RBA OFFICIAL

三井ホームの開発した高遮音床「MOCX MUTE(モクスミュート)」.jpg 銘建工業で製造したCLT.jpg
三井ホームの「「MOCX MUTE(モクスミュート)」(左)と銘建工業が開発したCLT遮音床

 

 

三井ホームと銘建工業は717日、直交集成板(Cross Laminated Timber:以下 CLT)を用いた高性能・薄型化を両立した遮音床構造を開発し、202673日付で特許を出願、これまで木造集合住宅で課題となっていた最高高さ10m以下の規制エリアでの4階建ての実現可能性が広がると発表した。

現行法では、都市計画法などによる建物の高さ制限や、建築基準法による居室の平均天井高さの制限などがあり、最高高さ10m以下の第一種低層住居専用地域では3階建てまでが一般的な限界となっている。

両社は、通常では上階の床から下階の天井まで含めて厚さが500mm程度となっている遮音床構造の厚さを300mm以下にすることができれば、木造4階建ての建築物の計画に実現可能性があるとし、三井ホームの高遮音床仕様の「MOCX MUTE(モクスミュート)」と国内トップシェアのCLTメーカーの銘建工業が開発した遮音床を採用して実験した結果、LL-50の結果を得ることができたとしている。

        ◆     ◇

 凄いことだと思うが、実用化はかなり難しいのではないか。遮音床を300mm以下にしても、4層だとすれば天井も含めると300×41.2mの床・天井の厚さが必要になる。また、建基法では居室の高さは最低2.2mという規制がある。4層だと2.2×48.8mだ。合わせれば10.0mになり理論的には4階が可能になる。

 しかし、建ぺい率、容積率の規制、さらには居住性などを考えると、高さがほとんど10m(まれに12mがあり、総合設計制度を活用すれば高さ規制は取り払われるが)の一低層ではまず無理だ。規制が緩やかなその他の住居系エリアでは可能かもしれない。

 記者はそれより、三井ホームが開発した「NLTコンテナ」の普及に期待したい。可動式なので、建基法の規制を受けないし、税法的にも有利だ。2層にも3層にもなるのではないか。水上ハウスにもなる。

 工期短く堅牢、高い断熱性能、脱炭素にも貢献 三井ホーム「NLTコンテナ」販売開始(2025/2/13

 

 

カテゴリ: 2026年度

TOFROM YAESU 外観.jpg
TOFROM YAESU」 

東京建物は715日、再開発組合の一員として参画している「TOFROM YAESU THE FRONT」(東京駅前八重洲一丁目東A地区第一種市街地再開発事業)が同日に竣工し、20262月に竣工した「TOFROM YAESU TOWER」(東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発事業)に続いて全体街区が完成し、「TOWER」は2026910日(木)に開業すると発表した。

FRONT」は、東京駅八重洲口「ヤエチカ」と直結するオフィス、商業施設、診療所からなる10階建て延床面積約12,220㎡。建築基準法の耐震基準の1.5倍の耐力を有し、約72時間の電源供給が可能な非常用発電機を装備。DBJGreen Building認証プラン5つ星。BELS5つ星、CASBEE Sランクの認証を取得。オフィス天井高は2,800mm

FRONT」「TOWER」にまたがる商業ゾーン「TOFROM YAESU Shop & Restaurant」には飲食店を中心とした68店舗が開業予定で、「FRONT」内の店舗は2026年冬以降順次オープンする。

施設の外観デザインとエントランスのアートワークに小林・槇デザインワークショップ(KMDW)を、外観照明デザインに内原智史デザイン事務所を起用。施設に面する八重洲通りにはかつて紅葉川が流れ、外堀通りには江戸城外堀が存在したことから、ファサードのガラスを斜めに設置することで、キラキラと輝く水面のきらめきを表現。低層部は、立体的な壁面緑化と木・石などの自然素材を中心にさまざまな要素を箱状に積み上げ、八重洲の多様性を重視するコンセプトを表現している。

記者発表会の冒頭、東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合理事長・加藤一男氏(78)は、「この再開発事業は25年の長い年月をかけて進めてきました。その道のりは決して平たんではなく、幾度となく困難や課題に直面しました。しかし、この街を愛する地権者や地域の皆さま、関係者の皆さまと力を合わせ、私たちの世代で必ずこの街を未来につなげていくという、その一心で一歩一歩歩みを重ね、今日を迎えることができました。本日、『TOFROM YAESU THE FRONT』の竣工を迎え、商業施設の出店を発表できることは理事長として、そして長年この街で商いを続けてきた一人として感無量です。いよいよこの街は新たな歴史への第一歩を踏み出します。個性豊かな店舗が集い、国内外から多くの方々が訪れ、人と人、文化と文化が、そして新たな価値がここで出逢い、つながる場所となることを心から願っております。この街が、東京の玄関口として多くの人々に愛され、100年先へと発展し続ける街となることを願ってやみません」と語った。

 続いて登壇した東京駅前八重洲一丁目東A地区市街地再開発組合理事長で東京建物代表取締役社長執行役員・小澤克人氏は、全体街区のコンセプト、エリア特性、物件特性などについて説明。

施設名「TOFROM」の由来は、英語の「TO」と「FROM」を組み合わせた造語で、世界中のヒト・コト・モノがここに集まり、つながり、ここから多様な価値が生み出され、発信される場所になる、その想いを込めたと語った。コンセプトは①多様な人をつなぐ②時間のながれをつなぐ③様々な場をつなぐの3つと説明、コンセプトの根底にあるエリア特性については、圧倒的な利便性を有する八重洲・日本橋・京橋の頭文字をとった「YNK(インク)」の「起点」として、街全体の回遊と交流を促進する人流を創出すると話した。多様な個性が集積する=「八重洲らしさ」を表現するため、デザインは街を縦に積み重ねたような「箱積み」にしたことも強調した。

