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「BASEGATE(ベースゲート)横浜関内」

 三井不動産を代表企業とする8社は2月16日、JR関内駅前に完成した「横浜市旧市庁舎街区活用事業」の「BASEGATE(ベースゲート)横浜関内」オフィス棟のメディア向け発表会・内覧会を開催した。事業は、2019年に横浜市が実施した公募に選ばれ建設を進めてきたもので、街の歴史と文化を継承し、エリアの再生と賑わいを創出するビッグプロジェクト。わが国を代表する建築家・村野藤吾が設計した行政棟の一部をリノベーションしてホテルとして保存するとともに、33階のタワー棟は360度の眺望を生かしたランドマークオフィスタワーとして開業する。

 施設は、JR根岸線関内駅から徒歩1分、横浜市中区港町1丁目の旧横浜市役所跡地に位置する敷地面積約16,500㎡、延床面積約128,500㎡。用途は33階建て「タワー」はオフィス、大学、新産業創造拠点、「ザ・レガシー(横浜市庁舎行政棟)は星野リゾートが運営するホテル、大和地所が入居する「ザ ライブ」など。商業施設は55店舗。設計・施工は鹿島建設。設計・施工(デザイン)は竹中工務店。ランドスケープデザインはランドスケープ・プラス。竣工は2025年12月。開業は2026年3月19日。事業者は三井不動産、鹿島建設、京浜急行電鉄、第一生命保険、竹中工務店、ディ・エヌ・エー、東急、星野リゾート。

 タワー棟は制震構造で、下層階に関東学院などのエデュテイメント施設、新産業創造拠点、ウェルネスセンターが入居し、11階にオフィスラウンジと横浜スタジアムが一望できるスカイラウンジ、約1,000㎡のシェアオフィス&コワーキング施設「CO-ba(コーバ)」が開設される。12~19階までは鹿島建設が所有(転貸)し、20~33階は第一生命のグループ会社などが入居する。オフィスフロアは1フロア2,000~2,300㎡、天井高2800ミリ、奥行き最大18mの無柱空間とし、個別空調システムを採用。BELS★・ZEB Oriented、CASBEE Sランクを取得済み。

 説明会・内覧会で主催者の三井不動産関内プロジェクト推進準備室主査・渡邉宗大氏、鹿島建設開発事業本部事業部次長・林弘二氏、第一生命保険不動産部不動産企画課兼不動産開発課マネージャー・増山挙氏は、コロナに見舞われ、大阪万博などの影響による資材高・人材難を乗り越え、完成にこぎつけたことなどを感慨深げに説明した。

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現地

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低層部

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18階からの西側眺望

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植栽

◇        ◆     ◇

 何もかもが単純で出鱈目の記者の自然と人間を見るモノサシは〝美しいか醜いか〟だけだ。月並みな言葉だが〝シンプル イズ ベスト〟-これしかない。自然界も人間界も結局はフラクタルな図形を描く。理にかなっている。

 この日(16日)、1階エントランス、11階ラウンジに着いたとき、16年前の「加賀レジデンス」を思い出した。鹿島建設の設計・施工・自社分譲マンションだ。見出しに「これほど〝美しい〟マンション見たことない」と書いた。アクセスが殺到した。

 鹿島建設の担当者に確認した。このオフィス棟は設計もデザインも施工も同社が担当した。添付した写真を観ていただきたい。無駄な装飾など一切ない。何の衒いもない。オフィス空間も、空の青、海の青にも染まる白が基調だ(牧水は心象を詠ったもので、白鳥には迷惑千万)。

 もう一つ、タワー棟の特徴の一つは、フロア西側からは眼下に横浜スタジアムが見下ろせることだ記者がテナントオーナーだったら、「社長&観客席」としてフロアの一部を社員に開放する。DeNAはこのところずっとAクラスを確保している。生産性は上がっても下がることはないと思う。「デュオセーヌ東京ジャイアンツタウン」と同じだ。

 ただ一つ、難点がある。画竜点睛を欠くと言ったら失礼か。11階のロビー・ラウンジの窓の外には観葉植物が配されているのだが、屋内の緑は全てフェイク。コスト削減のためだろうが、関係者の方々には野村不動産の「BLUU FRONT SHIBAURA」を見学していただきたい。商業施設もオフィスラウンジも本物の緑で溢れ返っている。

 だが、しかし、数十人は蟻集していたはずの記者の方々で、このフェイクに眉を顰めるような人はほとんどいなかった。先日の「新秩父宮ラグビー場着工イベント」の記事でも、メディアには失礼なことを書いたが、やはり〝見る目がない〟〝見たままを書け〟と言わざるを得ない。

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1階エントランス(左)と11階エレベーターホール

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エレベーターサイン

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11階のスカイラウンジからの眺望

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11階のオフィスラウンジ(観葉植物はフェイク)

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11階の2層オフィスラウンジ

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オフィスフロア

〝聖地〟新秩父宮ラグビー場着工イベント何も伝えぬメディア(2026/2/14)

垂涎の的巨人2軍戦がタダで観戦可フージャースコーポ「東京ジャイアンツ」(2025me10me16lyo10/16)

 「唯一無二」新たな街づくりの嚆矢へ野村不他「BLUE FRONT SHIBAURA」開業(2025/9/1)

定番だけどうまい「BLUE FRONT SHIBAURA」商業エリア圧倒的な緑も特徴(2025/8/31)

これほど〝美しい〟マンション見たことない鹿島建設「加賀レジデンス」(2007/5/18)

集合住宅の最高傑作の一つ 鹿島建設「加賀レジデンス」が完成(2008/9/16)

 

カテゴリ: 2025年度

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「桜の聖母学院小学校・中学校」

 三井ホームと三井不動産は2月13日、延床面積が3,000㎡以上の大規模建築物でも耐火・防火性能を高めれば木造の構造部材を「現し」で表現できるようにした、令和4年の改正建築基準法に適合する先進的事例が竣工したと発表した。福島県福島市の桜の聖母学院小学校・中学校の増築校舎で、三井不動産がトータルコーディネートを行い、三井ホームが設計・施工を担当した。両社は、現しを多用することで、スギの木583本分に相当する木材使用・炭素固定に貢献し、親和性が高い教育施設の木造化・木質化の新たな可能性を示しているとしている。

