクトは、JR新宿駅から北西約1.2㎞(15分)に位置する約0.8ha の規模で、1992年6月に「けやき橋地区街づくり有志会」が発足して以来、2014年4月に不燃化推進特定整備地区に指定され、2017年12月に都市計画決定、2019年7月に再開発組合が設立された。
計画では、40階建て免震構造の住宅棟に住宅470戸を設けるほか、商業・業務・保育所からなる4階建ての施設棟を整備する。事業推進コンサルタントはINA新建築研究所。特定業務代行者は熊谷組。2024年度の竣工を目指す。
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近接する三菱地所レジデンス他「ザ・パークハウス西新宿タワー60」が完成してから4年が経過する。竣工は3年先だ。住宅は分譲されるはずで、価格はそんなに高くならないと読んだ。
日本最高階数 三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス西新宿タワー60」竣工(2017/10/24)
建物全体を緑で覆う PLPアーキテクチャー シンガポールのマンションデザイン公開
「Park Nova(パーク・ノヴァ)」
ロンドンを拠点にする建築家・リサーチャー集団・PLPアーキテクチャー(日本事務所所在地:東京都、駐日代表:中島雷太氏)6月17日、「ガーデン・シティ」として名高いシンガポールの一等地・オーチャードに建設する21階建て高級タワーマンション「Park Nova(パーク・ノヴァ)」のデザインを公開した。
「バイオフィリア(生命愛)」や「ウェルネス」をキーコンセプトに、タワー全体を緑で覆い、オーチャード(英語で"果樹園")という街の歴史コンテクストや緑豊かな立地に寄り添い、最大54世帯収容のビルを騒音や大気汚染から守るためのデザインとなっているのが特徴。
2〜5室からなる各住居は、床から天井まで続く開放的な掃き出し窓により、室内外がシームレスに繋がり、太陽の光を取り込みながらも緑化によってプライバシー空間を確保している。共用施設に瞑想スペースやジム、スカイテラスなどを整備。シンガポールの建築物環境性能評価システム「Green Mark」のゴールド認証を取得する予定。
◇ ◆ ◇
海外のマンションは、中国とモンゴル以外は全く知らないが、シンガポールには凄いマンションがあるものだ。いったい価格はいくらになるのか。わが国でもどこかがやらないか。外観はこの前見学したサンフロンティア不動産「+SHIFT NOGIZAKA」に似ているようで似ていない。「パークノヴァ」は三井不動産レジデンシャルがかつて分譲していたマンションブランドの一つだ。
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同社に価格、面積などについて問い合わせた。その回答があった。「一番小さいマンションの床面積は133㎡、1番大きいペントハウスで548㎡。販売価格については、270㎡で約1400万シンガポールドル、548㎡のペントハウスで約3400万シンガポールドル」とのことだ。1 シンガポールドル=約82 円とすると、ペントハウスは日本円にすると27.9億円か、坪単価は1,679万円。
「+SHIFT NOGIZAKA」
坪単価700万円とみたが…渋谷駅桜丘口再開発に近接 モリモト「ピアース渋谷」
「ピアース渋谷」
モリモトが7月下旬に分譲する予定の「ピアース渋谷」の現地を見学した。2023年11月完成予定の「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」に近接する全67戸で、周辺には近年の分譲事例がほとんどないことから、価格(坪単価)がいくらになるか注目される。
物件は、JR渋谷駅から徒歩7分、東急東横線代官山駅から徒歩12分、渋谷区桜丘町の商業地域(建ぺい率80%、容積率500%)に位置する敷地面積約594㎡、15階建て全67戸。専有面積は27.66~69.33㎡、価格は未定。竣工予定は2022年11月下旬。設計・監理はIAO竹田設計。デザイン監修はA.A.E.一級建築士事務所。施工は日本国土開発。販売予定は2021年7月下旬。