また、同社は彫刻の森芸術財団とクリエイティブアソシエーションCEKAIの共同チームによるパブリックアートプロジェクト「人魚の街」を施設内で展開すると発表。映画監督・岩井俊二氏が施設のために書き下ろした、海外と日本のつながりや八重洲に積み重なる時間を描くオリジナルストーリーを起点に、8組のアーティストが独自の視点で作品を制作し、施設全体をひとつの物語空間として、それぞれの作品を館内の各所に常設展示する。

このほか、施設内には「バスターミナル東京八重洲」第2期が運行済みで、20229月に開業済みの1期、2029年に開業予定の3期とあわせ国内最大級の20バースとなる予定。

TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」(東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合)は、敷地面積約10,600㎡、地上51階・地下4階建て延床面積約225,000㎡。基本設計は日本設計、実施設計は大林組。施工は大林・大成建設共同企業体。着工は202110月、竣工は20262月。

IMG_7507.jpg
小澤氏(左)加藤氏

TOFROM YAESU TOWER 外観.jpg
TOFROM YAESU TOWER

TOFROM YAESU TOWER 低層部イメージ.jpg
TOFROM YAESU TOWER」低層部イメージ図

接続通路①.jpg
貫通通路

接続通路②.jpg
貫通通路

「東京界」イメージ.jpg
東京界イメージ図

「東京界」ロゴ.jpg
ロゴ

檜物町スクエア.jpg
檜物町スクエア

IMG_7527.jpg
檜物町スクエア

エントランス(1).jpg
TOFROM YAESU THE FRONT」ントランス

        ◆     ◇

 記者発表会と「TOWER」「THE FRONT」の商業ソーンを中心とした館内ツアーで強く感じたのは、内外観デザインのこだわりだった。「TOWER」の低層部のデザインは、外壁に凹凸を設け、外向き店舗は意匠変更が可能なパネルを設置し、エリアに混在していた小規模な建物や店舗が連なっているように表現している。外階段を通じて入店できるものもある。

このような外観デザインの大規模商業・オフィスは、丸ノ内にも日本橋にも東京にもないのではないか。これまで見学した大規模商業施設では、三井不動産の「COREDO室町」「COREDO室町テラス」の江戸の文化を継承したデザインが素晴らしいと思ってきたが、今回の「TOFROM」は、お金持ちにも貧乏人にもすんなりと受け入れられる〝街〟になるような気がしてならない。加藤氏は質疑応答で「合意形成が一番難しかった」と語ったが、約250人にも上る地権者の声を十分反映した結果だと理解した。

いくつか具体例を紹介する。貫通通路には、国内外の30種の木材を用いて様々な文様を描いたアートパネルと、漆や金箔を壁紙として再構成した壁面が採用されている。かつて「檜物町」「上槇町」「数寄屋町」「五福町」など様々な職人や商いが集積していた、それぞれの技と伝統をアピールしようという狙いだろう。刮目するに値する。リーシングは順調で(戦略上、進捗状況は非公表だか、高値追及するとか)、最近は外資系の問い合わせが増えているというのも納得だ。

 広さ1,200㎡、高さ約7mの「檜物町スクエア」空間には本物の移動可能な中高木を設置し、壁や天井にも木(一部は木パネル)をふんだんに採用している。

 建物内の商業施設はまだ完成していないのでよくわからないが、スタンダードゾーン(1階)、界隈ゾーン(2階)、専門店ゾーン(2階)、こだわりゾーン(3階)など用途によって選べるようにゾーン分けされている。担当者からは「割烹嶋村」など約10店舗が紹介されたが、利用したことがある「割烹嶋村」以外は一つも知らなかった。「TOFROM」の周辺にはせんべろがたくさんあるが、立ち呑み処「やまとや」と、大好きないわし料理「神田 大松」は選択肢に加えよう。

  地権者用の住戸について詳細を聞きたかったのだが「非公表」とのことだった。権利関係は不明だが、かつての「六本木ヒルズ」のように分譲されることもあると見た。坪単価はいくらになるか、興味津々…。

IMG_7521.jpg
檜物町スクエア

IMG_7535.jpg
貫通通路 

Screenshot 2026-07-16 at 14-28-47 江戸三大祭りの筆頭「山王祭」撮影会 東京建物も小澤社長はじめ延べ700人参加.png
貫通通路

Screenshot 2026-07-16 at 14-28-31 江戸三大祭りの筆頭「山王祭」撮影会 東京建物も小澤社長はじめ延べ700人参加.png
貫通通路

IMG_7566.jpg
ルーフトップテラス

IMG_7584.jpg
東京駅から現地を望む

江戸三大祭りの筆頭「山王祭」撮影会 東京建物も小澤社長はじめ延べ700人参加(2026/6/13

「TOFUROM」に日本初CVCオープンイノベーション拠点 キックイベントに1200人超(2026/5/30

シアターは800 ホールは800人超収容「東京建物 ぴあ シアター&カンファレンス」(2026/4/15

街区名称は「TOFROM YAESU(トフロム ヤエス)」 東建「八重洲プロジェクト」(2025/3/3

 

 

カテゴリ: 2026年度

IMG_7594.jpg
左から佐藤氏、黒田氏、平中氏

 大和ハウスグループのスポーツクラブNASと横浜市は7月15日、同社代表取締役社長・黒田雅実氏と出席者:横浜市副市長・佐藤広毅氏、横浜市危機管理監・平中隆氏が出席し、スポーツ・健康・災害支援に関する連携協定締結式を行った。

 今後の取り組みとして、9~11月に市内各所で開催される「YOKOHAMAスポーツ・レクレーションフェスティバル2026」のスポーツの日(10月12日)イベントに、各店からインストラクター、スタッフ派遣してもらい、「かけっこ教室」「ピックルボール※体験会」「ランニングクリニック」「ピラティス教室」などを実施する。