 施設は、福島県福島市花園町に位置する敷地面積約8,699㎡、増築延床面積約1,466㎡、学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダムの「桜の聖母学院小学校・中学校」。2階建て・木造軸組工法(SE構法)、一部RC造(小学校と中学校の接続部分)。設計監理・施工は三井ホーム。工期は2025年5月~2026年2月。

 耐震性・耐火性に優れた三井ホームのSE構法と燃えしろ設計を採用。柱や梁を現しとすることで、木の温かみを感じながら、児童・生徒・教職員が伸び伸びと安心して学び働ける環境づくりを目指した。2階の小学校と中学校を接続した両学生の交流スペースは、大開口・大空間を実現した。校舎の床材・壁材の一部、下足入れ、交流ホールベンチなどに地元・福島県産木材を約16m³使用している。木材使用量は371㎥、炭素貯蔵量は294t-CO2=スギの木(50年生)583本分。

 令和4年の改正建築基準法では、延べ面積が3000㎡を超える大規模建築物を木造とする場合にも、構造部材である木材をそのまま見せる「現し」による設計を可能にし、また、木造による耐火設計ニーズの高い中層建築物についても、階数5以上9以下の建築物の最下層については90分耐火性能でも設計可能とするなど耐火性能基準を合理化した。

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昇降口・下足入れ

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SE 構法による強固な構造体(施工時写真)

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交流ホール

Screenshot 2026-02-14 at 13-31-16 【プレスリリース(三井不動産他)】三井ホームが「桜の聖母学院小学校・中学校」の『木造』中学校校舎を竣工-3.pdf.png Screenshot 2026-02-14 at 13-27-36 【プレスリリース(三井不動産他)】三井ホームが「桜の聖母学院小学校・中学校」の『木造』中学校校舎を竣工-2.pdf.png
火熱遮断壁(左)と木構造に接続された火熱遮断壁(施工時写真)

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 ずっと「木造現し」を主張してきた木造ファンの記者もとてもうれしい。鉄もコンクリも石も美しいが、三井不動産がスローガンに掲げる〝経年優化〟は木に限る。小松さん、貴殿は〝現しの呪縛〟から解き放たれて自由気ままに動き回っているのだろうが、この校舎の設計には携わっていないのか。断っておくが、小生は外観・外貌だけを見ているのではない。自然(人間も自然)の美しさは内面からにじみ出るものだ。貴殿もこの校舎=三井ホームの権化そのものだと信じて疑わない。

伊達冠石の採石会社・大蔵山スタジオ山田政博著「山にいのちを返す」に学ぶ(2026/2/10)

東武不動産の木造ホテル「T-home 景」竣工施工の三井ホーム(2026/1/27)


 

 

カテゴリ: 2025年度

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「MID POINT本郷三丁目」共用ラウンジ

 コスモスイニシアは2月13日、シリーズ13拠点目となるシェアオフィス「MID POINT本郷三丁目」のメディア向け先行内覧会を開催した。関電工本社跡地に完成した竹中工務店施工の「Gate Cross HONGO」内に開業するもので、立地のよさと訴求力のあるコンセプトなどが評価され、全67室(ブースを含む)のうち約75%に申し込みが入っている。

 物件は、都営大江戸線本郷三丁目駅から徒歩4分、東京メトロ丸ノ内線本郷三丁目駅から徒歩6分、文京区湯島四丁目の「Gate Cross HONGO」3階のフロア面積約454㎡。構成はコワーキング20席、1名ブース3室、1名個室46室、2名個室6室、3~7名個室12室。賃料はコワーキング利用のみは約2万円、個室利用は49,500~231,000円(税込/保証料込)。設備・アメニティは24時間365日利用可、有人管理、共用ラウンジ(約90㎡)、テラス(約120~130㎡)、登記可能、ミーティングルーム、プリンター(無料)、プロジェクター、ミニコンビニ、冷蔵庫、電子レンジなど。入居開始は2月16日。3階のテラスおよび会議室は他フロアのビル入居者も利用できる(利用時間の制限あり)。

 東大本郷キャンパスに近いことや周辺には個室付きの施設が少ないことなどから、通常は入居開始から半年~1年間で満室となるこの種の施設では記録的な反響を呼んでおり、申し込みは75%に達している。複数利用可の個室は90%が契約済み。現役の東大生からの問い合わせもあるという。

 「MID POINT」は、2017年にオープンした第一弾「目黒不動前」を皮切りにこれまで都内と神奈川で12拠点を展開。今回の「本郷三丁目」は13拠点目。今年度は「浦和」「駒込」を加え15拠点に増やす。「心地よく、ちょうど良い。」価値を提供するのがコンセプトで、立地・プラットホーム・価格。開放的なラウンジと集中しやすい個室を備えている。「MID」には中間点、中継点、中央という意味が込められている。人とのつながりをサポートするコミュニティマネージャーによる有人管理も特徴の一つで、各種イベントを通じてコミュニティの醸成を図っている。

 これまでの施設利用者の属性は、年齢は30~50代まで幅広く、男女比は約7:3、業種はIT関連が27%、士業が18%、コンサルが17%、不動産が8%。

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6名利用個室タイプ

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テラス

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テラス

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 「MID POINT」の見学は今回が7施設目で、前日の酒もすっかり抜けていたこともあるのだが、同社ソリューション本部賃貸事業部コンテンツ運営部「MID POINT」推進課課長・大野将隆氏(もう一人の方もそうだった)の説明が抜群だった。プレゼンの見本だ。

 何が素晴らしかったかといえば「3」だ。3階テラスも申し分ないのだが、大野氏が強調したコンセプトは3点であり、特徴も3点、入居者属性も3点に絞った。これ以上しゃべったらまず理解されない。カップラーメンだって3分だ。

 北側に面した3階テラスの床の多くは木調ウッドデッキだったが、一部分にブリックタイルを採用し、本物の観葉植物がふんだんに植えられていた。さすが関電工、竹中だ。眺望も確保されており、眼下には春日局が祀られているという麟祥院の境内が見下ろせた。

 一つ、注文がある。この種の施設に限ったことではないが、喫煙ブースを設けるべきだ。成人男性の20数%は喫煙者だ(女性は数%)。記者は選挙に興味はないが、20数%といえば、自民党と全野党の支持率と同じだ。記者はタバコが吸えるDOOTORと日高屋しか利用しない。

 

