戦国時代の滋賀の落人 なぜ千葉・流山で生き延びたのか 15代目・山田さんと歓談

「ギャラリー一平左衛門」エントランス
ポラスグルーブの分譲戸建て「ミライネス流山サード」の取材の帰り。他の記者の方はみんな、同社が用意した車で駅まで送ってもらった。〝右向け左〟のへそ曲がりの記者は、利根運河を見ないと取材したことにならないと判断し、運河に沿って整備されている遊歩道を歩くことにした。ものすごく寒かったが、運河の土手には春を告げるスイセンや、千葉県花の菜の花がたくさん自生していた。桜並木は160本あるそうで、散歩している人に聞いたら「とても楽しいですよ」ということだった。
運河駅まであと数分のところにカフェ「ギャラリー一平左衛門」があった。かなり古い屋敷だとすぐ分かった。見事な竹林と、庭石に大谷石や古色蒼然としたレンガが敷かれており、年代物の巨木もたくさん植えられていた。
次の取材まで時間があったので、一服してビールでも飲もうと入った。内装も全て本物の木が使用されていた。店の人は「窓の外の木は樹齢200年の梅の木。関ヶ原の戦いで敗れ、ここまで逃げてきた落人の末裔が建てた蔵もありますので是非見てください」と話した。
「蔵」といえば、そのままタイトルになっている宮尾登美子「蔵」もあり、ポラスが保存した越谷駅近くの「蔵」を見学取材したことがあるが、ここの「蔵」も素晴らしい。この蔵と庭、竹林などを見て回り、帰ろうと思ったら、店の人から「オーナーがもうすぐ戻りますので、少し待たれたらいかがですか」と声を掛けられた。しばらくしてオーナーの山田恵美子さんが現れた。年齢はもうすぐ喜寿を迎える記者と同じくらいか。「恵」は当時はやった名前だ。しばし歓談した。
山田さんからは、関ケ原の戦いで徳川家康に破れた石田三成の重臣だった山田上野之助の子孫が書き残した古文書が残っており、途中の家系図は一部不明だが、山田さんは15代目に当たり、「ギャラリー一平左衛門」は20年前に地域遺産として残そうと蔵の改修を行い開設したこと、敷地内で収穫したタケノコ、梅は食材やジュースとして提供し、隣接地にある平屋建て19戸の住宅地「TAKUMI流山運河」は、従前は山田家が所有していた畑だったこと、土手のヨモギは草餅にしたことなどを聞いた。
時間がたつのも忘れた。1時間半はここで過ごしたか。額縁のような竹林や梅野木を眺めながら、獲れたてのたけのこご飯を食べ、梅酒が楽しめる-この前のポラスの「矢切の渡し」もそうだったが、デベロッパー(メディアもそうか)はその地域の歴史や文化を検討者にきちんと伝えないといけない。

まるで額縁画(左が梅、右が竹林)

店舗内(周り縁を含めすべて本物の木)

竹林

庭

明治時代の消防ポンプ

蔵の1階

屋根(窓は後付け)

1階の引戸

格子には防犯対策として上から下まで鉄の棒がはめ込まれている(隙間にはネズミ対策として金網が張り巡らされていたとか)

根太(触ると手斧で削ったことが分かる)
◇ ◆ ◇
それにしても、今から約450年前、交通手段も通信手段も十分でなかったはずなのに、西軍の石田三成の家臣の子息が、滋賀県彦根から10年間もかけて、よりにもよってどうして東軍の牙城・江戸の近くの流山にたどり着き住むようになったのが。5人組や年貢米を通じて住民支配は徹底されていたはずだ。江戸幕府は知らぬふりをしたのか、村人がかくまったのか。
明治に入って蔵を2つも建てられるようになったのはなぜか。正業は何だったのか…昨年発刊された田村哲三著「『佐和山落城記』を読む 石田三成の重臣・山田家に残された古文書の謎」(図書出版みぎわ)を読めば謎は解けるのか。
桜並木が美しい運河に近接 4,000万円前後の価格が訴求ポラス「流山」(2026/3/14)
滂沱の涙「野菊の墓」の「矢切の渡し」近接ポラス「ノエン市川」リテラシーは?(2026/2/22)
唯一無二街の歴史・文化を継承ポラスの最高傑作蔵のある「ことのは越ヶ谷」第2弾(2025/9/19)
ポラス越ケ谷小3年生107人を対象に「蔵の曳家」体験イベント(2014/10/7)
共鳴しているような不思議な感覚「三井リンクラボ新木場3」に名和晃平氏アート