※ピックルボールとは、テニス・卓球・バトミントンの要素を組み合わせたスポーツ

IMG_7599.jpg

◇      ◆     ◇

 邪悪な企みというか夢想というか、過大な期待を抱いた記者が馬鹿だった。取材は完全に空振り、三球三振となった。

 同社から取材の呼びかけがあったとき、同社は「大和ハウススタジアム八王子(富士森公園野球場)」(昨年まで)「大和ハウスプレミストパーク(札幌ドーム)」のネーミングライツの実績があり、最近、わが業界をはじめ大企業が〝スポーツ〟に関する事業に力を入れているので、ひょっとしたらプロ野球・サッカーの運営や△△スタジアムのネーミングライツに関する〝特ダネ〟が得られるかもしれないと考え駆けつけたのだが、事前にしっかり確認しなかったために会場が分からず、市役所の方に探してもらって会場にたどり着いたときはほとんど終了間際。誰が誰だかわからない参加者のフォトセッションを安物のデジカメに収めることしかできなかった。冒頭の写真がそれだ。協定式では、期待した生臭い話はまったく出なかったはずだ。

 帰り際、何か一つでも収穫を得ようと、黒田社長に「野球部を応援してやってください」と声を掛けたら、その意味は全く通じなかった(こらっ、トミー、大原!RBA野球大会で優勝し、全社員に存在感を示してやれ!)。

 そこで考えた。同社芳井敬一会長の〝推し本〟の一つ、原田ひ香著「三千円の使いかた」(中央文庫)を先月読んだばかりなので、この取材のために掛った往復の交通費(1,519円)と、移動に空費した時間(約5時間)はいったいいくらになるのかと。3,000円どころかその数倍のお金が無駄になった。

 それだけではない。この日(7月15日)は午前中、約60人のメディア関係者を集めた東京建物の「TOFROM YAESU TOWER」の記者発表会があり、記者も取材した。NASの取材をしなければ、現段階(午後7時前)にはその記事が書けていたはずだ。(これから西武の応援と酒の時間だ。「TOFROM」は明日にしよう。負け惜しみではない。1日遅れだが、差別化できる記事にする自信はある)

大和ハウス芳井会長なぜ〝推し本〟に原田ひ香著「三千円の使いかた」(中公文庫)(2026/6/23) 

タウングループ快勝松原投手が好投大和ハウスは選手揃わず(2025/10/24)

大和ハウス接戦を制す大原監督が決勝打上村好投みずほ不販丸山〝ごめん〟(2025/10/10)

 


 

 

カテゴリ: 2026年度

IMG_7469.jpg
「ワークスタイリング 東京ミッドタウン八重洲」 

三井不動産は714日、ワークスタイリング事業記者説明会・内覧会を行った。同社ビルディング本部ワークスタイル推進部・岸北斗氏が、シェアオフィス・レンタルオフィスの市場環境、同社の「ワークスタイリング」事業概要・展望について説明を行い、その後「ワークスタイリング 東京ミッドタウン八重洲」内覧会が行われた。

岸氏は、同社の直近の首都圏オフィス空室率は0.9%まで低下している一方で、シェアオフィス・レンタルオフィス市場は稼働率にばらつきがみられるとし、拠点戦略が欠かせないと説明。同社は2017年に市場参入してから現在は、契約会員数は約34万人、会員企業は約1,400社、全国拠点数は約600拠点(WORKSTYLNG120か所、STATIONBOOTH/DESK480か所)まで拡大し、業界最大級のネットワークを誇ると語った。

利用スタイルに応じ、10300/人~の従量課金プラン(SHARE)、法人登記も可能な専有スペースプラン レンタルオフィス(FREX)、1拠点使い放題 登記プラン(BASE)まで様々な契約プランを用意し、クルーによる対面での入退館対応、利用のつどの清掃・巡回、高セキュリティWi-FI、吸音パネルによる防音環境、キーボードなどのビジネススツールレンタル、会員向けイベント、コンサルティングサービスなどが同社の強みであることを強調した。

また、CCCグループの「TSUTAYA SHARE LOUNGE」、ATOMica(アトミカ)、JR東日本の「STATION WORK」との同業他社との提携による地方拠点や海外展開も検討中と話した。

IMG_7458.jpg
岸氏

IMG_7492.jpg
エントランス ラウンジ

オープンスペース.png
オープンスペース

会議室.png
会議室

IMG_7476.jpg IMG_7490.jpg  IMG_7494.jpg
会議室13室には美しくデザインされた名前が掲げられていた

個室スペース.png
個室スペース

        ◆     ◇

記事は鮮度が命だ。1分でも1秒でも他紙より先に書いたほうが勝ちだ。記者はこれまで、WeWorkをはじめとするシェアオフィス・レンタルオフィスをかなり見学してきた。その度に、借りられたら会社や自宅に帰らずに記事が書けるので23時間は時間が節約できるとずっと考えてきた。この時間をお金に換算したらもの凄い額になると。ただ、記者は1980年代からワープロで記事を書きだしたので、キーワードがないと記事が書けないので、実際はこの種の施設は利用できない。

今回の同社の施設も最高に素晴らしいと思った。何よりも東京駅直結の価値は計り知れない。24時間利用できるのもいい。喫煙ブースもあった。料金も従量課金プラン(SHARE)なら10300/人から利用できる(登録管理料、会議室料は別途)。

高いか安いかは利用する人によるだろうが、1時間でコピー機もシュレッダーも利用でき、フリードリンク付き1,800円だ。これでペイできない会社員はまずいないはずだ。

課題がないわけではない。飲酒が不可ということだ。同社は飲酒によるトラブルを避けたいのだろうし、法人契約だから、この種の施設で社員が酒を飲むことを認める企業もないだろうから分からないではないが、酒が潤滑油の働きをし、商談が成立ケースは少なくないはずだ。飲む人だって、酒を飲むためにこの種の施設を利用する人はいないはずだ(記者は「TSUTAYA SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)」を利用し、酒も飲むが料金内で収まるよう心がけている。へべれけに酔うことはない)。〝人、酒を飲む〟ことはあっても〝酒、人を飲む〟ことはないのではないか。