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「Gate Cross HONGO」

デザインがいい料金もリーズナブルコスモスイニシアのシェアオフィス「豊洲」(2025/10/25)

〝めっちゃいい〟デザインコスモスイニシアレンタルオフィス「MID POINT川崎」(2021/11/11)

レベル高い天井高は3.5mコスモスイニシアレンタルオフィス第三弾「武蔵小杉」(2020/7/21)

住宅立地に特化コスモスイニシアレンタルオフィス第一弾「目黒不動前」オープン(2018/11/17)


 

 

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外観パース

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左から植田氏、押味氏、中島氏、小澤氏(明治神宮外苑 室内球技場で)

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植樹セレモニー(前列左から伊藤忠商事代表取締役社長CEO・石井敬太氏、日本スポーツ振興センター理事長・芦立訓氏、明治神宮外苑苑長・石井拓蔵氏、植田氏、後列左から青山高校ラグビー部代表、東芝ブレイブルーパス東京・三上正貴氏、田中氏、中島氏、鹿島建設取締役副社長執行役員・石川洋氏、小澤氏

 鹿島建設を代表企業として三井不動産、東京建物、東京ドームの4社が出資企業として設立した秩父宮ラグビー場は2月12日、「新秩父宮ラグビー場(仮称)整備・運営等事業」着工記者説明会と「令和の献木プログラム」植樹セレモニーを行った。三部構成で、第一部では鹿島建設代表取締役会長兼社長・押味至一氏、三井不動産代表取締役社長・植田俊氏、東京建物代表取締役社長執行役員・小澤克人氏、三井住友フィナンシャルグループ取締役執行役社長グループCEO・中島達氏らトップがそれぞれ挨拶し、第二部では元ラグビー日本代表・田中史朗氏らがトークセッションを行い。第三部では青山高校ラグビー部代表も加わってユズリハの植樹セレモニーを建設地で行った。約70人のメディアが集まった。

 施設は、東京都新宿区霞ヶ丘町に位置。敷地面積は約34,437㎡(第Ⅱ期整備後は約43,476㎡)、延床面積は約72,957㎡。高さ46.25m(地上8階・地下1階)。設計は鹿島建設・松田平田設計設計共同企業体、設計協力は内藤廣建築設計事務所、POPULOUS。施工は鹿島建設。収容人数はラグビー利用時約1.5 万人、イベント開催時最大約2.5万人の、わが国初の屋内全天候型多目的ラグビー場。

 「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に基づき行われ、事業者は施設等の設計、建設を行った後、独立行政法人日本スポーツ振興センターに施設などの所有権を移転すると同時に施設の公共施設等運営権を取得し、30年間の運営・維持管理を行う。トップパートナーには三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)が選ばれた。開業は2030年。

記者説明会の冒頭にあいさつした三井不・植田氏は「当社は2024年に策定した長期経営方針『&INNOVASION 2030』で事業戦略の一つとしてスポーツ・エンターテイメントの力を活用したリアルの体験価値を最大化する街づくりを進めている。神宮外苑再開発に当たっては、既存の樹木1,904本を完成後は2,304本へ、緑の割合は約25%から約30%に増やす。象徴である4列のイチョウ並木の保全には万全を期す。今回のプロジェクトは、老朽化したラグビーの〝聖地〟である秩父宮ラグビーの想いを継承する。次の100年に向かって大切なバトンを渡す第一歩」と語った。

続いて登壇した鹿島・押味氏は「この事業の設計、施工から運営・維持管理に携われることになったのは光栄の至り。ユニバーサルデザインや環境への配慮など、最高の愛と感動をお届けするため、総力を結集して取り組む」と決意を語った。

東京建物・小澤氏は「当社は中期経営計画でスポーツ・エンターテイメントを重点戦略の一つに掲げている。ラグビー場に隣接する都立公園初の当社が関わっているPark-PFIを活用した『都立明治公園は』年間300万人の来場者がある。これらともしっかり連携を図っていく」と述べた。

SMBC・中島氏は「当社グループは2023年、個人向け総合金融サービス『Olive』の提供を開始している。今回、トップパートナーに選ばれたのは大変光栄。またとない機会。ラグビー憲章が掲げる『品位・情熱・結束・規律・尊重』の5つのコリアバリューは仕事にも通じる。私自身もラグビー選手としてプレーしたことがあり、高い高揚感を覚えたのが記憶に残っている。2014年からは様々なラグビー大会を支援もしてきた」と喜びを語った。

第二部のトークショーでは、2015年のワールドカップで日本チームが南アフリカを倒し〝ジャイアント・キリング〟と呼ばれたこと(記者も鮮明に覚えている)、身長が166cmしかない田中氏が〝神風〟のお陰でトライし、三上氏が属する東芝チームを破り日本一になったこと、人工芝はすべらないのでスピードが出ること、反則が少なくなること、雷などで中断しないこと、充実した風呂に入れることなどが話しあわれた。人工芝はやけどや身体への負担が大きいのではと思っているが、そんな話は全然出なかった。41歳の田中氏は「わくわくする。私もプレーしたい」(確かにそう話した)と現役復帰を匂わせた(プロ野球の山本昌投手は50歳まで現役、サッカーの三浦知良選手は60歳近いではないか)。

◇      ◆     ◇

 この日(12日)の記者説明会に参加したメディアは約70人(主催者公表)。凄い数だと思った。〝日々妄想〟は三井不・植田氏の十八番だが、冬季オリンピックの応援と、酒なしでは生きられない記者は〝日々朦朧〟の状態で取材に臨んだ。耳が遠くなったので細大漏らさず記録しようとボイスレコーダーを用意したのだが、電池切れか作動せず、仕方がないので必死でメモした。みんな早口でしゃべるので聞き取れなかった(上段の記事は正確ではないかもしれない)。

 質疑応答では10人くらいの方が手を挙げた。最初に指名されたのは、いつもの会見で真っ先に質問し、指名される、いわば〝指定席〟になっている不動産経済研究所の記者の方で、次は日経新聞、その次はフジテレビ、4番目は日経アーキテクチュア。小生も質問することにしていたが、時間切れで指名されることはなかった。聞きたかったのは次の通り。かなり本質を突いているはずだ。

 神宮外苑の再開発を可能にしたのは、東京都が平成25年12月に創設した「公園まちづくり制度」で、必須要件である「都市計画決定から概ね50年以上経過し、未供用区域面積が2.0ha以上ある区域」に秩父宮ラグビー場が該当したからだ。同ラグビー場は昭和22年に完成したが、都市計画公園施設からずっと「未供用」となっていた。