「Cell Tree・名和晃平」
三井不動産は3月13日、賃貸ラボ&オフィス事業の「三井リンクラボ」シリーズの一つである「三井リンクラボ新木場3」に設置した名和晃平氏のアート作品のプレス向けお披露目会を開催し、E&K Associates代表・長谷川 一英氏をモデレーターに、名和氏と同社常務執行役員イノベーション推進本部長・山下和則氏、Dioseve代表取締役社長・岸田和真氏の3氏によるトークセッションを行った。
お披露目会の冒頭、山下氏は「三井リンクラボ」事業を説明。「場」の提供と「資金」の提供を通じてライフサイエンス産業の発展に寄与する「LINK-J」の取り組みを10年前から開始し。現在、特別会員数は12,021人(企業・団体・個人)、イベント実績は1,254件に上っていると紹介。施設は、都心近接型の「葛西」「新木場1」「新木場2」「新木場3」「大阪・中之島」のほか、「横浜関内」(今年4月開設予定)「日本橋1」(2027年1月竣工予定)、シーズ近接型として「柏の葉1」「柏の葉2」で展開しており、今回敷地内に設置した名和氏の作品「Cell Tree」は、アートが研究者などの思考を刺激し、イノベーションを育む環境を創出すると語った。作品は一般にも公開する。

左から長谷川氏、岸田氏、名和氏、山下氏

「三井リンクラボ新木場3」

「Cell Tree・名和晃平」
◇ ◆ ◇
トークセッションは、必死でメモを取ったのだが半分も聞き取れなかった。テープにもとったので聞き直した。名和氏は「この場所を何度も見て、どのようなものが合うか考えたのだが、ラボはいろんなものが出逢ってリンクしているのでサイエンスとアート、サイエンスとサイエンスの関係を考えてCell(細胞)の概念から『Cell Tree』にした。木のように自立し、周囲の木とも馴染んで、生命の継承と変化を表現する普遍的な彫刻にした。制作に当たっては、子どもでも記憶に残るようにシンプルな形にした。シームレスに交歓し、集合し歩み寄って成長していく、100年後の未来を描いた」と語った。
記者は、街を歩くときはいつも街の景観を眺め、街路樹と会話し、ビルやマンションは外観デザインが美しいかそいでないかを判断し、内観は使用されている素材が本物か偽物か、自然素材かケミカル製品かをチェックする。
今回の作品は、確か山下氏も同じような感想を述べたような気がするが、記者はすんなりと受け入れられた。既視感すら覚えた。なぜかは分からないが、小生と作品が音叉のように共鳴し合っているのかもしれない。名和氏のアート作品を見るのは今回で3回目だ。記事も添付したので参照していただきたい。
トークセッションでは「街づくり」についても語られたが、記者は、151haにもわたる「新木場」エリアが地区計画により「住宅不可」となっているのが解せない。人が住むことを許されない「街」は「街」と言えるのか。

「三井リンクラボ新木場3」
大阪の市場を劇的に変えた 東京建物&HPL「ONE DOJIMA PROJECT」竣工(2024/5/18)
目の前は海 賃貸ラボ&オフィス最大規模 三井不「リンクラボ新木場2」竣工(2023/5/19)
様々な目線でかつてない試み実現 東大・藤田誠卓越教授 「三井リンクラボ柏の葉1」(2022/6/22)
第6のアセットクラス「三井のラボ&オフィス」 住宅不可の新木場に開業(2021/7/8)
らしき建築物発見!住宅不可の151haの江東区・新木場に88人が住む不思議(2019/6/4)
住宅不可の151ha〝処女地〟新木場にライフサイエンス拠点 三井不の新事業(2019/6/1)
街路樹に溶け込むアート 三菱地所&彫刻の森 第43回「丸の内ストリートギャラリー」(2022/6/29)
2月の集合住宅、事務所、工場、木造住宅とも原価上昇続く 建築物価調査会
一般財団法人建設物価調査会は3月10日、2026年2月の建設物価建築費指数(東京:2015年平均=100)をまとめ発表。工事原価は、集合住宅(鉄筋コンクリート造)が143.2(前月比0.1%増、前年同月比5.9%増)、事務所(鉄骨造)が140.9(同0.3%増、同3.6%増)、工場(鉄骨造)が139.5(同0.3%増、同3.7%増)、住宅(木造)が149.2(同0.1%増、同6.2%増)となり、いずれも上昇した。電線・ケーブル(材工)、型枠(材工)、鋼材(材)などほとんど全てが上昇のプラス要因となった。
3.11から15年 被災太平洋岸38市町村人口増は利府町のみ仙台は3年連続減
2011年3月11日の東日本大震災から明日で15年目を迎える。被災した太平洋岸39市町村の2月現在の人口は約238.7万人で、前年同期の約241.0万人から0.9%減少、4県平均の減少率0.9%とほぼ同じとなった。人口が増えたのは宮城県利府町の0.1%増のみで、仙台市は3年連続で減少、名取市も再び減少に転じた。震災前と比べると、福島県楢葉町、宮城県女川町、南三陸町、岩手県大槌町、山田町、陸前高田市などの減少が目立つ。
令和8年2月現在の太平洋岸被災39市町村の人口は約238.9万人で、前年同期の約241万人から0.9%減少している。県別では、岩手県が20.0万人で前年同期の約20.5万人から2.5%減、宮城県が約167.1万人で前年同期から0.5%減、福島県が約45.3万人で、前年同期の46.1万人より1.8%減少している。
昨年より人口が増えたのは昨年同期の35,018人から35,066人へ48人増加した利府町のみ。仙台市は昨年より969人減の約109.4万人と、3年連続の減少。名取市も減少に転じた。
震災時から人口が増えているのは、1,045,986人から1,093,769人へ4.6%増の仙台市、73,134人から78,348人へ7.1%増の名取市、33,994人から35,018人へ3.2%増の利府町のみ。
他は58.8%減の楢葉町をはじめ41.5%減の女川町、38.2%減の南三陸町、36.3%減の大槌町など3割以上減が12市町村に上っている。ただ、仙台市などの人口が増えているため。震災前からの減少率は8.0%で、4県平均の減少率9.5%より数値は小さくなっている。県別では岩手県は28.6%減で、県全体の減少率15.5%より13.1ポイント高いのが目立つ。
看過できない国交省「TSUNAG」有識者発言〝緑地制度は先進的〟〝委員の負担大〟