 CCC広報に聞いたところ、「多岐にわたる目的を持ったお客様にご利用いただいております。多様な機能・使い方がある場であるからこそ、お客様同士が自然と互いを尊重し合う『空気感』が生まれ、その場に応じた過ごし方を皆様が主体的に選択してくださっています。そのため、飲酒が原因で他のお客様のご迷惑になるような事態は起こっておりません」との回答を得た。また店舗によっては、キーボードなどの無料貸し出しを行っているとのことだった。

凄い!外階段に本物の木ルーバー自然素材多用した東建「Ave.Takanawa」完成(2026/2/26  

フレキシブルオフィスシリーズ旗艦施設「xLINK丸ビル」開業 三菱地所(2025/3/28

「世界で戦えるスタートアップ支援」常識超えたレイアウト CIC Japan勉強会(2024/12/17

三菱地所・丸ビルに「TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI代官山超える214(2022/12/14

感動的な天井高2730ミリの「MIデッキ」 職住一体型SOHO 三菱地所レジ「大手町」(2022/6/15

三井不動産ワークスタイリング 三井ガーデンホテルなど18拠点でサービス開始(2020/9/10)

シャワー付き 夜通し語り合うことも可能 新しい働き方提案 サンフロンティア「LIT(2021/5/19

〝渋谷・東急〟の新しい顔に 新生「東急プラザ渋谷」5日オープ(2019/12/4

三井不動産 シェアオフィスにフレキシブルサービス「FLEX」2か所に導入(2018/4/5

驚嘆のアート・オフィス・デザイン 東京に新名所 日土地他「京橋エドグラン」誕生(2016/11/24

 

 

カテゴリ: 2026年度

IMG_7294.jpg
「明治大学名誉教授 故百瀬恵夫先生を偲ぶ会」(ホテルグランドヒル市ヶ谷で)

 今年(2026年)4月10日に死去した明治大学名誉教授・百瀬恵夫氏(享年91歳)の「偲ぶ会」が7月11日、都内のホテルで行われた。同大学元学長・大六野耕作氏、同大学校友会名誉会長・向殿政男氏、同大学教授で柔道部部長・森下正氏、沖縄県酒造組合会長・佐久本学氏(代理)、第三企画代表・久米信廣氏が弔辞を述べた。会には同大学関係者のほか百瀬ゼミ卒業生、沖縄県酒造組合、OSI(沖縄観光産業)研究会など200人超が参列し、提供された沖縄泡盛などで献杯し、最後のお別れを告げた。また、百瀬氏が最高顧問を務めた明治大学マンドリンOB倶楽部27名による追悼演奏が行われ、百瀬氏が好きだった「柔」など数十曲が披露された。

Screenshot 2026-07-12 at 08-30-04 dsk18400785_395号_u_nishi.indd - dsk18400785-395-3-nishi.pdf.png
百瀬恵夫氏(2018年7月撮影)

IMG_7293.jpg
「明治大学名誉教授 故百瀬恵夫先生を偲ぶ会」(ホテルグランドヒル市ヶ谷で)

IMG_7338.jpg
黙祷

IMG_7314.jpg
明治大学マンドリンOB倶楽部による追悼演奏

IMG_7318.jpg

 ◇      ◆     ◇

(会では、百瀬氏の〝辞世〟のメッセージかどうかは確認できなかったが、次のような文書が配布された)

ご挨拶として 「道」 人・情・愛 百瀬恵夫

 私は、松本市郊外の片田舎で、昭和10年3月15日に九男二女の末っ子として生まれた。まだ桜が咲くには少し早い時期だった。父は隣村の農家の出身で長じて養蚕の技師となった。一人娘の母と結婚し、父は百瀬家の養子となる。信州は養蚕の盛んな地で、技師として力量を認められた父は、やがて栃木県足利から招聘され、養蚕学校を創設し校長に就任したという。だが、苦労がたたったのか私が5歳の時に亡くなった。

 戦後の農地解放で田畑を失い、11人の子どもを抱えて母の苦労は並大抵ではなかった。母は、私が15歳(高校生)の時に逝去した。母は、「父親がないからといって人様に後ろ指をさされるような人間になるな」「間違ったことをしてはいけない」「人のため世のために役立つ人間になれ」「家には財産は何もないので教育がすべて」」が口癖だった。私の心底に残っている母親の躾である。

 私の人生を顧みると、ただ懸命に走り抜けてきただけだった。だからこれといった熱い想い出もない。私は子どもの頃から絵を描くことが好きで、〝道〟を書くことが多かった。この一文の題の所以である。人が道を外さないで歩み続けることは、一見容易なことに思えるが、実は大変なことなのだ。「情」に竿させば流されるし、「愛」も小説やドラマほど美しく甘いものでもない。私は「人」も「情」も「愛」も大好きな言葉であり、かくのごとくありたいと思い努力してきた。

 この年まで私は足早に生きてきたために、家庭を顧みることがほとんどなかった。家にいるときは、本を読み論文を書くことと、眠ることだけだった。亭主としては最低であり、父親としては失格である。しかし、家内は実にうまく家庭を操縦してくれた。子どもには立派な父親だと言ってくれた。家内は小学校へ入学した時からの同級生だ。わがまま放題にしてくれたおかげで、11年もかかって論文をまとメルことができた。休みなく働き続けた翼を、家内と二人だけで休ませてくれたのが、英国ケンブリッジ大学での生活だった。そこが二人の故郷になった。