 ラグビーの「聖地」がどうして完成してからずっと「未供用」とされてきたのか。その創建の歴史からして、一般に開放しないというのは分からないではないが、謎のままだ。再開発反対の論客・石川幹子氏(東京大学名誉教授)が「専門家でもよく分からない迷路のような開発手法」と皮肉ったように、学者先生も分かっていない人がかなりいる。小生は、この謎について各社の代表から率直な感想を聞きたかった。

 「未供用」は神宮外苑以外にもかなり存在するはずだ。是非はともかく、今後あちこちでこの制度を活用した再開発案件が浮上すると思う。(記者はRark-PFIは賛成)

◇        ◆     ◇

 イベントが行われた翌日(13日)、メディアは何を報じるか興味があったので、全国紙5紙(誰がいつからそう呼ぶのか)と東京新聞をチェックした。毎日新聞と産経新聞、東京新聞は1行も報じていなかった。

 大きなスペースを割いたのは日経新聞。7段囲み記事で、SMBCがネーミングライツ(命名権)を含むトップパートナー契約を結び、秩父宮ラグビー場の副名称を「SMBCオリーブスクエア」にすることを報じていた。さすがだ。小生はSMBC・中島氏が喜びを語ったとき、命名権はいくらだろうと思った。同紙の報道によると10年間で総額100億円(年間10億円)だそうで、隣接する国立競技場の命名権を取得したMUEGの年間20億円と比較して随分高いような気もする。記者はラグビーはよくわからないのだが、プロ野球の「エスコンフィールド北海道」は年間5億円だそうで、これは球団もエスコンも大成功。わが西武ライオンズの「ベルーナドーム」はさっぱり分からない。

 まあ、いずれにしろ、この日経の記事はいろいろ考えさせてくれる。朝日新聞と読売新聞は2段見出し扱いで、朝日は「再開発をめぐっては、樹木の伐採を伴うことに周辺住民らから批判の声があがり…」としてはいるが、双方ともほとんど中身はなし。

 事業者3社と伊藤忠商事、SMBCを合わせた5社の直近の売上高合計は約23.7兆円(SMBCは粗利益、神宮外苑の資産も桁違いのはず)だ。この企業のトップが勢揃いしていたのに、オールド・メディアは何も伝えない(囲み取材を受けなかった主催者もどうかと思う)。若い人を中心に新聞を読まなくなったのは当然だ。批判的精神をなくしたメディアに明日はない。〝メディアは死んだ〟といったら失礼か。 

 言いたくはないが、あえて書く。フジテレビの女性記者の方へ。貴女は、三井不・植田氏に「環境デベロッパーとして…」と質問した。三井不に質問するなら、同社が標榜している〝産業デベロッパー〟を口にすべきだった。「環境」はこのところ積極的にCMなどで「環境全力TOKYU」を謳っている東急不動産HDだ。仕方ない。貴女が〝楽しくなければテレビじゃない〟から脱皮を図ろうとしている同社の先頭に立って活躍されることに期待しよう(以前の産経新聞は不動産担当の専属記者がいた)。

 第一部が終わり、第二部が終わり、メディア参加者は半減した。まあ、これまた仕方ない。興味の対象が異なる。小生は、第三部の植樹セレモニーに誰が参加するか、ユズリハは何歳か、青山高校のラグビー部の生徒と会話を交わすことを楽しみにしていた。参加した各社の幹部はみんなスーツ姿(この日はそんなに寒くはなかった)、ユズリハは人間にしたら3~4歳、あと100年は生きられる。ラグビー部員は15人とか。太ももは小生の2倍はあった。素晴らしい! 

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ラグビー利用時

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ラグビータワー

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フィールドバー

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VIPラウンジ

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北側外観

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左から田中氏、青山高校ラグビー部代表、三上氏

「誰でもできるラグビー」元日本代表・田中さん三井不第28回 SPORTS ACADEMY(2025/6/28)

「市民と考える、不動産開発と都市の公園緑地の保全」シンポ日本不動産学会(2026/2/2)

〝喬木は風に折らる〟誤解解く取り組みの見える化急げ「神宮外苑地区まちづくり」(2023/10/17)

秩父宮ラグビー場が「未供用」の謎「広場」は都市公園ではない神宮外苑再開発(2023/8/9)
 

 

カテゴリ: 2025年度

 建設物価調査会は2月10日、2026年1月の建設物価建築費指数(東京2015年平均=100)をまとめ発表。工事原価は、集合住宅(鉄筋コンクリート造)は142.9と前月比0.4%上昇(前年同月比5.8%増)、事務所(鉄骨造)は140.5と前月比0.3%上昇(同3.3%増)、工場(鉄骨造)は139.0と前月比0.4%上昇(同3.3%増)、住宅(木造)は149.0と前月比0.4%上昇(同6.1%増)となった。

 

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増田氏(左)とロッシェル・カップ氏(お二人の写真をお願いしたら、秩父宮ラグビー場の前に行われた昨年のデモで撮ったツーとツーショットの写真が送られてきた。素晴らしい写真だ。明後日は新ラグビー場の着工セレモニーが行われる)

 長年北米に住み、経営者として国際ビジネスに従事し、その経験をもとに地元杉並区で地域貢献活動を行っている増田義彦氏(SMiLE=Suginami Mirai Life Empowerment=すぎなみの未来を創る会代表)と、神宮外苑再開発に反対するなど精力的に環境保全活動を行っているロッシェル・カップ氏は2月8日、「なぜ世界の都市は『木の量』を競い始めたのか 〜樹冠被覆率が示す都市の本当の実力〜」と題するオンラインセミナーを開催した。世界の都市が重視する指標「樹冠被覆率」を手がかりに、緑が環境・健康・経済に与える影響と、これからの都市のあり方を読み解くのが目的で、百数十人が視聴した模様だ。記者も視聴した。

 樹冠被覆率とは、樹木の枝や葉(樹冠)が地上に落とす影の面積比率を示すもので、比率が大きいほど炭素固定、ヒート・アイランド抑制、ウォーカブルな街づくりに貢献するとして、欧米を中心に広がっている概念だが、わが国ではほとんど普及していない。