「BLUE FRONT SHIBAURA」に植えられているヒトツバタゴ
昨日(3月9日)、槇総合計画事務所の創立60周年記念展覧会 「Vernacular Humanism/人と社会と建築と」プレス内覧会で、「BLUE FRONT SHIBAURA」のランドスケープデザインについて同社代表取締役・亀本ゲーリー氏としばし話し、その後、駅までの植栽計画などをみて回った。〝なんじゃもんじゃ〟の木として知られるヒトツバタゴの成木が植えられているのを発見した。最近か、巣箱もあちこちの樹木に設けられていた。
記事化は考えていなかったのだが、家に帰り、国土交通省の優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG:ツナグ)のホームページを見て、いささか腹が立った。看過できない。稿を改めて以下に書くことにした。
〝腹が立った〟というのは、同省が昨年12月に開催した「TSUNAG」の評価基準の見直しについて「優良緑地確保計画認定制度における評価の基準に関する有識者会議」(座長:柳井重人千葉大学大学院園芸学研究院教授)での各委員の発言についてだ。
問題発言の第一は、「確認しなければならない資料が膨大であるため、審査委員の負担になっている」だ。これは笑止千万。この発言からは、各委員は審査に当たって、現地を確認していないことをさらけ出しているし、そもそも負担を感じるのであれば委員など受けなければいいではないか。早川和男「権力に迎合する学者たち――『反骨的学問』のススメ」(三五館、2007年)を思い出した。
第二の「日本は緑地の評価については世界に先駆けて取り組んでいる」-この発言もまたひどい。その根拠を示すべきだ。大都市圏の公園など緑地面積はどんどん減少しているではないか。世界的潮流である樹冠被覆率を採用する動きはいまのところないし、i-Tree Ecoシステムの採用も限定的だ。
まだある。「SEGESは常に上を目指し、最後殿堂入りとなる制度設計としている。安易にトリプルスターが取れるような設計だと事業者がわざわざ取りに来なくなる」-これはいったい何を言いたいのか。「TSUNAG 認定」第1号に認定された14件のうち記者は8件を見学しているが、「TSUNAG」制度の認定を受けるために設計したプロジェクトなど一つもないはずだ。国のお墨付きをもらうためにデベロッパー各社は街づくりを行ってなどいない。極めて不愉快な発言だ。
しかし、納得できる発言もある。「シンガポールの例では敷地面積の140%が緑化されている物件もある」という。これはおそらく、壁面緑化、屋上緑化が施されているからだろうが、わが国でもどんどん壁面緑化、屋上緑化に取り組むべきだ。
このほか、「現状は申請書類から審査委員がアピールポイントを読み取り、妥当性を評価する必要があるが、良質な緑地を評価するという観点からも、申請者が自らのアピールポイントを説明するというスタンスであるべきではないか」「目標設定およびそれに対するモニタリングに関しては、科学的根拠が不明確であり、指標設定の妥当性についての検討が不十分」「沿道からの景観など地域側の視点をより一層取り入れた評価基準とすべき」というのはその通りだと思う。
冒頭、ヒトツバタゴを紹介したが、この樹木は神宮外苑の再開発で伐採・移植が注目されている。「BLUE FRONT SHIBAURA」に植えられているのは、「グラングリーン大阪」や「赤坂グリーンクロス」に植えられているのとほぼ同じ太さで、成木だった。樹木一本一本に各社は「心」を込めている。問題発言した委員の方はリテラシーに欠ける。