 これまで私が生きてこられたのは、実に多くの方々のご支援とご協力、ご指導を頂いたからこそである。月並みの言葉だが、ここに改めて心から感謝の誠を捧げるものである。担当のゼミ生諸君からは、「一年間で千回もバカヤロー」と叱りつけたと言われたが、彼らは卒業式の後に研究室を訪れ、「先生もう一度アレをお願いします」と乞い願い、最後の〝洗礼〟を受けて学び舎を発って行ったのが懐かしい。「暑いとき=若いときは寝なんで勉強しろ」「シャープなカミソリではなく、明大生は重厚なマサカリたれ」と叱咤激励したことも思い出す。

 また、多くの先輩・同僚・後輩・学友の皆様、中小企業・協同組合関係の皆様、沖縄県の皆様、OSI研究会の皆様、明治大学マンドリンOB倶楽部の皆様、明治大学柔道部・剣道部・ラグビー部・野球部などの皆様、そして知人・友人・親族の方々、本当に有難うございました。百瀬恵夫は今後、鎌倉の建長寺の墓から、皆様のご健勝・ご隆昌を祈らせていただきます。今年の桜は美しい。

IMG_7426.jpg
〝おーお、明治!〟(右から2人目が幸子夫人)

IMG_7442.jpg
〝先生、さようなら〟

IMG_7328.jpg
左から百瀬陽一氏(秋草学園短期大学名誉教授)&百瀬ユカリ氏(日本女子体育大教授)ご夫妻、百瀬先生の奥さん・幸子さん、ご夫妻の長男

◇       ◆     ◇

心に沁みた「愚痴をこぼしてどうする。物事は実現させてなんぼ」       

明治大学名誉教授・前学長 大六野耕作氏

IMG_7340.jpg
大六野氏

 本日は、百瀬恵夫先生を偲ぶ会にお招きいただき、謹んでお別れの言葉を申し上げます。

 私が百瀬先生と初めてお会いしたのは、政治経済学部の助手として採用された頃でした。専門分野は異なりましたが、それ以来、先生には公私にわたり、実に40年近く温かいご指導とご厚情を賜りました。

 百瀬先生は、中小企業研究の第一人者として数々の優れた研究業績を残され、多くの学生を育てられました。また、経済の現場では中小企業の経営問題に協同組合の仕組みを導入し、日本の中小企業の活性化に大きな貢献をなさったことは、本日ここに参集された多くの皆様がよく知るところです。しかし、私にとって先生は、それ以上に「明治大学はいかにあるべきか」を生涯考え続けられた大学人でした。

 大学は社会の変化に応え、自らも変革していかなければならない。そのためには若い世代が挑戦し、新しい時代を切り拓かなければならない。そのようなお考えを、先生は折に触れて私たちに語ってくださいました。

 私自身、明治大学の国際化を進める仕事に携わってまいりました。しかし、その道は決して平坦なものではありませんでした。新しいことに挑戦すれば、理解されないこともあります。壁にぶつかり、自信を失いそうになることもありました。そんな時、百瀬先生は私が気づかないところで、いつも静かに背中を押してくださいました。

 先生は若い教員と酒を酌み交わすことがお好きでした。私も何度となくご一緒させていただきました。若かった私たちは、つい仕事の難しさや大学への不満を口にしてしまうことがありました。そんな時、少し声を強めながらも、その眼差しはどこまでも温かく、必ずこうおっしゃいました。

 「若い人が愚痴ばかりこぼしてどうするんだ。物事は実現させてなんぼだよ。もっとしっかりしろ」 その言葉には、先生の人生そのものが込められていたように思います。先生は愚痴を戒めたのではありません。理想を語るだけで終わることを戒めておられたのです。

 大学を変えたいと思うなら、自ら動きなさい。社会を変えたいと思うなら、まず自ら行動しなさい。その実践の積み重ねこそが大学を育て、社会を変えるのだということを、先生はご自身の生き方をもって私たちに示してくださいました。振り返りますと、私が国際交流の推進や大学改革に取り組み続けることができたのは、百瀬先生が折に触れて励まし、見守り、時には厳しく叱咤してくださったからにほかなりません。

 先生は、私一人を支えてくださったのではありません。明治大学の未来を担う若い教員たちを信じ、その成長を支え続けてくださったのです。そして、その先生のお気持ちは、今日の明治大学の発展の礎として、今なお息づいていると私は信じています。

 百瀬先生。先生からいただいたご恩は、到底返しきれるものではありません。しかし、先生が愛してやまなかった明治大学をさらに発展させ、次の世代へ引き継いでいくことこそが、私たちにできる恩返しだと思っています。そして、これからも何か困難に直面するたび、私はきっと先生のお顔を思い浮かべることでしょう。

 「若い人が愚痴ばかりこぼしてどうするんだ。物事は実現させてなんぼだよ。もっとしっかりしろ」 先生。はい。私たちは、しっかり歩んでまいります。百瀬先生、長い間、本当にありがとうございました。どうぞ安らかにお眠りください。

まるで父のように温かく、そして厳しく導いてくださった

明治大学校友会名誉会長 向殿政男氏

IMG_7359.jpg
向殿氏 

百瀬先生、こうしてお別れを申し上げる日が来てしまいました。痛恨の極みであります。

先生は、各方面にわたり尽きることのない情熱と行動力を持って精力的にご貢献され、実に大きな足跡を残されました。

明治大学においては、研究・教育・大学運営の各分野で功績を重ねられ、今日多くの後輩が先生の志を受け継ぎ、大学の発展に寄与しております。

また、ご専門である中小企業研究の領域では沖縄の泡盛の育成と活性化に大きな業績を残され、現在の発展の礎を築かれました。

私自身、理工学部に所属しておりましたが、学部の垣根を超えて先生より温かいご指導を賜り、今日の私を形づくってくださいました。

とりわけ明治大学校友会では私が校友会会長を務めた十年間、先生は敢えて副会長に留まり、熟練した会議運営能力と幅広い人脈をもって未熟な私を支え続けてくださいました。まるで父のように温かく、そして厳しく導いてくださったこと、忘れることはできません。明治大学校友会が今日まで健全に存続しているのは先生の先見性と大所高所からのご指導の賜物であります。