 増田氏はセミナーで、樹冠被覆率は7つの大きな効果-①夏の暑さを和らげてくれる=涼しい街②大雨のとき街を守る=災害に強い街③空気をきれいにする=深呼吸する街④子どもや高齢者も安心=ヒューマンスケールな街⑤心を整えてひらめきを生む=イノベーションが起きる街⑥人が集まる=価値の高い街⑦人と自然が共存する街-があるとし、景観だけでなく健康や経済にも大きな効果をもたらすと説明。

 また、増田氏は、東京大学都市・ランドスケープ計画(寺田徹)研究室の白石欣也氏らの論文「東京の都市樹木問題:2013年から2022年にかけて東京で樹木の樹冠被覆率が低下」を引用し、東京23区の樹冠被覆率は2013年の9.2%から2022年は7.3%へ大幅に減少し、杉並区は17.2%から10.4%へ激減したことに大きなショックを受けたと話した。その原因は、民有地のマンション化、狭小敷地化が大きいと語った。自ら住んでいたノースカロライナ州シャーロット市は48%であり、トロントは30%、シンガポールは29%、ロスアンゼルスは21%、パリは26%であることから、東京都23区はいかに〝貧しい〟街であるかを説明した。

 一方で増田氏は樹冠被覆率を向上させるデメリットとして①維持管理コスト増②落ち葉対応(広葉樹)③視認性・防犯性④インフラと衝突⑤合意形成の難しさなどを上げ、落ち葉対策では米国ではストリート・スイパーが普及しており、事前に設計管理計画を開示すれば、一気に課題を解決する可能性を秘めていると強調した。

 最後に増田氏は、樹冠被覆率を向上させるキーワード「3-30-300ルール」-「3」は窓から3本の樹木が見える、「30」は被覆率30%にする、「300」は300m以内に公園がある-を紹介し、住民も引っ越しの際には、利便性だけでなく樹冠被覆率も選考の一つに加えていただきたいと話した。

◇        ◆     ◇

 記者は15年前から「街路樹が泣いている」という見出しの記事を書いている。100本くらいあるのではないか。もちろん、景観だけでなく健康や経済に大きな効果をもたらす、グローバルスタンダードになっているという樹冠被覆率の指標を導入することに大賛成だ。

 増田氏が住んでいたという、ノースカロライナ州の人口が100万人のシャーロット市の樹冠被覆率が48%だと聞いてびっくりした。マラソン好きの増田氏は、2.1キロもある巨木で溢れ返っている道路を走っていたという。

 誰かも質問したが、東京にはそんな道路はあるだろうか。1か所だけあるような気がする。武蔵陵墓地に至る八王子市の都道がそうではないかと調べたら、距離は844mしかなかった。公園の中を走るしかない。駒沢公園にはマラソンコースがある。距離は2キロだ。

 記者も若いころ、仲間と一緒に皇居一周のマラソンを週に一度行っていた。街路樹の根上がりには難儀したが、樹そのものはそれほど高くなく、樹冠被覆率にしたら10%あるかないかだろう。5キロを20数分だから速いほうだった。

 残念ながら、わが国は樹冠被覆率を導入する気配は見られない。増田氏は「樹木の剪定コストを抑制するため、強剪定することが当たり前になっている」現状を指摘し、ロッシェル・カップ氏は「街路樹はみんな電信柱のようにぶった切られている」と憤っている通りだと思う。

 国土交通省は昨年10月、世界の気温上昇を抑えるための植栽や、雨水の有効活用を行い気候変動へ適応策を紹介し、メルボルンでは「2040年までに樹冠被覆率を22%から40%に増加。具体的な取組みとして、年間3000本の植林や公園の拡張等を実施」することを紹介するにとどまっている。AI技術を採用すれば、いかにわが国の都市の緑環境が退行しているかが分かるはずだ。

 市民が地道な活動を通じて行政に樹冠被覆率を導入するよう働きかけるほかないと思う。

◇        ◆     ◇

 ロッシェル・カップ氏は東京都の「みどり率」を〝最低〟と酷評した。これには賛否を保留する。同じような指標として、他の都市が採用している「緑被率」があるが、双方の違いは、緑被率は文字通り公園以外の緑(芝生など)や水面を除外して計算し、「みどり率」は芝生・水面も対象としているので、23区の緑被率は18.2%なのに対し、みどり率は24.0%に上昇する。

 記者は芝生や屋上緑化、壁面緑化もヒート・アイランド対策として大きな効果を発揮すると思う。要するに「樹冠被覆率」「緑被率」「みどり率」をすべて分かるようにしたらいいと思う。

 もう一つ二つ。わが国にはない「i-Tree(アイツリー)」システムを導入すべきだ。ロシェルさん、米国には(わが国は少ないようだが)研究者はたくさんいる。ぜひ、「i-Tree(アイツリー)」に関するシンポジウムを開いていただきたい。Paak-PFIに記者は賛成なのだが、ロッシェルさんはイギリスではこの手法は破綻したという。この問題で激論が飛び交う公開討論会を行ったら、参加者が殺到するはずだ。

「市民と考える、不動産開発と都市の公園緑地の保全」シンポ日本不動産学会(2026/2/2)

〝やめてくれよ区長さん千代に千代田のイチョウが泣いている〟30日夜の無法地帯(2023/12/1)

多摩市の次に好きな草加市だが…街並みは乱杭歯〝美しくない〟と感じる市民6割超(2023/11/23)

マンション価格10年間で5割上昇延床、敷地狭小化も進む東京カンテイ・国のデータ(2020/2/2)

敷地60㎡未満の分譲「狭小住宅」都心部は軒並み50%超最少の練馬は1.9%(2019/8/19)

分譲戸建てから「勝手口」が消えるわが国の文化の崩壊ここにも(2016/10/31)

 


 

 

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OSI研究会勉強会

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講演する山田氏

現在の建築のあり方の是非を問う社会文明論 

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墓石もそうだが、高級マンションやビルディングなどの建材・モニュメントに重宝されている伊達冠石をご存じだろう。記者は、その伊達冠石を産出する宮城県南の丸森町に位置する大蔵山の所有者で採石会社・大蔵山スタジオ(旧・山田石材計画)の山田政博相談役(73)にお会いし、その著書「山にいのちを返す-大蔵山採石場にて-」(石文社、2011年刊)を読む機会に恵まれた。古今東西の浩瀚な文献・書籍を渉猟し、持論を展開する論文はあまたあるが、山田氏の著作はそれだけにとどまらず、「石」の本質に迫り、〝産業廃棄物〟のようにスクラップアンドビルドを繰り返す現代社会の是非を問う社会文明論でもある。自然への畏怖と畏敬の念を忘れず、自ら重機を駆使し、ノミを打ち続ける実践者であるからこそ書ける著作だ。ぜひ皆さんに読んでいただきたい。