緑道


この小鳥の名前は知らないが、人の動きには無関心な様子だった
◇ ◆ ◇
国土交通省昨年3月、令和6年11月に施行された都市緑地法に基づく優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG:ツナグ)の「TSUNAG 認定」第1号に14件を発表した。認定ランクは★3つから★1までで、★3つには「大手町タワー」(東京建物)、「赤坂インターシティAIR」(日鉄興和不動産など)、「麻布台ヒルズ」(森ビル)、「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」(東急不動産)、「グラングリーン大阪」(三菱地所など)、「新梅田シティ」(積水ハウスなど)の6件と、★2つに「大丸有地区 ホトリア広場・一号館広場・丸ビル外構」(三菱地所)、「BLUE FRONT SHIBAURA」(野村不動産、東日本旅客鉄道)の2件が認定された。
記者は、「TSUNAG 認定」が発表された時も書いたが、どうして「BLUE FRONT SHIBAURA」が★2なのか、★5の6件と比べどこが劣るのか理解できない。全体計画からして「BLUE FRONT SHIBAURA」の進捗はまだ半分くらいだろうが、完成したら★3つにまず負けないと思う。浜松町駅を中心に「旧芝離宮恩賜公園」-「新浜公園」-「BLUE FRONT SHIBAURA」に至る広場・公園面積は10ha近くになる。面積的には「グラングリーン大阪」の次だ。
いずれにしろ、制度の見直しにより「BLUE FRONT SHIBAURA」と「大丸有」(仲通りはわが国を代表するウォーカブルでウェルビーイングの街づくりが行われていると思う)が★3つに格上げされることを期待したい。
槇総合計画事務所創立60周年展覧会「人と社会と建築と」3/10~4/5(2026/3/10)
国交省「TSUNAG 認定」トリプル・スター 東京建物/三菱地所など/積水ハウス(2025/3/19)
国交省「TSUNAG 認定」に異議あり「BLUE FRONT SHIBAURA」★2つはなぜ(2025/3/18)
槇総合計画事務所 創立60周年展覧会 「人と社会と建築と」3/10~4/5


展覧会について説明する亀本氏(BLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sで)
槇総合計画事務所は3月10日~4月6日、創立60周年を記念し、展覧会 「Vernacular Humanism/人と社会と建築と」 を「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」で開催する。開催日の前日、プレス内覧会を実施し、同社代表取締役・亀本ゲーリー氏は、創業社長の故・槇文彦氏(享年95歳)の処女作から2024年6月に亡くなる直前まで元気だった様子などを語りながら、主だった作品について説明した。
「Vernacular Humanism(ヴァナキュラー・ヒューマニズム)」は、地域の文化や日常の営み、人々の実体験を重視し、その場所固有の条件と人間のふるまいに根ざした建築のあり方を問い続ける、同社の根幹となる考え方で、期間中、国内外の145作品(1965–2025)を、模型・パネル・図面・写真・映像などを通じて紹介する。会場の「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER」は2025年3月竣工した同社の集大成となる作品。
内覧会で亀本氏は、「当社は今年2月、還暦を迎えた。展覧会では145作品を幅約72mにわたり時系列、絵巻風にまとめた。一つひとつ説明したら1週間かかるし、作品に詳しい説明文を添えていないのは、作品を見ながら考えていただきたいから」と断り、創業前の槇氏の処女作セントルイス・ワシントン大学スタインバーグホール(1960年)から、千里中央地区センタービル(1970年)、代官山ヒルサイドテラス(1969~1999年)、在ブラジル日本大使館(1972年)、トヨタ迎賓館(1975年)、自邸(1978年)、京都国立近代美術館(1986年)、幕張メッセ(1989年)、東京体育館(1990年)、テレビ朝日本社ビル(2003年)、横浜アイランドタワー(2003年)、横浜市役所(2020年)、鳥取県立美術館(2025年)、シンガポールランドタワー(2025年)、フィリピンプロジェクト(進行中)などを紹介した。
展覧会の会期は2026年3月10日(火)– 4月5日(日)、会場はBLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 3階 オフィスロビー・ラウンジ、入場料は無料。主催は槇総合計画事務所、冠協賛は野村不動産、特別協賛は清水建設/竹中工務店/小松ウオール工業/LIXIL。

展覧会場

右から創業前の3作品

進行中のフィリピンの商業・オフィス・住宅のプロジェクト(住宅のユニットは320㎡とか)

3階ラウンジ(木も観葉植物もみんな本物)