人を惹きつける人間的魅力 揺るぎないご意思 その奥にある深い優しさ 先生に出あった者は皆 先生を忘れません。先生から受けたご恩を私たちは決して忘れません。

百瀬先生、長きにわたり本当にありがとうございました。どうか安らかにお眠りください。

「ロマンをソロバンで実現する」教え実践へ

第三企画代表 久米信廣氏(最後の弟子・百瀬久米)

IMG_7363.jpg
久米氏

 百瀬先生のご遺族の皆様、本日はこのような貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。

 百瀬惠夫先生の最後の弟子、百瀬久米(ももせきゅうべぃ)、弔辞の言葉を述べさせて頂きます。

 百瀬先生は、私に経済学だけを教えてくださった先生ではありません。先生が教えてくださったのは、「人を見なさい」 「地域を見なさい」 「風土を見なさい」という、人間を中心に据えた学問であり、生き方そのものでした。

 先生の風土論的経済学は、経済を数字だけで捉える学問ではありません。その土地には、その土地の歴史があり、文化があり、人々の暮らしがあり、そこから人の考え方や産業が育まれる。だからこそ、経済の原点は「人」であり、「風土」である。

 私は、そのことを先生から学ばせていただきました。私はいつも、先生から「バカヤロウ」と叱られていました。しかし今振り返ると、その言葉は私を否定するためではなく、人として、そして学ぶ者として成長してほしいという、先生の深い愛情そのものだったのだと信じます。

 先生は、いつも静かに語られました。決して人を押しつけることなく、深い学識をひけらかすこともなく、話に耳を傾けながら、本質へと導いてくださいました。

 その厳しさと優しさを、私は生涯忘れることはありません。そして今、その教えは、私が経営する第三企画の中で生き続けています。

 人が育てば会社が育つ。会社が育てば地域が育つ。地域が育てば新しい文化が生まれる。

 そして、その文化が新しい風土を育てていく。私は、この循環こそが、百瀬先生が私たちに示してくださった未来への道であると信じています。

 先生のお姿は、もう私たちの前にはありません。しかし、先生からいただいた思想は、私たちが実践する限り決して消えることはありません。

 私は最後の弟子として、この教えを学問として受け継ぐだけではなく、現代社会の中で実践し、次の世代へ伝えていくことを、ここにお約束いたします。

 最後になります。先生が私に遺してくださった風土論は、私の人生の中で、「人の前に明かりを灯す」という企業理念となり、「ロマンをソロバンで実現する」という経営理念となり、「言葉を生きる」という行動理念となって、今も息づいています。

 私は、この理念を実践し続けることこそ、先生への最大の恩返しであると信じています。

 そして、百瀬風土論を学問として語るだけではなく、現代社会の中で実践し、次の世代へと受け継いでまいります。

 先生は私たちに、「風土」という学問を遺してくださいました。私はその風土に、新しい時代の光を灯し続けることを、生涯の使命として歩んでまいります。

 百瀬先生、本当に長い間ありがとうございました。どうかこれからも、私たちの歩みを温かく見守っていてください。先生の教えを受け継ぎ、その志を未来へつないでまいります。

  心よりご冥福をお祈り申し上げます。百瀬先生、ありがとうございました。

◇      ◆     ◇

以下、会場で拾った参列者のコメント

・加藤嘉彦氏(72) 百瀬ゼミ一期生。今(不動産業)あるのは先生のお陰。ゼミでは不動産に関するアドバイスをたくさん頂いた

・加藤恵子氏(72) 加藤の妻で同窓同学年。私は経営学部。正月には先生のお宅に伺ったこともあり、大変お世話になりました

IMG_7292.jpg
加藤ご夫妻

・高野和紀氏(85) 先生には大変お世話になった。沖縄も台湾も経験させていただいた(明治大学マンドリンOB倶楽部部員)

・大槻岳雄氏(86) メンバーの最年長は94歳だが、今日の参加者27人のうちでは私が最年長。先生もギターがパートで、差し上げたこともある(明治大学マンドリンOB倶楽部部員ギタリスト)

IMG_7308.jpg IMG_7310.jpg
高野氏(左)と大槻氏

・玉川憲志氏(85) 佐藤さん(OSI研究所・佐藤基之理事長)が研究会を立ち上げたとき、百瀬先生を理事長にしようと一緒に研究室までお願いに行った。定年後は、独学で絵画を学び、日展に受賞できるよう励んでいる

IMG_7332.jpg
玉川氏

・杉山通氏(74) 人生で一番刺激を受けた恩師(百瀬ゼミ一期生)

IMG_7336.jpg
左から百瀬ゼミ卒業生でOSI研究会事務局・小林信氏(第7期)、杉山氏(第1期)、加藤氏(第1期)

・國分ひろみ氏 村山さん(元内閣総理大臣の故・村山富市氏)に会えたとき、先生の人脈の広さに驚きました(墨書家。亡夫・來空<1931年9月10日-2019年9月21日、本名:鈴木昌行>河東碧梧桐研究の第一人者)

河東碧梧桐、來空、丸山健二の「詩小説」…通底する大和言葉の魅力(2020/11/6)

IMG_7365.jpg IMG_7369.jpg
から國分氏、森下教授の奥さん・美智恵さん、森下教授

・吉田秀彦氏(56) 先制には学生時代からお世話になった。先生が柔道部の部長で私が大学4年のとき全国優勝した。今年の全日本学生柔道優勝大会で明大は25年ぶり17回目の優勝を果たした。先生を胴上げしたかった(1992年バルセロナオリンピック柔道男子78kg級金メダリスト。パーク24柔道部総監督)

・阿武教子氏(50) 当時、女子部員はいなかった明大柔道部に入りたくて、先生に尽力していただいた。卒業してからも孫のようにかわいがっていただいた(2004年アテネオリンピック女子78kg級金メダリスト)