現地は、施行面積約2.6haの「渋谷駅桜丘口地区」、2.1haの「ネクスト渋谷桜丘地区」再開発事業地やセルリアンタワー、渋谷インフォスタワー、渋谷区文化総合センター、「センチュリーフォレスト」などに近接する商業地エリアの一角。敷地は南側と北側に接道。
住居は3階~14階が1フロア5戸、最上階が1フロア5戸構成。角住戸比率は80%超、専有面積は27・34・35・45・69㎡。
建築現場(南道路)
建築現場(北道路)
◇ ◆ ◇
見学する前は、立地条件によっては坪単価800万円もありうると考えていたが、敷地規模、道路付け条件、高値追求しない同社の販売戦略などから、最上階は坪800万円もありうるが、平均坪単価は最低で650万円、アッパーで坪700万円と読んだ。
的中するかどうか、自信はない。外れたら謝るほかない。コンパクトマンションは単価よりグロスが重視されるので読みづらい。
中央日本土地建物 「バウス西大島」全183戸のうち第1期105戸を販売開始
「バウス西大島」
中央日本土地建物グループは6月14日、子会社の中央日本土地建物が開発中のマンション「バウス西大島」の第1期105戸の登録申し込みを6月12日から開始したと発表した。物件会員登録数は1,500件超となっている。
物件は、都営新宿線西大島駅から徒歩7分、江東区北砂三丁目の準工業地域に位置する13階建て全183戸。第1期105戸の専有面積は45.02~80.21㎡、価格は3,578万(坪262万円)~7,598万円(同313万円)。竣工予定は2022年6月下旬。設計・監理は安宅設計。施工は新日本建設。販売代理は東京建物。
小名木川沿いの立地を活かし、建物外観は「水景庭苑邸宅」をテーマにした2 棟構成で、共用部に「ワークラウンジ」や認可保育園(2023年春開設予定)を併設し、生鮮宅配ボックスを設置する。
住戸は70㎡台の3LDK が中心。平均11%以上の収納率を確保し、一部プランには、BAUSオリジナルの「コアクロ」を用意し、約3.2畳のウォークインクローゼットをテレワーク用の書斎やドレスルームとして利用できるようにしている。
三菱地所レジ キッチンと洗面を合体 余剰スペースを居室に 五反田の賃貸に採用
「MIXINK(ミキシンク)」イメージ
三菱地所レジデンスは6月14日、キッチンと洗面化粧台を合体させた新しい住設機器「MIXINK(ミキシンク)」をタカラスタンダードと共同開発し、第一号として品川区西五反田の賃貸マンション「ザ・パークハビオ」に導入すると発表した。
従来の賃貸マンションは、水回りの制約を受け、画一的な間取りプランになりがちだったが、同社は多様化するライフスタイルの中で他の選択肢もあるのではないかと考え、賃貸マンションの仲介業務に携わるグループ会社へヒアリングした結果、 顧客の物件選択の決め手は「生活スペースの広さ」であることから、「MIXINK」の開発に至った。
キッチンと洗面所のスペースを「MIXINK」でまとめることで、居室が7.0畳から8.3畳に拡大でき、居室内にワークスペース(デスク、椅子、書類棚)を創出することを可能にしたという。
「MIXINK」は、調理にも洗面にも利用可能な流し台と、調理に必要なIHコンロやレンジフード、洗面化粧台に欠かせない鏡、調理器具や洗面用具も十分入れることができる仕様となっている。
物件は、都営地下鉄浅草線五反田駅から徒歩2分、品川区西五反田二丁目に位置する14階建て全61戸。専用面積は25.11~50.71㎡。竣工予定は2022年12月。
「ザ・パークハビオ」
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ありうるプランだ。分譲マンションにも採用できる。伊藤忠都市開発はシャワー室のみで浴槽をなくした分譲物件「神楽坂」を供給した。記者は「人間洗濯機」が開発されれば約1畳大の浴室は省けるし、大幅なコストダウンにつながると思っている。