 山田氏にお会いしたのは先月末、NPO法人OSI研究会(沖縄観光産業研究会・佐藤基之理事長)の勉強会&懇親会で、山田氏は採石により荒廃した大蔵山の修復・再生事業に取り組んできた経緯などについて講演した。講演は画像を紹介しながら説明するのに多くを費やされたため、記事化するのは難しいと判断し、著作を通じて山田氏を紹介することにした。

 大蔵山スタジオは、東北新幹線白石蔵王駅から車で15分、宮城県伊具郡丸森町の標高300m前後の大蔵山(約50ha)に位置。創業は1887年。山田氏は1953年生まれで、明治大学経営学部卒。19864月に4代目として家業を継ぎ、2017年(平成29年)8月、社長を息子の山田能資氏に譲り、自らは相談役に退いた。

 山田氏の別の著作によると、伊達冠石は両輝石安山岩に属する。地表近くに押し出されたマグマは冷え固まる段階で規則正しい柱状を示すが、伊達冠石は比較的ゆっくり冷却したためか、不規則的に割れた岩脈から丸みのあるものや動きのあるもの、あるいは直線的なものなど様々な形状で産出される。岩脈は、表土から約10m下の幅約20m、厚さ約10m、南北約2㎞、の層となっている。原石表面の黄土色、内面の灰黒色との色合いのコントラスト、石膚と対照的な研磨面など、尽きることのない造形的な可能性を秘めているという。現在の採石量は約200t。

 OSI研究会は、明治大学名誉教授・百瀬恵夫氏(92)が2003年に立ち上げた関係から会員には明大卒業者が多く、懇親会では口さがない会員は〝石がすごい〟などと妬み半ばの賛辞を送った。記者は、対面に座り雑談を交わしたのだが、自然の恵みを享受する僥倖に恵まれた、酒好きのただのおやじに見えた。

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1960年代の採石場現場

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赤土の表土に覆われた大蔵山採石場

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一般に公開されている広場

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伊達冠石リチャードロング作品(東京フォーラム)

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  伊達冠石デザイナーズ商品展示会風景

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ワークキャンプイベント風景

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「神様の石」を山にお返しする現代イワクラ建設作業

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「この石は神様だ」と作業員が発した過去最大級5mクラスの伊達冠石原石

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円錐形状に積み上げた頭頂部には伊達冠石が設置されている

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伊達冠石が割れた面

「ビジョン」を見た翌日、自然も石も美しく見えた

 しかし、著作はこのようなイメージとは全く異なった。「神は鉱物の中で眠り、植物の中では目覚め、動物の中では歩き、人間の中では思惟する」-「ウパニシャッド」の言葉で始まる本を読みだしてすぐ、眼が釘付けになった。4ページ目だ。次のようにある。

「私にとっての転機は、突然訪れた。それまで会社の牽引役であった父にかわり、会社を経営することになったのだ。会社は相当の混乱状態。精神的にもかなり追い込まれていたこの時期に、私は自分の中であるひとつの『ビジョン』をみた。極めて個人的な体験なので、詳しくは割愛するが、この『ビジョン』を経験した翌日、庭に咲く花々の白や葉の緑が、昨日とは違って色鮮やかに見えた。空の青さが、今まで感じたこともないほどに迫ってくる。採石場に行けば、石の形や石肌が美しい。今まで不良品にしか見えなかったキズ肌や割れ肌さえも、美しい石の表情をもっている。草花はそれだけで美しいと感じるのは当然だが、石も美しいと感じた自分が不思議だった」

 花や空、石のキズ肌などが美しく見えるこの極めて個人的な体験=「ビジョン」とは何か。世には〝人生を変えた〟ものには、1冊の書籍やら失恋、失業、妻あるいは夫の一言、夢、旅行…数え上げたらきりがないほどある。ただ、これらはその後の人生が好転した〝後付け〟として語られることが多い。その一方で〝魔が差して〟人生を台無しにするどころか、社会に致命的な打撃を加えてしまうケースも少なくない。社会も人生も一寸先は闇ということだ。

その時点で、この「ビジョン」の正体を探し出すのに主眼を置き、一気に読んだ。B6判、全200ページ。1ページに1枚以上の白黒写真が紹介されており、とても読みやすい。著作には、石に関する参考文献・資料は74、石工と石工集団に関する文献は71ある(書庫には芸術や民族信仰など石にまつわる本が約2000冊収められているそうだ)。大半はほとんど知らない専門家によるものだが、ゲーテ、ダ・ヴィンチ、フロイト、ユング、ベルグソン、ヨゼフ・ボイス、ガストン・バシュラール、空海、立花隆、小林秀雄、柳田國男、中沢新一、折口信夫、小泉八雲、谷川徹三、草野心平、唐木順三、澁澤龍彦、藤本義一、白川静、中沢新一などわれわれも少しは知っている哲学者、作家の著作や言葉などが頻繁に出てくる。

 自説を補強する添え木として、あれやこれやのデータや学説を寄せ集めるのはよくあるケースだ。中には、参考文献が支柱で、持論・自説は柱と梁をつなぐ金物か、支柱がないと伸びないつる草のような論説や記事を読まされることも少なくない。(小生の拙い記事をそのまま無断で転載していた大学名誉教授や人気ブロガーを見つけたが、謝罪の一言しかなかった)

 山田氏の著作はそうではない。ほぼ全編に肺腑をえぐる「伊達冠石」のような文章がちりばめられている。いくつか紹介する。

文献を読んでも「石の霊性を知る」ことにはならない

「(採石は)二度と復元することのできない破壊行為」(30ページ)

「石の歩留まり率とか、原価とかいう経済的な観点からではない。残された石や廃材捨て場に捨てられた石を見るたび、石を人間の価値観で推し量り、使える石・使えない石と決めてかかることが果たしてどうなのか」(45ページ)

「いくら文献を読んだところで『石の霊性を知る』ことにはならない。必要なのは、文献を読んで得られる知識より、直感的に霊力を感じたことがあるというような『経験』である。いいかえれば、石の霊力というものにどれくらい思いを巡らせているか、思いをめぐらせるなかで何をどう感じるかということが重要なのだ」(58ページ)

「現在は、あらゆるものが石から別の素材へと置き換えられ、それにともなって『石屋』『石工』の活躍する場が狭められている。しかしその現象をよく見ると、たとえば建築・土木の分野では限りなく石が薄くなり、ハリボテ状に使われていくだけで、いわゆる石本来の性格からかけ離れていくばかりである。耐用年数などを『計算』しているからなのだろうが、せいぜい五十年も持てばよいということか。もっともそれを支えているコンクリートや骨材も怪しいもので、何百年後に残る歴史的な建築物などははたしてどのくらいあるのであろうか。百年サイクルでみると、すべてが産業廃棄物のようにも思えてくる」(84ページ)

「モノのかたちは、中身(質量)があるから外観(輪郭)があるのであって、モノの中身がどのように意識されてつくられているかということは、とても重要なことだ」(105ページ) 

「石の美しさや石の力を石ならではの表情として引き立たせようとする繊細な美意識」(123ページ)

「機械で仕上げられたものよりは、手仕上げの石造物のほうが、より深く、より自然に、人の魂やこころに響いてくるのではないか」(129ページ)

石の霊力を得た山田氏自身が「伊達冠石」

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 読み終えた時の感想は、山田氏そのものが「伊達冠石」ではないかということだった。自らが重機を運転し、寝食を忘れるほどノミを打ち続ける実践家だからこそ発せられる箴言だ。山田氏はこう述べている。「少なくとも私自身のプリミティブな感覚は、大蔵山採石場から生まれてくる自然石によって呼び覚まされたといっても過言ではない」(61ページ)と。

 最初に戻る。「ビジョン」とは、この「私自身のプリミティブな感覚」ではないかと推測し、山田氏に「ビジョンとは何ぞや」と聞いた。山田氏は、この「ビジョン」の正体を自身のブログ「石好きおじさんの石巡り」に明かしており、文章を送ってくれた。やや長いがそのまま紹介する。

 「(石への目覚め)私は代々石材業を営む家系の四代目として生まれ、当然のように家業を受け継いだ。石材業といっても加工業や施工業など様々な職域があるが、私の会社は主に山から石を採掘する採石業者である。採石している現場は大蔵山といって、宮城県の最南部に位置する白石市と丸森町にまたがった標高300mの小高い山で、そこから玄武岩質安山岩の自然石を採り出している。

私が会社を引き継いだのは1986年、当時33歳の時であった。忘れもしない昭和61331日。父が十数億円という負債を抱えた状態で事業に行き詰まり、混乱のさなか受け継いだ。会社の後継者としてどんな困難にも立ち向かうのが使命と思い、家族を親戚の家に預け、各方面の債権者たちとの交渉に追われながら事態の収拾にあたっていた。しかし、何せ初めての経験で、相当気を張り詰めていたこともあり、その日から一週間後ぐらいで、精神的にかなり追い詰められた状態となった。

そんな精神状態になりながら、ある晩、いつものように自宅のお風呂に入った。お湯に浸かっていると、やがてうとうととして意識が飛んでいくような状態になったらしい。夢心地の中でいると突然、意識の中で井戸のイメージが浮かび、どんどんと体ごと下方に引っ張られていくような感覚に陥った。どこまで落ちていくのだろうと思っていると、やがて水面が現れ、ゆらゆらと揺れている。何かと思いそこを覗き込むと、人の顔のようなものが浮かび、誰だろうと思うとそれは自分の顔である。自分の顔だと自覚した瞬間、その顔はニコッと笑い返してきた。

それまでよく眠れない日が続いていたが、その晩は、不思議なくらい深い眠りに落ちた。

翌日も、相変わらず混乱が続く会社に出社しなければならない。会社と自宅は地続きで、自宅の庭を横切っていく。庭先には赤や黄色のチューリップの花が咲いていた。今までそんなに気に留めることがなかった花の赤や黄色が色鮮やかに飛び込んでくる。不思議に思って空を見上げると、空の青さまでが明るく際立っている。目に映るものや景色が今までとは違って鮮やかなのだ。その日以来、解放されたような気分になり、気持ちが楽になったのを覚えている。

数日後、採石場の現場確認のために大蔵山に行く機会があった。いつもの採石場の風景が広がり、大量の石が積み重なっている。それらの石たちも、いつも見慣れているはずの石なのに、これまでとは違ったものとして目に映ってくる。それまでは価値のないものとしか思わなかったキズの入った石や不定形に割れた石、形が不格好な石が実に美しく見える。割れた表面の表情や、絶妙な線を描くエッジが神秘的に思え、表面を彩る色の具合が輝いて見える。特殊な形をしたものはどうしてこんな姿になったのか不思議に思えてくる。すべては神様の仕業。それ以来、お金を生むものとしか見えていなかった大蔵山の石が初めていとおしく思え、同時に石の持っている本来の価値に気づかされたような気がしたのだ。

振り返ってみると、あの晩の錯乱した精神状態で浮かんだ、井戸の中に落ちていくようなイメージのなか、大地の中に引き連れ込まれたような夢見の経験よって、自分自身の意識の中で、どこか別の感覚が目覚めたらしい。笑顔の自分の顔によって、何かとても救われたような感じさえもしたのだ。もし、あの時の顔が恐怖心におびえていたり情けない表情だったりしたら、きっと私は発狂していたことであろう」

皆さんいかがか。記者は「霊」なるものの存在を信じないし、「レム睡眠」の正体も分かっていないようだ。錯乱状態で見た夢見の経験が正夢になることはあるのか。これは謎のままだ。

        ◆     ◇

経済産業省のデータによると、令和5年の採石場は2,410か所、生産量は154,906t(砕石用がほとんどで、石材用は1割未満)、事業者は2,038業者、資本金別では全国1,597社のうち資本金が3億円超は35社(2.2%)。令和元年比では、砕石場は53.3%減、生産量は75.9%減、事業者は61.9%減となっている。