IMG_7373.jpg IMG_7379.jpg
吉田氏(左)阿武氏

・村松洋明氏(57) 百瀬ゼミ16期生。大学を卒業してすぐ先生に仲人になってもらい結婚し、超零細の家業を引き継いだときは倒産寸前。今は無借金経営で50名くらいの会社になった。数年前、先生からの1枚のお葉書に、「貴殿は自慢の教え子である」とのお言葉をいただいた時は嬉しくて涙し、勲章として胸に刻んでいます(ミラック光学・AIハヤブサ代表取締役)

IMG_7389.jpg
左から見﨑信朗氏(71)、新井啓之氏(71)、村松氏

・石井学氏(65) 百瀬先生は当部の最高顧問として私どもの活動にも惜しみないご支援とご指導をくださいました。私ども明治大学マンドリンOB倶楽部は、これからも百瀬先生への感謝を胸に、「百瀬スピリッツ」を受け継ぎ、その志を未来へとつなぎながら歩み続けてまいります。本日の演奏が皆様の心に響くものであったら幸いです(明治大学マンドリンOB俱楽部幹事長)

IMG_7445.jpg
石井氏

「明大名誉教授 故百瀬恵夫先生を偲ぶ会」参加呼びかけ 佐藤基之OSI理事長(2026/6/8)

OSI研究会創設者で明大名誉教授・百瀬恵夫氏死去享年91歳(2026/4/13)

創立20周年明治大学名誉教授・百瀬恵夫会長の米寿を祝う(2022/7/17)

2022年年頭挨拶沖縄復帰50年OSI研究会・百瀬恵夫会長&権代美重子理事長(2022/1/5)

〝モネ〟百瀬・明大名誉教授と〝マネ〟篠原・OSI代表の絆展初日大賑わい18日まで(2020/10/13)

息つく暇なし津田三佐雄「南極(難局)物語」百瀬・明大名誉教授ら凍りつく(2020/1/15)

日本原産の作物は10種類程度 秋草学園短大・中村教授OSIで〝目からうろこ〟の講話(2019/2/26)

明大名誉教授・百瀬恵夫氏が主宰中小企業研究会40年の歴史に幕RBAタイムズ2018年12月号

「おーお明治」大学の誇り百瀬恵夫名誉教授の「瑞宝中綬章」受章を祝う会に300名(2017/8/8)

春の叙勲三井不会長・岩沙弘道氏が旭日大綬章明大名誉教授・百瀬氏は瑞宝中綬章(2017/4/30)

感動のモンゴル訪問記全6回

「余生は社会貢献に」(RBAタイムズ号外<百瀬恵夫特集号>)


 

 

カテゴリ: 2026年度

 一般財団法人 建設物価調査会は7月10日、令和8年6月の「建設物価 建築費指数」(東京2015年平均=100)をまとめ発表。工事原価は集合住宅(鉄筋コンクリート造)が前月比0.9、前年同月比4.9%、事務所(鉄骨造)が同1.2%、同4.3%、工場(鉄骨造)が同1.1%、同4.4%、住宅(木造)が同1.3%、同6.1%それぞれ上昇した。

令和8年4月の建築物予定工事坪単価は110.4万円前年同月比13.4%下落(2026/6/1)


 

 

カテゴリ: 2026年度

喫煙所.png
表は、プランワークス政策研究所のレポート「東京23区における公共の喫煙所の整備について」と日高屋、ドトール、マクドナルド、スターバックスのそれぞれのホームページに掲載されている店舗数から作成した
  東京23区 公共喫煙所&タバコが吸えるカフェ・飲食店舗.pdf

 記者はマンションや分譲戸建てなどの取材で外出するとき、いつも街路樹や雑草と会話を交わし、街行く人…肌もあらわなスタイル抜群の女性に息を飲み、発情期を迎えた少年少女にエールを送り、もみじ饅頭のような乳児の手足からすっかり足腰が弱った高齢者の足取りまで目を凝らす。

 そして必ずチェックするのはタバコが吸えるカフェ・飲食店があるかどうかだ。最近まで全く知らなかったのだが、コンビニの数より多い不動産業者は、DHM(「ドトール」「日高屋」「マクドナルド」)が揃っているかどうかを街の賑わい・ポテンシャルを図る簡便な物差しとして使用しているということを同業の記者から聞き、なるほどと思ったものだ。

 そこで、今回は、タバコも酒も欠かせない、何かにつけキレがなくなってきた〝辛口〟記者の視点から、もっとも好ましい(好ましくない)23区はどこかを探ってみた。別表がそれだ。

 資料となったのは、プランワークス政策研究所が今年5月25日に公表したレポート「東京23区における公共の喫煙所の整備について」と、「ドトール」「日高屋」「マクドナルド」に、全面禁煙の「スターバックス(スタバ)」の店舗数だ。

 同研究所が「東京23区に必要な喫煙所数は2,543か所」とした根拠として「東京23区を500mメッシュ単位で区分し、住民・通勤者、近距離レジャー・日帰り来訪・イベント来訪者人口が最大化する『滞在人口の最大値』を算出・リスト化したうえで設置数を算定」しているのはいま一つよくわからないのだが、もっとも公設喫煙所(補助含む)が多いのは港区の113か所で、82か所の千代田区、76か所の中央区と続く。必要設置数に対する設置率のトップは81.7%の中央区で、72.9%の港区、55.0%の千代田区がベスト3だ。もっとも低いのは5.4%の江戸川区で、6.6%の大田区と豊島区がワースト3。

 これに、喫煙ブースが7~8割は確保されている日高屋、ドトールの店舗数を調べた。日高屋がもっとも多いのは新宿区の14店舗で、次いで豊島区の9店舗、千代田区、台東区、足立区がそれぞれ8店舗。ドトールがもっとも多いのは千代田区の35店舗で、29店舗の新宿区、22店舗の港区がベスト3。