BLUE FRONT SHIBAURA模型
◇ ◆ ◇
皆さんは、日本財団の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトをご存じか。〝誰もが快適に使用できる公共トイレ〟をテーマに著名な建築家16人が設計した公衆トイレを2020年、渋谷区内の17か所、1か所当たり1億円の費用をかけて設置し、渋谷区に寄贈したものだ。
記者は、そのうちの一つ、槇氏が設計した「恵比寿東公園」トイレを見学したとき「立ち去りがたいほどの感動を覚えた」と書いた。その後、17の公園トイレをすべて見学取材した。好き嫌いはあるだろうが、槇氏の公園トイレが断トツだと思う。
トイレの目的外利用としては食事をする、本を読む、仮眠を取る、休憩する、着替えをする、化粧をする、SEXをする…いろいろあるようだが、特に女性がもっとも利用したくないというのが公園トイレだそうだ。男性の小生だってよく分かる。汚いし、無防備になる。
しかし、恵比寿トイレは全然異なる。とにかく一度利用していただきたい。公園トイレのイメージを一新するはずだ。外観は白が基調で、ウェーブが掛っているので美しい。用を足してから外周部のベンチに座って(そういうデザインになっている)、本を読むとかタバコを吸うとかゆっくり休憩するとかしたくなるトイレだ。〝予約が取れない〟公衆トイレは困ったものだが…。
建築家・隈研吾氏は槇氏への追悼文として2024年6月14日付朝日新聞に「槇の建築だけは、まったく別の、さわやかで控えめで、しかも周囲の街と融(と)けあう、開放的な空気感をたたえていた。今から思い返せば、槇の建築はひとつの大きな転換の予兆であった」「槇は国際人であったからこそ日本人になれたのであり、日本人であったからこそ国際人になれたのである」「槇が造った街や建築は、専門家をうならせるだけではなく、実際に明るく、軽やかで楽しかった。独善的建築家と社会との分断というモダニズムの課題も、槇は見事に乗り越えてみせてくれたのである」などと寄稿している。
「恵比寿東公園」トイレは〝明るく、軽やかで楽しい〟槇氏の設計思想が注ぎこまれている。外観にウェーブが掛っているのは、槇氏の処女作に相通じるものがある。

「恵比寿東公園」トイレ(日本財団ホームページから)

「恵比寿東公園」トイレ(日本財団ホームページから)
「唯一無二」新たな街づくりの嚆矢へ 野村不他「BLUE FRONT SHIBAURA」開業(2025/9/1)
自然と人と街をつなぐ「BLUE FRONT SHIBAURA アートツアー」 野村不動産(2025/8/7)
〝表と裏をひっくり返し世界一の街に〟野村不「CULTURE FRONT」トークイベント(2024/11/26)
野村不&JR東日本 芝浦PJ「BLUE FRONT SHIBAURA」イメージは寄り添う夫婦(2024/5/11)
芝浜小学校4年生93人 自然、環境、遊び場、交通テーマに発表会 芝浦エリマネ(2025/3/18)
「トイレは経営の問題」哲学の一端を垣間見た「ラスカ平塚」 トイレ考Ⅲ-4(2021/4/19)
素晴らしい槇文彦氏、田村奈穂氏、片山正通氏 日本財団 渋谷公園トイレPJ(2020/9/21)
約8,700人を対象とした地域ぐるみの防災訓練 三菱地所レジなど「津田沼奏の杜」

「津田沼奏の杜(かなでのもり)」防災訓練(三菱地所レジデンス提供)
三菱地所レジデンス、三菱地所コミュニティ、エリアマネジメント組織一般社団法人奏の杜パートナーズの3者は3月8日、習志野市「津田沼奏の杜(かなでのもり)」エリアで地域居住者約8,700人を対象とした防災訓練を開催した。第1回を2015年に開催してから今回が11回目。大勢の人が楽しみながら防災訓練を行った。訓練は2026年2月、「第30回防災まちづくり大賞」総務大臣賞を受賞している。
イベント対象者は、三菱地所レジデンスが分譲したマンション居住者だけでなく、周辺の戸建て、他他社分譲マンション居住者など約8,700人。
テーマは、「共生(ともに生きる)~多様な人が主体的に動けるまちへ~」。災害時に一人ひとりが地域を支える存在として、主体的に行動できる体制づくりを目指そうというもので、「まちの防災ソングづくりワークショップ」を実施したほか、アップデートした「そなえるアクション」「防災バックパックバトル」「アイラップをつかった防災食ワークショップ」などを実施。児童・生徒・学生等18人がボランティアとして参加し、運営に携わった。
訓練は、午前9時から始まり、各マンション・戸建にて安否確認訓練、避難訓練を行い、10時から谷津奏の杜公園に集合し、全体訓練と総評を行い、①【Update】そなえるアクション~7つのミッションから防災を体験する~②そなえる探検~谷津奏の杜公園の防災設備を学ぶ~③そなえるドリル~自宅の備えを考える④【NEW】まちの防災ソングをつくろう⑤災害用伝言ダイヤル171体験⑥AED・心肺蘇生訓練⑦水消火器体験⑧公園内マンホールトイレの組立訓練・フタ開け体験⑨起震車による地震体験⑩煙体験ハウス⑪【NEW】防災ワークショップ(防災バックパックバトル)⑫【NEW】アイラップをつかった防災食ワークショップ-の12の訓練を行った。
今後は、三菱地所レジデンスなどが分譲した「津田沼ザ・タワー」(総戸数759戸)にも参加の呼びかけを行っていくそうだ。

マンションの安否確認

備えるアクションの様子

備えるアクションの様子

備えるアクションの様子

「そなえるドリル」ワークショップ

アイラップをつかった防災食ワークショップ

習志野市による万ホールトイレ組み立て

習志野市による万ホールトイレ組み立て

災害用伝言ダイヤル

起震車による地震体験(10数組が並んでいた)

起震車による地震体験

非常用トイレ体験

「まちの防災ソングを作ろう」

防災ワークショップ

会場に当てられていた「谷津奏の杜公園」

左が「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」(721戸)、右が「ザ・レジデンス津田沼奏の杜」(869戸)
◇ ◆ ◇
このイベントを取材するのは今回で4回目。これまでの取材でどのようなことが行われるか分かっているので、途中から参加し、一通り見て回って帰ってきた。海に近いからか、とても寒く、海風が強く何度も吹き飛ばされそうになった。最悪の状態だったが、多くの家族連れが楽しみながら防災訓練を行っていた。継続は力なり。いざという時に大きな効果をもたらすはずだ。
訓練が「第30回防災まちづくり大賞」総務大臣賞を受賞したのは、地域ぐるみで継続して行ってきたことが評価されたのだろう。三菱地所レジデンスと三菱地所コミュニティのボランティア組織「三菱地所グループの防災倶楽部」は現在約170人の規模に達しており、これまでに三菱地所コミュニティが管理するマンション180 物件・61,799 世帯を対象とした防災訓練をサポートしている。
昨日は、長谷工総研の「CRI」の〝月8時間は集合住宅活動に充てよう〟という特集記事を紹介した。各社が連携すれば素晴らしい活動ができるはずだ。いったいこの防災訓練の記事をどれくらいの人が読んでくれているのか調べたら、アクセスは第1回目は4,000件以上あり、「津田沼ザ・タワー」の約3,500件より多い。

そなえる探検

「ここに、地下40mに40tの水が溜められる貯水槽があって、断水したときはポンプでくみ上げて生活用水として使えるの」(小学4年の女の子に教えられるまで、こんな巨大な防災井戸があることを知らなかった。発電機もあった。日常的に利用できるようにしたらどうか)
長谷工総研CRI最新号〝月8時間は集合住宅活動に〟ぜひ実践を(2026/3/7)
安否確認イベントに過去最多65%参加三菱地所レジ・コミュニティ津田沼「奏の杜」(2021/3/14)
三菱地所レジ他「津田沼ザ・タワー」第1期は半数以上の340戸絶妙の値付け(2018/3/23)
安否確認47%⇒64%に伸ばす「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」防災訓練(2016/4/18)
初の防災訓練に350人習志野市の「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」管理組合(2015/3/1)
長谷工総研 CRI最新号〝月8時間は集合住宅活動に〟ぜひ実践を

CRI
長谷工総合研究所の「CRI(Comprehensive Real-estate Information)」№571(2026年3月3日発行)のCRI REPORT「集まって住むこと~都市居住の『機能』と『意味』のバランスとは~」と、CLOSE UP「都市中心部で広がる住まいの新しい選択肢『買う/借りる』以外の選択肢を模索~」を興味深く読んだ。特に「集まって住むこと」では、筆者の豊田可奈子氏が「従業員個人が、まちのことや自ら住む集合住宅に関わる活動に充てられるよう、月8時間までは就業時間内で活動してもよいといった社内ルールやその成果を会社内で発表共有し合える場」を設けてはどうかという提案を行っているのに、記者も大賛成だ。労働生産性は向上し、街のコミュニティ醸成に効果があり、行政コストも間違いなく下げられると思う。
豊田氏は、経済合理性や利便性を追求する都市の「機能」が進化すればするほど、「意味」-すなわち、そこに住むことの価値やアイデンティティが失われつつあるのではないかと問題提起し、都市の「機能」と「意味」の二つの側面から今後のよりよい都市居住について考察している。
続いて豊田氏は、様々なデータから1970年代までの全ての住宅に占める共同住宅(≒集合住宅)の割合は17.5%だったのが、2023年9月では44.6%に上昇し、大都市圏で概ね55%以上が共同住宅であるとし、一方で、1980年代では核家族世帯が狩猟で会ったのが、2025年には全世帯の約4割が単身世帯であると指摘。
こうした社会の構造変化の過程の中で、経済合理性や利便性、効率性ばかりが注視されてきた結果、金太郎飴のような(記者はこれが悪だとは思わないが)画一化した景観や人々の生活パターンが生み出され多とし、「機能(ハード)」と「意味(ソフト)」の不均衡が生じ、「意味」の希薄化と孤立が進行していると述べている。
さらにまた、高度経済成長期からバブル期にかけて大量の集合住宅が供給された結果、建物の老いと居住者の老いという「2つの老い」だけでなく、「支える側」のマンション管理員などの高齢化という「3つの老い」を見逃してはならないという。
しかし、豊田氏は都市の「機能」と「意味」を二項対立的に捉えるのではなく、両者を統合的に再構築する必要が不可欠と述べている。
そして、ソフトの部分である「意味」を育てるには、不動産や建設・建築に関わる人の協力失くして進まないとし、「例えば、組織としてのまちづくりマネジメント会社を作るのではなく、従業員個人が、まちのことや自ら住む集合住宅に関わる活動に充てられるよう、月8時間までは就業時間内で活動してもよいといった社内ルールやその成果を会社内で発表共有し合える場があることで、関心はあっても時間や自信がない人の後押しができる仕組みになるのではないか」と提案している。
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皆さん、いかがか。この提案は学者先生ではなく、長谷工グループの社員が行っていることに意味がある。記者も大賛成だ。そこで、記者の提案だ。「隗より始めよ」だ。長谷工総研の全てのスタッフで試験的に実行してはいかがか。小生は間違いなく有意な結果が得られると思う。そうなったら、長谷工グループ全体に広がり、さらに業界全体に広がると確信する。
ものはついでだ。都市の「機能」と「意味」について、豊田氏が触れていないことを少し言い添える。小生は「機能」と「意味」が分離・不均衡をきたした根源は、1960年代のエネルギー革命にあると見ている。小生が10代のころだ。皆さんは信じられないだろうが、それまでのエネルギー源は薪炭だった(都会は知らないが)。それまでは、農業の生産性が低いから「意味」がないと生きられなかった時代だ。それが、経済白書で「もはや戦後ではない」と明記されたのも、〝明るいナショナル〟〝光る東芝〟のCMが発表されたのも1956年だった。NHKの「明るい農村」が始まったのは1963年。小生も熱心な読者だった「家の光」は当時180万部発行されていた。早熟の小生は、恋愛小説をむさぼり読んだ。小学6年生の卒業作文は「大人になったら農林大臣になって、農家の暮らしを楽にしたい」だった。
その後、都市と農村の対立が激化し、都市が圧倒的勝利を収めたのは豊田氏の指摘する通りだ。
いまはどうかというと、「意味」が軽んじられた結果、様々な都市問題が発生した。生物多様性、森林・林業、農漁業の現状は言うまでもない。1960年ころから問題が浮上した不登校は全児童生徒の3.2%に当たる約30万人もいるというではないか。精神疾患患者も615万人、20人に1人の割合だという。自殺者は年間約2万人、孤独死は年間約7.6万人だという。地球温暖化を阻止しないと、人間も動物も生存が危ぶまれる時代だ。これらが全て「意味」を喪失したからだというつもりはないが、相関関係は間違いなくあると思う。
「都市中心部で広がる住まいの新しい選択肢」も興味深い。記者は、コスモスイニシアや野村不動産、三菱地所、三井不動産などのこれまでと異なる賃貸マンションを取材してきたが、「住まいは人を縛るものではない。生活に合わせて組み替えられる『道具』として再設計されるほど、都市中心部での暮らしは続けやすくなる。価格や立地といった条件だけでなく、自分が大切にする価値観を起点に『自分は何の固定をほどきたいのか(場所・関係性・費用など)』を言語化する。そこから住まいを選ぶ視点が、これから重要になる」とする筆者・島村和也氏の意見は一考に値する。
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同誌が毎号公表している首都圏のマンション市場データについて。記者が注目しているのは完成在庫の数値だ。これまでも何度も書いてきたが、マンション着工戸数と供給戸数の乖離が大きすぎで、完成在庫数をどう捉えていいのかよくわからないのだが、2026年1月末の首都圏の完成在庫は3,453戸だ。2025年の着工戸数40,305戸に対する在庫率は8.5%なのでまずまずとも受け取れるが、供給戸数21,962戸に対する在庫率は15.7%だ。これは危険ラインを突破している。
しかし、一方で、大手デベロッパーのマンション事業は絶好調だ。粗利益率は軒並み30%を突破しており、完成在庫率はみんな数%どまりだ。積水ハウスはわずか8戸という。
にも拘わらず完成在庫が増加傾向にあるということは、好調と不調の企業間格差が広がっていると読み取れる。ある郊外部のマンションをチェックしたら、分譲開始当時の坪単価より20%以上値引きされて分譲されていた。バブル期のように〝根雪〟にならなければいいが…。
2025年末の完成在庫率〝最悪〟の16% マクロデータでは見えないマンション市場(2026/2/23)
AIレコメンド・カメラ解析 PPMを可視化 robot home 一橋大・清水教授招き発表会(2026/1/20)
オープンハウス婚活イベント「婚家Party2026」57人参加 8組のマッチング成立

〝皆さん、マンション派? 戸建て派? 〟(マンション派のほうがやや上回ったか)
オープンハウスグループが2月27日に行った婚活イベント「婚家Party2026」を見学取材した。イベントは20~40代の未婚の男女が参加条件で、当日は男性31人、女性26人が参加。8組のマッチングカップルが誕生した。
イベントは、2024年に開始した同社のマッチングサービス「婚家結」への登録数が300名を超え、〝理想の生活スタイルが似通っている相手を先に見つけ、共に理想の住まいを実現する〟ことを応援するのが狙いで、2025年5月に続き第2回目。
会場に当てられたのは、表参道駅に近い結婚式場。開始は19時から。受付で仮面を受け取りパーティ会場へ-同社のそれぞれ戸建て・マンションの〝プロ〟によるプレゼン-2択クイズによる移動-マンション立地派・戸建て立地派・マンション間取り派・戸建て間取り派の4グループに分かれて2択ゲーム-パーティ会場に戻りフリートーク-結果発表、マッチした人への贈呈品プレゼントまで終了は21時。
マッチングが成立したカップルの1組で、同社が会場内に設けた特別相談所で具体的な戸建て物件の説明を受けていた、IT関連会社に勤務する大阪市出身の女性(31)は、「海が大好き。サーフィンをやってます。海に近いところか海が見えるところに住みたい。茅ヶ崎がいい」と話した。都内の25㎡、家賃12万円の賃貸に住んでいるという。一方の広告代理店に勤務する、都内の1LDKの賃貸(広さは分かっていない様子)山形県出身の男性(32)は「サーフィンは練習します」と話し、二人は意気投合しているように感じられた。
また、イベントに参加した家賃12万円(25㎡)の賃貸住宅に住むテレビ局勤務の男性(30)は「恋人? いない。住まいを自分ごととして考えるきっかけになった」と話した。

〝住宅ローンは35年以下? 35年超? 〟(35年以下が圧倒的に多かった)

特別相談を受けるカップル
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仮面をかぶりパーティを行うのは、賛否両論が飛び交った中世ヨーロッパの「仮面舞踏会」を連想させるものがあり躊躇したのだが、分譲も賃貸も値段・賃料がどんどん上がり、未婚の人の住まい選びがかつてないほど厳しくなっているので、住まいと結婚をどのように考えているか、率直な声を聞きたくて取材を申し込んだ(小生も仮面をかぶって酒を飲みたかったのだが、取材者はそのような形での参加はできなかった)。
イベントの開始から終了まで様子を眺めることはできたが、参加者と一緒に会話することはできなかったので、〝老人の冷や水〟を浴びせかけることができなかったのは残念だったが、2択ゲームで〝「完済」までの人生設計(ローンは35年以下か、35年超か)、どっちが現実的? 〟〝洗濯物に求める「正解」はどっち? 〟〝玄関に並ぶ「靴」、どこまで許せる? 〟など相性を測るうえで重要な設問が設けられていた。
〝一人口では食えぬが、二人口は食える〟-小生は自慢じゃないが、これまで約50年間、大手と中小を差別などせず公平に、分譲と賃貸のマンション・戸建てを年間にして100~200件見学してきた。少なく見積もって年100件として5,000件だ。マンションの坪単価を的中させられるのもそのお陰だ。マッチングが成立した二人が相談した茅ヶ崎の物件は、現在の市況から考えると、割安で求めやすい物件だと思う。
異性と付き合うのは多いほうがいいと思うが、結婚は速いほうがいいとも思う。大切なのは「愛」だ。
千葉県でマンション着工激増 2か月で令和6年度の3割占める 令和8年1月住宅着工
国土交通省は2月27日、2026年1月の新設住宅着工戸数をまとめ発表。総戸数は55,898戸(前年同期比0.4%減)となり3か月連続の減少となった。利用関係別では、持家は14,418戸(同6.6%増)と10か月ぶりの増加となったが、貸家は24,032戸(同1.5%減)と3か月連続の減少、分譲住宅は17,035戸(同4.8%減)と先月の増加から再びの減少となった。分譲住宅の内訳は、マンションは7,370戸(同18.6%減)、一戸建住宅は9482戸(同8.8%増)となった。
地域別では、首都圏は総戸数22,17戸(前年同月比0.9%増)で、持家は3,296戸(同10.1%増)、貸家10,752戸(同12.8%増)、分譲住宅8,048戸(同14.0%減)となった。
首都圏マンションは総戸数3,656戸(同33.7%減)で、都県別では東京都1,149戸(同67.9%減)、神奈川県914戸(同6.0%増)、埼玉県316戸(同26.9%増)、千葉県1,277戸(同54.6%増)となった。千葉県は先月の434戸(同236.4%増)と合わせ1,711戸となり、令和6年度の着工戸数5,543戸の30.9%を占めている。昨年の供給戸数は同年の着工戸数を上回っており、今後の動向が注目される。
首都圏戸建ては総戸数4,392戸(同13.4%増)で、都県別では東京都1,561戸(同29.9%増)、神奈川県1,068戸(同12.2%増)、埼玉県846戸(同10.5%減)、千葉県759戸(同19.5%増)。