石の需要が減るわけがないと思って調べたら、石灰石の自給率は100%だが、他の鉱物資源は輸入に頼っているようだ。

採石法もざっと読んだ。土地の返還を定めた第8条には「採石権者は、採石権が消滅したときは、その土地を原状に回復し、又は原状に回復しないことによって生ずる損失を補償して、土地を返還しなければならない」とあるのは当然として、許可要件には「その土地が鉄道、軌道、道路、水道、運河、港湾、河川、湖…公園、墓地、学校、病院、図書館若しくはその他の公共の用に供する施設の敷地若しくは用地又は建物の敷地」のほか、農地法などの制限も受けるとある。

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大蔵山銀座スタジオに設置されているテーブル(300万円とか)

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大蔵山銀座スタジオに展示されているWASHBASIN(40数万円の値が付いていた)

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同様の商品(ホームページから)

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ドア把手

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「Niseko Loop(ニセコ・ループ)」

 リストグループのリストデベロップメント(LD)は2月5日、グループ初の別荘用地分譲事業「Niseko Loop(ニセコ・ループ)」の分譲を開始したと発表した。

 物件は、JR函館本線ニセコ駅から車5分(3.6km)、北海道虻田郡ニセコ町字曽我に位置する開発面積約25,898㎡、総区画数は15区画。土地面積は1,000.00(約302.5坪)~1,662.55㎡(約502.9坪)。価格はインナー販売期間中につき非公表。用途地域は無指定。建ぺい率は50%、容積率は200%。販売開始は2025年12月。

 分譲地は2023年に用地を取得。ニセコ高原教会の近隣に位置し、周囲には豊かな自然環境と落ち着いた景観が広がるエリアの一角。冬季は複数のスキーリゾートへ、夏季はゴルフ場や観光施設へもスムーズに移動でき、四季を通じてニセコの魅力を享受できる立地。別荘用地として、長期滞在や二拠点居住といった多様なライフスタイルに対応可能。

 

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 この日(2月7日)の外気温は2℃(華氏35.6度)。団地の会合を終えてから、雪が降りしきる中、いつものように駅前の日高屋で熱燗1合と半ラーメンの昼食。

もう1杯飲みたかったが、この前〝もうアル中同然〟と後輩の記者にたしなめられたので我慢し、駅直結の市役所出張所に設けられている衆院選期日前投票所に向かった。ポケットには衆院選投票券を入れていた。選挙権はもうもう30年以上行使していない。理由は簡単。騙されるのが嫌だからだ。ならは〝拒否〟(逃避と同義語)するのが一番だと。

まあ、しかし、〝天下分け目の戦い〟かどうかは分からないが、同年代の同業Hさんに馬鹿にされるのも嫌だから、一念発起して投票しようと考えた。

豈図らんや。信じられない光景を目にした。投票所そのものはビルの中にあるのだが、中に入るには吹きさらしのアーケードで待たなければならない。案内係の人に聞いたら、待ち時間は1時間以上だ。人数を数えた。約120人(このほか選挙権がないと思われる子どもが約10人)の黒づくしの老弱男女…蟻聚そのものだ。どこかの軍事政権に強制(去勢)された愚民かと思った。凍え死んだらだれが責任を取るのかと。

しばし様子を見ようと、これまたいつもの駅前のDOOTORでタバコを吸いながら思案した。〝行かない-行きます-行く-行くとき-行けば-行け〟…何度も自問自答したが、〝行くな〟と命令するもう一人の自分がいた。雨にも雪にも勝てない、逃げるが勝ちだ。投票される方には頭を下げるほかない。

帰り道、駅頭では赤でも黒でもない黄色だったか。どこかの政党が〝どれほど怖い世の中に向かっているか…外国人…〟などとがなり立てていた。俺も〝害人〟の一人だ。

東京都第30区は、府中市、多摩市、稲城市からなり、有権者数は約42万人、受かるのは一人。当選される方は有権者を裏切らないで頂きたい。

        ◆     ◇

「このあいだの選挙、みんなとおなじように投票したわ。ノーブル大統領にいれてみたの。あの人、これまで大統領になった人のなかで、いちばんハンサムだと思うわ」

「ああ、でも対立候補のほうはね!」

「あっちはたいしたことなかったわよ? 背は低いし、地味な感じだし、ひげがちょっとのびてたし、髪もちゃんとくしをいれていなかったみたい」

「野党はなんであんな人を候補にしたのかしら? 背の高い相手に、あんな背の低い人をかつぎだすなんてね。それに-あの人、もごもごしゃべるし。話の半分は聞き取れなかったもの。おまけに聞こえたところは、わけがわからなかった!」

「太りすぎだしね。しかもそれを服でカバーする工夫もしていなかったし。ウィンストン・ノーブルが圧勝して当然よ。名前の差もあるわね。ウィンストン・ノーブルとヒューバート・ホーグを十秒くらべたら、それだけでほとんど決まりだわ」

――これは〝選挙棄民〟の小生が言っていることではない。レイ・ブラッドリーが今から70年前に書いた「華氏451度」(早川書房)から引用したものだ。

 

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「WAYPOINT TSUKIJI TOKYO」エントランス

 三菱地所と三菱地所ホテルズ&リゾーツは2月2日、長期滞在ニーズに対応する新ブランド「WAYPOINT」を立ち上げ、アパートメントホテル事業に参入すると発表した。主にインバウンドをターゲットに、ランドリーやキッチンなどを備え、多人数・複数泊に対応するもので、今後2030年までに10軒の開業を目標にしている。

 新ブランド1号物件「WAYPOINT TSUKIJI TOKYO」は既存施設をアパートメントホテルとしてリノベーションしたもの。客室は、TVボードに国産杉材を使用した積木パネルを採用するとともに、バンクベッド(2段ベッド)にも杉材を使用。最大6名まで宿泊可能。一部客室にはミニキッチンや洗濯乾燥機を備える。また、ロビーなどの共用部でも内装にも木材を施し、木に囲まれた山のキャビンで過ごしているかのような空間を演出する。

 施設は、東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩1分、中央区築地2丁目に位置する敷地面積約368㎡、9階建て全52室。料金はデラックスバンクルーム(37.28㎡)1名料金(4名1室利用時)11,000円~、スイートバンクルーム(68.28㎡)1名料金(6名1室利用時)12,833円~。改修工事は三菱地所ホーム。ホテル運営は三菱地所ホテルズ&リゾーツ。開業予定は2026年4月1日。

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アパートメントホテル5社が結集・怪気炎市場規模は現在4,000室⇒30万室へ(2024/10/30)


 

 

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