 公設喫煙所、日高屋、ドトールを合わせた数値を必要設置数で割った喫煙可能率のトップは107.5%の中央区で、2位は90.3%の港区、3位は83.9%の千代田区となった。ワースト3は16.8%の大田区、18.8%の江戸川区、21.4%の江東区の順。

 これに、マック(小生はほとんど利用しない)の店舗を加えた数値を必要設置数で割った〝ポテンシャル〟度を計ったら、トップは中央区で、以下、港区、千代田区、渋谷区、台東区の順。ワーストは大田区、江東区、江戸川区、中野区、豊島区の順。

 ちなみに、全面禁煙のスタバがもっとも多いのは足立区の17店舗で、新宿区・練馬区が16店舗。

 みなさん、いかがか。小生の我田引水ではない。レポートをまとめた同研究所は「喫煙所は喫煙者のための施設であると同時に、非喫煙者を路上等での望まない受動喫煙から守るインフラとして機能する。また、喫煙所の整備がもたらす効果は、受動喫煙の防止のみならず、吸い殻のポイ捨て抑制、歩行者との接触・火傷事故の回避、火災リスクの低減、景観改善など、複合的な都市環境改善効果が生まれる」「行政・民間事業者・地域団体が一体となって喫煙環境整備を推進することが、喫煙者と非喫煙者の真の共存を実現する上で重要である」ことを裏付けているではないか。飲酒・喫煙者にとって住みやすいのは中央・港・千代田区となった。逆に住みづらいのは大田・江東・江戸川区だ。

 これに、酒もたばこも好きでない人にとっても重要な緑被率や公共施設の多寡などのデータを加えたら、これまでにない〝住みたい街〟ランキングが完成する。機会があったらチャレンジしよう。2014年に書いた記事「強まるバルコニーでの禁煙「共同の利益」に反しないのか」(2014/9/27)には12,000件超のアクセスがある。

カテゴリ: 2026年度

Screenshot 2026-07-06 at 11-31-27 インヴァランスとUnito(ユニット)がホテル運営に関する連携協定を締結 2026年度 ニュースリリース ニュース 大東建託.png
HOTEL LUXUDEAR RESIDENCE ASAKUSA外観イメージ

 大東建託グループのインヴァランスは7月6日、ホテル企画・開発・運営を行うUnito(ユニット)とホテル運営に関する連携協定を締結し、第1弾としてインヴァランスが主導する新ブランド「HOTEL LUXUDEAR RESIDENCE(ホテルラグディアレジデンス)」の定期借地権付き3物件(福岡2件・浅草1件)を2027年春から順次開業すると発表した。

 大東建託とユニットは2024年3月に資本業務提携を締結しており、今回のインヴァランスとユニットによる連携協定は、大東建託グループが推進するホテル事業本格参入への足掛かりとなるもの。

 今回開発するホテルは従来のビジネスホテルとは異なり、国内のファミリー層や国内外からの中長期滞在者が快適に過ごせるよう、客室にはキッチンや家電を完備。また、「CLT(直交集成板)」をデザインの一部や現し(あらわし)仕様に採用することで、サステナブルなホテル開発と、温かみのある洗練された空間デザインの両立を図る。

 今回の3物件に続き、北海道・近畿・中国エリアなどの政令指定都市を中心に計7物件の展開を計画しており、2028年度までに全国10棟・およそ600部屋の開業を目指す。

 

 

 

カテゴリ: 2026年度

image002.png
  工事費予定額.pdf

 建築物の工事費予定額の上昇続く-国土交通省は6月30日、令和8年5月の建築着工統計をまとめ発表したが、坪当たり工事費予定額は前年同月比5.6%増の110.1万円となった。建築主別では民間が3.5%上昇し、用途別では宿泊業・飲食サービス業が43.2%、構造別では鉄骨鉄筋造が89.8%と大幅に上昇した。

 別表は、建築着工統計データから建築物の工事費予定額を床面積で割り、坪単価に換算したものだ。これによると、5月の全建築物の工事費予定額は坪110.1万円となり、前年同月の104.3万円から5.6%上昇した。

 建築主別では、公共機関は前年同月比26.76%、民間は同3.5%上昇した。

 用途別では、居住用が2.4%、非居住用が19.4%上昇。なかでも宿泊業・飲食サービス業の43.2%の上昇が目立つ。坪単価では情報通信業は坪326.5万円で、全建築物の平均単価の3倍以上となっている。

 構造別では、木造は前年同月比2.1%増の78.9万円、非木造の鉄骨鉄筋造は同89.8%増の212.1万円、鉄筋造は同46.5%増の166.2万円となっている。

工事費上昇続く2月は前年同月比10.5%の坪107万円国交省建築着工統計(2026/4/1)

 

カテゴリ: 2026年度

 国土交通省は6月30日、令和8年5月の住宅着工動向をまとめ発表。総戸数は57,877戸となり、前年同月比33.9%増、2か月連続の増加となった。内訳は持家15,708戸(同31.8%増、2か月連続の増加)、貸家25,175戸(同33.3%増、2か月連続の増加)、分譲住宅16,600戸(同39.2%増、2か月連続の増加)。分譲住宅の内訳はマンション6,575戸(同37.6%増、5か月ぶりの増加)、一戸建住宅9,824戸(同38.7%増、2か月連続の増加)。工法別では、プレハブ6,723戸(同3.4%減)、ツーバイフォー6,553戸(同24.8%増)。

 首都圏は総戸数22,882戸(同35.4%増)、内訳は持家3,350(同28.8%増)、貸家11,392戸(同26.3%増)、分譲住宅8,119戸(同54.9%増)。分譲住宅の内訳はマンション3,767戸(同90.5%増)、一戸建住宅4,352戸(同30.1%増)。

 首都圏マンションの内訳は東京都1,699(同54.7%増)、神奈川県964戸(同57.8%増)、埼玉県523戸(同730.2%)、千葉県581戸(同183.4%)。

カテゴリ: 2026年度
3 / 259
 

 

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン